B5112:2003
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本金型
工業会(JDMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 5112:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 10072:1993,Tools for moulding─
Sprue bushes - Dimensionsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 5112:2003には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
B 5112:2003
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 種類及び記号 ·················································································································· 1
3. 材料及び硬さ ·················································································································· 1
4. 形状・寸法 ····················································································································· 2
5. 表示 ······························································································································ 2
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ······································································ 6
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 5112:2003
モールド用スプルーブシュ
Sprue bushes for moulds
序文 この規格は,1993年に第1版として発行されたISO 10072 : 1993,Tools for moulding─Sprue bushes
─Dimensionsを元に,対応する部分(ISOの形状及び寸法)については対応国際規格を翻訳し,技術的内
容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目及び
規定内容を日本工業規格として追加している。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,主にプラスチック用金型及びゴム用金型などのモールド金型に用いるスプル
ーブシュについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 10072 : 1993,Tools for moulding─Sprue bushes─Dimensions (MOD)
2. 種類及び記号 スプルーブシュの種類及び記号は,表1のとおり区分する。
表 1 種類及び記号
種 類
記 号
A形
A
B形
B
C形
C
D形
D
E形
E
F形
F
3. 材料及び硬さ スプルーブシュの材料及び硬さは,表2の値とする。
2
B 5112:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 材料及び硬さ
種 類
材 料
硬 さ
A形,B形
受渡当事者間の協議による。
50±5HRC
C形,D形
プリハードン鋼
40±3HRC
E形,F形
合金工具鋼SKD61又は同等以
上とする。
50±2HRC
4. 形状・寸法 スプルーブシュの形状・寸法は,付表1〜付表3による。
5. 表示 スプルーブシュの表示は次による。
a) 規格名称
b) 規格番号
c) 種類又はその記号
d) 直径(D×D1)
e) 半径(SR)(A形,C形,E形の場合)
f)
長さ(L)
g) 角度(α)
h) 材料記号(C形,D形,E形,F形の場合)
例 モールド用スプルーブシュ JIS B 5112 A 16×4×15.5×50×1°
JIS B 5112 C 16×3.5×11×80×1°SKD61
3
B 5112:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表 1 形状及び寸法(A形,B形)
単位 mm
呼び寸法
(D)
D
D1
SR(1)
L
α
(度)
D2
K
寸法
(k6)
20
25
32
40
50
63
80 100
12
12
+0.012
+0.001
2.5
3
3.5
11.5
又は
40
○
○
○
○
○
1
又は
1.5
28
12
16
16
3.5
4
4.5
○
○
○
○
○
32
16
20
20
+0.015
+0.002
3.5
4
4.5
○
○
○
○
○
40
21
25
25
4.5
5.5
6.5
○
○
○
○
50
28
注(1) A形の場合に適応する。
A形:球面タイプ
B形:ストレートタイプ
4
B 5112:2003
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付表 2 形状及び寸法(C形,D形)
単位 mm
呼び寸法
(D)
D
D1
SR(2)
L
α
(度)
寸法
(h6)
20
25
32
40
50
63
80
100 125 160
10
10
0
-0.009
2.5
3
3.5
11
16
20
○
○
○
○
○
○
○
0.5
1
1.5
13(3)
13
0
-0.011
3
3.5
4
○
○
○
○
○
○
○
○
16
16
3
3.5
4
○
○
○
○
○
○
○
○
20
20
0
-0.013
3.5
4
4.5
○
○
○
○
○
○
○
○
注(2) C形の場合に適応する。
(3) 標準数列R40を採用し,標準数に近い数字を採用した。
C形:球面タイプ
D形:フラットタイプ
5
B 5112:2003
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付表 3 形状及び寸法(E形,F形)
単位 mm
呼び寸法
(D)
D
D1
SR(4)
L
α
(度)
寸法
(h6)
20
25
32
40
50
63
80
100 125 160
10
10
0
-0.009
2.5
3
3.5
11
16
20
○
○
○
○
○
○
○
0.5
1
1.5
13(5)
13
0
-0.011
3
3.5
4
○
○
○
○
○
○
○
○
16
16
3
3.5
4
○
○
○
○
○
○
○
○
20
20
0
-0.013
3.5
4
4.5
○
○
○
○
○
○
○
○
注(4) E形の場合に適応する。
(5) 標準数列R40を採用し,標準数に近い数字を採用した。
F形:フラットタイプ
E形:球面タイプ
6
B 5112:2003
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 5112:2002 モールド用スプルーブシュ
ISO 10072:1993,Tools for moulding─Sprue bushes─Dimensions
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
(V) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
主にプラスチック用金型及
びゴム用金型などモールド
金型に用いられるスプルー
ブシュについて規定。
ISO 10072
1.適応範
囲
プラスチック用金型及び
ゴム用の射出成形用金型
に用いられるスプルーブ
シュについて規定
IDT
−
−
2.種類及び
記号
A形,B形,C形,D形,E
形,F形の6種類に区分し
て規定。
ISO 10072
2.寸法の図中で,成形
機のノズルにR形状で対
応するものをA形,平面
の形状をB形と区分。
MOD/追加
C形,D形,E形,F形
を追加規定して,具体的
な基本形状と寸法を規
定した。
国内で流通している規格とISO規格
が形状,寸法許容差及び使用材料等
の相違点があり,ISO規格に一本化す
ると市場が混乱するため,下記のよ
うにする。
ISO規格のA,B形をJISのA,B形
にし,JIS規格のA,B形を廃止し,
市場で広く流通している規格をC形,
D形,E形,F形とする。
使用材料はJIS材料を採用した。
一本化については,次回見直し時に
検討することとした。
3.材料及び
硬さ
材料は,A形,B形は受渡
当事者間の協議。C形,D
形,E形及びF形はプリハ
ードン鋼及びSKD61又はこ
れと同等以上と規定。硬さ
もそれぞれ規定。
ISO 10072
3.材料及
び硬さ
材料は,製造業者に一任
する。
硬さは,50±5HRCと規定。
MOD/追加
A,B形は受渡当事者間
の協議とし,C形からF
形はプレハ−ドン鋼,
SKD 61と規定して,成
形材料や寿命による選
択肢をもたせた。
4.形状・寸
法
呼び寸法,基準寸法,許容
差,勾配などを規定。
ISO 10072
2寸法
呼び寸法,基準寸法,許
容差,勾配などを規定。
MOD/追加
C形,D形,E形及びF
形の形状・寸法を追加。
5.表示
規格の名称
種類又はその記号
材料記号
寸法(呼び寸法×L×θ)
数量
製造業者名又はその記号
4.表示
規格の名称
国際規格番号
種類及び記号
直径(d2×d1)
半径(r)
長さ(L)
MOD/追加
角度α,材料記号(C形,
D形,E形,F形)の表
示を規定
広く流通している規格をC形,D形,
E形,F形として,その区分が明確に
なる表示方法を,規格ユーザーのた
め追加した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
6
B
5
11
2
:
2
0
0
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT……………… 技術的差異がない。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
7
B
5
11
2
:
2
0
0
2