B 1404-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本工作機器工業会(JMAA)/財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 1404の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 1404-1 用語
JIS B 1404-2 試験方法
2
B 1404-1:2005
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目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 分類 ······························································································································ 1
3. 用語及び定義 ·················································································································· 1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 1404-1:2005
電磁クラッチ及び電磁ブレーキ―第1部:用語
Electromagnetic clutches and electromagnetic brakes - Part 1: Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,一直線上にある2軸の一方から他の軸へ,又は同心軸上にある駆動側から被
動側へトルクを伝達,遮断又は制動を行う電磁クラッチ及び電磁ブレーキ(以下,クラッチ・ブレーキと
いう。)に関する用語について規定する。
2. 分類 クラッチ・ブレーキに関する用語の分類は,次による。
a) 名称用語
b) 部品用語
c) 作動用語
d) 性能用語
e) 安全用語
3. 用語及び定義 クラッチ・ブレーキの用語及び定義は,次による。
なお,参考のため,対応英語,量記号及び単位を示す。
a) 名称用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
101
電磁クラッチ
電磁作動によって同心軸上にある駆動側から被動
側にトルクを伝達・遮断する機能をもつクラッチ。
electromagnetic clutch
102
電磁摩擦クラッチ
摩擦力によって連結する電磁クラッチ。
electromagnetic friction clutch
103
マイクロ電磁摩擦クラ
ッチ
静摩擦トルクが10 N・m未満の電磁摩擦クラッチ。 electromagnetic friction
micro-clutch
104
電磁ディスククラッチ
摩擦面が円板状の電磁摩擦クラッチ。
electromagnetic disc clutch
105
電磁かみあいクラッチ
かみあいによって連結する電磁クラッチ。
electromagnetic positive clutch
106
電磁ツースクラッチ
相対する円筒端面にある多数の山形の歯によって
連結するかみあい形の電磁クラッチ。
electromagnetic toothed clutch
107
電磁空げき形クラッチ
駆動側と被動側との間に空げきをもつ電磁クラッ
チ。
electromagnetic gap type clutch
108
電磁パウダクラッチ
空げき内に封入したパウダをトルク伝達の媒体と
する電磁クラッチ。
electromagnetic particle clutch,
electromagnetic powder clutch
109
ヒステリシスクラッチ
磁性材料のヒステリシス特性を利用する電磁クラ
ッチ。
hysteresis clutch
110
インダクションクラッ
チ
電磁誘導作用を利用する電磁クラッチ。
induction clutch
2
B 1404-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
111
電磁ラップスプリング
クラッチ
コイル状に巻いたスプリングが同心軸上にある入
力軸と出力軸とを締め付けてトルクの伝達・遮断
を行う巻掛倍力(増幅)効果を利用する電磁クラ
ッチ。
electromagnetic wrap spring
clutch
121
電磁ブレーキ
電磁作動によって回転体を減速,停止又は停止状
態若しくは一定の状態に保持する機能をもつブレ
ーキ。
electromagnetic brake
122
電磁摩擦ブレーキ
摩擦力を利用する電磁ブレーキ。
electromagnetic friction brake
123
マイクロ電磁摩擦ブレ
ーキ
静摩擦トルクが10 N・m未満の電磁摩擦ブレーキ。 electromagnetic friction
micro-brake
124
電磁ディスクブレーキ
摩擦面が円板状の電磁摩擦ブレーキ。
electromagnetic disc brake
125
電磁かみあいブレーキ
かみあいによって作動する電磁ブレーキ。
electromagnetic positive brake
126
電磁ツースブレーキ
相対する円筒端面にある多数の山形の歯をもつか
みあい形の電磁ブレーキ。
electromagnetic toothed brake
127
電磁空げき形ブレーキ
静止部分と回転部分との間に空げきのある電磁ブ
レーキ。
electromagnetic gap type brake
128
電磁パウダブレーキ
空げき内に封入したパウダをトルク伝達の媒体と
する電磁ブレーキ。
electromagnetic particle brake,
electromagnetic powder brake
129
ヒステリシスブレーキ
磁性材料のヒステリシス特性を利用する電磁ブレ
ーキ。
hysteresis brake
130
インダクションブレー
キ
電磁誘導作用を利用する電磁ブレーキ。
induction brake
131
電磁ラップスプリング
ブレーキ
コイル状に巻いたスプリングが同心軸上にある回
転ハブと静止ハブとを同時に締め付けてトルクの
伝達・遮断を行う巻掛倍力(増幅)効果を利用す
る電磁ブレーキ。
electromagnetic wrap spring
brake
141
乾式
トルク伝達部が乾燥状態にある形式。
dry type
142
湿式
トルク伝達部が油による湿潤状態にある形式。
wet type
143
単板
摩擦面が1面の形式。
single disc
144
多板
摩擦面が2面以上の形式。摩擦面が2面の形式を
複板ということがある。
multiple disc
(multi-disc)
145
コイル静止形
コイルが静止している形式。
stationary coil type
146
コイル回転形
コイルが回転する形式。
rotating coil type
147
励磁作動形
(正作動形)
通電したときにクラッチが入り又はブレーキがか
かる形式。
electromagnetic actuated type
(electromagnetic engaged
type)
148
無励磁作動形
(負作動形)
通電を断ったときにクラッチが入り又はブレーキ
がかかる形式。
spring actuated type
parmanent magnet actuated type
(negative actuated type)
(spring negative type)
(fail safe type)
149
摩耗調整形
摩擦板の摩耗がある量に達したとき,機能を保持
するために調整を必要とする形式。
wear adjusting type
150
摩耗調整不要形
摩擦板が摩耗しきるまで調整を必要としない形
式。
wear non-adjusting type
151
摩擦板磁化形
摩擦板が磁路となる形式。
flux traversed disc type
152
摩擦板非磁化形
摩擦板が磁路とならない形式。
non-flux traversed disc type
3
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番号
用語
定義
対応英語(参考)
153
突合せ軸形
突合せ軸に使用する形式(付図1参照)。
split shaft type
154
通し軸形
通し軸に使用する形式。
through shaft type
155
スプライン駆動形
乾式単板クラッチ・ブレーキ及びツースクラッ
チ・ブレーキにおいて,スプラインによってアー
マチュアを軸方向に移動させ,同時にトルクを伝
達する形式(付図1参照)。
spline drive type
156
ピン駆動形
乾式単板クラッチ・ブレーキ及びツースクラッ
チ・ブレーキにおいて,ピンによってアーマチュ
アを軸方向に移動させ,同時にトルクを伝達する
形式(付図2参照)。
pin drive type
157
板ばね駆動形
乾式単板クラッチ・ブレーキ及びツースクラッ
チ・ブレーキにおいて,板ばねによってアーマチ
ュアを軸方向に移動させ,同時にトルクを伝達す
る形式。
disc spring drive type
158
定位置かみあい形
相対する歯が,1回転のうちのある定まった位置だ
けでかみあう構造の形式。
synchro position type
159
任意かみあい形
相対する歯が,いずれの位置でもかみあう構造の
形式。
full position type
160
歯面磁化形
歯の部分が磁路となる形式。
flux traversed tooth type
161
歯面非磁化形
歯の部分が磁路とならない形式。
non-flux traversed tooth type
162
水冷形
発生した熱を水で冷却する形式。
water cooling type
163
空冷形
発生した熱を空気で冷却する形式。
air cooling type
b) 部品用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
201
コイル
磁力を発生する線輪(付図1〜4参照)。
magnetic coil
202
ヨーク
磁気回路を構成する継鉄(付図1〜4参照)。
yoke
203
フィールド
ヨークにコイルを内蔵した部品(付図1,付図3
及び付図4参照)。
field
204
フィールドまわり止め
フィールドの回転を止める部品(付図1及び付図3
参照)。
holding arm
205
マグネットボディ
ヨークにコイルを内蔵し,かつ,摩擦面をもつ部
品。
magnet body
206
アーマチュア
磁気回路を形成する可動鉄片(付図1〜4参照)。
armature
207
アーマチュアアダプタ
アーマチュアに固定されアーマチュアハブとかみ
あって動力を伝達する部品(付図1参照)。
armature adapter
208
アーマチュアハブ
軸に固定し,アーマチュア又はアーマチュアアダ
プタと結合して動力を伝達する部品(付図1及び
付図2参照)。
armature hub
209
ドライブピン
アーマチュアを軸方向にスライドさせ,同時に動
力を伝達する部品(付図2参照)。
drive pin
210
ロータ
磁気回路を構成する部分で,コイルに対して相対
的に回転し,動力を伝達する回転体(付図1及び
付図3参照)。
rotor
211
ディスク(摩擦板)
摩擦力を発生する板(付図3及び付図4参照)。
friction disc
212
インナディスク
内周部をインナドライバと組み合わせてアウタデ
ィスクとの間でトルクを伝える摩擦板(付図3及
び付図4参照)。
inner disc
4
B 1404-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
213
アウタディスク
外周部をアウタドライバと組み合わせてインナデ
ィスクとの間でトルクを伝える摩擦板(付図3及
び付図4参照)。
outer disc
214
ドライバ
ディスクとかみあって動力を伝達する部品(付図3
参照)。
driver
215
インナドライバ
インナディスクと組み合わせてトルクを伝える部
品(付図3及び付図4参照)。
inner driver
216
アウタドライバ
アウタディスクと組み合わせてトルクを伝える部
品(付図3参照)。
outer driver
217
フェーシング
円板面又は円筒端面にはり付けて使用するクラッ
チ・ブレーキ用摩擦材(付図1及び付図2参照)。
例えば,ディスククラッチ,ディスクブレーキの
摩擦材。
facing
218
ブレーキ板
磁気回路を構成する部分で,制動作用をし,ブレ
ーキフェーシングをもつ摩擦板。
brake plate
219
オートギャップ装置
摩耗による摩擦面間の空げきの増大を自動的に補
正する装置(付図1及び付図2参照)。
autogap device
220
解放ばね
クラッチ・ブレーキで摩擦面間又は歯先間に必要
な空げきを保持するためのばね(付図1及び付図2
参照)。
release spring
221
作動ばね
無励磁作動のクラッチ・ブレーキで作動圧力を与
えるためのばね(付図4参照)。
actuating spring
222
ラップスプリング
同心軸上にある入力ハブ及び出力ハブと組み合わ
せてトルクを伝達・遮断するばね。
wrap spring
223
パウダ
トルク伝達の媒体となる磁性鉄粉(磁性粉体)。
magnetic particle,
magnetic powder
c) 作動用語
番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
301
連結
クラッチの作動によって被動側が駆動
側に同期した状態。
engaging of clutch
302
制動
ブレーキを作動させ,可動体の運動を減
速又は停止させる状態。
braking
303
保持
可動体を現状の静止位置に保った状態。
holding
304
解放
クラッチ・ブレーキの連結及び制動を解
いた状態。
disengaging of clutch
release of brake
305
電磁作動
電磁力によって,クラッチの連結又は解
放及びブレーキの制動又は解放を行う
動き。
electromagnetic operation,
electromagnetic actuation
306
緩衝連結
クラッチで駆動側から被動側にトルク
を徐々に伝えて被動側が衝撃なく同期
させた連結。
shockless engaging of clutch
(cushioned start)
307
緩衝制動
ブレーキで制動対象物を衝撃なく減速
又は停止させる動き。
shockless braking
308
連続すべり作動
クラッチ・ブレーキを連続してすべらせ
ながら作動させる動き。
slip service
309
不完全かみあい
連結する相対する歯が歯面途中でかみ
あった状態。
incomplete engaging of tooth
5
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番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
310
歯先連結
相対する歯の先端と先端とが接触した
状態で行う連結。
engaging with tooth top
311
静止連結
クラッチを静止させた状態で行う連結。
stationary engagement of
clutch
312
回転連結
クラッチを回転させた状態で行う連結。
rotating engagement of clutch
313
連結頻度
クラッチが単位時間内に作動する回数。
Ne
回/s
回/min
engaging frequency
314
制動頻度
ブレーキが単位時間内に作動する回数。
Nb
回/s
回/min
braking frequency
315
通電時間率
クラッチ・ブレーキでコイルに通電して
いる時間と1サイクルの時間との比を百
分率で表した値。
%
exciting time ratio
316
回転時間率
回転体が回転している時間と1サイクル
の時間との比を百分率で表した値。
%
rotating time ratio
317
過励磁
クラッチ・ブレーキで応答性を速めた
り,発生トルクを増大したりするために
定格電圧より高い電圧を瞬時に加えて
行う励磁。
over excitation
318
弱励磁
クラッチ・ブレーキで緩衝性をもたせた
り,発生トルクを弱めたりするため定格
電圧より低い電圧を加えて行う励磁。
weak excitation
319
急速励磁
クラッチ・ブレーキで応答性を速めるた
めに,時定数を小さくした回路で行う励
磁。
quick response excitation
320
急速過励磁
クラッチ・ブレーキで応答性を更に速め
たり,発生トルクを増大するために過励
磁と急速励磁とを併用した励磁。
quick response over
excitation
321
ドラグ
ドラグトルク(空転トルク)によって,
クラッチでは被動側が回転し,ブレーキ
では制動がかかる状態又は現象。
drag
322
トルク干渉
(トルクラッ
プ)
2個のクラッチ又はブレーキを併用して
作動させるとき,その減衰トルクと発生
トルクとが相互に干渉し合い,連結時
間,制動時間又は摩耗に影響を及ぼす現
象。
torque wrap
d) 性能用語
番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
401
定格トルク
クラッチ・ブレーキに規定されているト
ルク(付図5〜8参照)。
Tr
N・m
rated torque
402
静摩擦トルク
摩擦クラッチ及び摩擦ブレーキで摩擦
面が静止状態で発生する摩擦トルク(付
図5〜8参照)。
Ts
N・m
static friction torque
403
動摩擦トルク
摩擦クラッチ及び摩擦ブレーキで摩擦
面がすべり状態で発生する摩擦トルク
(付図5〜8参照)。
Td
N・m
dynamic friction torque
6
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番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
404
定格静摩擦トル
ク
クラッチ・ブレーキに規定されている静
摩擦トルク。
N・m
rated static friction torque
405
定格動摩擦トル
ク
クラッチ・ブレーキに規定されている動
摩擦トルク(付図5〜8参照)。
N・m
rated dynamic friction torque
406
平均動摩擦トル
ク
クラッチでは実連結時間内に発生する
動摩擦トルクの平均値。ブレーキでは実
制動時間内に発生する動摩擦トルクの
平均値。
Ta
N・m
average dynamic friction
torque
407
初期トルク
摩擦クラッチ及び摩擦ブレーキで摩擦
面がなじんでいない状態のとき発生す
るトルク。
Ti
N・m
initial torque
408
負荷トルク
クラッチ・ブレーキの作動時に抵抗トル
ク又は制動トルクとして現れる負荷側
のトルクの総称(付図5及び付図6参
照)。
Tl
N・m
load torque
409
減衰トルク
クラッチ・ブレーキで電流を切ってから
ドラグトルク(空転トルク)に移行する
間の過渡的トルク(付図5〜8参照)。
decreasing torque
410
ドラグトルク
(空転トルク)
クラッチ・ブレーキが解放状態で空転し
ているときに発生するトルク(付図5〜8
参照)。
Tdg
N・m
drag torque,
residual torque
411
脱出トルク
定格励磁のときに,過負荷によって歯が
軸方向にはずれ始める直前のトルク。
N・m
pull-out torque
412
静止脱出トルク
静止状態における脱出トルク。
N・m
static pull-out torque
413
回転脱出トルク
回転状態における脱出トルク。
N・m
rotating pull-out torque
414
歯先連結トルク
歯先連結の状態で伝達するトルク。
N・m
torque under tooth-top
engagement
415
係合トルク
定位置かみあい形において,作動入力に
よって相対する二つの回転体が接触し,
正規のかみあいに入る前に相互の部材
の接触によって伝達されるトルク。
N・m
rubbing torque in synchro
position type
416
制動力
制動対象を減速又は停止させる力。
Fn
N
braking force
421
全連結時間
クラッチで操作入力が入ってからクラ
ッチが連結を完了するまでの時間(付図
5及び付図6参照)。
tte
s
total engaging time
(total engagement time)
422
連結時間
クラッチ本体に作動入力が入ってから
連結が完了するまでの時間(付図5及び
付図6参照)。
te
s
engaging time
423
実連結時間
クラッチでトルクを発生し始めてから
連結が完了するまでの時間(付図5参
照)。
tae
s
actual engaging time
(actual engagement time)
424
全制動時間
ブレーキで操作入力が入ってからブレ
ーキが制動を完了するまでの時間(付図
7及び付図8参照)。
ttb
s
total braking time
425
制動時間
ブレーキ本体に作動入力が入ってから
運動を停止するまでの時間又は減速を
完了するまでの時間(付図7及び付図8
参照)。
tb
s
braking time
7
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番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
426
実制動時間
ブレーキでトルクが発生してから制動
が完了するまでの時間(付図7及び付図
8参照)。
tab
s
actual braking time
427
応答時間
連結時間及び制動時間の総称。
tr
s
response time
428
初期遅れ時間
クラッチ・ブレーキで操作入力が入って
から,クラッチ又はブレーキ本体に作動
入力が入るまでの時間(付図5〜8参照)。
tid
s
initial delay time
429
アーマチュア吸
引
時間
クラッチ・ブレーキで電流を通じてか
ら,励磁作動形ではアーマチュアが吸引
されて摩擦面が接触してトルクが発生
するまでの時間(付図5〜8参照)。無励
磁作動形ではトルクがドラグトルク(空
転トルク)になるか,又はトルクがなく
なるまでの時間。
ta
s
armature pull in time
430
アーマチュア釈
放
時間
クラッチ・ブレーキで作動入力が入って
から,アーマチュアが吸引前の位置に戻
るまでの時間(付図5〜8参照)。
tar
s
armature release time
431
トルク立上り時
間
クラッチ・ブレーキに作動入力が入って
から定格動摩擦トルクの80 %になるま
での時間(付図5〜8参照)。
tp
s
torque build-up time
432
実トルク立上り
時
間
クラッチ・ブレーキで,トルクが発生し
はじめてから定格動摩擦トルクの80 %
になるまでの時間(付図5〜8参照)。
tap
s
actual torque build-up time
433
トルク消滅時間
クラッチ・ブレーキ本体に解放入力が入
ってから定格トルクの10 %になるまで
の時間(付図5〜8参照)。
td
s
torque decaying time
434
解放時間
解放のための作動入力がクラッチ又は
ブレーキに入ってから,連結又は制動が
解かれるまでの時間(付図5〜8参照)。
tre
s
release time
(disengagement time)
435
惰性停止時間
クラッチに解放のための作動入力が入
ってから,出力回転速度がゼロになるま
での時間(付図5及び付図6参照)。
s
time to zero speed
441
連結仕事
クラッチで駆動側と被動側とを連結す
るときの仕事。
Ee
J
engaging energy
442
連結仕事率
単位時間当たりの連結仕事。
Pe
W
engaging energy rate
443
許容連結仕事
クラッチで駆動側と被動側とを連結す
るときに許容する仕事。
Eeal
J
allowable engaging energy
444
許容連結仕事率
クラッチで駆動側と被動側とを連結す
るときに許容する仕事率。
Peal
W
allowable engaging energy
rate
445
制動仕事
ブレーキで制動するときの仕事。
Eb
J
braking energy
446
制動仕事率
単位時間当たりの制動仕事。
Pb
W
braking energy rate
447
許容制動仕事
ブレーキで制動するときに許容する仕
事。
Ebal
J
allowable braking energy
448
許容制動仕事率
ブレーキで制動するときに許容する仕
事率。
Pbal
W
allowable braking energy rate
449
熱放散能力
クラッチ・ブレーキで摩擦仕事などによ
って発生する熱を放散する能力。
Cd
W
heat dissipation capacity
8
B 1404-1:2005
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番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
450
スリップ工率
(すべり工率)
連続すべり作動をさせたときの仕事率。
Ps
W
continuous heat dissipation
451
許容スリップ工
率
(許容すべり工
率)
連続すべり作動をさせたときに許容す
る仕事率。
Psal
W
allowable continuous heat
dissipation
452
連結限界
回転連結の可能な負荷条件。負荷の慣性
モーメント,負荷トルク及び相対回転速
度で表す。
allowable engaging load
condition
461
定格電圧
クラッチ・ブレーキに加えられる電圧の
基準値。
V
rated voltage
462
最低吸引電圧
アーマチュアを吸引することのできる
最低電圧。
V
minimum pull in voltage
463
最高釈放電圧
アーマチュアを釈放することのできる
最高電圧。
V
maximum release voltage
464
保持電圧
アーマチュアを吸引した状態に保持し
ている電圧。
V
holding voltage
465
定格電流
クラッチ・ブレーキでコイル温度20 ℃
において定格電圧を加えたときにコイ
ルに流れる電流。
A
rated current
466
最低吸引電流
アーマチュアを吸引することのできる
最低電流。
A
minimum pull in current
467
最高釈放電流
アーマチュアを釈放することのできる
最高電流。
A
maximum release current
468
保持電流
アーマチュアを吸引した状態に保持し
ている電流。
A
holding current
471
平均摩擦半径
ディスククラッチ,ディスクブレーキな
どで摩擦面の外径をD及び内径をdとし
たときに,(D+d)/4で求めた半径。
Rm
m
mean friction radius
cm
472
静摩擦係数
相対運動を行っていない静摩擦状態の
接触面に生じる摩擦力と法線作用力と
の比。
μs
coefficient of static friction
473
動摩擦係数
相対運動を行っている動摩擦状態の接
触面に生じる摩擦力と法線作用力との
比。
μd
coefficient of dynamic
friction
474
すべり速度
(スリップ速度)
すべり状態にあるクラッチ・ブレーキの
作動面における速度。
V
m/s
slipping velocity
475
慣性モーメント
回転体の質量m(kg)と回転体半径R(m)の
2乗との積で表した値。
J
kg・m2
moment of inertia
476
摩擦面圧力
クラッチ・ブレーキの単位摩擦面積に生
じる力。
Pe
Pa
N/ m2
contact pressure
477
許容摩擦面圧力
摩擦材の摩擦面に生じる使用上許容で
きる面積当たりの力。
Pcal
Pa
N/ m2
allowable normal (surface)
pressure of friction
material
478
摩耗率
ある条件のもとに摩擦運動させたとき
の単位摩擦仕事当たりの摩耗量。
w
cm3/J
wear rate of friction material
9
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
量記号
(参考)
単位
(参考)
対応英語(参考)
481
速度トルク特性
クラッチ・ブレーキのすべり速度の変化
に対するトルク特性。
torque to slip characteristic
482
回転速度トルク
低
減特性
ツースかみあい形及びスプリング形に
おいて,連結完了後回転速度の変化に対
するトルク特性。
torque to speed characteristic
483
電流トルク特性
クラッチ・ブレーキの励磁電流とトルク
との関係を表す特性。
torque to current
characteristic
e) 安全用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
501
危険
取扱いを誤った場合に,使用者が死亡又は重傷を負う可
能性が想定される場合の安全注意事項。
danger
502
注意
取扱いを誤った場合に,使用者が傷害を負う可能性が想
定される場合及び物的損害だけの発生が想定される場合
の安全注意事項。
caution
503
警告表示
危険をうながし,人身事故及び機器の破壊を未然に防ぐ
ための注意事項及び点検事項の表示。
warning signs
504
警告ラベル
危険をうながし,人身事故及び機器の破壊を未然に防ぐ
ためのラベルで,クラッチ・ブレーキ本体に直接又は近
辺にはるラベル。
warning labels
505
安全カバー
機械装置などによる人身への傷害を防止するため,設置
するカバー。
safety covers
10
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図 1 部品用語(乾式単板電磁クラッチ励磁作動形)
付図 2 部品用語(乾式単板電磁ブレーキ励磁作動形)
11
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図 3 部品用語(湿式多板電磁クラッチ励磁作動形)
付図 4 部品用語(乾式多板無励磁作動形電磁ブレーキ)
12
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(1) 乾式の場合は静摩擦トルクとし,湿式の場合は動摩擦トルクとする。
付図 5 励磁作動形クラッチ動作特性(摩擦形)
13
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(1) 乾式の場合は静摩擦トルクとし,湿式の場合は動摩擦トルクとする。
付図 6 無励磁作動形クラッチ動作特性(摩擦形)
14
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(1) 乾式の場合は静摩擦トルクとし,湿式の場合は動摩擦トルクとする。
付図 7 励磁作動形ブレーキ動作特性(摩擦形)
15
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(1) 乾式の場合は静摩擦トルクとし,湿式の場合は動摩擦トルクとする。
付図 8 無励磁作動形ブレーキ動作特性(摩擦形)