B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工
業規格である。これによって,JIS B 4226 : 1989は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正は,対応国際規格であるISO 3860 : 1976, Bore cutters with key drive−Form milling cutters with
constant profileとの整合化を図るため改正を行った。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 4226には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) 総形フライスの形状・寸法以外の推奨技術仕様
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B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 4226 : 1999
総形フライス
Milling cutters−Form milling cutters with constant profile
序文 この規格は,1976年に第1版として発行されたISO 3860, Bore cutters with key drive−Form milling
cutters with constant profileを元に作成した日本工業規格であり,対応国際規格と対応する部分については,
技術的内容を変更することなく規定しているが,対応国際規格には規定されていない規定項目(定義,種
類における両面取りフライス)及び内容(穴径におけるB式)を追加している。
1. 適用範囲 この規格は,半径が1〜20mmの丸みの加工に用いる総形フライス(以下,フライスとい
う。)について規定する。
この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 3860 : 1976, Bore cutters with key drive−Form milling cutters with constant profile
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0173 フライス用語
JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
JIS B 4201 フライス穴及びフライスアーバ部
備考 ISO 240 : 1994, Milling cutters−Interchangeability dimensions for cutter arbors or cutter mandrels
−Metric series and inch seriesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0172による。
4. 種類 フライスの種類は,切れ刃の輪郭によって外丸フライス,内丸フライス,片面フライス及び両
面取りフライスの4種類とし,それぞれの名称は表1による。
表1 総形フライスの種類
切れ刃の輪郭
名称
外丸
外丸フライス
内丸
内丸フライス
片面取り
片面取りフライス
両面取り
両面取りフライス
5. 形状・寸法 フライスの形状及び寸法は,表2〜表5による。
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B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2 外丸フライスの形状及び寸法
単位 mm
半径
R
外径
D
穴径 d(1)
幅
L
参考
A式
B式
基準寸法 許容差
k11
基準寸法 許容差
js16
基準寸法
許容差
H7
基準寸法
許容差
H7
刃数
Z
1
+0.060
0
50
±0.8
16
+0.018
0
22.225
+0.021
0
2
12
1.2
2.4
1.25
2.5
1.6
3.3
2
4
2.5
63
±1
22
+0.021
0
5
3
6
3.15
+0.075
0
6.3
4
8
5
10
6
80
27
25.4
12
6.3
+0.090
0
12.6
8
16
10
100
±1.1
32
+0.025
0
31.75
+0.025
0
20
10
12
+0.110
0
24
12.5
25
16
125
±1.25
32
20
+0.130
0
40
注(1) B式は,従来のJIS B 4226で使用されていたインチ系の寸法及び許容差であり,なるべく用いない。
備考1. 半径R,外径D及び穴径dの許容差は,JIS B 0401-2による。
2. 幅Lの許容差は,JIS B 0405に規定する公差等級m(中級)とする。
3. キー溝の基準寸法及び許容差は,JIS B 4201による。
参考 幅の量記号は,ISO 3860では,eと表示しているが,本規定ではLを使用している。
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B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 内丸フライスの形状及び寸法
単位 mm
半径
R
外径
D
穴径 d(1)
幅
L
面取り寸
法
C
参考
A式
B式
基準寸法 許容差
N11
基準寸法 許容差
js16
基準寸法 許容差
H7
基準寸法 許容差
H7
刃数
Z
1
−0.004
−0.064
50
±0.8
16
+0.018
0
22.225 +0.021
0
6
0.2
12
1.2
1.25
1.6
8
0.25
2
9
2.5
63
±1
22
+0.021
0
10
0.3
3
12
3.15
0
−0.075
4
16
0.4
5
20
0.5
6
80
27
25.4
24
0.6
6.3
0
−0.090
8
32
0.8
10
100
±1.1
32
+0.025
0
31.75
+0.025
0
36
1
10
12
0
−0.110
40
1.2
12.5
16
125
±1.25
50
1.6
20
0
−0.130
60
2
注(1) B式は,従来のJIS B 4226で使用していたインチ系の寸法及び許容差であり,なるべく用いない。
備考1. 半径R,外径D及び穴径dの許容差は,JIS B 0401-2による。
2. 幅Lの許容差は,JIS B 0405に規定する公差等級m(中級)とする。
3. キー溝の基準寸法及び許容差は,JIS B 4201による。
参考 幅の量記号は,ISO 3860では,eと表示しているが,本規定ではLを使用している。
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B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4 片面取りフライスの形状及び寸法
単位 mm
半径
R
外径
D
穴径 d(1)
幅
L
面取り寸
法
C
参考
A式
B式
基準寸法 許容差
N11
基準寸法 許容差
js16
基準寸法 許容差
H7
基準寸法 許容差
H7
刃数
Z
1
−0.004
−0.064
50
±0.8
16
+0.018
0
22.225 +0.021
0
4
0.2
12
1.2
1.25
1.6
5
0.25
2
2.5
63
±1
22
+0.021
0
6
0.3
3
3.15
0
−0.075
4
8
0.4
5
10
0.5
6
80
27
25.4
12
0.6
6.3
0
−0.090
8
16
0.8
10
100
±1.1
32
+0.025
0
31.75
+0.025
0
18
1
10
12
0
−0.110
20
1.2
12.5
16
125
±1.25
24
1.6
20
0
−0.130
28
2
注(1) B式は,従来のJIS B 4226で使用されていたインチ系の寸法及び許容差であり,なるべく用いない。
備考1. 半径R,外径D及び穴径dの許容差は,JIS B 0401-2による。
2. 幅Lの許容差は,JIS B 0405に規定する公差等級m(中級)とする。
3. キー溝の基準寸法及び許容差は,JIS B 4201による。
4. 刃の左右は,JIS B 0172による。
参考 幅の量記号は,ISO 3860では,eと表示しているが,本規定ではLを使用している。
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B 4226 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5 両面取りフライスの形状及び寸法
単位 mm
半径
R
外径
D
穴径 d(1)
幅
L
参考
A式
B式
基準寸法 許容差
N11
基準寸法 許容差
js16
基準寸法
許容差
H7
基準寸法
許容差
H7
刃数
Z
1
−0.004
−0.064
50
±0.8
16
+0.018
0
22.225
+0.021
0
5
12
1.2
1.25
1.6
7
2
2.5
63
±1
22
+0.021
0
9
3
3.15
0
−0.075
4
12
5
16
6
80
27
25.4
18
6.3
0
−0.090
8
24
10
100
±1.1
32
+0.025
0
31.75
+0.025
0
28
10
12
0
−0.110
32
12.5
16
125
±1.25
40
20
0
−0.130
48
注(1) B式は,従来のJIS B 4226で使用されていたインチ系の寸法及び許容差であり,なるべく用いない。
備考1. 半径R,外径D及び穴径dの許容差は,JIS B 0401-2による。
2. 幅Lの許容差は,JIS B 0405に規定する公差等級m(中級)とする。
3. キー溝の基準寸法及び許容差は,JIS B 4201による。
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B 4226 : 1999
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附属書(参考) 総形フライスの形状・寸法の推奨技術仕様
序文 この附属書は,本体に規定されていないが,推奨される技術仕様について記述するものであり,規
定の一部ではない。
1. 適用範囲 この附属書は,本体に規定されていない品質,材料,試験方法,検査,製品の呼び方及び
表示について記述する。
2. 引用規格
JIS B 0021 幾何公差の図示方法
JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示
JIS B 0659 比較用表面粗さ標準片
JIS B 7503 ダイヤルゲージ
JIS B 7513 精密定盤
JIS B 7540 Vブロック
JIS B 7725 ビッカース硬さ試験機
JIS B 7726 ロックウエル硬さ試験機
JIS G 4403 高速度工具鋼鋼材
JIS G 7405 工具鋼
備考 ISO 4975, Tool steelsがこの規格と一致している。
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験方法
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験方法
3. 品質
3.1
外観 フライスの外観は,地きず,割れ,有害なまくれ,きず,さびなどの欠点がなく,仕上げは
良好であること。
3.2
表面粗さ フライスの刃部の表面粗さは,附属書の5.1の試験を行ったとき,すくい面でJIS B 0601
に規定する1.60μmRa (6.3μmRy) 以下とする。
3.3
硬さ フライスの刃部の硬さは,附属書の5.2による試験を行ったとき,63HRC以上又は772HV以
上とする。
3.4
振れ フライスの刃部の振れは,附属書の5.3による試験を行ったとき附属書表1による。
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B 4226 : 1999
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附属書表1 総形フライスの刃部の振れの公差
備考 図示方法はJIS B 0021による。
4. 材料 フライスの材料は,JIS G 4403に規定するSKH51若しくはJIS G 7405に規定するS1〜S5,又
はこれと同等以上の性能をもつものとする。
5. 試験方法
5.1
表面粗さ フライスの表面粗さは,目視によってJIS B 0659に規定する比較用表面粗さ標準片と比
較測定する。
5.2
硬さ フライスの刃部の硬さは,JIS B 7726に規定するロックウェル硬さ試験機を用いて,JIS Z
2245に規定する試験方法によって測定する。ただし,ロックウェル硬さ試験機によって測定できない場合
は,JIS B 7725に規定するビッカース硬さ試験機を用いて,JIS Z 2244に規定する試験方法によって測定
してもよい。
なお,試験機による測定が困難な場合は,やすりによる比較測定を行ってもよい。
5.3
振れ フライスの刃部の振れは,フライスをテストアーバに緩みがないように挿入し,附属書図1
のように精密定盤上に置いたセンタ台に取付け,切れ刃の外周面及び側面に垂直にダイヤルゲージを当て,
フライスを矢の方向に回しながら,ダイヤルゲージの指針の動きを読む。読みの最大値と最小値との差を
測定値とする。
備考1. 精密定盤は,JIS B 7513に規定する1級とする。
2. ゲイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目量0.01mmダイヤルゲージとする。
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B 4226 : 1999
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附属書図1 総形フライスの刃部の振れの測定方法
6. 検査 フライスの検査は,形状・寸法,外観,表面粗さ,硬さ及び振れについて行い,それぞれ本体
の5.及び附属書の3.1〜3.4に適合すること。
7. 製品の呼び方 フライスの呼び方は,名称,半径R×穴径d,刃の方向及び材料記号(1)による。ただ
し,片面取りフライスで右刃の場合は,刃の方向を省略してもよい。
例1. 外丸フライス
R4×22
SKH51
例2. 内丸フライス
R8×27
HSS−Co
例3. 片面取りフライス
R8×27
左刃
HSS−Co
例4. 両面取りフライス
R8×27
S2
注(1) 使用材料が,SKH51若しくはS1〜S5又はこれと同等の場合は,HSSと呼び,また,SKH55若し
くはS6〜S8又はこれと同等の場合は,HSS-Coと呼んでもよい。
8. 表示
8.1
製品の表示 フライスには,側面に,次の事項を横書きに表示する。
例1.
例2.
(1) 半径R×穴径d
:R8×22
R8×27
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(2) 刃部の材料記号(2)
:SKH51
HSS-Co
(3) 製造業者名又はその略号 :
注(2) 使用材料が,SKH51若しくはS1〜S5又はこれと同等の場合は,HSSと表示し,また,SKH55
若しくはS6〜S8又はこれと同等の場合は,HSS-Coと表示してもよい。
8.2
包装の表示 フライスの包装には,名称,刃の方向及び附属書の8.1に記述する事項を表示する。た
だし,片面取りフライスで右刃の場合は,刃の方向を省略してもよい。
工具分野国際整合化調査研究委員会 構成表
氏名
所属
村 田 良 司
東京理科大学
中 嶋 誠
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
工業技術院標準部
伊 藤 哲
工業技術院機械技術研究所
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
野 上 彰
株式会社不二越
羽 山 隆 貫
日立ツール株式会社
川 口 俊 充
株式会社不二越
日下部 祐 次
神鋼コベルコツール株式会社
宮 林 光 行
株式会社彌満和製作所
倉 持 建
日本高周波鋼業株式会社
舞 田 靖 司
社団法人日本機械工業連合会
岡 安 英 雄
社団法人日本工作機械工業会
西 村 欣 也
社団法人日本歯車工業会
石 川 侑 男
社団法人日本金型工業会
安 武 昭 彦
社団法人日本工作機器工業会
手 取 正 輝
いすゞ自動車株式会社
小 峰 武 夫
コベルコツールエンジニアリング株式会社
白 土 秀 明
オーエスジー株式会社
佐 藤 直 彦
理研製鋼株式会社
田 中 祐 弌
コベルコツールエンジニアリング株式会社
大 沢 秀 彦
オーエスジー株式会社
平 野 武 治
日本工具工業会
佐 野 保 次
日本工具工業会