B 7524:2008
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 主要部の名称 ··················································································································· 2
5 リーフの種類 ··················································································································· 2
6 リーフの形状・寸法 ·········································································································· 2
7 組合せすきまゲージのリーフ構成 ························································································ 3
8 厚さ,幅及び長さの許容差 ································································································· 4
9 幅方向に対する反りの公差 ································································································· 4
10 硬さ ····························································································································· 4
11 表面粗さ ······················································································································· 4
12 材料 ····························································································································· 4
13 測定方法 ······················································································································· 4
14 検査 ····························································································································· 6
14.1 一般 ··························································································································· 6
14.2 形式検査項目 ··············································································································· 6
14.3 受渡検査項目 ··············································································································· 6
15 製品の呼び方 ················································································································· 6
15.1 リーフの呼び方 ············································································································ 6
15.2 組合せすきまゲージの呼び方 ·························································································· 6
16 表示 ····························································································································· 6
16.1 リーフの表示 ··············································································································· 6
16.2 組合せすきまゲージの表示 ····························································································· 6
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本精密測定機器
工業会(JMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 7524:1992は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
B 7524:2008
すきまゲージ
Feeler gauges
序文
この規格は,1962年に制定され,その後1992年に改正が行われ,その後の需要者の要求に対応するた
めに,この規格を改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,厚さ3 mm以下で,かつ,長さ300 mm以下のすきまゲージについて規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0651 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−触針式表面粗さ測定機の特性
JIS B 0680 製品の幾何特性仕様(GPS)−製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
JIS B 7506 ブロックゲージ
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7516 金属製直尺
JIS B 7725 ビッカース硬さ試験−試験機の検証
JIS G 4401 炭素工具鋼鋼材
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
JIS Z 8103 計測用語
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103によるほか,次による。
3.1
すきまゲージ
耐久性がある材料で作られ,長方形断面で平行な二つの測定面をもち,単体又は組み合わせて,製品な
どのすき間に挿入してすき間の寸法を測定するゲージ。
3.2
リーフ
単体のすきまゲージ。
3.3
組合せすきまゲージ
2
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厚さの異なる複数のリーフを組み合わせ,ケースその他で固定したゲージ。
3.4
呼び寸法
リーフの名目上の厚さ。
3.5
幅方向に対する反り
リーフの幅方向にわん(湾)曲した反り(図1参照)。
図1−幅方向に対する反り
4
主要部の名称
すきまゲージの各部の主な名称は,図2による。
a) リーフ
b) 組合せすきまゲージ
注記 この図は,名称を示すものであって,形状及び構造の基準を示すものではない。
図2−主要部の名称
5
リーフの種類
リーフの種類は,その形状によってA形及びB形の2種類とし,表1による。
6
リーフの形状・寸法
リーフの形状・寸法は,表1による。
3
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表1−リーフの種類及び形状・寸法
単位 mm
厚さ t
長さ l
呼び寸法
呼び寸法の段階
0.01,0.02〜0.14,0.15
0.01
75
100
150
200
300
0.20,0.25〜0.95,1.00
0.05
1.10,1.20〜2.90,3.00
0.10
7
組合せすきまゲージのリーフ構成
組合せすきまゲージのリーフ構成は,表2による。
表2−組合せすきまゲージのリーフ構成
単位 mm
形式符号
リーフの
長さ
リーフの枚数
組み合わせるリーフの呼び寸法
及び組合せの順序
A形
B形
75 A 10
75 B 10
75
10
0.30,0.03,0.04,0.05,0.06,0.07,0.08,0.10,0.15,
0.20
100 A 10
100 B 10
100
150 A 10
150 B 10
150
200 A 10
200 B 10
200
300 A 10
300 B 10
300
75 A 11
75 B 11
75
11
1.00,0.05,0.10,0.20,0.30,0.40,0.50,0.60,0.70,
0.80,0.90
100 A 11
100 B 11
100
150 A 11
150 B 11
150
75 A 12
75 B 12
75
12
0.30,0.01,0.02,0.03,0.04,0.05,0.06,0.07,0.08,
0.09,0.10,0.20
100 A 12
100 B 12
100
150 A 12
150 B 12
150
75 A 13
75 B 13
75
13
3.00,0.03,0.04,0.05,0.06,0.07,0.08,0.10,0.15,
0.20,0.30,1.00,2.00
100 A 13
100 B 13
100
150 A 13
150 B 13
150
75 A 19
75 B 19
75
19
1.00,0.03,0.04,0.05,0.06,0.07,0.08,0.09,0.10,
0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.70,
0.80
100 A 19
100 B 19
100
150 A 19
150 B 19
150
75 A 25
75 B 25
75
25
1.00,0.03,0.04,0.05,0.06,0.07,0.08,0.09,0.10,
0.11,0.12,0.13,0.14,0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,
0.40,0.45,0.50,0.60,0.70,0.80,0.90
100 A 25
100 B 25
100
150 A 25
150 B 25
150
4
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8
厚さ,幅及び長さの許容差
リーフの厚さ,幅及び長さの許容差は,表3による。
表3−厚さ,幅及び長さの許容差
単位 mm
呼び寸法の範囲
厚さの許容差a)
幅の許容差
長さの許容差
0.01以上
0.06以下
±0.003
±0.5
±1
0.06を超え 0.10以下
±0.004
0.10を超え 0.30以下
±0.005
0.35
0.35を超え 0.65以下
±0.008
0.65を超え 3.00以下
±0.010
この表の寸法数値は,JIS B 0680に規定する標準温度の20 ℃によるものと
する。
注a) 表1に規定する測定面の範囲に適用する。
9
幅方向に対する反りの公差
リーフの測定面の幅方向に対する反りの公差は,表4による。
表4−幅方向に対する反りの公差
単位 mm
呼び寸法の範囲
幅方向に対する反りの公差a)
0.01以上
0.06以下
−
0.06を超え 0.10以下
0.10を超え 0.30以下
0.35
0.003
0.35を超え 0.65以下
0.004
0.65を超え 3.00以下
0.005
この表の寸法数値は,JIS B 0680に規定する標準温度の
20 ℃によるものとする。
注a) 表1に規定する測定面の範囲に適用する。
10 硬さ
リーフの測定面の硬さは,400 HV以上とする。
11 表面粗さ
リーフの測定面の表面粗さは,呼び寸法0.50 mm以下のものはRa 0.4とし,呼び寸法0.50 mmを超える
ものはRa 0.8とする。
12 材料
リーフの材料は,JIS G 4401に規定するSK85,SK95及びSK120,又はこれらと機械的性質が同等以上
のものとする。
13 測定方法
リーフの測定方法は,表5又はこれと同等以上の測定精度を満たす方法で行う。
なお,測定は幅及び長さの項目を除き,表1に示す測定面の範囲で行う。
5
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表5−リーフの測定方法
番号 測定項目
測定方法
測定用具
1
厚さ
ブロックゲージの測定面を上下にして,2個の補助ブロックで挟んで
測定台の上に置く。
ブロックゲージの測定面上に,更にすきまゲージの呼び寸法に相当す
るブロックゲージ(寸法T)を置き,ここに測微器a) の球面測定子を当
てて,指示値aを読み取る。ただし,呼び寸法に対して測微器の測定範
囲が十分満たされるときは,呼び寸法に相当するブロックゲージは用い
ず,測定面上での指示値をa とする(T = 0)。
次に,リーフをブロックゲージの測定面上に直交させて置き,測微器
で指示値bを読み取り,t1 =(b−a)+Tを計算する。
続いて,リーフを裏返して同一箇所を測定してcを読み取り,t2 =(c −
a)+T を計算する。
このt1及びt2のうち,小さい方の値を厚さの寸法とする。
これを所定の測定箇所b) について行う(図3参照)。
JIS B 7506に規定する1級
以上のブロックゲージ
補助ブロック
測微器a)(目量1 μm以下,
器差0.5 μm以下,測定力
0.5 N以下)
2
幅
ノギス又は直尺によって測定する。
JIS B 7507に規定するノ
ギス又はJIS B 7516に規
定する直尺
3
長さ
4
幅方向
に対す
る反り
厚さの測定から得たt1とt2との差の絶対値のうち,最大の値を幅方向
に対する反りとする。
−
5
硬さ
JIS Z 2244に規定するビッカース硬さ試験方法によって測定する。
JIS B 7725に適合したビ
ッカース硬さ試験機
6
表面粗
さ
触針式表面粗さ測定機又はこれに準じる粗さ測定機を用いて測定す
る。
なお,表面粗さを明確にした限度見本との比較観察によることで測定
に代えてもよい。
JIS B 0651に規定する触
針式表面粗さ測定機
限度見本
注a) 測微器とは,測定子の微小な変位を指針によって目盛又はディジタルで表示する長さ測定器。
注b) 測定箇所は,長さ100 mm以下のものについては,末端20 mmの間(表1参照)を除き,長さ方向にほぼ等間
隔に先端付近を含め5か所以上,長さ100 mmを超えるものについては,同じく7か所以上とする。
注記 ブロックゲージに対する補助ブロックの高さの段差は,できる
だけ小さくすることが望ましい。
図3−厚さの測定方法
6
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14 検査
14.1 一般
すきまゲージの検査は,形式検査1) と受渡検査2) とに区分し,箇条13に規定する方法で行い,箇条6
〜11の規定に適合すれば合格とする。
注1) 製品の品質が設計で示したすべての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
14.2 形式検査項目
a) 形状・寸法(厚さ,幅及び長さ)
b) リーフ構成
c) 幅方向に対する反り
d) 硬さ
e) 表面粗さ
14.3 受渡検査項目
a) 形状・寸法(厚さ,幅及び長さ)
b) リーフ構成
c) 幅方向に対する反り
15 製品の呼び方
15.1 リーフの呼び方
リーフの呼び方は,規格番号又は規格の名称,呼び寸法,長さ及び種類による。
例1 JIS B 7524 0.03 75 A
例2 すきまゲージ 1.00 100 B
15.2 組合せすきまゲージの呼び方
組合せすきまゲージの呼び方は,規格番号又は規格の名称及び形式符号による。
例1 JIS B 7524 150 A 13
例2 すきまゲージ 100 B 25
16 表示
16.1 リーフの表示
リーフには,容易に消えない方法で次の事項を表示する。ただし,組合せすきまゲージに用いる場合は,
個々のリーフにはa) 及びc)を省略することができる。
a) 製造業者名又はその略号
b) 呼び寸法
c) 製造番号
16.2 組合せすきまゲージの表示
組合せすきまゲージのケースの表面には,容易に消えない方法で次の事項を表示する。
a) 製造業者名又はその略号
b) 形式符号
c) 製造番号