B 1258:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 種類······························································································································· 2
5 形状・寸法 ······················································································································ 2
5.1 小形系列(S形) ··········································································································· 2
5.2 並形系列(N形) ·········································································································· 3
5.3 大形系列(L形) ··········································································································· 4
6 製品仕様及び適用規格 ······································································································· 4
7 製品の呼び方 ··················································································································· 5
8 表示······························································································································· 5
8.1 製品の表示 ··················································································································· 5
8.2 包装の表示 ··················································································································· 5
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7
B 1258:2012
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1258:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
B 1258:2012
座金組込みねじ用平座金−
小形,並形及び大形系列−部品等級A
Plain washers for screw and washer assemblies-
Small, normal and large series-Product grade A
序文
この規格は,2009年に第2版として発行されたISO 10673を基に,対応する部分(種類,形状・寸法,
製品仕様及び適用規格並びに製品の呼び方)については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更するこ
となく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(用語及び定義並び
に表示)を日本工業規格として追加している。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項
である。
1
適用範囲
この規格は,JIS B 1130に規定する鋼製平座金組込みねじに用いる,部品等級Aの小形,並形及び大形
系列の鋼製平座金(以下,座金という。)の特性について規定する。
注記1 座金組込みねじに組み込む座金は,箇条6の条件下で製造できる。
注記2 座金組込みねじの要求事項を満たすために,製造においては,構成部品の組込み工程だけで
はなく,ねじブランク及び座金の材料並びに製造方法を考慮する(JIS B 1130の附属書Aを
参照)。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 10673:2009,Plain washers for screw and washer assemblies−Small, normal and large series−
Product grade A(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
JIS B 1010 締結用部品の呼び方
JIS B 1022 締結用部品の公差−第3部:ボルト,小ねじ及びナット用の平座金−部品等級A及びC
注記 対応国際規格:ISO 4759-3:2000,Tolerances for fasteners−Part 3: Plain washers for bolts, screws
and nuts−Product grades A and C(IDT)
2
B 1258:2012
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JIS B 1091 締結用部品−受入検査
注記 対応国際規格:ISO 3269:2000,Fasteners−Acceptance inspection(IDT)
JIS B 1130 鋼製平座金組込みねじ−座金の硬さ区分200 HV及び300 HV
注記 対応国際規格:ISO 10644:2009,Screw and washer assemblies made of steel with plain washers−
Washer hardness classes 200 HV and 300 HV(MOD)
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
注記 対応国際規格:ISO 6507-1:2005,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method
(MOD)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。
4
種類
座金組込みねじに用いる座金は,次の3種類とする。
なお,座金とねじとの標準的な組合せは,JIS B 1130の表3による。
− 小形系列:S形
− 並形系列:N形
− 大形系列:L形
5
形状・寸法
5.1
小形系列(S形)
小形系列(S形)の座金の形状・寸法は,図1及び表1による。
表面粗さ μm
図1−小形系列(S形)の座金
3
B 1258:2012
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表1−小形系列(S形)の座金の寸法
単位 mm
呼び径
(ねじの呼び径)
d
内径
d1
外径
d2
厚さ
h
基準寸法
(最小)
最大
基準寸法
(最大)
最小
基準寸法
最大
最小
2
1.75
1.85
4.5
4.2
0.6
0.65
0.55
2.5
2.25
2.35
5
4.7
0.6
0.65
0.55
3
2.75
2.85
6
5.7
0.6
0.65
0.55
3.5
3.2
3.32
7
6.64
0.8
0.85
0.75
4
3.6
3.72
8
7.64
0.8
0.85
0.75
5
4.55
4.67
9
8.64
1
1.06
0.94
6
5.5
5.62
11
10.57
1.6
1.68
1.52
8
7.4
7.55
15
14.57
1.6
1.68
1.52
10
9.3
9.52
18
17.57
2
2.09
1.91
12
11
11.27
20
19.48
2
2.09
1.91
5.2
並形系列(N形)
並形系列(N形)の座金の形状・寸法は,図2及び表2による。
表面粗さ μm
図2−並形系列(N形)の座金
表2−並形系列(N形)の座金の寸法
単位mm
呼び径
(ねじの呼び径)
d
内径
d1
外径
d2
厚さ
h
基準寸法
(最小)
最大
基準寸法
(最大)
最小
基準寸法
最大
最小
2
1.75
1.85
5
4.7
0.6
0.65
0.55
2.5
2.25
2.35
6
5.7
0.6
0.65
0.55
3
2.75
2.85
7
6.64
0.6
0.65
0.55
3.5
3.2
3.32
8
7.64
0.8
0.85
0.75
4
3.6
3.72
9
8.64
0.8
0.85
0.75
5
4.55
4.67
10
9.64
1
1.06
0.94
6
5.5
5.62
12
11.57
1.6
1.68
1.52
8
7.4
7.55
16
15.57
1.6
1.68
1.52
10
9.3
9.52
20
19.48
2
2.09
1.91
12
11
11.27
24
23.48
2.5
2.6
2.4
4
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5.3
大形系列(L形)
大形系列(L形)の座金の形状・寸法は,図3及び表3による。
表面粗さ μm
図3−大形系列(L形)の座金
表3−大形系列(L形)の座金の寸法
単位 mm
呼び径
(ねじの呼び
径)
d
内径
d1
外径
d2
厚さ
h
基準寸法
(最小)
最大
基準寸法
(最大)
最小
基準寸法
最大
最小
2
1.75
1.85
6
5.7
0.6
0.65
0.55
2.5
2.25
2.35
8
7.64
0.6
0.65
0.55
3
2.75
2.85
9
8.64
0.8
0.85
0.75
3.5
3.2
3.32
11
10.57
0.8
0.85
0.75
4
3.6
3.72
12
11.57
1
1.06
0.94
5
4.55
4.67
15
14.57
1
1.06
0.94
6
5.5
5.62
18
17.57
1.6
1.68
1.52
8
7.4
7.55
24
23.48
2
2.09
1.91
10
9.3
9.52
30
29.48
2.5
2.6
2.4
12
11
11.27
37
36.38
3
3.11
2.89
6
製品仕様及び適用規格
座金の製品仕様及び適用規格は,表4による。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4−製品仕様及び適用規格
ねじの熱処理と
組込みの関係
組み込む座金
熱処理−組込み−転造
(JIS B 1130の附属書Aの方法2参照)
組込み−転造−熱処理
(JIS B 1130の附属書Aの方法1参照)
材料b)
鋼a)
受渡当事者間の協定による熱処理用鋼
機械的性質
硬さ区分
200 HV
300 HV
200 HV c)
300 HV c)
硬さ範囲d)
200 HV以上
300 HV未満
300 HV以上
370 HV未満
200 HV以上
300 HV未満
300 HV以上
370 HV未満
公差
部品等級
A e)
適用規格
JIS B 1022
仕上げ
座金は生地のままで供給するか又は受渡当事者間の協定による。
全ての寸法公差は,めっき又は皮膜を施す前の座金に適用する。
表面状態
座金の表面は滑らかで,座面上に割れ,きず及び有害なばりがあってはならない。
受入検査
受入検査手順は,JIS B 1091による。
注a) 指定がない場合は,座金製造業者は,熱処理材(HT)又は加工硬化材(WH)のいずれでも自由に選択で
きる(箇条7参照)。
b) 他の材料については,受渡当事者間の協定による。
c) 座金組込みねじの熱処理後の硬さ区分については,JIS B 1130による。
d) 硬さ試験は,JIS Z 2244による。
厚さの基準寸法 h≦0.6 mm:試験力HV2
厚さの基準寸法 0.6 mm<h≦1.2 mm:試験力HV10
厚さの基準寸法 h>1.2 mm:試験力HV30
e) 内径d1及び厚さhの寸法公差には,部品等級Aは適用しない。
7
製品の呼び方
座金の呼び方は,JIS B 1010による。例を次に示す。
例1 呼び径8 mm,並形系列(N形),硬さ区分200 HV,JIS B 1130の附属書Aの方法2で製造する
座金組込みねじ用の加工硬化材(WH)を用いた鋼製平座金の場合
座金組込みねじ用平座金 JIS B 1258−ISO 10673−N−8−200 HV WH
例2 呼び径8 mm,並形系列(N形),硬さ区分200 HV,JIS B 1130の附属書Aの方法2で製造する
座金組込みねじ用の熱処理材(HT)を用いた鋼製平座金の場合
座金組込みねじ用平座金 JIS B 1258−ISO 10673−N−8−200 HV HT
例3 呼び径8 mm,並形系列(N形),JIS B 1130の附属書Aの方法1で製造するSCM435鋼製の座
金組込みねじ用の平座金の場合
座金組込みねじ用平座金 JIS B 1258−ISO 10673−N−8−SCM435
8
表示
8.1
製品の表示
製品の表示については,特に規定しない。
8.2
包装の表示
包装には,外面に次の事項を表示しなければならない。
a) 規格番号又は規格名称
b) 座金の種類
c) 座金の呼び径
6
B 1258:2012
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d) 座金の部品等級
e) 座金の硬さ区分
f)
数量・指定事項
g) 製造業者名又はその略号
7
B 1258:2012
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 1258:2012 座金組込みねじ用平座金−小形,並形及び大形系列−部品等級
A
ISO 10673:2009 Plain washers for screw and washer assemblies−Small, normal and
large series−Product grade A
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
1
一致
2 引用規格
3 用語及び定義
用語及び定義の引用規
格を規定
−
−
追加
JIS B 0101を引用
用語の適合性のために必要
4 種類〜6 製品
仕様及び適用規
格
3〜5
一致
7 製品の呼び方
6
JISとほぼ同じ
追加
JIS B 1010を引用
技術的差異はない。
8 表示
−
追加
製品の表示及び包装の表示を追加 ISO規格見直し時に提案を検討
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 10673:2009,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
B
1
2
5
8
:
2
0
1
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。