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B 8040:2018  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語の分類······················································································································ 2 

4 用語及び定義··················································································································· 3 

附属書A(参考)ガスタービン構成要素の配置例 ······································································ 44 

附属書B(参考)コンバインドサイクル構成要素の配置例 ·························································· 48 

附属書C(参考)参考文献 ···································································································· 56 

附属書JA(参考)ガスタービン用語規格の用語対比表 ······························································· 57 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 64 

B 8040:2018  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人火力

原子力発電技術協会(TENPES)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本

工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。これによって,JIS B 8040:2005は改正されこの規格に置き換えられ,また,JIS B 0128:2005

は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8040:2018 

ガスタービン及び附属装置−用語 

Gas turbine and auxiliary equipment-Vocabulary 

序文 

この規格は,1996年に第1版として発行されたISO 11086を基に,対応する部分(用語及び定義)につ

いては対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際

規格には規定されていない規定項目を日本工業規格として追加している。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

適用範囲 

この規格は,ガスタービンにおいて航空用を除く用途全般,すなわち,産業用,石油ガス工業用,船舶

用,分散形エネルギーシステム用,コンバインドサイクル用,コージェネレーション用,発電用及び機械

駆動用などのガスタービン一般に用いる基本的な用語について規定する。 

注記1 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 11086:1996,Gas turbines−Vocabulary(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

注記2 対応国際規格にある用語のほかに,必要と認められる用語を追加している。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0126 火力発電用語−ボイラ及び附属装置 

JIS B 0127 火力発電用語−蒸気タービン及び附属装置並びに地熱発電設備 

JIS B 0130 火力発電用語−一般 

JIS B 8041 ガスタービン−受渡試験方法 

JIS B 8042-2 ガスタービン−調達仕様−第2部:比較基準条件及び定格 

JIS B 8042-3 ガスタービン−調達仕様−第3部:設計要求事項 

JIS B 8042-4 ガスタービン−調達仕様−第4部:燃料及び環境 

JIS B 8042-9 ガスタービン−調達仕様−第9部:信頼性,稼動性,保全性及び安全性 

JIS B 8043-1 ガスタービン−排気排出物−第1部:測定及び評価 

JIS B 8044 ガスタービン及びガスタービン装置−空気音の測定−実用測定方法及び簡易測定方法 

JIS B 8121 コージェネレーションシステム用語 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 3001-2 溶接用語−第2部:溶接方法 

用語の分類 

用語の分類は,次による。 

a) ガスタービン 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) ガスタービン一般 

5) 性能及び試験 

b) タービン 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) タービン一般 

5) 性能及び試験 

c) 圧縮機 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 圧縮機一般 

5) 性能及び試験 

d) 燃焼器 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 燃焼器一般 

5) 性能及び試験 

e) 制御−保安装置 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 制御−保安装置一般 

5) 性能及び試験 

f) 

燃料装置 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 燃料装置一般 

g) 吸排気装置 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 吸排気装置一般 

5) 性能及び試験 

h) 脱硝装置 

1) 種類及び形式 

2) 構造・構成 

3) 附帯設備 

4) 脱硝装置一般 

5) 性能及び試験 

用語及び定義 

用語及び定義は,次による。 

なお,参考のために慣用語及び対応英語を示す。 

注記1 用語の一部に丸括弧( )を付けてあるものは,紛らわしくない場合には,丸括弧内を省略

してもよい。 

注記2 用語のうち,附属書A及び附属書Bに説明図を示したものがあるが,その場合には各定義中

に図の番号を記載している。 

注記3 対応英語の中で,太字で示したものは,対応国際規格で規定している用語を示す。 

注記4 用語の番号は,この規格として付番しており,対応国際規格にある用語の番号と異なるので,

用語の番号の対比表を附属書JAに示す。 

a) ガスタービン 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1101 

ガスタービン 作動流体の熱エネルギーを機械的仕事に変換する回転機

械で,圧縮機,燃焼器(作動流体を加熱する装置),及び
タービンを主要構成要素とする装置。 
注記1 通常,燃料装置,潤滑油装置,制御装置,及びそ

の他の補機から構成される。発電用,機械駆動用
などの原動機として用いる。 

注記2 ガスタービン構成要素の配置例を図A.1〜図A.6

に示す。 

注記3 熱力学的にはブレイトンサイクルをベースとし

ている。 

gas turbine 

1102 

ガスタービン

プラント 

ガスタービン及び被駆動機と全ての必要な附属装置とを
含めた動力設備。 

gas turbine power 

plant 

1103 

開放サイクル 吸気,排気共に大気に開放されている熱力学的サイクル。  

open-cycle 

1104 

密閉サイクル 作動流体が大気から隔離されて回流する熱力学的サイク

ル。 

closed-cycle 

1105 

内燃ガスター

ビン 

燃焼器で作動流体中に直接燃料を噴射及び燃焼して作動
流体を直接加熱する方式のガスタービン。 

internal combustion 

gas turbine 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1106 

外燃ガスター

ビン 

作動流体中に直接燃料を混入しないで,熱交換器などによ
って間接的に作動流体を加熱する方式のガスタービン。 

external combustion 

gas turbine 

1107 

単純サイクル 連続的な圧縮,加熱及び膨張だけから形成される熱力学的

サイクル。 

シンプルサ
イクル 

simple cycle 

1108 

再生サイクル タービンでの膨張後に作動流体が保有している熱量(排ガ

スの熱量)の一部を再生用熱交換器を通して圧縮機出口の
作動流体に伝え,燃焼器での入熱量を減少させ熱効率を向
上させる熱力学的サイクル(図A.2参照)。 

regenerative cycle 

1109 

中間冷却サイ

クル 

継続する圧縮過程の段間において,作動流体を冷却する熱
力学的サイクル。 

intercooled cycle 

1110 

再熱サイクル タービンでの膨張過程において,作動流体を再度加熱し,

出力増加及び排ガス熱量を増加させる熱力学的サイクル。 

reheat cycle 

1111 

複合サイク

ル, 

コンバインド

サイクル 

ガスタービンなど内燃機関のサイクルと蒸気サイクルと
を結合させて,熱効率の向上を図った熱力学的サイクル。 
注記1 1基以上のガスタービンなど内燃機関(トッピン

グサイクル)と蒸気タービン(ボトミングサイク
ル)とで構成される装置であり,トッピングサイ
クルで電力又は動力を供給する。さらに,プロセ
スヒートを供給することもある。 

注記2 慣用的には,ガスタービンと蒸気タービンとを組

み合わせて,共に発電機を駆動する場合を,狭義
にコンバインドサイクルという。 

注記3 構成要素の配置例を図B.1〜図B.14に示す。 

combined cycle 

1112 

一軸形ガスタ

ービン 

圧縮機とタービンの回転軸とが機械的に結合され,出力が
直接又は変速機を介して取り出されるガスタービン(図
A.1,図A.2,図A.5及び図A.6参照)。 

single-shaft gas 

turbine 

1113 

二軸形ガスタ

ービン 

多軸形ガスタービンのうち軸が二つのもの(図A.3a,図
A.3b及び図A.4参照)。 
注記1 一般に,ガス発生機と出力タービンとの二軸から

なるフリータービン形のガスタービンを指す。出
力タービン回転数を広範囲で使用できるため,機
械駆動用又は舶用で使用することが多い。 

注記2 航空転用形ガスタービンなどでは低圧軸と高圧

軸との二軸からなるツインスプール形のガスタ
ービンもある。 

two-shaft,  
double-shaft 

1114 

多軸形ガスタ

ービン 

それぞれ独立の回転軸で作動する少なくとも二つのター
ビンをもつガスタービン(図A.3a,図A.3b及び図A.4参
照)。 
注記 フリータービン形式及びコンパウンド形を含む。 

multi-shaft gas 

turbine 

1115 

定置(式)ガ

スタービン 

一定地点に設置して使用するガスタービンで,容易に移動
できないもの。 

stationary gas 

turbine 

1116 

移動(式)ガ

スタービン 

一定地点で使用するガスタービンであっても,容易に移動
できるもの。 

mobile gas turbine 

1117 

ヘビーデュー

ティガスタ
ービン 

あらかじめ陸用・舶用に設計されていて,定格負荷で長時
間連続運転することを前提としたガスタービン。 

heavy duty gas 

turbine 

1118 

航空転用(形)

ガスタービ
ン 

航空機用エンジンを設計変更して陸用及び船用に転用す
るか,又はこれをガス発生機にし,出力タービンと組み合
わせて陸用及び船用に用いるガスタービン。 

aero-derivative gas 

turbine 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1119 

パッケージ形

ガスタービ
ン 

ガスタービン及び主要附属装置を工場で一体形のユニッ
ト(パッケージ)に組み立ててから出荷するガスタービン。 
注記 被駆動機も含むことがある。 

package type gas 

turbine 

1120 

マイクロガス

タービン 

一般に,出力が数kWから100 kW程度の非常に小形のガ
スタービン。 
注記1 構造的に,一体形ロータ,空気軸受,一体形被駆

動機など,従来形のガスタービンと異なる場合が
多いので,これに注目する場合に,この用語が用
いられる。 

注記2 出力が更に小さく,外形が数十mm程度の超小形

のガスタービンを,ウルトラマイクロガスタービ
ン(ultra-micro gas turbine)ということがある。 

micro gas turbine 

1121 

舶用ガスター

ビン 

船舶推進動力用に使用するガスタービン。 
注記 船内電源用に使用する発電用ガスタービンも含む

ことがある。海上大気の塩分雰囲気中で使用するた
め,圧縮機及びタービンの翼への耐食コーティング
など,船舶用の対策を施していることが多い。 

marine gas turbine 

1122 

機械駆動用ガ

スタービン 

圧縮機,ポンプなどの発電機以外の被駆動機の駆動に用い
るガスタービン。 
注記 一般的には広範囲の回転速度で使用するため,多軸

形ガスタービンを用いることが多い。 

mechanical drive gas 

turbine 

1123 

発電用ガスタ

ービン 

発電機を駆動するのに用いるガスタービン。 
注記 一般的には,一定回転速度で使用するため,一軸形

ガスタービンを用いることが多い。 

generator drive gas 

turbine,  

power generation gas 

turbine 

1124 

非常用ガスタ

ービン 

非常時に防災用の電力又は動力を供給するために使用す
るガスタービン。 
注記 発電用及びポンプ用がある。 

emergency gas 

turbine 

1125 

蒸気噴射式ガ

スタービン 

出力を増加させる目的,若しくは排気中の窒素酸化物
(NOx)を減少させる目的,又は,この両方の目的から,
排熱回収装置で発生した蒸気の一部又は全部を,ガスター
ビンの燃焼器又はタービンに噴射し,燃焼ガスと蒸気との
混合ガスによってタービンを作動させるガスタービン。 

蒸気噴射サ
イクル 

steam injected gas 

turbine 

1126 

熱電可変形蒸

気噴射式ガ
スタービン
プラント 

電力及び蒸気の需要に対応し,余剰蒸気をガスタービンに
噴射して発電出力にし,電力と蒸気との比率を変えること
ができる蒸気噴射式ガスタービンプラント(図B.9参照)。 

variable power-heat 

ratio steam injected 
gas turbine plant 

1127 

CODOG 

ガスタービンとディーゼル機関とを組み合わせ,船の低出
力運航時にはディーゼル機関を用い,高出力運航時にはガ
スタービンを用いる機関構成。 

combined diesel 

engine or gas 
turbine 

1128 

CODAG 

ガスタービンとディーゼル機関とを組み合わせ,船の低出
力運航時にはディーゼル機関を用い,高出力運航時にはガ
スタービン及びディーゼル機関の両方を用いる機関構成。 

combined diesel 

engine and gas 
turbine 

1129 

COGOG 

大出力のガスタービンと小出力のガスタービンとを組み
合わせ,船の低出力運航時には,小出力のガスタービンを
用い,高出力運航時には,大出力のガスタービンを用いる
機関構成。 

combined gas turbine 

or gas turbine 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1130 

COGAG 

大出力のガスタービンと小出力のガスタービンとを組み
合わせ,船の低出力運航時には,小出力のガスタービンを
用い,高出力運航時には,大出力及び小出力両方のガスタ
ービンを用いる機関構成。 
注記 同じ出力のガスタービンを複数台組み合わせる場

合もある。 

combined gas turbine 

and gas turbine 

1131 

COGLAG 

船の低出力運航時にはガスタービンエンジン発電した電
気でモータを駆動して電気推進し,高出力運航時には大型
ガスタービンの機械駆動を併用して推力を得る機関構成。 

combined gas turbine 

electric and gas 
turbine 

1132 

コージェネレ

ーション 

単一又は複数のエネルギー資源から,電力及び/又は動
力,並びに有効な熱を同時に発生させる操作(JIS B 8121
参照)。 

熱電併給 
CHP 

cogeneration 

1133 

ガスタービン

コージェネ
レーション 

ガスタービンを原動機に使用して運転するコージェネレ
ーション。通常,ガスタービンの軸出力から電力及び/又
は動力を発生させ,排気ガスから有効な熱を同時に発生さ
せる方式(JIS B 8121参照)。 

gas turbine 

cogeneration 

1134 

HATサイク

ル 

圧縮機出口の作動流体を増湿塔で加湿し,再生熱交換器で
加熱した後に燃焼器で再加熱しタービンで膨張させるガ
スタービンサイクル(図A.6参照)。 
注記 サイクル改良形のAHATサイクルもある。 

高湿度ガス
タービン 

humid air turbine,  
advanced air humid 

turbine 

1135 

排熱回収式コ

ンバインド
サイクル 

ガスタービンの排気を排熱回収ボイラに導き,その熱回収
によって蒸気を発生させて,蒸気タービンを駆動する方式
のコンバインドサイクル(図B.1参照)。 

排熱回収複
合サイクル 

un-fired combined 

cycle 

1136 

排気助燃式コ

ンバインド
サイクル 

ガスタービンの排気を排熱回収装置に導くとともに,ガス
タービンの排気ダクト内で助燃を行い,その熱回収によっ
て蒸気を発生する方式のコンバインドサイクル(図B.2
参照)。 

排気助燃複
合サイクル 

supplementary fired 

combined cycle 

1137 

排気再燃式コ

ンバインド
サイクル 

ガスタービンの排気を排気再燃ボイラに導き,排気再燃ボ
イラで燃料を燃焼させて蒸気を発生する方式のコンバイ
ンドサイクル(図B.3参照)。 

fully fired combined 

cycle 

1138 

過給ボイラ式

コンバイン
ドサイクル 

ガスタービンの圧縮機出口空気を過給ボイラに導き,ボイ
ラの燃焼用空気として使用し,その燃焼ガスをガスタービ
ンのタービンに導いて更にその排気を給水加熱器に導く
方式のコンバインドサイクル。 

過給ボイラ
複合サイク
ル 

combined 

supercharged 
boiler and gas 
turbine cycle 

1139 

給水加熱式コ

ンバインド
サイクル 

ガスタービンの排気をボトミングサイクルの給水加熱器
に導き,排熱回収を行う方式のコンバインドサイクル。 

給水加熱複
合サイクル 

feed-water heating 

heat recovery 
combined cycle 

1140 

一軸形コンバ

インドサイ
クル 

コンバインドサイクルプラントで,ガスタービンと蒸気タ
ービンとが共通の発電機を駆動する方式の設備(図B.4
参照)。 

single-shaft type 

combined cycle 

1141 

多軸形コンバ

インドサイ
クル 

コンバインドサイクルプラントで,ガスタービンと蒸気タ
ービンとがそれぞれ別の発電機を駆動する方式の設備(図
B.5参照)。 

multi-shaft type 

combined cycle 

1142 

単圧式コンバ

インドサイ
クル 

コンバインドサイクルで,排熱回収ボイラ及び蒸気タービ
ン共に単一の高圧レベルの主蒸気系統をもつ方式の設備
(図B.1参照)。 

combined cycle with 

single-pressure 
steam cycle 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1143 

複圧式コンバ

インドサイ
クル 

コンバインドサイクルで,排熱回収ボイラ及び蒸気タービ
ン共に二つ以上の圧力段階の主蒸気系統をもつ方式の設
備(図B.6参照)。 
注記 混圧式コンバインドサイクルともいう。 

combined cycle with 

multi-pressure 
steam cycle 

1144 

再熱式コンバ

インドサイ
クル 

蒸気タービン系において,蒸気が膨張過程で,中間圧力に
おいて再加熱されるコンバインドサイクル(図B.7参照)。 

reheat Rankine 

combined cycle 

1145 

トッピングサ

イクル 

コンバインドサイクルで,熱的上流(高温側)に位置する
ガスタービンなどの内燃機関のサイクル(図B.14参照)。 

topping cycle 

1146 

ボトミングサ

イクル 

コンバインドサイクルで,熱的下流(低温側)に位置する
蒸気サイクル(図B.14参照)。 

bottoming cycle 

1147 

コンバインド

サイクル発
電プラント 

複数の熱サイクルを組み合わせて熱効率の向上を図る発
電プラント。 
注記 一般的にはガスタービンで発電を行い,ガスタービ

ンの排熱回収によって発生した蒸気を使用して蒸
気タービンでも発電を行う電力供給設備。 

複合サイク
ル発電プラ
ント 

combined (cycle) 

power plant 

1148 

コージェネレ

ーションプ
ラント 

ガスタービンなどで電力を供給するとともに,排ガスの熱
エネルギーを回収して,発生した蒸気,熱水などの熱エネ
ルギーを供給する設備(図B.8参照)。 

熱電併給 

co-generation plant 

1149 

熱併給形コン

バインド発
電プラント 

ガスタービンなどの内燃機関で電力を供給するとともに,
排ガスの回収熱によって発生した蒸気で,電力とともに,
蒸気,熱水などの熱エネルギーを供給する設備(図B.10
参照)。 

combined heat and 

power plant 

1150 

加圧流動床コ

ンバインド
発電プラン
ト 

加圧流動床ボイラの下流にガスタービンを設置したコン
バインドサイクル発電プラント(図B.11参照)。 

PFBC, 
加圧流動床
複合発電プ
ラント 

pressurized fluidized 

bed combustion 
combined cycle 
power generation 
plant 

1151 

石炭ガス化コ

ンバインド
発電プラン
ト 

石炭をガス化して利用するコンバインドサイクル発電プ
ラント(図B.12参照)。 
注記 残さ油などをガス化して利用するものも“IGCC”

ということもある。 

IGCC, 
石炭ガス化
複合発電プ
ラント 

integrated coal 

gasification 
combined cycle 
power generation 
plant 

1152 

蒸気噴射形ガ

スタービン
発電プラン
ト 

ガスタービン発電において,排ガスのもつ熱エネルギーに
よって発生させた高温・高圧の蒸気を,燃焼器又はタービ
ンに注入して,高出力・高効率化を図った発電設備(図
B.13参照)。 

チェンサイ
クル 

steam injected gas 

turbine power plant 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1201 

タービン 

ガスタービンの構成要素であって,作動流体の膨張によっ
て動力を発生させる回転機械。 

turbine 

1202 

圧縮機 

ガスタービンの構成要素であって,作動流体の圧力を上昇
させる回転機械。 

空気圧縮機 compressor 

1203 

燃焼器 

燃料を燃焼させて作動流体を直接的に加熱する装置。 
注記 再熱用の燃焼器もある。 

combustion chamber, 
combustor 

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B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1204 

ガス発生機 

プロセス又は出力タービンに供給する高温圧縮ガスを発
生させるガスタービン構成要素を組み立てたもの。 
注記 圧縮機,作動流体を加熱する装置,タービン,制御

装置及び必要な補機によって構成する。 

gas generator 

1205 

制御−保安装

置 

正常起動,安定運転,正常停止に必要な制御系(例えば,
起動制御系,調速機,燃料制御系など),異常状態におけ
る警報又は停止を行う保安系(例えば,過回転防止装置,
燃料遮断系など),運転の監視を行う監視系及び計器類(例
えば,回転速度指示計,ガス温度計など)並びにシステム
に必要な電源制御系から構成されていて運転に必要な制
御,保安及び監視のための全ての装置を含むシステム。 

コントロー
ルシステム 

control and protection 

system 

1206 

燃料装置 

燃料をガスタービンに適したように供給,処理及び調整す
る装置。 

fuel system 

1207 

吸排気装置 

空気を外部から取り込み,ガスタービンの運転に適した状
態に処理して圧縮機入口へ導くための装置及びガスター
ビンの排気を外気へ放出するための装置の総称。 

air intake and exhaust 

system 

1208 

脱硝装置 

ガスタービンの排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)を除
去する装置。 

De-NOx 

NOx removal 

equipment 

1209 

ガスタービン

用附属熱交
換器 

ガスタービンの作動流体,潤滑油,冷却空気,冷却水など
を加熱又は冷却する装置。 
注記 ガスタービン排気による給水加熱器も含む。 

gas turbine heat 

exchanger 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1301 

減速歯車装置 ガスタービンの出力軸速度を減速して,被駆動機にタービ

ン出力を伝達する歯車装置。 

減速機 

main gear,  
reduction gear 

1302 

増速歯車装置 ガスタービンの出力軸速度を増速して,被駆動機にタービ

ン出力を伝達する歯車装置。 

増速機 

main gear,  
step-up gear 

1303 

クラッチ[自

動かん(嵌)
脱装置] 

起動モータと減速機とを回転軸で切り離す装置,又は一軸
形コンバインドサイクル発電設備においてガスタービ
ン・発電機と蒸気タービンとを回転軸で切り離す装置(図
B.4参照)。 
注記 起動装置容量の低減,ガスタービン起動時に蒸気タ

ービンの冷却蒸気が不要となるため補助ボイラの
削除(又は容量低減)ができ設備費の削減,及び運
転性向上が図れる。 

automatic 

overrunning clutch 

1304 

ターニング装

置 

ガスタービンロータを低速で回転させる装置。 

turning gear,  
turning device,  
barring gear 

1305 

起動装置 

ガスタービンを起動させる装置。 

starting equipment,  
starter 

1306 

潤滑油装置 

潤滑油を供給するための装置。 
注記 油タンク,油ポンプ,非常用油ポンプ,油ろ過器,

油冷却器,配管,計器などを含む。 

lubrication system,  
lubricating oil system 

1307 

潤滑油(供給)

ポンプ 

潤滑油を供給するポンプ。 

lubricating oil pump 

1308 

スカベンジポ

ンプ 

被潤滑部から,潤滑油,ミストなどを同時に吸引し,潤滑
油タンクに排油するポンプ。 

scavenge pump 

background image

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1309 

オイルミスト

分離器 

潤滑油装置内で発生したオイルミストを分離する設備。 

oil mist separator 

1310 

潤滑油冷却器 潤滑油を冷却する装置。 

lubricating oil cooler 

1311 

エンクロージ

ャ 

通常,騒音の低減及び/又は防火用に設計されるガスター
ビンの覆い。 
注記 ガスタービンの冷却用場所と危険場所とを仕切る

ために用いられることもある。 

enclosure 

1312 

換気装置 

エンクロージャの換気に必要な空気を外気から取り込み,
外気へ排出する装置。 
注記 換気ファン,換気ダクト,換気ダンパ,換気ルーバ

などからなる。防音のために消音器を設置すること
もある。 

ventilation system 

1313 

純水装置 

水中の不純物を除去して純水を作る装置。 

water purification 

system,  

demineralizer 

1314 

冷却水装置 

ガスタービンに使用する作動流体,潤滑油,冷却空気,機
器などを冷却するための冷却水を供給する装置。 

cooling water system 

1315 

制御油装置 

ガスタービンを制御する油圧駆動装置に制御油を供給す
る装置。 
注記 油タンク,制御油冷却器,制御油ポンプなどから構

成される。 

hydraulic power unit,  
control oil supply unit 

1316 

制御油冷却器 制御油を冷却する装置。 

hydraulic fluid cooler 

1317 

制御油ポンプ 制御油を供給するポンプ。 

control oil pump 

1318 

補助制御油ポ

ンプ 

制御油ポンプが異常時に自動起動して,制御油を供給する
ポンプ。 
注記1 制御油ポンプが主軸駆動の場合は,タービン起

動・停止時にも作動する。 

注記2 潤滑油と制御油とを共用する場合は,補助油ポン

プが兼用となる。 

auxiliary control oil 

pump 

1319 

ジャッキング

油ポンプ 

低速回転時の油膜厚さを確保しロータの回転摩耗を軽減
するとともに,軸受を保護するために軸受に高圧油を注油
するポンプ。 

jacking oil pump 

1320 

台板 

ガスタービン又はガスタービン及び補機を搭載し,基礎な
どの据付面に固定するための構造物。 

baseplate 

1321 

デュアルタン

デムアーテ
ィキュレー
テッド形減
速装置 

船舶用推進装置に使用する二段減速歯車装置。 
注記 ガスタービン出力軸の小歯車を2個の中歯車とか

み合わせ,中歯車軸の他の歯車を大歯車にかみ合わ
せてプロペラに動力を伝達する。 

ロックドト
レン形減速
装置 

dual tandem 

articulated gear,  

locked train gear 

1322 

逆転減速歯車

装置 

船舶推進用ガスタービン用に,後進用の逆転切換装置が付
いた減速歯車装置。 
注記 クラッチ方式,トルクコンバータ方式などがある。 

reduction gear with 

reverse system 

1323 

換気消音器 

換気流路に設置してエンクロージャ内からの騒音を低減
する装置。 

ventilation silencer 

1324 

換気ダンパ 

エンクロージャの換気入口及び出口に設ける開閉装置。 
注記 エンクロージャ内で火災を検知したとき外部と遮

断し,消火剤を噴霧する場合に作動する。 

ventilation damper 

1325 

換気ルーバ 

エンクロージャの換気入口に設け,エンクロージャ内の換
気の流れを調節する整流板。 

ventilation louver 

background image

10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1326 

防火設備 

ガスタービン装置外部への延焼を防止するための有効な
措置が講じた設備。 
注記 遮炎性能をもつキュービクル,エンクロージャ,ダ

ンパ,火災警報装置などがある。 

fire protection system 

1327 

消火設備 

ガスタービン装置での火災発生時に消火を行う設備。 
注記 不活性ガス消火設備,粉末消火設備などがある。 

消火装置 

fire suppression 

system,  

fire extinguishing 

system 

1328 

排気フレーム

冷却空気送
風機 

タービン排気車室を冷却するための空気を送り込む送風
機。 

排気フレー
ム冷却ブロ
ワ 

exhaust casing 

cooling air blower 

1329 

タービン冷却

空気冷却器 

タービンの高温部品を冷却する空気を所定の温度まで冷
却する熱交換器。 
注記1 冷却空気には圧縮機吐出空気が使われ,冷却媒体

には大気が使われている。 

注記2 コンバインドサイクルの場合は,冷却媒体として

給水が使われることがある。 

TCA冷却
器 

turbine cooling air 

cooler 

4) ガスタービン一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1401 

起動, 
始動 

ガスタービン又は補機が静止の状態から運転の状態に移
行すること。 

start 

1402 

自力起動, 
ブラック(ア

ウト)スタ
ート 

プラント外部から動力の供給を受けないで行われるガス
タービンの起動。 

black (out) start 

1403 

回転方向 

作動流体の流れ方向を基準に定めたガスタービンロータ
の回転方向。 
注記 同じ回転方向でも,吸気側から排気側に向かって見

た場合と,排気側から吸気側に向かって見た場合と
では逆になるので,注意を要する。見る方向を定め
ておく必要がある。 

direction of rotation 

1404 

自立運転 

通常,ガスタービンの起動過程の一つの運転状態を表す用
語として用い,ガスタービンが,起動装置からの回転トル
クを受けなくとも加速を維持できる状態。 

スタータカ
ットオフ 

self sustaining 

operation,  

starter cut off 

1405 

無負荷定格速

度運転 

定格回転速度における無負荷運転。 

FSNL 

full speed no load 

operation 

1406 

定格負荷定格

速度運転 

定格回転速度における定格負荷運転。 

FSFL 

full speed full load 

operation 

1407 

タービン入口

温度一定運
転 

周囲の状態にかかわらずタービン入口温度を一定に保つ
ように制御する運転状態。 

inlet temperature- 

constant operation 

1408 

出力一定運転 周囲の状態にかかわらず出力を一定に保つように制御す

る運転状態。 

output-constant 

operation 

1409 

冷却運転 

ガスタービン停止前に,高温部分の急激な冷却を避けるた
め,一定時間アイドル又は低負荷で保持する運転。 

cooling down 

background image

11 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1410 

シンクロアイ

ドル運転 

多軸形ガスタービンにおいて,発電機を駆動する出力軸が
系統の周波数に対して,同期速度(又は減速装置などを介
する場合は,その比に応じた速度)で回転している無負荷
の運転状態。 

synchronous idle 

operation 

1411 

コアアイドル

運転 

多軸形ガスタービンにおいて,ガス発生機部の回転軸が自
立速度以上で緩速回転している無負荷の運転状態。 

core idle operation 

1412 

スピン運転, 
クランキング 

ガスタービンに燃料を投入しないで,起動装置だけの駆動
による運転。 

モータリン
グ 

spin operation,  
cranking operation 

1413 

強制冷却運転 ガスタービンの高温部分の冷却を目的として行うスピン

運転。 

forced cooling 

operation 

1414 

パージ運転 

起動時,点火に先立って燃焼器内,ダクトなどに残存する
未燃焼の燃料を排除するためのスピン運転。 

purging operation 

1415 

起動曲線 

ガスタービンの起動,速度上昇,負荷投入,及び負荷上昇
の過程における回転速度,圧力,温度,負荷などの変化を
時間に沿って示した曲線。 

starting 

characteristics 
diagram 

1416 

ターニング 

ガスタービンの停止後にガスタービン及び被駆動機ロー
タのひずみ発生を避けるため,及び/又は起動前に軸心の
曲がりを少なくしておくため,ターニング装置によってロ
ータを低速で回転させること。 
注記 点検時又は装置故障時に人力でターニングを行う

ことを特にハンドターニングという。 

バリング 

turning,  
barring 

1417 

遠隔操作 

有線,無線,極超短波,搬送波などによって遠隔(一般的
には敷地外)から,ガスタービン設備を起動・運転・停止
する方法。 

remote operation 

1418 

点火 

燃料の燃焼を始めさせることを目的に,点火装置などを作
動させること。 

ignition 

1419 

着火 

点火動作によって燃料が燃焼を始めた状態。 

light-off 

1420 

起動時間 

1) 発電用ガスタービンでは,静止又はターニングの状態

から,定格負荷又は無負荷定格速度に達するまでに要
する時間。 

2) 機械駆動用などの用途においては,あらかじめ定めら

れた最低負荷及び速度に到達するのに要する時間。 

starting time 

1421 

起動回数 

ある期間内に行われた起動の延べ回数。 

number of starts 

1422 

等価寿命時間 等価運転時間で評価される使用可能時間。 

equivalent life time 

1423 

等価運転時間 点検間隔又は予測寿命を決めるため,機器の運転状況(起

動停止,負荷変化,トリップなど)を考慮した運転時間。 
注記 この等価運転時間に換算するための係数を“等価係

数”(equivalent operating factor)という。 

equivalent operating 

hour,  

equivalent operating 

time 

1424 

着火運転時間 着火から火が消えるまでの累積運転時間(JIS B 8042-9参

照)。 

fired operating hour 

1425 

高温部 

燃焼器からタービン動翼,静翼までを含む,高温の燃焼ガ
スが通過する部分。 

hot section,  
hot gas-path 

1426 

高温部品 

高温ガス通路に設置された部品。 

hot parts 

1427 

開放点検 

ガスタービンのケーシングを取り外し,主要構成部分を現
地又は修理工場において検査して,不良部品の修理又は交
換を行う作業。 
注記 検査対象を全範囲とする場合(major inspection,

overhaul),高温部に限定する場合(hot section 
inspection)などがある。 

分解点検, 
オーバホー
ル 

major inspection,  
overhaul 

background image

12 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1428 

高温部点検 

ガスタービンケーシングの一部を取り外し,燃焼器,ター
ビンなどの燃焼ガスにさらされる部品について,現地又は
修理工場において検査して,不良部品の修理又は交換を行
う作業(JIS B 8042-9参照)。 

HSI,HGPI hot section 

inspection,  

hot gas path 

inspection 

1429 

燃焼器点検 

燃焼器を取り外し,主要構成部分を現地又は修理工場にお
いて検査して,不良部分の修理又は交換を行う作業。 

combustor 

inspection 

1430 

内視鏡点検 

ケーシングを開放することなく,内視鏡を用いて回転部及
び静止部を目視で行う検査作業。 

ボアスコー
プ点検, 
BSI 

bore scope inspection 

1431 

遮熱コーティ

ング 

燃焼ガスの高温から部材を保護するために,高温部品の表
面に施し,その熱抵抗によってメタル温度が高くならない
ようにするセラミックコーティング。 
注記 セラミックコーティングとは,アルミナ,ジルコニ

ア,ジルコン,クロミアなどを溶融噴射し,金属表
面に陶磁性の無機質被覆を形成する方法である。 

TBC, 
遮熱被覆 

thermal barrier 

coating 

1432 

耐酸化コーテ

ィング 

ガスタービン部品の高温酸化を防止するためのコーティ
ング。 

oxidation resistant 

coating 

1433 

耐食コーティ

ング 

作動流体中の腐食成分による動翼・静翼の腐食を防止する
被膜。 

corrosion protection 

coating 

1434 

耐摩耗コーテ

ィング 

燃焼器,ロータなどで部品間の接触及びしゅう(摺)動が
発生する部位において,相対摩擦による摩耗を防ぐ目的で
施工するコーティング。 

wear resistant 

coating,  

abrasion resistant 

coating 

1435 

アブレダブ

ル・コーテ
ィング 

対向する回転面刃先と対で漏えい(洩)量の低いシールを
実現するために,接触時には,意図的に摩耗するように施
工するコーティング。 

abradable coating 

1436 

リコーティン

グ 

ガスタービンに施工されている耐酸化・耐腐食・遮熱コー
ティングなどが長時間使用によって劣化した場合,劣化し
たコーティング層を除去して,新しくコーティングする修
理方法。 

recoating 

1437 

大気プラズマ

溶射 

高温部品において,大気中でプラズマを用いて,コーティ
ング材を溶融状態にして基材に吹き付けて,被膜を得る溶
射方法。 

APS 

atmospheric plasma 

spraying 

1438 

減圧プラズマ

溶射 

高温部品において,大気圧力以下に減圧した不活性ガス中
で発生させたプラズマを用いて,コーティング材を溶融状
態にして基材に吹き付けて,高純度で緻密にコーティング
する溶射方法。 

LPPS 

low pressure plasma 

spraying 

1439 

高速フレーム

溶射 

高温部品において,高速の燃焼ガス中で粉末材料を溶融し
て,高速度で基材に粒子をコーティングする溶射方法。 

HVOF 

high velocity oxygen 

spraying,  

high velocity 

oxygen-fuel 
spraying 

1440 

電子ビーム物

理蒸着 

電子ビームを蒸発材料に照射して溶融蒸発させて,基材表
面にコーティングする方法。 

EB-PVD 

electron-beam 

physical vapor 
deposition 

background image

13 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1441 

拡散浸透処理 金属体表面から内部へ拡散現象によって,元素をしみ込ま

せて金属体表面を改質する方法。 
注記 各種プロセスがあるが,ガスタービン高温部品で

は,Al,Crなどの拡散浸透処理が広く適用されて
いる。 

diffusion coating 

1442 

HIP処理 

ガスタービン動翼などの材料に対して,不活性ガス中で高
温高圧条件を同時に与えて,内部の空隙又はクリープボイ
ドをつぶし機械的性質を改善させる方法。 
注記 熱間等方加圧法ともいう。 

hot isostatic 

pressurizing,  

hot isostatic pressing 

1443 

拡散ロウ付処

理 

ガスタービン部品の製造・補修に用いる拡散接合の一種
で,接合面間のインサート金属などを一時的に溶融,液化
した後,拡散を利用して等温凝固させて接合する方法。 
注記 液層拡散接合処理ともいう。 

liquid phase diffusion 

bonding 

1444 

空気冷却 

タービン,燃焼器などの高温部品を空気を媒体として冷却
する冷却方法。 

air cooling 

1445 

蒸気冷却 

タービン,燃焼器などの高温部品を蒸気を媒体として冷却
する冷却方法。 
注記 コンバインドサイクルでは,通常,冷却を終えた高

温蒸気をボトミングサイクルへ導き排熱を回収す
る。 

steam cooling 

1446 

クローズド冷

却 

高温部品の冷却媒体を主流に放出しないで回収する冷却
方式。 
注記 回収形冷却ともいう。 

closed loop cooling  

1447 

オープン冷却 冷却媒体を回収しないで主流に放出する冷却方式。 

open loop cooling 

1448 

対流冷却 

高温部品内面,スリーブなどによる流路に冷却媒体を流し
て,対流熱伝達によって温度を下げる冷却方式。 

コンベクシ
ョンクーリ
ング 

convection cooling 

1449 

膜冷却 

高温部品の表面に吹き出した冷却媒体によって膜状の冷
媒層を形成して,表面の高温部材への熱を遮断するととも
に,冷却する方式。 
注記 タービン翼の前縁部などに集中的に使用する場合,

“シャワーヘッド冷却”ということがある。また,
吹出し口の形状を単純な円形ではなく,扇形などに
して冷却効率を高める“シェイプト・フィルム冷却
孔”を用いることもある。 

フィルム冷
却, 
フィルムク
ーリング 

film cooling 

1450 

インピンジメ

ント冷却 

冷却媒体を高温部品の内面に噴射衝突させて,そのとき得
られる高い熱伝達率を利用する冷却方式。 

衝突冷却, 
インピンジ
メントクー
リング 

impingement cooling 

1451 

しみ出し冷却 高温部品の内部から小さな孔を通して冷却媒体をしみ出

させ,対流冷却効果と膜冷却効果との組合せによって高温
部材への熱を遮断して,また冷却する方式。 

トランスピ
レーション
クーリング 

transpiration cooling 

1452 

ピンフィン冷

却 

冷却通路にピン状のフィンを設置して,対流熱伝達率向上
と被伝熱面積増加とによって冷却効率を向上させた冷却
方式。 

ピンフィン
クーリング 

pin-type fin cooling 

1453 

積層冷却 

燃焼器内筒壁などを多重層構造にして,その内部に冷却空
気を流す冷却方式。 

multi-wall  

construction cooling 

1454 

逆流膜冷却 

膜冷却と類似した冷却方式であり,冷却空気を下流側から
入れ,流れを反転して膜を形成する冷却方式。 

reverse flow film 

cooling 

background image

14 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1455 

(アクティ

ブ)クリア
ランスコン
トロール 

運転状態によって,ガスタービンの静止部,回転部を冷
却・加熱して,その熱伸び差によって,回転部と静止部と
の隙間を制御する方法。 
注記1 起動時,無負荷運転時などは,回転部と静止部と

の接触を防ぐために隙間を大きくしておき,負荷
運転時に性能向上を目的に隙間を小さくするよ
う制御する。 

注記2 タービン側とともに圧縮機側に適用することも

ある。 

(active) clearance 

control 

1456 

油圧式翼隙間

調整装置 

定常運転時に,タービン側の隙間量を最適に保つために,
油圧によってロータを軸方向に上流側へ移動させる装置。 

HCO 

hydraulic clearance 

optimization 

1457 

ホットエンド

ドライブ 

ガスタービンのタービン排気側に被駆動機を接続する機
器配置。 

hot end drive 

1458 

コールドエン

ドドライブ 

ガスタービンの圧縮機吸気側に被駆動機を接続する機器
配置。 

cold end drive 

1459 

暖機運転 

ガスタービン高温部品の急激な温度上昇を避けるため,起
動後,アイドル速度付近で一定時間保持する運転。 

warming up 

1460 

通常起動 

通常の保守点検間隔を維持するための製造業者推奨の起
動方法。 

normal start 

1461 

急速起動 

非常用ガスタービンなどで製造業者が許容する最短起動
時間の起動方法。 
注記 保守,点検間隔の短縮に通じることがある。 

fast start 

1462 

コーストダウ

ン 

ガスタービン停止時,燃料遮断からガスタービンの軸が完
全に停止,又はターニング回転数に達するまでの状態。 

coast down 

1463 

通常停止 

規定の操作によって行うガスタービンの停止。 

normal shut down 

1464 

非常停止 

人体への危険又は差し迫った機器の損傷の危険を回避す
るか又は最小限度のものにするために,即座に手動又は自
動で行うガスタービンの停止。 

emergency shut down 

1465 

自動停止 

運転員の単一操作で始まる,制御装置が全自動で行うガス
タービンの停止動作。 

automatic shut down 

1466 

手動停止 

運転員が各段階の開始操作又は制御操作を行うガスター
ビンの停止動作。 

manual shut down 

1467 

トリップトウ

アイドル 

異常状態を検出器などが検出した際,負荷を遮断し,負荷
運転状態から無負荷運転状態にすること。 

trip to idle 

1468 

ランバック

(運転) 

何らかの異常によって定格負荷運転の継続が困難である
場合に,負荷を下げた運転に移行すること。 
注記 単に負荷を下げる場合を負荷ランバック,そのまま

通常停止動作に入る場合を停止ランバックなどと
称する。 

run-back operation 

1469 

コールドスタ

ート 

ガスタービンの金属温度がほぼ常温の状態からの起動。 

冷機起動, 
冷態起動 

cold start 

1470 

ホットスター

ト 

ガスタービンの停止直後など,ガスタービンの金属温度が
高い状態からの起動。 

暖機起動, 
温態起動 

hot start 

1471 

起動渋滞, 
始動渋滞 

起動時に何らかの理由で回転数,出力の上昇速度の低下又
は不着火などの理由によって,起動プロセスが遅延又は停
止すること。 

start stall 

background image

15 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1472 

オンコンディ

ションメン
テナンス 

運転中のパラメータを監視することによって,ガスタービ
ンの特定の部品,要素及び組立品の状態を診断し,それら
の損傷の程度及び傾向に従って計画又は実行する保全作
業の総称。 

on condition 

maintenance 

1473 

高温腐食 

燃料中のバナジウム,ナトリウム若しくは硫黄化合物又は
空気中の塩分が,燃焼器において比較的低融点の化合物を
形成し,タービンブレードなどの表面に付着堆積し,金属
を腐食させる現象。 

hot corrosion 

1474 

エロージョン 作動流体中の固体粒子の機械的衝撃による材料の磨耗。 

erosion 

1475 

FOD 

ガスタービンのある部品が,そのガスタービンのものでは
ない物体の通過によって受ける損傷。 

foreign object 

damage 

1476 

DOD 

ガスタービンのある部品が,そのガスタービンの一部の物
体の通過によって受ける損傷。 

domestic object 

damage 

1477 

精密鋳造 

ロストワックス法などによって,仕上げ加工が不要か,又
は仕上げ代の少ない鋳造品を作る方法。 
注記 機械加工の困難な材料を用いるガスタービンの高

温部品の製造に用いる。 

precision casting 

1478 

複合材料 

単一材料では得られない高比強度などの諸種の特性をも
たせることができるように,複数の材料を複合化した材
料。 
注記1 長繊維又は短繊維による繊維強化形及び粒子強

化形がある。 

注記2 ガスタービン構造部品には長繊維による繊維強

化形複合材料を使用することが多い。 

composite material 

1479 

繊維強化プラ

スチック
(複合材
料) 

エポキシ,ポリマーなどのプラスチック母材を,ガラス,
炭素などの繊維で強化した複合材料。 
注記1 ガスタービンの低温部分又は比較的低温から中

温の部分の部品に使用する。 

注記2 ガラス繊維使用のものは,GFRP,炭素繊維使用

のものは,CFRPという。 

FRP, 
PMC 

fiber reinforced 

plastics,  

plastics matrix 

composite 

1480 

繊維強化金属

(複合材
料) 

アルミニウム,チタニウムなどの金属の母材を,炭素など
の繊維で強化した複合材料。 
注記 ガスタービンの低温部分又は中高温部分の部品に

使用する。 

FRM, 
MMC 

fiber reinforced 

metal,  

metal matrix 

composite 

1481 

繊維強化セラ

ミックス
(複合材
料) 

セラミックスを母材に,金属,セラミックスなどの繊維で
強化した複合材料。 
注記 ガスタービンの高温部分の部品に使用する。 

FRC,CMC fiber reinforced 

ceramics,  

ceramics matrix 

composite 

1482 

繊維強化超合

金 

超合金を母材に,金属などの繊維で強化した複合材料。 
注記 ガスタービンでは非常に高温な部分の部品に使用

する。 

FRS,SMC fiber reinforced 

superalloy,  

superalloy matrix 

composite 

1483 

炭素繊維強化

炭素(複合
材料) 

炭素材料を母材に,炭素繊維で強化した複合材料。 
注記 ガスタービンでは非常に高温な部分の部品に使用

する。 

カーボン/
カーボン複
合材料 

carbon-carbon 

composite 

1484 

セラミックス 酸化アルミニウム(Al2O3),炭化けい素(SiC),窒化けい

素(Si3N4)などを主成分として,高温で焼結した材料。 
注記 ガスタービンの低温部分又は高温部分の部品に使

用する。 

ceramics 

background image

16 

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番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1485 

焼結超合金 

超合金の粉末を高温で焼結した材料。 
注記 ガスタービンの高温部分の部品に使用する。 

powder metallurgy 

alloy 

1486 

金属間化合物 アルミニウム,チタニウムなどの金属間化合による材料。 

注記 ガスタービンの中高温部分の部品に使用する。 

inter-metallic 

compound 

1487 

拡散接合 

チタニウム合金などの部品を,真空中で加熱し,接合面を
加圧して,金属の拡散作用によってつなげる接合方法。 

diffusion bonding 

1488 

摩擦圧接 

母材を接触させ,加圧しながら接触面の相対運動によって
摩擦熱を発生させ,アブセット推力を加えて行う圧接(JIS 
Z 3001-2参照)。 
注記 摩擦溶接ともいう。 

friction welding 

1489 

電子ビーム溶

接 

収束した電子ビームを使用する溶接(JIS Z 3001-2参照)。  

electron beam 

welding 

1490 

比強度 

材料の引張強度,耐力などの強度を,材料の密度で除した
値。 
注記 ガスタービンの回転構造部に使用する材料の耐強

度特性を示す指数として用いる。 

specific strength 

1491 

運転モード 

ガスタービンの運転について,年間運転時間によって区分
したクラスと年間平均起動回数によって区分したレンジ
との組合せによって決まる標準的運転方式。 
注記 JIS B 8042-2では,クラスを4区分,レンジを5区

分に分け,これらの組合せに対応して定格出力を示
すことにしている。 

operation mode 

1492 

DSS 

電力需要などの関係から,夜間に停止し早朝に起動する発
電所の運用形態(JIS B 0130参照)。 

深夜起動停
止 

daily start and stop 

1493 

WSS 

電力需要などの関係から,週末に停止し週始めに起動する
発電所の運用形態(JIS B 0130参照)。 

週末起動停
止 

weekly start and stop 

1494 

プロペラ法則 船の推進抵抗から要求される,プロペラを駆動するのに必

要なガスタービンの軸出力がプロペラの回転速度のほぼ
3乗に比例すること。 

propeller law 

1495 

パッケージャ 装置及び供給範囲に含まれる附属装置について,技術面で

の調整に責任をもつ供給者(JIS B 8042-3参照)。 

packager 

1496 

排気排出物 

ガスタービンの排気に含まれる環境に影響を与える成分
(JIS B 8043-1参照)。 
注記 通常,窒素酸化物(NOx),硫黄酸化物(SOx),一

酸化炭素(CO),二酸化炭素(CO2),未燃炭化水素
(HC),揮発性有機化合物(VOC),アンモニア,
固形粒子などがある。 

exhaust gas emission 

1497 

リパワリング 出力・効率向上を目的として,既設の汽力発電プラントに,

追設したガスタービン発電設備とを組み合わせて,コンバ
インドサイクル化することの総称。 

repowering 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1501 

定格出力 

所定の条件でガスタービンを運転する場合のガスタービ
ン出力軸端における出力。 
注記 発電用ガスタービンでは,発電機端子における出力

をいう。 

rated output 

background image

17 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1502 

標準定格出力 比較基準条件における定格出力。 

standard rated 

output 

1503 

実機標準定格

出力 

比較基準条件の下で,当該ガスタービンの最も代表的な使
用例における吸排気圧力損失を設定した場合の出力。 

standard rated output 

in actual use 

1504 

現地定格出力 ガスタービンプラントが設置される現地の条件(大気圧

力,大気温度,圧力損失など)における定格出力。 

site rated output 

1505 

届出出力 

ガスタービンの設置場所における所定の大気温度におい
て,届出された定格出力。 
注記1 平成12年6月以前に認可申請をし,その後に“認

可”を受けたものは“認可出力”という。 

注記2 一軸形コンバインドサイクルの場合は,設置場所

における所定の大気温度において届出されたガ
スタービン及び蒸気タービンの合計の定格出力
をいう。 

permitted output 

1506 

ベースモード 標準定格出力を定めたときのタービン入口ガス温度にお

ける運転モード。 

base operation mode 

1507 

ピークモード タービン入口温度を標準定格出力の場合より高くして,出

力増加を図った運転モード。 
注記 高温部品の材料表面温度は,ベースモード時より高

くなり,寿命は,ベースモード運転の場合より短く
なる。 

peak operation mode 

1508 

ピーク定格出

力 

年間運転時間が500時間を超え2 000時間以下,年間平均
起動回数100回以上500回未満の運転モードに対応する定
格出力(JIS B 8042-2参照)。 

peak load rated 

output,  

peak load rating 

1509 

ベース定格出

力 

年間運転時間が6 000時間を超え8 760時間以下の運転モ
ードに対応する定格出力(JIS B 8042-2参照)。 

base load rated 

output,  

base load rating 

1510 

短時間定格出

力 

あらかじめ定められた時間の間,連続して出すことができ
る定格出力。 

short time rated 

output,  

short time rating 

1511 

制限出力 

タービン入口温度以外の条件(例えば,軸強度,被駆動機
の容量など)で決まる発電機端子における最大の出力。 

limit output 

1512 

出力曲線 

大気温度に対応して出力の変化を示す曲線(図B.15参
照)。 

出力性能曲
線 

output capability 

diagram,  

output performance 

diagram 

1513 

修正出力 

任意の大気状態で測定された出力を比較基準条件又はそ
の他所定の条件での値に修正して求めた出力。 

corrected output 

1514 

軸端出力 

ガスタービンの出力軸の軸端における出力。 

shaft-end output 

1515 

減速機端出力 減速装置が設置される場合において,その出力軸の軸端に

おける出力。 

shaft output of 

gearbox 

1516 

定格回転速度 定格出力時のガスタービン出力軸の回転速度。 

定格回転数,
定格速度 

rated speed 

background image

18 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1517 

修正回転速度 任意の大気状態で測定された回転速度を,比較基準条件又

は所定条件での値に修正して求めた回転速度で,次の式で
表す。 
注記 圧縮機性能曲線のパラメータに用いる。 

T

T

N

N

0

corr=

ここに,Ncorr: 修正回転速度(min−1) 
 

N: 回転速度(min−1) 

T: 吸込温度(K) 

添字0は所定条件の値 

修正回転数 corrected speed 

1518 

自立速度 

実運用上最も好ましくない外気条件の下で,起動装置の動
力を用いなくても,ガスタービンを昇速できる最低の回転
速度(min−1)。 

self-sustaining speed 

1519 

点火速度 

点火を開始できる回転速度(min−1)。 

ignition speed 

1520 

タービントリ

ップ速度 

独立の過回転防止装置が作動して,ガスタービンへの燃料
を遮断する回転速度(min−1)。 

turbine trip speed 

1521 

アイドリング

速度 

ガスタービンが安定した運転を持続でき,また,この状態
から負荷上昇,降下又は遮断ができるような,製造業者が
指示した回転速度(min−1)。 

idling speed 

1522 

危険速度 

ガスタービンの回転速度が軸及び支持構造の固有振動数
と一致する速度。 
注記 回転速度の低いものから順に,その軸の一次危険速

度,二次危険速度などという。 

critical speed 

1523 

熱効率 

ガスタービンへ供給された熱量に対する軸端又は発電機
端出力の比。 
注記 算出に用いた燃料発熱量が総発熱量であるか,真発

熱量であるかを付記する。ガスタービンの性能の評
価に際しては,燃料発熱量として真発熱量を使用す
る場合が多い。 

thermal efficiency 

1524 

修正熱効率 

任意の大気状態で測定された熱効率を比較基準条件又は
所定条件での値に修正して求めた熱効率。 

corrected thermal 

efficiency 

1525 

修正流量 

任意の状態(圧力・温度)で定義された流量を,比較算定
条件又は所定条件での値に修正して求めた流量(kg/s)。 

corrected flow 

1526 

燃料消費量 

単位時間当たりの燃料の消費量。 

fuel consumption 

1527 

燃料消費率 

1) 単位出力当たりの燃料消費量。 
2) 燃料消費量を出力で除したもの。 

specific fuel 

consumption 

1528 

熱消費量 

単位時間当たりに供給された熱量。 
注記 算出に用いた燃料発熱量が高発熱量であるか,又は

低発熱量であるかを明確にする。 

heat consumption 

1529 

熱消費率 

単位出力当たりの熱消費量。熱消費量を出力で除したも
の。 

heat rate 

1530 

熱勘定 

熱の発生,吸収,損失などの過程を分析し,エネルギーの
収支を精算すること。 

heat balance 

1531 

熱利用率 

供給された熱量に対する,発生有効仕事と回収された熱量
との和の比。 
注記 算出に用いた燃料発熱量が高発熱量であるか,又は

低発熱量であるかを明確にする。 

fuel heat utilization 

1532 

低発熱量, 
真発熱量 

燃料の発熱量を表示する方法の一つで,高位発熱量から水
蒸気の潜熱を減じたもの。 

LHV, 
低位発熱量 

low heating value,  
lower heating value 

background image

19 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1533 

高発熱量, 
総発熱量 

燃料の発熱量を表示する方法の一つで,熱量計で測定さ
れ,水蒸気の潜熱を含んだ発熱量。 

HHV, 
高位発熱量 

high heating value,  
higher heating value 

1534 

基準燃料発熱

量 

ガスタービンの定格性能を評価する際に使用する発熱量
で,燃料の真発熱量を用いる(JIS B 8042-2参照)。 

standard net specific 

energy of fuel 

1535 

比出力 

圧縮機入口における作動流体の単位流量当たりのガスタ
ービン出力。 

specific power 

1536 

機械損失 

軸受,歯車で発生する摩擦,直結補機を駆動する動力など,
軸端出力として有効に取り出すことができない仕事。 

mechanical loss 

1537 

熱損失 

設計上で熱収支の精算に必要な,ケーシングなどからの熱
伝達によって外部に失われる熱エネルギー。 

heat loss 

1538 

現地条件 

ガスタービンプラントを設置する現地の大気温度,大気圧
力,大気湿度,吸排気圧力損失,冷却水温度などの条件。 

site conditions 

1539 

比較基準条件 ガスタービンの性能比較の基準となる圧縮機フランジ入

口空気条件(圧力,温度,湿度),タービン排気圧力,冷
却水温度,作動流体の加熱器又は冷却器条件(温度,圧力)
などの運転条件(JIS B 8042-2参照)。 

ISO条件 

standard reference 

conditions 

1540 

修正曲線 

圧縮機フランジ入口空気条件(温度,圧力,湿度)及び対
象機器のパラメータ(発電機力率,排気圧力損失など)に
応じて出力の変化,又は熱効率の変化を示す曲線。 
注記1 特に大気温度に対する出力の変化を示す曲線を

“出力曲線”という。 

注記2 コンバインドサイクル発電プラントにおいては,

蒸気タービンの復水器真空度などのパラメータ
も用いる。 

correction curve 

1541 

暗騒音 

ある音を対象としたとき,その音がないときのその場所に
おける音(JIS B 8044参照)。 

ground noise,  
back ground noise 

1542 

音響パワーレ

ベル 

単位時間に音源から放射される空気音のエネルギー(音響
パワー)の強さを表現するため,測定対象音が放射する音
響パワーを基準音響パワーで除した値の常用対数の10倍
の値。 
注記1 単位はデシベル(dB)。基準音響パワーは10−12 W

(JIS Z 8732参照)。 

注記2 ガスタービン装置の空気音の測定方法について

は,JIS B 8044を参照。 

sound power level 

1543 

音圧レベル 

音の存在によって,静圧の上に重畳した変動圧力(音圧)
の強さを表現するため,音圧の2乗を基準音圧の2乗で除
した値の常用対数の10倍とした値。 
注記 基準音圧は20 μPa。単位はデシベル(dB)

(JIS Z 8732

参照)。 

sound pressure level 

1544 

透過損失 

入射音の音圧レベルと透過した音の音圧レベルとの差。 
注記 単位は“dB”で表す。 

sound transmission 

loss 

1545 

起動試験 

ガスタービンプラントの起動に関連がある諸特性を確認
するための試験。 

starting 

characteristics test 

1546 

負荷遮断試験 定格速度で任意の負荷をとっているとき,この負荷を遮断

してガスタービンの応答特性を確認する試験。 

load dump test,  
load rejection test 

1547 

ニューアンド

クリーン状
態 

ガスタービンが新品で,かつ,汚れなどによって性能劣化
が起きていない状態。 
注記 等価運転時間などによって定義されている。 

new and clean 

condition 

background image

20 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1548 

補機動力 

ガスタービンを運転するために必要な補機類が消費する
動力。 

auxiliary loads 

1549 

標準大気 

比較基準条件における大気状態(温度15 ℃,圧力101.3 
kPa及び相対湿度60 %)。 
注記 空気の化学成分はISO 2533などによるか,又は受

渡当事者間の協定による。 

standard 

atmosphere 

1550 

ガス出力 

ガス発生機出口におけるガスが,大気圧まで断熱膨張した
ときに発生する出力。 

gas output 

1551 

試験用燃料 

現地又は営業運転用に使用する燃料と異なる燃料でガス
タービンの試験を行う場合に用いる燃料(JIS B 8042-2参
照)。 

testing fuel 

1552 

常用出力 

主として船舶用ガスタービン用語として用いる,船が航海
速力を得るために常用するガスタービンの出力。 
注記 機関の効率及び保全上から経済的な出力とし,表示

は連続出力との割合で表すこともある。 

normal power,  
continuous service 

output (C.S.O),  

continuous service 

rating (C.S.R) 

1553 

連続出力 

主として船舶用ガスタービン用語として用いる,所定の回
転速度,所定の大気温度条件及び機関製造業者が指定した
通常整備間隔の期間,連続して出し得る出力。 

最大連続出
力 

continuous power,  
maximum continuous 

output (M.C.O.),  

maximum continuous 

rating (M.C.R.) 

1554 

過負荷出力 

主として船舶用ガスタービン用語として用いる,所定の大
気条件で,連続出力運転直後に,ガスタービンが出すこと
が許される最大の出力。 

overload power 

1555 

後進出力 

船舶用ガスタービンで,船の後進時における最大の出力。  

astern power 

1556 

巡航出力 

艦艇又はハイドロフォイルなどの高速船が巡航速度で航
海するときの推進用ガスタービンの出力。 

cruising power 

1557 

許容最高速度 設計上運転が許容される最高の出力軸回転速度。 

maximum allowable 

speed 

1558 

最高連続運転

速度 

通常運転範囲で使用される最高の出力軸回転速度。 

maximum continuous 

speed 

1559 

許容最低速度 設計上運転が許容される最低の出力軸回転速度。 

minimum allowable 

speed 

1560 

熱電比 

建物又は施設の熱需要と電力需要との比(熱需要を電力需
要で除した値)(JIS B 8121参照)。 
注記 コージェネレーション(システム)の熱出力と電気

出力との比にも利用される。 

heat to power ratio 

background image

21 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

1561 

コージェネレ

ーションユ
ニット総合
効率(発電
端又は送電
端) 

総合効率は発電端又は送電端について次の式で定義する
(JIS B 8121参照)。 

ηt.out=ηout+ηh(発電端) 

又は,ηt.e=ηe+ηh(送電端) 

ここに,ηt.out:コージェネレーションユニット発電

端総合効率(%) 

ηout: コージェネレーションユニット発

電効率(%) 

ηh: コージェネレーションユニット熱

出力効率(%) 

ηt.e: コージェネレーションユニット送

電端総合効率(%) 

ηe: コージェネレーションユニット電

気効率(%) 

total efficiency of 

cogeneration unit 

1562 

リテンション

タイム 

潤滑油がタンクに戻らない場合に潤滑油に空気が混入せ
ずに運転できる最大の時間。 
注記 潤滑油タンクの容量を示すパラメータとして用い

られる。 

retention time 

1563 

発電(端)出

力 

発電機端子における出力。 
注記 発電用途で特に断らない場合,定格出力などは,発

電(端)出力で定義する。 

generator output 

b) タービン 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2101 

軸流タービン 膨張過程におけるガスの流れ方向が,巨視的に見れば機械

の回転軸の方向と一致しているタービン。 

axial flow turbine 

2102 

半径流タービ

ン 

タービン翼車入口におけるガスが軸に直角な平面内で,半
径方向で,かつ,内向きに流れるタービン。 

ふく流ター
ビン, 
ラジアルタ
ービン 

radial inflow turbine 

2103 

出力タービン 多軸形ガスタービンにおいて,負荷を駆動する独立した回

転軸をもつタービン(図A.3a参照)。 

free power turbine,  
power turbine 

2104 

ガス発生機タ

ービン 

多軸形ガスタービンにおいて,圧縮機を駆動するために用
いるタービン(図A.3a参照)。 

compressor turbine,  
gas generator turbine 

2105 

ガスエキスパ

ンダ 

特定の用途をもつガスの利用過程中に挿入して,その熱エ
ネルギーの一部を機械仕事に変換するタービン。 
注記 熱エネルギーとして蒸気を利用する場合は,“蒸気

エキスパンダ”という。 

gas expander 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2201 

高圧タービン 複数個のタービンが膨張を前後に分割して分担する場合

に,作動する圧力段階が高いものから順に,高圧,中圧及
び低圧タービンという。 

high pressure turbine 

2202 

中圧タービン 

intermediate 

pressure turbine,  

medium pressure 

turbine 

2203 

低圧タービン 

low pressure turbine 

background image

22 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2204 

(タービン)

ケーシング 

タービンロータを囲む覆いで,燃焼ガスの流れを導き,圧
力を保持して,通常内部に静翼などの構造物を支持する機
能。 

車室 

casing 

2205 

(タービン)

外部ケーシ
ング 

二重構造のタービンケーシングで,タービンの外部を構成
して,直接ガスに触れない外側のケーシング。 

外部車室 

outer casing 

2206 

(タービン)

内部ケーシ
ング 

二重構造のタービンケーシングで,外部ケーシング内に収
められる内側のケーシング。 

内部車室 

inner casing 

2207 

(タービン)

シュラウド 

動翼先端に対向し,動翼列を取り囲むように配置され流路
を形成する部品。 

shroud 

2208 

(タービン)

ディフュー
ザ 

燃焼ガスの絶対速度を減少させて,その運動エネルギーの
一部を静圧に変換することを目的としたタービン出口の
部分。 
注記 末広がりの流路断面をもつ。 

diffuser 

2209 

タービンロー

タ 

タービンの回転部分の総称。 
注記1 燃焼ガスの高速度噴流を動翼に吹き付けて得た

仕事を取り出す機能をもつ。 

注記2 動翼を植えていないものをタービンロータとい

う場合がある。 

ロータ, 
車軸 

turbine rotor 

2210 

タービンディ

スク 

1) タービンロータの一部又は軸に固定された円板。 
2) 周囲に動翼を植え込むための構造物。 

ディスク, 
円板 

turbine disk 

2211 

(タービン)

ディスク締
付ボルト 

組立式タービンロータにおいて,タービン各段落のディス
クを結合する締付ボルト。 

stacking bolt 

2212 

カービックカ

ップリング 

ロータのトルク伝達を向上させるために,ディスク間の接
合面間に設けられた歯車かみ合い形状。 
注記 “ハースカップリング”も同義で用いられる。 

curvic coupling,  
hirth coupling 

2213 

タービン翼車 タービンディスクに動翼を植え込んだ状態のもの。 

注記 半径流タービンでは,翼(羽根)付きの円板状回転

体を指す。 

翼車 

turbine wheel 

2214 

(タービン)

翼 

燃焼ガスによって衝動,又は反動作用を生じさせて,ター
ビンロータに回転力を与えるもの。 
注記 ケーシング側に固定した翼と,タービンディスクに

植え込んだ翼とがある。 

羽根, 
ブレード 

blade 

2215 

(タービン)

動翼 

タービンディスク側に植え込んだ翼。 
注記 衝動段落において,“バケット”という場合がある。 

blade,  
rotor blade,  
bucket 

2216 

(タービン)

静翼 

タービンケーシング側に固定した翼。 
注記 衝動段落において,“ノズル”又は“噴口”という

場合がある。 

vane,  
stator vane,  
nozzle 

2217 

可変静翼 

タービンの特性を変化させるために,運転中に取付角を変
化させることができる構造の静翼。 
注記 半径流タービンの場合は,“可変ノズル”という。 

variable stator vane,  
variable geometry,  
variable nozzle 

2218 

(タービン)

冷却翼 

強制冷却できる構造をもつタービン翼。 

(タービ
ン)冷却ブ
レード 

cooled blade 

background image

23 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2219 

サーペンタイ

ン冷却流路 

対流冷却方式の冷却翼の構造で,冷却空気が,冷却翼など
の内部を半径方向に往復して蛇行しながら流れるように
設けた流路。 

serpentine cooling 

circuit 

2220 

タービュレン

スプロモー
タ 

対流冷却方式の冷却翼の構造で,熱伝達率向上のために,
冷却空気通路部内に意図的に設けられる乱流促進用の突
起。 

turbulence promoter 

2221 

多結晶翼 

いろいろな向きの結晶からなり,多くの結晶粒界をもつタ
ービン翼。 

普通鋳造翼 equiaxial crystal 

bucket,  

conventional casting 

bucket 

2222 

一方向凝固翼 一方向に凝固させた柱状晶からなるタービン翼。 

注記 精密鋳造によって製造する。 

DS翼 

directionally 

solidified bucket,  

columnar grain 

bucket 

2223 

単結晶翼 

結晶粒界がなく,全体が一つの結晶からなるタービン翼。 
注記 精密鋳造によって製造する。 

SC翼 

single crystal bucket 

2224 

タービンダイ

アフラム 

タービンノズル及びその保持機構の総称。 
注記 翼環ともいう。 

turbine diaphragm 

2225 

隔板 

組立式タービンロータにおいて,タービンディスク各段の
間に位置して,静翼設置の空間に対応するディスク。 

スペーサ 

spacer 

2226 

段落 

(タービン)静翼と(タービン)動翼との一組(JIS B 0127
参照)。 
注記 ガスの圧力降下を主として静翼で行い,静翼から出

る高速のガスの衝動力によって車軸を回転させる
段落を衝動段落という。一方,静翼で圧力を降下さ
せて生じたガス速度の衝動力を利用しながら,動翼
内でも圧力を降下させ,主として反動力によって車
軸を回転させる段落を反動段落という。 

段 

stage 

2227 

ホイールスペ

ース, 

ディスクキャ

ビティ 

タービン静翼の内周側ダイアフラムとタービンディスク
及びスペーサとに囲まれた空洞部分。 

wheel space,  
disk cavity 

2228 

ジャーナル軸

受 

タービン,圧縮機,その他のロータを支える装置。 

ベアリング journal bearing 

2229 

スラスト軸受 タービンロータ及び圧縮機ロータに作用する軸方向の力

を支持する軸受。 

推力軸受, 
スラストベ
アリング 

thrust bearing 

2230 

ロードカップ

リング 

ガスタービンと発電機ロータ又は蒸気タービンロータと
を結合して,動力を伝達する軸。 

中間軸 

load coupling 

2231 

ラビリンスシ

ール 

非接触形のガスシールで,複数のナイフエッジ状のリング
によって,通過するガスの漏えい(洩)量低減を図ったシ
ール。 

labyrinth seal 

2232 

ハニカムシー

ル 

静止側が蜂の巣状の薄肉格子形状をもち,対向する回転側
刃先との接触を許容することで,漏えい(洩)量の低減を
図ったシール。 

honeycomb seal 

2233 

ブラシシール 静止側が柔な金属ワイヤのくし刃先をもち,対向する回転

側との接触を許容することで,漏えい(洩)量の低減を図
ったシール。 

brush seal 

background image

24 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2301 

タービン洗浄

装置 

タービン内部,特に翼及びノズルに付着した堆積物を,回
転中に除去することを目的とした装置。 
注記 水又は蒸気を噴射する方法などがある。 

turbine washing 

equipment 

4) タービン一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2401 

(タービン)

入口圧力 

タービン入口の作動流体(燃焼ガス又は加熱ガス)の圧力。 
注記1 特に指定がない限り全圧力を表す(通常,絶対圧

力を示す)。 

注記2  全圧力とは,流れている燃焼ガスなどが,エン

トロピー的に速度ゼロまでせき止められたとき
に到達する圧力をいう。 

inlet pressure 

2402 

(タービン)

入口温度 

タービン入口に相当する特定点における作動流体の平均
温度で,次のような4種類の定義がある。 
1) 燃焼器出口温度 
2) 第1段静翼入口温度 
3) 第1段動翼入口温度 
4) ISO 2314(JIS B 8041)の定義による第1段静翼入口

温度 

注記 タービン入口温度がいずれの定義によるものかを

確認することが重要である。 

turbine inlet 

temperature (TIT),  

flame temperature,  
firing temperature 

(RIT) 

2403 

比較算定ター

ビン入口温
度 

燃料入熱と空気圧縮機入口空気流量とから算出した燃焼
温度。 
注記 JIS B 8041の定義に準じる。 

タービン入
口温

(ISO) 

turbine reference 

inlet temperature 

2404 

(タービン)

出口圧力 

タービン出口の燃焼ガスの圧力。 
注記 特に指定がない限り全圧力を表す(通常,絶対圧力

で示す)。 

排気圧力 

outlet pressure,  
exhaust pressure 

2405 

(タービン)

出口温度 

タービン出口の燃焼ガスの温度。 

排気温度, 
排ガス温度,
ブレードパ
ス温度, 
EGT 

outlet temperature,  
exhaust temperature,  
blade path 

temperature 

2406 

排ガス温度偏

差 

失火などの異常燃焼,又は機器損傷などを検出するために
監視するガスタービン出口温度の周方向の偏差。 

排ガス温度 
スプレッド,
ブレードパ
ス温度偏差 

exhaust temperature 

spread,  

blade path 

temperature spread 

2407 

膨張比 

タービンの入口圧力を出口圧力で除した値。 
注記 通常,絶対圧力で示した全圧力を用いる。 

expansion ratio 

2408 

ガス流量 

タービンを通過する燃焼ガスの単位時間当たりの量。 
注記 通常,質量流量(kg/s)として表す。 

gas mass flow,  
gas flow rate 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2501 

タービン出力 タービンからの被駆動機(圧縮機などを含む)に伝達され

る動力。 

turbine output 

background image

25 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

2502 

(タービン)

内部効率 

理論断熱熱落差に対する内部仕事に相当する熱落差の割
合。 
注記 内部仕事とは,タービン出力に外部損失を加えたも

の。 

internal efficiency 

2503 

外部損失 

軸受損失及びポンプなどの軸駆動補機の機械損失。 

mechanical loss 

2504 

(タービン)

機械効率 

内部仕事に対するタービン出力に相当する仕事の割合。 

mechanical 

efficiency 

2505 

有効効率 

理論断熱熱落差に対するタービン出力に相当する熱落差
の割合。 

断熱効率 

isentropic efficiency,  
adiabatic efficiency 

2506 

(タービン)

ポリトロー
プ効率 

タービンポリトロープ効率は,次の式で表す。 
注記 性能比較,解析などに用いる。 

100

)

/

(

log

)

/

(

log

1

1

2

e

1

2

e

p

×

=

P

P

T

T

k

k

η

ここに, ηp: タービンポリトロープ効率(%) 
 

k: 比熱比 

k=CP/CV 

CP: 定圧比熱[kJ/(kg・℃)] 

CV: 定容比熱[kJ/(kg・℃)] 

P1,P2: タービン入口及び出口全圧力

(kPaabs) 

T1,T2: タービン入口及び出口全温度(K) 

polytropic efficiency 

c) 圧縮機 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3101 

軸流圧縮機 

圧縮過程における気体の流れの方向が,巨視的に見れば機
械の回転軸の方向と一致している圧縮機。 

軸流コンプ
レッサ 

axial compressor,  
axial flow 

compressor 

3102 

遠心圧縮機 

圧縮過程のうちでタービン翼車出口における被圧縮気体
の流れの方向が,回転軸に直角な平面にほぼ沿っており,
かつ,外向きである圧縮機。 

遠心コンプ
レッサ, 
ふく流圧縮
機 

centrifugal 

compressor,  

radial compressor 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3201 

低圧圧縮機 

複数個の圧縮機が,圧縮が前後に分割して分担する場合
に,作動する圧力レベルが低いものから順に,低圧,中圧
及び高圧圧縮機という。 

低圧コンプ
レッサ 

low pressure 

compressor 

3202 

中圧圧縮機 

中圧コンプ
レッサ 

intermediate 

pressure 
compressor,  

medium pressure 

compressor 

3203 

高圧圧縮機 

高圧コンプ
レッサ 

high pressure 

compressor 

3204 

(圧縮機)ケ

ーシング 

圧縮機で,作動流体の外側部分を構成する部位。 
注記 気体の流れを導き,圧力を保ち,同時に静翼などの

内部構造物を支持する機能をもつ。 

車室 

casing,  
cylinder 

background image

26 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3205 

圧縮機ロータ 圧縮機の回転部分の総称。 

注記1 動翼を介して気体に仕事を付加する機能をもつ。 
注記2 動翼を植えていない車軸を,圧縮機ロータという

場合がある。 

コンプレッ
サロータ, 
車軸 

compressor rotor 

3206 

圧縮機ディス

ク 

圧縮機ロータの一構成要素で,動翼を保持するための円板
状のもの。 

円板 

compressor disk 

3207 

圧縮機翼車 

軸流圧縮機では,ディスクに動翼が植え込まれた状態のも
の。 
注記 遠心圧縮機では,気体に仕事を伝達する円板状回転

体部分を指す。 

インペラ, 
翼車 

impeller,  
compressor wheel 

3208 

(圧縮機)デ

ィスク締付
ボルト 

組立式圧縮機ロータにおいて,圧縮機各段落のディスクを
結合する締付ボルト。 

stacking bolt 

3209 

(圧縮機)翼 圧縮機で軸動力を気体の圧縮仕事に変換する部分。 

注記 動翼と静翼とがある。 

羽根, 
ブレード 

blade 

3210 

(圧縮機)動

翼 

圧縮機ディスクに植え込まれる翼。 

blade,  
rotor blade 

3211 

(圧縮機)静

翼 

圧縮機ケーシング側に固定される翼。 

vane,  
stator vane 

3212 

ダイアフラム 圧縮機静翼及びその保持機構の総称。 

diaphragm 

3213 

(圧縮機)段

落 

車軸の回転エネルギーを作動流体の圧力上昇に変換する
機構で,動翼及び静翼の一組のこと(JIS B 0127参照)。 

段 

stage 

3214 

(圧縮機)可

変静翼 

運転中,取付角を変化させることができる構造の圧縮機静
翼。 

VSV, 
VGV 

variable vane,  
variable stator vane,  
variable guide vane 

3215 

入口案内翼 

初段動翼の上流側に取り付けた圧縮機静翼。 
注記 入口案内翼は一般に可変式であるが,可変又は固定

の両形式の入口案内翼をもった形式の圧縮機もあ
り,この形式の案内翼で可変のものを,特にVIGV
(variable inlet guide vane)といい,固定のもの(IGV)
と区別することもある。 

IGV, 
前置静翼 

inlet guide vane 

3216 

出口案内翼 

最終段動翼の下流側に取り付けた圧縮機静翼。 

EGV, 
OGV, 
後置静翼 

exit guide vane,  
outlet guide vane 

3217 

拡散制御翼 

流体の減速(拡散)を制御することで,衝撃波の発生及び
翼面流れの剝離を抑え,損失を低減した翼面形状をもつ
翼。 

CDA翼 

controlled diffusion 

airfoil 

3218 

(圧縮機)デ

ィフューザ 

気体の絶対速度を減少させ,その運動エネルギーの一部を
静圧に変換することを目的とした圧縮機出口の部分。末広
がりの流路断面をもつ。 

diffuser 

3219 

ベルマウス 

空気抵抗を低減するため,ベル状に広げた形状の空気吸込
み先端部分。 

bell-mouthed portal 

3220 

抽気弁 

他に使用する目的で圧縮機の出口側又は圧縮過程の途中
から気体を抜き出す弁。 

air bleed valve,  
bleed air valve 

3221 

放風弁 

圧縮過程の作動流体を,サージング防止などのために外部
に放出する弁。 

blow-off valve 

3222 

遷音速翼 

翼表面の流れが部分的に超音速となる遷音速領域で作動
する翼形。 

transonic profile 

3223 

亜音速翼 

翼表面の流れが音速以下で作動する翼形。 

subsonic profile 

background image

27 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3301 

圧縮機入口氷

結防止装置 

大気温度が低い場合に,圧縮機上流段で気体中の水分が氷
結するのを防ぐための装置。 

compressor intake 

anti-icing system 

3302 

圧縮機洗浄装

置 

圧縮機内部,特に静翼及び動翼に付着した堆積物を排除す
ることを目的とした装置。 
注記 溶剤溶液,水又は蒸気を噴射する方法などがある。 

compressor washing 

system,  

compressor cleaning 

equipment 

3303 

オフライン圧

縮機翼洗浄 

ガスタービンをスピン運転によって低速度で回転させな
がら,洗浄液を吸い込ませて行う圧縮機の洗浄方法。 
注記 乾燥するために最後にアイドル運転を行う場合も

ある。 

off-line compressor 

washing 

3304 

オンライン圧

縮機翼洗浄 

ガスタービンの負荷運転中に圧縮機の入口に,洗浄液を注
入して行う洗浄方法。 

on-line compressor 

washing 

3305 

パーティクル

セパレータ 

圧縮機抽気中の固形物質を分離するための装置。 

セパレータ particle separator 

3306 

前置冷却器 

圧縮過程以前の作動流体の温度を低下させる熱交換器又
は蒸発形冷却器。 

precooler 

3307 

中間冷却器 

圧縮の段間で作動流体の温度を低下させる熱交換器又は
蒸発形冷却器。 

intercooler 

4) 圧縮機一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3401 

吸込圧力 

圧縮機入口の気体の圧力。 
注記 特に指定がない限り全圧力を表す(通常,絶対圧力

で示す)。 

入口圧力 

suction pressure,  
inlet pressure 

3402 

吸込温度 

圧縮機入口の気体の温度。 
注記 特に指定がない限り全温度を表す。 

入口温度 

suction temperature,  
inlet temperature 

3403 

吐出圧力 

圧縮機出口の気体の圧力。 
注記 特に指定がない限り全圧力を表す(通常,絶対圧力

で示す)。 

出口圧力 

delivery pressure,  
outlet pressure 

3404 

吐出温度 

圧縮機出口の気体の温度。 
注記 特に指定がない限り全温度を表す。 

出口温度 

delivery temperature,  
outlet temperature 

3405 

圧力比 

吐出圧力を吸込圧力で除した値。 
注記 絶対圧力で示した全圧力を用いる。 

pressure ratio 

3406 

空気流量 

圧縮機を通過する単位時間当たりの空気の量。 
注記 通常,質量流量(kg/s)として表す。 

air mass flow,  
air flow rate 

3407 

抽気 

1) 他に使用する目的で圧縮機の出口側,又は圧縮過程の

途中から気体を抜き出すこと。 

2) そのようにして抜き出された気体。 

air bleed,  
bleed air 

3408 

放風 

圧縮機の出口側又は圧縮過程の途中から,運転の必要に応
じて外部に気体を放出すること。 

blow-off 

background image

28 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3501 

圧縮機(駆動)

動力 

圧縮機を駆動させるために必要となる動力。 

圧縮機入力 compressor input,  

power input for 

compressor,  

compressor drive 

power 

3502 

(圧縮機)内

部効率 

圧縮機内部仕事に対する理論断熱圧縮仕事の割合。 
注記 内部仕事とは,圧縮機軸動力から外部損失を差し引

いたものに相当する仕事をいう。 

internal efficiency 

3503 

外部損失 

軸受損失又はポンプなどの軸駆動補機の機械損失。 

mechanical loss 

3504 

(圧縮機)機

械効率 

圧縮機軸動力に相当する仕事に対する内部仕事の割合。 

mechanical 

efficiency 

3505 

理論断熱圧縮

仕事 

吸込状態から吐出し状態までの等エントロピー圧縮に必
要となる仕事。 

workdone for 

isentropic 
compression 

3506 

全断熱効率 

圧縮機軸動力に相当する仕事に対する理論断熱圧縮仕事
の割合。 

overall isentropic 

efficiency 

3507 

(圧縮機)ポ

リトロープ
効率 

圧縮機ポリトロープ効率は,次の式で表す。 

100

)

/

(

log

)

/

(

log

1

1

2

e

1

2

e

PC

×

=

T

T

P

P

k

k

η

ここに, ηpc: 圧縮機ポリトロープ効率(%) 
 

k: 比熱比 

k=CP/CV 

CP: 定圧比熱[kJ/(kg・℃)] 

CV: 定容比熱[kJ/(kg・℃)] 

P1,P2: 吸込及び吐出全圧力(kPaabs) 

T1,T2: 吸込及び吐出全温度(K) 

polytropic efficiency 

3508 

サージング 

圧縮機内及びこれに続く管路内の作動流体の質量流量,並
びに圧力の低周波数変動によって特徴付けられる不安定
状態。 

surging 

3509 

失速 

圧縮機翼の表面における流れの剝離が著しく大きくなっ
て,翼としての機能が低下する現象。 
注記 失速は負の迎え角が過大となるときに,又は衝撃波

の発生によって起きる。 

stall 

3510 

旋回失速 

圧縮機で空気流量が絞られたり,設計点よりはるかに低い
回転速度になったときに起こる翼列の失速現象。 
注記1 圧縮機の特性によって正常な起動時にも発生す

ることがある。翼又は軸系に対する励振源として
働くため発生する運転領域では保持しないこと
が望ましい。 

注記2 環状領域に現れた幾つかの失速領域が,動翼の回

転と同じ方向に伝わるので旋回失速という。 

rotating stall,  
propagating stall 

3511 

チョーキング 圧縮機内部の流路のある部分で相対流速が音速に達した

ため,体積流量がそのときの値を超えることができなくな
る現象。 

choking 

background image

29 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

3512 

圧縮機性能曲

線 

圧縮機の性能を表示した曲線。 
注記 縦軸に圧力比,横軸に修正空気流量をとり,修正回

転速度と全断熱効率とをパラメータとしてサージ
ング限界を表すグラフが一般的である(図B.16参
照)。 

performance 

characteristic 
diagram of 
compressor 

3513 

修正空気流量 任意の大気状態(圧力,温度)で測定又は定義された空気

流量を,比較算定条件又は所定条件での値に修正して求め
た流量で,次の式で表す。 
注記 圧縮機性能曲線の横軸に用いる。 

0

0

corr

T

T

P

P

G

G

=

ここに,Gcorr:修正空気流量(kg/s) 
 

G: 空気流量(kg/s) 

P: 吸込圧力(kPaabs) 

T: 吸込温度(K) 

添字0は所定条件の値 

corrected air flow 

3514 

サージマージ

ン 

運転状態におけるサージング限界までの余裕。 
注記 圧力比,流量,及び回転速度で定義するのが一般的

である。 

surge margin 

3515 

ファウリング 作動流体中のちりなどが,圧縮機翼表面に付着する現象。 

注記 この付着によって圧縮機が性能低下を起こす。 

fouling 

d) 燃焼器 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4101 

筒形燃焼器 

筒形の外筒及び内筒の一組から構成された燃焼器。 

キャン形燃
焼器 

can-type combustor 

4102 

環状燃焼器 

ガスタービンの軸中心線に対して同心の環状断面をもつ
外筒及び内筒の一組から構成された燃焼器。 

アニュラー
形燃焼器 

annular combustor 

4103 

環状多筒形燃

焼器 

ガスタービンの軸中心線に対して同心の環状断面をもつ
外筒の中に,複数個の円筒状の内筒が軸対称に配置されて
いる燃焼器。 

キャニュラ
ー形燃焼器 

cannular combustor,  
canannular 

combustor 

4104 

直流形燃焼器 内筒の外側における空気の流れの方向と,燃焼の進行する

方向とが一致している燃焼器。 

straight-flow 

combustor 

4105 

逆流形燃焼器 内筒の外側における空気の流れの方向と,燃焼の進行する

方向とが逆向きになっている燃焼器。 

counter-flow 

combustor 

4106 

エルボ形燃焼

器 

空気の流入方向と燃焼の進行する方向とが,ほぼ直角にな
っている燃焼器。 

elbow-type 

combustor 

4107 

再熱燃焼器 

再熱サイクルで,膨張過程の途中で作動流体を再度燃焼,
又は加熱する装置。 

再燃器, 
再熱器 

reheater,  
reheat combustor,  
reheat combustion 

chamber 

4108 

多缶形燃焼器 筒形燃焼器を複数個配置した燃焼器。 

マルチキャ
ン形燃焼器 

multi can-type 

combustor 

4109 

サイロ形燃焼

器 

大形燃焼室に複数のバーナを備え,タービン軸心にほぼ直
角に取り付けられている燃焼器。 
注記 サイロ内部にはセラミックタイルなどの耐熱材料

が取り付けられている。 

silo combustor 

background image

30 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4110 

低NOx燃焼

器 

窒素酸化物の生成を抑えるため,局所的な火炎燃焼温度を
低く抑えた燃焼器。 
注記 水・蒸気を使用しない乾式燃焼器(予混合燃焼,希

薄燃焼,二段燃焼など)を用いる方式,水・蒸気を
噴射する方式,触媒燃焼方式などがある。 

lower emissions 

combustor,  

low-NOx combustor 

4111 

デュアルフュ

ーエル燃焼
器 

一つの燃焼器で,二種の燃料を同時に,又は切替えによっ
て単独に燃焼できる燃焼器。 

dual fuel combustor 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4201 

(燃焼器)内

筒 

燃焼器で燃焼領域,混合領域及びタービン入口に向かう燃
焼ガス流路を形成する筒状の構造物。 

ライナ 

flame tube,  
combustion liner,  
inner tube,  
combustor basket 

4202 

(燃焼器)外

筒 

燃焼器の外壁を形成し,内部の圧力に耐える筒状の構造
物。 
注記 内筒などの内部構造物を保持する外筒自身が,ガス

タービンの強度部分として構成される場合もある。 

スリーブ 

outer casing,  
combustor casing 

4203 

(燃焼器)尾

筒 

燃焼器のガス出口部の流路を形成する筒状の構造物。 

トランジシ
ョンピース 

transition pipe,  
transition piece 

4204 

旋回羽根 

燃焼用空気に旋回運動を与えるために,燃料噴射ノズルの
周囲に設けられた羽根。 

スワラ 

swirl vane 

4205 

燃料噴射ノズ

ル 

燃料を燃焼器内に噴射するノズル。 

fuel injection nozzle,  
burner,  
fuel injector 

4206 

デュープレッ

クスノズル 

起動又は低負荷の燃料小流量時用と,定格負荷の大流量時
用との大小二つの噴霧口を設け,燃料流量が大きく変化す
る場合に使い分けて,ノズル差圧を高く保持することによ
って,液体燃料を高い圧力で噴霧させて適正に拡散させる
ノズル。 

複室式ノズ
ル 

duplex nozzle 

4207 

保炎器 

火炎の安定を図るために燃焼用空気の流速を下げて,空気
に乱れ及び逆流を生じさせるように,燃料噴射ノズルの近
傍に設けられている構造物。 

flame holder,  
baffle plate 

4208 

火炎伝ぱ(播)

管 

燃焼器において,複数の内筒を互いに連絡して,着火の際
に,ある内筒から隣の内筒への火炎を伝ぱ(播)させる管。 

連結管, 
連絡管, 
クロスファ
イアチュー
ブ 

cross fire tube,  
connecting pipe,  
inter-connector,  
cross flame tube 

4209 

のぞき窓 

内部の燃焼状況などを観察できるように,燃焼器外筒に設
けられた窓。 

sight glass,  
observation hole,  
peep hole 

4210 

拡散バーナ 

燃料と空気とをあらかじめ混合しないで別々に噴射して,
両者の界面にそれぞれを拡散させて燃焼させるバーナ。 

diffusion fuel burner 

4211 

予混合バーナ 燃料をあらかじめ空気と混合して噴射させるバーナ。 

注記 保炎目的にパイロットノズルを用いるものもある。 

プレミック
スバーナ 

premix fuel burner 

background image

31 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4301 

点火装置 

起動時に燃料に点火する装置。 
注記 燃焼器の構造,燃料の種類などによって,電気火花,

電熱線,トーチなどの方式がある。 

ignition equipment 

4302 

点火栓 

電気的火花放電によって燃料に着火させる器具。 

ignition plug,  
spark plug 

4303 

(点火装置

の)エキサ
イタ 

点火栓へ供給する高圧電気を発生する装置。 

exciter 

4304 

空気制御装置 予混合燃焼による低NOx燃焼を確立するため,燃焼温度

を低く抑えて,適切な空気流量となるように制御する装
置。 
注記 燃焼器本体内の分配比率を制御する方式,バイパス

させる方式などがある。 

air flow controller 

4305 

燃料流量分配

器 

均一な燃焼とするため,各燃料注入器に燃料を均等に分配
する装置。 
注記 通常,気体燃料には不要である。 

fuel flow divider 

4306 

作動流体加熱

器 

密閉サイクルガスタービンで,膨張過程の前で作動流体
(空気又はガス)を間接的にタービン入口温度まで加熱す
る装置。 
注記 作動流体が空気の場合には,空気加熱器ともいう。 

working fluid (gas or 

air) heater 

4307 

再生用熱交換

器 

燃焼器に入る前の作動流体に,排気から熱を伝達する熱交
換器。 
注記 蓄熱式熱交換器(regenerator)と伝熱式熱交換器

(recuperator)とがある。 

regenerator,  
recuperator 

4) 燃焼器一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4401 

一次燃焼領域 連続燃焼が継続するように循環流を伴う燃焼領域。 

注記 この部分の空燃比は理論空燃比に近く,空気に乱れ

と定常的な逆流とを生じるように考慮されている。 

primary combustion 

zone 

4402 

二次燃焼領域 一次燃焼領域に続いて十分な空気を混入して燃焼を完結

させる領域。 

secondary 

combustion zone 

4403 

混合領域 

燃焼ガスの温度をタービンの入口温度まで下げて,適切な
分布が得られるように空気を混入する領域。 

希釈領域 

dilution zone 

4404 

一次空気 

燃料噴射ノズル近傍から一次燃焼領域に送り込まれる空
気。 

primary air 

4405 

二次空気 

二次燃焼領域に送り込まれる空気。 

secondary air 

4406 

混合用空気 

混合領域に送り込まれる空気。 

希釈用空気 mixing air,  

dilution air 

4407 

拡散燃焼 

燃料と空気とを別々に供給して,両者の境界面にそれぞれ
を拡散させて燃焼させる方法。 

diffusion combustion 

4408 

予混合燃焼 

燃料と空気とをあらかじめ混合して燃焼させる方法。 

premix combustion 

background image

32 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4409 

二段燃焼 

1) 燃焼器内でフューエルNOx低減用に実施する還元二

段燃焼。 

2) 初段階で,二次空気が供給されるまでの燃料過濃領域

でNOxをN2に還元して,第二段階で,二次空気供給
後に完全燃焼を図るリッチ・リーン燃焼。 

two stage combustion 

4410 

窒素酸化物, 
NOx 

燃焼反応において生成する窒素酸化物(NOx)の総称。 
注記 ガスタービン排ガス中の窒素酸化物(NOx)は,主

として一酸化窒素(NO)である。 

nitrogen oxides,  
NOx 

4411 

フューエル

NOx 

燃料中の窒素化合物が,燃焼によって酸化して発生する窒
素酸化物。 

fuel NOx 

4412 

サーマル

NOx 

高温の燃焼状態において,燃焼用空気中の窒素と酸素とが
反応して発生する窒素酸化物。 

thermal NOx 

4413 

触媒燃焼 

触媒表面に吸着して活性化した酸素及び燃料によって,低
温下で酸化反応が進行する燃焼方法。 
注記 火炎燃焼よりも大幅に低温の燃焼反応のため,低

NOx化に貢献する。 

catalytic combustion 

4414 

蒸気(水)噴

射装置 

出力を増加させる目的,若しくは排気中の窒素酸化物
(NOx)を減少させる目的,又はこの両方の目的から,作
動流体中へ蒸気を噴射する装置。 
注記 蒸気の代わりに水を使用することもある。 

steam (water) 

injection 
equipment 

4415 

S/F比 

NOx低減,出力増大などの目的で,燃焼器内に噴射され
た蒸気と燃料との質量流量比。 

steam injection ratio 

4416 

W/F比 

NOx低減などの目的で,燃焼器内に噴射された水と燃料
との質量流量比。 

water injection ratio 

4417 

ウォッベ指数 ガス燃料の互換性を示す指数で,発熱量を対空気比重の平

方根とガス温度の平方根とで除した値(JIS B 8042-4参
照)。 
注記1 ガスの燃焼性を表す指標の一つ。総発熱量を比重

(相対密度)の平方根で除した値(JIS K 2301参
照)。 

注記2 この指数が一定であれば,ガス供給圧が一定の下

で,バーナに供給されるガスの燃焼熱量が一定で
あることを意味する。 

wobbe index 

4418 

燃焼振動 

燃焼現象と燃焼器を構成する各機器の音響系とが共鳴し
て,圧力変動及び機器の振動を生じる現象。 

combustion dynamics 

4419 

燃焼振動監視

装置 

通常運用時及び燃焼器調整時に,燃焼器内圧力変化の周波
数分析などによって燃焼振動を監視する装置。 

combustion dynamics 

monitor 

4420 

逆火 

燃焼速度と燃料・空気の予混合気速度とのバランスが崩れ
て,火炎がノズル上流に進入する現象。 
注記 燃焼速度は予混合気から見た火炎の速度で,火炎伝

ぱ(播)速度は燃焼器壁面から見た火炎の速度で定
義する。 

flashback,  
backfire 

4421 

失火 

燃焼火炎が消える現象。 

flame off,  
flame out 

background image

33 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

4501 

空燃比 

燃料流量(質量)に対する空気流量(質量)の割合。 

air/fuel ratio,  
air fuel ratio 

4502 

理論空燃比 

供給した燃料を完全燃焼させるために,理論上必要な空気
と,その燃料との質量比。 

theoretical air fuel 

ratio 

4503 

空気比 

理論空燃比に対する実際空燃比の割合。 

空気過剰率 excess air ratio 

4504 

燃焼負荷率 

燃焼器の単位容積当たり単位時間に発生する熱量
[kJ/(m3・h)]。 
注記 内部の圧力を考慮して修正したものを修正燃焼負

荷率といい,単位は,“kJ/[m3・h・(Paabs)n]”で表す。 

combustion load,  
combustion intensity, 
specific combustion 

intensity 

4505 

燃焼効率 

燃焼器で消費された燃料の発熱量に対する,燃焼器で作動
流体に与えられた熱量(燃焼器出口の作動流体がもつ熱量
から燃焼器入口の作動流体及び燃料がもつ熱量を差し引
いたもの)の割合。 

燃焼器効率 combustor efficiency, 

combustion 

efficiency 

4506 

燃料噴射圧力 燃料噴射ノズルに供給される燃料の圧力。 

fuel injection 

pressure 

4507 

燃空比 

空気流量(質量)に対する燃料流量(質量)の割合。 

fuel-air ratio 

4508 

理論燃空比 

供給した燃料を完全燃焼させるために,化学的に厳密な割
合で示した空気流量(質量)に対する燃料流量(質量)の
割合。 

化学量論的
燃空比 

stoichiometric 

fuel-air ratio 

4509 

等価比 

実燃空比を理論燃空比で除した値。 
注記 等価比が1より大きい場合は燃料が過剰な混合を

示し,1より小さい場合は燃料が希薄な混合を示す。 

equivalence ratio 

4510 

全圧損失率 

燃焼器入口から出口までの圧力損失の入口全圧力に対す
る割合。 

燃焼器圧力
損失率 

total pressure loss 

ratio,  

combustor specific 

pressure loss 

4511 

温度パターン

ファクタ 

燃焼器出口における作動流体の最大温度と平均温度との
差を,燃焼器での温度上昇値で除した値。 

temperature pattern 

factor 

4512 

(燃焼器)入

口圧力 

燃焼器入口部の全圧力。 

inlet pressure 

4513 

(燃焼器)入

口温度 

燃焼器入口部の全温度。 

inlet temperature 

4514 

(燃焼器)出

口圧力 

燃焼器出口部の全圧力。 

outlet pressure 

4515 

(燃焼器)出

口温度 

燃焼器出口部の全温度。 
注記 タービン入口温度として使用することもある。 

outlet temperature 

background image

34 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

e) 制御−保安装置 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5101 

制御装置 

正常起動,安定運転及び正常停止に必要な制御系(例えば,
起動制御系,調速機,燃料制御系など),異常状態におけ
る警報又は停止を行う保安系(例えば,過速度防止装置,
燃料遮断系など),運転の監視を行う監視系及び計器類(例
えば,速度指示計,ガス温度計など)並びにシステムに必
要な電源制御系からなる運転に必要な制御,保安及び監視
のための全ての装置を含むシステム。 

control system 

5102 

保安装置 

起動時若しくは運転中のプラント又はその一部の系統の
異常を感知して,その異常によって大きな損傷又は被害が
生じることを防ぐように所定の制御をし,又は信号を発す
る装置。 

protection system 

5103 

状態監視装置 機器の健全性又は故障状態との関連が判定可能な項目に

ついて,監視又は測定によって,ガスタービン又は構成要
素の状態を把握・評価する装置。 

condition monitoring 

system 

5104 

自動診断装置 ガスタービンの運転パラメータの変化傾向及び健全性を

自動的に診断及び表示する装置。 

diagnosis system 

5105 

自動監視装置 ガスタービン及び附属装置の運転状態の監視を自動で行

う装置。 

automatic monitoring 

system 

5106 

遠隔監視 

ガスタービン及び附属装置の運転状態を電気信号によっ
て遠方から監視すること。 

remote monitoring 

system 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5201 

ガス温度制御 高温部品の過熱を防ぐために,ガス温度を検知して,常に

所定の設定温度になるように調節する制御機能。 
注記 一般的には,タービン入口温度の上限値に相当する

タービン出口温度になるように,燃料流量を制御す
る排ガス温度制御を行う。 

排ガス温度
制御 

gas temperature 

control,  

exhaust temperature 

control 

5202 

燃料制御 

燃焼器に供給する燃料の量を制御する機能。 

fuel control,  
fuel control system 

5203 

潤滑油制御 

ガスタービンに供給する潤滑油の圧力及び温度を制御す
る機能。 

lubricating oil control 

5204 

IGV制御 

起動時の圧縮機サージング防止,運転時の負荷調整,排ガ
ス温度調整及び過回転防止のために,圧縮機の入口案内翼
の開度を調節して空気流量を制御する機能。 

IGV control 

5205 

VSV制御, 
VGV制御 

起動時の圧縮機の失速及びサージング防止,運転時の負荷
調整,排ガス温度調整並びに過回転防止のために,圧縮機
の可変静翼の角度を調節して空気流量を制御する機能。 

VSV control,  
VGV control  

5206 

排気バイパス

制御 

排気側に排熱回収装置などを設置する場合,ガスタービン
の単独運転を可能とするために設置されるバイパス煙突
用ダンパの制御を行うこと。 

(exhaust gas) by-pass 

control 

5207 

アクティブス

トール制御 

ガスタービンの圧縮機に起こり得るストールに対応して,
ストールに近づいた状態を検知して,能動的にストールを
回避するようにガスタービンを制御する制御方式。 

active stall control 

background image

35 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5208 

プロセス制御 ガスタービンの速度を制御することによってプロセスの

変数(例えば,被駆動ポンプの吸込圧力)などを制御する
こと。 

process control 

5209 

ディジタル制

御 

ディジタル入力信号によって,数値演算回路を用いて制御
動作をすること。 

digital control 

5210 

ガス温度過昇

トリップ 

ガス温度が規定値を超えて上昇したときに,ガスタービン
をトリップさせる機能。 

排ガス温度
高トリップ 

overtemperature trip 

5211 

着火失敗トリ

ップ 

起動の場合,燃料を噴射開始した後,規定時間後なお着火
しない場合,トリップして起動操作を中止させる機能。 

ignition failure trip 

5212 

失火トリップ 燃焼器内で燃焼の吹き消えが起こったとき,直ちに燃料の

供給を遮断し,かつ,その他の必要な操作を行ってガスタ
ービンをトリップさせる機能。 

flame out trip 

5213 

調速装置 

タービンの回転速度を検出して制御系の要素の作動位置
を決めて,作動させる装置。 

調速機 

speed governor 

5214 

過速度防止装

置 

ロータが加速して,ある設定した速度に到達した場合に,
過速度防止系を作動させる制御要素又はトリップ要素。 
注記 過速度調速機又は過速度トリップ装置がある。 

overspeed control 

device,  

overspeed trip 

equipment 

5215 

過圧防止装置 ガスタービンの附属設備であって過大圧力を生じるおそ

れのあるものに,その圧力を逃がすために設置する装置。 

pressure relief device 

(equipment) 

5216 

火炎検出器 

燃焼領域内に火炎が存在しているかどうかを検出する装
置。 
注記 ガスタービンの起動時における着火失敗,負荷急減

時などにおける火炎消失を検知する。 

flame detector 

5217 

ガス温度過昇

検出器 

ガス温度が上昇して設定した値に到達した際に,直接温度
に応答し,適切な増幅器又は変換器を通して,ガス温度の
過昇を防止する保安系を作動させる一次検出要素。 

overtemperature 

detector 

5218 

シェアピン 

所定のトルクで破断するように設計されたピン。 
注記 継手に挿入し,瞬停,短絡,過負荷などの際に発電

機の軸に発生する過大なトルクから機械的に保護
する。カップリングに設置する。 

shear pin 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5301 

制御盤 

諸装置の制御,操作及び監視を総括的に行う盤。 

control panel 

5302 

計器盤 

主に計器を取り付けている盤。 

instrument panel 

4) 制御−保安装置一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5401 

状態監視 

機器の健全性又は故障状態との関連が判定可能な項目に
ついて,監視又は測定によって,ガスタービン又は構成要
素の状態を把握・評価すること。 

コンディシ
ョンモニタ
リング 

condition monitoring 

5402 

瞬時最大速度 定格回転速度で,ある負荷をとって運転しているとき,調

速機の調節をそのままとして,負荷を遮断した後到達する
最大回転速度(min−1)。 

maximum 

momentary speed 

background image

36 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5403 

整定速度 

定格回転速度で,ある負荷をとって運転しているとき,調
速機の調節をそのままとして,他の負荷に変化させた後自
動的に整定した回転速度(min−1)。 

permanent speed,  
steady-state speed 

5404 

整定時間 

負荷を変化させた瞬間から回転速度が整定するまでの時
間。 

stabilization time 

5405 

速度調定率 

調速装置の設定を変えずに,出力を変化させたときの回転
速度変化率を,出力変化率に対する比率で表した値で,次
の式で表す。 

100

r

r

2

1

1

2

×

=

n

P

P

P

n

n

R

ここに, R: 速度調定率(%) 
 

n1,P1: 変化前の回転速度(min−1),出力

(kW) 

n2,P2: 変化後の回転速度(min−1),出力

(kW) 

nr: 定格回転速度(min−1) 

Pr: 定格出力(kW) 

speed regulation,  
speed regulation rate,  
permanent speed 

variation,  

steady state speed 

variation 

注記 “傾斜速度調定率”は,定常運転状態における微小

回転速度変化率を,微小出力変化率に対する比率で
表した値で,次の式で表す(JIS B 0127参照)。 

100

r

r

r

×

=

n

P

dP

dn

R

ここに, Rr: 傾斜速度調定率(%) 

: 出力,回転速度特性の任意出力点に

おける傾斜(min−1/kW) 

Pr: 定格出力(kW) 

nr: 定格回転速度(min−1) 

incremental speed 

variation,  

incremental 

permanent speed 
variation,  

incremental speed 

regulation 

5406 

整定速度調定

率 

調速装置の設定を変えずに,タービン出力を,定格負荷か
ら無負荷まで変化させたときの回転速度変化量を,定格回
転速度に対する比率で表した値(“ドループ”ともいう)
で,次の式で表す。 

100

r

r

0

s

×

=

n

n

n

R

ここに, Rs: 整定速度調定率(%) 
 

n0: 無負荷回転速度(min−1) 

nr: 定格回転速度(min−1) 

整定速度変
動率 

steady-state speed 

regulation,  

permanent speed 

change 

5407 

瞬時速度上昇

率 

瞬時速度上昇率は,次の式で表す。 

100

r

r

m

i

×

=

n

n

n

R

ここに, Ri: 瞬時速度上昇率(%) 
 

nm: 負荷遮断後の瞬時最大回転速度

(min−1) 

nr: 定格回転速度(min−1) 

瞬時速度変
動率 

maximum momentary 

speed variation,  

instantaneous speed 

change 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

5501 

保安装置試験 保安装置の機能を確認するための試験。 

protection device test 

5502 

非常調速機試

験 

非常調速装置の動作,及びタービン保護上の,回転上昇に
よるトリップに至る回転速度を確認するための試験。 

オーバスピ
ードテスト 

over speed test 

dP

dn

background image

37 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

燃料装置 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

6101 

燃料処理装置 ガスタービンに適するように燃料を処理する装置。 

fuel treatment 

equipment 

6102 

燃料供給装置 ガスタービンへ燃料を供給する装置。 

注記 液体燃料の場合は,主として,燃料移送ポンプ,燃

料サービスタンク,主燃料ポンプ,燃料流量分配器,
閉止弁などから構成される。 

fuel supply system 

6103 

デュアルフュ

ーエルシス
テム 

二種の燃料を同時に,又は切り替えによって単独に運転に
用いることができる燃料供給システム。 

dual fuel system 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

6201 

燃料ポンプ 

液体燃料を,ガスタービンに必要な圧力まで昇圧してガス
タービンへ供給するポンプ。 

fuel injection pump,  
fuel oil pump 

6202 

燃料止め弁 

ガスタービンへの燃料を遮断するバルブ。 

fuel stop valve 

6203 

燃料調節弁 

ガスタービンへの燃料供給を制御する,最終的な燃料調節
要素として作動するバルブなどの装置。 
注記 このほかの方法でガスタービンへの燃料を制御し

ている装置もある。 

fuel flow control 

valve 

6204 

燃料遮断弁 

燃料系統への全ての燃料の流れを緊急に遮断する装置。 

fuel emergency trip 

valve 

6205 

燃料圧力制御

弁 

燃料系の特定箇所の圧力又は差圧を,設定どおりに調整す
るためのバルブ。 

fuel pressure control 

valve 

6206 

燃料流量制御

弁 

ガスタービン燃焼器への燃料流量を制御する調節バルブ。  

fuel control valve 

6207 

燃料ガス減圧

装置 

燃料ガス圧力をガスタービンの受入れ圧力に適する圧力
に減圧する装置。 

fuel gas pressure 

reducing 
equipment 

6208 

燃料ガス圧縮

装置 

燃料ガスをガスタービンに必要な圧力まで昇圧する装置。  

fuel gas compressor 

6209 

燃料加熱装置 良好な燃焼のための燃料性状(粘度,過熱度,比容積など)

の調節,及び熱効率の向上のために燃料を加熱する装置。 

fuel heater,  
fuel gas heater 

6210 

ガス燃料加熱

器 

効率向上のためにガス燃料を加熱する装置。 
注記 加熱源には圧縮機吐出空気,給水,蒸気が使われる。 

fuel gas heater 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

6301 

ガスタンク 

ガス燃料を貯蔵しておくタンク。 

ガスホルダ gas tank,  

gas holder 

6302 

燃料タンク 

液体燃料を貯蔵しておくタンク。 

燃料槽 

fuel tank 

6303 

液化ガス貯蔵

タンク 

液化ガスを保冷して液状で貯蔵するタンク。 

liquefied gas storage 

tank 

background image

38 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

6304 

液化ガス気化

装置 

液化ガスをガス化する装置。 

liquefied gas 

vaporizer 

4) 燃料装置一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

6401 

(燃料)パー

ジ 

定期点検及び改造工事に先立って,配管内などに残存する
燃料を排除する操作。 

fuel purging,  
purging 

6402 

爆発限界 

可燃性ガスと空気との混合ガスが爆発を起こす濃度範囲
の限界値。 

flammability limits,  
explosion mixture 

limits 

6403 

危険場所 

電気設備の構造,設置及び使用について特別な安全対策を
要するほど多くの爆発性雰囲気が存在し,又は存在するこ
とが予測される場所又は区域。 
注記 危険場所又は危険場所において防爆電気設備を設

置する区域を,“防爆範囲”ということがある。 

hazardous area 

g) 吸排気装置 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7101 

吸気ダクト 

空気を外部から圧縮機入口へ導くダクト。 

インレット
ダクト 

air intake duct,  
inlet duct 

7102 

排気ダクト 

ガスタービンの排ガスを外気,煙突又は排熱回収装置へ導
くダクト。 

エグゾース
トダクト 

exhaust duct 

7103 

吸気フィルタ 吸気中のごみなどの異物を除去するための装置。 

インレット
フィルタ 

air filter,  
air cleaner,  
air intake filter 

7104 

換気ダクト 

換気するための空気出入口用ダクト。 

ventilation duct 

7105 

吸気冷却器 

蒸発式,液滴噴霧式,冷水との熱交換式などによって吸入
空気温度を下げて,出力向上を図る装置。 

inlet air cooler,  
inlet evaporative air 

cooler,  

inlet fogger air cooler 

7106 

吸気加温器 

極低温時に圧縮機のフラッター及びサージングを回避す
るために,吸気を加温する装置。 

inlet heater 

7107 

着氷防止装置 大気温度が低い場合に,フィルタ又は圧縮機入口に霜又は

氷が生成するのを防止するために,フィルタ又は圧縮機に
入る空気を加熱する装置。 

氷結防止装
置, 
防氷装置 

anti-icing system,  
compressor intake 

anti-icing system 

7108 

ウェザールー

バ 

雨天,雪などの浸入を制限するため,吸気フィルタ室の入
口に設けるルーバ。 

weather louver 

7109 

防虫スクリー

ン 

吸気フィルタ室への昆虫などの侵入を防ぐため,入口に設
置するスクリーン。 

insect screen 

7110 

排出物監視装

置 

排出ガスにおけるNOx,SOx,COなどの濃度を測定して
監視する装置。 

emission monitor 

background image

39 

B 8040:2018  

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2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7201 

慣性(式)フ

ィルタ 

慣性力によってじんあい(塵埃)を分離・除去する方式の
フィルタ。 
注記 構造によってベーン式とサイクロン式とがある。 

inertia separator 

7202 

ろ過式フィル

タ 

紙,布などで作ったろ過膜によって空気をろ過する方式の
フィルタ。 
注記 構造によって交換式と自己清浄式とがある。 

バグフィル
タ 

media filter,  
bag filter 

7203 

HEPAフィル

タ 

定格流量で粒径が0.3 μmの粒子に対して,99.97 %以上の
粒子捕集率をもち,かつ,初期圧力損失が一般に300 Pa
(30 mmH2O)以下の高い性能をもつ空気フィルタ。 

HEPA filter,  
high efficiency 

particulate air filter 

7204 

(吸気)デミ

スタ 

船舶用ガスタービンなどの海上雰囲気中で稼動するガス
タービンの吸気装置の入口に設け,塩水の液滴を除去する
装置。 
注記 通常,空気流れの曲がりによる慣性力で液滴を除去

するルーバと合成樹脂の網目を重ねた液滴除去装
置とを組み合わせて使用する。 

demister 

7205 

吸気プレナム 吸気ダクトと圧縮機入口部とを接続する空間。 

注記 吸気温度,圧力などの計測座が設置される。 

inlet air plenum 

7206 

排気プレナム ガスタービン出口と排気ダクトとを接続する空間。 

exhaust plenum 

7207 

排気ディフュ

ーザ 

ガスタービン排ガスの絶対速度を低下させて,その運動エ
ネルギーの一部を静圧に変換することを目的としたガス
タービン出口の部分。 
注記 末広がりの流路断面をもつ。 

exhaust diffuser 

7208 

吸気冷却 

ガスタービンの吸気の温度を下げて,出力の向上を図る方
法。 
注記 通過する空気と水とを接触させて,水の蒸発熱によ

って吸入空気の温度を下げる蒸発式冷却と,冷凍機
で冷却した媒体を通す吸気ダクト内の熱交換器に
よって,吸入空気の温度を下げる冷凍式冷却とがあ
る。 

inlet air cooling,  
inlet evaporative air 

cooling,  

inlet fogger air 

cooling 

7209 

吸気加温 

極低温時に圧縮機のフラッター及びサージングを回避す
るために,吸気を加温すること。 
注記 圧縮機再循環,温水,電気ヒータなどを用いる。 

inlet heating 

7210 

抽気空気再循

環 

空気圧縮機から抽気した空気を,圧縮機入口に戻して再循
環させることで圧縮機出口の空気量を調整して,燃焼器の
燃空比の調整を行うことで燃焼の安定化を図る方法。 

air extraction 

recirculation 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7301 

吸気消音器 

吸気流路に設置して騒音を低減する装置。 

吸気サイレ
ンサ 

air inlet silencer 

7302 

排気消音器 

排気流路に設置して騒音を低減する装置。 

排気サイレ
ンサ 

exhaust silencer 

7303 

給気装置 

密閉サイクルガスタービンにサイクル外部から作動流体
を供給する装置。 

air charging system 

background image

40 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7304 

伸縮継手 

管・ダクトの伸縮量を吸収する継手。 

エキスパン
ションジョ
イント 

expansion joint 

7305 

バイパスダク

ト 

排気再燃ボイラにおいて,ボイラ本体をう(迂)回するダ
クト。 

bypass duct 

7306 

ダクトバーナ 排熱回収ボイラでの蒸気発生量の増加を目的として,ガス

タービン排気をダクト内,又は排熱回収ボイラの伝熱管パ
ネル間で助燃若しくは再燃するための設備。 

duct burner 

7307 

吸気ダンパ 

ガスタービン停止中に,外気がガスタービン内に流入する
のを防止するために,圧縮機の上流に設置されるダンパ。 

air intake damper,  
air intake flap 

7308 

バイパスダン

パ 

ガスタービン排気の流入先をバイパス煙突又はバイパス
ダクトとするか,又は排熱回収ボイラとするかを切り換え
るためのダンパ。 

bypass damper 

7309 

バイパスドア 吸気フィルタの詰まりによるガスタービンの損傷を防ぐ

ため吸気フィルタの後流の吸気ダクトに設ける開閉装置。 
注記 吸気フィルタの差圧が急上昇した場合にフィルタ

をバイパスして大気を吸い込む。大気から異物を吸
い込む可能性があるので特殊な用途以外には設置
されない。 

by-pass door,  
implosion door 

7310 

バイパス煙突 排熱回収ボイラの入口に設置して,ガスタービン排気を大

気放出するための煙突。 

バイパスス
タック 

bypass stack 

7311 

ガス給水加熱

器 

ガスタービン排気から熱回収する給水加熱器。 

ガス給水ヒ
ータ 

gas feed water heater 

4) 吸排気装置一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7401 

ばいじん 

燃料の燃焼過程で生じるすす・灰などの,燃焼ガス中に含
まれる固体の粒状物質。 

particulate 

7402 

ばいじん濃度 排ガス中の単位体積に含まれるばいじんの量。 

particulate 

concentration 

7403 

ダスト 

気体中に含まれる固体粒子。 

dust 

7404 

ミスト 

気体中に含まれる液体微粒子。 

mist 

7405 

粒径分布 

ダスト又はミストの粒径に対する分布割合を表したもの。  

particle size 

distribution 

7406 

排気再燃モー

ド 

排気再燃ボイラにおいて,ガスタービンの排気を燃焼用空
気として利用する運転モード。 

コンバイン
ドモード 

exhaust gas firing 

mode 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7501 

吸気(圧力)

損失 

作動流体が,吸気システムを流れる間に生じる全圧力の低
下。 

air intake (pressure) 

loss,  

inlet (pressure) loss 

7502 

排気(圧力)

損失 

作動流体が,排気システムを流れる間に生じる全圧力の低
下。 

exhaust (pressure) 

loss 

background image

41 

B 8040:2018  

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番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

7503 

バッハラッハ

数 

ばい煙測定器で排ガス中のばい煙を取り出して,基準とな
るサンプルと比較して濃度を定量化した数値(JIS B 
8042-4参照)。 

Bacharach method,  
smoke spot method 

7504 

捕集効率 

吸気フィルタの上流側に流入する粉じんの除去割合。 
注記 特に,粉じんの粒径別に表した捕集効率を“粒径別

捕集効率”という。 

arresting efficiency 

7505 

粉じん保持容

量 

吸気フィルタが使用限界に達するまでに保持することが
できる粉じんの質量。 
注記 単位面積当たり又はフィルタ1個当たりの質量で

表示される。 

dust holding capacity 

h) 脱硝装置 

1) 種類及び形式 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8101 

選択接触還元

法 

触媒を用いて,排ガス中の窒素酸化物(NOx)をアンモニ
アなどの還元剤によって,窒素と水蒸気とに分解する方法
(JIS B 0126参照)。 

触媒脱硝 

selective catalytic 

reduction process 
(SCR) 

8102 

高温脱硝方式 ガスタービンの排ガス脱硝において単純サイクルなどの

高温排ガスを脱硝する触媒脱硝方式。 
注記 高温排ガスとはおおむね450 ℃以上をいう。 

high temperature 

SCR 

8103 

中温脱硝方式 排熱回収ボイラの排ガス脱硝において中温排ガスを脱硝

する触媒脱硝方式(JIS B 0126参照)。 
注記 中温排ガスとはおおむね250〜450 ℃をいう。 

medium temperature 

SCR 

8104 

低温脱硝方式 排熱回収ボイラの排ガス脱硝において低温排ガスを脱硝

する触媒脱硝方式(JIS B 0126参照)。 
注記 低温排ガスとはおおむね250 ℃以下をいう。 

low temperature SCR 

2) 構造・構成 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8201 

脱硝反応器 

触媒を充塡して,脱硝反応を行わせるための容器(JIS B 
0126参照)。 

NOx removal reactor 

8202 

触媒層 

触媒を充塡している層(JIS B 0126参照)。 

catalyst layer 

8203 

触媒容器 

触媒を鋼製容器に収めて取扱いの単位としたもの(JIS B 
0126参照)。 

触媒パッ
ク, 
触媒ブロッ
ク, 
触媒バスケ
ット 

catalyst pack,  
catalyst block,  
catalyst basket 

8204 

脱硝触媒 

脱硝反応を促進させる物質(JIS B 0126参照)。 

NOx removal catalyst 

8205 

粒状触媒 

球形,円柱形,円筒形などの粒状形触媒(JIS B 0126参照)。  

pellet type catalyst 

8206 

格子状触媒 

格子目形の平行流形触媒(JIS B 0126参照)。 

honeycomb type 

catalyst 

8207 

コルゲート状

触媒 

波目形の平行流形触媒(JIS B 0126参照)。 

corrugated catalyst 

background image

42 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8301 

アンモニア供

給装置 

脱硝反応を行わせるためのアンモニアを供給する装置
(JIS B 0126参照)。 

ammonia supply 

equipment 

8302 

アンモニア注

入装置 

脱硝反応器の上流で排ガス中にアンモニアを注入する装
置(JIS B 0126参照)。 

ammonia injection 

equipment 

8303 

アンモニア注

入格子 

脱硝用アンモニアを,より均一に注入するために,注入口
(ノズル)が格子状に配置された注入設備(JIS B 0126参
照)。 

アンモニア
注入グリッ
ド 

ammonia injection 

grid 

8304 

アンモニア希

釈空気設備 

アンモニア供給装置からのアンモニアを空気によって希
釈する装置(JIS B 0126参照)。 
注記 アンモニア希釈ファン,アンモニア空気混合器など

から構成される。希釈濃度はアンモニアの爆発限界
を考慮して決定する。 

ammonia dilution 

device 

4) 脱硝装置一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8401 

リークアンモ

ニア 

脱硝反応に寄与しないで,脱硝反応器を通り抜けるアンモ
ニア(JIS B 0126参照)。 

残留アンモ
ニア, 
未反応アン
モニア 

leakage ammonia,  
slip ammonia 

8402 

シンタリング 触媒の粒子構造が高温にさらされることによって破壊さ

れて比表面積が減少する現象(JIS B 0126参照)。 

焼結 

sintering 

8403 

アンモニア代

替還元剤 

アンモニア水,尿素水,重炭酸アンモニウムなど,排ガス
中でアンモニアに転換して脱硝効果が得られる物質(JIS 
B 0126参照)。 

ammonia substitutes 

5) 性能及び試験 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8501 

脱硝率 

排ガス中の窒素酸化物(NOx)が脱硝装置で除去される割
合で,次の式で表す(JIS B 0126参照)。 

100

in

out

in

x

×

=

NOx

NOx

NOx

η

ここに, ηx: 脱硝率(%) 
 

NOxin: 脱硝装置入口の窒素酸化物(NOx)

濃度(ppm)a) 

NOxout: 脱硝装置出口の窒素酸化物(NOx)

濃度(ppm)a) 

NOx removal 

efficiency 

8502 

SV値 

触媒単位体積当たりの処理ガス流量で,次の式で表す(JIS 
B 0126参照)。 

V

G

SV=

ここに, SV: SV値(h−1) 
 

G: 処理ガス流量(m3/h)b) 

V: 触媒量(m3) 

space velocity 

background image

43 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

慣用語 

対応英語 

8503 

LV値 

触媒層へ入る前のガス速度で,次の式で表す(JIS B 0126
参照)。 

S

Q

LV=

ここに, LV: LV値(m/s) 
 

Q: 処理温度におけるガス流量(m3/s) 

S: 触媒層へ入る前のガス入口断面積

(m2) 

linear velocity 

8504 

AV値 

触媒の単位ガス接触表面積当たりの処理ガス流量で,次の
式で表す(JIS B 0126参照)。 

A

V

G

AV =

ここに,AV:AV値[m3/(h・m2)]b) 
 

G: 処理ガス流量(m3/h)b) 

V: 触媒量(m3) 

A: 触媒単位体積当たりのガス接触表

面積(m2/m3) 

area velocity 

8505 

NH3/NOxモ

ル比 

窒素酸化物(NOx)量(モル数)に対する脱硝反応をさせ
るために注入するアンモニア量(モル数)の比(JIS B 0126
参照)。 

NH3/NOx molar ratio 

8506 

触媒寿命 

触媒が使用中に,経時的に性能低下して,所定の脱硝率を
下回り,交換などを必要とするまでの期間(JIS B 0126参
照)。 

catalyst life 

8507 

換算NOx濃

度 

排ガス中の酸素濃度を標準酸素濃度に換算したときの
NOx濃度で,次の式で表す。 

s

n

s

c

21

21

O

O

C

C

×

=

ここに, Cc: 換算NOx濃度(ppm)a) 
 

Cs: 排ガス中の実測NOx濃度(ppm)a) 

On: 標準酸素濃度(%) 

(15 %を標準としている。なお,産
業用GTでは0 %O2換算の場合もあ
る。) 

Os: 排ガス中の実測酸素濃度(%) 

O2

換算

NOx濃度 

NOx corrected at % 

O2 

注a) ppmは体積百万分率。 

b) 0 ℃,1 013 hPaの状態。 

background image

44 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

ガスタービン構成要素の配置例 

図A.1−単純サイクル一軸形ガスタービンの例 

図A.2−再生サイクル一軸形ガスタービンの例 

発電機又は負荷

圧縮機

タービン

燃料

燃焼器

吸気

排気

回転軸

タービン

圧縮機

吸気

排気

燃焼器

再生用
熱交換器

排気

回転軸

発電機又は負荷

燃料

background image

45 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.3a−単純サイクル二軸形ガスタービンの例(フリータービン形) 

図A.3b−単純サイクル二軸形ガスタービンの例(ツインスプール形) 

ガス発生機タービン

燃料

燃焼器

圧縮機

回転軸

吸気

出力タービン

発電機又は負荷

排気

回転軸(低圧)

高圧タービン

高圧圧縮機

燃料

低圧圧縮機

低圧タービン

燃焼器

吸気

発電機又は負荷

排気

回転軸(高圧)

background image

46 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 図は,ストレートコンパウンド形式(高圧タービンで高圧圧縮機を,低圧タービンで低圧圧縮機を駆動す

る形式)で負荷を低圧軸で駆動する場合を示す。 

図A.4−中間冷却再熱サイクル多軸(二軸)形ガスタービンの例 

高圧タービン

発電機又は負荷

中間冷却器

燃料

燃焼器

高圧圧縮機

低圧タービン

吸気

燃料

再熱燃焼器

低圧圧縮機

排気

冷却媒体(入)

回転軸

回転軸

冷却媒体(出)

background image

47 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.5−密閉サイクル一軸形ガスタービンの例 

図A.6−HATサイクルの例 

作動流体加熱器

再生用熱交換器

前置冷却器

タービン

回転軸

発電機又は負荷

低圧圧縮機

高圧圧縮機




(入

加熱媒体(入)

冷却媒体(入)

中間冷却器

冷却媒体(出)




(出

加熱媒体(出)

発電機又は負荷

中間
冷却器

低圧圧縮機

高圧圧縮機

タービン

最終段
冷却器

増湿塔

補給水

排気

高温
再生器

低温
再生器

燃焼器

燃料

吸気

回転軸

background image

48 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(参考) 

コンバインドサイクル構成要素の配置例 

図B.1−排熱回収式コンバインドサイクルの例(単圧式コンバインドサイクル) 

図B.2−排気助燃式コンバインドサイクルの例 

燃料

タービン

発電機又は負荷

発電機又は負荷

圧縮機

排気

燃焼器

吸気

排熱回収ボイラ

蒸気タービン

復水器

復水ポンプ

蒸気系統

ガスタービン

回転軸

蒸気

燃料

発電機又は負荷

発電機又は負荷

圧縮機

タービン

排気

燃料

燃焼器

吸気

排熱回収ボイラ

蒸気タービン

復水器

復水ポンプ

蒸気系統

ガスタービン

排気助燃装置

蒸気

回転軸

background image

49 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.3−排気再燃式コンバインドサイクルの例 

図B.4−一軸形コンバインドサイクル(クラッチ付)の例 

蒸気

風箱式
バーナ

ガス給水加熱器

発電機又は負荷

圧縮機

発電機又は負荷

タービン

燃料

燃焼器

吸気

復水器

復水ポンプ

蒸気系統

ガスタービン

蒸気タービン

蒸気タービン

排気再燃
ボイラ

排気

燃料

蒸気

排気

蒸気

発電機又は負荷

タービン

圧縮機

蒸気タービン

復水器

復水ポンプ

排熱回収ボイラ

燃料

蒸気系統

ガスタービン

蒸気

吸気

燃焼器

クラッチ

排気

回転軸

background image

50 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.5−多軸形コンバインドサイクルの例(ガスタービン2台,蒸気タービン1台) 

図B.6−複圧式コンバインドサイクルの例(蒸気サイクルが二圧式の例) 

発電機又は負荷

排熱回収ボイラ

発電機又は負荷

発電機又は負荷

タービン

タービン

排熱回収ボイラ

蒸気タービン

燃焼器

回転軸

回転軸

燃焼器

蒸気

排気

復水器

復水ポンプ

吸気

吸気

排気

圧縮機

圧縮機

蒸気系統

ガスタービン

燃料

燃料

発電機又は負荷

排熱回収ボイラ

発電機又は負荷

蒸気タービン

圧縮機

タービン

燃料

燃焼器

吸気

復水器

復水ポンプ

蒸気系統

ガスタービン

高圧蒸気

排気

回転軸

低圧蒸気

background image

51 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.7−再熱式コンバインドサイクルの例 

図B.8−コージェネレーションの例 

発電機又は負荷

燃焼器

タービン

圧縮機

発電機又は負荷

燃料

吸気

復水器

復水ポンプ

蒸気系統

ガスタービン

蒸気タービン

蒸気タービン

蒸気

蒸気

回転軸

排熱回収ボイラ

蒸気

排気

圧縮機

タービン

燃料

燃焼器

吸気

発電機又は負荷

回転軸

排気

排熱回収装置

プロセス蒸気
又は温水

蒸気系統

ガスタービン

background image

52 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 プロセス蒸気に過熱蒸気が必要な場合は蒸気過熱器を設け燃焼器に蒸気を直接噴射する。 

図B.9−熱電可変形蒸気噴射式ガスタービンプラントの例 

図B.10−熱併給形コンバインド発電プラントの例 

圧縮機

発電機又は負荷

タービン

燃料

燃焼器

吸気

排気

給水

プロセス蒸気

噴射蒸気

排熱回収ボイラ

回転軸

蒸気系統

ガスタービン

発電機又は負荷

排熱回収ボイラ

排気

給水

蒸気

燃料

吸気

蒸気タービン

発電機又は負荷

回転軸

プロセス蒸気

蒸気系統

ガスタービン

圧縮機

タービン

background image

53 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.11−加圧流動床コンバインド発電プラントの例 

図B.12−石炭ガス化コンバインド発電プラントの例 

発電機又は負荷

加圧流動床ボイラ

ガス給水加熱器

石炭

蒸気

発電機又は負荷

吸気

排気

蒸気タービン

回転軸

復水ポンプ

復水器

蒸気系統

ガスタービン

圧縮機

タービン

排熱回収ボイラ

石炭

ガス化炉

発電機又は負荷

発電機又は負荷

蒸気タービン

吸気

ガス精製設備

排気

燃料ガス

回転軸

復水ポンプ

復水器

蒸気系統

ガスタービン

圧縮機

タービン

background image

54 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.13−蒸気噴射形ガスタービン発電プラントの例 

図B.14−トッピングサイクル,ボトミングサイクルの例 

燃料

吸気

給水

排熱回収ボイラ

発電機又は負荷

排気

回転軸

排気

噴射蒸気

蒸気系統

ガスタービン

圧縮機

タービン

排熱回収ボイラ

トッピングサイクル

ボトミングサイクル

圧縮機

吸気

排気

蒸気タービン

発電機又は負荷

発電機又は負荷

蒸気

燃料

回転軸

復水ポンプ

復水器

蒸気系統

ガスタービン

タービン

background image

55 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.15−出力曲線の例 

図B.16−多段軸流圧縮機の性能曲線の例 

制限出力

ベース出力曲線

ピーク出力曲線

ガスタービンの特性で決まる
ガスタービンの出力限界

現地短時間定格出力

現地ピーク定格出力

現地ベース定格出力















大気温度

短時間出力曲線

標準短時間定格出力

標準ピーク定格出力

標準ベース定格出力

サージング限界

効率等高線



修正空気流量

サージマージン

設計点

修正速度

一定曲線

P1:吸込圧力(kPaabs)

P2:吐出圧力(kPaabs)

T1:吸込温度(K)

G:空気流量(kg/s)

N:回転速度(min-1)

P0:基準吸込圧力(kPaabs)

T0:基準吸込温度(K)

0

1

1

0

T

T

P

P

G

1

2

P

P

1

0

T

T

N 

56 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(参考) 
参考文献 

JIS B 8042-5 ガスタービン−調達仕様−第5部:用途−石油及び天然ガス工業用 

注記 ISO 3977-5:2001,Gas turbines−Procurement−Part 5: Applications for petroleum and natural gas 

industriesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS B 8042-7 ガスタービン−調達仕様−第7部:技術情報 

注記 ISO 3977-7:2002,Gas turbines−Procurement−Part 7: Technical informationからの引用事項は,

この規格の該当事項と同等である。 

JIS B 8042-8 ガスタービン−調達仕様−第8部:検査,試験,据付及び完成 

注記 ISO 3977-8:2002,Gas turbines−Procurement−Part 8: Inspection, testing, installation and 

commissioningからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS K 2301 燃料ガス及び天然ガス−分析・試験方法 

JIS Z 8732 音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−無響室及び半無響室におけ

る精密測定方法 

ISO 2533,Standard Atmosphere 

background image

57 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

ガスタービン用語規格の用語対比表 

対応国際規格(ISO 11086)の用語に対して,この規格(JIS B 8040)に対応する用語を,番号で対比し

て表に示す。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

1 Gas turbines−Kinds and types(ガスタービン−種類及び形式) 

1.1 

gas turbine 

1101 

1.2 

gas turbine power plant 

1102 

1.3 

open-cycle 

1103 

1.4 

closed-cycle 

1104 

1.5 a) 

semiclosed-cycle 

− 

1.6 

internal combustion gas turbine 

1105 

1.7 

external combustion gas turbine 

1106 

1.8 

simple cycle 

1107 

1.9 

regenerative cycle 

1108 

1.10 

intercooled cycle 

1109 

1.11 

reheat cycle 

1110 

1.12 

combined cycle 

1111 

1.13 

single-shaft gas turbine 

1112 

1.14 

multi-shaft gas turbine 

1114 

1.15 

stationary gas turbine 

1115 

1.16 

mobile gas turbine 

1116 

1.17 a) 

free piston gas turbine 

− 

1.18 a) 

extraction gas turbine 

− 

2 Gas turbines−Structure(ガスタービン−構造) 

2.1 

turbine 

1201 

2.2 

compressor 

1202 

2.3 

combustion chamber 

1203 

2.4 

working fluid heater 

4306 

2.5 

gas generator 

1204 

2.6 

regenerator 

4307 

2.7 

precooler 

3306 

2.8 

intercooler 

3307 

2.9 

evaporative cooler 

7105 

3 Gas turbines−Auxiliaries and accessories(ガスタービン−補機及び附属機器) 

3.1 

main gear 

1301,1302 

3.2 

turning gear 

1304 

3.3 

starting equipment 

1305 

3.4 

control system 

5101 

3.5 

governing system 

5213 

3.6 

fuel control system 

5202 

3.7 

speed governor 

5213 

3.8 a) 

speed changer 

− 

background image

58 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

3.9 

gas temperature controller 

5201 

3.10 

fuel flow control valve 

6203 

3.11 

protection system 

5102 

3.12 

overspeed control device, 
overspeed trip device 

5214 

3.13 

fuel shut-off valve 

6204 

3.14 

overtemperature control device, 
overtemperature protective device 

5210 

3.15 

overtemperature detector 

5217 

3.16 

flame-failure tripping device 

5211 

3.17 

flame-out tripping device 

5212 

3.18 

lubrication system 

1306 

3.19 

fuel treatment equipment 

6101 

3.20 

fuel supply system 

6102 

3.21 

fuel injection pump 

6201 

3.22 

air intake duct 

7101 

3.23 

exhaust duct 

7102 

3.24 

intake air filter 

7103 

3.25 

silencer 

7301,7302 

3.26 

air charging system 

7303 

3.27 

blow-off valve 

3221 

3.28 

enclosure 

1311 

3.29 

steam/water injection equipment 

4414 

3.30 

dual fuel system 

6103 

4 Gas turbines−General(ガスタービン−一般) 

4.1 

direction of rotation 

1403 

4.2 

self-sustaining speed 

1518 

4.3 

constant temperature operation 

1407 

4.4 

constant power operation 

1408 

4.5 

cooling down 

1409 

4.6 

starting characteristics diagram 

1415 

4.7 

start 

1401 

4.8 

normal start 

1460 

4.9 

fast start 

1461 

4.10 

black start 

1402 

4.11 

ignition 

1418 

4.12 

light-off 

1419 

4.13 

starting time 

1420 

4.14 a) 

loading time 

− 

4.15 

number of starts 

1421 

4.16 

purging  

1414 

4.17 

by-pass control 

5206 

排気のバイパス制御 

4.18 a) 

by-pass control 

− 

4.19 a) 

pressure level control 

− 

4.20 

combustor inspection 

1429 

4.21 

hot section inspection 

1428 

4.22 

major inspection 

1427 

background image

59 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

4.23 

major overhaul 

1427 

5 Gas turbines−Performances and tests(ガスタービン−性能及び試験) 

5.1 

rated output 

1501 

5.2 

new and clean condition 

1547 

5.3 

new and clean condition  

1547 

5.4 

standard rated output 

1502 

5.5 

auxiliary loads 

1548 

5.6 

site rated output 

1504 

5.7 

peak load rated output 

1508 

5.8 

base load rated output 

1509 

5.9 

reserve peak rated output 

1510 

5.10 a) 

semi-base-load rated output 

− 

5.11 

output limit 

1511 

5.12 

output performance diagram 

1512 

5.13 

referred output,corrected output 

1513 

5.14 

shaft output 

1514 

5.15 

rated speed 

1516 

5.16 

turbine trip speed 

1520 

5.17 

idling speed 

1521 

5.18 

ignition speed 

1519 

5.19 

referred speed,corrected speed 

1517 

5.20 

critical speed 

1522 

5.21 

maximum momentary speed 

5402 

5.22 

steady-state speed 

5403 

5.23 

stabilization time 

5404 

5.24 

steady-state incremental speed regulation 

5405 

5.25 

steady-state speed regulation, 
steady-state speed droop 

5406 

5.26 

thermal efficiency 

1523 

5.27 

referred thermal efficiency, 
corrected thermal efficiency 

1524 

5.28 

fuel consumption 

1526 

5.29 

specific fuel consumption 

1527 

5.30 

heat consumption 

1528 

5.31 

heat rate 

1529 

5.32 

heat balance 

1530 

5.33 

specific power 

1535 

5.34 

mechanical loss 

1536 

5.35 

site conditions 

1538 

5.36 

standard atmosphere 

1549 

5.37 

standard reference conditions 

1539 

5.38 

starting characteristics test 

1545 

5.39 

protective device test 

5501 

5.40 

load rejection test 

1546 

6 Turbines−Kinds and types(タービン−種類及び形式) 

6.1 

turbine 

1201 

6.2 

axial flow turbine 

2101 

background image

60 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

6.3 

radial flow turbine 

2102 

6.4 

power turbine 

2103 

6.5 

compressor turbine 

2104 

6.6 

gas expander 

2105 

7 Turbines−Structure(タービン−構造) 

7.1 

high pressure turbine 

2201 

7.2 

intermediate pressure turbine 

2202 

7.3 

low pressure turbine 

2203 

7.4 

casing 

2204 

7.5 

outer casing 

2205 

7.6 

inner casing 

2206 

7.7 

diffuser 

2208 

7.8 

turbine rotor 

2209 

7.9 

turbine disc 

2210 

7.10 

turbine wheel 

2213 

7.11 

blade 

2214 

7.12 

rotor blade,rotor bucket 

2215 

7.13 

stationary blade,vane,stator 

2216 

7.14 a) 

turbine nozzle 

− 

7.15 

turbine diaphragm 

2224 

7.16 

variable stator blade 

2217 

7.17 

cooled blade 

2218 

7.18 

stage 

2226 

8 Turbines−Auxiliaries and accessories(タービン−補機及び附属機器) 

8.1 

turbine washing equipment 

2301 

9 Turbines−General(タービン−一般) 

9.1 

inlet pressure 

2401 

9.2 

turbine reference inlet temperature 

2403 

9.3 

turbine entry temperature, 
burner outlet temperature, 
combustor outlet temperature 

2402 

9.4 

turbine rotor inlet temperature 

2402 

9.5 

outlet pressure 

2404 

9.6 

outlet temperature 

2405 

9.7 

pressure ratio 

2407 

9.8 

exhaust gas flow 

2408 

10 Turbines−Performances and tests(タービン−性能及び試験) 

10.1 

turbine power output 

2501 

10.2 

mechanical efficiency 

2504 

10.3 

isentropic efficiency 

2505 

10.4 

polytropic efficiency 

2506 

11 Compressors−Kinds and types(圧縮機−種類及び形式) 

11.1 

compressor 

1202 

11.2 

axial flow compressor 

3101 

11.3 

radial flow compressor, 
centrifugal compressor 

3102 

12 Compressors−Structure(圧縮機−構造) 

background image

61 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

12.1 

low pressure compressor 

3201 

12.2 

intermediate pressure compressor 

3202 

12.3 

high pressure compressor 

3203 

12.4 

casing 

3204 

12.5 

compressor rotor 

3205 

12.6 

compressor disc 

3206 

12.7 

compressor wheel 

3207 

12.8 

blade 

3209 

12.9 

moving blade,rotor blade 

3210 

12.10 

stationary blade,vane,stator 

3211 

12.11 

diaphragm 

3212 

12.12 

variable stator vane 

3214 

12.13 

inlet guide vanes 

3215 

12.14 

outlet guide vanes 

3216 

12.15 

diffuser 

3218 

12.16 

stage 

3213 

13 Compressors−Auxiliaries and accessaries(圧縮機−補機及び附属機器) 

13.1 

compressor intake anti-icing system 

7107 

13.2 

compressor washing system 

3302 

13.3 

particle separator 

3305 

14 Compressors−General(圧縮機−一般) 

14.1 

inlet pressure 

3401 

14.2 

inlet temperature 

3402 

14.3 

outlet pressure 

3403 

14.4 

outlet temperature 

3404 

14.5 

pressure ratio 

3405 

14.6 

inlet air flow 

3406 

14.7 

bleed air,extraction air 

3407 

14.8 

blow-off 

3408 

15 Compressors−Performances and tests(圧縮機−性能及び試験) 

15.1 

compressor input power 

3501 

15.2 

mechanical efficiency 

3504 

15.3 

isentropic power 

3505 

15.4 

isentropic efficiency 

3506 

15.5 

polytropic efficiency 

3507 

15.6 

surge 

3508 

15.7 

deep stall 

3509 

15.8 

rotating stall 

3510 

15.9 

choking 

3511 

15.10 

performance map,characteristic map 

3512 

16 Combustors and heaters−Kinds and types(燃焼器及び加熱器−種類及び形式) 

16.1 

combustion chamber 

1203 

16.2 

can-type combustor 

4101 

16.3 

annular combustor 

4102 

16.4 

canannular combustor 

4103 

16.5 

silo combustor 

4109 

16.6 

reheat combustor 

4107 

background image

62 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

16.7 a) 

reheat combustor 

− 

16.8 a) 

heater 

− 

16.9 

lower emissions combustor 

4110 

17 Combustors and heaters−Structure(燃焼器及び加熱器−構造) 

17.1 

combustion liner,combustor can, 
combustor basket,flame tube 

4201 

17.2 

outer casing 

4202 

17.3 

cross flame tube,inter-connector, 
cross fire tube,cross light tube 

4208 

18 Combustors and heaters−Auxiliaries and accessories(燃焼器及び加熱器−補機及び附属機器) 

18.1 

fuel injector 

4205 

18.2 

fuel flow divider 

4305 

18.3 

ignition equipment 

4301 

18.4 

flame detector 

5216 

19 Combustors and heaters−General(燃焼器及び加熱器−一般) 

19.1 

inlet pressure 

4512 

19.2 

inlet temperature 

4513 

19.3 

outlet pressure 

4514 

19.4 

outlet temperature, 
burner outlet temperature 

4515 

19.5 

primary zone 

4401 

19.6 

secondary zone 

4402 

19.7 

primary air 

4404 

19.8 

secondary air 

4405 

20 Combustors and heaters−Performances and tests(燃焼器及び加熱器−性能及び試験) 

20.1 

fuel-air ratio 

4507 

20.2 

stoichiometric fuel-air ratio 

4508 

20.3 

equivalence ratio 

4509 

20.4 

excess air ratio 

4503 

20.5 

combustion intensity 

4504 

20.6 

specific combustion intensity 

4504 

20.7 

combustor efficiency 

4505 

20.8 b) 

working fluid heater efficiency 

− 

20.9 

combustor specific pressure loss 

4510 

20.10 

fuel injection pressure 

4506 

20.11 

temperature pattern factor 

4511 

21 Regenerative heat exchangers−Kinds and types(再生用熱交換器−種類及び形式) 

21.1 

regenerator 

4307 

蓄熱式(regenerator)と伝
熱式(recuperator)とがあ
る。 

21.2 b) 

recuperator 

− 

21.3 b) 

rotating regenerator 

− 

21.4 b) 

shell and tube recuperator 

− 

21.5 b) 

plate type recuperator 

− 

22 Regenerative heat exchangers−Structure(再生用熱交換器−構造) 
22.1 b) 

shell 

− 

22.2 b) 

heat exchanger tube 

− 

background image

63 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 11086 

JIS B 8040 番号 

参考 

番号 

用語 

22.3 b) 

heat exchanger plate 

− 

22.4 b) 

header 

− 

22.5 a) 

matrix 

− 

22.6 b) 

end plate 

− 

23 Regenerative heat exchangers−Auxiliaries and accessories(再生用熱交換器−補機及び附属機器) 
23.1 a) 

soot blower 

− 

24 Regenerative heat exchangers−General(再生用熱交換器−一般) 
24.1 b) 

heating surface area 

− 

24.2 b) 

heat transfer rate of heating surface 

− 

25 Regenerative heat exchangers−Performances and tests(再生用熱交換器−性能及び試験) 
25.1 b) 

temperature effectiveness 

− 

25.2 b) 

energy effectiveness 

− 

25.3 b) 

final temperature difference 

− 

26 Combined cycle and cogeneration(コンバインドサイクル及びコージェネレーション) 

26 

combined cycle 

1111 

26.1 

un-fired combined cycle 

1135 

26.2 

supplementary fired combined cycle 

1136 

26.3 

fully fired combined cycle 

1137 

26.4 

combined supercharged boiler and gas turbine cycle 

1138 

26.5 

feed-water heating heat recovery combined cycle 

1139 

26.6 

single-shaft type combined cycle 

1140 

26.7 

multi-shaft type combined cycle 

1141 

26.8 

combined cycle with single pressure level Rankine cycle 

1142 

26.9 

combined cycle with multi-pressure level Rankine cycle 

1143 

26.10 

reheat Rankine combined cycle 

1144 

26.11 

cogeneration 

1148 

26.12 c) 

heat recovery steam generator, HRSG 

− 

注a) ほとんど使用されないものの用語であるので,この規格では省略したものを示す。 

b) 熱交換器の一般的な事項であるので,この規格では省略したものを示す。 

c) ガスタービンの基本的な附属装置の範囲でないため,省略したものを示す。 

background image

64 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 8040:2018 ガスタービン及び附属装置−用語 

ISO 11086:1996,Gas turbines−Vocabulary 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 ガスタービン一般に用

いる基本的な用語につ
いて規定 

scope JISと同じ。ただし,ガスター

ビンの用途についての詳細な
規定はない。 

追加 

適用範囲は同じだが,JISで
は適用範囲の文中にガスタ
ービンの用途例を追加した。 

適用範囲を明確にするため。 

2 引用規格  

3 用語の分
類 

用語の分類 

− 

− 

追加 

JISでは,用語の分類を変更
しこの箇条を追加した。これ
に伴い用語の番号を変更し
た。 

JISでは,用語の分類をISO規格か
ら変更しているので,明確化のため
に追加した。用語の番号についての
対比については附属書JAによる。 

4 用語及び
定義 
4 a) 

用語及び定義 
 
ガスタービン 

用語及び定義 

追加/ 
削除 

JISでは,対応国際規格の用
語に追加・削除(省略)を行
った。詳細は附属書JAによ
る。追加した用語には,点線
の下線を付けてある。 

対応国際規格の用語のうち現在ほ
とんど使用されない用語は削除(省
略)した。附属書JAの注a)参照。
対応国際規格にない用語で,必要が
あるものは追加した。 

1) 種類及び形式 

ガスタービン−種類及び形式 

2) 構造・構成 

ガスタービン−構造 

3) 附帯設備 

ガスタービン−補機及び附属
機器 

4) ガスタービン一般 

ガスタービン−一般 

5) 性能及び試験 

ガスタービン−性能及び試験 

2

B

 8

0

4

0

2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

65 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 b) 

タービン 

1) 種類及び形式 

タービン−種類及び形式 

2) 構造・構成 

タービン−構造 

3) 附帯設備 

タービン−補機及び附属機器 

4) タービン一般 

タービン−一般 

5) 性能及び試験 

10 

タービン−性能及び試験 

4 c) 

圧縮機 

1) 種類及び形式 

11 

圧縮機−種類及び形式 

2) 構造・構成 

12 

圧縮機−構造 

3) 附帯設備 

13 

圧縮機−補機及び附属機器 

4) 圧縮機一般 

14 

圧縮機−一般 

5) 性能及び試験 

15 

圧縮機−性能及び試験 

4 d) 

燃焼器 

1) 種類及び形式 

16 

燃焼器及び加熱器−種類及び
形式 

2) 構造・構成 

17 

燃焼器及び加熱器−構造 

3) 附帯設備 

18 

燃焼器及び加熱器−補機及び
附属機器 

4) 燃焼器一般 

19 

燃焼器及び加熱器−一般 

5) 性能及び試験 

20 

燃焼器及び加熱器−性能及び
試験 

4 e) 

制御−保安装置 
1) 種類及び形式 
2) 構造・構成 
3) 附帯設備 
4) 制御−保安装置一般 
5) 性能及び試験 

2

B

 8

0

4

0

2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

66 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 f) 

燃料装置 
1) 種類及び形式 
2) 構造・構成 
3) 附帯設備 
4) 燃料装置一般 

4 g) 

吸排気装置 
1) 種類及び形式 
2) 構造・構成 
3) 附帯設備 
4) 吸排気装置一般 
5) 性能及び試験 

4 h) 

脱硝装置 
1) 種類及び形式 
2) 構造・構成 
3) 附帯設備 
4) 脱硝装置一般 
5) 性能及び試験 

附属書A 
(参考) 

ガスタービン構成要素
の配置例 

附属
書A 
(参
考) 

ガスタービン構成要素の配置
例。ただし,HATサイクルの
説明図がない。また,ツイン
スプール形の説明図が分かり
にくい。 

追加 

JISでは,HATサイクルの説
明図を追加した。 

より分かりやすくするため補足し
た。 

追加 

JISでは,ツインスプール形
の説明図を追加した。 

附属書B 
(参考) 

コンバインドサイクル
構成要素の配置例 

附属
書B
(参
考) 

コンバインドサイクル構成要
素の配置例。ただし,コージ
ェネレーションの説明図がな
い。 

追加 

JISでは,コージェネレーシ
ョンの説明図を追加した。 

より分かりやすくするため補足し
た。 

削除 

JISでは,過給ボイラ式コン
バインドサイクル及び給水
加熱式コンバインドサイク
ルの説明図を削除(省略)し
た。 

過給ボイラ式コンバインドサイク
ル及び給水加熱式コンバインドサ
イクルについては,現在ほとんど使
用されていないため,削除(省略)
した。 

2

B

 8

0

4

0

2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

67 

B 8040:2018  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

附属書C 
(参考) 

参考文献 

附属
書C 
(参
考) 

参考文献。ただし,改正前の
規格がある。 

変更 

JISでは,最新の規格に変更
した。 

最新の情報に見直した。 

附属書JA 
(参考) 

ガスタービン用語規格
の用語対比表 

− 

− 

追加 

JISでは,用語の分類をISO
規格から変更しているので,
明確化のために追加した。 

より分かりやすくするため追加し
た。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11086:1996,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

B

 8

0

4

0

2

0

1

8

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。