B 4302:2007
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本工具工業会
(JSCTA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が
あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 4302:1999は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 235:1980,Parallel shank jobber and
stub series drills and Morse taper shank drillsを基礎として用いた。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS B 4302には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 種類 ······························································································································ 1
5. 形状・寸法 ····················································································································· 2
6. 品質 ····························································································································· 11
6.1 外観 ··························································································································· 11
6.2 表面粗さ ····················································································································· 11
6.3 材料及び硬さ ··············································································································· 11
6.4 振れ,心厚,ウェブの振り分け及びチゼルエッジの偏心 ······················································· 11
6.5 リップハイト ··············································································································· 11
6.6 ドリルの角度 ··············································································································· 11
7. 試験方法 ······················································································································· 11
8. 検査 ····························································································································· 12
9. 製品の呼び方 ················································································································· 12
10. 表示 ··························································································································· 12
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ···································································· 13
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 4302:2007
モールステーパシャンクドリル
Morse taper shank twist drills
序文 この規格は,1980年に第2版として発行されたISO 235,Parallel shank jobber and stub series drills and
Morse taper shank drillsのうち,Morse taper shank drillsに関する部分を翻訳し,対応する部分(適応範囲,
形状・寸法)について技術的内容を変更して作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定され
ていない規定項目(引用規格,定義,種類,品質,試験方法,製品の呼び方,検査及び表示)を日本工業
規格として追加している。
ISO 235のうち,Parallel shank jobber series drillsはJIS B 4301に規定し,Parallel shank stub series drillsは
JIS B 4307に規定する。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。原国際規
格を変更している事項については,変更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,はん(汎)用穴加工に用いるモールステーパシャンクドリル(以下,ドリル
という。)について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 235:1980,Parallel shank jobber and stub series drills and Morse taper shank drills (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0171 ドリル用語
JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
JIS B 4003 工具用テーパシャンク部及びソケット−形状・寸法
JIS B 4301 ストレートシャンクドリル
JIS B 4313 高速度工具鋼ドリル−技術仕様
JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材
JIS G 7701 工具鋼(ISO仕様)
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0171による。
4. 種類 ドリルの種類は,全長と溝長との組合せによって,1形及び2形の2種類とする。また,1形に
は,シャンクの寸法によって標準シャンク及び大形シャンクの2種類がある。
2
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 形状・寸法 ドリルの形状及び寸法は,表1及び表2のとおりとする。
なお,ストレートシャンクドリルを用いて差込みドリルとする場合は,JIS B 4301の5. (形状・寸法)に
規定する溝長による。
表 1 1形の形状及び寸法
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
3.00
0
−0.014
2.65
3.00
33
114
1
−
−
3.20
0
−0.018
3.00
3.35
36
117
3.50
3.35
3.75
39
120
3.80
3.75
4.25
43
124
4.00
4.20
4.50
4.25
4.75
47
128
4.80
4.75
5.30
52
133
5.00
5.20
5.50
5.30
6.00
57
138
5.80
6.00
6.20
0
−0.022
6.00
6.70
63
144
6.50
6.80
6.70
7.50
69
150
7.00
7.20
7.50
7.80
7.50
8.50
75
156
8.00
8.20
8.50
8.80
8.50
9.50
81
162
9.00
9.20
9.50
3
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 1形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
9.80
0
−0.022
9.50
10.00
87
168
1
−
−
10.00
10.20
0
−0.027
10.00
10.60
10.50
10.80
10.60
11.80
94
175
11.00
11.20
11.50
11.80
12.00
11.80
13.20
101
182
199
2
12.20
12.50
12.80
13.00
13.20
13.50
13.20
14.00
108
189
206
13.80
14.00
14.25
14.00
15.00
114
212
2
−
−
14.50
14.75
15.00
15.25
15.00
16.00
120
218
15.50
15.75
16.00
16.25
16.00
17.00
125
223
16.50
16.75
17.00
17.25
17.00
18.00
130
228
17.50
17.75
18.00
18.25
0
−0.033
18.00
19.00
135
233
256
3
18.50
18.75
19.00
19.25
19.00
20.00
140
238
261
19.50
19.75
20.00
20.25
20.00
21.20
145
243
266
4
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 1形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
20.50
0
−0.033
20.00
21.20
145
243
2
266
3
20.75
21.00
21.25
21.20
22.40
150
248
271
21.50
21.75
22.00
22.25
22.50
22.40
23.02
155
253
276
22.75
23.00
23.25
23.02
23.60
276
3
−
−
23.50
23.75
23.60
25.00
160
281
24.00
24.25
24.50
24.75
25.00
25.25
25.00
26.50
165
286
25.50
25.75
26.00
26.25
26.50
26.75
26.50
28.00
170
291
319
4
27.00
27.25
27.50
27.75
28.00
28.25
28.00
30.00
175
296
324
28.50
28.75
29.00
29.25
29.50
29.75
30.00
30.25
0
−0.039
30.00
31.50
180
301
329
30.50
30.75
5
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 1形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
31.25
0
−0.039
30.00
31.50
180
301
3
329
4
31.50
31.75
31.50
31.75
185
306
334
32.00
31.75
33.50
334
4
−
−
32.50
33.00
33.50
34.00
33.50
35.50
190
339
34.50
35.00
35.50
36.00
35.50
37.50
195
344
36.50
37.00
37.50
38.00
37.50
40.00
200
349
38.50
39.00
39.50
40.00
40.50
40.00
42.50
205
354
392
5
41.00
41.50
42.00
42.50
43.00
42.50
45.00
210
356
397
43.50
44.00
44.50
45.00
45.50
45.00
47.50
215
364
402
46.00
46.50
47.00
47.50
48.00
47.50
50.00
220
369
407
48.50
49.00
49.50
50.00
6
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 1形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
50.50
0
−0.046
50.00
50.80
225
374
4
412
5
51.00
50.80
53.00
412
5
−
−
52.00
53.00
54.00
53.00
56.00
230
417
55.00
56.00
57.00
56.00
60.00
235
422
58.00
59.00
60.00
61.00
60.00
63.00
240
427
62.00
63.00
64.00
63.00
67.00
245
432
499
6
65.00
66.00
67.00
68.00
67.00
71.00
250
437
504
69.00
70.00
71.00
72.00
71.00
75.00
255
442
509
73.00
74.00
75.00
76.00
75.00
76.20
260
447
514
77.00
76.20
80.00
514
6
−
−
78.00
79.00
80.00
81.00
0
−0.054
80.00
85.00
265
519
82.00
83.00
84.00
85.00
86.00
85.00
90.00
270
524
87.00
88.00
89.00
90.00
7
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 1形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
溝長 l
標準シャンク
大形シャンク
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
全長 L
モールステ
ーパ番号
全長 L
モールステ
ーパ番号
を超え
以下
91.00
0
−0.054
90.00
95.00
275
529
6
−
−
92.00
93.00
94.00
95.00
96.00
95.00
100.00
280
534
97.00
98.00
99.00
−
100.00
106.00
285
539
備考1. 直径の許容差は,JIS B 0401-2に規定するh8とする。
2. 全長及び溝長の許容限界寸法は,表1におけるすぐ下以上及びすぐ上の数値以下とする。ただし,すぐ下又
はすぐ上の規定がない場合には,下の許容差及び上の許容差ともに規定のある側の数値とする。全長につい
ては,もしテーパが二つの区分にまたがるときにはテーパの長さの違いによって加減する。
例 直径が15 mmの場合,溝長は基準寸法が114 mm,許容限界寸法は108 mm及び120 mm,すなわち許容
差は±6 mmである。全長の許容差は溝長と同じく±6 mmで,基準寸法は212 mm,許容限界寸法は206 mm
及び218 mmである。
3. バックテーパは,製造業者の任意とする。
4. ドリルのねじれ方向は,JIS B 4313による。
5. モールステーパシャンクは,JIS B 4003による。シャンクには,標準シャンクと大形シャンクとがある。
6. 推奨寸法以外のものは,なるべく用いない。
7. 全長及び溝長の寸法測定位置は,切れ刃先端であり,2形の外周コーナとは異なる。
8
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 2形の形状及び寸法
単位 mm
直径 D
全長 L
溝長 l
モールステ
ーパ番号
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
を超え
以下
2.0
0
−0.014
−
105
±2
28
±1
1
2.2
2.0
2.5
110
32
2.5
2.8
2.5
3.0
115
38
3.0
3.2
0
−0.018
3.0
3.5
122
45
3.5
3.8
3.5
4.0
128
50
4.0
4.2
4.0
4.5
135
55
±2
4.5
4.8
4.5
5.0
140
60
5.0
5.2
5.0
5.5
145
65
5.5
5.8
5.5
6.0
148
68
6.0
6.2
0
−0.022
6.0
6.5
152
72
6.5
6.8
6.5
7.0
155
75
7.0
7.2
7.0
7.5
158
78
7.5
7.8
7.5
8.0
162
82
8.0
8.2
8.0
8.5
168
85
±3
8.5
8.8
8.5
9.0
172
±3
88
9.0
9.2
9.0
9.5
175
92
9.5
9.8
9.5
10.0
178
95
10.0
10.2
0
−0.027
10.0
10.5
182
98
10.5
9
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 2形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
全長 L
溝長 l
モールステ
ーパ番号
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
を超え
以下
10.8
0
−0.027
10.5
11.0
185
±3
102
±3
1
11.0
11.2
11.0
11.5
188
105
11.5
11.8
11.5
12.0
192
108
12.0
12.2
12.0
12.5
195
112
12.5
12.8
12.5
13.0
198
115
13.0
13.2
13.0
13.5
202
118
13.5
13.8
13.5
14.0
205
122
±4
14.0
14.5
14.0
14.5
222
15.0
14.5
15.0
225
125
15.5
15.0
15.5
228
±3.5
128
16.0
15.5
16.0
230
130
16.5
16.0
16.5
232
132
17.0
16.5
17.0
235
135
17.5
17.0
18.0
240
140
18.0
18.5
0
−0.033
18.0
19.0
245
145
19.0
19.5
19.0
20.0
250
150
±4.5
20.0
20.5
20.0
21.0
255
±4
155
±5
21.0
21.5
21.0
22.0
260
160
22.0
22.5
22.0
23.0
265
165
23.0
23.5
23.0
26.0
285
3
24.0
24.5
25.0
25.5
26.0
26.5
26.0
27.0
290
170
27.0
10
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 2形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
全長 L
溝長 l
モールステ
ーパ番号
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
を超え
以下
27.5
0
−0.033
27.0
28.0
295
±4
175
±5
3
28.0
28.5
28.0
29.0
300
180
29.0
29.5
29.0
30.0
305
185
±6
30.0
30.5
0
−0.039
30.0
31.0
310
190
31.0
31.5
31.0
32.0
315
195
±6
32.0
33.0
32.0
33.0
345
200
4
34.0
33.0
35.0
350
205
35.0
36.0
35.0
37.0
355
210
37.0
38.0
37.0
39.0
360
215
39.0
40.0
39.0
41.0
365
220
±7
41.0
42.0
41.0
43.0
370
225
43.0
44.0
43.0
45.0
375
230
45.0
46.0
45.0
47.0
380
235
47.0
48.0
47.0
49.0
385
240
49.0
50.0
49.0
50.0
390
245
51.0
0
−0.046
50.0
51.0
425
5
52.0
51.0
53.0
430
250
53.0
54.0
53.0
55.0
435
255
±8
55.0
56.0
55.0
57.0
440
260
57.0
58.0
57.0
59.0
445
265
59.0
60.0
59.0
61.0
450
±5
270
61.0
62.0
61.0
63.0
455
275
63.0
64.0
63.0
65.0
460
280
65.0
11
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 2 2形の形状及び寸法(続き)
単位 mm
直径 D
全長 L
溝長 l
モールステ
ーパ番号
推奨寸法
許容差
h8
寸法範囲
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
を超え
以下
66.0
0
−0.046
65.0
67.0
465
±5
285
±9
5
67.0
68.0
67.0
69.0
470
290
69.0
70.0
69.0
71.0
475
295
71.0
72.0
71.0
73.0
480
300
73.0
74.0
73.0
75.0
485
305
75.0
備考1. 直径の許容差は,JIS B 0401-2による。
2. バックテーパは,長さ100 mmにつき0.04〜0.1 mmとする。
3. ドリルのねじれ方向は,JIS B 4313による。
4. モールステーパシャンクは,JIS B 4003による。
5. 推奨寸法以外のものは,なるべく用いない。
6. 全長・溝長の寸法測定位置は,外周コーナであり,1形の切れ刃先端とは異なる。
6. 品質
6.1
外観 ドリルの外観は,地きず及び割れ並びに有害なまくれ,きず,さび,接合不良などの欠点が
なく,仕上げは良好でなければならない。
6.2
表面粗さ ドリルの表面粗さは,JIS B 4313による。
6.3
材料及び硬さ ドリルの材料及び硬さは,JIS B 4313による。
6.4
振れ,心厚,ウェブの振り分け及びチゼルエッジの偏心 ドリルの振れ,心厚の最小値,ウェブの
振り分け及びチゼルエッジの偏心は,JIS B 4313による。
6.5
リップハイト ドリルのリップハイトの公差は,表3による。
表 3 リップハイトの公差
単位 mm
直径 D
リップハイトの公差 th
2.0 以上 3.0 以下
0.05
3.0 を超え 6.0 以下
0.06
6.0 を超え 10.0 以下
0.08
10.0 を超え 18.0 以下
0.10
18.0 を超え 30.0 以下
0.12
30.0 を超え 50.0 以下
0.15
50.0 を超え 106.0 以下
0.20
6.6
ドリルの角度 ドリルの角度は,JIS B 4313による。
7. 試験方法 ドリルの試験方法は,JIS B 4313による。
12
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8. 検査 ドリルの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ,振れ,心厚の最小値,ウェブの振り分け,
チゼルエッジの偏心,リップハイト及びドリルの角度について行い,それぞれ5.及び6.の規定に適合しな
ければならない。
9. 製品の呼び方 ドリルの呼び方は,規格番号又は規格名称,種類,直径及び材料記号(1)による。
例1. JIS B 4302 2形 30 SKH51
例2. モールステーパシャンクドリル 2形 30 SKH51
例3. JIS B 4302 1形 標準シャンク 30 SKH51
注(1) 使用材料がJIS G 4403に規定するSKH51又はJIS G 7701に規定するS1〜S5若しくはこれと同
等の場合は,HS又はHSSと呼び,また, SKH55又はS6〜S8若しくはこれと同等の場合は,
HSS-Coと呼んでもよい。
10. 表示 表示は,JIS B 4313による。
13
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 4302:2007 モールステーパシャンクドリル
ISO 235:1980,ストレートシャンクジョバードリル,ストレートシャンクス
タブドリル及びモールステーパシャンクドリル
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1. 適用
範囲
はん(汎)用の穴加工に用
いるモールステーパシャ
ンクドリルについて規定。
ISO 235
1.
ストレートシャンク
ジョバードリル,スト
レートシャンクスタ
ブドリル,モールステ
ーパシャンクドリル
について規定。
IDT
JISはモールステーパ
シャンクドリルだけ
を規定。ストレートシ
ャンクドリルはJIS B
4301,ストレートシャ
ンクスタブドリルは
JIS B 4307に規定。
2. 引用
規格
引用されるJISを記載。
規定なし。
MOD/追加
引用規格を明確にした。
3. 定義
JIS B 0171による。
規定なし。
MOD/追加
用語の定義を明確にした。
4. 種類
全長・溝長の体系の違いに
よって1形及び2形の2種
類を規定。
規定なし。
MOD/追加 JISは1形と2形の2
種類を規定。
種類の違いを明確にした。
5. 形状
・寸法
各種類の形状・寸法を規
定。
4.
形状・寸法を規定。
MOD/追加 1形はISO規格と一
致,2形はJIS独自の
寸法を規定。
ISO規格と整合した規定を1形,市場
での混乱を避けるため,従来からのJIS
の規定を2形とした。
ISO規格見直しの際に提案することを
検討している。
1
3
B
4
3
0
2
:
2
0
0
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
14
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
6. 品質
JIS B 4313による。
ただしマージン幅及び溝
分割誤差は規定しない。
規定なし。
MOD/追加
利用者の利便性を考
慮して,JIS B 4313
(対応国際規格ISO
10899)を追加した。
ただし,マージン幅及
び溝分割誤差は規定
しないで,リップハイ
トは規定値を変更し
た。
リップハイトは,ISO 10899の規定値で
は,現在,製造されているものの実状
に合わない。JIS B 4302は安価に使用
者に提供されているドリルであり,ISO
10899を採用した場合,製造コストが高
騰し使用者に対しても不利益となるた
め,性急な整合化は不可能である。
マージン幅は,ISO 10899の規定では,
規定値が小さいため次の技術的問題が
予想されることから規定せず,製造者
の任意とした。
① 摩耗の進行によりマージン全面が
摩耗した場合,切削抵抗の急激な
上昇により折損に至る。
② ガイド性が損なわれ,穴あけ精度
が劣る。また,穴曲がりにより折
損に至る。
溝分割誤差は,ウェブの振り分け,リ
ップハイト及びチゼルエッジの偏心を
規定することで包括される。二重の規
定になるため溝分割誤差は規定しな
い。
ISO規格見直しの際に提案することを
検討している。
7. 試験
方法
ドリルの試験方法につい
て規定。
規定なし。
MOD/追加
JISの様式に合わせた。
8. 検査
ドリルの検査について規
定。
規定なし。
MOD/追加
JISの様式に合わせた。
1
4
B
4
3
0
2
:
2
0
0
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
15
B 4302:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:側線又は点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
9. 製品
の呼び方
規格番号又は規格名称,種
類,直径,及び材料記号に
よる。
規定なし。
MOD/追加
JISの様式に合わせた。
10. 表示 ドリルの表示について規
定。
規定なし。
MOD/追加
JISの様式に合わせた。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT…………
技術的差異がない。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
1
5
B
4
3
0
2
:
2
0
0
7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。