B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 記号······························································································································· 2
5 許容差,許容値及び公差値 ································································································ 14
5.1 一般 ··························································································································· 14
5.2 ラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。) ·········································································· 15
5.3 円すいころ軸受 ············································································································ 25
5.4 ラジアル軸受の外輪フランジ··························································································· 33
5.5 テーパ比1:12及び1:30の基準テーパ穴 ············································································· 33
附属書A(参考)GPS概念に基づく説明と旧規格の量記号及び用語との比較 ·································· 35
附属書B(参考)ラジアル軸受の寸法仕様及び幾何仕様の図示例 ·················································· 38
附属書C(参考)JIS B 1515-1の従来用語とGPS概念に基づくJIS B 0420-1の用語との比較 ·············· 40
附属書D(参考)長さに関わるサイズの指定条件についての図による説明 ······································ 45
附属書JA(参考)等級6級の円すいころ軸受の許容差,許容値及び公差値 ···································· 53
参考文献 ···························································································································· 54
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
ベアリング工業会(JBIA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1514-1:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 1514の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 1514-1 製品の幾何特性仕様(GPS)及び公差値−第1部:ラジアル軸受
JIS B 1514-2 製品の幾何特性仕様(GPS)及び公差値−第2部:スラスト軸受
JIS B 1514-3 軸受の公差−第3部:面取寸法の最大値
日本工業規格 JIS
B 1514-1:2017
(ISO 492:2014)
転がり軸受−製品の幾何特性仕様(GPS)及び
公差値−第1部:ラジアル軸受
Rolling bearings-Geometrical product specifications (GPS) and
tolerance values-Part 1: Radial bearings
序文
この規格は,2014年に第5版として発行されたISO 492を基に,技術的内容及び構成を変更することな
く作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない等級6級の円すいころ軸受の許容
差,許容値及び公差値を附属書JAとして追加している。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項であ
る。
1
適用範囲
この規格は,ラジアル軸受(以下,軸受という。)のはめあい部分及び側面部分(面取部を除く。)の寸
法特性及び幾何特性の適用箇所,並びにそれらの許容差,許容値及び公差値について規定する。呼び主要
寸法は,JIS B 1512-1,JIS B 1512-3及びJIS B 1512-4による。また,面取寸法の最大値は,JIS B 1514-3
による。
この規格は,次の軸受には適用しない。
− 針状ころ軸受
− (航空機)機体用軸受
− 計器用精密軸受
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 492:2014,Rolling bearings−Radial bearings−Geometrical product specifications (GPS) and
tolerance values(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0104 転がり軸受用語
注記 対応国際規格:ISO 5593,Rolling bearings−Vocabulary(MOD)
JIS B 0420-1:2016 製品の幾何特性仕様(GPS)−寸法の公差表示方式−第1部:長さに関わるサイ
2
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
ズ
注記 対応国際規格:ISO 14405-1:2010,Geometrical product specifications (GPS)−Dimensional
tolerancing−Part 1: Linear sizes(MOD)
JIS B 1512-1 転がり軸受−主要寸法−第1部:ラジアル軸受
注記 対応国際規格:ISO 15,Rolling bearings−Radial bearings−Boundary dimensions, general plan
(MOD)
JIS B 1512-3 転がり軸受−主要寸法−第3部:円すいころ軸受
注記 対応国際規格:ISO 355,Rolling bearings−Tapered roller bearings−Boundary dimensions and
series designations(MOD)
JIS B 1512-4 転がり軸受−主要寸法−第4部:外輪フランジ付きラジアル玉軸受のフランジ寸法
注記 対応国際規格:ISO 8443,Rolling bearings−Radial ball bearings with flanged outer ring−Flange
dimensions(IDT)
JIS B 1514-3 転がり軸受−軸受の公差−第3部:面取寸法の最大値
注記 対応国際規格:ISO 582,Rolling bearings−Chamfer dimensions−Maximum values(IDT)
ISO 1101,Geometrical product specifications (GPS)−Geometrical tolerancing−Tolerances of form,
orientation, location and run-out
ISO/TS 17863,Geometrical product specification (GPS)−Tolerancing of moveable assemblies
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0104,JIS B 0420-1,ISO 1101及びISO/TS 17863による。
4
記号
ISO/GPSシステムであるISO 8015 [10]を適用した寸法仕様とその許容差及び許容値,また幾何仕様とそ
の公差値を製品技術文書(例えば,図面)の中に記述する。これらの特性を,表1及び図1〜図17に規定
する。
記号の説明は,GPS専門用語による。従来用語との対比を,附属書Aに示す。
特性の許容差,許容値及び公差値は,例えば,tVBsのように,斜体文字“t”に続く特性記号で表す。
この規格において,サイズの標準指定演算子は,JIS B 0420-1による2点間サイズ[指定条件記号
1)]
である。
注記1 標準指定演算子とは,公差特性に関わる仕様の中で,ISO,JIS,社内規格などが標準として
規定しているもの。例えば,
などをいう。
注1) この規格を引用する図面において,上の許容差及び下の許容差の両方に標準指定演算子(2点
間サイズ)を適用している場合は,
を省略する。
ただし,上の許容差と下の許容差とで指定条件が異なり,かつ,どちらか一方に2点間サイ
ズを適用する場合は,
を省略しない。
(JIS B 0420-1:2016の5.2参照)
長さに関わるサイズの指定条件を,参考として附属書Dに示す。
GPS概念に基づくJIS B 0420-1の用語とJIS B 1515-1 [7]の従来用語の詳細な定義とは,完全には一致し
ていない。それらの比較は,参考として附属書Cに示す。
3
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表1−呼び寸法,特性及び指定条件記号
呼び寸法
記号a)
特性
記号a)
幾何特性記号及び
指定条件記号b) c)
説明d)
図番号
B
呼び内輪幅
1,2,7,12
VBs
対称形軌道輪 内輪幅の2点間サイズで,最大値と最小
値との差(範囲サイズ)
1,12
非対称形軌道輪 内輪内径から導き出したデータム軸
直線を通る任意の縦断面において,相対する平行2直線
で内輪幅を挟み込んだ(最小外接サイズ)ときの,最大
値と最小値との差(範囲サイズ)
2,7
∆Bs
対称形軌道輪 内輪幅の2点間サイズで,呼び寸法に対
する寸法差
1,12
e)
非対称形軌道輪,上の許容差 内輪内径から導き出した
データム軸直線を通る任意の縦断面において,相対する
平行2直線で内輪幅を挟み込んだ最小外接サイズで,呼
び寸法に対する寸法差
2,7
e)
非対称形軌道輪,下の許容差 内輪幅の2点間サイズで,
呼び寸法に対する寸法差
C
呼び外輪幅
1,2,7,12
VCs
対称形軌道輪 外輪幅の2点間サイズで,最大値と最小
値との差(範囲サイズ)
1,7
非対称形軌道輪 外輪外径から導き出したデータム軸
直線を通る任意の縦断面において,相対する平行2直線
で外輪幅を挟み込んだ(最小外接サイズ)ときの,最大
値と最小値との差(範囲サイズ)
2,12
∆Cs
対称形軌道輪 外輪幅の2点間サイズで,呼び寸法に対
する寸法差
1,7
e)
非対称形軌道輪,上の許容差 外輪外径から導き出した
データム軸直線を通る任意の縦断面において,相対する
平行2直線で外輪幅を挟み込んだ最小外接サイズで,呼
び寸法に対する寸法差
2,12
e)
非対称形軌道輪,下の許容差 外輪幅の2点間サイズで,
呼び寸法に対する寸法差
C1
外輪の呼びフランジ幅
12
VC1s
外輪のフランジ幅の2点間サイズで,最大値と最小値と
の差(範囲サイズ)
12
∆C1s
外輪のフランジ幅の2点間サイズで,呼び寸法に対する
寸法差
12
d
円筒穴の呼び内径,又はテーパ穴の理論小端部の呼び内
径
1〜7,
12〜16
Vdmp
円筒穴の任意の複数の横断面において,内径の(2点測
定から得た)中間サイズの最大値と最小値との差(範囲
サイズ)
1,2,12
∆dmp
円筒穴 任意の横断面において,内径の(2点測定から
得た)中間サイズと呼び寸法との寸法差
1,2,12
f)
テーパ穴 理論小端部において,内径の(2点測定から
得た)中間サイズと呼び寸法との寸法差
7
Vdsp
円筒穴又はテーパ穴の任意の横断面において,内径の2
点間サイズの最大値と最小値との差(範囲サイズ)
1,2,7,12
∆ds
円筒穴の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
1,2,12
4
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表1−呼び寸法,特性及び指定条件記号(続き)
呼び寸法
記号a)
特性
記号a)
幾何特性記号及び
指定条件記号b) c)
説明d)
図番号
d1
テーパ穴の理論大端部の呼び内径
7
∆d1mp
f)
テーパ穴において,理論大端部の内径の(2点測定から
得た)中間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
7
D
呼び外径
1〜16
VDmp
任意の複数の横断面において,外径の(2点測定から得
た)中間サイズの最大値と最小値との差(範囲サイズ)
1,2,7,12
∆Dmp
任意の横断面において,外径の(2点測定から得た)中
間サイズと呼び寸法との寸法差
1,2,7,12
VDsp
任意の横断面において,外径の2点間サイズの最大値と
最小値との差(範囲サイズ)
1,2,7,12
∆Ds
外径の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
1,2,7,12
D1
外輪のフランジの呼び外径
12
∆D1s
外輪のフランジ外径の2点間サイズで,呼び寸法に対す
る寸法差
12
Kea
g)
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受
組立品の外輪外径のラジアル円周振れ
4,5,6,9,
10,11,14,
15,16
Kia
g)
外輪外径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受
組立品の内輪内径のラジアル円周振れ
4,5,6,9,
10,11,14,
15,16
Sd
g)
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,内輪
側面のアキシアル円周振れ
3,8,13
SD
外輪側面から導き出したデータム平面に対する,外輪外
径の中心線の直角度
3,8
SD1
外輪のフランジ背面から導き出したデータム平面に対
する,外輪外径の中心線の直角度
13
Sea
g)
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受
組立品の外輪側面のアキシアル円周振れ
5,6,10,
11
Sea1
g)
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受
組立品の外輪のフランジ背面のアキシアル円周振れ
15,16
Sia
g)
外輪外径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受
組立品の内輪側面のアキシアル円周振れ
5,6,10,
11,15,16
SL h)
テーパ穴において,理論大端部の呼び内径と理論小端部
の呼び内径との差(d1−d)
7
∆SL i)
SLの,呼び寸法に対する寸法差
7
α
テーパ内輪内径の呼び円すい台角度j)
7,8,9,10,
11
a k)
SD又はSD1の適用外範囲を定義する側面からの距離
3,8,13
T
軸受の呼び組立幅
17
∆Ts
g)
軸受組立幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法
差
17
T1
マスター外輪と内輪サブユニットとを組み合わせたと
きの,呼び有効幅
17
∆T1s
g)
(マスター外輪と内輪サブユニットとを組み合わせた
ときの)有効幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する
寸法差
17
5
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表1−呼び寸法,特性及び指定条件記号(続き)
呼び寸法
記号a)
特性
記号a)
幾何特性記号及び
指定条件記号b) c)
説明d)
図番号
T2
マスター内輪サブユニットと外輪とを組み合わせたと
きの,呼び有効幅
17
∆T2s
g)
(マスター内輪サブユニットと外輪とを組み合わせた
ときの)有効幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する
寸法差
17
TF
フランジ付き軸受の外輪において,フランジ背面と内輪
の側面との間の呼び組立幅
17
∆TFs
g)
フランジ付き軸受の外輪において,フランジ背面と内輪
の側面との,2面間の最小外接サイズで,呼び寸法に対
する寸法差
17
TF2
マスター内輪サブユニットとフランジ付き外輪とを組
み合わせたときの,フランジ背面とマスター内輪サブユ
ニットの側面との間の呼び有効幅
17
∆TF2s
g)
(マスター内輪サブユニットとフランジ付き外輪とを
組み合わせたときの)フランジ背面とマスター内輪サブ
ユニットの側面との,2面間の有効幅の最小外接サイズ
で,呼び寸法に対する寸法差
17
注a) JIS B 0124 [2]で規定している記号。
b) JIS B 0420-1及びISO 1101で規定している記号。
c) 2点間サイズを上及び下の許容差の両方に適用する場合は,指定条件記号
を省略する。
d) JIS B 0022 [1],JIS B 0420-1及び ISO 1101を基にした説明。
e) この
と
との組合せは,例えば,円すいころ軸受の外輪で,背面側に大きな面取りがあり,
正面の平面部が小さく,対向する面が存在しない場合には使用できない。解決策は,GPSシステムの枠組みに
おいて開発しなければならないため,次回この規格を改正する際,検討する。
f) 指定条件記号“SCS”は,図面に指示しなくてもよい。
g) 重力方向記号
,固定部品記号
及び可動部品記号
は,ISO/TS 17863による。図4〜図6,図9〜図11
及び図14〜図17を参照。
h) SLは距離(distance)であり,d及びd1から計算した呼び寸法である。すなわち,SL=(d1−d)=2Btan(α/2)であ
る。
i) ∆SLは,計算特性である。すなわち,∆SL=∆d1mp−∆dmpである。
j) ISO 1119 [9]を基にした説明。この規格の前版ではテーパ穴の基準テーパ角度の1/2(半角)であったが,円すい
台角度(全角)に変更された。
k) rs min≦0.6のときa=rs max(アキシアル方向)+0.5,rs min>0.6のときa=1.2×rs max(アキシアル方向),rs minと
rs max(アキシアル方向)との関係はJIS B 1514-3による。
図1〜図17の図例の指示は,はめあい部分及び側面部分(面取部を除く。)の寸法,許容差及び許容値,
並びに幾何公差記号の関係を示す。
部品単体の仕様は,図1〜図3,図7,図8,図12及び図13に示す。
組立品の仕様は,図4〜図6,図9〜図11,及び図14〜図17に示す。
注記2 図1〜図17は,概略図であり,全ての詳細設計を表していない。
注記3 図中で重力方向記号
に添えられている
及び
は,該当する幾何公差に対して,重力方
向を指示するためのものである。
具体的な図面指示の図例を附属書Bに2例示す。
6
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
図1−円筒内径をもつ軸受の対称形軌道輪の寸法仕様
注記 tVBs及びtVCsは,円すいころ軸受には適用しない。
図2−円筒内径をもつ軸受の非対称形軌道輪の寸法仕様
7
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
図3−円筒内径をもつ軸受軌道輪の幾何公差
=FP
−MP
,G
=FP
−MP
,G
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図4−円筒内径をもつ軸受組立品の幾何公差−
円筒ころ軸受,自動調心ころ軸受,トロイダルころ軸受及び自動調心玉軸受
8
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G1
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図5−円筒内径をもつ軸受組立品の幾何公差−
深溝玉軸受,複列深溝玉軸受,複列アンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G2
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
円すいころ軸受の場合は,転動体は内輪の大つばにも接触している状態
とする。
図6−円筒内径をもつ軸受組立品の幾何公差−単列アンギュラ玉軸受及び円すいころ軸受
9
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
注記 非対称外輪の指示については,図2を参照。
図7−テーパ穴をもつ軸受の寸法仕様
図8−テーパ穴をもつ軸受軌道輪の幾何公差
10
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
=FP
−MP
,G
=FP
−MP
,G
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図9−テーパ穴をもつ軸受組立品の幾何公差−円筒ころ軸受,自動調心ころ軸受及び自動調心玉軸受
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G1
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図10−テーパ穴をもつ軸受組立品の幾何公差−
深溝玉軸受,複列深溝玉軸受,複列アンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受
11
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G2
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。円すいころ軸受の場合は,
転動体は内輪の大つばにも接触している状態とする。
図11−テーパ穴をもつ軸受組立品の幾何公差−単列アンギュラ玉軸受及び円すいころ軸受
注記 非対称内輪の指示については,図2を参照。
図12−フランジ付き外輪をもつ軸受の寸法仕様
12
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
図13−フランジ付き外輪をもつ軸受軌道輪の幾何公差
=FP
−MP
,G
=FP
−MP
,G
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図14−フランジ付き外輪をもつ軸受組立品の幾何公差−
円筒ころ軸受,自動調心ころ軸受,トロイダルころ軸受及び自動調心玉軸受
13
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G1
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
図15−フランジ付き外輪をもつ軸受組立品の幾何公差−
深溝玉軸受,複列深溝玉軸受,複列アンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G2
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
円すいころ軸受の場合は,転動体は内輪の大つばにも接触している状態
とする。
図16−フランジ付き外輪をもつ軸受組立品の幾何公差−
単列アンギュラ玉軸受及び円すいころ軸受
14
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
=G1又はG2
=転動体は,内外輪軌道及び内輪の大つばに,接触している状態とする。
1
マスタ外輪
2
マスタ内輪サブユニット
図17−円すいころ軸受組立品のその他の記号
5
許容差,許容値及び公差値
5.1
一般
ラジアル軸受の許容差,許容値及び公差値は,5.2及び5.3による。フランジ付き外輪をもつ軸受のフラ
ンジ外径の許容差は,5.4による。テーパ穴の許容差及び許容値は,5.5による。
表2〜表11の直径系列は,JIS B 1512-1に規定している。
表2〜表27で,記号U及びLは,次の意味である。
U=上の許容差
L=下の許容差
15
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.2
ラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)
5.2.1
等級0級
表2及び表3による。
表2−等級0級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
tΔBs
tVBs
直径系列
単体軸受
組合せ用軸受
a)
9
0,1 2,3,
4
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
−
0.6
0
−8
10
8
6
6
10
0
−40
−
−
12
0.6
2.5
0
−8
10
8
6
6
10
0
−40
−
−
12
2.5
10
0
−8
10
8
6
6
10
0
−120
0
−250
15
10
18
0
−8
10
8
6
6
10
0
−120
0
−250
20
18
30
0
−10
13
10
8
8
13
0
−120
0
−250
20
30
50
0
−12
15
12
9
9
15
0
−120
0
−250
20
50
80
0
−15
19
19
11
11
20
0
−150
0
−380
25
80
120
0
−20
25
25
15
15
25
0
−200
0
−380
25
120
180
0
−25
31
31
19
19
30
0
−250
0
−500
30
180
250
0
−30
38
38
23
23
40
0
−300
0
−500
30
250
315
0
−35
44
44
26
26
50
0
−350
0
−500
35
315
400
0
−40
50
50
30
30
60
0
−400
0
−630
40
400
500
0
−45
56
56
34
34
65
0
−450
−
−
50
500
630
0
−50
63
63
38
38
70
0
−500
−
−
60
630
800
0
−75
−
−
−
−
80
0
−750
−
−
70
800
1000
0
−100
−
−
−
−
90
0
−1000
−
−
80
1000
1250
0
−125
−
−
−
−
100
0
−1250
−
−
100
1250
1600
0
−160
−
−
−
−
120
0
−1600
−
−
120
1600
2000
0
−200
−
−
−
−
140
0
−2000
−
−
140
注a) 組合せ用軸受として製作した個々の軸受の内輪に適用する。d≧50 mmのテーパ穴の内輪にも適用する。
16
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表3−等級0級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp a)
tVDmp a)
tKea
tΔCs
tΔC1s b)
tVCs
tVC1s b)
開放型
シール軸受
シールド軸受
直径系列
9
0,1 2,3,
4
2,3,4
を超え
以下
U
L
U
L
−
2.5
0
−8
10
8
6
10
6
15
同じ軸受のdに対
するtΔBs及びtVBs
の許容差及び許容
値による。
2.5
6
0
−8
10
8
6
10
6
15
6
18
0
−8
10
8
6
10
6
15
18
30
0
−9
12
9
7
12
7
15
30
50
0
−11
14
11
8
16
8
20
50
80
0
−13
16
13
10
20
10
25
80
120
0
−15
19
19
11
26
11
35
120
150
0
−18
23
23
14
30
14
40
150
180
0
−25
31
31
19
38
19
45
180
250
0
−30
38
38
23
−
23
50
250
315
0
−35
44
44
26
−
26
60
315
400
0
−40
50
50
30
−
30
70
400
500
0
−45
56
56
34
−
34
80
500
630
0
−50
63
63
38
−
38
100
630
800
0
−75
94
94
55
−
55
120
800
1000
0
−100
125
125
75
−
75
140
1000
1250
0
−125
−
−
−
−
−
160
1250
1600
0
−160
−
−
−
−
−
190
1600
2000
0
−200
−
−
−
−
−
220
2000
2500
0
−250
−
−
−
−
−
250
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) 止め輪を取り付けていないときに適用する。
b) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
17
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.2.2
等級6級
表4及び表5による。
表4−等級6級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
tΔBs
tVBs
直径系列
単体軸受
組合せ用軸受a)
9
0,1 2,3,
4
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
−
0.6
0
−7
9
7
5
5
5
0
−40
−
−
12
0.6
2.5
0
−7
9
7
5
5
5
0
−40
−
−
12
2.5
10
0
−7
9
7
5
5
6
0
−120
0
−250
15
10
18
0
−7
9
7
5
5
7
0
−120
0
−250
20
18
30
0
−8
10
8
6
6
8
0
−120
0
−250
20
30
50
0
−10
13
10
8
8
10
0
−120
0
−250
20
50
80
0
−12
15
15
9
9
10
0
−150
0
−380
25
80
120
0
−15
19
19
11
11
13
0
−200
0
−380
25
120
180
0
−18
23
23
14
14
18
0
−250
0
−500
30
180
250
0
−22
28
28
17
17
20
0
−300
0
−500
30
250
315
0
−25
31
31
19
19
25
0
−350
0
−500
35
315
400
0
−30
38
38
23
23
30
0
−400
0
−630
40
400
500
0
−35
44
44
26
26
35
0
−450
−
−
45
500
630
0
−40
50
50
30
30
40
0
−500
−
−
50
注a) 組合せ用軸受として製作した個々の軸受の内輪に適用する。d≧50 mmのテーパ穴の内輪にも適用する。
18
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表5−等級6級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp a)
tVDmp a)
tKea
tΔCs
tΔC1s b)
tVCs
tVC1s b)
開放型
シール軸受
シールド軸受
直径系列
9
0,1 2,3,
4
0,1,2,3,4
を超え
以下
U
L
U
L
−
2.5
0
−7
9
7
5
9
5
8
同じ軸受のdに対す
るtΔBs及びtVBsの許容
差及び許容値によ
る。
2.5
6
0
−7
9
7
5
9
5
8
6
18
0
−7
9
7
5
9
5
8
18
30
0
−8
10
8
6
10
6
9
30
50
0
−9
11
9
7
13
7
10
50
80
0
−11
14
11
8
16
8
13
80
120
0
−13
16
16
10
20
10
18
120
150
0
−15
19
19
11
25
11
20
150
180
0
−18
23
23
14
30
14
23
180
250
0
−20
25
25
15
−
15
25
250
315
0
−25
31
31
19
−
19
30
315
400
0
−28
35
35
21
−
21
35
400
500
0
−33
41
41
25
−
25
40
500
630
0
−38
48
48
29
−
29
50
630
800
0
−45
56
56
34
−
34
60
800
1000
0
−60
75
75
45
−
45
75
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) 止め輪を取り付けていないときに適用する。
b) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
19
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.2.3
等級5級
表6及び表7による。
表6−等級5級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
tSd
tSia a)
tΔBs
tVBs
直径系列
単体軸受
組合せ用
軸受b)
9
0,1,2,
3,4
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
−
0.6
0
−5
5
4
3
4
7
7
0
−40
0
−250
5
0.6
2.5
0
−5
5
4
3
4
7
7
0
−40
0
−250
5
2.5
10
0
−5
5
4
3
4
7
7
0
−40
0
−250
5
10
18
0
−5
5
4
3
4
7
7
0
−80
0
−250
5
18
30
0
−6
6
5
3
4
8
8
0
−120
0
−250
5
30
50
0
−8
8
6
4
5
8
8
0
−120
0
−250
5
50
80
0
−9
9
7
5
5
8
8
0
−150
0
−250
6
80
120
0
−10
10
8
5
6
9
9
0
−200
0
−380
7
120
180
0
−13
13
10
7
8
10
10
0
−250
0
−380
8
180
250
0
−15
15
12
8
10
11
13
0
−300
0
−500
10
250
315
0
−18
18
14
9
13
13
15
0
−350
0
−500
13
315
400
0
−23
23
18
12
15
15
20
0
−400
0
−630
15
注a) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
b) 組合せ用軸受として製作した個々の軸受の内輪に適用する。d≧50 mmのテーパ穴の内輪にも適用する。
20
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表7−等級5級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp a) b)
tVDmp b)
tKea
tSD c) e)
tSD1 d) e)
tSea c) d)
tSea1 d)
tΔCs
tΔC1s d)
tVCs
tVC1s d)
直径系列
9
0,1,2,
3,4
を超え
以下
U
L
U
L
−
2.5
0
−5
5
4
3
5
4
8
11
同じ軸受の
dに対する
tΔBsの許容差
による。
5
2.5
6
0
−5
5
4
3
5
4
8
11
5
6
18
0
−5
5
4
3
5
4
8
11
5
18
30
0
−6
6
5
3
6
4
8
11
5
30
50
0
−7
7
5
4
7
4
8
11
5
50
80
0
−9
9
7
5
8
4
10
14
6
80
120
0
−10
10
8
5
10
4.5
11
16
8
120
150
0
−11
11
8
6
11
5
13
18
8
150
180
0
−13
13
10
7
13
5
14
20
8
180
250
0
−15
15
11
8
15
5.5
15
21
10
250
315
0
−18
18
14
9
18
6.5
18
25
11
315
400
0
−20
20
15
10
20
6.5
20
28
13
400
500
0
−23
23
17
12
23
7.5
23
33
15
500
630
0
−28
28
21
14
25
9
25
35
18
630
800
0
−35
35
26
18
30
10
30
42
20
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) シール軸受及びシールド軸受には適用しない。
b) 止め輪を取り付けていないときに適用する。
c) フランジ付き外輪には適用しない。
d) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
e) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に対する,外輪外径
の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に対して半分の値になっている。
21
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.2.4
等級4級
表8及び表9による。
表8−等級4級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp a)
tΔds b)
tVdsp
tVdmp
tKia
tSd
tSia c)
tΔBs
tVBs
直径系列
単体軸受
組合せ用
軸受d)
9
0,1,2,
3,4
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
−
0.6
0
−4
4
3
2
2.5
3
3
0
−40
0
−250
2.5
0.6
2.5
0
−4
4
3
2
2.5
3
3
0
−40
0
−250
2.5
2.5
10
0
−4
4
3
2
2.5
3
3
0
−40
0
−250
2.5
10
18
0
−4
4
3
2
2.5
3
3
0
−80
0
−250
2.5
18
30
0
−5
5
4
2.5
3
4
4
0
−120
0
−250
2.5
30
50
0
−6
6
5
3
4
4
4
0
−120
0
−250
3
50
80
0
−7
7
5
3.5
4
5
5
0
−150
0
−250
4
80
120
0
−8
8
6
4
5
5
5
0
−200
0
−380
4
120
180
0
−10
10
8
5
6
6
7
0
−250
0
−380
5
180
250
0
−12
12
9
6
8
7
8
0
−300
0
−500
6
注a) これらの許容差は,直径系列7,8及び9に適用する。
b) これらの許容差は,直径系列0,1,2,3及び4に適用する。
c) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
d) 組合せ用軸受として製作した個々の軸受の内輪に適用する。
22
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表9−等級4級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp a)
tΔDs b)
tVDsp c) d)
tVDmp
d)
tKea
tSD e) f)
tSD1 f) g)
tSea e) g)
tSea1 g)
tΔCs
tΔC1s g)
tVCs
tVC1s g)
直径系列
9
0,1,2,
3,4
を超え
以下
U
L
U
L
−
2.5
0
−4
4
3
2
3
2
5
7
同じ軸受の
dに対する
tΔBsの許容差
による。
2.5
2.5
6
0
−4
4
3
2
3
2
5
7
2.5
6
18
0
−4
4
3
2
3
2
5
7
2.5
18
30
0
−5
5
4
2.5
4
2
5
7
2.5
30
50
0
−6
6
5
3
5
2
5
7
2.5
50
80
0
−7
7
5
3.5
5
2
5
7
3
80
120
0
−8
8
6
4
6
2.5
6
8
4
120
150
0
−9
9
7
5
7
2.5
7
10
5
150
180
0
−10
10
8
5
8
2.5
8
11
5
180
250
0
−11
11
8
6
10
3.5
10
14
7
250
315
0
−13
13
10
7
11
4
10
14
7
315
400
0
−15
15
11
8
13
5
13
18
8
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) これらの許容差は,直径系列7,8及び9に適用する。
b) これらの許容差は,直径系列0,1,2,3及び4に適用する。
c) シール軸受及びシールド軸受には適用しない。
d) 止め輪を取り付けていないときに適用する。
e) フランジ付き外輪には適用しない。
f) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に対する,外輪外径
の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に対して半分の値になっている。
g) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
23
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.2.5
等級2級
表10及び表11による。
表10−等級2級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp a)
tΔds b)
tVdsp b)
tVdmp
tKia
tSd
tSia c)
tΔBs
tVBs
単体軸受
組合せ用軸受d)
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
−
0.6
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
1.5
1.5
0
−40
0
−250
1.5
0.6
2.5
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
1.5
1.5
0
−40
0
−250
1.5
2.5
10
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
1.5
1.5
0
−40
0
−250
1.5
10
18
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
1.5
1.5
0
−80
0
−250
1.5
18
30
0
−2.5
2.5
1.5
2.5
1.5
2.5
0
−120
0
−250
1.5
30
50
0
−2.5
2.5
1.5
2.5
1.5
2.5
0
−120
0
−250
1.5
50
80
0
−4
4
2
2.5
1.5
2.5
0
−150
0
−250
1.5
80
120
0
−5
5
2.5
2.5
2.5
2.5
0
−200
0
−380
2.5
120
150
0
−7
7
3.5
2.5
2.5
2.5
0
−250
0
−380
2.5
150
180
0
−7
7
3.5
5
4
5
0
−250
0
−380
4
180
250
0
−8
8
4
5
5
5
0
−300
0
−500
5
注a) これらの許容差は,直径系列7,8及び9に適用する。
b) これらの許容差は,直径系列0,1,2,3及び4に適用する。
c) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
d) 組合せ用軸受として製作した個々の軸受の内輪に適用する。
24
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表11−等級2級のラジアル軸受(円すいころ軸受を除く。)の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp a)
tΔDs b)
tVDsp b) c) d)
tVDmp d)
tKea
tSD e) f)
tSD1 f) g)
tSea e) g) tSea1 g)
tΔCs
tΔC1s g)
tVCs
tVC1s g)
を超え
以下
U
L
U
L
−
2.5
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
0.75
1.5
3
同じ軸受の
dに対する
tΔBsの許容差
による。
1.5
2.5
6
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
0.75
1.5
3
1.5
6
18
0
−2.5
2.5
1.5
1.5
0.75
1.5
3
1.5
18
30
0
−4
4
2
2.5
0.75
2.5
4
1.5
30
50
0
−4
4
2
2.5
0.75
2.5
4
1.5
50
80
0
−4
4
2
4
0.75
4
6
1.5
80
120
0
−5
5
2.5
5
1.25
5
7
2.5
120
150
0
−5
5
2.5
5
1.25
5
7
2.5
150
180
0
−7
7
3.5
5
1.25
5
7
2.5
180
250
0
−8
8
4
7
2
7
10
4
250
315
0
−8
8
4
7
2.5
7
10
5
315
400
0
−10
10
5
8
3.5
8
11
7
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) これらの許容差は,直径系列7,8及び9に適用する。
b) これらの許容差は,直径系列0,1,2,3及び4に適用する。
c) シール軸受及びシールド軸受には適用しない。
d) 止め輪を取り付けていないときに適用する。
e) フランジ付き外輪には適用しない。
f) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に対する,外輪外径
の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に対して半分の値になっている。
g) 深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受などの溝玉軸受に適用する。
25
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.3
円すいころ軸受
5.3.1
等級0級
表12〜表14による。
表12−等級0級の円すいころ軸受の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
を超え
以下
U
L
−
10
0
−12
12
9
15
10
18
0
−12
12
9
15
18
30
0
−12
12
9
18
30
50
0
−12
12
9
20
50
80
0
−15
15
11
25
80
120
0
−20
20
15
30
120
180
0
−25
25
19
35
180
250
0
−30
30
23
50
250
315
0
−35
35
26
60
315
400
0
−40
40
30
70
400
500
0
−45
45
34
80
500
630
0
−60
60
40
90
630
800
0
−75
75
45
100
800
1000
0
−100
100
55
115
1000
1250
0
−125
125
65
130
1250
1600
0
−160
160
80
150
1600
2000
0
−200
200
100
170
26
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表13−等級0級の円すいころ軸受の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp
tVDmp
tKea
を超え
以下
U
L
−
18
0
−12
12
9
18
18
30
0
−12
12
9
18
30
50
0
−14
14
11
20
50
80
0
−16
16
12
25
80
120
0
−18
18
14
35
120
150
0
−20
20
15
40
150
180
180
250
0
−25
25
19
45
0
−30
30
23
50
250
315
0
−35
35
26
60
315
400
0
−40
40
30
70
400
500
0
−45
45
34
80
500
630
0
−50
60
38
100
630
800
0
−75
80
55
120
800
1000
0
−100
100
75
140
1000
1250
0
−125
130
90
160
1250
1600
0
−160
170
100
180
1600
2000
0
−200
210
110
200
2000
2500
0
−250
265
120
220
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
27
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表14−等級0級の円すいころ軸受の幅(内輪幅,外輪幅,単列軸受の組立幅及び
単列内輪サブユニットの有効幅)の許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔBs
tΔCs
tΔTs
tΔTFs
tΔT1s
tΔT2s
tΔTF2s
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
U
L
U
L
−
10
0
−120
0
−120
+200
0
+100
0
+100
0
10
18
0
−120
0
−120
+200
0
+100
0
+100
0
18
30
0
−120
0
−120
+200
0
+100
0
+100
0
30
50
0
−120
0
−120
+200
0
+100
0
+100
0
50
80
0
−150
0
−150
+200
0
+100
0
+100
0
80
120
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
120
180
0
−250
0
−250
+350
−250
+150
−150
+200
−100
180
250
0
−300
0
−300
+350
−250
+150
−150
+200
−100
250
315
0
−350
0
−350
+350
−250
+150
−150
+200
−100
315
400
0
−400
0
−400
+400
−400
+200
−200
+200
−200
400
500
0
−450
0
−450
+450
−450
+225
−225
+225
−225
500
630
0
−500
0
−500
+500
−500
−
−
−
−
630
800
0
−750
0
−750
+600
−600
−
−
−
−
800
1000
0
−1000
0
−1000
+750
−750
−
−
−
−
1000
1250
0
−1250
0
−1250
+900
−900
−
−
−
−
1250
1600
0
−1600
0
−1600
+1050
−1050
−
−
−
−
1600
2000
0
−2000
0
−2000
+1200
−1200
−
−
−
−
5.3.2
等級6X級
表15による。
この等級の内径・外径の許容差,許容値及び公差値並びに内輪及び外輪のラジアル円周振れは,表12
及び表13の等級0級と同じ値である。
28
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表15−等級6X級の円すいころ軸受の幅(内輪幅,外輪幅,単列軸受の組立幅及び
単列内輪サブユニットの有効幅)の許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔBs
tΔCs
tΔTs
tΔTFs
tΔT1s
tΔT2s
tΔTF2s
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
U
L
U
L
−
10
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
10
18
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
18
30
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
30
50
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
50
80
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
80
120
0
−50
0
−100
+100
0
+50
0
+50
0
120
180
0
−50
0
−100
+150
0
+50
0
+100
0
180
250
0
−50
0
−100
+150
0
+50
0
+100
0
250
315
0
−50
0
−100
+200
0
+100
0
+100
0
315
400
0
−50
0
−100
+200
0
+100
0
+100
0
400
500
0
−50
0
−100
+200
0
+100
0
+100
0
5.3.3
等級5級
表16〜表18による。
表16−等級5級の円すいころ軸受の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
tSd
を超え
以下
U
L
−
10
0
−7
5
5
5
7
10
18
0
−7
5
5
5
7
18
30
0
−8
6
5
5
8
30
50
0
−10
8
5
6
8
50
80
0
−12
9
6
7
8
80
120
0
−15
11
8
8
9
120
180
0
−18
14
9
11
10
180
250
0
−22
17
11
13
11
250
315
0
−25
19
13
13
13
315
400
0
−30
23
15
15
15
400
500
0
−35
28
17
20
17
500
630
0
−40
35
20
25
20
630
800
0
−50
45
25
30
25
800
1000
0
−60
60
30
37
30
1000
1250
0
−75
75
37
45
40
1250
1600
0
−90
90
45
55
50
29
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表17−等級5級の円すいころ軸受の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp
tVDmp
tKea
tSD a) b)
tSD1 b)
を超え
以下
U
L
−
18
0
−8
6
5
6
4
18
30
0
−8
6
5
6
4
30
50
0
−9
7
5
7
4
50
80
0
−11
8
6
8
4
80
120
0
−13
10
7
10
4.5
120
150
0
−15
11
8
11
5
150
180
0
−18
14
9
13
5
180
250
0
−20
15
10
15
5.5
250
315
0
−25
19
13
18
6.5
315
400
0
−28
22
14
20
6.5
400
500
0
−33
26
17
24
8.5
500
630
0
−38
30
20
30
10
630
800
0
−45
38
25
36
12.5
800
1000
0
−60
50
30
43
15
1000
1250
0
−80
65
38
52
19
1250
1600
0
−100
90
50
62
25
1600
2000
0
−125
120
65
73
32.5
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) フランジ付き外輪には適用しない。
b) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に
対する,外輪外径の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に
対して半分の値になっている。
30
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表18−等級5級の円すいころ軸受の幅(内輪幅,外輪幅,単列軸受の組立幅及び
単列内輪サブユニットの有効幅)の許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔBs
tΔCs
tΔTs
tΔTFs
tΔT1s
tΔT2s
tΔTF2s
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
U
L
U
L
−
10
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
10
18
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
18
30
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
30
50
0
−240
0
−240
+200
−200
+100
−100
+100
−100
50
80
0
−300
0
−300
+200
−200
+100
−100
+100
−100
80
120
0
−400
0
−400
+200
−200
+100
−100
+100
−100
120
180
0
−500
0
−500
+350
−250
+150
−150
+200
−100
180
250
0
−600
0
−600
+350
−250
+150
−150
+200
−100
250
315
0
−700
0
−700
+350
−250
+150
−150
+200
−100
315
400
0
−800
0
−800
+400
−400
+200
−200
+200
−200
400
500
0
−900
0
−900
+450
−450
+225
−225
+225
−225
500
630
0
−1100
0
−1100
+500
−500
−
−
−
−
630
800
0
−1600
0
−1600
+600
−600
−
−
−
−
800
1000
0
−2000
0
−2000
+750
−750
−
−
−
−
1000
1250
0
−2000
0
−2000
+750
−750
−
−
−
−
1250
1600
0
−2000
0
−2000
+900
−900
−
−
−
−
5.3.4
等級4級
表19〜表21による。
表19−等級4級の円すいころ軸受の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔds
tVdsp
tVdmp
tKia
tSd
tSia
を超え
以下
U
L
−
10
0
−5
4
4
3
3
3
10
18
0
−5
4
4
3
3
3
18
30
0
−6
5
4
3
4
4
30
50
0
−8
6
5
4
4
4
50
80
0
−9
7
5
4
5
4
80
120
0
−10
8
5
5
5
5
120
180
0
−13
10
7
6
6
7
180
250
0
−15
11
8
8
7
8
250
315
0
−18
12
9
9
8
9
31
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表20−等級4級の円すいころ軸受の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDs
tVDsp
tVDmp
tKea
tSD a) b)
tSD1 b)
tSea a)
tSea1
を超え
以下
U
L
−
18
0
−6
5
4
4
2
5
7
18
30
0
−6
5
4
4
2
5
7
30
50
0
−7
5
5
5
2
5
7
50
80
0
−9
7
5
5
2
5
7
80
120
0
−10
8
5
6
2.5
6
8
120
150
0
−11
8
6
7
2.5
7
10
150
180
0
−13
10
7
8
2.5
8
11
180
250
0
−15
11
8
10
3.5
10
14
250
315
0
−18
14
9
11
4
10
14
315
400
0
−20
15
10
13
5
13
18
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) フランジ付き外輪には適用しない。
b) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に
対する,外輪外径の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に
対して半分の値になっている。
表21−等級4級の円すいころ軸受の幅(内輪幅,外輪幅,単列軸受の組立幅及び
単列内輪サブユニットの有効幅)の許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔBs
tΔCs
tΔTs
tΔTFs
tΔT1s
tΔT2s
tΔTF2s
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
U
L
U
L
−
10
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
10
18
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
18
30
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
30
50
0
−240
0
−240
+200
−200
+100
−100
+100
−100
50
80
0
−300
0
−300
+200
−200
+100
−100
+100
−100
80
120
0
−400
0
−400
+200
−200
+100
−100
+100
−100
120
180
0
−500
0
−500
+350
−250
+150
−150
+200
−100
180
250
0
−600
0
−600
+350
−250
+150
−150
+200
−100
250
315
0
−700
0
−700
+350
−250
+150
−150
+200
−100
32
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
5.3.5
等級2級
表22〜表24による。
表22−等級2級の円すいころ軸受の内輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔds
tVdsp
tVdmp
tKia
tSd
tSia
を超え
以下
U
L
−
10
0
−4
2.5
1.5
2
1.5
2
10
18
0
−4
2.5
1.5
2
1.5
2
18
30
0
−4
2.5
1.5
2.5
1.5
2.5
30
50
0
−5
3
2
2.5
2
2.5
50
80
0
−5
4
2
3
2
3
80
120
0
−6
5
2.5
3
2.5
3
120
180
0
−7
7
3.5
4
3.5
4
180
250
0
−8
7
4
5
5
5
250
315
0
−8
8
5
6
5.5
6
表23−等級2級の円すいころ軸受の外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDs
tVDsp
tVDmp
tKea
tSD a) b)
tSD1b)
tSea a)
tSea1
を超え
以下
U
L
−
18
0
−5
4
2.5
2.5
0.75
2.5
4
18
30
0
−5
4
2.5
2.5
0.75
2.5
4
30
50
0
−5
4
2.5
2.5
1
2.5
4
50
80
0
−6
4
2.5
4
1.25
4
6
80
120
0
−6
5
3
5
1.5
5
7
120
150
0
−7
5
3.5
5
1.75
5
7
150
180
0
−7
7
4
5
2
5
7
180
250
0
−8
8
5
7
2.5
7
10
250
315
0
−9
8
5
7
3
7
10
315
400
0
−10
10
6
8
3.5
8
11
外輪のフランジ外径D1に対する許容差は,表25による。
注a) フランジ付き外輪には適用しない。
b) この規格のSD及びSD1は,外輪側面又は外輪のフランジ背面を基にしたデータム平面に
対する,外輪外径の中心線の直角度として規定しているので,この公差値は旧規格の値に
対して半分の値になっている。
33
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表24−等級2級の円すいころ軸受の幅(内輪幅,外輪幅,単列軸受の組立幅及び
単列内輪サブユニットの有効幅)の許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔBs
tΔCs
tΔTs
tΔTFs
tΔT1s
tΔT2s
tΔTF2s
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
U
L
U
L
−
10
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
10
18
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
18
30
0
−200
0
−200
+200
−200
+100
−100
+100
−100
30
50
0
−240
0
−240
+200
−200
+100
−100
+100
−100
50
80
0
−300
0
−300
+200
−200
+100
−100
+100
−100
80
120
0
−400
0
−400
+200
−200
+100
−100
+100
−100
120
180
0
−500
0
−500
+200
−250
+100
−100
+100
−150
180
250
0
−600
0
−600
+200
−300
+100
−150
+100
−150
250
315
0
−700
0
−700
+200
−300
+100
−150
+100
−150
5.4
ラジアル軸受の外輪フランジ
表25による。
表25−フランジ外径の許容差
単位 μm
D1
(mm)
tΔD1s
位置決めフランジ
非位置決めフランジ
を超え
以下
U
L
U
L
−
6
0
−36
+220
−36
6
10
0
−36
+220
−36
10
18
0
−43
+270
−43
18
30
0
−52
+330
−52
30
50
0
−62
+390
−62
50
80
0
−74
+460
−74
80
120
0
−87
+540
−87
120
180
0
−100
+630
−100
180
250
0
−115
+720
−115
250
315
0
−130
+810
−130
315
400
0
−140
+890
−140
400
500
0
−155
+970
−155
500
630
0
−175
+1100
−175
630
800
0
−200
+1250
−200
800
1000
0
−230
+1400
−230
1000
1250
0
−260
+1650
−260
1250
1600
0
−310
+1950
−310
1600
2000
0
−370
+2300
−370
2000
2500
0
−440
+2800
−440
5.5
テーパ比1:12及び1:30の基準テーパ穴
等級0級のテーパ穴をもつラジアル軸受のテーパ穴の許容差及び許容値は,表26及び表27による。
34
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
テーパ穴の公差は,次のもので構成する。
− tΔdmp
− tΔSL
− tVdsp
注記 図7参照。
表26−テーパ比1:12のテーパ穴の許容差及び許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tΔSL
tVdsp a) b)
を超え
以下
U
L
U
L
−
10
+22
0
+15
0
9
10
18
+27
0
+18
0
11
18
30
+33
0
+21
0
13
30
50
+39
0
+25
0
16
50
80
+46
0
+30
0
19
80
120
+54
0
+35
0
22
120
180
+63
0
+40
0
40
180
250
+72
0
+46
0
46
250
315
+81
0
+52
0
52
315
400
+89
0
+57
0
57
400
500
+97
0
+63
0
63
500
630
+110
0
+70
0
70
630
800
+125
0
+80
0
−
800
1000
+140
0
+90
0
−
1000
1250
+165
0
+105
0
−
1250
1600
+195
0
+125
0
−
注a) 内径の任意の横断面に適用する。
b) 直径系列7及び8には適用しない。
表27−テーパ比1:30のテーパ穴の許容差及び許容値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tΔSL
tVdsp a) b)
を超え
以下
U
L
U
L
−
50
+15
0
+30
0
19
50
80
+15
0
+30
0
19
80
120
+20
0
+35
0
22
120
180
+25
0
+40
0
40
180
250
+30
0
+46
0
46
250
315
+35
0
+52
0
52
315
400
+40
0
+57
0
57
400
500
+45
0
+63
0
63
500
630
+50
0
+70
0
70
注a) 内径の任意の横断面に適用する。
b) 直径系列7及び8には適用しない。
35
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
附属書A
(参考)
GPS概念に基づく説明と旧規格の量記号及び用語との比較
この附属書は,転がり軸受の公差に関する旧規格の量記号及び用語と,GPS概念に基づく説明との比較
を,表A.1に参考として示す。
表A.1−記号の説明
旧規格
この規格の箇条4の説明
量記号
用語
B
呼び内輪幅
呼び内輪幅
VBs
内輪幅不同
対称形軌道輪 内輪幅の2点間サイズで,最大値と最小値との差(範
囲サイズ)
非対称形軌道輪 内輪内径から導き出したデータム軸直線を通る
任意の縦断面において,相対する平行2直線で内輪幅を挟み込んだ
(最小外接サイズ)ときの,最大値と最小値との差(範囲サイズ)
ΔBs
実測内輪幅の寸法差
対称形軌道輪 内輪幅の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
非対称形軌道輪,上の許容差 内輪内径から導き出したデータム軸
直線を通る任意の縦断面において,相対する平行2直線で内輪幅を
挟み込んだ最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
非対称形軌道輪,下の許容差 内輪幅の2点間サイズで,呼び寸法
に対する寸法差
C
呼び外輪幅
呼び外輪幅
VCs
外輪幅不同
対称形軌道輪 外輪幅の2点間サイズで,最大値と最小値との差(範
囲サイズ)
非対称形軌道輪 外輪外径から導き出したデータム軸直線を通る
任意の縦断面において,相対する平行2直線で外輪幅を挟み込んだ
(最小外接サイズ)ときの,最大値と最小値との差(範囲サイズ)
ΔCs
実測外輪幅の寸法差
対称形軌道輪 外輪幅の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
非対称形軌道輪,上の許容差 外輪外径から導き出したデータム軸
直線を通る任意の縦断面において,相対する平行2直線で外輪幅を
挟み込んだ最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
非対称形軌道輪,下の許容差 外輪幅の2点間サイズで,呼び寸法
に対する寸法差
C1
呼び外輪フランジ幅
外輪の呼びフランジ幅
VC1s
外輪フランジ幅不同
外輪のフランジ幅の2点間サイズで,最大値と最小値との差(範囲
サイズ)
ΔC1s
実測外輪フランジ幅の寸法差
外輪のフランジ幅の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
d
呼び内径
円筒穴の呼び内径,又はテーパ穴の理論小端部の呼び内径
Vdmp
平面内平均内径の不同
円筒穴の任意の複数の横断面において,内径の(2点測定から得た)
中間サイズの最大値と最小値との差(範囲サイズ)
Δdmp
平面内平均内径の寸法差
テーパ穴の理論上の小端における
平面内平均内径の寸法差
円筒穴 任意の横断面において,内径の(2点測定から得た)中間
サイズと呼び寸法との寸法差
テーパ穴 理論小端部において,内径の(2点測定から得た)中間
サイズと呼び寸法との寸法差
Vdsp
平面内内径不同
円筒穴又はテーパ穴の任意の横断面において,内径の2点間サイズ
の最大値と最小値との差(範囲サイズ)
Δds
実測内径の寸法差
円筒穴の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
36
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表A.1−記号の説明(続き)
旧規格
この規格の箇条4の説明
量記号
用語
d1
テーパ穴の理論上の大端における
基準直径
テーパ穴の理論大端部の呼び内径
Δd1mp
テーパ穴の理論上の大端における
平面内平均内径の寸法差
テーパ穴において,理論大端部の内径の(2点測定から得た)中間
サイズで,呼び寸法に対する寸法差
D
呼び外径
呼び外径
VDmp
平面内平均外径の不同
任意の複数の横断面において,外径の(2点測定から得た)中間サ
イズの最大値と最小値との差(範囲サイズ)
ΔDmp
平面内平均外径の寸法差
任意の横断面において,外径の(2点測定から得た)中間サイズと
呼び寸法との寸法差
VDsp
平面内外径不同
任意の横断面において,外径の2点間サイズの最大値と最小値との
差(範囲サイズ)
ΔDs
実測外径の寸法差
外径の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
D1
呼び外輪フランジ外径
外輪のフランジの呼び外径
ΔD1s
実測外輪フランジ外径の寸法差
外輪のフランジ外径の2点間サイズで,呼び寸法に対する寸法差
Kea
外輪のラジアル振れ
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受組立品の外
輪外径のラジアル円周振れ
Kia
内輪のラジアル振れ
外輪外径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受組立品の内
輪内径のラジアル円周振れ
Sd
内輪の軸線に対する内輪側面の直
角度
注記 JIS B 1514:2000では,“(内輪
の)横振れ”としていた。
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,内輪側面のアキ
シアル円周振れ
SD
側面に対する外輪外径面の直角度
注記 JIS B 1514:2000では,“外径
面の倒れ”としていた。
外輪側面から導き出したデータム平面に対する,外輪外径の中心線
の直角度
SD1
フランジ背面に対する外輪外径面
の直角度
注記 JIS B 1514:2000では,“フラ
ンジ背面に対する軸受外径
面の倒れ”としていた。
外輪のフランジ背面から導き出したデータム平面に対する,外輪外
径の中心線の直角度
Sea
外輪のアキシアル振れ
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受組立品の外
輪側面のアキシアル円周振れ
Sea1
外輪フランジ背面のアキシアル振
れ
内輪内径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受組立品の外
輪のフランジ背面のアキシアル円周振れ
Sia
内輪のアキシアル振れ
外輪外径から導き出したデータム軸直線に対する,軸受組立品の内
輪側面のアキシアル円周振れ
SL a)
−
テーパ穴において,理論大端部の呼び内径と理論小端部の呼び内径
との差(d1−d)
ΔSL a)
テーパの許容差a)
SLの,呼び寸法に対する寸法差
T
呼び組立幅
軸受の呼び組立幅
ΔTs
実組立幅の寸法差
軸受組立幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
T1
内輪サブユニットの呼び有効幅
マスター外輪と内輪サブユニットとを組み合わせたときの,呼び有
効幅
ΔT1s
内輪サブユニットの実有効幅の寸
法差
(マスター外輪と内輪サブユニットとを組み合わせたときの)有効
幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
T2
外輪の呼び有効幅
マスター内輪サブユニットと外輪とを組み合わせたときの,呼び有
効幅
37
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
表A.1−記号の説明(続き)
旧規格
この規格の箇条4の説明
量記号
用語
ΔT2s
外輪の実有効幅の寸法差
(マスター内輪サブユニットと外輪とを組み合わせたときの)有効
幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
TF a)
−
フランジ付き軸受の外輪において,フランジ背面と内輪の側面との
間の呼び組立幅
ΔTFs a)
−
フランジ付き軸受の外輪において,フランジ背面と内輪の側面と
の,2面間の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
TF2 a) b)
−
マスター内輪サブユニットとフランジ付き外輪とを組み合わせた
ときの,フランジ背面とマスター内輪サブユニットの側面との間の
呼び有効幅
ΔTF2s a)
−
(マスター内輪サブユニットとフランジ付き外輪とを組み合わせ
たときの)フランジ背面とマスター内輪サブユニットとの側面の,
2面間の有効幅の最小外接サイズで,呼び寸法に対する寸法差
α
テーパ穴の基準テーパ角度の1/2
テーパ内輪内径の呼び円すい台角度
a a) c)
−
SD又はSD1の適用外範囲を定義する側面からの距離
注a) 旧規格の量記号には規定していない。
b) 旧規格ではT2として規定している。
c) rs min≦0.6のときa=rs max(アキシアル方向)+0.5,rs min>0.6のときa=1.2×rs max(アキシアル方向),rs min
とrs max(アキシアル方向)との関係は,JIS B 1514-3による。
38
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
附属書B
(参考)
ラジアル軸受の寸法仕様及び幾何仕様の図示例
この附属書は,GPSを適用したラジアル軸受の仕様特性の図示例を,参考として2例示す。
図B.1は,この規格で規定した特性の,図面への指示例を示す。
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G2
=FP
−MP
,G1
=FP
−MP
,G1
=転動体は,内輪軌道及び外輪軌道の両方に接触している状態とする。
注記1 この規格の標準指定演算子である2点間サイズの指定条件記号
は,通常,図示しない。
注記2 図面の例は,寸法系列10,内径60 mm,等級5級の深溝玉軸受の寸法(サイズ)とその許容差・許容値,
及び幾何公差とその公差値を示す。
図B.1−図示例
図B.2は,主要寸法だけに公差を指示した図面の例を示す。他の公差は,この規格及び関連の等級を参
照している。
なお,記載する寸法には,関係する全ての指定条件を示す必要がある。
39
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
他の許容差及び許容値は,JIS B 1514-1の等級5級による。
図B.2−特定の等級及び参照規格を引用指示した図示例
40
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
附属書C
(参考)
JIS B 1515-1の従来用語とGPS概念に基づくJIS B 0420-1の用語との比較
C.1 一般
GPSを適用することによって,幾つかの公差特性の用語及び定義が変わる。この変更は,旧規格の基と
なったJIS B 1515-1の用語及び定義と,JIS B 0420-1のGPS概念に基づく用語及び定義とを比較すること
で明確になる。
この附属書は,幾つかの特性の用語の違いを示す。
C.2 実測内径と2点間直径との定義の違い
C.2.1 JIS B 1515-1による実測内径
図示説明を,図C.1及び図C.2に示す。
C.2.1.1
実測内径,ds(single bore diameter, ds)
実内径面とラジアル平面との交線に接する2本の平行な直線間の距離。
(JIS B 1515-1:2006の5.1.2参照)
C.2.1.2
ラジアル平面(radial plane)
中心軸に垂直な平面。
注記 軌道輪については,一般的に軌道輪の基準側面に接する面に平行な面。
(JIS B 1515-1:2006の4.5参照)
C.2.1.3
内輪中心軸(inner ring axis)
基本的には円筒状又はテーパ状である内輪の内径面に内接する円筒又は円すいの中心軸。
(JIS B 1515-1:2006の4.2参照)
C.2.2 JIS B 0420-1,JIS B 0672-2 [6]及びISO 14660-2 [6]による2点間直径
図示説明を,図C.3に示す。
C.2.2.1 JIS B 0420-1による用語及び定義
C.2.2.1.1
2点間サイズ(two-point size)
サイズ形体から得た,相対する2点間の距離を表したもの。局部サイズの中の一つ。
注記1 円筒から得た2点間サイズを,“2点間直径”という。JIS B 0672-2では,これを“測得円筒
の局部直径”と規定している。
注記2 二つの相対する平面から得た2点間サイズを,“2点間距離”という。ISO 14660-2では,こ
れを“二つの平行な測得表面の局部サイズ”と定義している。
(JIS B 0420-1:2016の3.10.1参照)
41
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
C.2.2.2 JIS B 0672-2による用語及び定義
C.2.2.2.1
測得円筒の局部寸法,測得円筒の局部直径(local size of an extracted cylinder, local diameter of an extracted
cylinder)
形体上の対向する2点間の距離。
− 対向する2点を結ぶ当てはめ円の中心をつなぐ線。
− この横断面は,測得表面から得る当てはめ円筒の軸線に直角である。
(JIS B 0672-2:2002の3.5参照)
C.2.2.2.2
円筒の測得中心線(extracted median line of a cylinder)
横断面の中心の軌跡。
− 横断面の中心は,当てはめ円(associated circles)の中心である。
− 横断面は,測得表面から得る当てはめ円筒の軸線に直角である(その半径は,呼び半径と異なること
がある。)。
(JIS B 0672-2:2002の3.2参照)
C.2.2.2.3
円筒の測得誘導形体(extracted derived feature of a cylinder)
(ほかに定義されていなければ,)円筒の測得中心線のデフォルト定義に,次の条件を適用する。
− 当てはめ円は,最小二乗円である。
− 当てはめ円筒は,最小二乗円筒である。
注記 最小二乗法によって得る円を最小二乗円といい,最小二乗法によって得る円筒を最小二乗円筒
という。
(JIS B 0672-2:2002の4.1.1参照)
1
実内径面[ISO 17450-1 [13]による“real integral surface”(“実外殻面”と仮訳した。)]
2
基となる円筒穴の中の内接円筒[ISO 17450-1による“associated integral cylinder”(“当てはめ外殻円筒”
と仮訳した。)]
3
内接円筒2の中心軸[ISO 17450-1による“associated derived axis”(“当てはめ誘導中心軸”と仮訳した。)]
4
その中心軸3に直角な平面
5
実内径面1及び任意のラジアル平面4の交線に接する2平行線
6
実測内径
図C.1−実測内径
42
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
1
実内径面[ISO 17450-1による“real integral surface”(“実外殻面”と仮訳した。)]
2
内輪の実基準側面[ISO 17450-1による“real integral surface”(“実外殻面”と仮訳した。)]
3
内輪の実基準側面2に接する平面
4
内輪の平面3に平行な平面
5
内輪の実内径面1及び実基準側面2に接する平面3に平行な平面4の交線に接する2平行線
6
実測内径
7
内輪の基準側面に接する平面3に直角でない基となる円筒穴の内接円筒の中心軸[ISO
17450-1による“associated derived axis”(“当てはめ誘導中心軸”と仮訳した。)]
図C.2−内輪の基準側面に接する平面に平行なラジアル平面における実測内径
1
測得内径面
2
当てはめ円筒
3
当てはめ円筒中心軸
4
当てはめ中心軸に直角な平面
5
当てはめ円
6
当てはめ円中心
7
2点間直径の例
図C.3−2点間直径
43
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
C.3 実測軌道輪幅及び2点間距離の定義の違い
C.3.1 JIS B 1515-1による実測軌道輪幅
図示説明を,図C.4に示す。
C.3.1.1
実測軌道輪幅,Bs又はCs(single ring width, Bs or Cs)
軌道輪の実際の両側面と,この軌道輪の基準側面に接する平面に垂直な直線との両交点間の距離。
(JIS B 1515-1:2006の5.3.2参照)
C.3.1.2
軌道輪の基準側面(reference face of a ring)
軸受製造業者が基準面として指定した軌道輪の側面。データム平面としてもよい。
注記 アキシアル荷重を支持する軸受については,一般的に背面が相当する。
(JIS B 1515-1:2006の4.4参照)
C.3.2 JIS B 0420-1,JIS B 0672-2及びISO 14660-2による2点間距離
C.3.2.1 JIS B 0420-1による用語及び定義
図示説明を,図C.5に示す。
C.3.2.1.1
2点間サイズ(two-point size)
サイズ形体から得た,相対する2点間の距離を表したもの。局部サイズの中の一つ。
注記1 円筒から得た2点間サイズを,“2点間直径”という。JIS B 0672-2では,これを“測得円筒
の局部直径”と規定している。
注記2 二つの相対する平面から得た2点間サイズを,“2点間距離”という。ISO 14660-2では,こ
れを“二つの平行な測得表面の局部サイズ”と定義している。
(JIS B 0420-1:2016の3.10.1参照)
C.3.2.2 JIS B 0672-2及びISO 14660-2による用語及び定義
C.3.2.2.1
二つの平行な測得表面の局部サイズ(local size of two parallel extracted surfaces)
相対する測得表面上の対向2点間の距離。
− 対向する一対の点を結ぶ線は,当てはめ中心平面に直角である。
− 当てはめ中心平面は,測得表面から得られる当てはめ平行二平面の中心平面である(すなわち,当て
はめ平行二平面間の距離は,呼びの距離とは異なることがある。)。
注記 JIS B 0672-2:2002では,“local size of two parallel extracted surfaces”を“測得平行二平面の局部
寸法”としているが,JIS B 0420-1の定義は,ISO 14660-2を直接引用し,“二つの平行な測得
表面の局部サイズ”である。
(ISO 14660-2:1999の3.6参照)
C.3.2.2.2
測得中心面(extracted median surface)
相対する測得表面の一対の対向2点間の中点の軌跡。
− 対向する一対の点を結ぶ線は,当てはめ中心平面に直角である。
− 当てはめ中心平面は,測得表面から得た二つの当てはめ平行二平面の中心平面である(当てはめ平行
二平面間の距離は,図示距離とは異なることがある。)。
44
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
(JIS B 0672-2:2002の3.4参照)
C.3.2.2.3
測得中心面(extracted median surface)
(ほかに定義されていなければ,)測得中心面のデフォルト定義に,次の条件を適用する。
− 当てはめ平行二平面は,最小二乗法で得る。
(JIS B 0672-2:2002の4.1.3参照)
1
実側面[ISO 17450-1による“real integral surface”(“実外殻面”と仮訳した。)]
2
基準側面に接する平面[ISO 17450-1による“associated plane”(“当てはめ平面”と仮訳した。)]
3
軌道輪の平面2に垂直な直線
4
軌道輪の二つの実側面1及び軌道輪の平面2に垂直な直線の交点
5
実測軌道輪幅
図C.4−実測軌道輪幅
1
測得表面
2
当てはめ平面
3
当てはめ中心平面
4
当てはめ中心平面に垂直な対向する一対の点を結ぶ線
5
二つの測得表面と4の“結ぶ線”との交点
6
2点間距離
図C.5−2点間距離
45
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
附属書D
(参考)
長さに関わるサイズの指定条件についての図による説明
D.1 一般
この規格で使用する長さに関わるサイズの記号は,JIS B 0420-1に規定している。この附属書では,JIS
B 0420-1による指定条件記号の用語及び定義を図とともに記載する。
D.2 指定条件及び記号
表D.1は,長さに関わるサイズの指定条件記号を示す。これらの説明は,D.3及びD.4による。表D.2
は,指定条件記号の組合せを示す。これらの説明は,D.5による。
表D.1−長さに関わるサイズの指定条件
指定条件記号
用語
JIS B 0420-1の細分箇条
図
2点間サイズ
3.10.1
図D.1
中間サイズ
3.11.2.2.5
−
範囲サイズ
3.11.2.2.6
−
最小外接サイズ
3.11.1.3
図D.2
任意の横断面
7.4
図D.3
特定の横断面
7.5
図D.4
a)
回転体が対称形となるように
データム軸直線を通るように
切断する任意の縦断面
−
図D.5
注a) 右の空欄の枠内にデータム文字記号を指示する。
表D.2−指定条件記号の組合せ
指定条件記号の組合せ
特性記号
表1による説明
図
VDmp
任意の複数の横断面において,外径の(2点測定
から得た)中間サイズの最大値と最小値との差(範
囲サイズ)
図D.6
Vdmp
円筒穴の任意の複数の横断面において,内径の(2
点測定から得た)中間サイズの最大値と最小値と
の差(範囲サイズ)
a)
VBs
非対称形軌道輪 内輪内径から導き出したデータ
ム軸直線を通る任意の縦断面において,相対する
平行2直線で内輪幅を挟み込んだ(最小外接サイ
ズ)ときの,最大値と最小値との差(範囲サイズ)
図D.7
VCs
非対称形軌道輪 外輪外径から導き出したデータ
ム軸直線を通る任意の縦断面において,相対する
平行2直線で外輪幅を挟み込んだ(最小外接サイ
ズ)ときの,最大値と最小値との差(範囲サイズ)
注a) 右の空欄の枠内にデータム文字記号を指示する。
46
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
D.3 JIS B 0420-1に規定している用語,定義及び指定条件,並びに図を使った説明
JIS B 0420-1に規定している指定条件の用語及び定義を一般的な図と合わせて次に示す。
D.3.1
指定条件(specification modifier)
適用したときに,基本的なGPS指定の標準(デフォルト)定義を変更するGPS指定要素。
注記 指定条件は,ISO,JIS又は社内の規格・文書で定義してもよい。
(JIS B 0420-1:2016の3.1参照)
D.3.2
サイズ形体(feature of size)
長さ又は角度に関わるサイズによって定義した幾何学的な形状。
注記1 サイズ形体は,円筒,球,平行二平面,円すい又はくさび。
注記2 JIS B 0672-1 [5]の用語“単純な加工物”及び“単独形体”は,“サイズ形体”とほぼ同等な意
味で用いていた。
(JIS B 0420-1:2016の3.2参照。ただし,注記3を省略した。)
D.3.3
サイズ(size)
図示形体,又は当てはめ形体で定義できるサイズ形体(D.3.2)の固有特性。
注記 JIS B 0420-1では,サイズは,円筒の直径又は相対する平行二平面間の距離のいずれかに相当
する(“直径”及び“距離”は,“サイズ”と同じ意味である。)。
(JIS B 0420-1:2016の3.8参照)
D.3.4
サイズ特性(size characteristic)
サイズ(D.3.3)に関連し,測得形体で定義する特性。
注記 サイズは,複数のサイズ特性によって評価できる(例えば,2点間直径又は測得形体について
の当てはめ形体の直径)。
(JIS B 0420-1:2016の3.9参照)
D.3.5
局部サイズ(local size)
サイズ形体(D.3.2)の周り及び/又はそれに沿った,一般的な評価結果を定義上もったサイズ特性(D.3.4)。
注記1 与えた形体には,無数の局部サイズがある。
注記2 JIS B 0420-1では,“局部サイズ”を“長さに関わる局部サイズ”の代わりに用いている。
(JIS B 0420-1:2016の3.10参照)
D.3.6
2点間サイズ(two-point size)
サイズ形体(D.3.2)から得た相対する2点間の距離を表したもの。局部サイズの中の一つ。
注記1 円筒から得た2点間サイズを,“2点間直径”という。JIS B 0672-2では,これを“測得円筒
の局部直径”と規定している。
注記2 二つの相対する平面から得た2点間サイズを,“2点間距離”という。ISO 14660-2では,こ
れを“二つの平行な測得表面の局部サイズ(D.3.5)”として定義している。
(JIS B 0420-1:2016の3.10.1参照)
47
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
図D.1参照。
1
測得円筒
2
当てはめ円筒
3
当てはめ円筒2の中心軸
4
当てはめ円筒2の中心軸3に直角な無数の平面のうちの一つ
5
測得円
6
2点間サイズ(直径)
注記 この図では,三つの横断面を示しているが,D.3.5の注記1の局部サ
イズの説明と同じように,この図にも無数の横断面がある。
図D.1−2点間サイズ
D.3.7
順位サイズ(rank-order size)
公差付きサイズ形体(D.3.2)の周り及び/又はそれに沿って得た同種の局部サイズ(D.3.5)の値の集ま
りから数学的に定義するサイズ特性(D.3.4)。
注記1 順位サイズは,局部サイズ[2点間サイズ(D.3.6)]から(例えば,測得円筒表面で得る2
点間サイズ値の集まりの平均値などの)間接全体サイズを定義するために用いることができ
る。
注記2 順位サイズは,他の局部サイズから局部サイズを定義するために用いることができる(例え
ば,断面内で得た2点間サイズから順位断面サイズを定義する。)。
[JIS B 0420-1:2016の3.11.2.2参照(注記1を見直し,注記3を削除した。)。]
48
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
D.3.8
中間サイズ(mid-range size)
公差付きサイズ形体の周り及び/又はそれに沿った局部サイズ(D.3.5)の値の集まりの中の,最大値及
び最小値の二つの値の平均値で定義する順位サイズ(D.3.7)。
(JIS B 0420-1:2016の3.11.2.2.5参照)
中間サイズの仕様は,指定条件記号“
”を図面上に指示する。
D.3.9
範囲サイズ(range of sizes)
公差付きサイズ形体の周り及び/又はそれに沿った局部サイズ(D.3.5)の値の集まりの中から,最大値
と最小値との差で定義する順位サイズ(D.3.7)。
(JIS B 0420-1:2016の3.11.2.2.6参照)
範囲サイズの仕様は,指定条件記号“
”を図面上に指示する。
D.3.10
最小外接サイズ(minimum circumscribed size)
最小外接判定基準による測得形体に対応する当てはめ形体のサイズ(D.3.3)。全体サイズの中の一つ。
(JIS B 0420-1:2016の3.11.1.3参照)
図D.2参照。
1
測得形体
2
平行平面又は平行線
3
平行平面又は平行線の間の最小距離
図D.2−最小外接サイズ
D.3.11
サイズ形体の任意の横断面[any cross section of a feature of size (ACS)]
指定条件を,完全なサイズ形体又は(固定した)限定した部分の,任意の横断面に適用する場合は,指
定条件記号“ACS”を指示する。また,横断面は図面上に公差を付けて指示し,指定条件記号“ACS”は
その公差に追加する。さらに,任意の横断面を完全なサイズ形体の限定した部分から採る場合,限定した
部分は太い一点鎖線又は区間指示記号によって指示する。
[JIS B 0420-1:2016の7.4参照(省略した説明文)]
図D.3参照。
49
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
注記 この図では,三つの横断面を示しているが,D.3.5の注記1の局部サイズの説明と同じよ
うに,この図にも無数の横断面がある。
図D.3−任意の横断面(ACS)
D.3.12
サイズ形体の特定の横断面[specific cross section of a feature of size (SCS)]
指定条件を,完全なサイズ形体(D.3.2)の一つの横断面に適用する場合,その横断面は寸法によって形
体の中に設定し,指定条件は図面の横断面に,指定条件記号“SCS”を用いて指示する。特定の横断面に
対する指示が明らかな場合は,指定条件記号“SCS”は省略できる。
[JIS B 0420-1:2016の7.5参照(省略した説明文)]
図D.4参照。
1
テーパ穴の理論上の小端径部でのSCS
2
テーパ穴の理論上の大端径部でのSCS
図D.4−特定の横断面
50
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
D.4 図を用いた用語及び定義の追加説明
D.4.1
サイズ形体の任意の縦断面[any longitudinal section of a feature of size (ALS)]
指定条件を,完全なサイズ形体(D.3.2)の任意の縦断面に適用する場合は,指定条件記号“ALS”で指
示する。
図D.5参照。
1
当てはめ円筒
2
当てはめ円筒1の中心軸
3
外径中心軸を含むALS
注記 この図では,三つの縦断面を示しているが,D.3.5の注記1の局部
サイズの説明と同じように,この図にも無数の縦断面がある。
図D.5−任意の縦断面(ALS)
D.5 指定条件記号の組合せ
D.5.1 一般
指定条件記号は,組み合わせて使用することがある。D.5.2及びD.5.3は,指定条件の組合せの説明を,
図を使って示す。
D.5.2 指定条件記号の組合せの例
例えば,VDmp(各横断面の外径の中間サイズの範囲サイズ)は,図D.6で説明できる。
51
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
1
あるACSのDsp値の集まりの中の最大値と最小値との平均値
2
任意の横断面
3
Dmp値の集まりの中の最大値と最小値との差
4
図D.1参照
注記 この図では,三つの横断面を示しているが,D.3.5の注記1の局部サイズの説明と同じように,
この図にも無数の横断面がある。
図D.6−指定条件記号の組合せの例
D.5.3 指定条件記号の組合せの例
例えば,非対称形軌道輪のVCsは,図D.7で説明できる。
52
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
1
データム形体指示
2
当てはめ円筒中心軸(データムM)
3
当てはめ円筒中心軸(データムM)を含む任意の縦断面(ALS)
4
任意の縦断面3(ALS)の外輪幅の最小外接サイズ
注記 この図では,三つの縦断面を示しているが,D.3.5の注記1の局部サイズの
説明と同じように,この図にも無数の縦断面がある。
図D.7−指定条件記号の組合せの例
53
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
附属書JA
(参考)
等級6級の円すいころ軸受の許容差,許容値及び公差値
JA.1 許容差及び許容値
等級6級の円すいころ軸受の許容差,許容値及び公差値を,表JA.1及び表JA.2に示す。表JA.1の軸受
内径に関する許容差,許容値及び公差値は,円筒穴軸受に適用する。テーパ穴軸受のテーパ穴の許容差及
び許容値を,表26及び表27に示す。
記号U及びLは,次の意味である。
U=上の許容差
L=下の許容差
表JA.1−内輪及び組立幅の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
d
(mm)
tΔdmp
tVdsp
tVdmp
tKia
tΔBs
tΔTs
を超え
以下
U
L
U
L
U
L
10
18
0
−7
7
5
7
0
−120
+200
0
18
30
0
−8
8
6
8
0
−120
+200
0
30
50
0
−10
10
8
10
0
−120
+200
0
50
80
0
−12
12
9
10
0
−150
+200
0
80
120
0
−15
15
11
13
0
−200
+200
−200
120
180
0
−18
18
14
18
0
−250
+350
−250
180
250
0
−22
22
16
20
0
−300
+350
−250
表JA.2−外輪の許容差,許容値及び公差値
単位 μm
D
(mm)
tΔDmp
tVDsp
tVDmp
tKea
tΔCs
を超え
以下
U
L
U
L
18
30
0
−8
8
6
9
同じ軸受のdに対
するtΔBsの許容差
による。
30
50
0
−9
9
7
10
50
80
0
−11
11
8
13
80
120
0
−13
13
10
18
120
150
0
−15
15
11
20
150
180
0
−18
18
14
23
180
250
0
−20
20
15
25
250
315
0
−25
25
19
30
315
400
0
−28
28
21
35
54
B 1514-1:2017 (ISO 492:2014)
参考文献
[1] JIS B 0022 幾何公差のためのデータム
注記 対応国際規格:ISO 5459,Geometrical product specifications (GPS)−Geometrical tolerancing−
Datums and datum systems
[2] JIS B 0124 転がり軸受−量記号
注記 対応国際規格:ISO 15241,Rolling bearings−Symbols for physical quantities
[3] JIS B 0401-1 製品の幾何特性仕様(GPS)−長さに関わるサイズ公差のISOコード方式−第1部:サ
イズ公差,サイズ差及びはめあいの基礎
注記 対応国際規格:ISO 286-1,Geometrical product specifications (GPS)−ISO code system for
tolerances on linear sizes−Part 1: Basis of tolerances, deviations and fits
[4] JIS B 0641-1 製品の幾何特性仕様(GPS)−製品及び測定装置の測定による検査−第1部:仕様に対
する合否判定基準
注記 対応国際規格:ISO 14253-1,Geometrical product specifications (GPS)−Inspection by measurement
of workpieces and measuring equipment−Part 1: Decision rules for proving conformity or
nonconformity with specifications
[5] JIS B 0672-1:2002 製品の幾何特性仕様(GPS)−形体−第1部:一般用語及び定義
注記 対応国際規格:ISO 14660-1:1999,Geometrical Product Specifications (GPS)−Geometrical features
−Part 1: General terms and definitions
[6] JIS B 0672-2:2002 製品の幾何特性仕様(GPS)−形体−第2部:円筒及び円すいの測得中心線,測
得中心面並びに測得形体の局部寸法
注記 対応国際規格:ISO 14660-2:1999,Geometrical Product Specifications (GPS)−Geometrical features
−Part 2: Extracted median line of a cylinder and a cone, extracted median surface, local size of an
extracted feature
[7] JIS B 1515-1:2006 転がり軸受−公差−第1部:用語及び定義
注記 対応国際規格:ISO 1132-1:2000,Rolling bearings−Tolerances−Part 1: Terms and definitions
[8] JIS B 1515-2 転がり軸受−公差−第2部:検証の原則及び方法
注記 対応国際規格:ISO 1132-2,Rolling bearings−Tolerances−Part 2: Measuring and gauging
principles and methods
[9] ISO 1119,Geometrical product specifications (GPS)−Series of conical tapers and taper angles
[10] ISO 8015,Geometrical product specifications (GPS)−Fundamentals−Concepts, principles and rules
[11] ISO 14253-2,Geometrical product specifications (GPS)−Inspection by measurement of workpieces and
measuring equipment−Part 2: Guidance for the estimation of uncertainty in GPS measurement, in calibration
of measuring equipment and in product verification
[12] ISO 14638,Geometrical product specifications (GPS)−Matrix model
[13] ISO 17450-1,Geometrical product specifications (GPS)−General concepts−Part 1: Model for geometrical
specification and verification