B 7184 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS B 7184 : 1972は改正され,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 7184 : 1999
測定投影機
Profile projectors
序文 この規格は,日本工業規格の独自のものであり,対応する国際規格はない。
1. 適用範囲 この規格は,長さ,角度,輪郭などを測定する測定投影機について規定する。測定投影機
は,投影レンズ,スクリーン,照明装置,載物台又は精密十字動テーブル及びこれらを保持する本体から
なる(付図1,付図2,付図3参照)。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 7181 映写レンズの解像力試験標板
JIS B 7526 直角定規
JIS B 7536 電気マイクロメータ
JIS B 7541 標準尺
JIS R 6001 研削といし用研磨材の粒度
3. 定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次による。
a) X軸 投影面で左右方向に移動する精密十字動テーブルの軸
b) Y軸 投影面でY軸に直交する方向に移動する精密十字動テーブルの軸
c) 測定精度 実際の測定状態において,測定投影機で標準器を測定した際に得られる精度
4. 性能 性能は,表1による。ただし,許容値は,20℃におけるものとする。
5. 表示 測定投影機の本体には,製造業者名又はその略号及び製造番号を,投影レンズには呼び倍率を
表示しなければならない。
2
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 性能
番号
項目
測定方法
説明図
測定用具
許容値
1
テーブルのX軸移動方
向とY軸移動方向との
直角度
テーブル上面にテー
ブルのX軸移動方向
と平行に直角定規の
使用面を置き,他辺
の使用面に投影レン
ズ取付部などに固定
した電気マイクロメ
ータなどを当てて,
テーブルをY軸方向
に移動させたときの
指示の振れの最大値
を求める。
付図4 直角定規(JIS B 7526
に規定されたI形1
級)又はこれと同等
の性能をもつもの。
電気マイクロメータ
(JIS B 7536に規定
されたもの)又はこ
れと同等の性能をも
つもの。
(4.5+0.06L) μm以下
ここに,L:テーブル移動量 (mm)
で測定範囲全域について適用す
る。
2
投影レンズ
の透過照明
による倍率
精度
X軸方向 テーブル上面に標準
尺を置き,その投影
像をスクリーン*の
中心を原点として,
読取り用の標準尺で
測定して得られた倍
率と呼び倍率との誤
差を百分率で表す。
標準尺(JIS B 7541
に規定された01級
又は1μmの精度で校
正されたもの)又は
これと同等の性能を
もつもの。読取り用
標準尺(JIS B 7541
に規定された3級)
又はこれと同等の性
能をもつもの。
呼び倍率の±0.15%
Y軸方向
3
投影レンズ
の反射照明
による倍率
精度
X軸方向 テーブル上面に標準
尺を置き,その投影
像をスクリーン*の
中心を原点として,
読取り用の標準尺で
測定して得られた倍
率と呼び倍率との誤
差を百分率で表す。
なお,このとき透過
照明装置と標準尺と
の間に,標準尺から
20mm離れた位置に
拡散板を置き,拡散
光によって照明を行
う。また,半透過鏡
のあるものは,これ
を付けて測定を行
う。
付図5 標準尺(JIS B 7541
に規定された01級
又は1μmの精度で校
正されたもの)又は
これに準じる性能を
もつもの。読取り用
標準尺(JIS B 7541
に規定された3級)
又はこれと同等の性
能をもつもの。拡散
板(JIS R 6001によ
る粒度#800の砂を
用いて板ガラスを砂
ずりしたもの)。
呼び倍率の±0.25%
Y軸方向
3
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
項目
測定方法
説明図
測定用具
許容値
4
投影レンズの透過照明
による解像力
(リレーレンズ方式を
除く)
テーブル上面に解像
力検査用チャートを
置き,スクリーン*
中心部で最も像が鮮
明になるように焦点
を合わせ,認識でき
る最小の図票の値を
測定値とする。図票
の向きは,条線の一
つの方向が視野の中
心から見て放射方向
になるように定め
る。
解像力検査用チャー
ト(JIS B 7181に規
定されたもの)又は
これと同等の性能を
もつもの。
単位 本/mm
5
投影レンズの反射照明
による解像力
(リレーレンズ方式を
除く)
テーブル上面に解像
力検査用チャートを
置き,スクリーン*
中心部で最も像が鮮
明になるように焦点
を合わせ,認識でき
る最小の図票の値を
測定値とする。図票
の向きは,条線の一
つの方向が視野の中
心から見て放射方向
になるように定め
る。なお,このとき
透過照明とチャート
との間に,チャート
から20mm離れた位
置に拡散板を置き,
拡散光によって照明
を行う。また,半透
過鏡のあるものは,
これを付けて測定を
行う。
付図5 解像力検査用チャー
ト(JIS B 7181に規
定されたもの)又は
これと同等の性能を
もつもの。
拡散板(JIS R 6001
による粒度#800の
砂を用いて板ガラス
を砂ずりしたもの)。
単位 本/mm
6
回転スクリーン十字線
の回転中心に対する同
心度
テーブル上面に十字
線などの指標を置
き,回転スクリーン
に投影し,回転スク
リーンを回転させ,
回転中における回転
スクリーン十字線の
変位の量を読み取
る。
付図6 十字線チャートなど 0.3mm以下
7
回転スクリーンの回転
角度の測定精度
テーブル上面に十字
線チャートを置き,
回転スクリーンに投
影し,回転スクリー
ンでこれの角度を測
定し,その誤差の最
大差を求める。
付図7 30"以下で校正され
た90°の十字線チャ
ート
4以下
4
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
項目
測定方法
説明図
測定用具
許容値
8
各軸の測定
精度
X軸方向 テーブル上面中央に
その移動方向と平行
に標準尺を置き,測
定投影機でこれを測
定しながらテーブル
を送り,その全測定
範囲について測定投
影機の読みと標準尺
の移動した長さとの
差を求め,任意の2
点間 (L) 内の開き
の最大値を求める。
付図8 標準尺(JIS B 7541
に規定された01級
又は1μmの精度で校
正されたもの)又は
これと同等の性能を
もつもの。
各方向とも (6+0.04 L) μm以下
ここに,L:測定長 (mm) で測定
範囲全域について適用する。
Y軸方向
9
倍率変換による像移動 テーブル上面に十字
線などの指標を置
き,その測定投影機
で使用する最高倍率
の投影レンズを用い
てスクリーン中央に
合わせ,次に任意の
投影レンズに変倍又
はズーム動作を行い
指標の移動量を求め
る。
十字線チャートなど 物体面上で0.5 mm以下
10 スクリーン十字線の角
度精度
テーブル上面に十字
線チャートを置き,
スクリーンに投影
し,スクリーン十字
線との角度のずれ量
を求める。
付図9 30"以下で校正され
た90°の十字線チャ
ート
90°±2以下
注 *透明スクリーンの場合は,適切な透過拡散スクリーンを置く。
5
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 この図は説明図であり,構造又は形状を示すものではない。
付図1 縦形測定投影機光軸上向き形
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B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 この図は説明図であり,構造又は形状を示すものではない。
付図2 縦形測定投影機光軸下向き形
7
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 この図は説明図であり,構造又は形状を示すものではない。
付図3 横形測定投影機光軸横向き形
付図4 直角度の測定
8
B 7184 : 1999
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付図5 倍率精度及び解像力の測定
付図6 十字線の同心度の測定
付図7 回転角度の測定
9
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図8 各軸の測定精度
付図9 十字線の角度精度の測定
10
B 7184 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 7184 投影検査器専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
岩 崎 茂 雄
工業技術院計量研究所量子部
紺 野 吉 承
キヤノン株式会社品質標準推進部
成 島 静 枝
セイコー電子工業株式会社品質保証室
増 山 利 勝
ソニー株式会社SPCプロキュアメントセンター
木 下 進
シチズン時計株式会社生産本部生産技術部
片 桐 正 秀
オリンパス光学工業株式会社光学機器開発部
岡 本 興 宣
神港精機株式会社技術部
沖 田 雪 男
株式会社トプコン生産技術部
藪 崎 憲 司
株式会社トプコン産業機器技術部測定機技術G
大 家 清
株式会社ニコンMS企画室
海老沢 秀 侑
株式会社ミツトヨ商品開発部
馬 場 秀 俊
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
通商産業省工業技術院標準部
(事務局)
今 城 雅 雄
日本光学測定機工業会