B 6161 : 1998
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS B 6161-1969は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格と国際規格との整合化を目的とし,国際規格を採用するとともに,一部
従来の規定を追加することによって,改正を行った。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 6161には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) ブラウンアンドシャープテーパシャンクセンタ
附属書2(参考) センタの等級,材料,品質及び振れの測定方法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 6161 : 1998
工作機械−旋盤センタ−形状・寸法
Machine tools-Lathe centres−Sizes for interchangeability
序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 298, Machine tools−Lathe centres−Sizes for
interchangeabilityを元に,対応する部分(製品の呼び方及び形状・寸法)については対応国際規格の技術的
内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定内容を
日本工業規格として追加している。また,附属書1(規定)には,原国際規格で規定しているインチ系の
ブラウンアンドシャープテーパシャンクをもつセンタの形状・寸法をメートル換算して規定した。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,旋盤センタ(以下,センタという。)の形状・寸法について規定する。
備考1. 旋盤以外の工作機械にも使用できる。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 298 : 1973 Machine tools−Lathe centres−Sizes for interchangeability
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
JIS B 0614 円すい公差方式
備考 ISO 1947 : 1973, System of cone tolerances for conical workpieces from C=1 : 3 to 1 : 500 and
lengths from 6 to 630mmは,この規格と同等である。
JIS B 4003 モールステーパ部をもつシャンク及びソケット−形状・寸法
備考 ISO 296 : 1974, Machine tools-Self-holding tapers for tool shanksのモールステーパについての規
定は,この規格と同等である。
3. 製品の呼び方 センタの呼び方は,テーパ番号,テーパ種類及び先端角度(1)によって,次のように構
成する。
注(1) 先端角度60°については省略する。
例1. 4番モールスセンタ
例2. 80番メトリック75°センタ
例3. 100番メトリック90°センタ
4. 形状・寸法 センタの形状及び寸法は,表1による。
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B 6161 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 センタ
参考 ハーフセンタ
単位 mm
テーパの
種類
テーパ
番号
テーパ
D
l1
最大
D1(3)
参考
基準寸法
公差
h9
L
a
l2
l3
l4
h1
r
基準寸法 公差
メトリック
5%テーパ
4
1 : 20
=0.05
4
23
4.1
0
−0.03
33
±1
2
25
8
−
−
−
6
1 : 20
=0.05
6
32
6.2
0
−0.036
47
2.5
34.5
12.5
モールス
テーパ
0
1 : 19.212
=0.052 05
9.045
50
9.2
0
−0.036
72
±1
3
53
19
16
1
2.5
1
1 : 20.047
=0.049 88
12.065
53.5
12.2
0
−0.043
82
3.5
57
25
22
1.5
2.5
2
1 : 20.02
=0.049 95
17.78
64
18.0
0
−0.052
100
±1.5
5
69
31
30
2
4
3
1 : 19.922
=0.050 2
23.825
81
24.1
125
5
86
39
38
3
4
4
1 : 19.254
=0.051 94
31.267 102.5
31.6
0
−0.062
155
±2
6.5 109
46
50
5
6
5
1 : 19.002
=0.052 63
44.399 129.5
44.7
200
6.5 136
64
63
7
6
6
1 : 19.18
=0.052 14
63.348 182
63.8
0
−0.074
270
8
190
80
79
10
10
メトリック
5%テーパ
80
1 : 20
=0.05
80
196
80.4
0
−0.087
315
±2
8
204
101
−
−
−
100
1 : 20
=0.05
100
232
100.5
360
±3
10
242
118
3
B 6161 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(2) 先端角度は,特に重い工作物の場合は必要に応じて,75゚又は90゚を適用し,それぞれの先端角度の公
差は,負であってはならない。
(3) D1の公差は,JIS B 0401-2のh9による。
備考1. モールステーパシャンク部は,JIS B 4003に規定するねじ付きシャンクと同等である。ただし,ね
じは設けない。
2. テーパシャンク部の角度公差は,
AT5
0
+
(JIS B 0614のテーパ角度公差の等級AT5),又はテーパシャ
ンクとテーパゲージとの当たりを,75%以上とする。
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B 6161 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(規定) ブラウンアンドシャープテーパシャンクセンタ
1. 適用範囲 この附属書は,ブラウンアンドシャープテーパシャンクをもつセンタについて規定する。
なお,この附属書で規定する以外の事項は,本体による。
備考 原国際規格はインチで規定しているが,この附属書では1in=25.4mmで換算して規定した。
2. 形状・寸法 ブラウンアンドシャープテーパシャンクをもつセンタの形状・寸法は,附属書1表1に
よる。
附属書1表1 ブラウンアンドシャープテーパシャンクセンタ
単位 mm
テーパの種類
テーパ
番号
テーパ
D
l1
最大
D1(1)
基準寸法
公差
h9
ブラウンアンド
シャープ
1
1 : 23.906
=0.041 83
6.071
23.8
6.172
0
−0.036
2
1 : 23.906
=0.041 83
7.595
30.2
7.696
0
−0.036
3
1 : 23.906
=0.041 83
9.525
38.1
9.627
0
−0.036
注(1) D1の公差は,JIS B 0401-2のh9による。
(2) 先端角度は,特に重い工作物の場合は必要に応じて,75°又は90°を
適用し,それぞれの先端角度の公差は,負であってはならない。
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B 6161 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2(参考) センタの等級,材料,品質及び振れの測定方法
序文 この附属書2(参考)は,従来のJISに規定されていた,センタの等級,材料,品質及び振れの測
定方法について他のものと比較するものであって,規定の一部ではない。
1. 等級,材料及び品質 センタの等級,材料及び品質を附属書2表1に示す。
附属書2表1 センタの等級,材料及び品質
項目
等級
A級
B級
先端の振れ
0.005mm
0.015mm
表面粗さ
1.6μmRy
3.2μmRy
硬度
(平行部において)
55〜63HRC
材料
JIS G 4401(炭素工具鋼鋼材)のSK5〜7,JIS G 4404(合金工具
鋼鋼材)のSKS2又は同等以上の性能をもつもの。
2. 振れの測定方法 センタの振れの測定方法を,附属書2図1に示す。
参考 JIS B 7503 ダイヤルゲージ
附属書2図1 センタの振れの測定方法
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B 6161 : 1998
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 6161(工作機械−施盤センタ−形状・寸法)改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
堤 正 臣
東京農工大学
(委員)
中 嶋 誠
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
工業技術院標準部
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
柏 正 博
株式会社池貝
近 藤 耕 司
オークマ株式会社
山 本 吉 規
株式会社テクノワシノ
皆 川 哲 治
株式会社ツガミ
櫛 田 敏 男
二村機器株式会社
中 村 晋 哉
日本精工株式会社
中 根 徹
株式会社三洋製作所
林 敏 信
株式会社田倉工具製作所
安 武 昭 彦
社団法人日本工作機器工業会
(事務局)
堺 弘 司
社団法人日本工作機器工業会