B 6006-1:2008 (ISO 3442-1:2005)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 基本事項························································································································· 1
3.1 寸法単位 ······················································································································ 1
3.2 静的精度検査 ················································································································ 1
4 精度等級························································································································· 2
5 互換寸法························································································································· 2
6 静的精度検査 ··················································································································· 3
6.1 主軸又は面板の精度 ······································································································· 3
6.2 手動チャックの静的精度検査及び許容値············································································· 6
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本工作機器工業会(JMAA)及び財
団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS B 6006:1993は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS B 6006の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 6006-1 第1部:クロスキー形手動チャック
JIS B 6006-2 第2部:クロスキー形パワーチャック
JIS B 6006-3 第3部:セレーション形パワーチャック
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日本工業規格 JIS
B 6006-1:2008
(ISO 3442-1:2005)
工作機械−ツーピースジョー付自己求心チャック
の寸法及び静的精度検査−
第1部:クロスキー形手動チャック
Machine tools-Dimensions and geometric tests for self-centring chucks
with two-piece jaws-
Part 1: Manually operated chucks with tongue and groove type jaws
序文
この規格は,2005年に第1版として発行されたISO 3442-1を基に,技術的内容及び対応国際規格の構
成を変更することなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,クロスキー形ツーピースジョー付自己求心手動チャック(以下、“チャック”という。)の
互換寸法(互換性に関する寸法)及びJIS B 6191に基づき,静的精度検査及び適用する許容値について規
定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 3442-1:2005,Machine tools−Dimensions and geometric tests for self-centring chucks with
two-piece jaws−Part 1: Manually operated chucks with tongue and groove type jaws (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)には適用しない。
JIS B 6191:1999 工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則
注記 対応国際規格:ISO 230-1:1996,Test code for machine tools−Part 1: Geometric accuracy of
machines operating under no-load or finishing conditions (MOD)
3
基本事項
3.1
寸法単位
この規格のすべての寸法及び公差は,ミリメートル (mm) で表す。
3.2
静的精度検査
この規格は,チャックの回転精度及びトップジョー取付部分の精度について規定し,釣合い良さの測定,
2
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把握力の測定などの動的な品質については規定しない。
この規格の主な目的は,トップジョーを,要求される機械加工精度で互換性を保ちつつチャックに取り
付けることができるか,又は機械と分離したジグ上で仮の心出し,直角出し若しくは締付け作業の終わっ
た後のチャックにトップジョーを正確に取り付けることができるかを,検査することである。
4
精度等級
この規格は,一つの精度等級だけを規定する。
5
互換寸法
チャックの互換寸法は,図1及び表1による。
注a) ねじ穴(表1参照)
図1−クロスキー形ジョー
3
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表1−チャックの互換寸法
チャックの呼び径 d 1 nom
100
125
160
200
250
315
400
500
630
800
形式
A
A
A
A
A
B
B
C
D
D
d 1 ±5 %
100
125
160
200
250
315
400
500
630
800
マ
ス
タ
ジ
ョ
ー
又
は
ベ
ー
ス
ジ
ョ
ー
d 2
M6
M8
M10
M10
M12
M12
M16
M20
M20
M20
e 1 ±0.15
9.5
11.1
19
22.2
27
31.75
38.1
38.1
38.1
38.1
e 2
−
−
−
−
−
−
−
38.1
38.1
38.1
h 1
2.2
2.2
3
3
3
3
3
3
3
3
h 3 最小
4
4
5
5
5
5
8
8
8
8
l 1 h9
6.35
6.35
7.94
7.94
12.7
12.7
12.7
12.7
12.7
12.7
p 1
3.2
3.2
4
4
4
4
7
7
7
7
p 2
9
13
18
18
20
20
28
33
33
33
t 1 H8
7.94
7.94
12.675
12.675
19.025
19.025
19.025
19.025
19.025
19.025
ト
ッ
プ
ジ
ョ
ー
h 2
2.2
2.2
3
3
3
3
6
6
6
6
l 2 E9
6.35
6.35
7.94
7.94
12.7
12.7
12.7
12.7
12.7
12.7
p 3
3.2
3.2
4
4
4
4
4
4
4
4
t 2 h8
7.94
7.94
12.675
12.675
19.025
19.025
19.025
19.025
19.025
19.025
6
静的精度検査
6.1
主軸又は面板の精度
静的精度検査は,チャックの回転を伴って行うために,チャックは試験用主軸又は面板に取り付けるの
が望ましい。この試験用主軸又は面板の外周及び端面の振れは,あらかじめG01及びG02に従って検査
しておかなければならない。
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
検査事項
主軸端又は面板の半径方向の振れ
G 01
測定方法図
許容値
0.005
測定値
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
5.611.4及び5.612.2
要求事項
テーパ主軸端の場合には,ダイヤルゲージの測定子を,測定する面に垂直に当てる。
5
B 6006-1:2008 (ISO 3442-1:2005)
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検査事項
主軸端又は面板の軸方向の振れ
G 02
測定方法図
許容値
0.005
測定値
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
5.63
要求事項
6
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6.2
チャックの静的精度検査及び許容値
検査事項
チャック外周面の振れ
G 1
測定方法図
注a) マスタジョーに互換性がない場合には,記号又は数字を付ける。
チャックの呼び径 d 1 nom
許容値x(ダイヤルゲージの読みの最大差)
d 1 nom ≦ 125
0.02
125 < d 1 nom ≦ 200
0.03
200 < d 1 nom ≦ 315
0.04
315 < d 1 nom ≦ 500
0.05
500 < d 1 nom ≦ 800
0.06
測定値
d 1 nom = ・・・
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
要求事項
この検査は,6.1に規定する試験用主軸に直接又は面板に取り付けて行う。
次の2方法の測定が可能。
a) 主軸に取り付けたチャックによる。
b) 測定器による。
二つの測定結果は,主軸端及びチャックの公差によって異なることがある。
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検査事項
チャック端面の軸方向振れ
G 2
測定方法図
注a) マスタジョーに互換性がない場合には,記号又は数字を付ける。
チャックの呼び径 d 1 nom
許容値x(ダイヤルゲージの読みの最大差)
d 1 nom ≦ 125
0.02
125 < d 1 nom ≦ 200
0.03
200 < d 1 nom ≦ 315
0.04
315 < d 1 nom ≦ 500
0.05
500 < d 1 nom ≦ 800
0.06
測定値
d 1 nom = ・・・
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
要求事項
次の2方法の測定が可能。
a) 主軸に取り付けたチャックによる。
b) 測定器による。
二つの測定結果は,主軸端及びチャックの公差によって異なることがある。
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検査事項
トップジョー位置決め用キースロット外面の円周振れ
G 3
測定方法図
チャックの呼び径 d 1 nom
許容値x(ダイヤルゲージの読みの最大差)
d 1 nom ≦ 125
0.12
125 < d 1 nom ≦ 200
0.16
200 < d 1 nom ≦ 315
0.20
315 < d 1 nom ≦ 500
0.25
500 < d 1 nom ≦ 800
0.32
測定値
d 1 nom = ・・・
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
要求事項
この検査は,6.1に規定する試験用主軸に直接又は面板に取り付けて行う。
この検査は,チャックにダミーピースを把握し,ベースジョー又はマスタジョーを固定して行う。その把握力は,
製造業者が指定する。
9
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検査事項
チャック取付面とマスタジョー上面との平行度
G 4
測定方法図
注a) マスタジョーに互換性がない場合には,記号又は数字を付ける。
チャックの呼び径 d 1 nom
許容値x(ダイヤルゲージの読みの最大差)
d 1 nom ≦ 125
0.05
125 < d 1 nom ≦ 200
0.06
200 < d 1 nom ≦ 315
0.08
315 < d 1 nom ≦ 500
0.10
500 < d 1 nom ≦ 800
0.12
測定値
d 1 nom = ・・・
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
要求事項
この検査は,チャックにダミーピースを把握し,ベースジョー又はマスタジョーを固定して行う。その把握力は,
製造業者が指定する。
10
B 6006-1:2008 (ISO 3442-1:2005)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
検査事項
チャック中心線とトップジョー位置決め用ガイドの中心線とを平行にしたときのガイドの対称度
G 5
測定方法図
チャックの呼び径 d 1 nom
許容値x(ダイヤルゲージの読みの最大差)
d 1 nom ≦ 125
0.12
125 < d 1 nom ≦ 200
0.16
200 < d 1 nom ≦ 315
0.20
315 < d 1 nom ≦ 500
0.25
500 < d 1 nom ≦ 800
0.32
測定値
d 1 nom = ・・・
測定器
ダイヤルゲージ
JIS B 6191の参照箇条
要求事項
この検査は,6.1に規定する試験用主軸に直接又は面板に取り付けて行う。
この検査は,チャックにダミーピースを把握し,ベースジョー又はマスタジョーを固定して行う。その把握力は,
製造業者が指定する。
参考文献
ISO 1101,Geometrical Product Specifications (GPS)−Geometrical tolerancing−Tolerances of form, orientation,
location and run-out