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B 7157:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 分類······························································································································· 1 

4 記号······························································································································· 2 

5 用語及び定義 ··················································································································· 2 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 11 

B 7157:2019  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人

日本望遠鏡工業会(JTMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業

規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業

規格である。これによって,JIS B 7157:2003は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法

等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準

調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。 

日本産業規格          JIS 

B 7157:2019 

望遠鏡用語 

Vocabulary for telescopic systems 

序文 

この規格は,2015年に第2版として発行されたISO 14132-1,2015年に第2版として発行されたISO 

14132-2,2014年に第2版として発行されたISO 14132-3及び2015年に第2版として発行されたISO 14132-4

を基とし,国内の技術動向の実態に合わせるため,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,望遠鏡に関する主な記号並びに用語及び定義について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 14132-1:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 1: General terms 

and alphabetical indexes of terms in ISO 14132 

ISO 14132-2:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 2: Terms for 

binoculars, monoculars and spotting scopes 

ISO 14132-3:2014,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 3: Terms for 

telescopic sights 

ISO 14132-4:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 4: Terms for 

astronomical telescopes(全体評価:MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7261 望遠鏡試験方法−試験環境 

分類 

望遠鏡に関する用語の分類は,次による。 

a) 共通用語 

1) 一般 

2) 望遠鏡系及び望遠観察機器の基本特性 

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B 7157:2019  

3) 望遠鏡系の光学部品及び構成要素 

b) 双眼鏡,単眼鏡及びスポッティングスコープ用語 

c) ライフルスコープ用語 

d) 天体望遠鏡用語 

記号 

望遠鏡系に特有の共通的な記号を,表1に示す。 

表1−記号 

記号 

説明 

用語及び定義参照番号 

接眼レンズの中心間隔 

2.1.16 

b' 

眼幅 

2.1.13 

対物系の中心間隔 

2.1.16 

入射ひとみ(瞳)径,(天体望遠鏡の)対物系の有効径 

1.2.9,4.1.2 

D' 

射出ひとみ(瞳)径 

1.2.10 

望遠鏡系効率 

1.2.15 

LH 

望遠鏡を手で持っているときの昼光効率 

1.2.16 

LS 

望遠鏡を支持台に固定しているときの昼光効率 

1.2.16 

Lt 

薄暮係数 

1.2.17 

望遠観察機器の対物系から物体平面までの距離 

1.2.5 

全浮き上がり度 

2.1.17 

P1 

比浮き上がり度 

2.1.16 

立体視限界を定義する物体までの距離 

2.1.19 

R0 

立体視の範囲 

2.1.18 

ΔR 

立体視限界値 

2.1.19 

裸眼で見た物体の像の近軸の角度 

1.2.1 

w' 

望遠鏡系から見た物体の像の近軸の角度 

1.2.1 

2y 

物体空間の視野 

1.2.5 

Γ 

倍率,望遠鏡系の倍率 

1.2.1 

Γ ' 

有効倍率 

1.2.12 

ε 

角分解能限界 

1.2.13 

ε' 

(天体望遠鏡の)角分解能限界 

4.1.4 

ηe 

肉眼の標準立体視限界値 

2.1.18 

λ 

観測に使用する光の波長 

4.1.4 

裸眼視力 

1.2.15 

v' 

望遠鏡系視力 

1.2.14 

2ω 

実視界 

1.2.2 

2ω' 

見掛け視界 

1.2.3 

ΦB 

一様に照明された白の背景の中に置かれた完全に黒の円盤状物体に
焦点を合わせたときに,その像の中心部から射出する光束 

1.2.27 

ΦW 

ΦBの黒の円盤状物体を白色背景に置換したときに得られる光束 

1.2.27 

用語及び定義 

望遠鏡に関する主な用語及び定義は,次による。 

background image

B 7157:2019  

a) 共通用語 

1) 一般 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.1.1 

望遠鏡系 

対物系に入射する無限遠の物体からの光線束を受け,共役な
平行光線束を形成する光学系。アフォーカル系ともいう。 

telescopic system, 
afocal system 

1.1.2 

ケプラー式望遠

鏡系 

正の焦点距離をもつ対物レンズ及び正の焦点距離をもつ接眼
レンズを備えた望遠鏡系。 
注記 ケプラー式望遠鏡系を備えた望遠観察機器をケプラー

式望遠鏡という。 

Keplerian telescopic 

system, 

Keplerian telescope 

1.1.3 

ガリレイ式望遠

鏡系 

正の焦点距離をもつ対物レンズ及び負の焦点距離をもつ接眼
レンズを備えた望遠鏡系。 
注記 ガリレイ式望遠鏡系を備えた望遠観察機器をガリレイ

式望遠鏡という。 

Galilean telescopic 

system, 

Galilean telescope 

1.1.4 

望遠観察機器 

望遠鏡系を備え,離れた物体を見るために使用される光学機
器。 
例 双眼鏡,単眼鏡,スポッティングスコープ,天体望遠鏡,

ライフルスコープ,暗視スコープ 

telescopic observational 

instrument, 

telescope 

2) 望遠鏡系及び望遠観察機器の基本特性 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.2.1 

倍率, 
望遠鏡系の倍率 

Γ 

無限遠の物体に対して,望遠鏡系から見た物体の像の近軸の
角度(w')の,裸眼で見た物体の像の近軸の角度(w)に対す
る比率。 
倍率Γは,次のいずれかの式による。 

w

w'

Γ

tan

tan

=

又は 

D'

D

Γ=

ここに, D: 入射ひとみ(瞳)径 
 

D': 射出ひとみ(瞳)径 

magnification, 
magnifying power 

1.2.2 

実視界 
2ω 

望遠鏡系を通して観測可能な視野を,望遠鏡系を用いずに見
たときの角度の大きさ。物体空間の視野角ともいう。 

angular field of view in 

object space 

1.2.3 

見掛け視界 
2ω' 

望遠鏡系の射出端での視野角の大きさ。像空間の視野角とも
いう。 
射出端の位置は,ガリレイ式望遠鏡系の場合は,視野が最も
広く見える位置とする。その他の場合は射出ひとみ(瞳)の
位置とする。 
この数値は,角度の単位で表す。 
ディストーションがないときは,実視界2ωと見掛け視界2ω'
との関係は,次の式で表される。 

tanω'=Γ×tanω 

ここに, Γ: 望遠鏡系の倍率 
 

ω: 実視界2ωの2分の1 

ω': 見掛け視界2ω'の2分の1 

angular field of view in 

image space 

1.2.4 

広視界望遠鏡 

見掛け視界が,ケプラー式望遠鏡では60°以上,ガリレイ式
望遠鏡では50°以上である望遠観察機器。 

wide angle telescopic 

system 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.2.5 

物体空間の視野 
2y 

望遠鏡系によって結像される光軸に垂直な物体平面の最大寸
法。単に視野ともいう。 
この数値は,長さの単位で表し,次の式による。 

2y=2l×tanω 

ここに, ω: 実視界2ωの2分の1 
 

l: 望遠観察機器の対物系から物体平面まで

の距離 

linear field of view in 

object space 

1.2.6 

入射ひとみ(瞳) 開口絞りから前方にある光学系によって作られる開口絞りの

像。開口絞りが物体空間に位置している場合には,開口絞り
そのもの。 

entrance pupil 

1.2.7 

射出ひとみ(瞳) 開口絞りから後方にある光学系によって作られる開口絞りの

像。開口絞りが像空間に位置している場合には,開口絞りそ
のもの。 

exit pupil 

1.2.8 

射出ひとみ(瞳)

距離 

望遠鏡系の最後の光学面の中心から射出ひとみ(瞳)までの
光軸に沿った距離。アイレリーフともいう。 

eye relief 

1.2.9 

入射ひとみ(瞳)

径 

物体空間において,光学系を通過する光軸に平行な入射光線
束の最大径。 
非円形の入射ひとみ(瞳)の場合には,これと面積が等しい
円の径とする。 

entrance pupil diameter 

1.2.10 

射出ひとみ(瞳)

径 

D' 

望遠鏡系によって像空間内に結像される,開口絞りの像の径。 
射出ひとみ(瞳)径D' は,次の式によって入射ひとみ(瞳)
径Dに関係づけられる。 

Γ

D

D'=

ここに, D: 入射ひとみ(瞳)径 
 

D': 射出ひとみ(瞳)径 

Γ: 望遠鏡系の倍率 

非円形の射出ひとみ(瞳)の場合には,これと面積が等しい
円の径とする。 
注記 ガリレイ式望遠鏡系の場合,開口絞りの像は虚像であ

る。 

exit pupil diameter 

1.2.11 

標準倍率 

射出ひとみ(瞳)径が観測者の眼の入射ひとみ(瞳)径に等
しい場合の,望遠鏡系の倍率。 
標準倍率は,射出ひとみ(瞳)径が2 mmのときに得られる。
これは角分解能限界が60秒になる眼の入射ひとみ(瞳)径に
相当する。 
注記 これ以上の高倍率では,射出ひとみ(瞳)径が2 mm以

下になり,眼の角分解能が不足となるため,より細部
が見えるようになるわけではない。 

normal magnification 

1.2.12 

有効倍率 

Γ' 

望遠観察機器の角分解能限界と眼の角分解能限界とが合致す
る場合の,望遠鏡系の倍率。 
有効倍率Γ'は,次の式による。 

0.2D≦Γ'≦0.75D 

ここに, D: 入射ひとみ(瞳)径(mm) 
 0.2,0.75: 係数(mm−1) 

注記 標準倍率は,0.5 Dであり,眼の角分解能限界の個人差

などに相当する幅をもたせて有効倍率としている。 

useful magnification 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.2.13 

角分解能限界 

ε 

光学系で分離して見ることができる無限遠の2点又は2線の
中心間の最小角度。この数値は,角度の単位で表す。 
角分解能限界(レイリー限界の近似値)を秒の単位で表す場
合は,次の式による。 

D

ε

120

=

ここに, D: 入射ひとみ(瞳)径(mm) 

limit of angular 

resolution 

1.2.14 

望遠鏡系視力 

v' 

眼と望遠鏡系とを組み合わせた角分解能限界を分の単位で表
したときの逆数で,望遠鏡系を通して物を観察する認識力。 

telescopic acuity of 

vision 

1.2.15 

望遠鏡系効率 

物体の細部を裸眼で見分ける観察者の能力を増強する望遠鏡
系の能力であって,望遠鏡系視力v'と裸眼視力vとの比率に
よって表される。 
注記 裸眼視力vは,眼の角分解能限界を分で表したときの

逆数である。 

efficiency of telescopic 

system 

1.2.16 

昼光効率 

LH,LS 

背景の順応輝度が3.2 cd/m2を超える明所での望遠鏡系効率。 

LHは望遠鏡を手で持っているときの昼光効率,LSは望遠鏡を

支持台に固定しているときの昼光効率であり,LHとLSとは区
別するのが望ましく,それぞれ次の式による。 

LH=0.8(1 ‒ 0.03Γ)×Γ 

Γ

D'

L

×

=

65

.1

1

06

.1

S

ここに, Γ: 望遠鏡系の倍率 
 

D': 射出ひとみ(瞳)径(mm) 

なお,射出ひとみ(瞳)径D'は2 mm以上とすることが望ま
しい。 

daylight efficiency 

1.2.17 

薄暮係数 

Lt 

薄暮条件における望遠鏡系効率。薄暮係数は,次の式による。 

Γ

D

L

×

=

t

ここに, D: 入射ひとみ(瞳)径(mm) 
 

Γ: 望遠鏡系の倍率 

geometric twilight 

number 

1.2.18 

正の視度 

望遠鏡系の接眼レンズから出る光線束の収束する度合い。光
線束の収束ともいう。 

convergence of rays 

1.2.19 

負の視度 

望遠鏡系の接眼レンズから出る光線束の発散する度合い。光
線束の発散ともいう。 

divergence of rays 

1.2.20 

視度調整範囲 

視度を調整できる範囲。この数値は,毎メートル(m−1)の単
位で表す。 

dioptre adjustment range 

1.2.21 

焦点移動 

倍率を変更できる望遠鏡系の焦点が倍率の変更中にずれるこ
と。 

image defocusing 

1.2.22 

光軸上視差 

望遠鏡系の対物系による物体の像面と焦点板面との不一致。 

axial parallax 

1.2.23 

潜望鏡観察 

対物系と接眼レンズとの,平行光軸の分離。ペリスコープ(JIS 
Z 8120参照)観察ともいう。 

periscopicity 

1.2.24 

最短合焦距離 

射出光線が平行光束になるように望遠鏡系が焦点を合わせら
れる対物系第1面から物体までの最短距離。 

minimum distance of 

observation, 

close distance 

1.2.25 

透過率 

望遠鏡系から出る光束の望遠鏡系に入る光束に対する比。 
注記 一般に,透過率の値は,入射光の入射角及び分光特性

によって異なる。 

transmittance 

1.2.26 

ベイリンググレ

ア 

射出ひとみ(瞳)面での好ましくない光。散乱又は好ましく
ない反射が原因で発生する。フレアともいう。 
注記 JIS Z 8120の02.01.19の定義を変更。 

veiling glare 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.2.27 

ベイリンググレ

ア指数 

望遠鏡系から射出する,光束ΦBの光束ΦWに対する比。 

ここに, ΦB: 一様に照明された白の背景の中に置か

れた完全に黒の円盤状物体に焦点を合
わせたときに,その像の中心部から射出
する光束。 

ΦW: ΦBの黒の円盤状物体を白色背景に置換

したときに得られる光束。 

注記 ISO 9358の2.2の定義を変更。 

veiling glare index 

1.2.28 

口径食 

光学系に入射した軸外光束が光学系を通過するうちに部分的
に遮蔽されること。  

vignetting 

1.2.29 

像の回転, 
像の倒れ 

プリズム又は反射鏡を備えた単眼鏡において物体の像が光軸
に垂直な面内で回転する(倒れる)こと。 
注記 日本における望遠鏡関連の業界の慣習で,これを“像

の倒れ”ともいう。 

image rotation 

1.2.30 

ズーム比 

連続的に倍率を変更できる望遠鏡系の最低倍率と最高倍率と
の比。 
例 3-12×56と表示されているライフルスコープのズーム比

は12:3=4である。 

zoom ratio, 
zoom factor, 
magnification ratio 

1.2.31 

ズーム範囲 

連続的に倍率を変更できる望遠鏡系の最低倍率及び最高倍
率。 
例 3-12×56と表示されているライフルスコープのズーム範

囲は3倍〜12倍である。 

zoom range, 
magnification range 

3) 望遠鏡系の光学部品及び構成要素 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.3.1 

(望遠鏡系の)対

物系 

遠方にある物体の像を結ぶ望遠鏡光学系の一部。 

objective 

1.3.2 

屈折対物系 

レンズだけを使用して像を結ぶ対物系。 

refracting objective 

1.3.3 

反射対物系 

反射鏡だけを使用して像を結ぶ対物系。 

reflecting objective 

1.3.4 

反射屈折対物系 

レンズ及び反射鏡を使用して像を結ぶ対物系。 

catadioptric objective 

1.3.5 

望遠型対物系 

最初の光学面から焦点までの距離が,対物系の焦点距離未満
である対物系。 
注記 英語の“telephoto”は,写真関係に限らないとしている。 

telephoto lens 

1.3.6 

正立系 

対物系が形成する像を正立させるために使用する光学系。 
注記 正立系は像を面内で光軸周りに180°回転するときに

一般的に用いられる。 

erecting system 

1.3.7 

プリズム正立系 

一群のプリズムで構成される正立系。 

prism erecting system 

1.3.8 

レンズ正立系 

一群のレンズで構成される正立系。 

lens inverting system 

1.3.9 

接眼レンズ 

対物系又は対物系と正立系とが形成する像を見るために使用
される光学系。アイピースともいう。 

eyepiece 

1.3.10 

視度目盛 

接眼レンズから出る光線束の収束又は発散する度合いを表示
するために,調節機構に備えられた目盛。 

dioptre scale 

1.3.11 

視野レンズ 

対物系の像面の位置又はその近くに置くレンズ。通過する軸
外光線の方向を変えることによって,以降の光学系のサイズ
を小さくすることができる。フィールドレンズともいう。 

field lens 

1.3.12 

光学フィルタ 

入射する光の強度,分光特性などを変更するために使用する
光学要素。 

optical filter 

1.3.13 

レチクル 

像面に置く十字線,目盛などを刻んだガラス板又はこれらの
相当品。 

reticle 

background image

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1.3.14 

レンズフード 

迷光が視野の外側から対物系まで届くのを防止するための,
対物レンズの前面に取り付けられるアタッチメント。 

lens hood 

1.3.15 

目当て 

接眼レンズに取り付けて,観察者の眼又は眼鏡が接眼レンズ
に接触しないようにする部材。アイカップともいう。 

eye cup 

b) 双眼鏡,単眼鏡及びスポッティングスコープ用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2.1.1 

双眼鏡 

二つの同性能の単眼鏡を平行な光軸で結合し,両眼視できる
ようにした望遠観察機器。 

binoculars 

2.1.2 

プリズム双眼鏡 

正立系として,プリズムを用いた双眼鏡。 

prism binoculars 

2.1.3 

レンズ双眼鏡 

正立系として,レンズを用いた双眼鏡。 

lens binoculars 

2.1.4 

ガリレイ双眼鏡 

ガリレイ式望遠鏡系を用いた双眼鏡。 

Galilean binoculars 

2.1.5 

変倍式双眼鏡 

倍率を変更する手段を備えた双眼鏡。 
変倍式双眼鏡には,ズーム式双眼鏡及び倍率切換可能な双眼
鏡のいずれも含む。 

variable power 

binoculars 

2.1.6 

ズーム式双眼鏡 

倍率を連続的に変更するメカニズムを備えた双眼鏡。 

zoom binoculars 

2.1.7 

中央繰出し式双

眼鏡 

両方の望遠鏡系の光学構成要素を同時に調整して,焦点調整
を行う双眼鏡。CF式双眼鏡ともいう。 

binoculars with centre 

focusing 

2.1.8 

単独繰出し式双

眼鏡 

各望遠鏡の光学構成要素を,別々に調整して焦点調整を行う
双眼鏡。IF式双眼鏡ともいう。 

binoculars with 

individual focusing 

2.1.9 

内部焦点調整式

双眼鏡 

外側の光学構成要素は動かさず,望遠鏡の内側の光学構成要
素を動かして,焦点調整を行う双眼鏡。 

binoculars with internal 

focusing 

2.1.10 

防水双眼鏡 

水没しても,内部に水が浸入しない,かつ,内部曇りを起こ
さない双眼鏡。 
JIS B 7261の表2(試験範囲Tの双眼鏡,単眼鏡及びスポッ
ティングスコープの環境要求事項)の通し番号12,13,14及
び15を満たす双眼鏡をいう。 

waterproof binoculars 

2.1.11 

防滴双眼鏡 

雨水がかかっても,内部に雨水が浸入しない双眼鏡。 
防水双眼鏡と同等の構造で,JIS B 7261の表2(試験範囲T
の双眼鏡,単眼鏡及びスポッティングスコープの環境要求事
項)の通し番号12を満たす双眼鏡をいう。 

water resistant 

binoculars 

2.1.12 

双眼鏡のヒンジ 

眼幅の調整機構。 

hinge of binoculars 

2.1.13 

眼幅 

b' 

双眼鏡における左右の射出ひとみ(瞳)の中心間隔。 
注記 双眼鏡は,通常,眼幅を変更できるように設計されて

いる。眼幅が一定のモデルもある。 

interpupillary distance 

2.1.14 

眼幅目盛 

眼幅の値を表示する目盛。 

interpupillary scale 

2.1.15 

像の回転差, 
像の倒れ差 

双眼鏡において,各々の望遠鏡系で結像される像の回転の差。
像の倒れ差ともいう。 

disparity of image 

rotations 

2.1.16 

比浮き上がり度 

P1 

対物系の中心間隔Bの,接眼レンズの中心間隔bに対する比。 
比浮き上がり度は,次の式による。 

b

B

P=

1

ここに, B: 対物系の中心間隔 
 

b: 接眼レンズの中心間隔 

注記 接眼レンズの中心間隔bではなく,眼幅b'を考慮した

方がよい場合がある。 

specific plasticity 

background image

B 7157:2019  

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2.1.17 

全浮き上がり度 

肉眼で双眼の望遠観察機器を使用するときに,空間の立体感
を増強する度合い。 
全浮き上がり度の評価は,次の式による。 

P=Γ×P1 

ここに, Γ: 望遠鏡系の倍率 
 

Pl: 比浮き上がり度 

plasticity 

2.1.18 

立体視の範囲 

R0 

観測者が,物体を無限遠と区別して立体的に知覚できる限界
距離。 
立体視の範囲は,次の式による。 

Γ

η

B

R

×

=

e

0

ここに, B: 対物系の中心間隔 
 

ηe: 肉眼の標準立体視限界値 

[ηe=10(秒),約5×10−5 rad] 

Γ: 望遠鏡系の倍率 

range of stereoscopic 

vision 

2.1.19 

立体視限界値 
ΔR 

光軸方向に並んだ2物体が立体的に知覚できる最小間隔。 
立体視限界値は,次の式による。 

Γ

η

B

R

R

e

2

Δ

×

=

ここに, R: 立体視限界を定義する物体までの距離 
 

B: 対物系の中心間隔 

ηe: 肉眼の立体視限界値 

[ηe=10(秒),約5×10−5 rad] 

Γ: 望遠鏡系の倍率 

threshold depth of 

stereoscopic vision 

2.1.20 

左右光軸平行度 

双眼の望遠観察機器の左右の射出光軸間の平行性。 

binocular alignment 

2.1.21 

光軸の左右収束 

双眼の望遠観察機器の接眼レンズから出る光線束が左右の射
出ひとみ(瞳)の中心と無限遠に対応する軸上の像点を通る
面内で左右方向に収束する平行性の不備。 
この条件下で,光線束の頂点は射出ひとみ(瞳)の後ろにで
きる。 
注記 光軸の左右発散と左右収束との違いを図示する。下側

が対物系,上が接眼レンズである。 

光軸の左右発散 

光軸の左右収束 

左右光軸の左右発散及び左右収束 

convergence of axes 

2.1.22 

光軸の左右発散 

双眼の望遠観察機器の接眼レンズから出る光線束が左右の射
出ひとみ(瞳)の中心と無限遠に対応する軸上の像点とを通
る面内で左右方向に発散する平行性の不備。 
この条件下で,光線束の頂点は対物系の前にできる。 

divergence of axes 

2.1.23 

光軸の上下発散 

双眼の望遠観察機器の接眼レンズから出る光線束が,無限遠
に対応する像点を通り,かつ,左右の射出ひとみ(瞳)の中
心を通る線と垂直である面内で,発散する平行性の不備。 

dipvergence of axes 

2.1.24 

倍率相対差 

双眼の望遠観察機器における左右倍率の差の低倍率に対する
割合。 

relative difference in 

magnification 

2.2 

単眼鏡 

倍率がおおむね15倍以下の手持ちの単一の望遠鏡系。 

monocular 

background image

B 7157:2019  

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2.3 

スポッティング

スコープ 

倍率がおおむね15倍を超える,三脚などに固定された単一の
望遠鏡系。 

spotting scope 

2.3.1 

変倍スポッティ

ングスコープ 

倍率を変更可能な手段を備えたスポッティングスコープ。 
注記 変倍スポッティングスコープには,ズーム式及び倍率

切換え式のいずれも含む。 

variable power spotting 

scope 

2.3.2 

双眼スポッティ

ングスコープ 

遠方の物体を両眼で観察可能なスポッティングスコープ。 

binocular spotting scope 

2.4 

潜望鏡 

遠方の物体を遮蔽物又は不透明な物体越しに観察できるよう
に設計された望遠鏡系。ペリスコープともいう。 

periscopic telescope 

2.5 

漏光(ろうこう) 射出ひとみ(瞳)の近辺に,プリズム系の中を想定外の光路

に沿って進む光によって生じるひとみ(瞳)。 

false pupils 

c) ライフルスコープ用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3.1.1 

ライフルスコー

プ 

ライフル銃などに装着され,照準のために使用される望遠鏡。 
注記 JIS Z 8120の02.03.68の定義を修正。 

telescopic sight 

3.1.2 

主鏡筒 

ライフルスコープの本体。 

main tube 

3.1.3 

中央鏡筒 

接眼レンズと対物レンズとの間に位置した,多くの場合,ラ
イフルスコープの最も細い部分。 

central tube 

3.1.4 

対物鏡筒 

対物レンズ枠を取り付ける主鏡筒の一部分。まっすぐで,多
くは円筒形をなしている。 

objective tube 

3.1.5 

視差 

光軸上観察及び光軸外観察で生じる照準点間の角度偏差。 

parallax 

3.1.6 

照準設定距離 

軸上及び軸外の観察において,物体の像とレチクルの光軸方
向位置とのずれが無視できるほど小さくなる物体距離。 
注記 この場合,軸外の観察における視差は0である。 

parallax-free distance 

3.1.7 

上下弾着補正 

レチクルと物体像との相対的な垂直位置を調整する機構。 

elevation adjustment 

3.1.8 

水平弾着補正 

レチクルと物体像との相対的な水平位置を調整する機構。 

windage adjustment 

3.1.9 

レチクル調整範

囲 

水平補正及び上下補正のための,直交する二方向それぞれの
レチクルと物体像との相対位置の調整範囲。 

reticle adjustment range 

3.1.10 

レチクル斜行 

レチクル調整軸(上下及び水平)とレチクルラインとの角度
差。 

reticle tracking 

3.1.11 

照準マーク 

照準を定めるために使用されるレチクルパターンの構造的部
分。 

aiming mark 

3.1.12 

照準点 

照準マークに対応する物体上のポイント。 

aiming point 

3.1.13 

一次像面 

対物系の結像面。 

first image plane 

3.1.14 

二次像面 

正立系による結像面。 

second image plane 

3.1.15 

換算値 

物体面における照準マークの等価的な寸法。 

subtension value, 
subtension measure 

3.1.16 

弾着点 

弾丸が実際に標的に当たった場所。 

point of impact 

3.1.17 

弾着点補正 

照準点からの弾着点のずれを修正する動作。 

shift of point of impact, 
sighting in 

3.1.18 

照準線移動 

ズーム又は焦点合わせによる照準線の変位。 

line of sight shift 

3.1.19 

像とび 

倍率切換え器の位置又は倍率変更方向を変えたときの照準点
の移動。 

image jump 

3.1.20 

ズーム式ライフ

ルスコープ 

連続的に倍率変更が可能なライフルスコープ。 

zoom riflescope 

background image

10 

B 7157:2019  

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3.1.21 

アイレリーフ範

囲 

顕著な“けられ”がなく視野全体を見ることができる状態で
の,光学系の最終光学面の頂点から眼のひとみ(瞳)までの
距離の範囲。 
ライフルスコープの場合,日中の眼のひとみ(瞳)の直径を
3 mmと仮定する。 

eye relief range 

d) 天体望遠鏡用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4.1.1 

天体望遠鏡 

天体観測を目的とする望遠観察機器。 

astronomical telescope 

4.1.2 

(天体望遠鏡の)

対物系の有効
径 

入射する光線束の光軸に平行な物体空間側の最大直径。 
有効径は天体望遠鏡の入射ひとみ(瞳)径Dに等しい。 
注記 対物系とは対物レンズ又は反射対物鏡を意味する。 

clear aperture of 

objective 

4.1.3 

(天体望遠鏡の)

角分解能 

2点を別々の点として識別する光学系の能力。物体空間の視
角であり,角度の単位(ラジアン又は秒)で表す。収差が無
視できる理想光学系では,(天体望遠鏡の)角分解能限界に等
しい。 

angular resolution 

4.1.4 

(天体望遠鏡の)

角分解能限界 

ε' 

レイリー限界に基づく(天体望遠鏡の)角分解能の理論的限
界。(天体望遠鏡の)角分解能限界はラジアンの単位で表し,
次の式による。 

D

λ

ε'

×

= 22

.1

ここに, λ: 観測に使用する光の波長(mm) 
 

D: (天体望遠鏡の)対物系の有効径(mm) 

limit of angular 

resolution, 

Rayleigh criterion 

4.1.5 

回折限界望遠鏡 

角分解能がレイリー限界に達している天体望遠鏡。 

diffraction limited 

telescope 

4.1.6 

ファインダ望遠

鏡 

主となる天体望遠鏡の鏡筒に取り付け,光軸に平行に調整し
た補助の望遠鏡。視野を広くして星などの目標物に主となる
天体望遠鏡を向けるのを容易にする役割をもつ。 

finder telescope 

4.1.7 

天頂プリズム 

物体を容易に観測できるように,天体望遠鏡の主軸に対して
見る方向を90°変える直角プリズム。 

diagonal prism 

4.1.8 

バーローレンズ 

対物系と焦点面との間に置かれ,対物系の焦点距離を長くす
る負の焦点距離をもつレンズ系。 

Barlow lens 

4.1.9 

太陽投影板 

接眼レンズ又は専用の投影レンズによって太陽の像が映し出
される投影スクリーン。 

solar projection plate 

4.1.10 

ハーシェル・プリ

ズム 

太陽像の明るさを下げるために望遠鏡の光軸に対し45°に向
けられたくさび形のプリズム。 
注記 見る方向はハーシェル・プリズムによって望遠鏡の主

軸に対し90°曲げられる。 

Herschel wedge 

参考文献 

JIS Z 8120 光学用語 

ISO 9358,Optics and optical instruments−Veiling glare of image forming systems−Definitions and methods of 

measurement 

background image

11 

B 7157:2019  

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 7517:2019 望遠鏡用語 

ISO 14132-1:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 1: General terms and alphabetical indexes of terms in 
ISO 14132 
ISO 14132-2:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 2: Terms for binoculars, monoculars and spotting scopes 
ISO 14132-3:2014,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 3: Terms for telescopic sights 
ISO 14132-4:2015,Optics and photonics−Vocabulary for telescopic systems−Part 4: Terms for astronomical telescopes 

(I)JISの規定 

(II)国際規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 分類 

a) 共通用語がISO 
14132-1に,b) 双眼
鏡,単眼鏡及びスポッ
ティングスコープ用
語がISO 14132-2に,
c) ライフルスコープ
用語がISO 14132-3
に,d) 天体望遠鏡用
語がISO 14132-4に,
それぞれ対応する。 

ISO規格にはない項目
である。 

追加 

構成の変更だけで,技術的差異はな
い。 

ISO規格では対応する望
遠鏡用語は4規格に分か
れているが,用語という汎
用的な概念の規格である
ことを考慮し,JISでは利
用者の利便性向上のため1
規格に統合した。 

4 記号 

表1 

ISO 14132-1 

ISO規格では,εしか取
り上げられていない。 

追加 

表1の中の,天体望遠鏡の角分解能限
界はISO 14132-4で定義されており,
通常の角分解能とは別の記号が指定
されているため,(天体望遠鏡の)角
分解能限界ε'を追加した。技術的差異
はない。 

対応ISO規格の定期見直
し時に追加を提案する。 

3

B

 7

1

5

7

2

0

1

9

background image

12 

B 7157:2019  

(I)JISの規定 

(II)国際規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 用語及び
定義 

1.2.1,1.2.3,1.2.9,
1.2.10,1.2.11,1.2.13,
1.2.16,2.1.16,2.1.17,
2.1.18,2.1.19,3.1.21, 

ISO 14132-1,
ISO 14132-2,
ISO 14132-3 

4.2.1ほか 
Note to entry 

変更 

ISO規格原文中のNote to entryについ
て,本文とするか,注記とするか,内
容を検討して変更した。 
なお,注記としたものはここでは変更
点として挙げない。 

ISO規格におけるNote to 
entryの概念はJISにない
ため,改正提案に該当しな
い。 

1.2.1 倍率 

ISO 14132-1 

4.2.1 

追加 

利便性のため,数式中の記号の説明を
追加した。技術的差異はない。 

改正提案の予定はない。 

1.2.3 見掛け視界 

ISO 14132-1 

4.2.3 

追加 

“射出端”の定義が明確でないため,
ガリレイ式とそうでない場合とに分
けて定義を追加した。曖昧に表現され
ている“射出端”の定義をより厳密に
したため,技術的差異の可能性がある。 

対応ISO規格の定期見直
し時に追加を提案する。 

追加 

利便性のため,数式中の記号の説明を
追加した。技術的差異はない。 

改正提案の予定はない。 

1.2.11 標準倍率 

ISO 14132-1 

4.2.11 

追加 

利用者の理解向上のため,射出ひとみ
(瞳)径を2 mmとすることの理由の
説明を追加した。技術的差異はない。 

対応ISO規格の定期見直
し時に追加を提案する。 

1.2.12 有効倍率 

ISO 14132-1 

4.2.12 

追加 

利用者の理解向上のため,有効倍率と
標準倍率の関係の説明を追加した。技
術的差異はない。 

対応ISO規格の定期見直
し時に追加を提案する。 

1.2.17 薄暮係数 

ISO 14132-1 

4.2.17 

追加 

利便性のため,数式中の記号の説明を
追加した。技術的差異はない。 

改正提案の予定はない。 

1.2.26 ベイリンググ
レア 

ISO 14132-1 

4.2.26 

追加 

国内で使用されている“フレア”を代
替用語として追加した。 

改正提案の予定はない。 

1.2.29 像の回転,像
の倒れ 

ISO 14132-1 

4.2.29 

追加 

対応英語はimage rotation(像の回転)
だが,国内慣習を考慮し,“像の倒れ”
を併記したことを説明した。 

国内慣習のため,ISOへの
改正提案の予定はない。 

2.1.3 レンズ双眼鏡 

ISO 14132-2 

3.1.2 

ガリレイ双眼鏡はレン
ズ双眼鏡の一種とだけ,
項目への注記に記され
ている。 

削除 

次項でガリレイ双眼鏡を独立した項
目とした。国内での双眼鏡呼称の一般
的傾向を反映したもので,技術的差異
はない。 

国内事情のため,ISOへの
改正提案の予定はない。 

3

B

 7

1

5

7

2

0

1

9

background image

13 

B 7157:2019  

(I)JISの規定 

(II)国際規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 用語及び
定義(続き) 

2.1.4 ガリレイ双眼
鏡 

ISO 14132-2 

第2版で削除された。 

追加 

国内業界の事情によって,ガリレイ双
眼鏡の項目の削除は時期尚早である。
技術的差異はない。 

国内事情のため,ISOへの
改正提案の予定はない。 

2.1.10 防水双眼鏡 

ISO 14132-2 

3.1.8 

追加 

防水の定義をJIS B 7621を引用して
より詳細にした。技術的には,より明
確になっている。 

対応ISO規格の定期見直
し時に項目の追加を提案
する。 

2.1.11 防滴双眼鏡 

ISO 14132-2 

3.1.9 

追加 

防滴の定義をJIS B 7621を引用して
より詳細にした。技術的には,より明
確になっている。 

対応ISO規格の定期見直
し時に項目の追加を提案
する。 

4.1.3,4.1.4 

ISO 14132-4 

3.3.1, 
3.3.2 

3.3.1にRayleigh criterion
と書かれている。 

変更 

レイリー限界の定義は,4.1.3ではな
く4.1.4にあるので,より適切な項目
に移動した。技術的差異はない。 

対応ISO規格の定期見直
し時に変更を提案する。 

4.1.5の次 

ISO 14132-4 

3.3.4 

resolving power 

削除 

“resolving power”は国内では天体望
遠鏡用語としては使用されていない
ため削除した。角分解能の項目で違っ
た表現で定義されているので技術的
差異はない。 

国内事情のため,ISOへの
改正提案の予定はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 14132-1:2015,ISO 14132-2:2015,ISO 14132-3:2014,ISO 14132-4:2015,MOD) 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

3

B

 7

1

5

7

2

0

1

9