B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 寸法······························································································································· 2
3.1 一般 ···························································································································· 2
3.2 ポリゴンテーパシャンク ································································································· 2
4 クランプ力 ······················································································································ 6
5 表示······························································································································· 6
附属書A(参考)使用推奨条件 ······························································································· 7
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本工作機器工業会(JMAA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 6066の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 6066-1 第1部:ポリゴンテーパシャンク−寸法
JIS B 6066-2 第2部:主軸端−寸法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 6066-1:2013
(ISO 26623-1:2008)
2面拘束形ポリゴンテーパシャンク及び主軸端−
第1部:ポリゴンテーパシャンク−寸法
Polygonal taper interface with flange contact surface-
Part 1: Dimensions and designation of shanks
序文
この規格は,2008年に第1版として発行されたISO 26623-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,工作機械(例えば,旋盤,ボール盤,フライス盤,マシニングセンタ,ターニングセンタ,
研削盤)で使用する手動及び自動交換工具用のフランジ接触面をもつポリゴンテーパシャンクの形状・寸
法について規定する。シャンクの大きさの範囲についても規定する。
このシャンクは,自動工具交換を行うための溝付きフランジ部と一体になっている。クランプは,クラ
ンプ用突起を使って円形溝に力を加えるか,又はめねじにはめたボルトを使って力を加えることによって
行う。
トルクは,ポリゴンテーパによって伝達する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 26623-1:2008,Polygonal taper interface with flange contact surface−Part 1: Dimensions and
designation of shanks(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0021 製品の幾何特性仕様(GPS)−幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示
方式
注記 対応国際規格:ISO 1101,Geometrical Product Specifications (GPS)−Geometrical tolerancing −
Tolerances of form, orientation, location and run-out(MOD)
JIS B 0209-2 一般用メートルねじ−公差−第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(は
めあい区分)
注記 対応国際規格:ISO 965-2,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 2: Limits
of sizes for general purpose external and internal screw threads−Medium quality(IDT)
2
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
注記 対応国際規格:ISO 2768-1,General tolerances−Part 1: Tolerances for linear and angular
dimensions without individual tolerance indications(IDT)
3
寸法
3.1
一般
形状,姿勢,位置及び振れの公差の表示方式は,JIS B 0021による。長さ及び角度寸法の公差は,JIS B
0405による公差等級“m”による。規定していないねじの公差は,JIS B 0209-2による。
3.2
ポリゴンテーパシャンク
ポリゴンテーパシャンクの形状・寸法は,図1,図2及び表1による。
単位 mm
表面粗さの単位 μm
図1−ポリゴンテーパシャンクの形状
3
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−ポリゴンテーパシャンクの形状(続き)
4
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注a) ゲージライン
b) 右勝手バイトの切れ刃位置
c) データムAによって作成されたX軸方向に
対しての傾斜である。
d) ゲージボール
e) C 0.5又はR 0.4
f) ねじ外径
g) データチップ用穴(オプション)
h) C 0.3又はR 0.3
i) ゲージピン
j) r2又は代替としてf1
k) 詳細図R,代替1
l) 詳細図R,代替2
m) 実際の研削曲線からの輪郭形状=0.007
0
+
(断面で)
n) 理論ポリゴン曲線
o) 実際の研削曲線
p) 図2によるポリゴン曲線
q) 断面A-A,データチップ用穴(オプション)
図1−ポリゴンテーパシャンクの形状(続き)
5
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
)
4
cos(
)
2
cos(
2
cos
2
m
γ
γ
γ
×
+
×
×
−
×
=
e
e
D
x'
)
4
sin(
)
2
sin(
2
sin
2
m
γ
γ
γ
×
+
×
×
−
×
=
e
e
D
y'
注a)
ポリゴン曲線に対して垂直
図2−ポリゴン曲線
表1−ポリゴンテーパシャンクの寸法
単位 mm
呼び寸法
32
40
50
63
80
80X
b1
±0.1
39
46
59.3
70.7
86
110
b2
28.3
35.3
44.4
55.8
71.1
88.7
b3
±0.1
27.9
34.9
44
55.4
70.7
88.3
b4
4.2
5.2
6.5
8.5
9.6
9.6
b5
4.5
5.5
7
9
10.1
10.1
b6
2.5
2.5
3.5
3.5
3.5
5
b7
2.6
2.6
4.1
4.1
4.1
6.1
b8
1.5
1.5
2
2
2
2
d1
±0.1
32
40
50
63
80
100
d2
0.1
0.05
+
−
15
18
21
28
32
32
d3
±0.05
16.5
20
24
32
38
38
d4
M12×1.5
M14×1.5
M16×1.5
M20×2
M20×2
M20×2
d5
±0.1
3.6
4.6
6.1
8.1
9.1
9.1
d6
±0.2
12.3
14.3
16.5
20.5
20.5
20.5
d7
25.2
31.6
39.1
48.5
60.8
87
d8
±0.1
21.6
28
35.5
44.9
57.2
57.2
d9
±0.3
4
4
4
4
4
4
d10
1.5
2
3
4
6
6
d11
5
5
7
7
7
10
Dm
22
28
35
44
55
55
e
0.7
0.9
1.12
1.4
2
2
f1
0.3×45°
0.3×45°
0.5×45°
0.5×45°
0.5×45°
0.5×45°
6
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−ポリゴンテーパシャンクの寸法(続き)
単位 mm
呼び寸法
32
40
50
63
80
80X
h1
±0.1
9
11
14
18
−
−
h1
±0.2
−
−
−
−
22.2
22.2
h2
−
11
14
17.5
22
22
h3
2.0
0
+
5.4
5.2
5.1
5
4.9
4.9
l1
2.5
2.5
3
3
3
3
l2
±0.1
19
24
30
38
48
48
l3
最小
15
20
20
22
30
32
l4
1
1.5
1.5
1.5
1.5
1.5
l5
3.2
3.0
0
+
4
4.0
0
+
5.3
5.0
0
+
6.2
5.0
0
+
8
5.0
0
+
8
5.0
0
+
l6
±0.15
6
8
10
12
12
16
l7
±0.15
6
9
10
11
20
20
l8
最小
6
6
7
9
0
0
l9
9
12
12
12
12
12
l10
±0.2
8
11.5
14
15.5
25
25
l11
±0.1
13.5
17.5
22
26
34
34
l12
±0.15
2.8
3.4
4.6
5.8
8.5
8.5
l13
3.6
3.5
4
6.5
6.5
6.5
l14
0.3
0.4
0.5
0.6
0.6
0.6
l15
2
1.4
1.5
1.6
1.6
1.6
l16
9
12
12
12
12
12
r1
2
0
+
3
3
4
5
6
6
r2
0.3
0.3
0.5
0.5
0.5
0.5
r3
0
0.1
−
0.75
1
1.5
2
3
3
4
クランプ力
クランプ機構は,主軸端面とシャンクフランジ面との接触を確実にするために十分なクランプ力を与え
なければならない。
ポリゴンテーパシャンク用のクランプ力の指針は,附属書A参照。
5
表示
この規格に従ったポリゴンテーパシャンクの表示は,次による。
a) “ポリゴンテーパシャンク”
b) JIS B 6066の引用,例えば,JIS B 6066-1
c) 呼び記号“PSC”
d) 呼び寸法,mm
例 呼び寸法32 mmのポリゴンテーパシャンクの表示は,次による。
ポリゴンテーパシャンク JIS B 6066-1 PSC 32
7
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
使用推奨条件
A.1 クランプ力
テーパシャンク及び主軸端の公差が規定した範囲内で変わるとき,フランジ面に作用するクランプ力の
割合は変化する。ただし,表A.1に示した力でクランプすると,フランジ面に作用する割合は,80 %以上
になる。
表A.1
単位 kN
呼び寸法
32
40
50
63
80
80X
クランプ力
15
20
25
30
40
40
軽負荷(例えば,仕上げ削りのような力)が作用する場合には,クランプ力は低くても十分であるが,
高負荷(例えば,重切削における力)が作用する場合には,より高いクランプ力が必要になる。
A.2 速度,トルク,曲げモーメント及び剛性に関する情報
製造業者は,許容速度,トルク伝達能力,曲げモーメント及び剛性に関する情報を提供するのが望まし
い。
A.3 材料及び熱処理
ポリゴンテーパシャンクの材料及び熱処理は,強度,硬さ,焼入深さ,じん(靱)性及び耐摩耗性を考
慮して選択するのが望ましい。
A.4 一般的な表面硬度推奨値
ポリゴンテーパ部,内側のクランプ溝及びフランジ部の軸方向接触面は,HRC42以上とする。
外側の自動交換用溝の領域は,HRC51以上とする。
A.5 バランス修正
工具又は部品をシャンクに組み付ける前にポリゴンテーパシャンクのバランスを修正する必要がある場
合には,図A.1に示す穴を使って,表A.2に従ってバランス修正を行うことができる。
注記 バランス修正穴は,ポリゴンテーパ上のクーラント穴及びオリエンテーション用ノッチの補正
用ではない。データチップ用穴は,考慮していない。
組立後にバランス修正が必要な場合には,図A.1及び表A.2に示すように,バランス修正領域に限定す
るのが望ましい。
8
B 6066-1:2013 (ISO 26623-1:2008)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図A.1−バランス修正穴及び修正領域
表A.2−バランス修正穴の寸法
単位 mm
呼び寸法
32
40
50
63
80
80X
d12 推奨最大値
6.5
7.5
8.5
10
11.5
11.5
l17
7
8
10
12
12
12
注記 l3の値は,表1参照