B 7284 : 1997
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定は,眼鏡枠用溶接丁番の品質の安定及び種類の標準化を図ることを目的として行った。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 7284 : 1997
眼鏡枠用溶接丁番
Welded joints for spectacle frames
序文 眼鏡枠用溶接丁番の品質の安定及び種類の統合のため,眼鏡枠用溶接丁番が,JIS B 7284として制
定された。
1. 適用範囲 この規格は,眼鏡枠に用いる洋白製及びチタン製の溶接丁番について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の一部を構成する。これ
らの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 1119 眼鏡枠用小ねじ及びナット
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS G 4315 冷間圧造用ステンレス鋼線
JIS H 3270 ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の棒及び線
JIS H 4670 チタン線
3. 種類 溶接丁番の種類は,素材によって区分し,洋白溶接丁番及びチタン溶接丁番とする。
4. 構造 溶接丁番は,図1に示すように,1枚こま,2枚こま及び小ねじによって構成する。
図1 溶接丁番の構造
2
B 7284 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 形状
5.1
洋白溶接丁番 洋白溶接丁番の呼び及び寸法は,表1による。
表1 洋白溶接丁番の形状及び寸法
呼び
2枚こま
1枚こま
a
b
c
a'
b'
c'
基準寸法
基準寸法
許容差
基準寸法
基準寸法
許容差
NS2.5
2.5
1.2
+0.01
0
0.65
2.5
1.2
0
−0.01
0.65
NS2.8
2.8
1.2
0.8
2.8
1.2
0.8
NS3
3.0
1.2
0.9
3.0
1.2
0.9
NS3.5
3.5
1.5
1.0
3.5
1.5
1.0
NS4
4.0
1.5
1.25
4.0
1.5
1.25
NS4.5
4.5
2.0
1.25
4.5
2.0
1.25
NS5
5.0
2.0
1.5
5.0
2.0
1.5
注(1) ざぐり深さは,NS2.5の2枚こまについては0.35,NS2.8では0.5とする。
3
B 7284 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.2
チタン溶接丁番 チタン溶接丁番の呼び及び寸法は,表2による。
表2 チタン溶接丁番の形状及び寸法
呼び
2枚こま
1枚こま
a
b
c
a'
b'(3)
c'
基準寸法
基準寸法
許容差
基準寸法
基準寸法
許容差
Ti2.8
2.8
1.2
+0.01
0
0.8
2.8
1.2
0
−0.014
0.8
Ti3
3.0
1.2
0.9
3.0
1.2
0.9
Ti3.5
3.5
1.5
1.0
3.5
1.5
1.0
Ti4
4.0
1.5
1.25
4.0
1.5
1.25
Ti4.5
4.5
2.0
1.25
4.5
2.0
1.25
Ti5
5.0
2.0
1.5
5.0
2.0
1.5
注(2) ざぐり深さは,Ti2.8の2枚こまについては0.5とする。
(3) 座金を組み込んだ場合のb'の寸法は,座金の厚さも含めた寸法である。
4
B 7284 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5.3
小ねじ 溶接丁番に使用する小ねじは,JIS B 1119に規定するすりわり付き小ねじのうち,M1.4,
頭の径2.0mmの平小ねじ,又は十字穴すりわり付き小ねじのうち,M1.4,頭の径2.0mmの平小ねじとし,
ねじ先の形状はくぼみ先とする。胴の径,長さ,及びねじ部の長さは,表3のとおりとする。
表3 小ねじの寸法
溶接丁番の呼び
長さl(4)
ねじ部の長さb
円筒部径d
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
NS2.5
2.35
0
+0.1
1.1
±0.1
1.4
−0.02
−0.04
NS2.8
Ti2.8
2.5
1.2
NS3
Ti3
2.6
1.3
NS3.5
Ti3.5
3.1
1.4
NS4
Ti4
3.6
1.7
NS4.5
Ti4.5
4.1
1.7
NS5
Ti5
4.6
1.9
注(4) ねじ先は,2枚こまの面より0.2mm長くしてある。
6. 外観 2枚こま,1枚こま及び小ねじの表面は滑らかで,使用上有害な割れ,きず,かえり,ばりなど
の欠陥があってはならない。
7. 材料 2枚こま,1枚こま及び小ねじの材料は,表4による。
表4
区分
材料
2枚こま
1枚こま
洋白
JIS H 3270のC 7941 B又はこれに準じるもので,引張強さが410N/mm2以上
のものとする。
チタン
JIS H 4670のTW 340又はこれに準じるもので,引張強さが340N/mm2以上
のものとする。
小ねじ
ステンレス鋼 JIS G 4303のオーステナイト系若しくはJIS G 4315のオーステナイト系のも
の,又はこれに該当するもので,引張強さが440N/mm2以上のものとする。
5
B 7284 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8. 検査 溶接丁番の検査は,個々の部品検査及び組立検査の両方にわたってa)〜d)に示された各項目に
ついて行う。ただし,ロット検査における抜取方式は,受渡当事者間の協定による。
a) 2枚こま,1枚こまの形状及び寸法検査 形状及び寸法検査は,直接測定又は限界ゲージ方式によって
行う。
b) 小ねじの検査 小ねじの検査は,JIS B 1119に示された検査によって行う。
c) 外観検査 2枚こま,1枚こま及び小ねじの外観検査は,目視によって行い,6.に適合しなければなら
ない。
d) 組立検査 丁番は,組み立てた全体の形状が正しく,軸の中心線が通り,開閉が円滑でなければなら
ない。
9. 表示 丁番は,部品又は組み立てた状態で包装し,容器には“眼鏡枠用溶接丁番”と明記し,続いて
次の事項を表示する。
a) 丁番の種類
b) 呼び
c) 1枚こま,2枚こまの別
d) 小ねじの種類,ねじの呼び,長さ及び材料
e) 数量
f)
製造業者名又はその略号
6
B 7284 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
眼鏡枠用溶接丁番JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
岡 田 庸 敬
福井大学工学部
若 吉 修 似
株式会社若吉製作所
福 岡 昇
株式会社フクオカラシ
吉 田 俊 博
ヨシダ工業株式会社
手 賀 久三郎
手賀精工株式会社
内 藤 馨
稲田眼鏡株式会社
舘 野 澄 男
株式会社ニコンオプティカル
根 岸 忠 男
HOYA株式会社ビジョンケアディビジョンFI製品部
丹 羽 康 博
ツーリング眼鏡株式会社
野 路 洋 美
福井県眼鏡工業組合
平 沢 晴 彦
東京眼鏡工業協同組合
服 部 修 次
福井大学工学部
松 本 徹
日本医用光学機器工業会
高 橋 牧 人
通商産業省生活産業局日用品課
西 出 徹 雄
工業技術院標準部消費生活規格課
山 村 修 蔵
財団法人日本規格協会
(事務局)
大 橋 巧
福井県眼鏡工業組合
眼鏡枠用溶接丁番JIS原案作成委員会分科会 構成表
氏名
所属
(委員長)
岡 田 庸 敬
福井大学工学部
服 部 修 次
福井大学工学部
高 岡 清 彦
福井県工業技術センター
舘 野 澄 男
株式会社ニコンオプティカル
江 幡 研 二
株式会社ニコンオプティカル
野 中 誠 二
ボシュロムジャパン株式会社
吉 村 和 秀
アイテック株式会社
三 輪 要一郎
株式会社三工光学
渡 辺 津代志
株式会社三工光学
丹 羽 康 博
ツーリング眼鏡株式会社
中 野 一 之
ツーリング眼鏡株式会社
梅 田 悠一郎
日本眼鏡普及光学器検査協会
堀 井 義 広
野尻眼鏡工業株式会社
山 岸 三 信
株式会社フクオカラシ
吉 野 量 尉
HOYA株式会社
岩 堀 一 夫
株式会社ホリカワ
坂 井 清治郎
ヨシダ工業株式会社
若 吉 修 似
株式会社若吉製作所
平 沢 晴 彦
東京眼鏡工業協同組合
石 井 和 憲
株式会社石井製作所
野 路 洋 美
福井県眼鏡工業組合
奥 村 清 治
株式会社福井眼鏡
(事務局)
大 橋 巧
福井県眼鏡工業組合