B 5121:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本金型
工業会(JDMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 5121:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 8693:1998,Tools for moulding−Flat
ejector pinsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 5121:2003には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
B 5121:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 種類及び記号 ·················································································································· 1
3. 材料及び硬さ ·················································································································· 1
4. 形状及び寸法 ·················································································································· 2
5. 表示 ······························································································································ 5
5.1 AJ形の場合 ·················································································································· 5
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 6
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 5121:2003
モールド用段付き平エジェクタピン
Flat ejector pins for moulds
序文 この規格は,1998に第2版として発行されたISO 8693:1998,Tools for moulding−Flat ejector pinsを
元に,対応する部分(形状・寸法,材料・硬さ及び表示)については対応国際規格を翻訳し,技術的内容
を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定内容を日本
工業規格として追加している。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,主にダイカスト金型,プラスチック用金型などのモールド型に用いられる段
付き平エジェクタピンについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEG Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 8693:1998,Tools for moulding−Flat ejector pins(MOD)
2. 種類及び記号 モールド用段付き平エジェクタピンの種類及び記号は,表1のとおり区分する。
表1 種類及び記号
種類
記号
A1形
A1
A2形
A2
AJ形
AJ
3. 材料及び硬さ モールド用段付き平エジェクタピンの材料及び硬さは,表2の値とする。
表2 材料及び硬さ
種類
材料
硬さ(1)
しゅう動部
つば部
A1形
熱間工具鋼
表面硬化層(2)
950 HV(深さ0.3 mm)
45±5 HRC
(熱間鍛造)
A2形
冷間合金工具鋼
950 HV(深さ0.3 mm)
AJ形
高速度工具鋼SKH51
又は同等の性能をも
つもの
60±2 HRC
硬さは受渡当事者
間の協定とする。
注(1) 硬さの測定範囲は製造業者の一任とする。
(2) 材料強さは,1 400 MPa(近似値:硬さ43 HRC)以上とする。
2
B 5121:2003
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4. 形状及び寸法
4.1
A1形の形状及び寸法は,表3による。
表3 寸法及び形状(A1形)
注(3) この位置の一定範囲は,表面粗さ及び直径Dの寸法公差に規定値を適用しない。
単位 mm
D
D1
T
(4)
W
(4)
L
H
R
63
80
100
125
160
200
250
315
400
寸法 許容差
(h11)
L1
32
40
50
63
80
100
125
160
200
4
0
−0.075
8
0.8
3.5
○
○
○
○
3
0.3
1
○
○
○
○
4.2
3.8
○
○
○
○
4
1.2
3.5
○
○
○
○
5
0.5
4.2
3.8
○
○
○
○
5
10
1
4.5
○
○
○
○
1.2
○
○
○
6
*12
1.5
5.5
○
○
○
○
2
○
○
○
8
0
−0.090
14
1.5
7.5
○
○
○
○
2
○
○
○
○
10
16
1.5
9.5
○
○
○
2
○
○
○
○
12
0
−0.110
18
2
11.5
○
○
○
○
7
0.8
2.5
○
○
○
○
16
*22
2
15.5
○
○
○
○
2.5
○
○
○
○
注(4) この寸法の許容差は,P1からP2の長さが100 mm以下のものに適用し,100 mmを超える場合の許容差は,(L−
L1) /100を乗じた値とする。また,寸法公差範囲でP2の位置が最大値とする。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3
B 5121:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.2
A2形の形状及び寸法は,表4による。
表4 寸法及び形状(A2形)
注(5) この位置の一定範囲は,表面粗さ及び直径Dの寸法公差に規定値を適用しない。
単位 mm
D
D1
T
(6)
W
(6)
L
H
R
63
80
100
125
160
200
250
315
寸法 許容差
(h11)
L1
32
40
50
63
80
100
125
160
4
0
−0.075
8
0.8
3.5
○
○
○
○
3
0.3
1
○
○
○
○
4.2
3.8
○
○
○
○
4
1.2
3.5
○
○
○
○
0.5
4.2
3.8
○
○
○
○
5
10
1
4.5
○
○
○
○
1.2
○
○
○
6
12
1.5
5.5
○
○
○
○
5
2
○
○
○
8
0
−0.090
14
1.5
7.5
○
○
○
○
2
○
○
○
○
10
16
1.5
9.5
○
○
○
2
○
○
○
12
0
−0.110
18
2
11.5
○
○
○
7
0.8
2.5
○
○
○
注(6) この寸法の許容差は,P1からP2の長さが100 mm以下のものに適用し,100 mmを超える場合の許容差は,(L
−L1) /100を乗じた値とする。また,寸法公差範囲でP2の位置が最大値とする。
4
B 5121:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.3
AJ形の形状及び寸法は,表5による。
表5 寸法及び形状(AJ形)
注(7) この位置の一定範囲は,表面粗さ及び直径Dの寸法公差に規定値を適用しない。
単位 mm
呼び寸法
D
D1
T
(8)
W
(8)
L
H
100
125
150
200
250
300
L1
50
60
75
100
125
150
0.3 ×1
2
4
0.3
1
○
4
0.4 ×1
0.4
○
0.4 ×1.2
0.4
1.2
○
○
○
0.5 ×1.2
0.5
○
○
○
0.4 ×1.5
0.4
1.5
○
○
○
0.5 ×1.5
0.5
○
○
○
0.5 ×2
3
6
0.5
2
○
○
○
○
0.6 ×2
0.6
○
○
○
○
0.6 ×3
4
8
0.6
3
○
○
○
○
6
0.8 ×3
0.8
○
○
○
○
0.8 ×4
5
9
0.8
4
○
○
○
○
○
1 ×4
1
○
○
○
○
○
1 ×5
6
10
1
5
○
○
○
○
○
1.2 ×5
1.2
○
○
○
○
○
1.2 ×6
7
11
1.2
6
○
○
○
○
○
8
1.5 ×6
1.5
○
○
○
○
○
1.5 ×8
10
15
1.5
8
○
○
○
○
○
2 ×8
2
○
○
○
○
○
2 ×10
*12
17
2
10
○
○
○
○
○
2.5 ×10
2.5
○
○
○
○
○
注(8) この寸法の許容差は,P1からP2の長さが100 mm以下のものに適用し,100 mmを超える場合の許容
差は, (L−L1) /100を乗じた値とする。また,寸法許容差範囲でP2の位置が最大値とする。
5
B 5121:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 表示 モールド用段付き平エジェクタピンの表示は,次による。
a)
AJ形の場合
a) 規格名称
b) 規格番号
c) 種類又はその記号
d) 厚さ (T)
e) 幅 (W)
f)
長さ (L)
g) 材料記号
例 モールド用段付き平エジェクタピン JIS B 5121 AJ 0.8×4×150 SKH51
1
B 5121:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 5121:2003 モールド用段付き平エジェクタピン
ISO 8693:1998 モールド用平エジェクタピン
(I) JISの規定
(II) 国際規
格番号
(III) 国際規格の規定
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は実線の側線
(V) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1. 適用範囲
ダイカスト金型,プラ
スチック用金型など
のモールド型に用い
られる段付き平エジ
ェクタピンを規定。
1. 適用範囲 圧縮成形型,射出成形
型,ダイカスト型に用
いられる段付き平エジ
ェクタピンを規定。
IDT
−
2. 種類及び記
号
材料及び寸法公差に
よってA1形,A2形,
AJ形に分けて規定。
なし
MOD/追加
種類の区分を明確にし,そ
の記号を決めた。
用途別に寸法許容差が異なるために,
1形(ISO形)と2形(JIS形)に分
類した。また,使用上の混乱を避ける
ため,当面JISの併記とし,将来は国
際規格への提案を含めて一本化する
予定。
3. 材料及び硬
さ
種類別に材料と硬さ
を規定。
2. 材料及び
硬さ
材料は,熱間工具鋼又
は冷間合金工具鋼。硬
さは材料別に数値を規
定。
MOD/追加
JISで追加された種類の材
料を追加規定した。
使用上混乱するおそれがあるため,当
面JISの併記とし,将来は国際規格へ
の提案を含めて一本化する予定。
4. 形状及び寸
法
種類に対応した呼び
寸法,基準寸法,許容
差などを規定。
3. 寸法
呼び寸法,基準寸法,
許容差などを規定。
MOD/追加
追加された種類の寸法・形
状を追加規定した。
用途別に寸法許容差が異なるために,
1形(ISO形)と2形(JIS形)に分
類した。また,使用上の混乱を避ける
ため,当面JISの併記とし,将来は国
際規格への提案を含めて一本化する
予定。
6
B
5
1
2
1
:
2
0
0
3
2
B 5121:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I) JISの規定
(II) 国際規
格番号
(III) 国際規格の規定
(IV) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は実線の側線
(V) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
5. 表示
規格名称,番号,種類,
呼び寸法,材質を規
定。
4. 表示
規格名称,番号,呼び
寸法,材質を規定。
IDT
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1.
項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT…………… 技術的差異がない。
− MOD/追加…… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD………… 国際規格を修正している。
7
B
5
1
2
1
:
2
0
0
3