2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 4705-1966
刃やすり
Saw Files
1. 適用範囲 この規格は,手引キノコギリの目立用の刃ヤスリ,仕上刃ヤスリおよび両刃ヤスリについ
て規定する。
関連規格:JIS G 4404(合金工具鋼)
2. 種類 種類は,刃ヤスリ,仕上刃ヤスリおよび両刃ヤスリの3種類とする。
3. 材料 材料は,JIS G 4404のSKS 8またはこれと同等以上の品質のものとする。
4. 形状・寸法 形状および寸法は,原則として表1による。
表1
(1) 刃ヤスリ
単位 mm
呼ビ寸法
A
B
l
l1
慣用語
55
11
1.2
55
25
(小ヒキ切リ)
60
13
1.5
60
28
(中ヒキ切リ)
65
15
1.8
65
30
(大ヒキ切リ)
70
20
3
70
35
(相中)
75
23
3
75
38
(本中)
80
25
3.5
80
40
(大刃)
備考 かっこ内の慣用語は,従来の呼び方を参考のために示す。
(2) 仕上刃ヤスリ
単位 mm
呼ビ寸法
A
B
l
l1
慣用語
50
8
1
50
25
(道突キ)
55
11
1.2
55
25
(小ヒキ切リ)
60
13
1.5
60
28
(中ヒキ切リ)
65
15
1.8
65
30
(大ヒキ切リ)
備考 かっこ内の慣用語は,従来の呼び方を参考のために示す。
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B 4705-1966
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(3) 両刃ヤスリ
単位 mm
呼ビ寸法
A
B
l
l1
75
17
2.3
75
35
100
20
3
100
40
125
25
3.5
125
45
150
28
4
150
50
175
28
4
175
50
200
28
4
200
50
5. 目の種類および目数
5.1
目の種類 刃ヤスリおよび仕上刃ヤスリは三度切リ目,両刃ヤスリは単目とする。
5.2
目数 目数は,25mmの長サにつき,表2による。
(1) 刃ヤスリ
表2
呼ビ寸法mm
55
60
65
70
75
80
上目数
260
240
220
150
135
120
中目数
上目数の約50%とする
下目数
上目数の約37%とする
目数の許容差
±10%
(2) 仕上刃ヤスリ
呼ビ寸法mm
50
55
60
65
上目数
340
310
280
260
中目数
上目数の約50%とする
下目数
上目数の約37%とする
目数の許容差
±10%
(3) 両刃ヤスリ
呼ビ寸法mm
75
100
125
150
175
200
目数
70
65
55
50
48
48
備考1. 上目数の許容差は,±10%とする。
2. コバの目数は,ヒシ形平面の目数の15〜20%を加える。
6. 品質
6.1
外観 形状は,曲リ,キズ,ワレ,カエリ,その他の有害な欠点がなく,目は規則正しく,仕上ゲ
は良好でなければならない。
6.2
カタサ 目切リ部のカタサは,HRC63以上でなければならない。
6.3
切レ味および耐久性 切レ味は,全面にわたりむらがなく,良好であること。また,耐久性は,相
当の時間使用しても,良好な切削性を長時間維持し,その低下は漸進的でなければならない。
参考 切レ味および耐久性に対しては,その良否を数値的に確かめることが望ましい。
7. 検査
7.1
外観 外観の検査は,通常目視により行ない,6.1の規定を満足しなければならない。
7.2
目の種類および目数 目の種類および目数の検査は,通常目視および所要目数に適応する測定器具
を用いて行ない,5.1および5.2の規定を満足しなければならない。
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B 4705-1966
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7.3
カタサ 目切リ部のカタサの検査は,カタサ試験機または試験棒を用いて行ない,6.2の規定を満足
しなければならない。なお,試験棒を用いてカタサを測定する場合は,少なくともHRC57〜59のカタサを
もつ試験棒により行ない,目切リ部のどの面のどの部分もむらなくかかり,スベリを生じてはならない。
8. 製品の呼び方 刃ヤスリの呼び方は,規格番号または規格名称,種類および呼ビ寸法による。
例: JIS B 4705 仕上刃ヤスリ55mm
刃ヤスリ 仕上刃ヤスリ55mm
9. 表示 適当な箇所に,製造業者名またはその略号を表示する。