B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 2
3 硬さ区分の表し方,表示及び仕上げ ····················································································· 3
3.1 硬さ区分の表し方 ·········································································································· 3
3.2 表示 ···························································································································· 3
3.3 仕上げ ························································································································· 4
4 化学成分························································································································· 4
5 機械的性質 ······················································································································ 5
5.1 一般 ···························································································································· 5
5.2 六角穴付き止めねじの保証トルク······················································································ 5
5.3 硬さ ···························································································································· 6
6 試験······························································································································· 6
6.1 六角穴付き止めねじの保証トルク試験················································································ 6
6.2 止めねじに対する硬さ試験 ······························································································ 7
附属書A(参考)ステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分 ······························································ 8
附属書B(参考)オーステナイト系ステンレス鋼の成分仕様(ISO 683-13:1986からの抜粋) ············· 11
附属書C(参考)冷間加工用オーステナイト系ステンレス鋼(ISO 4954:1993からの抜粋) ··············· 12
附属書D(参考)オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)における
粒界腐食の時間−温度線図 ······························································································ 13
附属書E(参考)オーステナイト系ステンレス鋼の磁性 ······························································ 14
附属書JA(参考)ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表) ························ 15
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 1054-3:2001は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 1054の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 1054-1 第1部:ボルト,小ねじ及び植込みボルト
JIS B 1054-2 第2部:ナット
JIS B 1054-3 第3部:引張力を受けない止めねじ及び類似のねじ部品
JIS B 1054-4 第4部:タッピンねじ
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日本工業規格 JIS
B 1054-3:2013
(ISO 3506-3:2009)
耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質−
第3部:引張力を受けない止めねじ及び
類似のねじ部品
Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel fasteners-
Part 3: Set screws and similar fasteners not under tensile stress
序文
この規格は,2009年に第2版として発行されたISO 3506-3を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,10 ℃〜35 ℃の環境温度の範囲で試験したときの,オーステナイト系ステンレス鋼製の引
張力を受けない止めねじ及び類似のねじ部品の機械的性質について規定する。機械的性質は,この環境温
度より高い温度又は低い温度では変化する。
この規格は,次の止めねじ及び類似のねじ部品に適用する。
− ねじの呼び径dが,1.6 mm以上で24 mm以下のもの
− JIS B 0205-1による一般用メートルねじで,ねじの呼び径とピッチとの組合せがJIS B 0205-2及びJIS
B 0205-3によるもの
− 任意の形状
この規格は,溶接性能などの特殊な性質が要求される止めねじ及び類似のねじ部品には適用しない。
注記 硬さ区分に関する機械的性質の要求事項を全て満たしている場合には,この規格の鋼種区分及
び硬さ区分の表し方の体系は,この規格で規定する範囲外の寸法(例えば,d>24 mm)に対し
ても適用することができる。
この規格は,特定の環境における耐食又は耐酸化性については規定しない。
この規格の目的は,耐食ステンレス鋼製止めねじ及び類似のねじ部品を幾つかの硬さ区分に分類するこ
とである。
高温又は氷点下の温度で使用する場合,耐食及び耐酸化の性能及び機械的性質については,それぞれの
特殊な使用条件に合うように受渡当事者間で決めることができる。高温域における炭素含有量に依存する
粒界腐食の危険の度合いを,附属書Dに示す。
全てのオーステナイト系ステンレス鋼の止めねじ及び類似のねじ部品は,通常,固溶化熱処理後の状態
では非磁性であるが,冷間加工後に磁気的性質が現れるものがある(附属書E参照)。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
2
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
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ISO 3506-3:2009,Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel fasteners−Part 3: Set
screws and similar fasteners not under tensile stress(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
注記 対応国際規格:ISO 68-1:1998,ISO general purpose screw threads−Basic profile−Part 1: Metric
screw threads(IDT)
JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部:全体系
注記 対応国際規格:ISO 261:1998,ISO general purpose metric screw threads−General plan(IDT)
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
注記 対応国際規格:ISO 262:1998,ISO general purpose metric screw threads−Selected sizes for screws,
bolts and nuts(IDT)
JIS B 0209-3 一般用メートルねじ−公差−第3部:構造体用ねじの寸法許容差
JIS B 1047 耐食ステンレス鋼製締結用部品の不動態化
注記 対応国際規格:ISO 16048:2003,Passivation of corrosion-resistant stainless-steel fasteners(IDT)
JIS B 1053 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第5部:引張力を受けない止めねじ及び
類似のねじ部品
注記 対応国際規格:ISO 898-5:1998,Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy
steel−Part 5: Set screws and similar threaded fasteners not under tensile stresses(IDT)
JIS B 1092 締結用部品−品質保証システム
注記 対応国際規格:ISO 16426:2002,Fasteners−Quality assurance system(IDT)
JIS G 0573 ステンレス鋼の65 %硝酸腐食試験方法
注記 対応国際規格:ISO 3651-1:1998,Determination of resistance to intergranular corrosion of stainless
steels−Part 1: Austenitic and ferritic-austenitic (duplex) stainless steels−Corrosion test in nitric acid
medium by measurement of loss in mass (Huey test)(MOD)
JIS G 0575 ステンレス鋼の硫酸・硫酸銅腐食試験方法
注記 対応国際規格:ISO 3651-2:1998,Determination of resistance to intergranular corrosion of stainless
steels−Part 2: Ferritic, austenitic and ferritic-austenitic (duplex) stainless steels−Corrosion test in
media containing sulfuric acid(MOD)
JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験−試験方法
注記 ISO 6506-1:2005,Metallic materials−Brinell hardness test−Part 1: Test method(MOD)
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
注記 ISO 6507-1:2005,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method(MOD)
JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法
注記 ISO 6508-1:2005,Metallic materials−Rockwell hardness test−Part 1: Test method (scales A, B, C,
D, E, F, G, H, K, N, T)(MOD)
3
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3
硬さ区分の表し方,表示及び仕上げ
3.1
硬さ区分の表し方
ステンレス鋼製止めねじ及び類似のねじ部品の材料の鋼種区分及び機械的性質の硬さ区分に対する表し
方の体系を,図1に示す。ステンレス鋼製止めねじ及び類似のねじ部品に対する硬さ区分の表し方は,ハ
イフン(-)によって分けた二つのブロックから構成し,第1ブロックは材料の鋼種区分を表し,第2ブロ
ックは製品の機械的性質の硬さ区分を表す。
鋼種区分(第1ブロック)の表し方は,次による。
− A:オーステナイト系ステンレス鋼
これは鋼種分類を示し,鋼種に含まれる化学成分の範囲を1桁の数字で示す(表2参照)。
硬さ区分(第2ブロック)は,最小ビッカース硬さの1/10を2桁で示し,その後に硬さを意味するH
を付けて表す(表1参照)。
表1−機械的性質に対する硬さ区分の表し方
硬さ区分
12H
21H
ビッカース硬さ,HV(最小)
125
210
例 A1-12H:軟質で最小硬さ125 HVのオーステナイト系ステンレス鋼
注a) 図1で分類した鋼種分類及び鋼種区分は,附属書Aに示しており,
表2の化学成分によって規定する。
b) 炭素含有量が0.03 %を超えない低炭素オーステナイト系ステンレス
鋼の場合には,“L”の文字を付け加えて表示することができる。
例 A4L-21H
c) JIS B 1047に従って不動態化した止めねじ及び類似のねじ部品の場
合には,“P”の文字を付け加えて表示することができる。
例 A4-21HP
図1−ステンレス鋼製の止めねじ及び類似のねじ部品の材料の鋼種区分及び
機械的性質の硬さ区分に対する表し方の体系
3.2
表示
3.2.1
一般
止めねじ及び類似のねじ部品に対する表示は,必ずしも施す必要はない。
表示を施す場合は,この規格の仕様によって製造した止めねじ及び類似のねじ部品には,3.1の硬さ区分
の表し方を適用し,3.2.2及び3.2.3の規定によって表示を施さなければならない。ただし,3.1の硬さ区分
鋼種分類a)
オーステナイト系
鋼種区分a)
硬さ区分c)
A1 A2 b) A3 A4 b) A5
軟質
冷間
加工
12H
21H
4
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の表し方と3.2.3による表示は,この規格の全ての要求事項を満たす場合にだけ適用する。
3.2.2
製造業者の識別記号
技術的に可能であれば,製造業者の識別記号の表示は,硬さ区分を表示する全ての止めねじ及び類似の
ねじ部品に対して,製造工程中に施さなければならない。硬さ区分の表示を施さない止めねじ及び類似の
ねじ部品でも,製造業者の識別記号の表示を施すのが望ましい。
3.2.3
止めねじ及び類似のねじ部品
止めねじ及び類似のねじ部品に表示を施す場合は,3.1を適用し,明瞭に表示を施さなければならない。
表示には鋼種区分及び硬さ区分を含むことが望ましい。
3.2.4
包装
全ての種類の全てのサイズの止めねじ及び類似のねじ部品に対して,個々の包装には,(例えば,ラべル
を貼ることによって)表示を施さなければならない。包装の表示には,製造業者及び販売業者,又はいず
れかの識別記号,図1による鋼種区分及び硬さ区分の記号,並びにJIS B 1092に規定する製造ロット番号
を含めなければならない。
3.3
仕上げ
特に指定がない限り,この規格による止めねじ及び類似のねじ部品は,表面がきれいで光沢のある状態
で供給しなければならない。最大の耐食性をもたせるために,不動態化処理(パッシベーション,
passivation)を施すのが望ましい。不動態化処理が要求される場合には,JIS B 1047に従って行わなければ
ならない。不動態化処理が施された止めねじ及び類似のねじ部品には,鋼種区分及び硬さ区分の記号に続
けて付加的な記号“P”を表示することができる[図1の注c) 参照]。
特殊な注文で製造された止めねじ及び類似のねじ部品に対しては,止めねじ及び類似のねじ部品とラベ
ルの双方に付加的な表示を施すのが望ましい。既に製造された在庫の品を発送する場合の止めねじ及び類
似のねじ部品に対しては,ラベルに付加的な表示を施すのが望ましい。
4
化学成分
この規格による止めねじ及び類似のねじ部品に適合するステンレス鋼の化学成分を,表2に示す。
注記 表2の化学成分は,関連する鋼種区分に対してJIS B 1054-1の表1に規定された化学成分と一
致している。
鋼種区分ごとに規定された範囲内での化学成分の最終的選択は,受渡当事者間の協定がない場合,製造
業者の任意とする。
粒界腐食の危険がある場合には,JIS G 0573又はJIS G 0575による試験の実施が望ましい。このような
場合,鋼種区分A3及びA5の安定化ステンレス鋼又は炭素含有量が0.03 %を超えない鋼種区分A2及び
A4のステンレス鋼を推奨する。
5
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表2−ステンレス鋼の鋼種区分−化学成分
鋼種
分類
鋼種
区分
化学成分a)
質量分率 %
C
Si
Mn
P
S
Cr
Mo
Ni
Cu
オーステ
ナイト系
A1 b) c) d)
0.12
1
6.5
0.2
0.15〜0.35
16〜19
0.7
5〜10
1.75〜2.25
A2 f) g)
0.10
1
2
0.05
0.03
15〜20
−e)
8〜19
4
A3 h)
0.08
1
2
0.045
0.03
17〜19
−e)
9〜12
1
A4 g) i)
0.08
1
2
0.045
0.03
16〜18.5
2〜3
10〜15
4
A5 h) i)
0.08
1
2
0.045
0.03
16〜18.5
2〜3
10.5〜14
1
注記1 特定の目的をもつステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分の適用に関する説明を,附属書Aに示す。
注記2 ISO 683-13及びISO 4954で規定されているステンレス鋼の例を,それぞれ附属書B及び附属書Cに示す。
注a) 値は,ほかに示すものがなければ,最大を示す。
b) 硫黄(S)は,セレン(Se)に置き換えてもよい。
c) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以下の場合は,マンガン(Mn)の含有量を5 %以上にしなければならない。
d) ニッケル(Ni)の含有量が8 %を超える場合には,銅(Cu)の含有量に下限はない。
e) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。ただし,モリブデンの含有量の制限が必要な場合は,
購入者が注文時に指定しなければならない。
f) クロム(Cr)の含有量が17 %以下の場合には,ニッケル(Ni)の含有量の最小を12 %とするのがよい。
g) 炭素(C)の含有量が0.03 %以下のオーステナイト系ステンレス鋼に対しては,窒素(N)の含有量は,最大
0.22 %まで含んでもよい。
h) 安定化のために,チタン(Ti)の含有量は,炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %までとするか,ニ
オブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量は,炭素(C)の含有量の10倍以上で,最大1.0 %までとす
る。
i) 直径の大きいもので,規定の機械的性質を満足させるために,炭素含有量を多くすることは,製造業者の任
意であるが,オーステナイト系ステンレス鋼に対しては,0.12 %を超えてはならない。
5
機械的性質
5.1
一般
この規格による止めねじ及び類似のねじ部品の機械的性質は,表3及び表4に規定する値に適合しなけ
ればならない。
受入れ目的に対する機械的性質は,5.2及び5.3を適用し,6.1及び6.2によって試験しなければならない。
5.2
六角穴付き止めねじの保証トルク
六角穴付き止めねじは,表3に規定した保証トルクに適合しなければならない。
6
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表3−要求保証トルク
ねじの
呼び径
d
試験する止めねじの最小呼び長さl a)
mm
硬さ区分
12H
21H
平先
とがり先
棒先
くぼみ先
保証トルク(最小)
Nm
1.6
2.5
3
3
2.5
0.03
0.05
2
4
4
4
3
0.06
0.1
2.5
4
4
5
4
0.18
0.3
3
4
5
6
5
0.25
0.42
4
5
6
8
6
0.8
1.4
5
6
8
8
6
1.7
2.8
6
8
8
10
8
3
5
8
10
10
12
10
7
12
10
12
12
16
12
14
24
12
16
16
20
16
25
42
16
20
20
25
20
63
105
20
25
25
30
25
126
210
24
30
30
35
30
200
332
注a) 試験する止めねじの最小呼び長さlは,製品規格において,網かけが施してな
い呼び長さの中の最小長さであって,その長さは,標準的な六角穴の深さtが
適用される最小の製品である。
5.3
硬さ
止めねじは,表4に規定する硬さに適合しなければならない。
表4−硬さ
試験方法
硬さ区分
12H
21H
硬さ
ビッカース硬さHV
125〜209
≧210
ブリネル硬さHBW
123〜213
≧214
ロックウェル硬さHRB
70〜95
≧96
6
試験
6.1
六角穴付き止めねじの保証トルク試験
止めねじを,図2に示すように上端が試験ブロックの上面より中側に入るように挿入し,その状態で止
めねじの先端が固定された台に当たるように取り付ける。図2は,支えボルトを用いて,試験ブロックの
反対側から止めねじのねじ先端に向かってねじ込んで固定した例である。
六角テストビットは,二面幅sの許容差がh9,対角距離の最小値が二面幅の最小値×1.13,硬さが50 HRC
〜55 HRCのものとする。ビットの先端が六角穴の底に当たるまで差し込み,表3の保証トルクを加えた
とき,止めねじが破損又は割れを起こすことなく,この保証トルク値に耐えなければならない。
なお,この試験に用いるトルクレンチの校正は,正しく管理されたものでなければならない。
保証トルク試験によって六角穴に生じた目視できるきずを,不合格の理由にしてはならない。
7
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1
トルクレンチ
2
試験状態の止めねじ
3
試験ブロック:硬さ50 HRC以上,めねじの公差域クラス5H(JIS B 0209-3による。)
4
支えボルト:硬さ450 HV〜570 HV
図2−トルク試験装置
6.2
止めねじに対する硬さ試験
硬さ試験は,JIS Z 2243(HBW),JIS Z 2244(HV)又はJIS Z 2245(HRB)によって行う。疑義が生じ
た場合には,ビッカース硬さによって合否を判定する(表4参照)。
試験の手順は,JIS B 1053による。
8
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附属書A
(参考)
ステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分
A.1 一般
JIS B 1054規格群に引用する鋼種分類は,次の鋼種区分A1〜A5,C1〜C4及びF1とする。
− オーステナイト系
A1〜A5
− マルテンサイト系
C1〜C4
− フェライト系
F1
この附属書は,これらの鋼種分類及び鋼種区分の特性を説明する。
この附属書は,本体で規定されていない鋼種分類FAの鋼についての追加情報を記す。この鋼種分類は,
フェライト−オーステナイト系である。
A.2 鋼種分類 A(オーステナイト系)
A.2.1 一般
オーステナイト系ステンレス鋼の五つの主要な鋼種区分A1〜A5が,JIS B 1054規格群に含まれている。
これらは,硬化処理ができず,一般に非磁性体である。加工硬化の感受性を少なくするために,表2で規
定している鋼種区分A1〜A5に,銅を加えてもよい。
非安定化鋼の鋼種区分A2及びA4の鋼は,次のような特性がある。
− クロム酸化物は,鋼の腐食に対して抵抗するので,低炭素量は,非安定化鋼に対して非常に重要であ
る。クロムの炭素に対する高い親和力のため,特に高温時には,クロム酸化物に代わってクロム炭化
物が生成される(附属書D参照)。
安定化鋼の鋼種区分A3及びA5の鋼は,次のような特性がある。
− 炭素及びクロム酸化物に影響を与える元素Ti,Nb又はTaは,規格範囲の上限一杯に製造される。
海洋(offshore)又は似たような条件では,Cr及びNiが約20 %の含有量並びに4.5〜6.5 %のMoの鋼が
要求される。
腐食の危険が高い場合は,専門家に相談することが望ましい。
A.2.2 鋼種区分 A1
鋼種区分A1の鋼は,切削加工用に特に設計されたもので,高い硫黄含有鋼のため,通常の硫黄含有量
に対応する鋼よりも耐食性は低い。
A.2.3 鋼種区分 A2
鋼種区分A2の鋼は,最も頻繁に使用されているステンレス鋼で,台所用品及び化学工場の装置に使用
されている。この鋼種区分のものは,非酸化性酸及び塩化物中,例えば,水泳用プール,海水などでの使
用には適さない。
A.2.4 鋼種区分 A3
鋼種区分A3の鋼は,鋼種区分A2の鋼の性質をもつ,安定化されたステンレス鋼である。
A.2.5 鋼種区分 A4
鋼種区分A4の鋼は,Mo合金で,優れた耐食性を与える“耐酸鋼”である。A4の鋼は,沸騰した硫酸
に対して開発された鋼で(それゆえ“耐酸”と名付けられた。),化学繊維工業の広い範囲で使用されてい
9
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て,塩化物を含む環境にも適しているため,確実に広い範囲で使用されている。また,A4の鋼は,食品工
業及び造船業で頻繁に使用されている。
A.2.6 鋼種区分 A5
鋼種区分A5の鋼は,鋼種区分A4の鋼の性質をもつ安定化された“耐酸鋼”である。
A.3 鋼種分類 F(フェライト系)
A.3.1 一般
JIS B 1054規格群には,一つのフェライト系ステンレス鋼の鋼種区分F1が含まれている。鋼種区分F1
に含まれる鋼は,通常,硬化処理はできない。実際に可能な場合でも,硬化処理はしないほうがよい。F1
の鋼は,磁性体である。
A.3.2 鋼種区分 F1
鋼種区分F1の鋼は,C及びNの含有量を極端に低くしたスーパーフェライトを除いて,一般に簡単な
装置に使用される。鋼種区分F1に含まれる鋼は,必要ならば鋼種区分A2及びA3の鋼に置き換えること
ができ,高い塩化物を含む条件下で使用できる。
A.4 鋼種分類 C(マルテンサイト系)
A.4.1 一般
JIS B 1054規格群には,マルテンサイト系ステンレス鋼の三つのタイプ,鋼種区分C1,C3及びC4の鋼
が含まれている。これらは優れた強さに硬化処理が可能であり,磁性体である。
A.4.2 鋼種区分 C1
鋼種区分C1の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,タービン,ポンプ及びナイフに使用されている。
A.4.3 鋼種区分 C3
鋼種区分C3の鋼は,鋼種区分C1の鋼より優れた耐食性をもっているが,その耐食性には限界がある。
この鋼は,ポンプ及びバルブに使用されている。
A.4.4 鋼種区分 C4
鋼種区分C4の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,機械加工を意図したもので,そのほかは鋼種区
分C1の鋼と同等である。
A.5 鋼種分類 FA(フェライト−オーステナイト系)
鋼種分類FAの鋼は,JIS B 1054規格群には含まれていないが,将来は含まれ得る。
この鋼種分類の鋼は,二相鋼と呼ばれる。最初に開発されたFAの鋼は,幾つかの欠点があったが,そ
の後に開発された鋼では,その欠点は取り除かれた。FAの鋼は,特に強さに関しては,鋼種区分A4及び
A5の鋼よりも,よりよい性質をもっている。この鋼は,孔食及び亀裂腐食に対して非常に優れている。
成分の例を,表A.1に示す。
10
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−フェライト−オーステナイト系の化学成分の例
鋼種分類
化学成分
質量分率 %
C
最大
Si
Mn
Cr
Ni
Mo
N
フェライト−オ
ーステナイト系
0.03
1.7
1.5
18.5
5
2.7
0.07
0.03
<1
<2
22
5.5
3
0.14
11
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B
(参考)
オーステナイト系ステンレス鋼の成分仕様[ISO 683-13:1986 1) からの抜粋]
表B.1−オーステナイト系ステンレス鋼の成分仕様
鋼種a)
化学成分b)
質量分率 %
鋼種
区分
表示d)
C
最大
Si
最大
Mn
最大
P
最大
S
N
Al
Cr
Mo
Nb c)
Ni
Se
最小
Ti
Cu
10
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
17.0〜19.0
−
−
9.0〜12.0
−
−
−
A2e)
11
0.07
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
17.0〜19.0
−
−
8.0〜11.0
−
−
−
A2
15
0.08
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
17.0〜19.0
−
−
9.0〜12.0
−
5×% C≦0.80
−
A3f)
16
0.08
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
17.0〜19.0
−
10×% C≦1.0
9.0〜12.0
−
−
−
A3f)
17
0.12
1.0
2.0
0.060
0.15〜0.35
−
−
17.0〜19.0
−g)
−
8.0〜10.0h)
−
−
−
A1
13
0.10
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
17.0〜19.0
−
−
11.0〜13.0
−
−
−
A2
19
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
11.0〜14.0
−
−
−
A4
20
0.07
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
10.5〜13.5
−
−
−
A4
21
0.08
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
11.0〜14.0
−
5×% C≦0.80
−
A5f)
23
0.08
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.0〜2.5
10×% C≦1.0 11.0〜14.0
−
−
−
A5f)
19a
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
11.5〜14.5
−
−
−
A4
20a
0.07
1.0
2.0
0.045
≦0.030
−
−
16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
11.0〜14.0
−
−
−
A4
10N
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
0.12〜0.22
−
17.0〜19.0
−
−
8.5〜11.5
−
−
−
A2
19N
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
0.12〜0.22
−
16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
10.5〜13.5
−
−
−
A4e)
19aN
0.030
1.0
2.0
0.045
≦0.030
0.12〜0.22
−
16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
11.5〜14.5
−
−
−
A4e)
注a) この鋼種の数字は仮のもので,関連する国際規格が発行されたときに変更する。
b) この表に記載されていない元素は,溶せん(銑)終了の目的を除いて購買者との協定なしに,故意に添加してはならない。製造時に使用するスクラップ又は他
の原料から,焼入性,機械的性質及び適用性に影響するようなものが添加されないように,合理的なあらゆる予防処置をとらなければならない。
c) タンタル(Ta)はニオブ(Nb)で確定する。
d) 鋼種区分表示は,ISO 683-13にはない。
e) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。
f) 安定化鋼。
g) 質量分率0.70 %未満モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。
h) 継目なし管を製造する素材のニッケル(Ni)の最大質量分率は,0.5 %増加させてもよい。
注1) 廃止された国際規格
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
12
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C
(参考)
冷間加工用オーステナイト系ステンレス鋼(ISO 4954:1993からの抜粋)
表C.1−冷間加工用オーステナイト系ステンレス鋼
鋼種
呼び方a)
化学成分b)
質量分率 %
鋼種
区分
表示c)
番号
名称
ISO 4954:1979
による記号
C
Si
最大
Mn
最大
P
最大
S
最大
Cr
Mo
Ni
その他
78
X2 CrNi 18 10 E
D20
≦0.030
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
9.0〜12.0
A2d)
79
X5 CrNi 18 9 E
D21
≦0.07
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
8.0〜11.0
A2
80
X10 CrNi 18 9 E
D22
≦0.12
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
8.0〜10.0
A2
81
X5 CrNi 18 12 E
D23
≦0.07
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
11.0〜13.0
A2
82
X6 CrNi18 16 E
D25
≦0.08
1.00
2.00
0.045
0.030
15.0〜17.0
17.0〜19.0
A2
83
X6 CrNiTi 18 10 E
D26
≦0.08
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
9.0〜12.0 Ti: 5×%C≦0.80
A3e)
84
X5 CrNiMo 17 12 2 E
D29
≦0.07
1.00
2.00
0.045
0.030
16.5〜18.5
2.0〜2.5
10.5〜13.5
A4
85
X6 CrNiMoTi 17 12 2 E
D30
≦0.08
1.00
2.00
0.045
0.030
16.5〜18.5
2.0〜2.5
11.0〜14.0 Ti: 5×%C≦0.80
A5e)
86
X2 CrNiMo 17 13 3 E
−
≦0.030
1.00
2.00
0.045
0.030
16.5〜18.5
2.5〜3.0
11.5〜14.5
A4d)
87
X2 CrNiMoN 17 13 3 E
−
≦0.030
1.00
2.00
0.045
0.030
16.5〜18.5
2.5〜3.0
11.5〜14.5 N: 0.12〜0.22
A4d)
88
X3 CrNiCu 18 9 3 E
D32
≦0.04
1.00
2.00
0.045
0.030
17.0〜19.0
8.5〜10.5 Cu: 3.00〜4.00
A2
注a) 鋼種の番号は,連続した数字である。名称は,ISO/TC 17/SC 2で提案されたシステムによっている。記号はISO 4954:1979に使用されている旧式の表示である。
b) この表に引用されていない元素は,溶せん(銑)の終了の目的を除いて購買者との協定なしに,故意に添加しないのが望ましい。製造時に使用するスクラップ
又は他の原料から,機械的性質及び適用性に影響するようなものが添加されないように,合理的なあらゆる予防処置をとるのが望ましい。
c) 鋼種区分表示は,ISO 4954にはない。
d) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。
e) 安定化鋼。
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
13
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D
(参考)
オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)における
粒界腐食の時間−温度線図
図D.1に,五つの異なる炭素含有量をもつオーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)に対
して,550〜925 ℃の温度範囲において,粒界腐食が起こるまでの概略の時間を示す。
注記 炭素含有量が低くなると,耐粒界腐食性は向上する。
X 時間(分)
Y 温度(℃)
図D.1−オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2における粒界腐食の時間−温度線図
14
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書E
(参考)
オーステナイト系ステンレス鋼の磁性
特殊な磁性が必要な場合には,金属材料の専門家に相談することが望ましい。
オーステナイト系ステンレス鋼製止めねじ及び類似のねじ部品は,通常,非磁性であるが,冷間加工後
に磁気的性質が現れるものがある。
ステンレス鋼においても,使われる鋼種によって,磁化のされやすさに差異がある。この材料は,おそ
らく真空においてだけ完全な非磁性である。磁場内での材料の透磁率の度合いは,真空の透磁率に対する
その材料の透磁率の比μrで表す。μrが1に近いほど,材料の磁性は低い。
例1 A2:μr≒1.8
例2 A4:μr≒1.015
例3 A4L:μr≒1.005
例4 F1:μr≒5
15
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)
表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)
JIS
鋼種a)
ISO
鋼種b)
化学成分c)(質量分率 %)
備考d)
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
Cu
その他
オーステナイト系ステンレス鋼
3506-3
A1
≦0.12
≦1
≦6.5
≦0.2
0.15〜0.35
5〜10
16〜19
≦0.7
1.75〜2.25
−
e) f) g)
3506-3
A2
≦0.10
≦1
≦2
≦0.05
≦0.03
8〜19
15〜20
−h)
≦4
−
i) j)
3506-3
A3
≦0.08
≦1
≦2
≦0.045
≦0.03
9〜12
17〜19
−h)
≦1
−
k)
3506-3
A4
≦0.08
≦1
≦2
≦0.045
≦0.03
10〜15
16〜18.5
2〜3
≦4
−
j) l)
3506-3
A5
≦0.08
≦1
≦2
≦0.045
≦0.03
10.5〜14
16〜18.5
2〜3
≦1
−
k) l)
SUS
304
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.00〜
10.50
18.00〜
20.00
−
−
−
A2
SUS
304L
≦0.030
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
9.00〜
13.00
18.00〜
20.00
−
−
−
A2
SUS
304J3
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.00〜
10.50
17.00〜
19.00
−
1.00〜3.00
−
A2
SUS
305
≦0.12
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
10.50〜
13.00
17.00〜
19.00
−
−
−
(A2)m)
SUS
305J1
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
11.00〜
13.50
16.50〜
19.00
−
−
−
A2
SUS
316
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
10.00〜
14.00
16.00〜
18.00
2.00〜3.00
−
−
A4
SUS
316L
≦0.030
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
12.00〜
15.00
16.00〜
18.00
2.00〜3.00
−
−
A4
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
16
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き)
JIS
鋼種a)
ISO
鋼種b)
化学成分c)(質量分率 %)
備考d)
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
Cu
その他
SUS
384
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
17.00〜
19.00
15.00〜
17.00
−
−
−
SUS
XM7
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.50〜
10.50
17.00〜
19.00
−
3.00〜4.00
−
A2
SUH
660 n)
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.040
≦0.030
24.00〜
27.00
13.50〜
16.00
1.00〜1.50
−
V: 0.10〜0.50
Ti: 1.90〜2.35
Al: ≦0.35
B: 0.001〜0.010
4954
78
≦0.030
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
9.0〜12.0
17.0〜19.0
−
−
−
A2 o)
4954
79
≦0.07
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.0〜11.0
17.0〜19.0
−
−
−
A2
4954
80
≦0.12
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.0〜10.0
17.0〜19.0
−
−
−
(A2)m)
4954
81
≦0.07
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
11.0〜13.0 17.0〜19.0
−
−
−
A2
4954
82
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
17.0〜19.0 15.0〜17.0
−
−
−
A2
4954
83
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
9.0〜12.0
17.0〜19.0
−
−
Ti: 5×%C≦0.80
A3 p)
4954
84
≦0.07
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
10.5〜13.5 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
−
A4
4954
85
≦0.08
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
11.0〜14.0 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
Ti: 5×%C≦0.80
A5 p)
4954
86
≦0.030
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
11.5〜14.5 16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
−
A4 o)
4954
87
≦0.030
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
11.5〜14.5 16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
N: 0.12〜0.22
A4 o)
4954
88
≦0.04
≦1.00
≦2.00
≦0.045
≦0.030
8.5〜10.5
17.0〜19.0
−
3.00〜4.00
−
A2
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
17
B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き)
JIS
鋼種a)
ISO
鋼種b)
化学成分c)(質量分率 %)
備考d)
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
Cu
その他
683-13
10
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
9.0〜12.0
17.0〜19.0
−
−
−
A2 o)
683-13
11
≦0.07
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
8.0〜11.0
17.0〜19.0
−
−
−
A2
683-13
15
≦0.08
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
9.0〜12.0
17.0〜19.0
−
−
Ti: 5×%C≦0.80
A3 p)
683-13
16
≦0.08
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
9.0〜12.0
17.0〜19.0
−
−
Nb:
10×%C≦1.0 q)
A3 p)
683-13
17
≦0.12
≦1.0
≦2.0
≦0.060
0.15〜0.35
8.0〜10.0
17.0〜19.0
−r)
−
−
A1
683-13
13
≦0.10
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.0〜13.0 17.0〜19.0
−
−
−
A2
683-13
19
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.0〜14.0 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
−
A4
683-13
20
≦0.07
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
10.5〜13.5 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
−
A4
683-13
21
≦0.08
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.0〜14.0 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
Ti: 5×%C≦0.80
A5 p)
683-13
23
≦0.08
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.0〜14.0 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
Nb:
10×%C≦1.0 q)
A5 p)
683-13
19a
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.5〜14.5 16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
−
A4
683-13
20a
≦0.07
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.0〜14.0 16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
−
A4
683-13
10N
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
8.5〜11.5
17.0〜19.0
−
−
N: 0.12〜0.22
A2
683-13
19N
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
10.5〜13.5 16.5〜18.5
2.0〜2.5
−
N: 0.12〜0.22
A4 o)
683-13
19aN
≦0.030
≦1.0
≦2.0
≦0.045
≦0.030
11.5〜14.5 16.5〜18.5
2.5〜3.0
−
N: 0.12〜0.22
A4 o)
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き)
注a) JISのステンレス鋼の鋼種は,JIS G 4315に規定されているものだけを記載する。
b) ISOのステンレス鋼の鋼種は,ISO 3506-1及びISO 4954による。
c) 値は,一部の誤植を訂正したものを除いて,上記のJIS及びISO規格に規定された数値をそのまま記載している。
d) ISO 3506-1のTable 1に規定された鋼種との対応関係を示し,ISO 3506-1のTable 1における化学成分に対する全ての要件を満たしている場合にだけ,対応関係
があるとしている。
e) 硫黄(S)は,セレン(Se)に置き換えてもよい。
f) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以下の場合には,マンガン(Mn)の含有量を5 %以上にしなければならない。
g) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以上の場合には,銅(Cu)の含有量に下限はない。
h) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。モリブデンの含有量を制限する必要がある場合には,購入者が注文時に指定しなければならない。
i) クロム(Cr)の含有量が17 %以下の場合には,ニッケル(Ni)の最小含有量を12 %とすることが望ましい。
j) 炭素(C)の含有量が0.03 %以下のオーステナイト系ステンレス鋼に対しては,窒素(N)の最大含有量は,0.22 %まで可能である。
k) 安定化のために,チタン(Ti)の含有量は炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %までとするか,ニオブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量を炭素
の含有量の10倍以上で,最大1.0 %までとする。
l) 直径の大きいもので,規定の機械的性質を満足するために炭素(C)の含有量を多くすることは製造業者の任意であるが,オーステナイト系ステンレス鋼に対し
ては0.12 %を超えてはならない。
m) 炭素(C)の含有量が0.10 %以下であれば,A2に相当する。
n) SUH660はオーステナイト系耐熱鋼(JIS G 4311参照)であるが,JIS G 4315に含まれるため,そのまま記載する。
o) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。
p) 安定化鋼。
q) タンタル(Ta)は,ニオブ(Nb)で確定する。
r) 含有率0.70 %未満のモリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。
9
B
1
0
5
4
-3
:
2
0
1
3
(I
S
O
3
5
0
6
-3
:
2
0
0
9
)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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B 1054-3:2013 (ISO 3506-3:2009)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
参考文献 [1] JIS G 4311 耐熱鋼棒及び線材
[2] JIS G 4315 冷間圧造用ステンレス鋼線
[3] ISO 683-13:1986 2),Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part 13: Wrought
stainless steels
[4] ISO 4954:1993,Steels for cold heading and cold extruding
[5] ISO 8044,Corrosion of metals and alloys−Basic terms and definitions
注2) この規格は,廃止された。