B 1127:2015
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 形状・寸法,製品仕様及び製品の呼び方 ··············································································· 2
5 表示······························································································································· 5
5.1 製品の表示 ··················································································································· 5
5.2 包装の表示 ··················································································································· 5
附属書A(規定)頭部及びフランジ部に対するゲージ検査 ··························································· 6
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7
B 1127:2015
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1127:2009は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 1127:2015
フランジ付き六角タッピンねじ
Hexagon flange head tapping screws
序文
この規格は,2012年に第2版として発行されたISO 10509を基に,対応する部分(形状・寸法,製品仕
様及び製品の呼び方)についてはこれを編集し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格で
ある。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の
一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,ねじの呼びST2.2〜ST9.5のフランジ付き六角タッピンねじの特性について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 10509:2012,Hexagon flange head tapping screws(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
JIS B 0143 締結用部品−ねじ部品の寸法の記号及び意味
注記 対応国際規格:ISO 225:2010,Fasteners−Bolts, screws, studs and nuts−Symbols and descriptions
of dimensions(IDT)
JIS B 1007 タッピンねじのねじ部
注記 対応国際規格:ISO 1478:1999,Tapping screws thread(IDT)
JIS B 1010 締結用部品の呼び方
JIS B 1021 締結用部品の公差−第1部:ボルト,ねじ,植込みボルト及びナット−部品等級A,B
及びC
注記 対応国際規格:ISO 4759-1:2000,Tolerances for fasteners−Part 1: Bolts, screws, studs and nuts−
Product grades A, B and C(IDT)
JIS B 1044 締結用部品−電気めっき
注記 対応国際規格:ISO 4042:1999,Fasteners−Electroplated coatings(IDT)
JIS B 1046 締結用部品−非電解処理による亜鉛フレーク皮膜
2
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注記 対応国際規格:ISO 10683:2000,Fasteners−Non-electrolytically applied zinc flake coatings(IDT)
JIS B 1047 耐食ステンレス鋼製締結用部品の不動態化
注記 対応国際規格:ISO 16048:2003,Passivation of corrosion-resistant stainless-steel fasteners(IDT)
JIS B 1054-4 耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質−第4部:タッピンねじ
注記 対応国際規格:ISO 3506-4:2009,Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel
fasteners−Part 4: Tapping screws(IDT)
JIS B 1055 熱処理を施した鋼製タッピンねじ−機械的性質
注記 対応国際規格:ISO 2702:2011,Heat-treated steel tapping screws−Mechanical properties(IDT)
JIS B 1091 締結用部品−受入検査
注記 対応国際規格:ISO 3269:2000,Fasteners−Acceptance inspection(IDT)
JIS B 1099 締結用部品−ボルト,小ねじ,植込みボルト及びナットに対する一般要求事項
注記 対応国際規格:ISO 8992:2005,Fasteners−General requirements for bolts, screws, studs and nuts
(IDT)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。
4
形状・寸法,製品仕様及び製品の呼び方
フランジ付き六角タッピンねじの形状・寸法,製品仕様及び製品の呼び方は,表1による。
なお,頭部及びフランジ部に対するゲージ検査は,附属書Aによる。
表1−フランジ付き六角タッピンねじの形状・寸法,製品仕様及び製品の呼び方
種類
形状・寸法
製品仕様
製品の呼び方(例)
フランジ付き六角タッピンねじ
図1及び表2
表3
表4
形状・寸法の記号は,JIS B 0143による。
製品の呼び方は,JIS B 1010による。
3
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a) C形
b) F形
c) R形
1
面取り又は丸み
注a) くぼみ(任意)
b) aは,完全な谷底形状が存在する最初の箇所から頭部座面までの長さ。
図1−フランジ付き六角タッピンねじ(C形,F形及びR形)の形状
4
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表2−フランジ付き六角タッピンねじ(C形,F形及びR形)の寸法
単位 mm
ねじの呼び
ST2.2
ST2.9
ST3.5
ST4.2
ST4.8
ST5.5
ST6.3
ST8
ST9.5
P a)
0.8
1.1
1.3
1.4
1.6
1.8
1.8
2.1
2.1
a
最大
0.8
1.1
1.3
1.4
1.6
1.8
1.8
2.1
2.1
da
最大
2.8
3.5
4.1
4.9
5.6
6.3
7.3
9.2
10.7
dc
最大
4.5
6.4
7.5
8.5
10.0
11.2
12.8
16.8
21.0
最小
4.1
5.9
6.9
7.8
9.3
10.3
11.8
15.5
19.3
c
最小
0.3
0.4
0.5
0.6
0.6
0.8
1.0
1.2
1.4
s
最大(基準寸法)
3.00
4.00
5.00
5.50
7.00
7.00
8.00
10.00
13.00
最小
2.86
3.82
4.82
5.32
6.78
6.78
7.78
9.78
12.73
e
最小
3.16
4.27
5.36
5.92
7.55
7.55
8.66
10.89
14.16
k
最大
2.2
3.2
3.8
4.3
5.2
6.0
6.7
8.9
10.7
kw
最小
0.85
1.25
1.60
1.80
2.20
2.50
2.80
3.70
4.60
r
最小
0.1
0.1
0.1
0.2
0.2
0.2
0.3
0.4
0.4
r2
最大
0.1
0.2
0.2
0.2
0.3
0.3
0.4
0.5
0.6
y
(参考)
C形
2.0
2.6
3.2
3.7
4.3
5.0
6.0
7.5
8.0
F形
1.6
2.1
2.5
2.8
3.2
3.6
3.6
4.2
4.2
R形
−
−
2.7
3.2
3.6
4.3
5.0
6.3
−
l b)
呼び
長さ
C形及びR形
F形
最小
最大
最小
最大
4.5
3.7
5.3
3.7
4.5
−
−
−
−
−
−
−
−
6.5
5.7
7.3
5.7
6.5
−
−
−
−
−
−
−
9.5
8.7
10.3
8.7
9.5
−
−
−
−
13
12.2
13.8
12.2
13.0
−
−
16
15.2
16.8
15.2
16.0
−
19
18.2
19.8
18.2
19.0
22
21.2
22.8
20.7
22.0
25
24.2
25.8
23.7
25.0
32
30.7
33.3
30.7
32.0
38
36.7
39.3
36.7
38.0
45
43.7
46.3
43.5
45.0
50
48.7
51.3
48.5
50.0
− 太線の枠内の呼び長さが,推奨する呼び長さの範囲である。
注a) Pは,ねじのピッチ。
b) 上段の太線より短い長さ(−印)のものは,製造してはならない。
5
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表3−フランジ付き六角タッピンねじ(C形,F形及びR形)の製品仕様
材料
鋼
ステンレス鋼
一般要求事項
JIS B 1099
ねじ
JIS B 1007
機械的性質
適用規格
JIS B 1055
JIS B 1054-4
公差
部品等級
A
適用規格
JIS B 1021
仕上げ−皮膜
表面処理なし
電気めっきの要求がある場合に
は,JIS B 1044による。
不動態化の方法は,JIS B 1047
による。
非電解処理による亜鉛フレーク
皮膜の要求がある場合は,JIS B
1046による。
付加的な要求又はその他の仕上げ若しくは皮膜については,受渡当
事者間の協定による。
受入検査
受入検査は,JIS B 1091による。
表4−フランジ付き六角タッピンねじ(C形,F形及びR形)の製品の呼び方の例
例
製品
ねじの呼びST3.5,ねじ先がR形,呼び長さl=16 mmのJIS B 1055による鋼製(St)の
フランジ付き六角タッピンねじの場合
呼び方
フランジ付き六角タッピンねじ JIS B 1127−ISO 10509−ST3.5×16−St−R
製品
ねじの呼びST3.5,ねじ先がR形,呼び長さl=16 mmのJIS B 1054-4によるステンレス
鋼製(A4-20H)のフランジ付き六角タッピンねじの場合
呼び方
フランジ付き六角タッピンねじ JIS B 1127−ISO 10509−ST3.5×16−A4-20H−R
注記 図1,表2,表3及び表4は,ISO 10509に一致している。
5
表示
5.1
製品の表示
フランジ付き六角タッピンねじの製品に対する表示は,一般に施さない。
5.2
包装の表示
この規格の全ての要求事項に適合した製品の包装には,外面に次の事項を表示する。
a) 規格名称又は規格番号
b) タッピンねじの種類
c) ねじ先の種類
d) ねじの呼び×呼び長さ
e) 材料(材料の表示は,一般名称によるものでもよい。)
f)
数量
g) 指定事項(必要がある場合,例えば,表面処理の指定。)
h) 製造業者名又はその略号(略号には,なるべく登録商標を用いる。)
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附属書A
(規定)
頭部及びフランジ部に対するゲージ検査
六角部の高さ,頭部の有効高さ,角の隅肉の盛り上がり及び対角距離が規定値を同時に満足しているか
どうかを実証するために,二つのリングゲージA及びBを用いて検査する(図A.1及び表A.1参照)。
ゲージAは,六角頭部の上から挿入して,フランジ部の上に着座させる。
ゲージBは,ボルトの軸線と垂直に六角頭部頂面に載せる。二つのゲージが接触しなければ合格とする。
1
ゲージA
2
ゲージB
Wa, min=対角距離の理論上の最大値
Wb, max=最小対角距離−0.01 mm
Ta, max=最小有効高さkw
図A.1−頭部及びフランジ部に対するゲージ検査
表A.1−ゲージの寸法
単位 mm
ねじの呼び
ゲージA
ゲージB
Wa
Ta
Wb
Tb
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最小
ST2.2
3.48
3.47
0.85
0.84
3.15
3.14
2
ST2.9
4.63
4.62
1.25
1.24
4.26
4.25
2
ST3.5
5.78
5.77
1.60
1.59
5.35
5.34
2
ST4.2
6.36
6.35
1.80
1.79
5.91
5.90
3
ST4.8
8.09
8.08
2.20
2.19
7.54
7.53
3
ST5.5
8.09
8.08
2.50
2.49
7.54
7.53
3
ST6.3
9.25
9.24
2.80
2.79
8.65
8.64
3
ST8
11.56
11.55
3.70
3.69
10.88
10.87
4
ST9.5
15.02
15.01
4.60
4.59
14.15
14.14
4
7
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 1127:2015 フランジ付き六角タッピンねじ
ISO 10509:2012,Hexagon flange head tapping screws
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 フランジ付き六角
タッピンねじにつ
いて規定。
1
JISと同じ
一致
−
3 用語及び
定義
主な用語について
引用元を規定。
−
−
追加
用語であり技術的な差異はない。
4 形状・寸
法,製品仕
様及び製品
の呼び方
製品の形状・寸法,
製品仕様及び製品
の呼び方を規定。
3
形状・寸法を規定
変更
JISは,ISO規格の三つの箇条を一
つにまとめたものであり,技術的差
異はない。
ただし,JISは,注記に製品の呼び
方のJISを記載。
4
製品仕様を規定
5
製品の呼び方を規定
5 表示
製品及び包装の表
示を規定。
−
−
追加
JISは,JISマーク制度を運用してい
るため,表示事項を追加した。
適合性評価のために必要。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 10509:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
B
1
1
2
7
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。