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B 2402-2:2013   

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

3.1 タイプに関する用語 ······································································································· 2 

3.2 部分,部位,公差及びはめあいに関する用語 ······································································· 2 

3.3 外観欠陥などに関する用語 ······························································································ 5 

3.4 保管,取扱い及び取付けに関する用語················································································ 7 

3.5 性能試験方法に関する用語 ······························································································ 7 

附属書JA(参考)用語索引 ··································································································· 11 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 14 

B 2402-2:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

自動車部品工業会(JAPIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS B 2402-2:2002は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 2402の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 2402-1 第1部:寸法及び公差 

JIS B 2402-2 第2部:用語 

JIS B 2402-3 第3部:保管,取扱い及び取付け 

JIS B 2402-4 第4部:性能試験方法 

JIS B 2402-5 第5部:外観欠陥 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 2402-2:2013 

オイルシール−第2部:用語 

Rotary shaft lip-type seals incorporating elastomeric sealing elements- 

Part 2: Vocabulary 

序文 

この規格は,2009年に第2版として発行されたISO 6194-2を基に,対応する部分(用語)については

対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格では,対応国際規格には定義されていない用語索引を,附属書JAとして追加している。 

また,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

適用範囲 

この規格は,回転軸用オイルシール(以下,オイルシールという。)の用語について規定する。用語は,

オイルシールのタイプに関する用語,オイルシールの部分・部位・公差・はめあいに関する用語,外観欠

陥などに関する用語,保管・取扱い・取付けに関する用語及び性能試験方法に関する用語の5分類とする。 

注記 この規格の対応国際規格及び対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 6194-2:2009,Rotary shaft lip-type seals incorporating elastomeric sealing elements−Part 2: 

Vocabulary(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0142 油圧・空気圧システム及び機器−用語 

注記 ISO 5598:2008,Fluid power systems and components−Vocabulary(MOD) 

JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ 

注記 ISO 4287:1997,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture : Profile method−

Terms, definitions and surface texture parameters(IDT) 

JIS B 0633 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−表面性状評価の方法及び手順 

注記 ISO 4288:1996,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture : Profile method−Rules 

and procedures for the assessment of surface texture(IDT) 

background image

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語及び定義 

オイルシールに関する用語の定義は,JIS B 0142によるほか,次による。 

3.1 

タイプに関する用語 

オイルシールのタイプ(JIS B 2402-1を参照)に関する用語及びその定義を,表1に示す。 

表1−タイプに関する用語 

番号 

用語 

定義 

図1の記号 

対応英語(参考) 

3.1.1 

オイルシール 

変形可能な部分と,通常,それに接続す
る金属性の保持部とをもち,リップ先端
によって与えられる半径方向の内向き又
は外向きの締付け力に基づいて流体又は
グリースの漏れを防止することができる
シール。 

− 

rotary shaft lip-type seal 

3.1.2 

ねじ付きオイルシール 

シール面に,一方向又は正逆両方向のら
せん状凹凸(溝形,波形及びその他の形
状)を設けた付加的密封機構を備えたシ
ールで,このらせん状凹凸がシールと軸
との間の接触形状を変えることによっ
て,シール機能を流体力学的に支援する
オイルシール。 

− 

hydrodynamically aided  

rotary shaft lip-type 
seal 

3.1.3 

外周ゴムオイルシール 

(タイプ1) 

環の外周全面がゴム材料で覆われ,かつ,
接着されているオイルシール。 

a) 

rubber-covered rotary shaft 

lip-type seal 

3.1.4 

外周金属オイルシール 

(タイプ2) 

環にゴム材料が接着されているが,環の
外周はゴム材料で覆われていないオイル
シール。 

b) 

metal-cased rotary shaft  

lip-type seal 

3.1.5 

組立形オイルシール 

(タイプ3) 

内環及び外環をもち,その環の一つにシ
ールリップが接着されているオイルシー
ル。 

c) 

assembled rotary shaft  

lip-type seal 

3.1.6 

保護リップ付き外周ゴ

ムオイルシール 
(タイプ4) 

環がゴム材料で覆われ,接着しており,
かつ,保護リップがあるオイルシール。 

d) 

rubber-covered rotary shaft 

lip-type seal with  
protection lip  

3.1.7 

保護リップ付き外周金

属オイルシール 

(タイプ5) 

環にゴム材料が接着されているが,環の
外周はゴム材料で覆われていない,保護
リップがあるオイルシール。 

e) 

metal-cased rotary shaft  

lip-type seal with  
protection lip 

3.1.8 

保護リップ付き組立形

オイルシール 

(タイプ6) 

内環及び外環をもち,その環の一つにシ
ールリップが接着されており,かつ,保
護リップがあるオイルシール。 

f) 

assembled rotary shaft 

lip-type seal with 
protection lip 

3.2 

部分,部位,公差及びはめあいに関する用語 

オイルシールの部分,部位,公差及びはめあいに関する用語及びその定義を,表2に示す。 

表2−部分,部位,公差及びはめあいに関する用語 

番号 

用語 

定義 

図2の番号 

対応英語(参考) 

3.2.1 

大気側 

密封流体に接触しない大気側の,オイル
シールに隣接した領域。 

20 

air side 

3.2.2 

大気側面取り 

取付けを容易にするために設けた,オイ
ルシールの大気側面の外周部の面取り。 

air side chamfer 

background image

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−部分,部位,公差及びはめあいに関する用語(続き) 

番号 

用語 

定義 

図2の番号 

対応英語(参考) 

3.2.3 
 

大気側面 

大気側に面しているオイルシールの表
面。 

10 

air side face 

3.2.4 
 
 

リップ大気側面 
 
 

小径の位置がリップ先端となる,リップ
頭部の大気側面のせっ(截)頭円すい(錐)
面。 
注記 せっ(截)頭は,先端が平らに切

り取られたような形状をいう。 

air side lip face 

3.2.5 

リップ大気側面角度 

リップ大気側面とオイルシールの軸線と
のなす角度。 

25 

air side lip face angle 

3.2.6 

環 

オイルシールに剛性を与える部品。 

case 

3.2.7 

コイル外径 

ガータばねのコイルの外径。 

45 

coil diameter 

3.2.8 

腰 
 

リップ頭部とヒールとによって弾性曲げ
作用が加えられるリップの部分で,主要
機能としてシールリップと環との相対運
動を可能にする機能をもつ部品。 

 
 
 

flex section 

3.2.9 

密封液側 
 

密封液側の,オイルシールに隣接した領
域。 

24 

fluid side 

3.2.10 

密封液側面取り 

取付けを容易にするために設けた,オイ
ルシールの密封液側面の外周部の面取
り。 

18 

fluid side chamfer 

3.2.11 

密封液側面 

密封流体に面しているオイルシールの表
面。 

17 

fluid side face 

3.2.12 

リップ密封液側面 

小径の位置がリップ先端となる,リップ
頭部の密封液側面のせっ(截)頭円すい
(錐)面。 
注記 せっ(截)頭は,先端が平らに切

り取られたような形状をいう。 

 
 

fluid side lip face 

3.2.13 

リップ密封液側面角度 

リップ密封液側面とオイルシールの軸線
とのなす角度。 

30 

fluid side lip face angle 

3.2.14 

ガータばね 

両端を連結して円形としたつる巻状のコ
イルばね。 
注記 オイルシールのリップと軸との間

の半径方向の締付け力を保持する
ために,円周方向張力を与えた状
態で用いる。 

22 

 
 
 
 

garter spring 

3.2.15 

リップ頭部 

通常,リップ前面とリップ後面及びばね
溝とで限定されるリップの部分。 

head section 

3.2.16 
 

ヒール 

環に接着しており,腰及びリップ後面に
よって弾性曲げ作用が加えられるリップ
の部分。 

 
 

heel 

3.2.17 

ハウジング穴 

オイルシールを保持するためのハウジン
グ内側の空間。 

42 

housing bore 

3.2.18 
 

ハウジング面取り長さ 

ハウジングの面取りの軸方向の深さ。 

41 

housing bore chamfer  

length 

3.2.19 

ハウジング穴深さ 

ハウジング穴の軸方向の寸法。 

40 

housing bore depth 

3.2.20 

ハウジング穴径 

ハウジング穴の直径。 

44 

housing bore diameter 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−部分,部位,公差及びはめあいに関する用語(続き) 

番号 

用語 

定義 

図2の番号 

対応英語(参考) 

3.2.21 

取付け偏心 

ハウジング穴の幾何学的中心と軸回転の
中心線との半径方向のずれ。 

− 

housing bore eccentricity 

3.2.22 

ハウジング穴隅の丸み 

ハウジング穴の隅の丸み 

39 

housing bore radius 

3.2.23 

補強環 

外環の内側に組み込まれているオイルシ
ールのカップ状の環。 

inner case 

3.2.24 

補強環内径 

補強環の平面部の穴の直径。 

36 

inner case inside diameter 

3.2.25 

面取り 

オイルシールを取り付けるために,ハウ
ジング又は軸に設ける案内用の面取り。 

43 

lead-in chamfer 

3.2.26 

軸方向リップ隙間 

環の内側平面とばね押さえリップの前面
との間の軸方向の距離。 

35 

lip axial clearance 

3.2.27 

リップ先端角度 

接触点でリップ密封液側面とリップ大気
側面とがなす角度。 

46 

lip included angle 

3.2.28 

リップの締め代 

ばねなしリップ内径(3.2.62)と,リップ
が接触する位置での軸の直径(軸径)と
の差。 

− 

lip interference 

3.2.29 

内環 

ゴム材料によって覆われている環。 

21 

metal insert 

3.2.30 

外環 

補強環を包んでいるオイルシールのカッ
プ状の環。 

13 

outer case 

3.2.31 

外環内径 

外環の平面部の穴の直径。 

34 

outer case inside  

diameter 

3.2.32 

外径締め代 

オイルシールの外径とハウジング穴径と
の差。 

− 

outside diameter  

interference 

3.2.33 

外周面 

シールの外周面であって,通常圧入はめ
あいをする部分。 

19 

outside surface 

3.2.34 

プランジ研削 

と(砥)石車を軸方向に動かさずに軸の
研削を行うことによって得られる,軸又
はスリーブの仕上げ。 

− 

plunge ground finish 

3.2.35 

保護リップ 

軸を保護し,異物侵入を防止するために,
オイルシールの大気側面に設けられてい
る短いリップ。 

12 

protection lip 

3.2.36 

保護リップ大気側面 

オイルシール保護リップの大気側面。 

11 

protection lip air side 

3.2.37 

保護リップ内径 

自由状態での保護リップの内径。 

32 

protection lip diameter 

3.2.38 

保護リップ密封液側面 

オイルシールの内側になる保護リップの
部分。 

14 

protection lip fluid side 

3.2.39 

ばねのオフセット 

リップ先端とばね溝の中心線とが軸方向
にずれている距離。 

26 

relative spring position 

3.2.40 

シール幅 

オイルシールの軸方向の全体寸法。 

27 

seal axial width 

3.2.41 

シールの締め代 

ばねありリップ内径(3.2.61)と,リップ
が接触する位置での軸の直径(軸径)と
の差。 

− 

seal interference 

3.2.42 

リップ当たり面 

シールリップが接触する軸表面の部分。 

− 

seal land 

3.2.43 

シール外径 

オイルシールの外径。通常は,圧入はめ
あいを行うオイルシールの外周直径。 

29 

seal outside diameter 

3.2.44 

半径方向シール空間 

軸の外径面とハウジング穴の内径面との
間の半径方向の距離。 

47 

seal radial space 

3.2.45 

シール壁寸法 

オイルシールの外周面とリップ先端との
半径方向の距離。 

37 

seal radial width 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−部分,部位,公差及びはめあいに関する用語(続き) 

番号 

用語 

定義 

図2の番号 

対応英語(参考) 

3.2.46 

リップ先端 

シール当たり面とともに,オイルシール
と軸との界面を形成するリップ部分。 

sealing edge 

3.2.47 

リップ高さ 

リップ先端からシール後面までの軸方向
距離。 

28 

sealing edge height 

3.2.48 

シールリップ 

軸を抱き,密封を行う,通常,フレキシ
ブルなエラストマでできたシール部分。 

23 

sealing lip 

3.2.49 

軸の真円度 

軸の真円に対するずれ。 

− 

shaft circularity 

3.2.50 

軸径 

リップが接触する位置での軸の直径。 

38 

shaft diameter 

3.2.51 

軸偏心 

軸の幾何学的中心と軸回転の中心線との
半径方向のずれ。 

− 

shaft eccentricity 

3.2.52 

軸の全振れ 

軸の中心が回転の中心線からずれる距離
の2倍の長さ。 
注記 TIR (total indicator reading)で表され

る。 

− 

shaft run-out 

3.2.53 

組込み時のばね長さ 

軸に取り付けられたシールリップに組み
込まれている,ガータばねの円周長さ。 

− 

spring extended length 

3.2.54 

ばね自由長 

コイル端部の加工部分を除くガータばね
の自由長さ。 

− 

spring free length 

3.2.55 

ばね溝 

リップ頭部に形成されている溝。 
注記 一般には,半円形で,通常,ガー

タばねを収容する。 

15 

spring groove 

3.2.56 

初張力 

ガータばねのコイル加工時に,コイルに
あらかじめ与えた荷重。 

− 

spring initial tension 

3.2.57 

ばね定数 

初張力とは関係なく,ばねを単位距離伸
ばすのに必要な力。 

− 

spring rate 

3.2.58 

ばね押さえリップ 

ガータばねを所定の位置に保持するため
に,ばね溝及びリップ前面から半径方向
外側に延びたリップ頭部の部分。 

16 

spring retaining lip 

3.2.59 

表面粗さ 

JIS B 0601及びJIS B 0633に従って測っ
た,表面輪郭の凹凸。 

− 

surface roughness 

3.2.60 

素線径 

コイル巻きガータばねの線径。 

− 

wire diameter 

3.2.61 

ばねありリップ内径 

ガータばねを取り付け,自由状態で測定
したリップ内径。 

31 

with-spring lip inside  

diameter 

3.2.62 

ばねなしリップ内径 

ガータばねを取り付けずに,自由状態で
測定したリップの内径。 

33 

without-spring lip inside  

diameter 

3.3 

外観欠陥などに関する用語 

オイルシールの外観欠陥(JIS B 2402-5を参照)などに関する用語及びその定義を,表3に示す。 

表3−外観欠陥などに関する用語 

番号 

用語 

定義 

図3の番号 

対応英語(参考) 

3.3.1 

ブリスタ 

表面にできた中空の突起物。 

blister 

3.3.2 

接着不良 

ゴムと環との間の接着不足。 

12 

bond failure 

3.3.3 
 

小亀裂 
 

ゴム又は金属中の鋭い割れ目又は裂け
目。 

22 

crack 
 

background image

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3−外観欠陥などに関する用語(続き) 

番号 

用語 

定義 

図3の番号 

対応英語(参考) 

3.3.4 

線きず 

材料の除去はないが,鋭くとがった器具
によって生じたオイルシール材料の比較
的深い切れ目。 

23 

cut 

3.3.5 

変形 

応力による形状又は形態の変化。 

deformation 

3.3.6 

はみ出し 

オイルシールの一部の,隣接部隙間への
永久的又は一時的な移動。 

− 

extrusion 

3.3.7 

充塡剤の突起 

ゴム表面に突き出ている分散されていな
い充塡剤。 

24 

filler projection 

3.3.8 

ばり 

成形金型の型割部又はエア抜き部へのゴ
ムの突出による薄いはみ出し。 

flash 

3.3.9 

異物 

オイルシールの材料に含まれた異質物。 

inclusion 

3.3.10 

仕上げ不良 

除去しなければならない材料が,全てが
除去されていない仕上げ面。 

incomplete trim 

3.3.11 
 

へこみ 
 

表面からの異物の脱落又は成形型の表面
の硬い堆積物の蓄積によって生じたくぼ
み。 

− 

indentation 
 

3.3.12 

フローマーク 

成形中に生じる,ゴムの流れの欠陥。 

knit line,  
flow mark 

3.3.13 

潤滑切れ 

早期摩耗を引き起こすような,オイルシ
ール接触面の潤滑不足。 

− 

lubricant starvation 

3.3.14 

型きず 

成形型の表面の損傷による成形不良。 

mould imperfection 

3.3.15 

欠け 

成形後の損傷による材料の局部的な欠
落。 

10 

nick 

3.3.16 

充塡不足 

成形型への不完全充塡によって生じた,
不規則な大きさ及び形状をもつ表面のへ
こみ。 

11 

nonfill 

3.3.17 

気泡 

ゴム内の小空洞。 

13 

porosity 

3.3.18 

のこ刃仕上げ 

接触線のすぐ近くにおける外側及び内側
のリップ表面上の不規則な形状をもつ仕
上げ面。 

14 

rough trim 

3.3.19 

えぐり仕上げ 

へこみがある仕上げ面。 

15 

scoop trim 

3.3.20 

引っかききず 

オイルシールの表面を通過するアブレシ
ブな異物によって生じる浅い切れ目。 

16 

scratch 

3.3.21 

らせん仕上げ 

らせん状パターンが現れた仕上げ面。 

17 

spiral trim 

3.3.22 

スプリット 

通常,フローマークに伴って生じる引裂
き損傷。 

split 

3.3.23 

段付き仕上げ 

接触線に段がある仕上げ面。 

18 

step trim 

3.3.24 

ばり付着 

オイルシールの主要部分に付着するば
り。 

stuck flash 

3.3.25 

表面異物 

オイルシールの表面上の異物。 

19 

surface contamination 

3.3.26 

裂け 

通常は分離した形で起こる,ゴム材料の
せん断裂け。 

20 

tear 

3.3.27 

ばり剝がれ 

接着しなければならない相手材料に正常
に接着しない,剝がれ部分によって生じ
るばり。 

21 

unbonded flash 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.4 

保管,取扱い及び取付けに関する用語 

オイルシールの保管,取扱い及び取付け(JIS B 2402-3を参照)に関する用語及びその定義を,表4に

示す。 

表4−保管,取扱い及び取付けに関する用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3.4.1 

取付けの直角度 

軸中心線に垂直な面に対するオイルシールの傾き。 

installed squareness 

3.4.2 

予備潤滑したリップ 

潤滑油,グリースなどであらかじめ潤滑されているシールリ
ップ。 

prelubed lip 

3.4.3 

寿命 

オイルシールの性能が機能しなくなるまでの時間。 

service life 

3.4.4 

保管期間 

オイルシールの適正な保管期間で,仕様を満足する性能が期
待でき,かつ,十分な機能寿命をもつことができるような保
管期間 

shelf-life 

3.5 性能試験方法に関する用語 

オイルシールの性能試験方法(JIS B 2402-4を参照)に関する用語及びその定義を,表5に示す。 

表5−性能試験方法に関する用語 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3.5.1 

動的軸振れ 

軸の中心が回転の中心線から動的にずれる距離の2倍の長
さ。TIRで表される。 

dynamic run-out, 
shaft run-out 

3.5.2 

シールリップの締付け力 リップの締め代とガータばねの張力との複合作用に起因し

て,リップから軸に働く締付け力。 

lip radial load 

3.5.3 

試験用ハウジング 

供試オイルシールが装着される試験機の部分。 

test head 

3.5.4 

品質検定試験 

シールが仕様どおりに作動するかを評価する方法。 

test qualification  

background image

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 外周ゴムオイルシール 

b) 外周金属オイルシール 

c) 組立形オイルシール 

d) 保護リップ付き外周ゴムオイルシール 

e) 保護リップ付き外周金属オイルシール 

f) 保護リップ付き組立形オイルシール 

図1−オイルシールの形式 

background image

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2−オイルシールの部分・構成要素の名称 

background image

10 

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3−オイルシールの外観欠陥 

background image

11 

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 
用語索引 

用語索引(五十音順)を,附属書JAに示す。 

用語 

項目 

対応英語(参考) 

用語 

項目 

対応英語(参考) 

【イ】 
異物 
 
【エ】 
えぐり仕上げ 
 
【オ】 
オイルシール 
 
【カ】 
ガータばね 
外環 
外環内径 
外径締め代 
外周金属オイル

シール 

外周ゴムオイル

シール 

外周面 
欠け 
型きず 
環 
 
【キ】 
気泡 
 
【ク】 
組込み時のばね

長さ 

組立形オイル  

シール 

 
【コ】 
コイル外径 
腰 
 
【サ】 
裂け 

 
3.3.9 
 
 
3.3.19 
 
 
3.1.1 
 
 
3.2.14 
3.2.30 
3.2.31 
3.2.32 
3.1.4 
 
3.1.3 
 
3.2.33 
3.3.15 
3.3.14 
3.2.6 
 
 
3.3.17 
 
 
3.2.53 
 
3.1.5 
 
 
 
3.2.7 
3.2.8 
 
 
3.3.26 
 

 
inclusion 
 
 
scoop trim 
 
 
rotary shaft lip-type seal 

 
garter spring 
outer case 
outer case inside diameter 
outside diameter interference 
metal-cased rotary shaft 

lip-type seal 

rubber-covered rotary 

shaft lip-type seal 

outside surface 
nick 
mould imperfection 
case 
 
 
porosity 
 
 
spring extended length 
 
assembled rotary shaft 

lip-type seal 

 
 
coil diameter 
flex section 
 
 
tear 
 

【シ】 
仕上げ不良 
シール外径 
シール壁寸法 
シールの締め代
シール幅 
シールリップ 
シールリップの

締付け力 

軸径 
軸の真円度 
軸の全振れ 
軸偏心 
軸方向リップ隙

間 

試験用ハウジン

グ 

充塡剤の突起 
充塡不足 
寿命 
潤滑切れ 
小亀裂 
初張力 
 
【ス】 
スプリット 
 
【セ】 
接着不良 
線きず 
 
【ソ】 
素線径 
 
【タ】 
大気側 
大気側面 
大気側面取り 
段付き仕上げ 
 
 

 
3.3.10 
3.2.43 
3.2.45 
3.2.41 
3.2.40 
3.2.48 
3.5.2 
 
3.2.50 
3.2.49 
3.2.52 
3.2.51 
3.2.26 
 
3.5.3 
 
3.3.7 
3.3.16 
3.4.3 
3.3.13 
3.3.3  
3.2.56 
 
 
3.3.22 
 
 
3.3.2 
3.3.4 
 
 
3.2.60 
 
 
3.2.1 
3.2.3 
3.2.2 
3.3.23 
 
 

 
incomplete trim 
seal outside diameter 
seal radial width 
seal interference 
seal axial width 
sealing lip 
lip radial load 
 
shaft diameter 
shaft circularity 
shaft run-out 
shaft eccentricity 
lip axial clearance 
 
test head 
 
filler projection 
nonfill 
service life 
lubricant starvation 
crack 
spring initial tension 
 
 
split 
 
 
bond failure 
cut 
 
 
wire diameter 
 
 
air side 
air side face 
air side chamfer 
step trim 
 
 

background image

12 

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語 

項目 

対応英語(参考) 

用語 

項目 

対応英語(参考) 

【ト】 
動的軸振れ 
 
取付けの直角度 
取付け偏心 
 
【ナ】 
内環 
 
【ネ】 
ねじ付きオイル

シール 

 
【ノ】 
のこ刃仕上げ 
 
【ハ】 
ハウジング穴 
ハウジング穴径 
ハウジング穴隅

の丸み 

ハウジング穴深

さ 

ハウジング面取

り長さ 

ばねありリップ

内径 

ばね押さえリッ

プ 

ばね自由長 
ばね定数 
ばねなしリップ

内径 

ばねのオフセッ

ト 

ばね溝 
はみ出し 
ばり 
ばり剝がれ 
ばり付着 
半径方向シール

空間 

 
【ヒ】 
ヒール 
引っかききず 
表面粗さ 
表面異物 
品質検定試験 
 

 
3.5.1 
 
3.4.1 
3.2.21 
 
 
3.2.29 
 
 
3.1.2 
 
 
 
3.3.18 
 
 
3.2.17 
3.2.20 
3.2.22 
 
3.2.19 
 
3.2.18 
 
3.2.61 
 
3.2.58 
 
3.2.54 
3.2.57 
3.2.62 
 
3.2.39 
 
3.2.55 
3.3.6 
3.3.8 
3.3.27 
3.3.24 
3.2.44 
 
 
 
3.2.16 
3.3.20 
3.2.59 
3.3.25 
3.5.4 
 

 
dynamic run-out, 
shaft run-out  
installed squareness 
housing bore eccentricity 
 
 
metal insert 
 
 
hydrodynamically aided 

rotary shaft lip-type seal 

 
 
rough trim 
 
 
housing bore 
housing bore diameter 
housing bore radius 
 
housing bore depth 
 
housing bore chamfer 

length 

with-spring lip inside 

diameter 

spring retaining lip 
 
spring free length 
spring rate 
without-spring lip inside 

diameter 

relative spring position 
 
spring groove 
extrusion 
flash 
unbonded flash 
stuck flash 
seal radial space 
 
 
 
heel 
scratch 
surface roughness 
surface contamination 
test qualification 
 

【フ】 
プランジ研削 
ブリスタ 
フローマーク 
 
 
【ヘ】 
へこみ 
変形 
 
【ホ】 
保管期間 
補強環 
補強環内径 
保護リップ 
保護リップ大気

側面 

保護リップ付き

外周金属オイ
ルシール 

保護リップ付き

外周ゴムオイ
ルシール 

保護リップ付き

組立形オイル
シール 

保護リップ内径 
保護リップ密封

液側面 

 
【ミ】 
密封液側 
密封液側面 
密封液側面取り 
 
【メ】 
面取り 
 
【ヨ】 
予備潤滑したリ

ップ 

 
【ラ】 
らせん仕上げ 
 
【リ】 
リップ当たり面 
リップ先端 
リップ先端角度 

 
3.2.34 
3.3.1 
3.3.12 
 
 
 
3.3.11 
3.3.5 
 
 
3.4.4 
3.2.23 
3.2.24 
3.2.35 
3.2.36 
 
3.1.7 
 
 
3.1.6 
 
 
3.1.8 
 
 
3.2.37 
3.2.38 
 
 
 
3.2.9 
3.2.11 
3.2.10 
 
 
3.2.25 
 
 
3.4.2 
 
 
 
3.3.21 
 
 
3.2.42 
3.2.46 
3.2.27 
 

 
plunge ground finish 
blister 
knit line,  
flow mark 
 
 
indentation 
deformation 
 
 
shelf-life 
inner case 
inner case inside diameter 
protection lip 
protection lip air side 
 
metal-cased rotary shaft 

lip-type seal with 
protection lip 

rubber-covered rotary shaft 

lip-type seal with 
protection lip 

assembled rotary shaft 

lip-type seal with 
protection lip 

protection lip diameter 
protection lip fluid side 
 
 
 
fluid side 
fluid side face 
fluid side chamfer 
 
 
lead-in chamfer 
 
 
prelubed lip 
 
 
 
spiral trim 
 
 
seal land 
sealing edge 
lip included angle 
 

background image

13 

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用語 

項目 

対応英語 

用語 

項目 

対応英語 

リップ大気側面 
リップ大気側面

角度 

リップ高さ 
リップ頭部 

3.2.4 
3.2.5 
 
3.2.47 
3.2.15 

air side lip face 
air side lip face angle 
 
sealing edge height 
head section 

リップの締め代 
リップ密封液側

面 

リップ密封液側

面角度 

3.2.28 
3.2.12 
 
3.2.13 

lip interference 
fluid side lip face 
 
fluid side lip face angle 

参考文献 JIS B 2402-1 オイルシール−第1部:寸法及び公差 

注記 対応国際規格:ISO 6194-1:2007,Rotary shaft lip-type seals incorporating elastomeric 

sealing elements−Part 1: Nominal dimensions and tolerances(MOD) 

JIS B 2402-3 オイルシール−第3部:保管,取扱い及び取付け 

JIS B 2402-4 オイルシール−第4部:性能試験方法 

JIS B 2402-5 オイルシール−第5部:外観欠陥 

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14 

B 2402-2:2013   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 2402-2:2013 オイルシール−第2部:用語 

ISO 6194-2:2009 Rotary shaft lip-type seals incorporating elastomeric sealing 
elements−Part 2: Vocabulary 

 
(I)JISの規定 

(II) 
国際規
格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番
号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

3.1 

表1−タイプに関す
る用語 

3.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

タイプの配置が異なる。 
定義順が異なる。 

ISO規格どおりアルファベット順
の配置ではタイプが順不同となる
ので,JISはタイプ順を維持した。 

 
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6194-2:2009,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

3

B

 2

4

0

2

-2

2

0

1

3

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。