B 1166:2009
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 形状・寸法 ······················································································································ 1
5 ねじ······························································································································· 1
6 機械的性質 ······················································································································ 1
7 材料······························································································································· 2
8 表面状態························································································································· 2
8.1 表面粗さ ······················································································································ 2
8.2 外観 ···························································································································· 2
9 表面処理························································································································· 2
10 試験・検査 ···················································································································· 2
10.1 形状・寸法 ·················································································································· 2
10.2 ねじ ··························································································································· 2
10.3 機械的性質 ·················································································································· 2
10.4 表面状態 ····················································································································· 2
11 製品の呼び方 ················································································································· 2
12 表示 ····························································································································· 3
12.1 製品の表示 ·················································································································· 3
12.2 包装の表示 ·················································································································· 3
B 1166:2009
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が
あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1166:1995は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
B 1166:2009
T溝ボルト
T-Slot bolts
1
適用範囲
この規格は,T溝 (JIS B 0952) にはめ合わせて用いる鋼製のT溝ボルト(以下,ボルトという。)の特
性について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
JIS B 0209-2 一般用メートルねじ−公差−第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(は
めあい区分)
JIS B 0209-3 一般用メートルねじ−公差−第3部:構造体用ねじの寸法許容差
JIS B 0952 工作機械のテーブル−T溝及びそのボルト
JIS B 1010 締結用部品の呼び方
JIS B 1044 締結用部品−電気めっき
JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第1部:ボルト,ねじ及び植込みボルト
JIS B 1071 ねじ部品の精度測定方法
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。
4
形状・寸法
ボルトの形状・寸法は,表1及び表2による。
5
ねじ
ボルトのねじは,JIS B 0205-3に規定するメートル並目ねじとし,ねじの公差域クラスはJIS B 0209-2
に規定する6gとする。
なお,電気めっきを施したねじの最大許容寸法は,JIS B 0209-3に規定する4hの最大許容寸法とする。
6
機械的性質
ボルトの機械的性質は,次による。
2
B 1166:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) M36以下のボルトの機械的性質は,JIS B 1051で規定する強度区分6.8及び8.8とする。
b) M42以上のボルトの機械的性質は,受渡当事者間の協定による。
7
材料
ボルトの材料は,M36以下のものはJIS B 1051の4.(材料)で規定する炭素鋼とし,M42以上のものは
受渡当事者間の協定による。
8
表面状態
8.1
表面粗さ
ボルトの全面の表面粗さは,Rz 25とする。
8.2
外観
ボルトの外観は,使用上有害な割れ,きず,ばり,かえりなどの表面欠陥があってはならない。
9
表面処理
ボルトには,一般に表面処理を施さない。特にめっき又はその他の表面処理を必要とする場合には,受
渡当事者間の協定による。
なお,電気めっきを施す場合は,JIS B 1044による。
10 試験・検査
10.1 形状・寸法
形状・寸法の検査は,JIS B 1071の3.3(各部の寸法の測定方法)又はこれと同等以上の方法によって行
い,箇条4の規定に適合しなければならない。
10.2 ねじ
ねじの検査は,JIS B 1071の3.2(ねじ精度の測定方法)又はこれと同等以上の方法によって行い,箇条
5の規定に適合しなければならない。
なお,電気めっきを施したねじに対する通りねじリングゲージは,JIS B 0209-3に規定する4h用のもの
を用いる。
10.3 機械的性質
M36以下のボルトに対する機械的性質の検査は,JIS B 1051の6.(機械的及び物理的性質の試験項目)
及び8.(試験方法)によって行い,箇条6の規定に適合しなければならない。M42以上のボルトに対する
機械的性質の検査は,受渡当事者間の協定による。
10.4 表面状態
表面状態は,次による。
a) 表面粗さの検査は,JIS B 1071の3.1(表面粗さの測定方法)又はこれと同等以上の方法によって行い,
8.1の規定に適合しなければならない。
b) 外観の検査は,目視によって行い,8.2の規定に適合しなければならない。
11 製品の呼び方
ボルトの呼び方は,JIS B 1010による。
なお,ねじ部長さを注文者が指定した場合には,その長さの値をねじの呼び長さの後に括弧を付けて示
3
B 1166:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
す。ねじ先の形状,表面処理の種類などの指定事項が注文者からある場合は,必要に応じて付け加える。
例1 T溝ボルトで,ねじの呼びがM8,呼び長さが40 mm,強度区分が6.8の場合:
T溝ボルト JIS B 1166−M8×40−6.8
例2 T溝ボルトで,ねじの呼びがM8,呼び長さが40 mm,ねじ部長さが25 mm,ねじ先が丸先の
場合:
T溝ボルト JIS B 1166−M8×40(25)−丸先
例3 T溝ボルトで,ねじの呼びがM42,呼び長さが160 mm,材料がS45Cの場合:
T溝ボルト JIS B 1166−M42×160−S45C
12 表示
12.1 製品の表示
製品の表示については,規定しない。
12.2 包装の表示
包装には,外面に次の事項を表示しなければならない。
a) 規格番号又は規格名称
b) ねじの呼び×呼び長さ(ねじ部長さを注文者が指定した場合には,その長さの値をねじの呼び長さの
後に括弧を付けて示す。)
c) 強度区分(M36以下の場合)
d) 材料(M42以上の場合)
e) 指定事項(例えば,めっきの指定)
f)
数量
g) 製造業者名又はその略号
4
B 1166:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1−T溝ボルト
単位 mm
T溝の
呼び
寸法
d
ds
s
k
z
f
r
A−B
E
ねじの
呼び
基準
寸法
許容差
基準
寸法
許容差
基準
寸法
許容差
約
最大
最大
最大
最大
5
M4
4
0
−0.18
9
±0.29
3
±0.2
0.8
1
0.3
0.2
1°
6
M5
5
10
4
±0.24
0.9
1.6
0.3
8
M6
6
13
±0.35
6
±0.29
1
0.5
0.3
10
M8
8
0
−0.22
15
6
1.2
0.4
12
M10
10
18
7
1.5
2.5
0.8
0.5
14
M12
12
0
−0.27
22
±0.42
8
2
0.7
18
M16
16
28
10
2
1.2
0.8
22
M20
20
0
−0.33
34
±0.5
14
±0.35
2.5
0.9
28
M24
24
43
18
3
4
1.6
1.2
36
M30
30
53
±0.6
23
±0.42
3.5
6
1.5
42
M36
36
0
−0.39
64
28
4
2
1.8
48
M42
42
75
32
±0.5
4.5
2.1
54
M48
48
85
±0.7
36
5
2.4
ねじ先の形状は,平先又は丸先のいずれでもよい。ただし,特に必要がある場合は,そのいずれかを注文者が指
定できる。
注a) 首下には必ず丸みを付ける。
b) 呼び長さ (l),ねじ部長さ (b) 及び不完全ねじ部の長さ (x) は,表2による。
c) 頭部の角部は,約0.1 mmの面取りを施す。
5
B 1166:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2−T溝ボルトの呼び長さ(l)及びねじ部長さ(b)
単位 mm
T溝の呼び
寸法
5
6
8
10
12
14
18
22
28
36
42
48
54
ねじの呼び
(d)
M4
M5
M6
M8
M10
M12
M16
M20
M24
M30
M36
M42
M48
ねじ部長さ (b)
呼び
長さ
(l)
20
10
10
25
15
15
15
15
15
32
15
15
15
20
20
20
40
18
18
18
25
25
25
50
18
18
18
25
25
25
25
25
65
20
25
30
30
30
30
30
80
30
30
30
30
40
40
100
40
40
40
40
50
60
125
45
50
50
50
60
70
80
160
60
60
60
70
70
70
80
90
200
80
80
80
80
80
80
100
250
100
100
100
100
100
90
100
320
125
125
125
125
125
125
400
160
160
160
160
160
160
500
200
200
200
200
200
上表の呼び長さ(l)及びねじ部長さ(b)は,各ボルトの呼びに対して推奨する数値である。
呼び長さ(l)及びねじ部長さ(b)は,注文者の指定によって上表以外のものを使用することができる。
注a) 不完全ねじ部の長さ(x)は,約2山とする。
b) 呼び長さ(l)及びねじ部長さ(b)の許容差は,注文者の指定がない場合には,表3及び表4による。
表3−呼び長さ(l)の許容差
単位 mm
呼び長さ(l)の区分
呼び長さ(l)の許容差
M4〜M24
M27〜M48
50以下
±0.5
±0.8
50を超え 120以下
±0.7
±1.1
120を超え 250以下
±0.9
±1.4
250を超えるもの
±1.2
±1.8
6
B 1166:2009
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表4−ねじ部長さ(b)の許容差
単位 mm
ねじ部長さ(b)の区分
ねじ部長さの許容差
30以下
+3
0
30を超え 50以下
+4
0
50を超え 80以下
+5
0
80を超え 120以下
+7
0
120を超えるもの
+10
0