B 4129-4:2020
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 寸法······························································································································· 1
3.1 一般 ···························································································································· 1
3.2 切れ刃の形状記号Lの丸シャンクホルダの形状及び寸法−80°ひし形 ····································· 1
3.3 切れ刃の形状記号Lの丸シャンクホルダの形状及び寸法−80°六角形 ····································· 3
4 設計······························································································································· 5
4.1 工具の様式 ··················································································································· 5
4.2 クランプ方式 ················································································································ 5
4.3 コーナ半径rε ················································································································· 5
4.4 刃先交換チップの厚さs··································································································· 6
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7
B 4129-4:2020
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本機械工具工業会(JTA)及び一般財団法
人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,日本産
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。これによって,JIS B 4128:1998
及びJIS B 4129:1998は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 4129の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 4129-1 第1部:呼び記号の付け方及び一般事項
JIS B 4129-2 第2部:切れ刃の形状記号F
JIS B 4129-3 第3部:切れ刃の形状記号K
JIS B 4129-4 第4部:切れ刃の形状記号L
JIS B 4129-5 第5部:切れ刃の形状記号U
JIS B 4129-6 第6部:切れ刃の形状記号Q
日本産業規格 JIS
B 4129-4:2020
刃先交換チップ用ホルダ−丸シャンク内径旋削用の
形状・寸法−第4部:切れ刃の形状記号L
Tool holders for internal turning with cylindrical shank for indexable inserts-
Part 4: Style L
序文
この規格は,2012年に第1版として発行されたISO 5609-4を基に,我が国の実情を反映し,技術的内
容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,刃先交換チップ(以下,チップという。)を保持する丸シャンク内径旋削用のホルダ(以下,
ホルダという。)で,切れ刃形状記号Lであり切込み角κr=95°のホルダについて規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 5609-4:2012,Tool holders for internal turning with cylindrical shank for indexable inserts−Part 4:
Style L(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 4129-1 刃先交換チップ用ホルダ−丸シャンク内径旋削用の形状・寸法−第1部:呼び記号の付
け方及び一般事項
注記 対応国際規格:ISO 5609-1,Tool holders for internal turning with cylindrical shank for indexable
inserts−Part 1: Designation, styles, dimensions and calculation for corrections
3
寸法
3.1
一般
ホルダの寸法f,l1及び呼び記号の定義は,JIS B 4129-1を参照。
3.2
切れ刃の形状記号Lの丸シャンクホルダの形状及び寸法−80°ひし形
形状及び寸法は,図1及び表1による。また,切れ刃長さl2及び基準コーナ半径rεは,表3による。
2
B 4129-4:2020
この図は,右勝手を示す。左勝手は,左右反転の図となる。
注記 図中の矢印は,送り方向を示す。
注a) 垂直すくい角
b) 直角すくい角γfは,Dmin及びチップによる。
c) 表1を参照。
図1−形状図 切れ刃の形状記号L−80°ひし形
3
B 4129-4:2020
表1−形状及び寸法 切れ刃の形状記号L−80°ひし形
単位 mm
呼び記号a)
d1
g7
l1
k16
l2
(約)
f
0
−0.25
Dmin
s b)
○08F−SCLCR06
○08F−SCLCL06
8
80
6.4
6
11
2.38
○08F−SCLCR06
○08F−SCLCL06
10
100
6.4
7
13
2.38
○12K−SCLCR06
○12K−SCLCL06
12
125
6.4
9
16
2.38
○16M−SCLCR09
○16M−SCLCL09
16
150
9.7
11
20
3.97
○20Q−SCLCR09
○20Q−SCLCL09
20
180
9.7
13
25
3.97
○25R−SCLCR12
○25R−SCLCL12
25
200
12.9
17
32
4.76
○32S−SCLCR12
○32S−SCLCL12
32
250
12.9
22
40
4.76
○32S−PCNLR12
○32S−PCNLL12
○40T−SCLCR12
○40T−SCLCL12
40
300
12.9
27
50
4.76
○40T−PCNLR12
○40T−PCNLL12
○50U−PCNLR16
○50U−PCNLL16
50
350
16.1
35
63
6.35
○50U−PCNLR19
○50U−PCNLL19
19.3
6.35
○60V−PCNLR16
○60V−PCNLL16
60
400
16.1
43
80
6.35
○60V−PCNLR19
○60V−PCNLL19
19.3
6.35
注a) 表中の○は,JIS B 4129-1の4.1(シャンクの様式記号−記号1)を参照。
b) 敷板を使用しないチップ単体の厚さ。4.4を参照。
3.3
切れ刃の形状記号Lの丸シャンクホルダの形状及び寸法−80°六角形
形状及び寸法は,図2及び表2による。また,切れ刃長さl2及び基準コーナ半径rεは,表3による(寸
法の詳細は,図1を参照)。
4
B 4129-4:2020
この図は,右勝手を示す。左勝手は,左右反転の図となる。
注記 図中の矢印は,送り方向を示す。
注a) 垂直すくい角
図2−形状図 切れ刃の形状記号L−80°六角形
表2−形状及び寸法 切れ刃の形状記号L−80°六角形
単位 mm
呼び記号a)
d1
g7
l1
k16
l2
(約)
f
0
−0.25
Dmin
s b)
○08F−SWLCRL3
○08F−SWLCLL3
8
80
3.26
6
11
1.98
○10H−SWLCR04
○10H−SWLCL04
10
100
4.34
7
13
2.38
○12K−SWLCR04
○12K−SWLCL04
12
125
4.34
9
16
2.38
○16M−SWLCR04
○16M−SWLCL04
16
150
4.34
11
20
2.38
○16M−SWLCR06
○16M−SWLCL06
6.52
3.97
○20Q−SWLCR06
○20Q−SWLCL06
20
180
6.52
13
25
3.97
○25R−SWLCR06
○25R−SWLCL06
25
200
6.52
17
32
3.97
○25R−SWLCR08
○25R−SWLCL08
8.69
4.76
5
B 4129-4:2020
表2−形状及び寸法 切れ刃の形状記号L−80°六角形(続き)
単位 mm
呼び記号a)
d1
g7
l1
k16
l2
(約)
f
0
−0.25
Dmin
s b)
○32S−SWLCR06
○32S−SWLCL06
32
250
6.52
22
40
3.97
○32S−SWLCR08
○32S−SWLCL08
8.69
4.76
○40T−SWLCR06
○40T−SWLCL06
40
300
6.52
27
50
3.97
○40T−SWLCR08
○40T−SWLCL08
8.69
4.76
注a) 表中の○は,JIS B 4129-1の4.1を参照。
b) 敷板を使用しないチップ単体の厚さ。4.4を参照。
4
設計
4.1
工具の様式
この規格に適合するホルダは,次のように設計する。
− 切削油剤供給穴の有無
− 防振装置の有無
これらの設計は,製造業者に裁量の余地がある。
4.2
クランプ方式
ホルダの標準クランプ方式は,表1及び表2による。
JIS B 4129-1に規定するクランプ方式を選択する場合,文字記号は,JIS B 4129-1の表3(記号4)によ
って,他のクランプ方式の場合は,製造業者の説明書又は受渡当事者間の協定による。表1及び表2によ
らないクランプ方式に変更する場合は,使用するチップの厚さなどを考慮する。
4.3
コーナ半径rε
この規格に規定するそれぞれの丸シャンクホルダは,表1及び表2に規定する切れ刃長さl2のチップを
装着することができる。ただし,その切れ刃は,任意のコーナ半径rεをもつことができる。
表1及び表2に規定するf及びl1の値は,表3のそれぞれの中のコーナ半径rεをもつチップのホルダに
適用する。
6
B 4129-4:2020
表3−切れ刃長さl2及び基準コーナ半径rε
単位 mm
l2
rε
C
W
−
3.26
0.4
−
4.34
6.4
6.52
9.7
8.69
0.8
12.9
−
16.1
−
1.2
19.3
−
コーナ半径は,呼び値を示す。ただし,実際はインチ系の値から換算したrε=0.397 mm,rε=0.794 mm,
rε=1.191 mmを用いる。
4.4
刃先交換チップの厚さs
チップ厚さの値sは,表1及び表2に基づき,敷板を使用しないチップ及び標準設計のホルダに使用す
るチップに適用する。
表1及び表2によらないチップの厚さを使用するホルダは,注文時又は出荷時にその旨を明示する。
参考文献 JIS B 0107 バイト用語
JIS B 0170 切削工具用語(基本)
JIS B 4120 刃先交換チップの呼び記号の付け方
JIS B 4121 刃先交換チップ
7
B 4129-4:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 4129-4:2020 刃先交換チップ用ホルダ−丸シャンク内径旋削用の形状・寸
法−第4部:切れ刃の形状記号L
ISO 5609-4:2012,Tool holders for internal turning with cylindrical shank for indexable
inserts−Part 4: Style L
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 対象となるホルダ
を規定した。
1
JISと同じ
一致
3 寸法
主な寸法を定めた。
3
JISとほぼ同じ
変更
図1及び図2の切れ刃傾き角公差を
0〜2°から±1°に修正した。
図2において切れ刃長さl2を追加し
た。
ISO規格の誤記訂正のため。
ISOに修正するよう提案を行う。
−
4
表記
削除
ISO 5609-2〜ISO 5609-6での共通
事項であるため,可読性を高める
ためJIS B 4129-1へ集約した。
5
素材
削除
同上
4 設計
様式,クランプ方
式,コーナ半径,チ
ップ厚さを定めた。
6
JISとほぼ同じ
変更
表3にて,Wにl2=3.26 mmの場合
を追加し,コーナ半径にrε=1.191
mmを追加した。
いずれもISO規格の欠落を補充す
るため。
−
7
納品
削除
ISO 5609-2〜ISO 5609-6での共通
事項であるため,可読性を高める
ためJIS B 4129-1へ集約した。
8
マーキング
削除
同上
5
B
4
1
2
9
-4
:
2
0
2
0
8
B 4129-4:2020
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 5609-4:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
5
B
4
1
2
9
-4
:
2
0
2
0