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日本工業規格

JIS

 B

6470

-1983

型鍛造ハンマ用ダイブロック

Die Blocks for Closed

−Die Hammer Forging

1.

適用範囲  この規格は,型鍛造ハンマに使用するダイブロックについて規定する。

引用規格: 

JIS B 7507

  ノギス

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS B 7518

  デプスゲージ

JIS B 7526

  直角定規

JIS G 4404

  合金工具鋼鋼材

JIS Z 2243

  ブリネル硬さ試験方法

JIS Z 2246

  ショア硬さ試験方法

JIS Z 2344

  金属材料のパルス反射法による超音波探傷試験方法

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,次による。

(1)

六面削り  焼入焼戻し前に 6 面  (

表 の図に示す W-面,W-面及び H-面の各 2 面とも削る加工。

(2)

二面削り  焼入焼戻し前に型彫面  (

表 の図に示す W-面)  と反対側の W-面の 2 面を削る加工。

(3)

角の丸み  各面が形成する角の丸み。

(4)

くぼみ  硬さ試験に際し,脱炭層を除去するために生じたくぼみ又は鍛造の際に生じたくぼみ。

3.

種類  ダイブロックの種類は,表 に示す高さ  (H)  ,幅  (W)  及び長さ  (L)  の組合せによって 53 種

類に区分する。

4.

形状・寸法  ダイブロックの形状及び寸法は表 により,寸法の許容差は表 による。


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B 6470-1983

表 1

単位 mm

長さ  (L)

幅  (W)

高さ  (H)

200 250

300

350

400

450

500 550

200 200

200 250

200 300

250 250

250 300

250 350  

300 250

300 300

300 350  

300 400  

300 450    

350 350  

350 400  

350 450    

350 500    

400 400  

400 450    

400 500    

400 550      

450 450    

450 500    


3

B 6470-1983

表 2  寸法の許容差

単位 mm

項目

寸法

削り方

高さ

(H)

(W)

長さ

(L)

200

以上 300 以下

+5

0

+5

0

+5

0

六面削り

300

を超え 550 以下

+5

0

+5

0

+7

0

200

以上 300 以下

+5

0

+15

−5

+15

−5

二面削り

300

を超え 550 以下

+5

0

+20

−5

+20

−5

5.

品質

5.1

外観  ダイブロックの外観は,割れがなく,使用上有害なきずなどの欠陥があってはならない。

5.2

面の精度  ダイブロックの面の精度は,表 による。

表 3  面の精度

単位 mm

削り方

角の丸み

直角度

平行度

くぼみ

300

以下 1%以下

六面削り

3

以下



300

を超えるもの

3

以下

1

以下

3

以下

高さ方向の四つの角

250

以下

5

以下

二面削り

250

を超えるもの 10 以下



550

以下 2%以下

上下面の 
平行度 
  1 以下

5

以下

5.3

硬さ  ダイブロックの硬さは,表 による。

表 4  型彫面の硬さ

高さ

(H)

mm

ショア硬さ (HS)

ブリネル硬さ (HB)

350

以下 54∼61 375∼429

350

を超え 450 以下

50

∼56 341∼388

備考 HS,HB については,受渡し当事者間の協定によっていず

れか一方を使用する。

6.

材料  ダイブロックの材料は,JIS G 4404 (合金工具鋼鋼材)  に規定する SKT3,SKT4 又は使用上これ

と同等以上の性能を持つものとする。

7.

試験方法

7.1

超音波探傷試験  超音波探傷試験は,JIS Z 2344 (金属材料のパルス反射法による超音波探傷試験方

法)  に規定する試験方法によって試験する。試験は型彫面を全面にわたって探傷する。


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B 6470-1983

7.2

直角度の測定  直角度の測定は各面ごとに行い,例えば A, B 面の直角度は,2 面がなすりょう  (稜)

の長さをほぼ等分する 2 点以上の位置において,

図 に示す を測定し,B 面における最大値 l

max

とする。

この は,JIS B 7526 (直角定規)  に規定する直角定規及び JIS B 7516 (金属製直尺)  に規定する直尺などを

用いて測定する。

7.3

平行度の測定  平行度は型彫面とその反対面との 4 隅における厚さを JIS B 7507 (ノギス)  に規定す

るノギスを用いて測定し,測定値中の最大値と最小値との差とする。

図 1

7.4

くぼみの測定  くぼみの測定は,JIS B 7518 (デプスゲージ)  に規定する 2 級以上のデプスゲージを

用いて測定する。

7.5

硬さ試験  硬さ試験は,図 に示す測定位置において JIS Z 2246 (ショア硬さ試験方法)  又は JIS Z 

2243    (

ブリネル硬さ試験方法)  に規定する試験方法によって試験する。

図 2

8.

検査

8.1

形状・寸法,外観及び面の精度  形状・寸法,外観及び面の精度について全数検査を行い,それぞ

れ 45.1 及び 5.2 の規定に適合しなければならない。

8.2

硬さ検査  硬さ検査は,熱処理を完了した時点で 7.5 に規定する硬さ試験方法によって全数について

試験し,5.3 の規定に適合しなければならない。

8.3

超音波探傷検査  超音波探傷検査は,内部の健全性を確認するため 7.1 に規定する超音波探傷試験方

法によって全数について試験し,使用上有害な欠陥があってはならない。


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B 6470-1983

9.

製品の呼び方  ダイブロックの呼び方は,規格番号又は規格名称,寸法  (H×W×L)  及び材料記号と

する。

例:  JIS B 6470 200×200×300 SKT3

型鍛造ハンマ用ダイブロック 200×200×300 SKT3

10.

表示  ダイブロックには,次の事項を図 に示す表示位置に刻印する。ただし,寸法の表示は必ずし

も刻印することを必要としない。

図 3


6

B 6470-1983

工作機械部会  ダイブロック専門委員会  構成表

氏名

所属

  (

委員会長)

小  口      醇

科学技術庁金属材料研究所

工  藤  英  明

横浜国立大学工学部

島      弘  志

通商産業省機械情報産業局

小  栁  武  昭

工業技術院標準部

篠  崎  吉太郎

工業技術院機械技術研究所

長  屋  文  雄

財団法人鍛造技術研究所

江  川  満  夫

第一鍛造株式会社

榛  澤  千  尋

理研鍛造株式会社

飯  塚  忠  雄

飯塚鉄工株式会社

小  島  久  義

日産自動車株式会社

成  瀬  安  秀

トヨタ自動車工業株式会社

大  川  敏  郎

新日本鍛工株式会社

泉  田  和  輝

関東特殊製鋼株式会社

吉  田  勝  彦

日立金属株式会社

望  月  俊  男

三菱製鋼株式会社

酒  井  健  二

住友金属工業株式会社

須  藤  興  一

大同特殊鋼株式会社

佐  藤  克  郎

日本鋳鍛鋼会

  (

事務局)

矢  島  武  憲

工業技術院標準部機械規格課

岡  島  弘  二

工業技術院標準部機械規格課