サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

B 8032-3:2015 (ISO 6621-3:2000) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 機械的特性 ······················································································································ 1 

B 8032-3:2015 (ISO 6621-3:2000) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

陸用内燃機関協会(LEMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS B 8032-3:1998は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 8032(内燃機関−小径ピストンリング)の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 8032-1 第1部:用語 

JIS B 8032-2 第2部:測定方法 

JIS B 8032-3 第3部:材料 

JIS B 8032-4 第4部:一般仕様 

JIS B 8032-5 第5部:品質要求事項 

JIS B 8032-6 第6部:レクタンギュラリング 

JIS B 8032-7 第7部:薄幅レクタンギュラリング 

JIS B 8032-8 第8部:スクレーパリング 

JIS B 8032-9 第9部:キーストンリング 

JIS B 8032-10 第10部:鋳鉄製ハーフキーストンリング 

JIS B 8032-11 第11部:オイルコントロールリング 

JIS B 8032-12 第12部:コイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング 

JIS B 8032-13 第13部:スチール組合せオイルコントロールリング 

JIS B 8032-14 第14部:スチール製キーストンリング 

JIS B 8032-15 第15部:スチール製ハーフキーストンリング 

JIS B 8032-16 第16部:コイルエキスパンダ付き鋳鉄製薄幅オイルコントロールリング 

JIS B 8032-17 第17部:コイルエキスパンダ付きスチール製オイルコントロールリング 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 8032-3:2015 

(ISO 6621-3:2000) 

内燃機関−小径ピストンリング−第3部:材料 

Internal combustion engines-Small diameter piston rings- 

Part 3: Material specifications 

序文 

この規格は,2000年に第2版として発行されたISO 6621-3を基に,技術的内容を変更することなく作

成した日本工業規格である。 

適用範囲 

この規格は,往復動内燃機関に使用する呼び径200 mm以下のピストンリング(以下,リングという。)

の材料について規定する。 

なお,この規格は,類似した状態で作動する圧縮機用リングなどに適用してもよい。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 6621-3:2000,Internal combustion engines−Piston rings−Part 3: Material specifications(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 6507-1,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method 

(MOD) 

機械的特性 

機械的強度基準に従って行う材料の選定は,リングの最終コーティング,内燃機関の特性(定格,ライ

ナ表面など),及びミクロ組織(黒鉛,セメンタイト,フェライトなど)の特徴を考慮するものとする。 

機械的特性は,表1による。 

background image

B 8032-3:2015 (ISO 6621-3:2000) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−ピストンリング材料及び機械的特性 

分類 

機械的特性 

MPa又はN/mm2 

材料 

一般的な用途 

標準弾

性率 

曲げ強さ 

材料の種類 

硬さa) 

備考 

小分類 

HV30 

HRB 

HRC 

10 

90 000 

300以上 

ねずみ鋳鉄 

200 

93 

− 

熱処理なし 

MC 11 

コンプレッションリング,

スクレーパリング及びオ

イルコントロールリング 

90 000 

350以上 

205 

95 

− 

MC 12 

100 000 

390以上 

205 

95 

− 

MC 13 

20 

115 000 

450以上 

ねずみ鋳鉄 

255 

− 

23 

熱処理 

MC 21 

コンプレッションリング

及びスクレーパリング 

450以上 

290 

− 

28 

MC 22 

450以上 

390 

− 

40 

MC 23 

500以上 

320 

− 

32 

MC 24 

130 000 

650以上 

365 

− 

37 

MC 25 

30 

145 000 

550以上 

炭化物鋳鉄 

265 

− 

25 

パーライト 

(熱処理) 

MC 31 

500以上 

300 

− 

30 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 32 

40 

160 000 

600以上 

可鍛鋳鉄 

210 

95 

− 

パーライト 

(熱処理) 

MC 41 

コンプレッションリング,

スクレーパリング及び薄

幅オイルコントロールリ

ング 

600以上 

250 

− 

22 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 42 

600以上 

300 

− 

30 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 43 

1 000以上 

280 

− 

27 

カーバイト 

(熱処理) 

MC 44 

50 

160 000 

1 100以上 

球状黒鉛鋳鉄 

255 

− 

23 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 51 

1 300以上 

255 

− 

23 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 52 

1 300以上 

290 

− 

28 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 53 

1 300以上 

210 

95 

− 

パーライト 

MC 54 

1 300以上 

225 

97 

− 

フェライト 

MC 55 

1 300以上 

345 

− 

35 

マルテンサイト 

(熱処理) 

MC 56 

60 

210 000 

− 

スチール 

370 

− 

38 

CrMoV鋼 

MC 61 

コンプレッションリング 

390 

− 

40 

CrSi鋼 

MC 62 

コイルスプリング及び 

コンプレッションリング 

485 

− 

48 

CrSi鋼 

MC 63 

コンプレッションリング 

450 

− 

45 

CrSi鋼 

MC 64 

コンプレッションリング 

270 

− 

26 

マルテンサイト 

(Cr 11 %以上) 

MC 65 

コンプレッションリング,

オイルコントロールリン

グ及びサイドレール 

270 

− 

26 

マルテンサイト 

(Cr 17 %以上) 

MC 66 

コンプレッションリング,

及びサイドレール 

−b) 

− 

− 

オーステナイト 

(Cr 16 %以上) 

MC 67 

エキスパンダ 

450b) 

− 

− 

非合金 

MC 68 

組合せオイルコントロー

ルリング 

background image

B 8032-3:2015 (ISO 6621-3:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−ピストンリング材料及び機械的特性(続き) 

注a) 硬さの値は,1本のリングにおいて,合い口部,合い口から90°位置及び180°位置の3か所の測定値の平均値

とする。ビッカース硬さの測定は,JIS Z 2244による。HRB及びHRCは,参考のためだけに示す。HRB及び
HRC硬さのいずれの測定法を適用するかは,ピストンリングの形状及びその材料によって決める。ここに規定
した硬さの値は,材料を個々の小分類に分けるためだけに使用する。これ以外の硬さ測定方法及びその換算は,
受渡当事者間の協定による。 

全ての硬さの数値は,仕上げたピストンリング及びサイドレールを対象としている。ただし,スチール製窒

化リングの場合,所定の硬さの数値は,母材の硬さだけに適用する。 

b) エキスパンダの硬さは,製造工程によって異なる。仕上げた部品についての値は,受渡当事者間の協定による。