B 7010:2013
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 分類······························································································································· 1
3 時計部品の名称及び定義 ···································································································· 1
B 7010:2013
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
時計協会(JCWA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 7010:2003は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 7010:2013
時計部品−名称
Parts of watches and clocks-Nomenclature
1
適用範囲
この規格は,一般用の時計部品の名称及び定義について規定する。
2
分類
時計部品の名称の分類は,次による。
a) 水晶式ムーブメント
1) 動力源部
2) 駆動・変換部
3) 切換え・修正部
4) カレンダー部
5) 入出力部
6) 表示・アラーム部
7) クロノグラフ・ストップウオッチ部
8) 基礎部材・その他
b) 機械式ムーブメント
1) 動力源・駆動部
2) 脱進・調速部
3) 巻上げ・自動巻部
c) 外装
1) ケース部
2) 表示部
3) バンド部
3
時計部品の名称及び定義
時計部品の名称及び定義は,次による。
なお,対応英語を参考として示す。
注記1 番号は,部品名称の分類及び図との関連付けにおいて規格を見やすくするために便宜的に付
けたもので,部品名称の代替として用いるものではなく,かつ,その一部でもない。
注記2 部品名称の下の丸括弧で囲む平仮名は,読みを示す。
注記3 図は,部品名称の理解を助けるために一例として挙げたものである。
注記4 ウオッチ,クロックの欄の○印は,それぞれウオッチ,クロックに適用する部品名称である。
a) 水晶式ムーブメント この分類では,水晶式ムーブメントの固有の部品名称について規定する。
2
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 水晶式ムーブメント及び機械式ムーブメントで共通に使われている部品名称は,ここに規定
する。ただし,水晶式ムーブメントと同じ部品名称であっても,定義が異なる場合には,機
械式ムーブメントにも規定する。
1) 動力源部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1101
電池
放電だけで,充電できない化学反応を利用した電源用部
品。
注記 “一次電池”,“酸化銀電池”,“リチウム電池”など
と呼ぶこともある。
1
2
○
○
battery
1102
二次電池
繰り返し充放電が可能な化学反応を利用した電源用部品。 4 c)
○
○
secondary
battery,
rechargeable
battery
1103
二次電池ブロ
ック
二次電池に入出力端子などを取り付けた部品。
○
○
secondary
battery block,
rechargeable
battery block
1104
太陽電池
光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子。
注記 “ソーラーセル”と呼ぶこともある。
○
○
solar cell
1105
太陽電池ブロ
ック
太陽電池に枠,座,出力端子などを取り付けた部品。
注記 “ソーラーセルブロック”と呼ぶこともある。
4 a)
○
○
solar cell block
1106
キャパシター 繰り返し充放電が可能な物理現象を利用した電源用部品。
注記 “コンデンサー”と呼ぶこともある。
○
capacitor
1107
キャパシター
ブロック
キャパシターに入出力端子などを取り付けた部品。
注記 “コンデンサーブロック”と呼ぶこともある。
4 b)
○
capacitor block
1108
電池押さえ
電池の上面を保持し,ムーブメント内からの電池の飛び出
しを防止する部品。
5 b)
10
○
battery clamp
1109
電池プラス端
子
電池プラス極に接し,回路ブロックとの電気的導通経路と
なる部品。
12
○
○
battery
connection (+)
1110
電池マイナス
端子
電池マイナス極に接し,回路ブロックとの電気的導通経路
となる部品。
1
2
12
○
○
battery
connection
(−)
1111
回転すい
(かいてんす
い)
腕の動きを発電輪列群の回転力に変える部材で,ヘビーメ
タルなどの材料からなる半円形状のおもり部品。
4 b)
○
oscillating
weight
1112
発電ブロック 発電を行う部品。
注記 “発電ブロック”の前に発電方法を表す語を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 熱発電ブロック(thermal generating block)など
4 c)
○
generating block
2) 駆動・変換部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1201
二番車
(にばんぐる
ま)
ムーブメントの中心に配置し,分表示の周期で回転する分
針を取り付ける車。
注記 “中心車”と呼ぶこともある。
1
○
○
center wheel
and pinion
1202
三番車
二番車を駆動する車。
1
○
○
third wheel and
pinion
3
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1203
四番車
ムーブメントの中心に配置し,秒表示の周期で回転する
車。一般に,秒針を取り付ける。
1
○
○
seconds wheel
and pinion
ムーブメントの非中心に配置し,三番車を駆動する車。秒
針は取り付けない。
5 b)
fourth wheel
and pinion
1204
五番車
四番車(秒針車)を駆動する車。
1
2
○
○
fifth wheel and
pinion
1205
番車
ローターと五番車との間にあって,連結する他の車を駆動
する車。
注記 六番車(sixth wheel & pinion)から順次七番(seventh
wheel & pinion) などと番号を付けて,個別部品名
称として用いる。
○
○
wheel and
pinion
1206
日の裏車
(ひのうらぐ
るま)
二番車(分針車又は筒かな)からの回転で筒車(時針車)
を駆動する車。
1
2
○
○
minute wheel
1207
筒車
(つつぐるま)
時表示の周期で回転する時針を取り付ける車。ムーブメン
トの中心に配置しない場合もある。
1
2
○
hour wheel
1208
中間車
(ちゅうかん
ぐるま)
駆動・変換部の二つの車の間に入れて,これらを連結させ
る車。
注記 “中間車”の前に駆動する相手の車の名称(“車”
を省く)を付けて,個別部品名称として用いる。
例 秒中間車(intermediate seconds wheel),表示中間車
(intermediate indicator wheel),二番中間車
(intermediate center wheel),時針中間車(intermediate
hour wheel),分針中間車(intermediate center wheel)
など
6 a)
○
○
intermediate
wheel
1209
秒車
(びょうぐる
ま)
ムーブメントの非中心に配置し,秒表示の周期で回転する
車。秒針を取り付ける。
注記 “秒車”の前に秒針の種類を付けてもよい。
例 小秒車(small seconds wheel)など
5 b)
6 a)
○
seconds wheel
1210
車押さえばね 針の表示誤差,ふらつきを防止する目的で車の所定部に接
触させ,摩擦,位置決め,又はその両方として作用するば
ね部品。
注記1 “車”を“かな”に置き換えて用いることがある。
注記2 “車押さえばね”の前に接触する車の名(“車”
を省く)を付けて個別部品名称として用いる。
例 三番車押さえばね(third wheel friction spring),四番車
押さえばね(seconds wheel friction spring),秒車押さ
えばね(seconds wheel friction spring),時針車押さえ
ばね(hour wheel friction spring)など
6 a)
○
○
wheel friction
spring
1211
ローター
ステップモーター又は発電機を構成する回転子。永久磁石
と回転力を伝える“かな”をもつ。
注記 “ローター”が複数あるときは,“ローター”の前
に機能を表す語を付けて区別してもよい。
例 秒ローター(seconds rotor),分ローター(minute rotor),
時ローター(hour rotor),AGローター(AG rotor),
発電ローター(generating rotor)など
1
2
4 b)
6 a)
○
○
rotor
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1212
ステーター
ステップモーター又は発電機を構成する高透磁率材料で
作られた固定子の磁極部。
注記 “ステーター”が複数あるときは,“ステーター”
の前に機能を表す語を付けて区別してもよい。
例 秒ステーター(seconds stator),分ステーター(minute
stator),時ステーター(hour stator),AGステーター
(AG stator),発電ステーター(generating stator)など
1
2
4 b)
○
○
stator
1213
コイルブロッ
ク
ステップモーター又は発電機を構成する高透磁率材料で
作られた固定子の駆動コイル巻き部。
注記1 “コイルブロック”が複数あるときは,“コイル
ブロック”の前に機能を表す語を付けて区別して
もよい。
例 秒コイルブロック(seconds coil block),分コイルブロ
ック(minute coil block),時コイルブロック(hour coil
block),AGコイルブロック(AG coil block),発電コ
イルブロック (generating coil block)など。
注記2 1/5秒コイルブロック(1/5 seconds coil block)ク
ロノグラフの1/5秒を表示するためのコイルブロ
ックで,機能を全て表せば,“1/5秒クロノグラフ
コイルブロック”となるが,主たる機能は,“1/5
秒を表示すること”であり,“クロノグラフ”の
機能は“1/5秒”に含まれて表現されていると考
えられるので,部品名称は,“1/5秒コイルブロッ
ク”とする。類似例として1/10秒コイルブロック,
1/100秒コイルブロックなどがある。
1
2
4 b)
○
○
coil block
1214
回路ブロック 回路基板上に回路を構成するIC,水晶振動子などが取り
付けられた部品。電池マイナス端子,コイルブロックなど
が取り付けられたものもある。
1
2
○
○
circuit block
1215
回路基板
(かいろきば
ん)
回路を構成する部品が取り付けられる板部品。絶縁板の上
に導体パターンが形成されている。
4 c)
○
○
printed wired
board
1216
IC
半導体基板上にトランジスターなどの能動素子及び抵抗,
コンデンサーなどの受動素子を集積させ,相互に接続して
回路を構成した部品。
3 a)
○
○
integrated
circuit
1217
水晶振動子
水晶時計の時間の基準となる発振器に用いる部品。
3 a)
○
○
crystal oscillator
1218
時針車
(じしんぐる
ま)
ムーブメントの中心に配置し,時表示の周期で回転する時
針を取り付ける車。
11
12
○
hour wheel
1219
分針車
ムーブメントの中心に配置し,分表示の周期で回転する分
針を取り付ける車。
11
12
○
center wheel
and pinion
1220
秒針車
ムーブメントの中心に配置し,秒表示の周期で回転する
車。一般に,秒針を取り付ける。
11
○
seconds wheel
and pinion
1221
回転すい車
(かいてんす
いぐるま)
回転すいの回転を発電輪列群に伝える車。
4 b)
○
oscillating
weight wheel
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3) 切換え・修正部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1301
小鉄車
(こてつぐる
ま)
二番車,筒車などを動かして時刻を合わせるときに,巻真
からの回転力を伝える車。
2
3 a)
○
setting wheel
1302
つづみ車
巻真と連動し,巻真からの回転力を小鉄車又は日の裏車に
伝える車。
1
19
○
clutch wheel
1303
中間車
切換え・修正部の二つの車の間に入れて,これらを連結さ
せる車。
注記 “中間車”の前に駆動する相手の車の名称(“車”
を省く)を付けて,個別部品名称として用いる。
例 小鉄中間車(intermediate setting wheel),日の裏中間車
(intermediate minute wheel)など
○
○
intermediate
wheel
1304
巻真
(まきしん)
時刻,カレンダーなどのセットを行う操作軸。巻上げ機能
をもつものは,“巻真(2306)”を使う。
注記 “巻真”の前に機能を表す語を付けて用いてもよ
い。
例 継手巻真(joint stem),スイッチ巻真(switching stem)
など
1
2
○
setting stem
1305
おしどり
巻真を押し引きしたとき,巻真の軸方向の位置を決定する
板状の部品。
1
2
○
setting lever
1306
おしどりレバ
ー
巻真を抜くとき,おしどりを巻真から外すレバー部品。
13 b) ○
lever for setting
lever
1307
かんぬき
おしどりによって作動し,つづみ車を動かす板状の部品。
1
2
○
yoke
1308
かんぬきばね かんぬきに作用するばね部品。
○
yoke spring
1309
リセットレバ
ー
りゅうずなどの外部操作部材の動きに連動して作動し,回
路をリセットする部品。
8 b)
○
reset lever
1310
規正レバー
(きせいれば
ー)
りゅうずなどの外部操作部材に連動して作動し,ローター
又は四番車などを押さえて輪列の回転を停止させる部品。
秒帰零機能,リセット機能などが付加されたものもある。
2
3 a)
○
○
train wheel
setting lever
1311
スイッチレバ
ー
スイッチの役割をもつ電気接点部品。
注記 “スイッチレバー”の前に機能を表す語を付けて用
いてもよい。
例 緩急スイッチレバー(regulating switch lever)など
5 a)
6 a)
○
○
switch lever
1312
裏押さえ
おしどりの位置決め機能をもち,おしどり,かんぬきなど
の裏物を押さえる部品。電池プラス端子の機能をもったも
のもある。
1
2
○
setting lever
jumper
1313
押さえ
切換え・修正部の他の部品を押さえる部品。
注記 “押さえ”の前に押さえる相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 かんぬき押さえ(yoke holder),おしどり押さえ(setting
lever spring),裏物押さえ(setting wheel plate)など
13 b)
14 b)
○
holder,
cover,
spring,
plateなど
1314
針回し
時刻合わせのため,時針・分針位置を修正するための車。
“針回しつまみ”と一体のものもある。
注記 “針回し車”と呼ぶ場合もある。
11
○
hand setting
arbor
6
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1315
停止レバー
外部から直接操作できる操作部と一体で作られ,ロータ
ー,四番車などを押さえて輪列の回転を停止させる部品。
注記 “停止レバー”の前に押さえる相手の部品名称
(“車”を省く)を付けて,個別部品名称として用
いる。
例 秒停止レバー(seconds wheel stop lever)など
12
○
wheel stop lever
4) カレンダー部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1401
カレンダー裏
板
(かれんだー
うらいた)
日車の歯先をガイドする機能をもった部品。
4 a)
○
calendar
platform
1402
日車押さえ
(ひぐるまお
さえ)
日車を保持する部品。
3 b)
4 a)
○
date indicator
maintaining
plate
1403
日車
日付を表示する円板状の部品。
3 b)
4 a)
○
○
date indicator
1404
曜車
(ようぐるま)
曜日を表示する円板状の部品。
3 b)
○
○
day indicator
1405
日回し車
日車を回転させる車。
注記 曜車回転機能を併せもつものもある。
3 b)
4 a)
○
date indicator
driving wheel
1406
曜回し車
曜車を回転させる車。
15 b) ○
day indicator
driving wheel
1407
月齢車
(げつれいぐ
るま)
月の満ち欠けを表示する車。
23
○
○
moon phase
indicator
1408
中間車
カレンダー部の二つの車の間に入れて,これらを連結させ
る車。
注記 “中間車”の前に駆動する相手の車の名称(“車”
を省く)を付けて,個別部品名称として用いる。
例 日回し中間車(intermediate date wheel)など
13 b)
15 b)
○
○
intermediate
wheel
1409
修正車
(しゅうせい
ぐるま)
日車,曜車などの表示位置を修正する車。
注記 “修正車”の前に機能を表す語を付けて,個別部品
名称として用いる。
例 日修正車(date corrector wheel),早修正車(quick
corrector wheel),カレンダー修正車(calendar corrector
setting wheel)など
3 b)
○
corrector setting
wheel,
corrector wheel
1410
修正伝え車
修正車に回転力を伝える車。
注記 “修正伝え車”の前に回転力を伝える相手の車の名
称(“修正車”を省く)を付けて,個別部品名称と
して用いる。
例 カレンダー修正伝え車(calendar corrector setting
transmission wheel),日修正伝え車(date corrector setting
transmission wheel),曜修正伝え車(day corrector setting
transmission wheel),早修正伝え車(quick corrector
setting transmission wheel)など
3 b)
○
corrector setting
transmission
wheel
7
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1411
修正レバー
日車,曜車などの表示位置を修正するレバー状の部品。
注記1 “修正レバー”の前に機能を表す語を付けて,個
別部品名称として用いる。
注記2 “コレクター”と呼ぶこともあり,対応英語は
“corrector”となる。
例 早修正レバー(quick corrector lever),曜コレクター
(day corrector),日コレクター(date corrector)など
4 a)
14 b)
○
corrector lever
(corrector)
1412
修正伝えレバ
ー
修正レバーを作動するレバー状の部品。
注記 “修正伝えレバー”の前に作動する相手の部品名称
(“修正レバー”を省く)を付けて,個別部品名称
として用いる。
例 早修正伝えレバー(quick corrector transmission lever)
など
○
corrector
transmission
lever
1413
ジャンパー
日車,曜車などの表示車を定位置に位置決めする部品。
注記 “ジャンパー”の前に位置決めする相手の車の名称
(“車”を省く)を付けて,個別部品名称として用
いる。
例 日ジャンパー(date jumper),曜ジャンパー(day jumper)
など
3 b)
4 a)
○
jumper
5) 入出力部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1501
センサー
物理量及びその変化量を検出する素子。
注記 “センサー”の前に検出する物理量を付けて,個別
部品名称として用いる。
例 温度センサー(thermo sensor),圧力センサー(pressure
sensor),光センサー(photo sensor),磁気センサー
(magnetic sensor)など
16
18
○
○
sensor
1502
マイクロホン 音声を電気信号に変換する部品。
注記 “マイク(mike)”と呼ぶこともある。
○
○
microphone
1503
アンテナブロ
ック
電波を空間に発射,又は空間から受けとる部品。コイル,
心,端子などからなる。
16
○
○
antenna block
1504
コイル
導線を管状に巻いた部品。
注記 “コイル”の前に機能を表す語を付けて,個別部品
名称として用いる。
例 アンテナコイル(antenna coil)など
16
○
○
coil
1505
コイルブロッ
ク
コイルに端子などを取り付けた部品。
注記 “コイルブロック”の前に機能を表す語を付けて,
個別部品名称として用いる。
例 アンテナコイルブロック(antenna coil block)など
○
○
coil block
6) 表示・アラーム部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1601
液晶パネル
(えきしょう
ぱねる)
デジタル表示器の一種。2枚のガラスの間に液晶材料を封
入し,絵,文字などを表示するパネル。
注記1 反射板が接着されているものもある。
注記2 “LCD(liquid crystal display)”と呼ぶこともある。
7
8 a)
○
○
liquid crystal
panel
8
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1602
散乱板
(さんらんば
ん)
液晶パネルの表示を見やすくするために,ランプなどの光
を散乱させる部品。
注記 反射層が付いているものもある。
○
scatter sheet
1603
反射板
(はんしゃば
ん)
光を反射する部品。
7
○
○
reflecting mirror,
reflecting plate
1604
ランプ
表示部を照明するための管状・球状の光源部品。LEDラ
ンプを含む。
10
○
○
bulb,
lamp
1605
ELパネル
エレクトロルミネセンスの原理を用いた面状の光源部品。
注記 エレクトロルミネセンスについては,図17参照。
10
17
○
○
electrolumines-
cence panel
1606
ELブロック
ELパネルに枠,座,入力端子などを取り付けた部品。
○
○
electrolumines-
cence panel
block
1607
中間車
表示・アラーム部の二つの車の間に入れて,これらを連結
させる車。
注記 “中間車”の前に駆動する相手の車の名称(“車”
を省く)を付けて,個別部品名称として用いる。
例 気圧中間車(atmospheric pressure intermediate wheel)
など
○
○
intermediate
wheel
1608
表示車
情報を表示するために,絵,文字などを描いた車。
注記 “表示車”の前に表示する情報の名称を付けて,個
別部品名称として用いる。
例 モード表示車(mode indicator wheel)など
○
○
indicator wheel
1609
車
情報を表示するための針を取り付けた車。
注記 “車”の前に表示する情報の名称を付けて,個別部
品名称として用いる。
例 気圧車(atmospheric pressure wheel),24時車(24 hours
wheel)など
○
○
wheel
1610
アラーム車
アラームのセット時刻を表示するため又はセット時刻に
接点をオンするための車。
注記1 アラームセット時分を表示する車には針又は円
板を取り付ける。
注記2 “アラーム”と“車”との間に表示する時刻単位
又は機能を表す語を付けて,個別部品名称として
用いることがある。
例 アラーム分車(alarm center wheel),アラーム日の裏車
(alarm minute wheel),アラーム筒車(alarm hour
wheel)など
注記3 “アラーム”の代わりに“目安”は,用いない。
12
○
○
alarm wheel
1611
アラーム合せ
車
アラーム時刻をセットする車。
注記1 “アラームセット車”ともいう。
注記2 “アラーム”の代わりに“目安”は,用いない。
12
○
○
alarm setting
wheel
1612
振動板
(しんどうば
ん)
電圧印加によって振動し,音を発生する板部品。
一般的には,圧電素子などの発音素子を貼り付ける。
○
○
vibrating plate
1613
スピーカー
発音装置。
○
○
speaker
1614
ホーン
アラーム音を拡大する部品。
○
horn
9
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7) クロノグラフ・ストップウオッチ部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1701
復針レバー
(ふくしんれ
ばー)
各クロノグラフ車に取り付けた針の位置をゼロ位置に戻
す(帰零する)レバー状の部品。
6 b)
○
hammer
1702
復針伝えレバ
ー
外部操作部材と復針レバーとの間をつなぐレバー状の部
品。
6 b)
○
hammer
operating lever
1703
発停レバー
(はっていれ
ばー)
クロノグラフ車の運針開始及び停止を行うレバー状の部
品。
6 b)
○
chronograph
coupling lever
1704
発停伝えレバ
ー
外部操作部材と発停レバーとの間をつなぐレバー状の部
品。
6 b)
○
coupling
operation lever
1705
作動レバー
作動カムを作動させて停止レバーを制御したり,モードを
切り替えたりするレバー状の部品。
6 b)
○
operating lever
1706
クロノグラフ
車
クロノグラフ用の針(時,分,秒など)を取り付ける車。
注記 “クロノグラフ車”が複数あるときは,“クロノグ
ラフ車”の前にクロノグラフ針が計測する時間単位
を付けて,区別する。
例 時クロノグラフ車(hour counting wheel),分クロノグ
ラフ車(minute counting wheel),秒クロノグラフ車
(seconds counting wheel),1/10秒クロノグラフ車
(1/10 seconds counting wheel)など
5 b)
6 b)
○
counting wheel
1707
クロノグラフ
中間車
クロノグラフ車を駆動する車。
注記 “クロノグラフ中間車”が複数あるときは,“クロ
ノグラフ中間車”の前に駆動するクロノグラフ車の
名称(“車”を省く)を付けて,区別する。
例 時クロノグラフ中間車(hour counter intermediate
wheel),分クロノグラフ中間車(minute counter
intermediate wheel),秒クロノグラフ中間車(seconds
counter intermediate wheel),1/10秒クロノグラフ中間
車(1/10 seconds counter intermediate wheel)など
5 b)
6 b)
○
counter
intermediate
wheel
1708
押さえ
クロノグラフ・ストップウオッチ部の他の部品を押さえる
部品。
注記 “押さえ”の前に押さえる相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 クロノグラフ押さえ(chronograph holder),復針レバ
ー押さえ(hammer cover)など
6 b)
○
cover,
holderなど
8) 基礎部材・その他
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1801
地板
(じいた)
ムーブメントの構成部品を取り付ける基礎となる板状の
部品。
1
2
○
○
main plate
1802
輪列受
(りんれつう
け)
地板と対になって時刻表示用の主要輪列群の位置決め,支
持を行う板状の部品。
1
2
○
train wheel
bridge
10
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1803
受
(うけ)
ムーブメントの構成部品を位置決め,支持する板状の部
品。
注記 “受”の前に位置決め,支持する相手の部品名称
(“車”は省く)又は構造を付けて,個別部品名称
として用いる。
例 二番受(center wheel bridge),回転すい受(oscillating
weight bridge),中受(center wheel bridge),上受(upper
plate),回路受(circuit plate),クロノグラフ受
(chronograph plate)など
1
6 b)
○
bridge,
plate
1804
文字板受板
文字板を受ける部品。
○
dial support
1805
耐磁板
(たいじばん)
外部磁界を吸収し,ムーブメント内への磁界の流入を減少
させる板状の部品。
○
○
magnetic shield
plate
1806
スイッチ板
(すいっちば
ん)
スイッチの接点となる板状の部品。
○
switch plate
1807
針座
針の表示誤差,ふらつきを防止する目的で車の所定部に接
触させる薄い環状の板ばね。
1
2
○
dial washer
1808
座
部品組込みの高さ,位置などを決めるために配設される部
品。
注記 “座”の前に位置決めなどをする相手の部品名称を
付けて,個別部品名称として用いる。
例 復針レバー座(hammer ring),つづみ車受座(clutch
wheel ring),絶縁座(insulating spacer),輪列受座(train
wheel bridge spacer),回路下座(lower circuit spacer),
回路受座(circuit plate spacer),コイルブロック座(coil
block spacer)など
6 b)
7
○
○
spacer,
ring
1809
止め座
他の部品を固定する環状の部品。
注記 “止め座”の前に固定する相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 曜車止め座(day indicator spring-clip),月齢車止め座
(moon phase indicator spring-clip)など
3 b)
13 b)
○
○
spring-clip
1810
スペーサー
部品と部品との隙間を埋めたり,支持する部品。
注記 “スペーサー”の前に支持する相手の部品名称を付
けて,個別部品名称として用いる。
例 巻真スペーサー(setting stem spacer),回路スペーサー
(circuit spacer)など
6 a)
○
spacer
1811
押さえ
他の部品を押さえる部品。
注記1 “押さえ”の前に押さえる相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 二番車押さえ(center wheel spring),回路押さえ(circuit
cover),日の裏押さえ(minute train cover),パネル押
さえ(panel holder),早修正レバー押さえ(quick
corrector lever cover),キャパシター押さえ(capacitor
cover)など
注記2 “押さえ”を“押さえ板”に置き換えて用いるこ
とがある。
5 b)
8 b)
9
○
○
holder,
cover,
clamp,
plate,
spring,
jumper,
supportなど
11
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1812
枠
他の部品を囲む形状をした枠状の部品。
注記1 ムーブメントを構成する基礎部品を取り付ける
場合もある。
注記2 “枠”の前に囲う相手の部品名称を付けて,個別
部品名称として用いる。
例 パネル枠(panel frame),電池枠(battery guard)など
7
10
○
frame,
ring,
guardなど
1813
支持枠
他の部品を支持又は固定するための枠状の部品。
注記 “支持枠”の前に支持又は固定する相手の部品名称
を付けて,個別部品名称として用いる。
例 太陽電池支持枠(solar cell holding frame),液晶パネル
支持枠(liquid crystal panel holding frame)など
4 a)
8 a)
○
holding frame,
support ring
1814
支持台
他の部品を支持,又は固定するための台状の部品。
注記 “支持台”の前に支持又は固定する相手の部品名称
を付けて,個別部品名称として用いる。
例 回路支持台(circuit support)など
6 a)
8 b)
○
support,
holder
1815
リード板
(りーどばん)
部品と部品とを電気的に接続する板状の部品。
注記 “リード板”の前に電気的に接続する相手の部品名
称又は機能を付けて,個別部品名称として用いる。
例 プラスリード板(plus lead plate),電池リード板(battery
lead plate),太陽電池リード板(solar cell lead plate)な
ど
5 a)
○
○
lead plate
1816
端子
部品と部品とを電気的に接続する部品。
注記 “端子”の前に電気的に接続する相手の部品名称又
は機能を付けて,個別部品名称として用いる。
例 EL導通端子(EL connection terminal),太陽電池リー
ド端子(solar cell lead terminal),ブザーリード端子
(buzzer lead terminal)など
10
○
○
terminal,
connection
1817
絶縁板
(ぜつえんば
ん)
他の部品を絶縁する板状の部品。
注記 “絶縁板”の前に絶縁する相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 電池絶縁板(battery insulating plate),回路絶縁板
(circuit insulating plate)など
3 a)
7
○
○
insulating plate
1818
爪
爪形状の作用部をもつ部品。
注記 “爪”の前に機能を表す語を付けて,個別部品名称
として用いる。
例 日回し爪(date finger),アラーム爪(alarm finger),
曜回し爪(day finger)など
13 b) ○
finger
1819
カム
カムが形成された部品。
注記 “カム”の前に機能を表す語を付けて,個別部品名
称として用いる。
例 アラームカム(alarm cam),作動カム(column wheel),
規正カム(seconds setting cam),ハートカム(heart cam)
など
6 b)
12
○
○
cam
1820
カバー
他の部品を覆う部品。
注記 “カバー”の前に覆う相手の部品名称を付けて,個
別部品名称として用いる。
例 コイルカバー(coil cover),ICカバー(IC cover)な
ど
○
cover
12
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1821
レバー
他の部品と連動して動作したり,特定の機能をもつレバー
状の部品。
注記 “レバー”の前に連動する相手の部品名称又は機能
を表す語を付けて,個別部品名称として用いる。
例 切替えレバー(rocking lever),アラームレバー(alarm
disconnecting lever)など
6 a)
12
○
○
lever
1822
シール
マークの表示又は特定の機能をもつシート状の部品。
注記 “シール”の前に表示内容又は機能を表す語を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 マークシール(mark seal),光遮断シール(light cut seal)
など
○
○
seal
1823
ピン
接点,位置決めなどに用いる棒状の部品。
注記 “ピン”の前に位置決めなどする相手の部品名称又
は機能を表す語を付けて,個別部品名称として用い
る。
例 輪列受固定ピン(train wheel bridge fixing pin)など
5 b)
○
pin
1824
コネクター
回路ブロックなどと電気的に接続するゴム,又はシート状
の部品。
注記 “コネクター”の前に電気的に接続する相手の部品
名称を付けて,個別部品名称として用いてもよい。
例 液晶パネルコネクター(liquid crystal panel conductive
connector)など
7
8 a)
○
○
conductive
connector
1825
接続ばね
電気的に接続するためのばね部品。
注記 “接続ばね”の前に電気的に接続する相手の部品名
称を付けて,個別部品名称として用いる。
例 太陽電池接続ばね(solar cell connecting spring),コイ
ル接続ばね(coil connecting spring),回路基板接続ば
ね(printed circuit board connecting spring)など
4 a)
○
connecting
spring
1826
パイプ
ガイド,位置決めなどを行うパイプ形状の部品。
注記 “パイプ”の前にガイド,位置決めなどする相手の
部品名称を付けて,個別部品名称として用いる。
例 巻真案内パイプ(setting stem guide pipe)など
7
○
pipe
1827
上板
(うわいた)
下板又は中板と対になって,輪列群の位置決め,支持を行
う板状の部品。
11
12
○
upper plate
1828
下板
(したいた)
上板又は中板と対になって,輪列群の位置決め,支持を行
う板状の部品。
11
12
○
lower plate
1829
中板
(なかいた)
上板又は下板と対になって,輪列群の位置決め,支持を行
う板状の部品。
11
12
○
middle plate
1830
ダストカバー ムーブメントにごみ,ほこりなどが入らないように外から
覆う部品。
注記 上板の機能をもつものもある。
○
dust cover
1831
ばね
他の部品に一定の力を与えたり,特定の機能をもつばね部
品。
注記 “ばね”の前に力を与える相手の部品名称又は機能
を表す語を付けて,個別部品名称として用いる。
例 スイッチレバークリックばね(switch lever click
spring),スイッチばね(switch spring),接点ばね
(contact spring),躍制ばね(alarm wheel click spring),
早修正レバーばね(quick corrector lever spring)など
5 a)
6 a)
12
○
○
spring
13
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
1832
ねじ
部品を固定するためのねじ部品(ムーブメント用)。
注記 “ねじ”の前に固定する相手の部品名称を付けて,
個別部品名称として用いる。
例 回路ブロックねじ(circuit block screw),回路押さえね
じ(circuit cover screw),輪列受ねじ(train wheel bridge
screw)など
1
2
○
○
screw
1833
穴石
車の軸を支持する石。
注記 “穴石”の前に支持するする相手の車の部品名称
(“車”を省く)を付けて,個別部品名称として用
いる。
例 三番穴石(third hole jewel),四番穴石(fourth hole jewel)
など
20
○
hole jewel
1834
ブシュ
車の軸受部材。“ほぞ枠”ともいう。
注記 “ブシュ”の前に支持するする相手の車の部品名称
(“車”を省く)を付けて,個別部品名称として用
いる。
例 三番ブシュ(third bush),四番ブシュ(fourth bush)な
ど
○
○
bush
1835
フレキシブル
プリント配
線基板
柔軟性・屈曲性のあるフィルム上に,印刷,エッチングな
どによって導体パターンを形成したもの。
注記 “FPC”と呼ぶこともある。
○
○
flexible printed
circuit
b) 機械式ムーブメント この分類では,機械式ムーブメントの固有の部品名称について規定する。
注記 水晶式ムーブメント及び機械式ムーブメントで共通に使われている部品名称は,水晶式ムー
ブメントに規定する。ただし,水晶式ムーブメントと同じ部品名称であっても,定義が異な
る場合には,ここにも規定する。
1) 動力源・駆動部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2101
一番受
地板と対になって香箱車及び輪列群の位置決め,支持を行
う板状の部品。
13 a)
14 a)
○
barrel and train
wheel bridge
2102
香箱受
(こうばこう
け)
地板と対になって香箱車の位置決め,支持を行う板状の部
品。
○
barrel bridge
2103
香箱車
(こうばこぐ
るま)
動力源となるぜんまいを収納する車。
13 a)
19
○
movement barrel
complete,
barrel complete
2104
ぜんまい
香箱車の構成部品で,動力源となる帯状のばね部品。
19
○
mainspring
2105
秒かな
ムーブメントの中心に配置され,秒表示の周期で回転する
秒針を取り付けるかな。
15 a) ○
center seconds
pinion
2106
筒かな
ムーブメントの中心に配置し,分表示の周期で回転する分
針を取り付けるかな。一般に,二番車と一体で回転し,針
回しのときは二番車とスリップするように連動している。
13 b)
14 b)
○
cannon pinion
2107
秒かなばね
秒針の表示誤差,ふらつきを防止する目的で秒かなの所定
部に摩擦接触させ,がた量を規制するばね部品。
15 a) ○
seconds pinion
friction spring
2108
二番車
(にばんぐる
ま)
ムーブメントの中心に配置し,分表示の周期で回転する
車。
注記 “中心車”と呼ぶこともある。
19
○
○
center wheel
and pinion
14
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2109
三番車
二番車と四番車との間を連結する車。
19
○
○
third wheel and
pinion
2110
四番車
ムーブメントの中心に配置し,秒表示の周期で回転する
車。一般に,秒針を取り付ける。
19
○
○
seconds wheel
and pinion
ムーブメントの非中心に配置し,三番車から駆動される
車。秒針は取り付けない。
15 a)
fourth wheel
and pinion
2) 脱進・調速部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2201
アンクル受
地板と対になってアンクルの位置決め,支持を行う板状の
部品。
13 a)
14 a)
○
pallet bridge
2202
てんぷ受
地板と対になっててんぷの位置決め,支持を行う板状の部
品。
14 a)
19
○
balance bridge
2203
がんぎ車
四番車とアンクルとの間をつなぐ部材で,四番車からの駆
動力によって,アンクルを往復作動させる車。
13 a)
19
○
escape wheel
and pinion
2204
アンクル
がんぎ車とてんぷとの間をつなぐ部材で,がんぎ車からの
駆動力によって,てんぷを往復回転振動させる部品。
がんぎ車とかみ合う部分には二つのつめ石が固定されて
いる。
13 a)
19
○
pallet fork
2205
てんぷ
時計の時間基準になる部材で,一定の周期で往復回転振動
しアンクルの動きを制御する部品。
てん輪,てん真,ひげぜんまいなどから構成されている。
13 a)
19
○
balance with
hairspring
2206
ひげ持受
(ひげもちう
け)
ひげ持を保持するとともに,てんぷの片振りをなくすため
にひげ持位置を回転調整できるように構成した部品。
13 a) ○
stud support
2207
緩急針
(かんきゅう
しん)
ひげぜんまいの有効長さを変化させて,時計の時間精度を
調整する部品。
13 a)
19
○
regulator
2208
てんぷ軸受一
式
てんぷが受けた衝撃を吸収・緩和するようにしたてんぷ耐
振軸受の構成部品の総称。
注記 “耐振軸受一式”と呼ぶ場合もある。
14 a)
19
○
jeweled
shock-absorber
for balance
2209
耐振座体
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,押さえばね,受石,穴
石枠などの耐振部品全体を保持する部品。
13 a)
20
○
shock absorbing
frame
2210
耐振押さえば
ね
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,受石及び穴石枠を保持
し,てんぷへの衝撃力を吸収するばね部品。衝撃時の受石
及び穴石枠の移動並びに復元にも作用する。
13 a)
20
○
jewel support
fastener,
shock absorbing
spring
2211
耐振受石
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,てんぷの軸方向の力を
受ける石。
13 a)
20
○
jewel for balance,
shock absorbing
cap jewel
2212
耐振穴石枠
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,てんぷの径方向の力を
受ける穴石が固定された可動枠。
13 a)
20
○
moving frame
with hole
jewel,
hole jewel frame
for shock
absorber
2213
受石座
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,てんぷの軸方向の力を
受ける受石が固定された可動座。
15 a)
20
○
cap jewel
mounted
15
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2214
渦巻ばね
(うずまきば
ね)
てんぷ耐振軸受を構成する部材で,てんぷの径方向の力を
受ける穴石が固定された渦巻状のばね部品。
15 a)
20
○
spiral spring
with jewel
2215
組合せ軸受
穴石枠・受石・押さえばねなどの部品から構成された軸受。
注記 “組合せ軸受”の前に支持する相手の車の名称
(“車”を省く)を付けて,個別部品名称として用
いる。
例 がんぎ組合せ軸受(combined jewelled bush for escape
wheel)など
14 a) ○
combined
jeweled bush
2216
押さえばね
組合せ軸受を構成する部材で,受石を保持するばね部品。 20
○
hold spring,
cap jewelled
spring
2217
受石
組合せ軸受を構成する部材で,車の軸方向の力を受ける
石。
20
○
cap jewel
2218
穴石枠
組合せ軸受を構成する部材で,車の径方向の力を受ける穴
石が固定された枠状の部品。押さえばねを保持する機能も
ある。
20
○
hole jewel frame,
body of
combined
jeweled bush
3) 巻上げ・自動巻部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2301
角穴車
(かくあなぐ
るま)
丸穴車の回転力を,香箱車の回転中心である香箱真に伝
え,香箱車の中にあるぜんまいを巻き上げる車。香箱真に
連動し,こはぜによって一方向にだけ回転するように規制
されている。
13 a)
19
○
ratchet wheel
2302
角穴中間車
丸穴車と角穴車との間にあり,角穴車に回転を伝える車。
○
intermediate
ratchet wheel
2303
丸穴車
きち車の回転力を角穴車(角穴中間車)に伝える車。
15 a)
19
○
crown wheel
2304
揺動丸穴車
(ようどうま
るあなぐる
ま)
手巻上げのときは角穴車に回転を伝え,自動巻上げのとき
は手巻機構輪列の車との間を遮断するように揺動する車。
15 a) ○
ratchet sliding
wheel
2305
きち車
香箱車のぜんまいを巻き上げるため,巻真を回転軸にして
つづみ車とかみ合う部材で,巻真の回転力を丸穴車に伝え
る車。
19
○
winding pinion
2306
巻真
(まきしん)
ぜんまいの巻き上げ及び時刻,カレンダーなどのセットを
行う操作軸。
注記 針回し機能だけのものは,“巻真(1304)”を使う。
15 b)
19
○
winding stem
2307
こはぜ
角穴車を一方向にだけ回転するように規制する部品。
香箱車のぜんまいの巻き戻しを防止する。
注記 “こはぜ”の前に機能を表す語を付けて用いてもよ
い。
例 巻上げこはぜ(stop click),自動巻こはぜ(click for
automatic device)など
13 a)
19
○
click
16
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
2308
こはぜばね
こはぜが作動した後,元の位置に復帰させるばね部品。
注記 “こはぜばね”の前に機能を表す語を付けて用いて
もよい。
例 巻上げこはぜばね(stop click spring),自動巻こはぜば
ね(click spring for automatic device)など
15 a) ○
click spring
2309
自動巻輪列受
(じどうまき
りんれつう
け)
自動巻巻き上げ輪列群の位置決め,支持を行う板状の部
品。
○
automatic train
bridge
2310
自動巻プレー
ト
回転すいの保持,自動巻巻き上げ輪列群の位置決め及び支
持を行う板状の部品。
○
automatic device
framework
2311
回転すい
(かいてんす
い)
腕の動きを自動巻巻き上げ輪列群の回転力に変える部材
で,ヘビーメタルなどの材料からなる半円形状のおもり部
品。
13 a)
14 a)
○
oscillating
weight
2312
爪レバー
回転すいの回転を伝え車(二番伝え車)の一方向回転に変
換するレバー状の部品。
13 a)
14 a)
○
pawl lever
2313
爪レバー案内 爪レバーの下にあって縦あがきを規制し,伝え車(二番伝
え車)との外れを防止する部品。
14 a) ○
pawl lever guide
2314
クラッチ車
(くらっちぐ
るま)
回転すいの回転を一方向の回転として伝える切換機能を
もつ車。
15 a) ○
reversing wheel
2315
伝え車
爪レバーによって一方向に回転し,角穴車に駆動力を伝え
る車。
14 a) ○
transmission
wheel
2316
減速車
クラッチ車からの回転を減速して角穴車に伝える車。
15 a) ○
reduction wheel
and pinion
2317
ボールベアリ
ング
回転すいなどの回転摩擦力を減じて回転をスムーズにす
るために,数個の鋼球が組み込まれた軸受。
14 a) ○
ball bearing
2318
一番伝え車
回転すいの回転を爪レバーに伝える車。
13 a) ○
first reduction
wheel
2319
二番伝え車
一番伝え車とセットで使用され,爪レバーによって一方向
に回転し,角穴車に駆動力を伝える車。
13 a) ○
second reduction
wheel and
pinion
c) 外装
1) ケース部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3101
ケース
表示部・バンド部を除く,胴・ガラス・裏蓋などの外装部
品一式。
○
○
case
3102
胴
ムーブメントを組み込む外装の本体部品。
注記 上胴,下胴等の2重構造の特殊構造もある。
21
22
4 c)
○
○
case band,
case body
3103
ガラス
文字板・指針などの表示部材を覆う透明な部品。
注記 無機質及び合成樹脂製のものがある。
21
22
○
○
glass
3104
ガラス縁
(がらすぶち)
ガラスを固定する縁で,胴に取り付ける部品。
21
24
○
○
bezel
3105
飾り縁
(かざりぶち)
ガラスを固定しない縁で,胴に取り付ける装飾的な部品。
○
○
decorative bezel
17
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3106
裏蓋
胴の下部に位置し,胴と着脱可能に取り付ける部品。
一般的に,中枠などを介してムーブメントを下方から支持
する機能をもつ。
注記 アラーム付きの時計では圧電素子が接着される場
合もある。
21
22
○
○
case back
3107
電池蓋
裏蓋,又はワンピースケースの胴に取り付ける部材で,電
池交換をするときに開閉する部品。
21
25
○
○
battery cover
3108
回転ベゼル
主として目盛を記載している縁で,回転によって,時間,
方位などを知らせることのできる部品。
22
○
○
rotating bezel
3109
りゅうず
時刻,カレンダーセットなどを回転などによって行う外部
操作部材。
21
22
○
crown
3110
中枠
ムーブメントの外周と胴の内周との間に配設し,ムーブメ
ントを胴に固定する機能をもつ部品。
21
22
○
casing ring,
casing frame
3111
機械止め爪
ムーブメントを胴に固定させるために用いる爪状の部品。
中枠に組み込まれているものもある。
15 a) ○
casing clamp
3112
プロテクター 文字板・指針などの表示部材を覆う透明な部品。
注記 無機質及び合成樹脂製のものがある。
○
protector
3113
ボタン
時刻,カレンダーなどのセットをプッシュなどによって行
う外部操作部材。
注記 “ボタン”の前に機能を表す語を付けて用いてもよ
い。
例 プッシュボタン(push button)など
23
24
○
○
button
3114
ボタン止め輪
(ぼたんとめ
わ)
ボタンの抜け止めに用いるリング状の部品。
23
○
button spring-clip
3115
リング
保持・固定の機能をもたないリング状の部品。
注記 “リング”の前に使用箇所を表す語を付けて,個別
部品名称として用いる。
例 ダイヤルリング(dial ring),見返しリング(dial trim
ring)など
24
○
○
ring
3116
受リング
他の部品を保持するリング状の部品。
注記 “受リング”の前に保持する相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 文字板受リング(dial support ring),パッキン受リング
(gasket holding ring)など
23
○
support ring,
holding ring
3117
固定リング
他の部品を固定するリング状の部品。
注記 “固定リング”の前に固定する相手の部品名称を付
けて,個別部品名称として用いる。
例 ガラス固定リング(glass fixing ring)など
22
○
fixing ring
3118
下板
(したいた)
他の部品の下に置かれる板状の部品。
注記1 “下板”の前に置く相手の部品名称を付けて,個
別部品名称として用いる。
例 文字板下板(dial lower plate)など
注記2 “文字板下板”の中には磁気シールド機能をもつ
ものもある。
○
○
lower plate
18
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3119
裏板
(うらいた)
裏蓋側内面に取り付ける板状の部品。
注記1 磁気シールド,電池の飛び出し防止などの機能を
もつものがある。
注記2 “裏板”の前に機能を表す語を付けて,用いても
よい。
例 耐磁裏板(magnetic shield back side plate)など
○
back side plate
3121
パッキン
ケース内部への水,ごみなどの侵入を防ぐための合成ゴム
又は合成樹脂からなる部品。一般に,静止部分に使用する
ものと,可動部分に使用するものとがある。
注記 “パッキン”の前に,組み込む相手の部品名称を付
けて個別部品名称として用いる。
例1 静止部分に使用するパッキン(gasket)として,裏
蓋パッキン(case back gasket),ガラスパッキン(glass
gasket)などがある。
例2 可動部分に使用するパッキン(packing)として,り
ゅうずパッキン(crown packing),ボタンパッキン
(button packing)などがある。
21
22
○
○
gasket,
packing
3122
パイプ
他の部品をガイドするなどの機能をもつ筒状の部品。
注記 “パイプ”の前にガイドなどをする相手の部品名称
を付けて,個別部品名称として用いる。
例 巻真パイプ(stem pipe)など
○
pipe
3123
シート
他の部品の下に置かれるシート状の部品。
注記 “シート”の前に置く相手の部品名称を付けて,個
別部品名称として用いる。
例 回転ベゼルシート(rotating bezel sheet)など
○
○
sheet
3124
かん
バンド,鎖,ひもなどを胴に固定するための仲介部品。
注記 “かん”の前に機能を表す語を付けて,用いてもよ
い。
例 可動かん(movable bow)など
26
○
bow
3125
座金
金属でできたリング状の小物板部品。
注記 “座金”の前に組み込まれる相手の部品名称を付け
て,個別部品名称として用いる。
例 パッキン座金(gasket washer)など
○
○
washer
3126
ばね
他の部品にばね力を付与する外装部品。
注記 “ばね”の前に作用する相手の部品名称又は機能を
表す語を付けて,個別部品名称として用いる。
例 回転ベゼルばね(rotating bezel spring),ボタンばね
(button spring),機械固定ばね(movement fixing
spring)など
22
24
○
○
spring
3127
ねじ
ケース部の部品を固定するためのねじ部品。
注記 “ねじ”の前に固定する相手の部品名称又は機能を
表す語を付けて,個別部品名称として用いる。
例 機械止め爪ねじ(casing clamp screw),裏蓋取付けね
じ(case back fixing screw)など
15 a)
25
○
○
screw
19
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3128
つまみ
針回し車などに取り付け,時刻合わせ,アラーム合せなど
を容易にするためのつまみ。
注記1 “つまみ”の前に機能を表す語を付けて,個別部
品名称として用いる。
例 針回しつまみ(time setting knob),アラーム合せつま
み(alarm setting knob)など
注記2 “アラーム”の代わりに“目安”は,用いない。
25
○
setting knob
2) 表示部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3201
文字板
(もじいた)
ムーブメントに取付け,時に関する情報を示す目盛,マー
クなどをもつ部品。
21
22
○
○
dial
3202
時針
(じしん)
“時”を示す針状の時刻指示部品。
21
22
○
○
hour hand
3203
分針
(ふんしん)
“分”を示す針状の時刻指示部品。
21
22
○
○
minute hand
3204
秒針
(びょうしん)
“秒”を示す針状の時刻指示部品。
21
22
○
○
seconds hand
3205
針
(ばり,しん)
情報を示す針状の指示部品。
注記1 “針”の前に示す情報を表す語又は形状を表す語
を付けて,個別部品名称として用いる。
例 小針(small hand),小秒針(small seconds hand),アラ
ーム針(alarm hand),クロノグラフ時針(chronograph
hour hand),24時針(24 hours hand),表示針(indicator
hand)など
注記2 “アラーム”の代わりに“目安”は,用いない。
23
25
○
○
hand
3206
目盛リング
目盛をもつリング状の表示部品。
注記 “目盛リング”の前に機能を表す語を付けて,用い
てもよい。
例 固定目盛リング(fixed indicator ring),回転目盛リン
グ(rotating indicator ring)など
22
○
indicator ring
3207
見切り板
(みきりばん)
表示部をカバーして見切り形状を決める板状の部品。一般
に,時刻表示の補足,マークなどをもつ。
18
○
dial cover,
panel cover
3208
板
(ばん)
情報を示す板状の部品。
注記 “板”の前に示す情報を表す語を付けて,個別部品
名称として用いる。
例 月齢板(moon phase disk),秒板(seconds disk),銘板
(inscription panel)など
○
○
plate,
disk,
panel
3) バンド部
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3301
バンド
ケースを腕に装着するための,皮革・合成樹脂・合成ゴム
などからなるもの,又は金属製の剛体を組み合わせた帯状
部品。
注記 バンド長さを調整するため,バンド部にあいている
穴を“つく棒穴”という。
27 a)
27 b)
○
strap,
bracelet
20
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
部品名称
定義
図
番号
ウオ
ッチ
クロ
ック
対応英語
(参考)
3302
美錠
(びじょう)
バンド部外端に取り付け,つく棒によってもう一方のバン
ド部と連結され,バンド全体の長さを調整する機能をもつ
部品。
27 b) ○
buckle
3303
つく棒
美錠の構成部品で,バンド部に形成された穴に挿入し,バ
ンド全体の長さを調整してバンドを固定する部品。
27 b) ○
buckle tongue
3304
遊革
(ゆうかく)
革バンドに移動可能に装着され,もう一方のバンド外端を
保持する機能をもつ環状の部品。
27 b) ○
free ring
3305
遊環
(ゆうかん)
革以外のバンドに移動可能に装着され,もう一方のバンド
外端を保持する機能をもつ環状の部品。
27 b) ○
free loop
3306
定革
(ていかく)
革バンドに固定され,もう一方のバンド部外端を保持する
機能をもつ環状の部品。
27 b) ○
fixed ring
3307
定環
(ていかん)
革以外のバンドに固定され,もう一方のバンド部外端を保
持する機能をもつ環状の部品。
27 b) ○
fixed loop
3308
中留
(なかどめ)
12時側バンド部と6時側バンド部とを連結する部品。バ
ンドの長さを調整する機能をもつものもある。
注記 “中留”の前に構造を表す語を付けて,用いてもよ
い。
例 フリー中留(free clasp),プッシュ中留(push clasp),
三つ折れ中留(three fold clasp),スライド中留(slide
clasp)など
27 a)
28
○
clasp
3309
小鎖
(こぐさり)
金属バンドの中留を解除した際に,時計が腕から脱落しな
いように12時側バンド部と6時側バンド部とを連結する
細い鎖状の部品。
28
○
safety chain
3310
エンドピース 金属バンドをケースと連結する端末の部品。
注記 “先かん”と呼ぶ場合もある。
27 a) ○
end-piece
3311
ばね棒
バンドとケースなどとを着脱可能に連結する,細長い筒の
中にコイルばね及び可動ピンが内在する部品。
28
○
spring bar
3312
ピン
バンドとケースなどとの連結又は駒の連結をするための
棒状の部品。
注記 “ピン”の前に機能,構造を表す語を付けて,個別
部品名称として用いる。
例 バンド固定ピン(bracelet fixing pin),曲りピン(bend
pin),ヘアピン(hair pin),くびれピン(notched pin)
など
28
○
pin
3313
駒
(ごま)
金属バンドを構成するブロック状の部品。
注記 “駒”の前に構造を表す語を付けて,用いてもよい。
例 外駒(outer block),中駒(inner block)など
28
○
block
3314
パイプ
バンドとケースなどとを連結するための細長い筒状の部
品。
注記1 “パイプ”の前に機能,構造を表す語を付けて,
個別部品名称として用いる。
例 割りパイプ(slit pipe),バンド固定パイプ(bracelet
fixing pipe)など
注記2 “割りパイプ”は,“Cリング”ともいう。
28
○
pipe
3315
ねじ
バンドとケースとの連結,バンドの長さ調節などに用いる
ねじ部品。
注記 “ねじ”の前に機能を表す語を付けて,個別部品名
称として用いる。
例 バンド固定ねじ(bracelet fixing screw)など
28
○
screw
21
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−水晶式ムーブメント(アナログクオーツ)(例1)
22
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図2−水晶式ムーブメント(アナログクオーツ)(例2)
23
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図3−水晶式ムーブメント(カレンダー付アナログクオーツ)
24
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 裏部品
図3−水晶式ムーブメント(カレンダー付アナログクオーツ)(続き)
25
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 太陽電池発電式アナログクオーツ
図4−水晶式ムーブメント(発電式)
26
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 自動巻発電式アナログクオーツ
図4−水晶式ムーブメント(発電式)(続き)
27
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【時計構造】
注記 人が体温として発生する熱エネルギーを,〈ゼーベック効果〉の原理を用いて,
電気エネルギーに変換する。
c) 熱発電式アナログクオーツ
図4−水晶式ムーブメント(発電式)(続き)
28
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図5−水晶式ムーブメント(多針アナログクオーツ)(例1)
29
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 表部品
図5−水晶式ムーブメント(多針アナログクオーツ)(例1)(続き)
30
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図6−水晶式ムーブメント(多針アナログクオーツ)(例2)
31
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 表部品及び裏部品
図6−水晶式ムーブメント(多針アナログクオーツ)(例2)(続き)
32
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図7−水晶式ムーブメント(コンビネーションクオーツ)(例1)
33
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 裏部品及びセンサー部品
図8−水晶式ムーブメント(コンビネーションクオーツ)(例2)
34
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 表部品及びセンサー部品
図8−水晶式ムーブメント(コンビネーションクオーツ)(例2)(続き)
35
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図9−水晶式ムーブメント(デジタルクオーツ)(例1)
36
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図10−水晶式ムーブメント(デジタルクオーツ)(例2)
37
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図11−水晶式ムーブメント[アナログクオーツ(クロック)](例1)
38
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図12−水晶式ムーブメント[アナログクオーツ(クロック)](例2)
39
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図13−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例1)
40
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 裏部品
図13−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例1)(続き)
41
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図14−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例2)
42
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 裏部品
図14−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例2)(続き)
43
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 表部品
図15−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例3)
受石座
渦巻ばね
44
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 裏部品
図15−機械式ムーブメント(カレンダー付自動巻)(例3)(続き)
45
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【アンテナブロック詳細図】
図16−光センサー及びアンテナブロック詳細図
46
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
断面
注記 EL(エレクトロルミネセンス)は,高誘電率バインダーの中に分散した
蛍光体に,交流電界を印可することによって発光するシート状の面発光素
子である。発行色はグリーン,ピンク系などがある。
液晶パネル,文字板などの裏面に配置し,バックライトとして使用する。
図17−ELパネル詳細図
47
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注記 圧力が変化すると,半導体表面に形成された拡散抵抗の抵抗値が変化するようにした半
導体圧力センサーで,この変化量を電圧出力に変換して,水深計測・高度計測などを行
う。圧力センサーは一般に外装部品に固定し,センサーコネクターでムーブメントと電
気的に接続する構成になっている。
【圧力センサー詳細図】
図18−センサー付デジタルクオーツ各部位詳細図
注記 地磁気を検知して方位を表示する磁気センサーの応用例である。センサー内部に直交し
て巻いた2組のコイルと,その中心部に配置したMR素子(磁気抵抗素子)で,地磁気
(地球を南北に走る磁力線)を感知し,方位を計測する。
MR素子は,磁気の強さによって抵抗値が変化する性質をもつ抵抗素子で,地磁気に対
する角度によって,感知する強さが変わる構造になっている。
見切り板
48
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【脱進・調速機構詳細図】
図19−機械式ムーブメント各部位詳細図
49
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【組合せ軸受構造詳細図】
図20−軸受部位詳細図
50
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図21−外装(一般構造)
51
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図22−外装(回転ベゼル付構造)
52
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図23−外装(多針構造)
53
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図24−外装(ワンピース構造)
54
B 7010:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図25−外装(電池式目覚まし構造)
アラーム合せつまみ
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【ストップウオッチ】
図26−外装(提時計,ストップウオッチ)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 金属バンド
図27−外装(バンド構造)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 革バンド
図27−外装(バンド構造)(続き)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
【バンドアジャスト構造詳細図】
図28−外装(バンド各部位詳細図)