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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 6605-1983 

テーブル帯のこ盤の構造の安全基準 

Safety Standards for Construction of Table Band Resaws 

1. 適用範囲 この規格は,テーブル帯のこ盤(1)(以下,帯のこ盤という。)の安全構造,安全装置,取扱

説明書,検査票及び表示について規定する。 

注(1) JIS B 0114(木材加工機械の名称に関する用語)を参照。 

引用規格: 

JIS B 0114 木材加工機械の名称に関する用語 

JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 

JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 

関連規格:JIS B 6507 木材加工機械の安全通則 

JIS B 6509 帯のこ盤・送材車の試験及び検査方法 

2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次による。 

(1) 駆動のこ車 帯のこ盤を構成する二つののこ車のうち,電動機で駆動されるのこ車。 

(2) 切削側 帯のこ盤を構成する二つののこ車で張られた帯のこの直線部のうち,工作物を切削する側。 

(3) せり装置 帯のこの横方向の振れを抑止する装置。せり棒,せり棒保持器,せりアームなどで構成さ

れる。 

(4) 緊張力 帯のこ盤を構成する二つののこ車で帯のこに与える引っ張りの力。 

(5) ふところ 上部のこ車を保持するフレームと切削側帯のこの直線部との空間。 

3. 安全構造 

3.1 

始動スイッチ 始動スイッチ(動力の始動及び遮断スイッチをいう。)は,次による。 

(1) 始動スイッチは,作業者が作業位置を離れることなく操作できる位置に備える。 

なお,帯のこ盤本機の始動に限っては,作業位置にかかわらず帯のこの状態が確認でき,かつ,そ

の調節のできる位置で操作できるものでなければならない。 

(2) 始動スイッチは,容易に操作できるもので,かつ,接触,振動などにより不意に作動するおそれがな

いものとする。 

3.2 

再始動防止装置 帯のこ盤には停電時,又は駆動用電源を開路にした場合,自動的に開の状態を保

持し,停電の復元後,又は駆動用電源を閉路にした場合,自動的に帯のこ盤本機・各種装置が再始動する

ことを防止するための装置を備える。 

3.3 

のこ車 のこ車は,次による。 

(1) のこ車は,帯のこによる緊張力,遠心力,制動力など作用する力に対して,十分な強度をもつもので

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B 6605-1983 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

あること。 

(2) 駆動のこ車の材料は,JISS G 5501(ねずみ鋳鉄品)のFC20又はこれと同等以上の機械的性質をもつ

ものとする。 

(3) のこ車軸の材料は,JIS G 4051(機械構造用炭素鋼鋼材)のS45C又はこれと同等以上の機械的性質を

もつものとする。 

3.4 

駆動のこ車の制動装置 駆動のこ車の制動装置は,次による。 

(1) 駆動のこ車には,その運動を有効に制動することができる制動装置を備える。 

(2) 制動装置は,容易に操作できるもので,常に機能が十分働くように調節できる構造であること。 

(3) 操作機構が手動又は足踏み操作による制動装置は,次の各項に適合するものであること。 

(a) 操作方向は,非切削側であること。 

(b) 転倒,転落などを防止するため,取手を設ける。 

(c) 足踏み用ペダルは,表面に滑り止めを施し,水平位置より下降しないためのストッパを設ける。 

3.5 

帯のこ緊張装置 帯のこ緊張装置は,次による(図1参照)。 

(1) 帯のこが,のこ幅,のこ厚,切削条件などに対応して常に適正な緊張力を保持し,かつ,適切な感度

をもって作動する機構のものであること。 

(2) (1)に示す適正な緊張力を常に保持するため,何らかの原因で異常な緊張力となった場合,帯のこ盤本

機は始動できず,また運転中のものは警報を発する機構,又は動力が遮断され自動的に制動装置が作

動する機構などを備えることが望ましい。 

(3) レバー式帯のこ緊張装置の突上げロッド,ナイフエッジ受け軸及びナイフエッジの材料は,JIS G 4051

のS45C又はこれと同等以上の機械的性質をもつものとし,必要部分は硬化処理を行い耐摩耗性を高

くする。 

(4) 帯のこがのこ車から外れるなど,異常な走行挙動を防止する機能を備えた緊張装置を設置するか,又

はその挙動を検知し警報を発する機構,若しくは直ちに動力を遮断し自動的に制動装置が作動する機

構などを備えることが望ましい。 

図1 帯のこ緊張装置 

備考 図は一例を示すものであって,構造を規定するものではない。 

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B 6605-1983 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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3.6 

上部のこ車の傾斜装置 上部のこ車の傾斜装置は運転中,操作ハンドルに不意の力が加わっても,

のこ車の傾きが変化しない機構でなければならない。 

3.7 

せり装直 せり装置は,次による(図2参照)。 

(1) せり捧は,のこ幅によって固定位置を容易に調節できるものであること。 

(2) せりアームの昇降操作は,のこ歯に接触するおそれがない位置で行うことができるものであること。 

(3) 上部せり棒保持器は,その下端と工作物との間隔ができるだけ小さくなる位置まで下降できるもので

あること。 

図2 せり装置 

備考 図は一例を示すものであって,構造を規定するものではない。 

3.8 

のこ車及び帯のこの付着物除去装置 帯のこ盤には,のこ車及び帯のこに付着するのこくず(屑),

樹脂などを除去する付着物除去板,給油装置などの付着物除去装置を備える。 

なお,付着物除去装置は,のこ車及び帯のこに損傷を与えるおそれがないものでなければならない。 

3.9 

下部のこ車の木くず(屑)など巻込み防止装置 下部のこ車と帯のことの間に木くず(屑),樹皮な

どを巻き込むおそれがある箇所に巻込み防止装置を備える。 

なお,巻込み防止装置の帯のこに近接する部分は,帯のこに損傷を与えるおそれがない材料を用い,容

易に交換できるものでなければならない。 

3.10 定規 定規は確実に固定でき,容易に操作・調節できる構造でなければならない。 

4. 安全装置 

4.1 

のこ歯の覆い のこ歯の覆いは,工作物の切削に必要な帯のこの部分を除いて,のこ歯を覆うこと

ができる構造のものとする。 

なお,工作物の切削側ののこ歯の覆い(以下,接触予防装置という。)は,次による。 

(1) 材料は,厚さ1mm以上の鋼板又はこれと同等以上の強度をもつものであること。 

(2) 接触予防装置とせり棒保持器とは一体の構造とし,昇降操作は機械的にできるものであること。 

B 6605-1983 

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(3) 接触予防装置は,ふところ側を除いた三面を覆い,前面は開閉できるものであること。 

(4) 接触予防装置は,せり棒保持器を下限位置まで下げた場合でも,その上端と上部のこ車の覆いの下端

との間に,のこ歯が露出しないものであること。 

(5) 前方の見通しを著しく妨げる構造でないこと。 

4.2 

のこ車の覆い のこ車の覆いは,次による。 

(1) 材料は,厚さ1mm以上の鋼板又はこれと同等以上の強度をもつものであること。 

(2) のこ車の上面及び前後左右の面を覆うものであること。 

なお,上部のこ車の覆いは,のこ車を下限位置まで下げた場合でも,のこ車の下端まで覆われるも

のでなければならない。 

(3) ピットの覆いを兼ねる下部のこ車の覆いの材料は,厚さ3mm以上の鋼板,又はこれと同等以上の強

度をもつものであること。 

(4) 上部のこ車の覆いには,帯のこの破断による帯のこ及び破片の飛び出しを防止するため,有効な緩衝

材による内張りを施す。 

(5) 上部のこ車の最高位置での上端と覆いの内張りの表面との間隔は,100mm以上とする。 

(6) 上部のこ車の覆いには,内面ののこ歯側の適当な箇所に,のこ車から外れた帯のこを受けとめるため

ののこ受けを設ける。 

(7) 上部のこ車の覆いには,のこ車と帯のことの位置関係を確かめるのぞ(覗)き窓を設けることができ

る。ただし,この場合には,開口部の強度が十分に保たれるものであること。 

5. 取扱説明書 帯のこ盤には,取扱説明書を添付し,その取扱説明書には形式・仕様・構造・使用帯の

こ・操作・保全・点検・整備・据付け・その他安全上の留意事項など,安全確保に必要な事項を記載する。 

6. 検査票 帯のこ盤には,安全に関する検査票(検査項目とその結果)を添付する。 

7. 表示 帯のこ盤には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示するものとする。 

(1) 製造業者名 

(2) 製造年月及び製造番号 

(3) 形式 

(4) 定格出力又は定格電流 

(5) 定格電圧 

(6) 無負荷回転速度 

(7) 緊張倍率 

(8) 標準分銅の質量及び標準油圧(のこ幅,のこ厚さなどに応じ,帯のこに適正な緊張力を与える標準分

銅の質量及び標準油圧) 

(9) その他安全上,特に必要な事項 

B 6605-1983 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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工作機械部会 木工機械専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

林   大九郎 

東京農業大学農学部 

杉 原 彦 一 

京都大学農学部 

福 井   尚 

名古屋大学農学部 

熊 野 英 昭 

通商産業省機械情報産業局 

小 俣 和 夫 

労員省労働基準局 

岡 本 純 三 

千葉大学工学部 

鈴 木   寧 

農林水産省林業試験場 

木 下 直 治 

職業訓練大学校 

小 柳 武 昭 

工業技術院標準部 

谷 尻 正 三 

株式会社中国機械製作所 

上 杉   正 

株式会社ウロコ製作所 

福 田 良 平 

株式会社菊川鉄工所 

谷 野 八 郎 

庄田鉄工株式会社 

内 藤 義 雄 

株式会社大平製作所 

村 上   勝 

社団法人全国木工機械工業会 

佐 藤 正 徳 

株式会社佐藤製材所 

井 上 哲 男 

東和木材株式会社 

児 玉   実 

木材加工技術コンサルタント 

河 野 勝 彦 

社団法人全国家具工業連合会 

桜 井   昭 

開成産業株式会社 

望 月 善 治 

野田合板株式会社資材部 

池 谷 一 好 

日本楽器製造株式会社天龍工場 

公 平 秀 蔵 

社団法人全国木材組合連合会 

(事務局) 

桜 井 俊 彦 

工業技術院標準部機械規格課 

岡 島 弘 二 

工業技術院標準部機械規格課