B 1178:2009
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 1
5 形状・寸法 ······················································································································ 1
6 ねじ······························································································································· 2
7 機械的性質 ······················································································································ 2
8 材料······························································································································· 2
9 表面状態 ························································································································· 2
10 表面処理 ······················································································································· 2
11 試験・検査 ···················································································································· 2
11.1 形状・寸法 ·················································································································· 2
11.2 ねじ ··························································································································· 2
11.3 機械的性質 ·················································································································· 2
11.4 表面状態 ····················································································································· 3
12 製品の呼び方 ················································································································· 3
13 表示 ····························································································································· 3
13.1 製品の表示 ·················································································································· 3
13.2 包装の表示 ·················································································································· 3
附属書A(参考)基礎ボルトの保証荷重試験装置の一例······························································· 9
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が
あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1178:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
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日本工業規格
JIS
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基礎ボルト
Foundation bolts
1
適用範囲
この規格は,一般に用いる鋼製の基礎ボルト(以下,ボルトという。)の特性について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
JIS B 0209-2 一般用メートルねじ−公差−第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(は
めあい区分)
JIS B 0209-3 一般用メートルねじ−公差−第3部:構造体用ねじの寸法許容差
JIS B 1010 締結用部品の呼び方
JIS B 1044 締結用部品−電気めっき
JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第1部:ボルト,ねじ及び植込みボルト
JIS B 1071 ねじ部品の精度測定方法
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。
4
種類
ボルトの種類は,形状によってL形,J形,LA形及びJA形の4種類とする。
5
形状・寸法
ボルトの形状・寸法は,表1による。
表1−ボルトの形状・寸法
ボルトの種類
形状・寸法
ねじの呼びの範囲
基礎ボルト
L形
表2
M10〜M20
J形
表3
M10〜M48
LA形
表4
M8〜M48
JA形
表5
M10〜M48
2
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ねじ
ボルトのねじは,JIS B 0205-3に規定するメートル並目ねじとし,その公差域クラスはJIS B 0209-3に
規定する8gとする。ただし,ねじ外径の最小は,表2〜表5のd1の最小許容寸法とする。
なお,ねじの公差域クラスについては,特にJIS B 0209-2の6gを必要とする場合は,注文者が指定する
ことができる。また,電気めっきを施したねじの最大許容寸法は,JIS B 0209-3に規定する4hの最大許容
寸法とする。ただし,溶融めっきを施したときのねじ公差は,受渡当事者間の協定による。
7
機械的性質
ボルトの機械的性質は,次による。
a) M36以下のボルトに対する機械的性質は,JIS B 1051で規定する強度区分4.6とする。
b) M42以上のボルトに対する機械的性質は,受渡当事者間の協定による。
8
材料
ボルトの材料は,次による。
a) M36以下のボルトの材料は,JIS B 1051の4.(材料)で規定する炭素鋼とする。
b) M42以上のボルトの材料は,JIS G 3101のSS400又は引張強さ392 N/mm2以上で,硬さ105〜229 HB
のものとする。
9
表面状態
ボルトの表面状態は,使用上有害な割れ,きず,ばり,かえりなどの表面欠陥があってはならない。
10 表面処理
ボルトには,一般に表面処理を施さない。特にめっき又はその他の表面処理を必要とする場合には,受
渡当事者間の協定による。
なお,電気めっきを施す場合には,JIS B 1044による。
11 試験・検査
11.1 形状・寸法
形状・寸法の検査は,JIS B 1071の3.3(各部の寸法の測定方法)又はこれと同等以上の方法によって行
い,箇条5の規定に適合しなければならない。
11.2 ねじ
ねじの検査は,JIS B 1071の3.2(ねじ精度の測定方法)又はこれと同等以上の方法によって行い,箇条
6の規定に適合しなければならない。
なお,電気めっきを施したねじに対する通りねじリングゲージは,JIS B 0209-3に規定する4h用のもの
を用いる。
11.3 機械的性質
M36以下のボルトに対する機械的性質の検査は,JIS B 1051の6.(機械的及び物理的性質の試験項目)
及び8.(試験方法)によって行い,箇条7の規定に適合しなければならない。
ただし,JIS B 1051の試験項目から,くさび引っ張りの強さ,頭部打撃強さ及び表面状態は除く。
受渡し時における機械的性質の検査は,受渡当事者間の協定に基づいて試験成績表を確認するなどの行
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為によって検査の一部を省略することができる。
保証荷重試験における永久伸びを調べる方法の一例を,附属書Aに示す。
11.4 表面状態
表面状態の検査は,目視によって行い,箇条9の規定に適合しなければならない。
12 製品の呼び方
ボルトの呼び方は,JIS B 1010による。
なお,ねじ部長さを注文者が指定した場合には,その長さの値を呼び長さの後に括弧を付けて示す。ね
じの公差域クラスを示す必要がある場合は,ねじの呼び×呼び長さの後に付け加える。ねじ先の形状,表
面処理の種類などの指定事項が注文者からある場合は,必要に応じて付け加える。
例1 基礎ボルトL形で,ねじの呼びがM12,呼び長さが200 mmの場合:
基礎ボルトL形 JIS B 1178−M12×200
例2 基礎ボルトL形で,ねじの呼びがM12,呼び長さが200 mm,ねじ部長さが30 mm,ねじの公
差域クラスが6g,ねじ先が丸先の場合:
基礎ボルトL形 JIS B 1178−M12×200 (30)−6g−丸先
例3 基礎ボルトL形で,ねじの呼びがM42,呼び長さが1 000 mm,材料がSS400の場合:
基礎ボルトL形 JIS B 1178−M42×1 000−SS400
13 表示
13.1 製品の表示
製品の表示については,特に規定しない。
13.2 包装の表示
包装には,外面に次の事項を表示しなければならない。
a) 規格番号又は規格名称
b) 種類
c) ねじの呼び×呼び長さ(ねじ部長さを注文者が指定した場合には,その長さの値を呼び長さの後に括
弧を付けて示す。)
d) ねじの公差域クラス
e) 強度区分(M36以下の場合)
f)
材料(M42以上の場合)
g) 指定事項(例えば,めっきの指定)
h) 数量
i)
製造業者名又はその略号
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表2−L形
単位 mm
ねじの呼び
(d)
d1
b
l1
(約)
R
(約)
z
(約)
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
M10
10
±0.4
25
+6.3
0
40
20
1.5
M12
12
32
+8
0
50
25
2
M16
16
±0.5
40
63
32
2
M20
20
50
80
40
2.5
bはねじ部長さで,この表以外のbを特に必要とする場合は,注文者が指定できる。
転造ねじの場合は,注文者の指定によって,d1をほぼねじの有効径とし,ねじ先の面取り
を省略することができる。
注記 ねじ部品各部の寸法記号は,JIS B 0143を参照。
注a) ボルトの呼び長さ (l) は,表6による。
b) xは,不完全ねじ部の長さで,約2山とする。
c) ねじ先は,平先又は丸先に面取りするものとし,そのいずれかを注文者が指定する。
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表3−J形
単位 mm
ねじの呼び
(d)
d1
b
l1
(約)
R
(約)
z
(約)
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
M10
10
±0.4
25
+6.3
0
45
20
1.5
M12
12
32
+8
0
56
25
2
M16
16
±0.5
40
71
32
2
M20
20
50
90
40
2.5
M24
24
63
+10
0
112
50
3
M30
30
±0.6
80
140
63
3.5
M36
36
±0.7
90
160
71
4
M42
42
±0.8
112
200
90
4.5
M48
48
±0.9
125
+12.5
0
224
100
5
bはねじ部長さで,この表以外のbを特に必要とする場合は,注文者が指定できる。
転造ねじの場合は,注文者の指定によって,d1をほぼねじの有効径とし,ねじ先の面取り
を省略することができる。
注記 ねじ部品各部の寸法記号は,JIS B 0143を参照。
注a) ボルトの呼び長さ (l) は,表6による。
b) xは,不完全ねじ部の長さで,約2山とする。
c) ねじ先は,平先又は丸先に面取りするものとし,そのいずれかを注文者が指定する。
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表4−LA形
単位 mm
ねじの呼び
(d)
d1
b
l1
(約)
a
(約)
R
(約)
z
(約)
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
M8
8
±0.4
20
+6.3
0
32
41
8
1.2
M10
10
30
40
51
10
1.5
M12
12
35
+8
0
50
64
12
2
M16
16
±0.5
40
63
81
16
2
M20
20
50
80
102
20
2.5
M24
24
80
+10
0
100
127
24
3
M30
30
±0.6
90
125
158
30
3.5
M36
36
±0.7
110
140
181
36
4
M42
42
±0.8
125
180
226
42
4.5
M48
48
±0.9
150
+12.5
0
200
252
48
5
bはねじ部長さで,この表以外のbを特に必要とする場合は,注文者が指定できる。
転造ねじの場合は,注文者の指定によって,d1をほぼねじの有効径とし,ねじ先の面取りを省略する
ことができる。
注記 ねじ部品各部の寸法記号は,JIS B 0143を参照。
注a) ボルトの呼び長さ (l) は,表6による。
b) xは,不完全ねじ部の長さで,約2山とする。
c) ねじ先は,平先とし,面取りを施す。
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表5−JA形
単位 mm
ねじの呼び
(d)
d1
b
l1
(約)
a
(約)
z
(約)
基準寸法
許容差
基準寸法
許容差
M10
10
±0.4
30
+6.3
0
35
50
1.5
M12
12
35
+8
0
40
65
2
M16
16
±0.5
40
55
85
2
M20
20
50
70
105
2.5
M24
24
80
+10
0
80
125
3
M30
30
±0.6
90
100
155
3.5
M36
36
±0.7
110
120
190
4
M42
42
±0.8
125
140
220
4.5
M48
48
±0.9
150
+12.5
0
160
250
5
bはねじ部長さで,この表以外のbを特に必要とする場合は,注文者が指定できる。
転造ねじの場合は,注文者の指定によって,d1をほぼねじの有効径とし,ねじ先の面取り
を省略することができる。
注記 ねじ部品各部の寸法記号は,JIS B 0143を参照。
注a) ボルトの呼び長さ (l) は,表6による。
b) xは,不完全ねじ部の長さで,約2山とする。
c) ねじ先は,平先とし,面取りを施す。
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表6−ボルトの呼び長さ
単位 mm
ボルトの
呼び長さ
(l) a), b)
ねじの呼び (d)
M8
M10
M12
M16
M20
M24
M30
M36
M42
M48
125
○
○
160
○
○
○
200
○
○
○
○
250
○
○
○
○
315
○
○
○
○
○
400
○
○
○
○
○
○
○
500
○
○
○
○
○
○
○
630
○
○
○
○
○
○
○
800
○
○
○
○
○
○
○
1 000
○
○
○
○
○
○
1 250
○
○
○
○
○
1 600
○
○
○
○
2 000
○
○
2 500
○
○
注a) 呼び長さ (l) の許容差は,±2 %とする。
b) ボルトの呼び長さは,太線の枠内とする。ただし,この表以外の長さを特に必要とする場合は,
注文者の指定によるものとし,この場合の長さの許容差は,指定のない限り±2 %とする。
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附属書A
(参考)
基礎ボルトの保証荷重試験装置の一例
序文
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
A.1 基礎ボルトの保証荷重試験装置
基礎ボルトの保証荷重試験のときの保証荷重応力に対する永久伸びを調べる試験装置の一例を,図A.1
示す。
図A.1−永久伸び測定装置の一例
参考文献 JIS B 0143 ねじ部品各部の寸法の呼び及び記号