B 7914-1:2007
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 2
5 品質······························································································································· 2
5.1 外観 ···························································································································· 2
5.2 性能 ···························································································································· 2
6 形状及び構造 ··················································································································· 2
6.1 形状 ···························································································································· 2
6.2 構造 ···························································································································· 4
7 寸法及び寸法の許容差 ······································································································· 4
8 試験方法 ························································································································· 4
8.1 外観 ···························································································································· 4
8.2 寸法測定 ······················································································································ 4
8.3 センタマークの位置確認 ································································································· 5
8.4 性能試験 ······················································································································ 5
9 検査······························································································································· 5
9.1 一般 ···························································································································· 5
9.2 性能検査 ······················································································································ 5
9.3 受渡検査 ······················································································································ 5
10 試験報告書 ···················································································································· 5
11 呼び方 ·························································································································· 6
12 表示 ····························································································································· 6
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,有限責任中間法人日本測量機器工業会(JSIMA)
及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
B 7914-1:2007
標識くい−第1部:コンクリート製標識くい
Marks for survey and boundary−Part 1: Concrete stakes
序文
この規格は,測量基準点及び各種の境界標識に使用するコンクリート製標識くいの品質,形状,寸法な
どについて規定する。これによって,コンクリート製標識くいの品質の向上を図り,公的・私的領域区画
の確定,財産の保全及び経費の節減に寄与することを目的とする。この規格の他にJIS B 7914-2(標識く
い−第2部:金属びょう)及びJIS K 6932(再生プラスチック製標識くい)がある。
なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,測量基準点及び各種の境界標識用として使われるコンクリートを素材とする標識くい(以
下,“くい”という。)について規定する。ただし,特殊な条件下の測量作業に使用されるくいには適用し
ない。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 0203 コンクリート用語
JIS A 1106 コンクリートの曲げ強度試験方法
JIS A 1108 コンクリートの圧縮強度試験方法
JIS A 1116 フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量
方法)
JIS A 1118 フレッシュコンクリートの空気量の容積による試験方法(容積方法)
JIS A 1128 フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−空気室圧力方法
JIS A 1148 コンクリートの凍結融解試験方法
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7512 鋼製巻尺
JIS B 7516 金属製直尺
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203によるほか,次による。
3.1
バッチ
2
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1回の配合で製造されたコンクリート。
3.2
センタマーク(センタマーカ)
くいの上部が破壊されても中心位置を確認できる機能をもたせるため,くいの中心部に埋め込んだ金属
又はプラスチック製の細い棒。
3.3
性能検査
くいの品質が設計性能に適合するかどうかを判定するための検査。
3.4
受渡検査
くいを受渡すときに,必要とされる品質に適合するかどうかを判定するための検査。
4
種類
くいの種類は,使用するコンクリートの材質及びセンタマークの有無によって,表1のとおり区分する。
表1−コンクリート製くいの種類
種類
コンクリート材質
センタマーク有無
普通コンクリートくい
A 形
普通コンクリート
なし
B 形
あり
軽量コンクリートくい
A 形
軽量コンクリート
なし
B 形
あり
5
品質
5.1
外観
くいの外観は,使用上支障となる,きず,ひび割れ,欠け,反りねじれ及びひけがあってはならない。
5.2
性能
くいの性能を,表2に示す。また,素材のコンクリートには,環境基準を超える有害な物質を含んでは
ならない。
表2−コンクリート製くいの性能
性能項目
普通コンクリートくい
軽量コンクリートくい
水セメント比(質量)%
50 以下
45 以下
フレッシュコンクリート単位容積質量 kg/m3 a)
−
1.5 以下
空気量 %a)
4〜7
5〜20
圧縮強度 N/mm2 b)
18 以上
12 以上
曲げ強度 N/mm2 b)
3.0 以上
3.0 以上
相対動弾性係数 % b)
70 以上
70 以上
注a) これらの項目はフレッシュコンクリート時に測定する。
b) これらの項目は供試体を用いて確認する。
6
形状及び構造
6.1
形状
くいの形状は四角柱とし,断面形状は正方形とする。ただし,頭部形状,地下埋設部分の形状は,くい
3
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の性能を損なわない範囲で,受渡当事者間の協定によって変更することができる。
A形及びB形の例を,図1及び図2に示す。
a) A形(センタマークがない)
図1−A形の一例
b) B形(センタマークがある)
図2−B形の一例
4
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6.2
構造
くいの構造は,次による。
a) くいの頭部上面には,基準点,境界線又は境界点を明示するための標示(以下,“位置標示”という。)
がなければならない。
b) 位置標示は,くいの頭部上面に,適切な方法で表示しなければならない。また,位置標示は,容易に
磨耗,変形,損傷などで消滅してはならない。
c) 位置標示の位置及び形は,受渡当事者間の協定によって変更することができる。
d) くいの胴部には,表2に規定する性能を満足する範囲内で,製造業者が定めた方法で鉄筋を入れても
よい。
e) くいの各辺は,面取り処理を行ってもよい。
f)
B形のくいは,くいの中心位置を示すセンタマークが埋め込まれていなければならない。
1) センタマークは,直径3±1 mmの円柱状の金属又はプラスチック製とする。
2) センタマークの中心は,くい断面の対角線の交点を中心に半径5 mmの円内に収まらなければなら
ない。先端位置の深さdは,頭部上面から5 cm未満でなければならない(図 2参照)。
3) センタマークの長さkは,10 cm以上とする。
7
寸法及び寸法の許容差
くいの寸法は,表3の○印を付けた欄に該当するものとする。頭部辺長(図1のD)及び長さ(図1の
L)の許容差は,それぞれ±3 mm,±5 mm とする。ただし,長さは,表2に規定する性能を満足する範
囲内で,受渡当事者間の協定によって変更することができる。
表3−くいの寸法
単位 mm
頭部辺長(D)
(許容差±3)
長さ(L)(許容差±5)
450
600
700
900
1 000
1 200
70
○
75
○
○
80
○
○
90
○
○
100
○
○
○
○
120
○
○
○
○
150
○
8
試験方法
8.1
外観
外観試験は,目視によって行う。
8.2
寸法測定
くいの寸法測定は,次による。
a) 頭部辺長(図1のD)は,JIS B 7507に規定する測定器,又はこれと同等以上の精度をもつ測定器を
用いて,最小読みとり1 mmで測定する。
b) 長さ(図1のL)は,JIS B 7512若しくはJIS B 7516に規定する測定器,又はこれらと同等以上の精
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度をもつ測定器を用いて,最小読みとり1 mmで測定する。
8.3
センタマークの位置確認
センタマークの位置の確認は,次による。
a) くいを,頭部上面から約5 cm 及び10 cmの2か所で切断し,両切断面にセンタマークがあることを
確認する。
b) 両切断面において,それぞれ対角線を描き,交点を求める。
c) センタマークの中心と交点との距離を,JIS B 7512若しくはJIS B 7516に規定する測定器,又はこれ
らと同等以上の精度をもつ測定器を用いて,最小読みとり1 mmで測定する。
8.4
性能試験
8.4.1
水セメント比(質量比)
バッチごとに,配合又は調合したときの使用水量及びセメント量を計量し,それらの計量値の割合を質
量比で求める。
8.4.2
フレッシュコンクリート単位容積質量
フレッシュコンクリートの単位容積質量試験は,JIS A 1116による。
8.4.3
空気量
空気量の測定は,JIS A 1116,JIS A 1118,又はJIS A 1128のいずれかによる。
8.4.4
圧縮強度
圧縮強度の試験は,JIS A 1108による。
8.4.5
曲げ強度
曲げ強度試験は,JIS A 1106による。
8.4.6
相対動弾性係数
相対動弾性係数の測定は,JIS A 1148による。
9
検査
9.1
一般
製品の検査は,性能検査と受渡検査とに区分して行う。
9.2
性能検査
性能検査は,8.4に規定する試験を行い,5.2に適合しなければならない。
B形のくいにおいては,センタマーク位置を8.3に規定する方法で確認を行い,6.2 f)に適合しなければ
ならない。
検査品の個数及び検査の頻度は,合理的な方法で製造業者が決定する。
なお,製造業者は,性能検査の結果を,使用したJIS番号,試験実施日及び実施場所を含め,性能試験
報告書として保管しておかなければならない。
9.3
受渡検査
受渡検査は,外観及び寸法について検査及び測定を行う。検査は,8.1及び8.2に従って行い,5.1及び
箇条7に適合しなければならない。
なお,各項目の検査品の個数は,受渡当事者間の協定による。
10 試験報告書
受渡検査の試験報告書には,次の事項を記載しなければならない。
6
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a) この規格番号(この規格に基づいて試験を行ったことの記載)
b) 試験実施日及び実施場所
c) 試験結果
なお,性能検査の結果要求があった場合には,9.2に規定した性能試験報告書を提出する。
11 呼び方
くいの呼び方は,次の構成による(表4及び表5参照)。
− この規格番号
− 材質を示す記号
− センタマークの有無
− 頭部辺長(D)
− くいの長さ(L)
表4−くいの呼び方
呼び方に用いる記号の定義
材質
N
材質が普通コンクリート
S
材質が軽量コンクリート
センタマークの有無
A
A形(センタマークなし)
B
B形(センタマークあり)
頭部辺長(D)
nnn
mm単位で表した基準寸法とする。
長さ(L)
nnnn
mm単位で表した基準寸法とする。
表5−呼び方の例
単位 mm
呼び方の例
材質
センタマークの有無
寸法
D
L
この規格番号−NA−75−600
普通
なし
75
600
この規格番号−SB−90−600
軽量
あり
90
600
12 表示
くいには,少なくとも次の事項を適切な場所に適切な方法で表示しなければならない。
a) 箇条11に規定する呼び方
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月又はその略号
規格番号-XY-nnn-nnnn
センターマークの有無
長さ(L)
頭部辺長 (D)
材質
長さ(L)
頭部辺長(D)
センタマークの有無