B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本内燃機関連合会(JICEF)/財団法人日本
規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 3977:1991 , Gas turbines−
Procurementに部編成を適用して改正したISO 3977-4,Gas turbines−Procurement−Part 4: Fuels and
environmentを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 8042-4:2002には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考)ウォッベ指数の計算
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 8042の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 8042-1 第1部:一般事項及び定義
JIS B 8042-2 第2部:比較基準条件及び定格
JIS B 8042-3 第3部:設計要求事項
JIS B 8042-4 第4部:燃料及び環境
JIS B 8042-5 第5部:用途-石油及び天然ガス工業用
JIS B 8042-6 第6部:コンバインドサイクル
JIS B 8042-7 第7部:技術情報
JIS B 8042-8 第8部:検査,試験,据付及び完成
JIS B 8042-9 第9部:信頼性,稼動性,保全性及び安全性
B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 2
3. 定義 ······························································································································ 3
3.1 ガス化コンバインドサイクル(Integrated Gasification Combined Cycle, IGCC) ····························· 3
3.2 燃料中の成分に結合した窒素分(Fuel Bound Nitrogen, FBN) ·················································· 3
3.3 真発熱量(Net Specific Energy, NSE) ················································································· 3
3.4 総発熱量(Gross Specific Energy, GSE) ··············································································· 3
3.5 音響パワーレベル(Sound Power Level,PWL) ···································································· 3
3.6 音圧レベル(Sound Pressure Level,SPL) ··········································································· 4
3.7 選択還元触媒脱硝装置(Selective Catalytic Reduction,SCR) ·················································· 4
3.8 揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound,VOC) ·························································· 4
3.9 ウォッベ指数(Wobbe Index,WI) ···················································································· 4
3.10 基準体積単位[m3N][Normal cubic meter,m3(normalized)] ················································· 4
3.11 排出物の連続監視(Continuous Emission Monitoring,CEM) ·················································· 4
3.12 排出物の非連続監視(Predictive Emission Monitoring,PEM) ················································· 4
4. 燃料 ······························································································································ 4
4.1 全般 ···························································································································· 4
4.2 購入者の作業 ················································································································ 5
4.3 パッケージャの作業 ······································································································· 5
4.4 ガス燃料 ······················································································································ 5
4.5 液体燃料 ······················································································································ 7
5. 環境 ····························································································································· 10
5.1 全般 ··························································································································· 10
5.2 騒音 ··························································································································· 10
5.3 排気排出物 ·················································································································· 11
5.4 その他 ························································································································ 13
附属書A(参考)ウォッベ指数の計算 ····················································································· 15
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ·································································· 16
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日本工業規格 JIS
B 8042-4:2003
(ISO 3977-4:2002)
ガスタービン−調達仕様−
第4部:燃料及び環境
Gas turbines-Procurement-Part 4: Fuels and environment
序文 この規格は,2002年に発行されたISO 3977-4,Gas turbines−Procurement−Part 4: Fuels and
environmentを元に,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。
1. 適用範囲 JIS B 8042の各部は,ガスタービン及び関連補機又はコンバインドサイクルプラントを購
入者(1)が製造業者(2)から調達しようとするときに必要な,主として技術的な情報に関する基準となる指針
について規定する。特殊用途用ガスタービンに対する追加的な要求事項は,JIS B 8042-5で規定する。さ
らに,この規格は,購入に際しての指針と技術情報を提供する。
注(1) ガスタービンなどの使用者又は購入の責任をもつ契約者。
(2) ガスタービンなどの製造業者又は供給の責任をもつ契約者。
JIS B 8042の各部は,異なった環境への要求及び安全性への要求に調和した見積書を提出するための基
本的事項を規定する。JIS B 8042の各部は,可能な場合に,これらの要求事項に適合しているかどうかを確
認するための基準について規定する。この規格は,当該設備に適用される国又は地方の法規制に優先する
ものではない。
JIS B 8042の各部は,開放系で作動する単純サイクル,コンバインドサイクル及び再生サイクルガスタ
ービンに適用する。この規格の関連する部分は,半開放サイクルにも適用してよい。
なお,適切な修正を加えることによって,次のものに適用してもよい。
a) フリーピストンガス発生機又は特殊な熱源(例えば,化学プロセス,過給ボイラの火炉,原子炉)を
用いるガスタービン。
b) 助燃式コンバインドサイクル,再燃式コンバインドサイクルプラント,その他のコンバインドサイク
ルプラント(例えば,コージェネレーションプラント)。
ただし,航空機,建設機械,農・工業用トラクタ及び自動車を駆動するために用いるガスタービンには
適用しない。
この規格は,燃料品質及び対環境性能を考慮してガスタービンを調達するための指針を与える。すなわ
ち,ガスタービンの使用燃料に関する情報及び環境に対する影響を定量的に推定するための情報として,
どのようなものが必要かの指針を与える。燃料仕様については,ほかの規格を参照し,この規格では規定
しない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
2
B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
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(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO/FDIS 3977-4:2002,Gas turbines−Procurement−Part 4: Fuels and environment (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0128 火力発電用語―ガスタービン及び附属装置
JIS B 8042-1 ガスタービン―調達仕様―第1部:一般事項及び定義
備考 ISO 3977-1:1997, Gas turbines―Procurement―Part 1:General introduction and definitionからの引
用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-2 ガスタービン―調達仕様―第2部:比較基準条件及び定格
備考 ISO 3977-2:1997, Gas turbines―Procurement―Part 2:Standard reference conditions and ratingsか
らの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-3 ガスタービン―調達仕様―第3部:設計要求事項
備考 ISO 3977-3:1997, Gas turbines―Procurement―Part 3:Design Requirementsからの引用事項は,こ
の規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-5 ガスタービン―調達仕様―第5部:用途―石油及び天然ガス工業用
備考 ISO 3977-5:2001, Gas turbines―Procurement―Part 5: Applications for petroleum and natural gas
industriesからの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-6 ガスタービン―調達仕様―第6部:コンバインドサイクル
備考 ISO/DIS 3977-6, Gas turbines―Procurement―Part 6: Combined cyclesからの引用事項は,この
規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-7 ガスタービン―調達仕様―第7部:技術情報
備考 ISO/DIS 3977-7, Gas turbines―Procurement―Part 7:Technical informationからの引用事項は,こ
の規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-8 ガスタービン―調達仕様―第8部:検査,試験,据付及び完成
備考 ISO/DIS 3977-8, Gas turbines―Procurement―Part 8: Inspection, testing, installation and
commissioningからの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8042-9 ガスタービン―調達仕様―第9部:信頼性,稼動性,保全性及び安全性
備考 ISO 3977-9:1999, Gas turbines―Procurement―Part 9: Reliability, availability, maintainability and
safetyからの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8043-1 ガスタービン―排気排出物―第1部:測定及び評価
備考 ISO 11042-1:1996, Gas turbines―Exhaust gas Emission―Part 1: Measurement and evaluationから
の引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8043-2 ガスタービン―排気排出物―第2部:排出物の自動監視
備考 ISO 11042-2:1996, Gas turbines―Exhaust gas Emission―Part 2: Automated emission monitoringか
らの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS B 8044 ガスタービン及びガスタービン装置―空気音の測定―実用測定方法及び簡易測定方法
備考 ISO 10494:1993, Gas turbines and gas turbine sets―Measurement of emitted airborne noise―
3
B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
Engineering/survey methodからの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS K 2249 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
JIS K 2254 石油製品―蒸留試験方法
JIS K 2258 原油及び燃料油―蒸気圧試験方法―リード法
JIS K 2265 原油及び石油製品―引火点試験方法
JIS K 2270 原油及び石油製品―残留炭素分試験方法
JIS K 2272 原油及び石油製品―灰分及び硫酸灰分試験方法
JIS K 2275 原油及び石油製品―水分試験方法
JIS K 2283 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
JIS K 2288 石油製品―軽油―目詰まり点試験方法
JIS K 2536 石油製品―成分試験方法
JIS K 2541 石油及び石油製品―硫黄分試験方法
JIS K 2601 原油試験方法
JIS K 2609 原油及び石油製品―窒素分試験方法
JIS Z 8731 環境騒音の表示・測定方法
JIS Z 8736-1 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散
点による測定
JIS Z 8736-2 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第2部:スキ
ャニングによる測定
ISO 4261:1993, Petroleum products―Fuels (class F)―Specifications of gas turbine fuels for in marine
applications
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義はJIS B 0128, JIS B 8042-1, JIS B 8042-2, JIS B 8042-3, JIS B
8042-5, JIS B 8042-6, JIS B 8042-7,JIS B 8042-8 及びJIS B 8042-9によるほか,次による。
3.1
ガス化コンバインドサイクル(Integrated Gasification Combined Cycle,IGCC) 低質の燃料をガス化
し,ガスタービンの燃料仕様に適合できる高質燃料を生成するプロセスを組み込んだコンバインドサイク
ル。
3.2
燃料中の成分に結合した窒素分(Fuel Bound Nitrogen,FBN) 窒素酸化物の生成に寄与する燃料中
の窒素成分。単独のN2は含まない。
3.3
真発熱量(Net Specific Energy,NSE) 燃焼で生成する水蒸気の凝結による蒸発潜熱を差し引いた,
ある一定の成分の燃料の最小の発熱量。低位発熱量とも呼ぶ。
備考 真発熱量の単位は,通常kJ/m3(15 ℃及び101.3 kPa)又はkJ/kgである。
3.4
総発熱量(Gross Specific Energy,GSE) 燃焼反応で発生した水分が液体として存在するとしたと
きの発熱量で,蒸発潜熱分を含む。高位発熱量とも呼ぶ。
備考 総発熱量の単位は,通常kJ/m3(15 ℃及び101.3 kPa)又はkJ/kgである。
3.5
音響パワーレベル(Sound Power Level,PWL) 音響パワーとは,単位時間に音源から放射される
空気音のエネルギー。音響パワーレベルとは,この強さを表現するため,測定対象音が放射する音響パワ
ーを基準音響パワーで除した値の常用対数の10倍の値。基準の音響パワーは1pW(=10−12W),単位はデシ
ベル(dB)。
参考 詳細はJIS Z 8732を参照。
4
B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
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3.6
音圧レベル(Sound Pressure Level,SPL) 音圧とは音の存在によって,静圧の上に重畳した変動圧
力。音圧レベルとは,この強さを表現するため,音圧の2乗を基準音圧の2乗で除した値の常用対数の10
倍とした値。基準音圧は 20 μPa。単位はデシベル(dB)。
参考 詳細はJIS Z 8732を参照。
3.7
選択還元触媒脱硝装置(Selective Catalytic Reduction,SCR) 窒素酸化物(NOx)の排出を低減する
目的で燃焼する場所の後流に設置する触媒システム。
参考 触媒には,一般的に還元触媒及び酸化触媒があるが,ガスタービンにおける窒素酸化物の低減
には通常還元触媒が用いられるため,“触媒脱硝装置”と簡略化して呼ばれる。
3.8
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound,VOC) プロパン,ブタンなどの炭化水素。窒素酸
化物と反応して地表レベルでのオゾンを発生する。
注 揮発性有機化合物は,未燃炭化水素(Unburned Hydrocarbons,UHC)として扱う場合がある。
3.9
ウォッベ指数(Wobbe Index,WI) 燃料の発熱量を燃料の対空気比重の平方根で除したもの。
WI
)
(
/)
(
ref
ref
air
gas
,T
P
ρ
P,T
ρ
HC
=
ここに,
WI: ウォッベ指数(kJ/m3)
HC: 燃料ガスの真発熱量(kJ/m3)
ρgas: 燃料ガスの密度(kg/m3)
ρair: 空気の密度(kg/m3)
P: 燃料ガスの圧力(kPa)
T: 燃料ガスの温度(℃)
Pref: 比較基準条件の空気圧力(101.3 kPa)
Tref: 比較基準条件の空気温度(15 ℃)
備考 ρgasは,燃料ガスの供給圧力及び温度における密度,HCは,同条件の圧力・温度における真
発熱量とする。Trefについては,用途によって0 ℃基準とすることもあるので,条件を明記す
る。
燃料ガスの比重は温度及び圧力に依存するので,燃料ガス及び空気両方の密度の定義条件を
指定すべきである。ウォッベ指数の計算例は附属書Aを参照。
3.10 基準体積単位(m3N)[Normal cubic meter,m3(normalized)] ノルマル状態と称される基準体積単
位。通常湿分を含まず,0 ℃,1気圧(101.325 kPa)基準の立方メートルをいう。
3.11 排出物の連続監視(Continuous Emission Monitoring,CEM) 連続監視装置で排気排出物を連続して
計測・監視する方法。
3.12 排出物の非連続監視(Predictive Emission Monitoring,PEM) 連続監視をせずに,幾つかの計測結
果を元に計算によって予測する間接的方法。
3.13 パッケージャ(Packager) 装置及び供給範囲に含まれる附属装置について,技術面での調整に責任を
もつ供給者。
4. 燃料
4.1
全般 ガスタービンを正しく使用し運転するためには,燃料の種類や要求事項に関する情報を正確
に知ることが必要である。この情報の収集に当たり,購入者及びパッケージャの両方が重要な役割を果た
5
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す。
適切な日本工業規格(以下,JISという。)がない場合には,適当な国際規格又はそれに準ずる規格を,
購入者とパッケージャ間との相互合意によって,指針として使用してよい。
4.2
購入者の作業 購入者は,対象とするガスタービンプロジェクトの燃料として考慮しているすべて
の燃料を明確にしなければならない。
購入者は,対象とするプロジェクトに関係する正確なデータを提供する。少なくとも次による。
a) 設置場所の大気条件,すなわち,温度,圧力及び相対湿度の平均値及び上・下限値,並びに標高。
b) 燃料の区分,すなわち,未精製天然ガス,パイプライン天然ガス,コークス炉ガス,ランドフィルガ
ス,ガス化コンバインドサイクル(IGCC)の中低発熱量ガス,製油所副生ガスなど。
c) ガスタービンの負荷,各負荷での運転時間,蒸気噴射などによる出力増加など。
d) 地域の規制
購入者は,パッケージャが評価できるよう,燃料組成の詳細及び不純物のレベルをその化学的及び物
理的な特性の変動幅も含めて提示する。
4.3
パッケージャの作業 パッケージャは,ガスタービン用として使用できる燃料の種類及び燃料の性
状の範囲を明示する。これらには,液体燃料及びガス燃料を含み,乳化燃料についても考慮する。
4.4
ガス燃料
4.4.1
全般 この箇条は,ガスタービンの取合点でガス状であるすべての燃料に対して適用する。この燃
料は設置場所に供給される時には,液体,気体又は固体のいずれかの状態である。ガスタービンの運用範
囲で,複数の種類の燃料が使用可能な場合,又は使用することが要求される場合は,それぞれの燃料につ
いて詳細な情報を提供する。
そのプロジェクトで使用する燃料について,購入者は,4.4.2及び4.4.3に規定する要求事項によって,
予定の性状範囲を明示する。購入者は,化学的,物理的特性及び不純物のレベルを,事前に合意した範囲
内に常時収まるように管理し,ガスタービンに範囲外の燃料が供給されないようにしてガスタービンを保
護しなければならない。
4.4.2
化学的特性 燃料仕様は,例えば,ISO 4261又は同等の規格に適合しなければならない。パッケ
ージャは,購入者の用途に適合する一般的な燃料特性を特定する。このために必要な情報には,一般的な
化学的特性,一般的な安全特性及び一般的な取扱い特性を含む。
提示すべき項目は,購入者及びパッケージャの相互の合意によるが,一般的には購入者はパッケージャ
に次の情報を提供する。
a) 燃料ガスのすべての成分
b) 真発熱量(NSE)
これは化学成分分析からの計算によってもよい。
c) 燃料供給温度及び圧力でのウォッベ指数(Wobbe index)並びにその変動幅
d) じんあい,さび,タール分,ナフタリン,ろう分,水分などの不純物成分
これらは,コーキングや汚れの問題を引き起こす可能性がある。
e) C14までの高分子炭化水素(希薄予混合燃焼器の場合)
f)
燃料噴射圧力で凝縮しない最低温度
腐食性があるか,又は有害物質を含め大気汚染を誘発するおそれのある特定の燃料成分(又は燃料添加
物)は,購入者が明示し,パッケージャに見解を求める。パッケージャは,自身の検討結果に基づいて,
まず一般的にその燃料の使用可能性の有無を示し,ついで燃料性状データを詳細に評価したうえで,その
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ガスタービンの用途に対して適性を判断し,回答する。この際,購入者は燃料ごとに設置場所における排
出物への制約を示す。
4.4.3
物理的特性 パッケージャは,すべてのガス燃料とガス燃料システム構成部品に対して要求される
圧力と温度の技術データを明示する。これらの要求事項には,購入者が使用する燃料の完全な分析の評価
を含む。提示すべき項目は,購入者及びパッケージャの相互の合意によるが,一般的にはパッケージャが
明示する情報には,次のものを含む。
a) 供給圧力及び供給温度(上限及び下限)
b) 供給圧力での露点及び燃料噴射圧力で凝縮を防ぐために必要な最低温度
c) ガスタービンの起動に必要な最低圧力条件
d) ガスタービンの運転に必要な最低圧力条件
e) 連続運転のための許容温度範囲
f)
ろ過及び液滴分離に対する要求条件
g) ガスタービンへの燃料供給のなかで許容される液滴分
h) 大気温度全範囲にわたって無負荷から全負荷に必要とされる燃料の供給圧力
i)
ガスタービンに使用する燃料のウォッベ指数に対する設計上の許容範囲
これらに加えて,パッケージャは,希薄予混合燃焼器のような特別な燃焼器又は水噴射若しくは蒸気噴
射のような他の排気排出物低減の手段に対して,その燃料の適合性を示す。
4.4.4
燃料処理 パッケージャの要求及び例えばISO 4261の燃料要求事項に適合するため,燃料処理が
必要になることがある。燃料の物理的特性及び化学的特性に基づいて,購入者は,燃料ガスを要求仕様に
合うように処理し供給しなければならない。
備考 都市ガスのように,国内規格で一般性状が規定されている場合は,詳細を開示する必要はない。
4.4.5
排出物 燃料性状は,燃焼で発生する汚染物質に影響を与える。パッケージャは,特定の燃料種類
による排気排出物を明示しなければならない。購入者は,排出物を正確に予測するために,詳細な燃料分
析結果(又は燃料サンプル)を提供する。明示すべき特性には,次を含む。
a) 化学分析結果(炭素,水素,酸素,窒素,硫黄,塩素など)
b) ガス成分の分析結果(ガスクロマトグラフを使用する場合の検出限界濃度まで報告する。)
c) 発熱量(真発熱量及び総発熱量)
d) アセチレン列炭化水素(例えば,アセチレン)のような反応性のガスの存在
すべての燃料特性試験は,JISなどで規定されたような標準化された手法に適合するようにする。
購入者は,燃料ごとに設置場所における排出物への制約を示す。
4.4.6
起動及び停止 場合によっては,主燃料が,ガスタービンの点火,起動及び停止に使用できない,
又は許容できないことがある。パッケージャは,起動及び停止に必要な燃料(液体又はガス)の最低必要
圧力及び最低必要温度,更にその必要量及び要求品質を指定する。
4.4.7
安全及び取扱い性
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B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.4.7.1
特別な注意を要する燃料 燃料ガスは,必ずしも精製天然ガスのように一般的なものであるとは
限らない。通常と異なる燃料成分には,特定の安全及び取扱い上の問題がある。燃料(例えば水素やアセ
チレン)の燃焼特性に関連する危険もあれば,毒性に関連する危険もある。購入者は,通常と異なる成分
が燃料中にあればパッケージャに注意を喚起する。パッケージャは,注意すべきすべての燃料成分を調査
し,必要に応じて安全と取扱い性についてコメントする。パッケージャの供給範囲外の機器に関しては,
購入者は供給者に潜在的な安全上の問題を知らせる。特に注意を要する燃料ガスは,おおよそ次の一覧に
よる。
a) 製油所副生ガス(水素濃度が高い可能性がある)
b) コークス炉ガス(一酸化炭素濃度が高い可能性がある)
c) 未精製天然ガス(硫化水素濃度が高い可能性がある)
d) ガス化コンバインドサイクル(IGCC)用ガス
e) ランドフィルガス及び消化ガス
f)
空気より重い燃料ガス(低い場所に蓄積又は滞留する可能性がある。)
主要な危険に関する事項の例は,次の4.4.7.2及び4.4.7.3を参照。
4.4.7.2
水素成分 水素は燃焼性限界が広く密度も低いので,燃料中の水素の存在と濃度には,特に注意
を要する。パッケージャは適切な換気,ガス検出器及び防爆対策を提供する(ガスタービンエンクロージ
ャと燃料ガスコンパートメントのエンクロージャだけに適用する。)。
4.4.7.3
防爆対策・漏洩検知 水素に対する注意に加え,燃料装置とその周囲の設計に当たっては,すべ
てのガス燃料を考慮する。空気より重い燃料は,着火をする可能性のある低い箇所に集まらないようにす
る。危険分類と装置設計に適用する規格及び基準は,購入者とパッケージャ間で相互に合意する。購入者
は,パッケージャに本件に関わるあらゆる現地の規則を知らせる。パッケージャは,購入者との取り合い
が必要であるベント又はパージ配管の位置を明確にする。
4.5
液体燃料
4.5.1 全般 この箇条は,ガスタービンエンクロージャ取り合い点で液体であるすべての燃料に適用する。
多種の燃料がガスタービンの全運転領域に利用されるか又は必要な場合,購入者(使用者)は考慮される
それぞれの燃料の等級に応じて,予想される特性の範囲を提供する。購入者(使用者)は指定された燃料
の化学的及び物理的特性と汚染物質レベルを,事前合意した制限値以内に制御し,ガスタービンが制限外
の燃料を受け入れないようにする。
購入者(又は購入後の装置の所有者)は,燃料特性又は品質が初期の要求条件を逸脱するいかなる変更
も,パッケージャに知らせなければならない。
パッケージャは,例えばISO 4261の許容可能な等級を含めて,ガスタービンの運転のために必要な全般
的な燃料への要求条件を提供する。パッケージャは,また,特定の燃焼器への適合性に関する情報を提供
する(例えば,予混合燃焼器には,特定の等級(特性)の燃料だけ適合する。)。
4.5.2
化学的特性 燃料仕様は,例えばISO 4261又は同等の規格による。パッケージャは,購入者の用
途に適した一般的燃料特性を明確にする。明確にすべき各項目は,購入者及びパッケージャの相互の合意
によるが,これには物理的特性,燃焼特性,芳香族成分,安全性及び取扱い性並びに微量成分を含む。
すべての重要な燃料特性を記述した包括的な燃料分析結果を,パッケージャに提供する(例えば,ISO
4261又は同等の規格も参照する。)。使用予定の液体燃料が灯油・軽油などの蒸留油相当品質でない場合に
は,購入者はパッケージャに約4リットルの調査用サンプルを提供する。
燃焼によって発生する排出物は,液体燃料の特性と品質に依存する。燃焼によって発生する排出物に関
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連する燃料特性の情報は,購入者が提供する。
a) 燃料中の成分に結合した窒素分(FBN)(JIS K 2609参照)
b) 燃料中の硫黄分(JIS K 2541参照)
c) アスファルテン分(重質油中)
d) 芳香族分(JIS K 2536参照)
e) 残留炭素分(JIS K 2270参照)
f)
炭素・水素比
g) 真発熱量(NSE)又は総発熱量(GSE)
ガスタービンシステムの装置の選択及び運転条件の一部は,パッケージャと購入者間で合意した燃料性
状によって決定される。後日,購入者が元々合意していた仕様以外の燃料を使うことを望む場合,購入者
はパッケージャに通知し,評価と再確認のために,購入者が完全な分析結果又はサンプルを提供する。
4.5.3
物理的特性 パッケージャは,ガスタービン用としての燃料の取扱い及び処理の一般的な要求事項
を明確にする。要求事項は購入者及びパッケージャの相互の合意によるが,少なくとも一般的には次を含
む。
a) 燃料粘度(二つの温度で)(JIS K 2283参照)
b) 蒸気圧(JIS K 2258参照)
c) 沈澱物
d) 灰分(JIS K 2272参照)
e) 水分(JIS K 2275参照)
f)
添加剤及びその濃度又は添加率
g) 引火点(JIS K 2265参照)
h) 沸点
i)
終点(JIS K 2254,ただし,原油についてはJIS K 2601参照)
参考 “終点”とは,蒸留試験の最終段階での温度計の最高の読みを意味する。
j)
目詰まり点(JIS K 2288参照)
参考 “目詰まり点”とは,規定の方法で試料を冷却しながら目開き45 μmの金網を通して吸引ろ過
したとき,試料20 mLのろ過時間が60秒を超えたときの温度又は試料が金網付きろ過器を通
らなくなったときの温度を意味する。
k) 密度(JIS K 2249参照)
さらにパッケージャは,ガスタービンに特定なものとして取扱い及び処理の要求事項を明確にする。こ
れには少なくとも,次を含む。
l)
使用可能な燃料の全般的な特性要求条件
m) 粘度要求条件(起動及び通常運転の両方に関して)
n) 燃料加熱又は保温の要求条件
o) 腐食成分の除去又は制御
p) 燃焼と腐食問題の制御のために許される添加剤
さらにパッケージャは,希薄予混合燃焼器のような特定の燃焼装置への適合性ついて報告する。
4.5.4
燃料処理
4.5.4.1
全般 燃料処理は,貯蔵タンク内の燃料状態をガスタービンの特定の要求条件に適合させるため
の,一連の操作である。
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これには,燃料洗浄及び沈降による不純物の分離又は燃料から除去できない有害な成分を無害化するた
めの薬剤添加を含む。
パッケージャは,例えば燃料,空気,洗浄液,水,蒸気などに含まれる,すべての有害成分の許容限度
を規定する。液体燃料の中には,ガスタービンの高温ガス流路の部品を腐食する,ナトリウム(Na),カ
リウム(K),バナジウム(V),鉛(Pb)などの成分を含むものがある。購入者は,パッケージャの要求仕
様への適合を確実にするため,質的かつ量的な燃料の監視を行う。また,パッケージャはこれらの成分を
計量する方法を推薦してよい。
灰を発生する液体燃料は,燃料処理(例えば,アルカリ金属の除去又は燃料中のバナジウムに対する腐
食抑制剤の添加)を必要とする場合がある。灰を発生する燃料は,通常,密度によって又は原産地によっ
て特定される。これらの燃料は,重質油,残査油,原油,その他を含む。パッケージャは燃料の質に基づ
いて燃料処理の要求事項を指定しなければならない。購入者は確実に,合意した限界を超えないようにし
なければならない。
4.5.4.2
洗浄 洗浄を必要とする燃料のために,パッケージャは燃料の質と使用条件とを検討し,洗浄の
ための要求事項を提示する。燃料油の洗浄は,軟水及び乳化する洗剤を燃料油へ連続的に添加して行う。
その後遠心分離機又は静電分離器を用いて,水を燃料油から分離する。水と油とは混じり合わないが,水
分を燃料油から完全分離するため,燃料の密度と塩分を含んだ水の密度との差は,燃料処理設備供給者が
提示する限界値以上でなければならない。
4.5.4.3
腐食の抑制 バナジウムを含んでいる燃料油が購入者によって指定された場合,パッケージャは
バナジウム腐食反応抑制剤への要求事項を申し出る。パッケージャの燃料仕様は,許容され推奨される燃
料の等級を含む。また,パッケージャは燃料中の汚染物質又は添加物の存在に基づいて,許容最高タービ
ン入口ガス温度を申し出る。
4.5.5
排出物 燃料特性は,燃焼による汚染物質の発生に影響を与える。パッケージャは,燃料の種類に
応じて排気排出物を特定しなければならない。購入者は正確な排出予想をするため,詳細な燃料分析(又
は燃料サンプル)を提示する。関連する特性は,4.5.2及び4.5.3を参照。
燃料性状のすべての試験は,標準化された方法に準拠する。
購入者は,提案された各燃料に対して設置場所の排気排出物への制約条件を提示する。
4.5.6
起動及び停止 パッケージャは補助的な起動・停止燃料が必要かどうかを指定し,必要な燃料性状
又は品質,及び必要量を指定する。
4.5.7
安全及び取扱い
4.5.7.1
全般 安全及び取扱い上の要求事項は,購入者が提供する情報に基づいてパッケージャが評価す
る。
4.5.7.2
貯蔵 適切な貯蔵及び/又は取扱い手段方法によって,燃料中の水やその他の不純物成分を最小
にする。これらには,使用前の燃料中の不純物を自然沈下させる静置分離(セットリング),フロート式吸
い込みの設置及び定期的なタンク底からの水の抜き取りを含む。静置分離に十分な時間が取れない場合は,
遠心分離機又は静電分離器のような迅速な精製装置が必要となる。燃料系統への,泥分又は水分の混入を
避けなければならないので,洗浄システムにはすべて泥分を除去する能力をもつように設計する。貯蔵容
器は,照明設備をもち,設置地域の定める規制に合致した場所に置く。
4.5.7.3
蒸気圧 軽質油又はナフサ(Naphtha)のような揮発性燃料については,購入者は燃料のある特定
の温度での蒸気圧(リード法:JIS K 2258参照)を明示する。
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4.5.7.4
防爆・漏えい検知 揮発性燃料に関する漏えい検知と爆発危険防止を,設計に考慮する。購入者
とパッケージャ間で,危険度の分類及び機器の設計に適用する規格に関して相互に合意する。購入者は,
対象物に関するあらゆる地域の規制をパッケージャに提示する。パッケージャは,購入者との取合いが必
要な大気開放系統やパージ系統の位置を提示する。
4.5.7.5
粘度・潤滑性 パッケージャは,各用途における燃料粘度の許容範囲を明示する。購入者は,流
体の特性を把握するために,潤滑性(特に軽質燃料の場合は重要)を含んだ燃料分析結果又は燃料のサン
プルを提供する。重質油の場合,パッケージャは燃料加熱の要求条件を提示する。これらには,次を含む。
a) 燃料の許容最高温度
b) 燃料の必要最低温度
潤滑性が低い燃料の場合,購入者はパッケージャにそのような特性の燃料を使用することを伝達する。
5. 環境
5.1
全般 環境について配慮する事項として,まず起動・停止時及び通常運転時における騒音,排気排出
物,放熱,排水などがある。
5.2
騒音
5.2.1
情報 パッケージャは,供給範囲内の各機器からの騒音レベルを予測する。購入者は,パッケージ
ャに他の騒音発生及び/又は吸音する構造物,地面による吸音効果及び/又は他の建物の減音効果につい
て通知する。さらに,購入者は,設置場所の一般的な状況説明,地形,気象観測データ及び物の配置を含
めた詳細も提供する。
そのような情報がない場合は,現地を理想的な平面とし,障害のない地形,地形表面による吸音がない
と仮定することに加え,反射及び/又は障壁がないと仮定する。
購入者は,騒音規制の対象とする場所及び適用する法規制を指定する。
5.2.2
測定結果の報告 音響測定結果として,次の細別を報告する。
a) 特定の位置における各機器から発生される音圧レベル(dB,音圧の基準値は20 μPa。)及び音響イン
テンシティレベル(dB,音響インテンシティーの基準値は10−12 W/m2。)
b) 音圧レベル又は音響インテンシティーレベルによって計算される音響パワーレベル(dB,音響パワー
の基準値は10−12 W)。使用する計器の計測周波数の加重平均“A”又は“C”で定義する。
5.2.3
音響測定の基本手法 音圧レベルの測定は,次による。
a) 近距離場の場合 機側1 mかつ地上から1.5 mにて,JIS B 8044に従って測定する。保証値は,ユニ
ット及び/又は補機の周辺からの測定された平均騒音レベルとする。
b) 遠距離場の場合 プラントの境界内において,測定点がプラントの音源から十分離れているか又は敷
地境界の外にある等の音源から離れている遠距離場の場合は,JIS Z 8731又はJIS Z 8736-1による。
音響パワーレベルの計算は,JIS Z 8736-1,JIS Z 8736-2又はJIS B 8044に従って行う。
5.2.4
報告内容 パッケージャは,供給した機器からの騒音・音響発生に関して技術データを提示する。
報告の内容は,JIS B 8044の要求事項による。
5.2.5
ガスタービンエンクロージャ内の音響レベル パッケージャは,操作員が通常又は頻繁にエンクロ
ージャ内に入るような場合には,安全を目的として,エンクロージャ内の予想騒音値を提示する。
5.2.6
ガスタービンエンクロージャ外(近距離場及び遠距離場)の音響レベル エンクロージャ外の騒音
についても次を考慮する。
a) 近距離場については,機側1 mかつ地上から1.5 mでの音響レベル(JIS B 8044参照)。
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b) 遠距離場については,音源の外被から(すべての関連機器を各々包含する最小サイズの長方形を外被
として)少なくとも50 m又は外被の最大寸法の1.5倍以上離れた位置での音響レベル。ただし,200 m
を超えないようにする。また,敷地境界がこれより近い場合は,境界での音響レベル。
5.2.7
ガスタービン近傍の各音源からの発生音響 パッケージャは,ガスタービンから発生する音響レベ
ルを定量化することに努める。ガスタービンを供給するパッケージャは,供給範囲以外の他のパッケージ
ャが据え付けた装置からの音源を除き,ガスタービン装置からの音源を特定する。音響パワーレベルの値
及び各オクターブバンドの音響パワーレベル分布を提示する。
5.3
排気排出物
5.3.1
全般 ガスタービンの排気排出物は,固体,液体,気体及び蒸気の状態である。天然ガスだき運転
の場合,気体及び蒸気が重要である。気体燃料使用時には,粒子状物質及び排気煙は非常に少なく,計測
するのが難しい。液体燃料の場合,粒子状物質(固体及び液体成分)は適切な方法を用いて測定できるの
で,定量化することが可能である。
測定及び評価方法は,地域の適用規格若しくは要求又は次の規格による。
a) JIS B 8043-1
b) JIS B 8043-2
5.3.2
情報 指定された燃料による排気排出物は,パッケージャが推定し,提示する。排出物の影響に関
する技術的な見解は,顧客要求及び/又は規制に基づく。通常,排出物は,燃料特性,設置条件及びガス
タービンの運用条件に関連したものである。購入者は,関連する現行又は検討中の環境規制を,平易な文
章でパッケージャに提供する。
5.3.3
報告 パッケージャは,排出量を首尾一貫した方法で報告する。すべての排出物量は,標準化され
た測定方法を用いて報告する。排出物を燃料の単位発熱量当たりで報告するとき,総発熱量基準か真発熱
量基準かを明確に記述する。排出物の報告例を次に示す。
a) 乾き基準の気体又は蒸気排出濃度(例,mg/m3N)
b) 乾き基準の気体又は蒸気排出濃度で基準酸素濃度への換算値(例,mg/m3N)
備考 一般的には酸素濃度15 %基準の換算値。日本国内では,条例等によって酸素濃度は16 %基準
と定められている。
c) 排出物の質量流量(kg/s)
d) 単位入熱当たりの排出物の質量(g/GJ)
e) 未燃炭化水素及び揮発性有機化合物(VOC)濃度で,“メタン”又は“プロパン”ベースへの換算値
(例,mg/m3N)
f)
排出物の濃度で,基準酸素濃度への換算値(例,mg/m3N)
g) 煙色(フィルタ着色法及び煙不透明度法が適用可能。)
固形粒子の排出物については,次による。
h) 排出物の質量濃度(mg/m3N)
i)
排出物の質量流量(kg/s)
j)
燃料消費エネルギー当たりの排出物の質量(g/GJ)
排出物を濃度基準で報告する際は,基準温度及び圧力を明確に定義する。
備考 排出物の測定の詳細については,JIS B 8043-1を参照。
参考 燃料消費エネルギーとは,単位時間当たりの熱消費量のことで,燃料の質量流量×真発熱量で
定義される。詳細はJIS B 8043-1を参照。
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5.3.4
気体状排出物 パッケージャは,要求された場合,指定されたガスタービン各負荷における,次の
排出物に関する数値を提供する。
a) 窒素酸化物(NOx)一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)それぞれの数値を要求されることもあ
る。
b) 一酸化炭素(CO)
c) 未燃炭化水素(気体)
d) 揮発性有機化合物(気体)
e) 不透明度又は可視度
f)
硫黄酸化物(一般的にはSO2)
揮発性有機化合物(VOC)の定義は,JIS B 8043-1による[メタン(CH4)及びエタン(C2H6)を除く未
燃炭化水素。]。必要に応じ,揮発性有機化合物ごとの定義を明確にする。さらに,排煙処理装置に必要な
場合には,二酸化炭素(CO2), 水(H2O), 酸素(O2), 窒素(N2)及びアルゴン(Ar)の組成を調べる
(体積基準,重量基準の両方。)。
気体状排出物については,パッケージャは購入者の要求に従い,次のいずれかによって情報を提示する。
a) 濃度(湿り基準か乾き基準かは,購入者の要求による。)
b) 重量流量(通常は一時間平均値。)
c) ガスタービンの燃料消費エネルギー基準値
5.3.5
粒子状排出物
5.3.5.1
全般 粒子状の排出物はほとんどの燃料から生成されるが,液体燃料の場合顕著である。ガス燃
料の粒子状排出物は,ゼロではないが,ほとんどの測定機器の検出限界以下であることが多い。このよう
な場合,粒子状物質の排出量は通常採り上げなくてよい。
5.3.5.2
液体燃料の場合の粒子状排出物及び煙 粒子状排出物には,固体及び液体成分が含まれ,目に見
える煙やかすみの発生の要因となる。パッケージャは,ガスタービンの燃料規格に適合した燃料の知見に
基づき,粒子状排出物を妥当に予測できなければならない。パッケージャは,次のものを区別できるよう
に十分に排出物を理解する。
a) 燃焼で発生する固体粒子
b) 排出物低減のための排煙処理によって形成される硫化物
c) 燃料中の灰分によって発生する粒子状排出物
5.3.6
煙・不透過率
5.3.6.1
全般 煙は,粒子状排出物を目で見ることのできる指標である。ただし,粒子状物質だけが,煙
の可視度に影響する排出物ではない。購入者は,排ガス中の二酸化窒素(NO2)の存在が煙の可視度に影
響することに留意する。
5.3.6.2
煙 煙は,ガスタービンの粒子状排出物及び燃料の質に大きく関係する排出物である。粒子状排
出物の濃度が高いと目に見える煙が発生する。ガスタービンから発生する煙は,通常,二つの方法で評価
する。これらの方法は,煙の不透過度とフィルタによる着色法である。購入者は,可視煙の発生と粒子状
排出物の総量との関係を定義する有効な方法がないことに留意する。また,購入者は,パッケージャから
提供された煙・粒子状排出物のデータが,特定の排気温度,圧力及び湿度条件においてだけ有効であるこ
と,大気中に粒子状物質がないと仮定していることにも留意する。
購入者は,排気処理技術が適用されていれば,それが煙・粒子状排出物に影響することを認識する。ダク
トバーナ,排熱回収ボイラ(HRSG),酸化触媒などのような付属機器はすべて,排気の煙・不透過率に影
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響する。購入者は,供給者から,排気流路に置かれた機器の及ぼす影響に関する情報を得なければならな
い。
不透過率・煙の排出については,光学的不透過率・濃度を次の方法で報告する。
a) 透過率計による計測
b) フィルタによる着色法
c) 目視検査
5.3.6.3
不透過率 パッケージャは,光学吸収法(パーセント透過率)による不透過率のレベルを申し出
る。要求がある場合には,バッハラッハ数を用いてもよい。この情報は煙突の形状(高さ,直径)及び大
気条件を考慮する。不透過率は,単一排気煙突からの排出物に基づく。購入者は,これらの排出物をプラ
ント全体に考慮する。
参考 バッハラッハ数とは,携帯用の煤煙測定器で排ガス中の煤煙を取り出し,サンプルと比較して
濃度を定量化した数値の通称。スモークスポット法とも呼ばれる。
5.3.7
水又は蒸気噴射 水又は蒸気噴射が窒素酸化物(NOx)制御に使われる場合は,パッケージャは,
要求水質と水量を明確にする。出力及び熱効率に対する影響を提示する。
5.3.8
蒸発冷却器 蒸発冷却器が用いられる場合,パッケージャは,要求水質及び水量を明確にする。蒸
発冷却システムの種類及び設置位置,また,必要に応じ使用上の制限を提示する。
5.3.9
排煙処理 あらゆる排出物に対して排煙処理が及ぼす影響は重要である。ただし,これはパッケー
ジャに第一の責任があるとは限らない。例えば,酸化触媒によって,燃料中の硫黄は,三酸化硫黄(SO3)
に酸化され,粒子状排出物の増加につながる可能性がある。触媒脱硝装置(SCR)は,硫酸アンモニウム
の形成やアンモニア漏えいによって更に粒子状排出物を増加させる可能性がある。購入者は,排煙処理技
術とガスタービンの排出物のレベルとの相互作用に留意する。購入者は,すべての排煙処理技術による排
出物への影響を評価しなければならない。
5.3.10 排出物の監視 地域の規制によって要求された場合は,排出物の連続監視(CEM)と排出物の非
連続監視(PEM)とのどちらか又は両方を設置することに関して,購入者とパッケージャは供給責任を明
確にする。通常,直接監視ができるものは窒素酸化物(NOx),一酸化炭素(CO),酸素(O2),未燃炭化
水素(UHC),二酸化硫黄(SO2)及び不透過率である。粒子状物質は通常,連続監視を行うことはできな
い。
購入者は,排出物監視機器の選定,据付け及び保証について決定し,CEMに関するすべての保守要求事
項も決定する。購入者は,報告,データ収集,保管,データ処理,品質保証及び/又は品質管理(QA/QC)
について明確にしなければならない。これらは,地域の規制当局によって決められている。
5.3.11 排出物の実証 ガスタービンは,排熱回収装置(HRSG),ダクトバーナ,触媒脱硝装置(SCR)等
を含んだ複合設備の一部であることが多い。購入者は,個々の機器の排出物特性を実証することは非常に
困難なことであることを認識し,総合的なプラント設計仕様をパッケージャに連絡しなければならない。
必要に応じ,購入者,パッケージャ及びその他の供給者は,プラント機器の排出物性能を評価する方法に
ついて合意する。
5.3.12 周囲の条件 時として,既存の大気状態より厳しい排気規制を要求してしまうこともあるが,購入
者は,パッケージャの機器が空気清浄器として機能するようには設計していないことに留意する。パッケ
ージャは,すべての排気排出物は,正味排出物であり,周囲の空気に存在するものに上乗せされるものと
想定する。
5.4
その他
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5.4.1
全般 そのほかに環境に影響する項目として考慮すべきものは,放熱,排水などがある。
5.4.2
プラントの放熱 プラントの放熱は,運転中に空気中及び水中へ放散される。放熱があり,かつ要
求された場合は,パッケージャは,購入者がプラントの放熱を評価できるように技術的な情報を提供する。
これらには,煙突からの放熱及びガスタービンからの排水も含まれる。地域規制が,ガスタービン又はプ
ラントからの許容熱排出物の上限値を規定していることがある。購入者は,この分野に関連する地域,国
家及び国際的な規格に注意する。
5.4.3
排水 ガスタービンからの排水は,雨水排水,冷却水,圧縮機洗浄水,タービン洗浄水,蒸発式冷
却気のブローダウン及び窒素酸化物(NOx)低減又は出力増加目的で投入される水若しくは蒸気が含まれ
る。パッケージャは,ガスタービンの機能に関連したこれらの水質,流量及び汚染物質の存在についての
予想値を提示する。
5.4.4
建設中の問題 購入者は,ガスタービン及び関連機器の建設,組立及び据付時における問題点につ
いて注意しなければならない。この時期の問題点としては,建設時の騒音,雨水排水,可能性のある排水
汚染物質,廃棄物,建設機器からの排出物,又は火災が含まれるが,それだけには限定されない。
5.4.5
燃料ガスの大気放出 ある状況下において,プラントの運転中に燃料ガスが,環境へ放出されるこ
ともある。購入者は,これらの排出物が抑制管理されていることを確認する。また,排出があったことを
記録し,該当機関に対して報告しなければならない。
5.4.6
潤滑油分離器 潤滑油システムは,油滴分離器を介して周囲に油煙を放散する可能性がある。購入
者は,このシステムを通して潤滑油の損失を最小にするため,適切な仕様を特定し,装置を維持する。環
境規制当局の中には,そのような油煙放散の報告を要求するところもある。購入者は,この報告を遅滞な
く行わなければならない。
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附属書A(参考)ウォッベ指数の計算
この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
パッケージャは,様々な方法でウォッベ指数を計算してよい。この指数は特に低発熱量のガスの場合又
は燃料ガスを燃焼前に加熱若しくは冷却する場合に重要である。計算方法には主として2種類の定義があ
り,次による。
1. 燃料ガスのデータを,特定の供給圧力及び温度で定義する場合
この場合,圧力及び温度の条件は,ある特定の一箇所におけるものとなり,燃料の発熱量も同一条件と
する必要がある。
WI
)
,T
(p
(p,T)/ρ
ρ
HC
ref
ref
air
gas
=
···················································· (1)
ここに,
WI: ウォッベ指数(kJ/m3)
ρgas: 燃料ガスの密度(kg/m3)
ρair: 空気の密度(kg/m3)
P: 燃料ガスの圧力(kPa)
T: 燃料ガスの温度(℃)
Pref: 比較基準条件の空気圧力(101.3 kPa)
Tref: 比較基準条件の空気温度(15 ℃)
HC: 燃料ガスの真発熱量(kJ/m3)
備考 ρgasは,燃料ガスの供給圧力及び温度における密度,HCは,同条件の圧力・温度における真
発熱量とする。Trefについては,用途によって0 ℃基準とすることもあるので,条件を明記す
る。
2. 燃料ガスのデータを基準圧力・温度条件で定義し,更に温度の変化を考慮する場合
温度の変化だけ考慮する場合は,次の式による。この場合,燃料の発熱量は比較基準条件による真発熱量
とする。
gas
ref
T
d
NSE
WI =
····································································· (2)
ここに,
WI: ウォッベ指数(kJ/m3×K−1/2)
d: 燃料ガスの対空気比重(15 ℃,101.325 kPa基準)
Tgas: 燃料ガスの絶対温度(K)
NSEref: 燃料ガスの真発熱量(kJ/m3)
基準温度が異なる値で定義されることがあるので,ガスの密度及び発熱量を評価したときのガス温度を
明記しておく。
備考 ガスタービンでは,15 ℃,101.3 kPaのISO比較基準条件を用いることが通常であり,ここで
もd及びNSEは,ISO比較基準条件を適用するが,用途の違いによって発熱量などは0 ℃,101.3
kPaを基準とすることもあるので,この式を使用する場合はどの基準圧力・温度条件を用いて
いるか明記する。
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B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 8042-4:2002 ガスタービン―調達仕様―第4部:燃料及び環境
国際規格ISO 3977-4:2002(E) ガスタービン―調達仕様―第4部:燃料及び環境
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ご
との評価及びその内容
表示箇所:本文,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範
囲
ガスタービン又はコンバ
インドサイクルプラント
を調達するときに必要な
技術的な指針の規定第4部
は,燃料及び環境に関する
情報の規定
ISO/DIS
3977-4
1.
第4部は,燃料及び環
境に関する情報の規
定
MOD/追加
明確化のために,第1部にあ
る各パート共通な適用範囲
も記載した。
明確化のためで,実質的には国際規
格からの変更はない。
2.引用規
格
引用規格の規定
JIS B 0128ほか
2.
引用規格の規定
ISO 11086 ほか
MOD/変更
本文中に引用しているもの
だけとし,各種分析関係の
JISを追加した。
JIS K 2249ほか
ISOをJISに変えた。整合規格では
ないが,実質的な差異がない。
3.定義
用語の定義に引用する規
格
3.
ウォッベ指数の定義
MOD/変更
定義式に使用される発熱量
を,燃料ガスの温度・圧力基
準とした。
附属書との整合性を取るためであ
り,実質的には国際規格からの変更
はない。
この規格で使用する記号
及び略語の定義
4.
ρ,P,T,CEM,PEM
の定義
MOD/削除
MOD/追加
1) 一般的な物理的記号を
省略した。
2) CEM,PEMは3.定義に移
動した。
3) 該当項目がないので,箇
条4を削除(以下箇条番
号を繰り上げ)
4) パッケージャの定義を
追加した。
実質的には国際規格からの変更は
ない。箇条の整理・変更について,
ISOに提案し訂正を促す。
2
B
8
0
4
2
-4
:
2
0
0
2
(I
S
O
3
9
7
7
-4
:
2
0
0
2
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 8042-4:2003 (ISO 3977-4:2002)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ご
との評価及びその内容
表示箇所:本文,附属書
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
4.燃料
ガスタービンに使用する
燃料の種類及び要求事項
に関する情報の規定
5.
参照規格
ISO 4261ほか
MOD/追加
各種分析関係のJISを追加し
た。
ISOをJISに変えた。整合規格では
ないが,実質的な差異がない。
5.環境
ガスタービンの排気排出
物,騒音,放熱など環境に
排出する事項に関する情
報の規定
6.
6.3.5粒子状物質の細
分化した箇条として
6.3.5.3煙/不透過率が
ある。
同様に6.3.5.4水又は
蒸気噴射以下が,粒子
状物質の下位にある。
MOD/変更
5.3.5粒子状物質と5.3.6煙・
不透過率を同格箇条とした。
同様に5.3.7水又は蒸気噴射
以下を同格箇条とした。
実質的には国際規格からの変更は
ない。箇条の変更について,ISOに
提案し改正を促す。
附属書A
(参考)
ウォッベ指数の計算
Annex
A
JISに同じ
MOD/変更
ISOでの誤りを修正し,また
明確化のための説明を追加
した。
ISOに提案し,改正を促す。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD/削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
2
B
8
0
4
2
-4
:
2
0
0
2
(I
S
O
3
9
7
7
-4
:
2
0
0
2
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。