B 1539:2013
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 量記号···························································································································· 1
5 形式······························································································································· 2
6 呼び番号························································································································· 2
7 主要寸法························································································································· 2
8 等級,許容差及び許容値 ···································································································· 3
9 軌道盤の材料及び硬さ ······································································································· 3
10 転動体 ·························································································································· 3
11 測定方法 ······················································································································· 3
12 検査 ····························································································································· 3
13 包装 ····························································································································· 3
14 表示 ····························································································································· 3
附属書A(参考)打抜き保持器形式スラスト自動調心ころ軸受······················································ 7
B 1539:2013
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
ベアリング工業会(JBIA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1539:1993は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
B 1539:2013
転がり軸受−スラスト自動調心ころ軸受
Rolling bearings-Self-aligning thrust roller bearings
序文
この規格は,1963年に制定され,その後5回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1993年に
行われたが,その後の関連規格の制定・改正などに対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,スラスト自動調心ころ軸受(以下,軸受という。)について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0104 転がり軸受用語
JIS B 0124 転がり軸受−量記号
JIS B 1511 転がり軸受総則
JIS B 1512-2 転がり軸受−主要寸法−第2部:平面座スラスト軸受
JIS B 1513 転がり軸受の呼び番号
JIS B 1514-2 転がり軸受−軸受の公差−第2部:スラスト軸受
JIS B 1514-3 転がり軸受−軸受の公差−第3部:面取寸法の最大値
JIS B 1515-1 転がり軸受−公差−第1部:用語及び定義
JIS B 1515-2 転がり軸受−公差−第2部:検証の原則及び方法
JIS B 1516 転がり軸受の表示
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0104及びJIS B 1515-1による。
4
量記号
この規格で用いる主な量記号は,JIS B 0124によるほか,次による(図1参照)。
A
:軸軌道盤の上面から球面軌道の曲率中心までの高さ
B1
:軸軌道盤のはめあい幅(軸軌道盤の面取寸法含む)
C
:ハウジング軌道盤の高さ
2
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D
:ハウジング軌道盤の外径
D1
:ハウジング軌道盤の内径
d
:軸軌道盤の内径
d1
:軸軌道盤の外径
r
:軸軌道盤及びハウジング軌道盤の面取寸法
rs min
:軸軌道盤及びハウジング軌道盤の最小実測面取寸法
Sd
:内径の軸線に対する軸軌道盤側面の直角度
T
:軸受高さ
Vdsp
:平面内内径不同
ΔDmp
:平面内平均外径の寸法差
Δdmp
:平面内平均内径の寸法差
ΔTs
:実軸受高さの寸法差
図1−もみ抜き保持器形式スラスト自動調心ころ軸受
5
形式
軸受の形式は,球面軌道のハウジング軌道盤をもち,凸面ころを用い,もみ抜き保持器を使用した形式
であり,構造の一例を図1に示す。打抜き保持器を使用した形式は,附属書Aを参照。
6
呼び番号
軸受の呼び番号は,表1による。
なお,呼び番号の構成及び補助記号は,JIS B 1513による。
7
主要寸法
軸受の主要寸法は,表1による。表1の値は,特に指示がない場合には,呼び寸法を表す。
面取寸法rは図1に示す箇所に適用し,最小実測面取寸法rs minで規定する。それ以外の箇所の面取寸法
は規定しないが,かどがあってはならない。表1に示すrs minに対応する実測面取寸法の最大値は,JIS B
1514-3による。
なお,これらの寸法は,JIS B 1512-2に規定する主要寸法のうち,寸法系列が92,93及び94で,一般
に用いる軸受の寸法範囲から定めたものである。
3
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8
等級,許容差及び許容値
軸受の等級は,0級とする。適用する許容差及び許容値は,表2及び表3による。
9
軌道盤の材料及び硬さ
軌道盤の材料及び硬さは,JIS B 1511の4.7(主要な部品)(1)(軌道輪,軌道盤及びつば輪)による。
10
転動体
転動体は,JIS B 1511の4.7(主要な部品)(2)(転動体)による。
11
測定方法
軸受の測定方法は,JIS B 1515-2による。
軌道盤の硬さの測定方法は,JIS Z 2245による。
12
検査
軸受の検査は,主要寸法,幾何特性1) 及び軌道盤の硬さについて箇条11によって測定を行い,箇条7
〜箇条9の規定を満足しなければならない。
注1) JIS B 1515-1の6.3(面の直角度)を参照。
13
包装
軸受は,油脂その他でさび止めした後に包装する。
14
表示
軸受及びその包装の表示は,JIS B 1516による。
4
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表1−軸受の呼び番号及び主要寸法
単位 mm
呼び番号
主要寸法
寸法
系列
d
D
T
rs min
d1
(参考)
D1
(参考)
B1
(参考)
C
(参考)
A
(参考)
29412
60
130
42
1.5
123
89
15
20
38
94
29413
65
140
45
2
133
96
16
21
42
94
29414
70
150
48
2
142
103
17
23
44
94
29415
75
160
51
2
152
109
18
24
47
94
29416
80
170
54
2.1
162
117
19
26
50
94
29317
85
150
39
1.5
143.5
114
13
19
50
93
29417
85
180
58
2.1
170
125
21
28
54
94
29318
90
155
39
1.5
148.5
117
13
19
52
93
29418
90
190
60
2.1
180
132
22
29
56
94
29320
100
170
42
1.5
163
129
14
20.8
58
93
29420
100
210
67
3
200
146
24
32
62
94
29322
110
190
48
2
182
143
16
23
64
93
29422
110
230
73
3
220
162
26
35
69
94
29324
120
210
54
2.1
200
159
18
26
70
93
29424
120
250
78
4
236
174
29
37
74
94
29326
130
225
58
2.1
215
171
19
28
76
93
29426
130
270
85
4
255
189
31
41
81
94
29328
140
240
60
2.1
230
183
20
29
82
93
29428
140
280
85
4
268
199
31
41
86
94
29230
150
215
39
1.5
208
178
14
19
82
92
29330
150
250
60
2.1
240
194
20
29
87
93
29430
150
300
90
4
285
214
32
44
92
94
29232
160
225
39
1.5
219
188
14
19
86
92
29332
160
270
67
3
260
208
23
32
92
93
29432
160
320
95
5
306
229
34
45
99
94
29234
170
240
42
1.5
233
198
15
20
92
92
29334
170
280
67
3
270
216
23
32
96
93
29434
170
340
103
5
324
243
37
50
104
94
29236
180
250
42
1.5
243
208
15
20
97
92
29336
180
300
73
3
290
232
25
35
103
93
29436
180
360
109
5
342
255
39
52
110
94
29238
190
270
48
2
262
223
15
24
104
92
29338
190
320
78
4
308
246
27
38
110
93
29438
190
380
115
5
360
271
41
55
117
94
29240
200
280
48
2
271
236
15
24
108
92
29340
200
340
85
4
325
261
29
41
116
93
29440
200
400
122
5
380
286
43
59
122
94
29244
220
300
48
2
292
254
15
24
117
92
29344
220
360
85
4
345
280
29
41
125
93
29444
220
420
122
6
400
308
43
58
132
94
5
B 1539:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−軸受の呼び番号及び主要寸法(続き)
単位 mm
呼び番号
主要寸法
寸法
系列
d
D
T
rs min
d1
(参考)
D1
(参考)
B1
(参考)
C
(参考)
A
(参考)
29248
240
340
60
2.1
330
283
19
30
130
92
29348
240
380
85
4
365
300
29
41
135
93
29448
240
440
122
6
420
326
43
59
142
94
29252
260
360
60
2.1
350
302
19
30
139
92
29352
260
420
95
5
405
329
32
45
148
93
29452
260
480
132
6
460
357
48
64
154
94
29256
280
380
60
2.1
370
323
19
30
150
92
29356
280
440
95
5
423
348
32
46
158
93
29456
280
520
145
6
495
387
52
68
166
94
29260
300
420
73
3
405
353
21
38
162
92
29360
300
480
109
5
460
379
37
50
168
93
29460
300
540
145
6
515
402
52
70
175
94
29264
320
440
73
3
430
372
21
38
172
92
29364
320
500
109
5
482
399
37
53
180
93
29464
320
580
155
7.5
555
435
55
75
191
94
29268
340
460
73
3
445
395
21
37
183
92
29368
340
540
122
5
520
428
41
59
192
93
29468
340
620
170
7.5
590
462
61
82
201
94
29272
360
500
85
4
485
423
25
44
194
92
29372
360
560
122
5
540
448
41
59
202
93
29472
360
640
170
7.5
610
480
61
82
210
94
29276
380
520
85
4
505
441
27
42
202
92
29376
380
600
132
6
580
477
44
63
216
93
29476
380
670
175
7.5
640
504
63
85
230
94
29280
400
540
85
4
526
460
27
42
212
92
29380
400
620
132
6
596
494
44
64
225
93
29480
400
710
185
7.5
680
534
67
89
236
94
29284
420
580
95
5
564
489
30
46
225
92
29384
420
650
140
6
626
520
48
68
235
93
29484
420
730
185
7.5
700
556
67
89
244
94
29288
440
600
95
5
585
508
30
49
235
92
29388
440
680
145
6
655
548
49
70
245
93
29488
440
780
206
9.5
745
588
74
100
260
94
29292
460
620
95
5
605
530
30
46
245
92
29392
460
710
150
6
685
567
51
72
257
93
29492
460
800
206
9.5
765
608
74
100
272
94
29296
480
650
103
5
635
556
33
55
259
92
29396
480
730
150
6
705
590
51
72
270
93
29496
480
850
224
9.5
810
638
81
108
280
94
292/500
500
670
103
5
654
574
33
55
268
92
293/500
500
750
150
6
725
611
51
74
280
93
294/500
500
870
224
9.5
830
661
81
107
290
94
注記 参考寸法は,軸受製造業者に確認するのがよい。
6
B 1539:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−軸軌道盤の許容差及び許容値
単位 μm
d
(mm)
Δdmp a)
Vdsp a)
Sd
ΔTs
を超え
以下
上の許容差 下の許容差
最大
最大
上の許容差 下の許容差
50
80
0
−15
11
25
+150
−150
80
120
0
−20
15
25
+200
−200
120
180
0
−25
19
30
+250
−250
180
250
0
−30
23
30
+300
−300
250
315
0
−35
26
35
+350
−350
315
400
0
−40
30
40
+400
−400
400
500
0
−45
34
45
+450
−450
注a) Δdmp及びVdspは,JIS B 1514-2の等級0級による。
表3−ハウジング軌道盤の許容差
単位 μm
D
(mm)
ΔDmp a)
を超え
以下
上の許容差
下の許容差
120
180
0
−25
180
250
0
−30
250
315
0
−35
315
400
0
−40
400
500
0
−45
500
630
0
−50
630
800
0
−75
800
1 000
0
−100
注a) ΔDmpは,JIS B 1514-2の等級0級による。
7
B 1539:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
打抜き保持器形式スラスト自動調心ころ軸受
この附属書は,打抜き保持器を使用した形式の軸受について記載するもので,規定の一部ではない。
A.1 形式
この附属書に記載する軸受の形式は,球面軌道のハウジング軌道盤をもち,凸面ころを用い,打抜き保
持器を使用した形式であり,構造の一例を図A.1に示す。
図A.1−打抜き保持器形式スラスト自動調心ころ軸受
A.2 呼び番号
呼び番号は,箇条6による。
なお,もみ抜き保持器形式及び打抜き保持器形式の呼び番号は,基本番号は同じで,保持器形式を判別
するための補助記号が付く場合がある。保持器形式の補助記号は,軸受製造業者に確認する。
A.3 主要寸法
外径,内径,軸受高さ及び面取寸法は,JIS B 1512-2に準ずる。
なお,B1,C,D1,d1及びA寸法は,軸受製造業者に確認する。