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B 4210 : 1997 解説
解説表3 JISと対応する国際規格との対比表
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(III) 国際規格の規
定内容
(IV) JISと国際規格との相違点
(V) 整合が困難な理由及び今
後の対策
1. 適用範囲 ○ 小端外径
0.95mmを超
え,20mm以
下。テーパ半
角30'〜10°。
○ 小端外径
2.5mm以上,
20mm以下。
勾配1/6,1/8,
1/10,1/20
国際規格の適用
範囲に含まれる
部分
その他の部分
ISOは,主として鍛造型及
びインペラ加工用として
規定。JISは,これに加え,
プラスチック金型,ダイカ
スト金型,ゴム金型,鍛造
金型などの金型加工用ま
で含めて規定。
≡
− ISOよりも広
範な用途を
規定するた
め,こう(勾)
配ではなく
テーパ半角
の範囲で規
定。
2. 用語記号 ○ JIS B 0172(フ
ライス用語)
による。
−
−
−
3. 種類等級 ○ 用途の種類と
して,標準エ
ンドミルI型,
II型及び荒削
りエンドミル
I型を規定。
刃長の種類と
して,I型では
SS形,S形,R
形及びL形
を,II型ではS
形,M形及び
L形を規定。
○ 刃長の種類と
して,S形,M
形及びL形を
規定(II型相
当)。
≡ ISOで規定し
ている用途
のものを標
準エンドミ
ルII型として
規定。
− その他の用
途のものを
標準エンド
ミルI型及び
荒削りエン
ドミルI型と
して規定。
JISはISOよりも広範な用
途を適用範囲として規定
しているため,用途別に種
類を規定。また,ISOの分
類方法に準じて,刃長でも
種類を規定。
4. 形状寸法 ○ 小端外径の許
容差はjs12。
小端のボール
半径の許容差
はjs13。
○ 小端外径の許
容差はk12。
= 寸法許容差
の記号は異
なるが,基本
公差は等し
い。
− 小端のボー
ル半径の許
容差につい
ても規定。
小端のボール半径の許容
差は,普通公差の粗級では
切削精度に影響が出かね
ないため,普通公差の中級
と粗級の中間程度である
js13で規定。
5. 品質
○ 外観,表面荒
さ,硬さ及び
振れについて
規定。
−
−
−
使用時に必要となる品質
について規定。
6. 材料
○ JIS G 4403に
規定する
SKH51と同等
以上の性能を
もつもの。
−
−
−
品質を担保するために材
料の面からも規定。
7. 試験方法 ○ 表面荒さ,硬
さ及び振れに
ついての試験
方法を規定。
−
−
−
5.で規定した品質をチェッ
クするために試験方法を
統一規定。
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B 4210 : 1997 解説
解説表3 JISと対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I) JISの規定内
容
(III) 国際規格の規
定内容
(IV) JISと国際規格との相違点
(V) 整合が困難な理由及び今
後の対策
8. 検査
○ 形状・寸法,
外観,表面荒
さ,硬さ及び
振れについて
検査を行うこ
とを規定。
−
−
−
4.及び5.で規定した事項に
ついて,検査・確認の重要
性を考慮し,規定。
9. 製品の呼
び方
○ エンドミルの
呼び方につい
て規定。
−
−
−
製品の取り違えなどを予
防したり,迅速な取引を実
現したりするために規定。
10. 表示
○ 製品及び包装
へ表示する項
目を規定。
−
−
−
備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を
示す。
2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。
“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。
“=”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。
“−”:該当項目がない場合。