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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 4621-1995 

横万力(丸胴形) 

Parallel bench vices (round jaw type) 

1. 適用範囲 この規格は,作業台に取り付けて主に手仕上げ及び組立作業のとき,加工物をくわえる丸

胴形の横万力(以下,万力という。)について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材 

JIS G 4401 炭素工具鋼鋼材 

JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 

2. 形状・寸法 万力の形状及び寸法は,次のとおりとする。 

(1) 万力の形状は,原則として図1による。 

(2) 万力の寸法は,表1による。 

図1 形状 

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B 4621-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 寸法 

単位mm 

呼び寸法 

本体 

可動体 b 

ハンドル 

締付ねじ 

口金 

取付穴 

a1 

a2(1) 

a3 

寸法 

許容差 

c1 

c2 

e1 

e2 

d1 

許容差 

(最小) (最小) (最小) 

(最小) (最小) (最小) 

±0.7 

±1.0 

75 

75 

85 

75 

55 

±0.7 

220 

12 

45 

18 

11 

±0.5 

100 

100 

110 

85 

60 

250 

14 

50 

12 

21 

14 

125 

125 

135 

95 

70 

±1.2 

290 

16 

60 

14 

24 

18 

±0.7 

150 

150 

150 

100 

85 

330 

18 

70 

15 

29 

18 

注(1) 口の開きa2は,可動体口金の下方にある滑り面の内側の端面 (A) と本体の滑り面の外の端 (B) とが一致

するときの寸法を示す。 

3. 品質 

3.1 

外観 万力の外観は,割れ,有害なきず,巣,まくれ,さび,その他使用上有害な欠点がなく,仕

上げの程度が良好でなければならない。 

3.2 

機能 万力は,全工程について,滑り面及び締付ねじにはがたが少なく,口金の開きは平行を保ち,

可動体の動きは円滑であり,かつ,次の条件を満足しなければならない。 

(1) 締付力 万力の締付力は,締付ねじに表2の締付トルクを与えたとき,各部に異常がなく,口金の長

さの中央部において19.6kN以上の締付力があること。 

表2 締付トルク 

呼び寸法mm 

75 

100 

125 

150 

締付トルクN・m 

107.9 127.5 147.1 166.7 

(2) 案内面すき間 万力の案内面(2)すき間は,万力を固定し,口を表3のように開き,上下方向及び左右

方向に各147.1Nの引張力を可動体に加えたときの口金における読みの差が0.8mm以下であること。 

注(2) 案内面とは,本体と可動体との接触面をいう。 

表3 案内面すき間 

単位 mm 

呼び寸法 

75 

100 

125 

150 

口の開き 

50 

65 

75 

100 

(3) 片寄締付 万力の片寄締付は,直径50mmの棒鋼を表4の位置にくわえて保ち,口金の他端上面の位

置を測り,次に締付ねじに表4の締付トルクを与えたとき,測定位置のくるいが表4に示す値より小

さいこと。 

表4 片寄締付 

単位 mm 

呼び寸法 

75 

100 

125 

150 

万力の中心から棒鋼の中心までの距離 

35 

48 

60 

73 

締付トルクN・m 

98.1 117.7 137.3 166.7 

前後方向のくるい 

1.0 

1.1 

1.3 

1.5 

上下方向のくるい 

0.7 

0.7 

0.7 

0.7 

3.3 

口金の硬さ 万力の口金くわえ面の硬さは,45〜53HRCとする。 

4. 材料 万力の各部の材料は,表5又はこれと同等以上の品質のものとする。 

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B 4621-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表5 材料 

部品番号 

部品名称 

材料 

本体 

JIS G 5501のFC200 

可動体 

JIS G 5501のFC200 

締付めねじ 

JIS G 5501のFC200 

締付おねじ 

JIS G 4051のS45C 

口金 

JIS G 4401のSK5又はJIS G 4051のS15CK 

ハンドル 

JIS G 4051のS35C 

5. 検査 

5.1 

形状・寸法 万力の形状・寸法は,目視,物さし,ノギス,ゲージ,その他を用いて行い,2.の規定

に適合しなければならない。 

ただし,図1において(A)の部分が(B)の部分より約5mm内側にあるとき,a2の寸法は表1のとおりでな

ければならない。 

5.2 

外観 万力の外観は,目視によって行い,3.1の規定に適合しなければならない。 

5.3 

機能 万力の機能は,適切な試験装置を用いて検査を行い,3.2の規定に適合しなければならない。 

5.4 

口金の硬さ 万力の口金の硬さは,適切な方法によって検査し,3.3の規定に適合しなければならな

い。 

6. 製品の呼び方 万力の呼び方は,規格番号又は規格名称,及び呼び寸法による。 

例1. JIS B 4621 

150mm 

例2. 横万力(丸胴形) 150mm 

7. 表示 万力には,適切な箇所に,次の事項を表示する。 

なお,材料記号を表示することが望ましい。 

(1) 呼び寸法 

(2) 製造業者名又はその略号