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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 6609-1983 

ホットプレスの構造の安全基準 

Safety Standards for Construction of Hot Presses 

1. 適用範囲 この規格は,熱板の長辺の長さ1 800mm以上,短辺の長さ900mm以上のホットプレス(1)

(ローダアンローダを含む。)の安全構造,取扱説明書,検査票及び表示について規定する。 

注(1) JIS B 0114(木材加工機械の名称に関する用語)を参照。 

引用規格: 

JIS B 0114 木材加工機械の名称に関する用語 

関連規格 JIS B 6507 木材加工機械の安全通則 

JIS B 6548 ホットプレス 

2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次による。 

(1) 挿入用プッシャ ローダケージの工作物をホットプレスの所定位置まで挿入する装置。 

(2) 位置決め及び押出し用プッシャ 挿入用プッシャで所定位置まで送られた工作物をホットプレスの熱

板上の定位置まで押し進めて圧締した後,工作物をアンローダケージに移動させる装置。 

(3) プーラ 工作物をアンローダケージの定位置まで引き出す装置。 

(4) インターロック 機械・装置を安全,かつ,効率的に作動させるため,各装置間の動きを規制する機

構。 

(5) 機側停止スイッチ 運転操作盤以外の機械・装置から近い位置に設ける安全スイッチ。 

3. 安全構造 

3.1 

運転操作盤の設置位置 運転操作盤は,作業者がその前後工程を十分に見渡すことができ,かつ,

作業に適した安全な位置に設置されていなければならない。 

3.2 

操作用押しボタン 操作用押しボタンは,次による。 

(1) 作業者がその作業位置を離れることなく,容易に操作できる位置に備えられていること。 

(2) 容易に操作できるもので,接触,振動などによって不意に作動するおそれがないものであること。 

(3) 操作中であることを示す表示装置が備えられていること。 

3.3 

非常用動力遮断装置 非常用動力遮断装置は,次による。 

(1) 非常用動力遮断押しボタンは,非常時に作業者がその作業位置を離れることなく,容易に操作できる

位置に備えられていること。 

(2) 押しボタンは,赤色で,かつ,突頭形のものであること。 

(3) 押しボタンを操作中であることを示すランプなどが備えられていること。 

3.4 

始動回路 始動回路は,次による。 

B 6609-1983  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 停電時又は駆動用電源を開路にした場合,自動的に開の状態を維持することができるものであること。 

(2) 停電の復元後,又は駆動用電源を閉路にした場合,自動的に機械・装置が再始動することを防止する

ために開の状態を維持することができるものであること。 

3.5 

インターロック インターロックは,次による。 

(1) 挿入用プッシャは,次の状態に限り,工作物を熱板に供給することができるものであること。 

(a) 可動定盤が下降限にある。 

(b) ローダケージがローダから熱板へ工作物を挿入するときの定位置にある。 

(c) 自動運転の場合,挿入用プッシャは工作物をクランプしていること。 

(d) 位置決め及び押出し用プッシャが後退途中の安全位置まで戻っている。 

(2) 位置決め及び押出し用プッシャは,次の状態に限り,工作物を熱板上の定位置に移動させることがで

きるものであること。 

(a) 可動定盤が下降限にある。 

(b) 工作物が熱板上の挿入途中の安全位置に達している。 

(3) ホットプレスは,次の状態に限り,自動的に上昇させることができるものであること。 

(a) 位置決め及び押出し用プッシャが後退途中の安全位置まで戻っている。 

(b) 工作物が熱板上の定位置にある。 

(4) ローダケージは,工作物が熱板上の挿入途中の安全位置に達すると自動的に下降させることができる

ものであること。 

(5) 位置決め及び押出し用プッシャは,次の状態に限り,工作物を熱板から押し出すことができるもので

あること。 

(a) 可動定盤が下降限にある。 

(b) アンローダケージが上昇限にある。 

(6) アンローダケージは,次の状態に限り,自動的に下降することができるものであること。 

(a) 工作物がアンローダ上の定位置にある。 

(b) プーラが後退途中の安全位置まで戻っている。 

(c) 工作物がアンローダの取出しコンベヤから取り出されている。 

3.6 

機側停止スイッチ 機側停止スイッチは,次による。 

(1) 災害のおそれがある場所への立入りなどのため,運転操作盤による作動を停止させることのできる機

側停止スイッチを設けること。 

(2) スイッチは,キー付き,ロック式などで容易に復帰しないものであること。 

(3) スイッチが作動中であることを示すランプなどが備えられていること。 

3.7 

回転部分の覆い 歯車,プーリ,ベルトなどで,運転中に接触によって巻き込むおそれのある部分

には,覆いを設けなければならない。 

3.8 

高温部分の覆い 蒸気供給管,ドレン排出管などで接触するおそれがある高温部分には,覆いを設

けなければならない。 

3.9 

油圧駆動部の停止 停電,操作回路遮断などの場合,各油圧駆動部は停止し,かつ,その位置を維

持することができるものでなければならない。 

3.10 可動定盤及びケージの下降防止 シリンダパッキンの交換,ピット内の清掃等を行う場合,可動定

盤又はケージが不意に下降することを防止するための装置を備えることが望ましい。 

B 6609-1983  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.11 作業床 点検,調整などを行うため,上部周辺に手すりなどを備えた作業床と安全に昇降できる設

備を設けなければならない。ただし,ホットプレス単体で,床面からの高さが3.5m以下のものは,この

限りでない。 

4. 取扱説明書 ホットプレスには,取扱説明書を添付し,形式・仕様・構造・工具・操作・保全・点検・

整備・据付け・その他安全上の留意事項など安全確保に必要な事項について記載する。 

5. 検査票 ホットプレスには,安全に関する検査票(検査項目とその結果)を添付する。 

6. 表示 ホットプレスには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。 

(1) 製造業者名 

(2) 製造年月及び製造番号 

(3) 形式 

(4) 熱板の大きさ,段数及び熱板間隔 

(5) 総圧縮力 

(6) その他安全上,特に必要な事項 

B 6609-1983  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

工作機械部会 木工機械専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

林   大九郎 

東京農業大学農学部 

杉 原 彦 一 

京都大学農学部 

福 井   尚 

名古屋大学農学部 

熊 野 英 昭 

通商産業省機械情報産業局 

小 俣 和 夫 

労働省労働基準局 

岡 本 純 三 

千葉大学工学部 

鈴 木   寧 

農林水産省林業試験場 

木 下 直 治 

職業訓練大学校 

小 栁 武 昭 

工業技術院標準部 

谷 尻 正 三 

株式会社中国機械製作所 

上 杉   正 

株式会社ウロコ製作所 

福 田 良 平 

株式会社菊川鉄工所 

谷 野 八 郎 

庄田鉄工株式会社 

内 藤 義 雄 

株式会社大平製作所 

村 上   勝 

社団法人全国木工機械工業会 

佐 藤 正 徳 

株式会社佐藤製材所 

井 上 哲 男 

東和木材株式会社 

児 玉   実 

木材加工技術コンサルタント 

河 野 勝 彦 

社団法人全国家具工業連合会 

桜 井   昭 

開成産業株式会社 

望 月 善 治 

野田合板株式会社資材部 

池 谷 一 好 

日本楽器製造株式会社天龍工場 

公 平 秀 蔵 

社団法人全国木材組合連合会 

(事務局) 

桜 井 俊 彦 

工業技術院標準部機械規格課 

岡 島 弘 二 

工業技術院標準部機械規格課