B 6340-2:2019 (ISO 9270-2:2010)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 寸法······························································································································· 2
3.1 一般 ···························································································································· 2
3.2 J形及びJD形ツールシャンク用の7/24テーパ穴をもつJ形主軸端·········································· 2
3.3 JF形ツールシャンクに適合するJF形7/24テーパ主軸端 ······················································· 5
3.4 キー寸法 ······················································································································ 5
4 材料······························································································································· 6
5 呼び方···························································································································· 6
参考文献 ····························································································································· 8
B 6340-2:2019 (ISO 9270-2:2010)
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本工作機械工業会(JMTBA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出
があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。これによって,
JIS B 6340:1992は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法
等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準
調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。
JIS B 6340の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 6340-1 第1部:S形及びSF形主軸端の形状・寸法
JIS B 6340-2 第2部:J形及びJF形主軸端の形状・寸法
日本産業規格 JIS
B 6340-2:2019
(ISO 9270-2:2010)
自動工具交換用7/24テーパ主軸端−第2部:
J形及びJF形主軸端の形状・寸法
7/24 taper spindle noses for automatic tool changers-Part 2:
Dimensions and designation of spindle noses of forms J and JF
序文
この規格は,2010年に第1版として発行されたISO 9270-2を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
この規格は,クーラント供給用孔についても考慮している。
1
適用範囲
この規格は,JIS B 6339-2に規定するJ形,JD形及びJF形ツールシャンクを使用することを意図した自
動工具交換用のキー付き7/24テーパ主軸端の寸法及び公差について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 9270-2:2010,7/24 taper spindle noses for automatic tool changers−Part 2: Dimensions and
designation of spindle noses of forms J and JF(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0024 製品の幾何特性仕様(GPS)−基本原則−GPS指示に関わる概念,原則及び規則
注記 対応国際規格:ISO 8015,Geometrical product specifications (GPS)−Fundamentals−Concepts,
principles and rules
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
注記 対応国際規格:ISO 68-1,ISO general purpose screw threads−Basic profile−Part 1: Metric screw
threads
JIS B 0209-2 一般用メートルねじ−公差−第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(は
めあい区分)
注記 対応国際規格:ISO 965-2,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 2: Limits
of sizes for general purpose external and internal screw threads−Medium quality
JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
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B 6340-2:2019 (ISO 9270-2:2010)
注記 対応国際規格:ISO 2768-1,General tolerances−Part 1: Tolerances for linear and angular
dimensions without individual tolerance indications
JIS B 0419 普通公差−第2部:個々に公差の指示がない形体に対する幾何公差
注記 対応国際規格:ISO 2768-2,General tolerances−Part 2: Geometrical tolerances for features without
individual tolerance indications
JIS B 1001 ボルト穴径及びざぐり径
注記 対応国際規格:ISO 273,Fasteners−Clearance holes for bolts and screws
JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−強度区分を規定したボルト,小ねじ及び
植込みボルト−並目ねじ及び細目ねじ
注記 対応国際規格:ISO 898-1,Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel
−Part 1: Bolts, screws and studs with specified property classes−Coarse thread and fine pitch thread
JIS B 1176 六角穴付きボルト
注記 対応国際規格:ISO 4762,Hexagon socket head cap screws
3
寸法
3.1
一般
全ての寸法及び公差は,ミリメートル(mm)で表し,公差表示方式は,JIS B 0024による。公差の指示
がない場合は,寸法についてはJIS B 0405に規定する公差等級“m”,及び形体についてはJIS B 0419に
規定する公差等級“K”でなければならない。
3.2
J形及びJD形ツールシャンク用の7/24テーパ穴をもつJ形主軸端
J形及びJD形ツールシャンク用の7/24テーパ穴をもつJ形主軸端の形状・寸法は,図1及び表1による。
3
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注記1 対応国際規格は,テーパ穴の仕上げ記号を除去加工の有無を問わない場合の記号(JIS B 0031参照)で表し,
かつ,テーパ角度を円すいの半頂角で表している。
注記2 対応国際規格は,四つのねじ穴の角度位置を図示していない。
注a) ゲージ面
b) テーパ大端面の公差
c) 面取り又は丸み付け
d) 任意
e) 中高であってはならない。
図1−J形及びJD形ツールシャンク用の7/24テーパ穴をもつJ形主軸端の形状
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表1−J形及びJD形ツールシャンク用の7/24テーパ穴をもつJ形主軸端の寸法
単位 mm
寸法
シャンク番号
30
40
45
50
60
テーパ
部
d1 a)
31.75
44.45
57.15
69.85
107.95
l1
47.4
64.4
81.8
100.8
160.8
l1(公差)
0
−9.50
0
−12.9
0
−16.4
0
−20.2
0
−32.2
z(最大)
0.2
α g)
16°35′40″
αの公差h)
0″
−16.0″
0″
−13.0″
0″
−10.0″
0″
−8.0″
端面部
d2 b)
69.832
88.882
101.600
128.570
180.000
l2 b)
12.5
16
19
d5(参考)b)
M10
M12
M16
M20
M20
キー部
b1 c)
15.9
19
25.4
0
5.0
2+
b
8
9.5
12.5
d3 d)
M6
M8
M12
l3
16.5
23
29.7
36
61
l5 i)
25
33
39.7
49.5
74.5
l6
9
12
18
l7 e)
8
9.5
12.5
5.0
0
−r
f)
1.6
2
t1
0.001
0.002
0.003
t2
0.002
0.003
0.004
v
0.06
0.08
w j)
0.15
0.2
注a) d1は,ゲージ面における基本直径
b) 参考値
c) b1は,キー溝にキーを挿入するときの寸法で,はめ合い公差は,M6-h5
d) d3は,ねじの呼び径。ねじは,JIS B 0205-1に従い,その精度は,JIS B 0209-2に規定する公差域
クラス6Hでなければならない。
e) 参考情報
f) 逃げを設けてもよい。
g) 対応国際規格は,テーパ角度を円すいの半頂角で表している。
h) 対応国際規格は,テーパ角度の半頂角に対する公差を規定している。
i) 対応国際規格は,寸法公差±0.2を規定しているが,この規格では,この寸法公差(サイズ公差)
を位置度に置換して図示している。
j) 対応国際規格は,w寸法を規定していない。
5
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3.3
JF形ツールシャンクに適合するJF形7/24テーパ主軸端
J形主軸端に,主軸内部を通してクーラントを供給する二つの供給孔を追加することができる。その形
状及び寸法は,図2及び表2による。この形状を,JF形と呼ぶ。
注記 対応国際規格は,データムB及び端面部の四つのねじ穴を図示していない。
図2−JF形ツールシャンクに適合するJF形7/24テーパ主軸端の形状
表2−JF形ツールシャンクに適合するJF形7/24テーパ主軸端の追加寸法
単位 mm
寸法
シャンク番号
30
40
45
50
60
d8(最大)
2.5
5
6
7.5
10
e1
20
27
35
42
66
3.4
キー寸法
キー寸法は,図3及び表3に従わなければならない。
6
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図3−J形及びJF形主軸端に対応するキー寸法
表3−J形及びJF形主軸端に対応するキー寸法
単位 mm
寸法
シャンク番号
30
40
45
50
60
b3 a) h5
15.9
19
25.4
b4(最大)
16.5
19.5
26.5
b5(最大)
16
19
25
b6
7
9
13
d6 b)
6.4
8.4
13
d7
10.4
13.4
19
s(最小)
1.6
2
固定ボルトc)
M6×15
M8×20
M12×25
注a) b3は,はめ合い公差M6の溝に組み込むキーの寸法。
b) d6は,JIS B 1001に規定されている1級でなければならない。
c) 固定ボルトは,JIS B 1051の強度区分8.8及びJIS B 1176の両方に適合する。
4
材料
7/24テーパ主軸端は,強度及び硬さを考慮して熱処理をしなければならない。
じん(靱)性及び摩耗を考慮しなければならない。
5
呼び方
主軸端の呼び方は,次による。
a) 主軸端
b) この規格の対応国際規格の番号,すなわち,ISO 9270-2
c) ダッシュ(-)
d) J形又はJF形
7
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e) シャンク番号
例 JIS B 6340-2に従ったツールシャンク番号40に適合するJ形主軸端の呼び方
主軸端 ISO 9270-2-J40
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参考文献
[1] JIS B 0031 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状の図示方法
注記 対応国際規格:ISO 1302,Geometrical Product Specifications (GPS)−Indication of surface texture
in technical product documentation
[2] JIS B 6339-1 自動工具交換用7/24テーパシャンク−第1部:A,AD,AF,U,UD及びUF形ツール
シャンクの形状・寸法
注記 対応国際規格:ISO 7388-1,Tool shanks with 7/24 taper for automatic tool changers−Part 1:
Dimensions and designation of shanks of forms A, AD, AF, U, UD and UF
[3] JIS B 6339-2 自動工具交換用7/24テーパシャンク−第2部:J,JD及びJF形ツールシャンクの形状・
寸法
注記 対応国際規格:ISO 7388-2,Tool shanks with 7/24 taper for automatic tool changers−Part 2:
Dimensions and designation of shanks of forms J, JD and JF
[4] JIS B 6339-3 自動工具交換用7/24テーパシャンク−第3部:AC,AD,AF,UC,UD,UF,JD及び
JF形ツールシャンク用プルスタッドの形状・寸法
注記 対応国際規格:ISO 7388-3,Tool shanks with 7/24 taper for automatic tool changers−Part 3:
Retention knobs for shanks of forms AC, AD, AF, UC, UD, UF, JD and JF
[5] ISO 1101,Geometrical product specifications (GPS)−Geometrical tolerancing−Tolerances of form,
orientation, location and run-out