B 3411-1 : 1998 (ISO 9959-1 : 1992)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意することを喚起する。
通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,
実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 3411-1 : 1998
(ISO 9959-1 : 1992)
プロッタの試験方法−
第1部:ベクタプロッタ
Numerically controlled draughting machines−
Drawing test for the evaluation of performances−
Part 1 : Vector plotters
序文 この規格は,1992年に第1版として発行されたISO 9959-1, Numerically controlled draughting machines
−Drawing test for the evaluation of performance−Part 1 : Vector plottersを翻訳し,技術的内容及び規格票の様
式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,ベクタプロッタの動的精度,作図時間など作図上の質的能力を機器の形式に
関係なく評価するための作図図面について規定する。
図面の精度を評価する場合,気候条件によって用紙の寸法が変化し試験結果に影響を及ぼすので,既に
作図されている図面の静的図面精度の評価には使用しないこと。
2. 引用規格
ISO 554 : 1976 Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications
JIS B 0001 : 1985 機械製図
備考 ISO 3098-1 : 1974 Technical drawings−Lettering−Part 1 : Currently used charactersからの引用
事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 作図試験方法
3.1
原則 標準図面の作図は,A4判が望ましい(図1参照)。
A4判のプロッタの場合は,輪郭線(区域0)の輪郭の領域が有効描画範囲でなければならない。
3.2
作図時間 区域0の十字記号から始まり,区域11を完了後,区域0に十字記号を重ね書きするまで
の時間をいう。
3.3
試験条件 試験図面を評価するために,プロッタ形式,製造業者,作図者及び作図年月日と共に,
次の試験基準を表題欄に明記する(図14参照)。
− ペン(製造業者の指示も含む。)
− 用紙
− 作図速度 (mm/s)
− 作図加速度(重力加速度に対する比率)(選択可能な場合には)
2
B 3411-1 : 1998 (ISO 9959-1 : 1992)
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− 環境条件(ISO 554参照)
特に, 1) 温度 (℃)
2) 相対湿度 (%)
− 作図時間 (s) (3.2参照)
− 作図手順[この規格によるものか,又は他の規格(規格名を記入)によるものかを示す。]
− その他の付加情報 例えば,気圧,製図用インクなど。
3.4
作図手順
3.4.1
区域の分割と作図順序 作図は,14の区域から成り(図1参照),区域12は,特にペン交換試験
のために設けられたものであるが,別の用途にも使用することができる。
比較用の図面を得るために,区域0から区域13まで順番に作図する。各々の区域では,始点 “A” から
終点 “E” までを線番号に従って,矢印に沿って作図する。
図面に表れていない線番号は,区域0の外にあるか,ペンを上げているときの線分である。
区域8から区域10の要素は,同一図形が繰り返されている。図10から図12は,これらの区域の各要素
を示してある。これらの区域は,各要素を必要な回数だけ繰り返してもよい。
3.4.2
試験図面の区域の種類及び試験基準 表1による。
3.5
試験結果の評価 試験図面の質は,表1に示す試験基準に従って評価する。図面を10倍の拡大鏡で
調べ,必要であれば,図1に示すような標準図面と比較する。応用分野によって要求性能が異なるので,
評価する際はその点を考慮する必要がある。また,3.3で与えた試験条件も考慮する必要がある。
表1 試験図面の種類及び試験基準
区域
名称
作図順序
試験基準
照図番号
0
輪郭線
1-4 有効描画範囲(A4判プロッタだけ)
2
十字記号
6-8
411-413
静的反復位置決め精度
1
格子模様
10-31 区域6と合わせて測定
3
2
扇形
32-59 直線からの偏差(うねり,一様性)(2)
4
3
平行線
61-113 a) 直線の開始部分の飛び出し
b)
接触部のオーバーシュートとアンダーシュート
5
4
対角線
115-157 a) 直線からの偏差(始点と終点とにおいて)
b)
交差部分の直角からのずれ
c)
複数の直線の一様性(3)
6
5
円
159-187 a) 円の精度
b)
一様性(特に円の始点)
7
6
曲線/四角形
189-214 a) 接触部分の線幅の偏差
b)
円と四角形の接触部ずれ
8
7
コーナー模様
216-234 a) 角の部分のオーバ/アンダーシュート(4)
b)
直線からの偏差(うねり,一様性)(2)
9
8
クランク
236-295 a) 重ねて描かれた線分のずれ(線幅)
b)
直線性
10
9
破線
297-327 a) 反対方向に描かれた一対の破線の始点と終点とのそろい具合
b)
線幅の一様性
11
10
記号
329-409 a) 対称性
b)
直線と曲線との接続部のひずみ
c)
そろい具合
12
11
文字(1)
−
読みやすさ
−
3
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区域
名称
作図順序
試験基準
照図番号
12
ペン交換
415-521 a) ペン交換位置決め精度
b)
線の一様性
13
13
表題欄
−
一般的なデータ
14
注(1) 参考 ISO 3098-1 : 1974 Technical drawing−Lettering−Part 1 : Currently used charactersに規定されてい
るB形 (5mm) を用いるのがよい。
参考 必要に応じて他の書体(漢字及び仮名も含む。)に置き換えることができる。
参考(2) ISO 9959-1では,Deviation from straightnessと定義しているが,うねり及び一様性を意味する。
(3) ISO 9959-1では,Line straightness deviationと規定しているが,複数の直線の一様性を意味す
る。
(4) ISO 9959-1では,Over/undershoot at cornersと規定しているが,直角の一様性も含む。
関連規格 ISO 5457 : 1980 Technical drawings−Sizes and layout of drawing sheets
JIS B 3410 : 1996 プロッタ用語
備考 ISO 9179-1 : 1988 Technical drawings−Numerically controlled draughting machines−Part 1 :
Vocabularyが,この規格と同等である。
JIS B 3412 : 1996 プロッター仕様項目
4
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図1 試験図面の例(寸法は尺度によらない。)
5
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図2 輪郭線と十字記号 区域0
図3 格子模様 区域1
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図4 扇形 区域2
図5 平行線 区域3
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図6 対角線 区域4
図7 円 区域5
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図8 曲線/四角形 区域6
図9 コーナー模様 区域7
9
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図10 クランク 区域8
図11 破線 区域9
図12 記号 区域10
10
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図13 ペン交換 区域12
注(*) 追記可能 例えば,気圧,製図用インク,……
(**) この規格か他の規格かを記入
図14 表題欄の例 区域13
11
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JIS B 3411-1(プロッタの試験方法 第1部 ベクタプロッタ)改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
徳 岡 直 静
慶応義塾大学
(幹事)
光 成 豊 明
明星大学
(委員)
新 井 泰 司
東京都立工業高等専門学校(名誉教授)
本 間 清
通商産業省工業技術院
永 松 荘 一
通商産業省機械情報産業局
山 村 修 蔵
財団法人日本規格協会
須 賀 雅 夫
株式会社三菱総合研究所
飯 尾 努
株式会社東芝
堀 江 和 男
石川島播磨重工業株式会社
染 宮 英 夫
株式会社日立製作所
遠 田 豊 彰
岩通エンジニアリング株式会社
川 田 亨
グラフテック株式会社
藤 本 信 之
マックス株式会社
津 田 啓治郎
富士ゼロックス株式会社
高 城 博 充
武藤工業株式会社
(事務局)
小 山 公 夫
社団法人日本設計工学会