B 1171:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があ
り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1171:1996は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 8678:1988,Cup head square neck bolts with
small head and short neck−Product grade Bを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 1171には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
B 1171:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 形状・寸法 ····················································································································· 2
4. 製品仕様及び適用規格 ······································································································ 4
5. 製品の呼び方 ·················································································································· 4
6. 表示 ······························································································································ 4
6.1 製品の表示 ··················································································································· 4
6.2 包装の表示 ··················································································································· 4
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 1171:2005
角根丸頭ボルト
Cup head square neck bolts
序文 この規格は,1988年に第1版として発行されたISO 8678 Cup head square neck bolts with small head
and short neck−Product grade Bを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表をそ
の説明を付けて附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,ねじの呼びがM6〜M20のもので,部品等級Bの角根丸頭ボルトの特性につ
いて規定する。
この規格の規定以外の要求がある場合には,それらの要求事項を,例えば,JIS B 0205-2,JIS B 0209-2,
JIS B 1009,JIS B 1021及びJIS B 1051から選択するのがよい。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 8678:1988,Cup head square neck bolts with small head and short neck−Product grade B (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0143 ねじ部品各部の寸法の呼び及び記号
備考 ISO 225,Fasteners−Bolts,screws,studs and nuts−Symbols and designations of dimensionsから
の引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部:全体系
備考 ISO 261,ISO general-purpose metric screw threads−General planが,この規格と一致している。
JIS B 0209-2 一般用メートルねじ−公差−第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(は
めあい区分)
備考 ISO 965-2,ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 2 : Limits of sizes for
general purpose external and internal screw threads−Medium qualityが,この規格と一致している。
JIS B 1009 おねじ部品−呼び長さ及びボルトのねじ部長さ
備考 ISO 888,Bolts, screws and studs−Nominal lengths , and thread lengths for general purpose boltsか
らの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS B 1010 締結用部品の呼び方
備考 ISO 8991:1986,Designation system for fastenersが,この規格と一致している。
JIS B 1021 締結用部品の公差−第1部:ボルト,ねじ,植込みボルト及びナット−部品等級A,B
2
B 1171:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
及びC
備考 ISO 4759-1,Tolerances for fasteners−Part 1:Bolts, screws, studs and nuts−Product grades A,B and
Cが,この規格と一致している。
JIS B 1041 締結用部品−表面欠陥 第1部 一般要求のボルト,ねじ及び植込みボルト
備考 ISO 6157-1,Fasteners−Surface discontinuities−Part 1 : Bolts, screws and studs for general
requirementsが,この規格と一致している。
JIS B 1043 締結用部品−表面欠陥 第3部 特殊要求のボルト,ねじ及び植込みボルト
備考 ISO 6157-3,Fasteners−Surface discontinuities−Part 3 : Bolts, screws and studs for special
requirementsが,この規格と一致している。
JIS B 1044 締結用部品−電気めっき
備考 ISO 4042,Fasteners−Electroplated coatingsが,この規格と一致している。
JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第1部:ボルト,ねじ及び植込みボルト
備考 ISO 898-1,Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel−Part 1 : Bolts,
screws and studsが,この規格と一致している。
JIS B 1091 締結用部品−受入検査
備考 ISO 3269,Fasteners−Acceptance inspectionが,この規格と一致している。
JIS B 1099 締結用部品−ボルト,ねじ,植込みボルト及びナットに対する一般要求事項
備考 ISO 8992,Fasteners−General requirements for bolts, screws studs and nutsが,この規格と一致し
ている。
JIS H 8641 溶融亜鉛めっき
備考 ISO 1461,Hot dip galvanized coatings on fabricated iron and steel articles−Specifications and test
methodsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 形状・寸法 形状・寸法は,図1及び表1による。
なお,寸法の呼び及び記号は,JIS B 0143による。
注(1) 不完全ねじ部 u ≦ 2 P
(2) 寸法cは,dWの位置からの距離
図 1 角根丸頭ボルト
3
B 1171:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表 1 寸法
単位 mm
ねじの呼び (d)
M6
M8
M10
M12
M16
M20
P(3)
1
1.25
1.5
1.75
2
2.5
b(4)(参考)
(5)
18
22
26
30
38
46
(6)
−
−
−
−
44
52
c
最大
1.9
2.2
2.5
2.8
3.6
4.2
最小
1.1
1.2
1.5
1.8
2.4
3
dk
最大
14.2
18
22.3
26.6
35
43
ds
最大
6
8
10
12
16
20
最小
ほぼねじの有効径
dw
最小
12.2
15.8
19.6
23.8
31.9
39.9
e(7)
最小
7.64
10.2
12.8
15.37
20.57
25.73
f
最大
3
3
4
4
5
5
最小
2.4
2.4
3.2
3.2
4.2
4.2
k
最大
3.6
4.8
5.8
6.8
8.9
10.9
最小
3
4
5
6
8
10
r
最大
0.5
0.8
0.8
1.2
1.2
1.6
v
最大
6.48
8.58
10.58
12.7
16.7
20.84
最小
5.88
7.85
9.85
11.82
15.82
19.79
l (8)
ls(9) 及び lg(10)
呼び
長さ
ls
最小
lg
最大
ls
最小
lg
最大
ls
最小
lg
最大
ls
最小
lg
最大
ls
最小
lg
最大
ls
最小
lg
最大
最小
最大
12
11.1
12.9
−
5
(14)
13.1
14.9
−
5
−
5.5
16
15.1
16.9
−
5
−
5.5
20
18.95
21.05
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
25
23.95
26.05
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
30
28.95
31.05
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
−
9
35
33.75
36.25
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
−
9
−
10
40
38.75
41.25
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
−
9
−
10
45
43.75
46.25
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
−
9
−
10
50
48.75
51.25
−
5
−
5.5
−
7
−
7.5
−
9
−
10
55
53.5
56.5
32
37
26.75 33
21.5 29
16.25 25
−
9
−
10
60
58.5
61.5
37
42
31.75 38
26.5 34
21.25 30
−
9
−
10
65
63.5
66.5
36.75 43
31.5 39
26.25 35
17
27
−
10
70
68.5
71.5
41.75 48
36.5 44
31.25 40
22
32
−
10
80
78.5
81.5
51.75 58
46.5 54
41.25 50
32
42
21.5 34
90
88.25
91.75
56.5 64
51.25 60
42
52
31.5 44
100
98.25
101.75
66.5 74
61.25 70
52
62
41.5 54
110
108.25
111.75
71.25 80
62
72
51.5 64
120
118.25
121.75
81.25 90
72
82
61.5 74
130
128
132
76
86
65.5 78
140
138
142
86
96
75.5 88
150
148
152
96
106
85.5 98
160
158
162
106 116
95.5 108
注(3) Pは,ねじのピッチ。
(4) 表中の太線より上に該当する呼び長さのものは,全ねじとする。
(5) l ≦ 125 mmの場合。
(6) 125 mm < l ≦ 200 mmの場合。
(7) e(最小)は,頭部座面から0.8f (最小)の位置における値とする。
(8) 呼び長さ(l)が160 mmを超えるものは,20 mmとびとする。
(9) ls(最小)=lg(最大)−5P
(10) lg(最大)=l(呼び)−b
4
B 1171:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4. 製品仕様及び適用規格 製品仕様及び適用規格は,表2による。
表 2 製品仕様及び適用規格
材料
鋼
一般要求事項
JIS B 1099
ねじ
公差域クラス
6 g
適用規格
JIS B 0205-2,JIS B 0209-2
機械的性質
強度区分
4.8,8.8,10.9
適用規格
JIS B 1051
公差
部品等級
B
適用規格
JIS B 1021
表面状態
製造された状態
電気めっきの要求がある場合は,JIS B 1044による。
他の電気めっきの要求がある場合又はその他の表面処理が必要な場合は,
受渡当事者間の協定による。
表面欠陥の限界は,JIS B 1041又はJIS B 1043による。
溶融亜鉛めっきの要求がある場合は,JIS H 8641による。
受入検査
受入検査手順は,JIS B 1091による。
5. 製品の呼び方 製品の呼び方は,JIS B 1010による。
例 ねじの呼びがM12,呼び長さl=80 mmで強度区分8.8の角根丸頭ボルトの呼び方は,次による。
角根丸頭ボルト JIS B 1171−ISO 8678−M12×80−8.8
6. 表示
6.1
製品の表示 製品の表示は,JIS B 1051の9.3(製品の表示)による。
6.2
包装の表示 包装には,外面に次の事項を表示しなければならない。
a) 規格番号及びねじの呼び×呼び長さ
b) ねじの公差域クラス
c) 強度区分
d) 数量・指定事項
e) 製造業者名又はその略号
5
B 1171:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS B 1171:2005 角根丸頭ボルト
ISO 8678:1988,角根丸頭ボルト(小形)―製品等級B
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ごと
の評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:実線の側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1.適用範
囲
ねじの呼びM6〜M20,部品
等級Bの角根丸頭ボルトの
特性について規定
ISO 8678
1
JISと同じ
IDT
−
−
2.引用規
格〜5.製
品の呼び
方
ISO 8678
2〜5
JISと同じ
IDT
−
−
6.表示
製品の表示
包装の表示
−
−
MOD/追加
製品の表示及び包装の表示を追
加
適合性評価のために必要であり,
今後ISO見直し時に提案を検討
する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
─ IDT…………………
─ MOD/追加…………
技術的差異がない。
国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の全体評価欄の記号は,次のとおりである。
─ MOD ……………… 国際規格を修正している。
5
B
1
1
7
1
:
2
0
0
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。