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B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 記号······························································································································· 3 

4 強度区分の表し方,表示及び仕上げ ····················································································· 3 

4.1 強度区分の表し方 ·········································································································· 3 

4.2 表示 ···························································································································· 4 

4.3 仕上げ ························································································································· 5 

5 化学成分························································································································· 6 

6 機械的性質 ······················································································································ 6 

7 試験方法························································································································· 7 

7.1 硬さ ···························································································································· 7 

7.2 保証荷重 ······················································································································ 7 

附属書A(参考)ステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分 ······························································ 8 

附属書B(参考)ステンレス鋼の成分仕様(ISO 683-13:1986からの抜粋) ····································· 10 

附属書C(参考)冷間加工用ステンレス鋼(ISO 4954:1993からの抜粋) ······································· 12 

附属書D(参考)塩化物が引き起こす応力腐食に特定の抵抗をもつオーステナイト系ステンレス鋼 

  (EN 10088-1:2005からの抜粋) ······················································································· 14 

附属書E(参考)高温での機械的性質及び低温での適用 ······························································ 15 

附属書F(参考)オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)における 

  粒界腐食の時間−温度線図 ······························································································ 16 

附属書G(参考)オーステナイト系ステンレス鋼の磁性 ····························································· 17 

附属書JA(参考)ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表) ························ 18 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会

(JFRI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS B 1054-2:2001は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 1054の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 1054-1 第1部:ボルト,小ねじ及び植込みボルト 

JIS B 1054-2 第2部:ナット 

JIS B 1054-3 第3部:引張力を受けない止めねじ及び類似のねじ部品 

JIS B 1054-4 第4部:タッピンねじ 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

B 1054-2:2013 

(ISO 3506-2:2009) 

耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質− 

第2部:ナット 

Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel fasteners- 

Part 2: Nuts 

序文 

この規格は,2009年に第2版として発行されたISO 3506-2を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格の附属書JAは,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,10 ℃〜35 ℃の環境温度範囲で試験したときの,オーステナイト系,マルテンサイト系及

びフェライト系耐食ステンレス鋼製ナットの機械的性質について規定する。機械的性質は,この環境温度

より高い温度又は低い温度では変化する。 

この規格は,次のナットに適用する。 

− ねじの呼び径Dが,39 mm以下のもの 

− JIS B 0205-1による一般用メートルねじで,ねじの呼び径とピッチとの組合せがJIS B 0205-2及びJIS 

B 0205-3によるもの 

− 任意の形状 

− 二面幅寸法がJIS B 1002(網かけしたものは除く。)によるもの 

− ナットの高さmが0.5D以上のもの 

この規格は,次のような特殊な性質が要求されるナットには適用しない。 

− 戻り止め性能 

− 溶接性 

注記 強度区分に関する機械的性質の要求事項を全て満たしている場合には,この規格の鋼種区分と

強度区分の表し方の体系は,この規格で規定する範囲外の寸法(例えば,D>39 mm)に対して

も適用することができる。 

この規格は,特定の環境における耐食又は耐酸化性については規定しないが,特定の環境で用いる材料

についての幾つかの情報を,附属書Dに示す。腐食及び耐食性に対する定義は,ISO 8044を参照。 

この規格の目的は,耐食ステンレス鋼製ナットを幾つかの強度区分に分類することである。材料の中に

は,大気中で−200 ℃の低温又は800 ℃までの高温で使用できるものがあるため,機械的性質に与える温

度の影響に関する情報を,附属書Eに示す。 

高温又は氷点下の温度で使用する場合,耐食及び耐酸化性能並びに機械的性質については,それぞれの

特殊な使用条件に合うように受渡当事者間の協定によることができる。高温域における炭素含有量に依存

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

する粒界腐食の危険の度合いを,附属書Fに示す。 

全てのオーステナイト系ステンレス鋼製ナットは,固溶化熱処理後の状態では通常,非磁性であるが,

冷間加工後に磁気的性質が現れるものがある(附属書G参照)。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 3506-2:2009,Mechanical properties of corrosion-resistant stainless steel fasteners−Part 2: Nuts

(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形 

注記 対応国際規格:ISO 68-1:1998,ISO general purpose screw threads−Basic profile−Part 1: Metric 

screw threads(IDT) 

JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部:全体系 

注記 対応国際規格:ISO 261:1998,ISO general purpose metric screw threads−General plan(IDT) 

JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ 

注記 対応国際規格:ISO 262:1998,ISO general purpose metric screw threads−Selected sizes for screws, 

bolts and nuts(IDT) 

JIS B 1002 二面幅の寸法 

注記 対応国際規格:ISO 272:1982,Fasteners−Hexagon products−Widths across flats(MOD) 

JIS B 1047 耐食ステンレス鋼製締結用部品の不動態化 

注記 対応国際規格:ISO 16048:2003,Passivation of corrosion-resistant stainless-steel fasteners(IDT) 

JIS B 1052-2 締結用部品の機械的性質−第2部:保証荷重値規定ナット−並目ねじ 

注記 対応国際規格:ISO 898-2:1992,Mechanical properties of fasteners−Part 2: Nuts with specified 

proof load values−Coarse thread(IDT) 

JIS B 1052-6 締結用部品の機械的性質−第6部:保証荷重値規定ナット−細目ねじ 

注記 対応国際規格:ISO 898-6:1994,Mechanical properties of fasteners−Part 6: Nuts with specified 

proof load values−Fine pitch thread(IDT) 

JIS B 1092 締結用部品−品質保証システム 

注記 対応国際規格:ISO 16426:2002,Fasteners−Quality assurance system(IDT) 

JIS G 0573 ステンレス鋼の65 %硝酸腐食試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 3651-1:1998,Determination of resistance to intergranular corrosion of stainless 

steels−Part 1: Austenitic and ferritic-austenitic (duplex) stainless steels−Corrosion test in nitric acid 

medium by measurement of loss in mass (Huey test)(MOD) 

JIS G 0575 ステンレス鋼の硫酸・硫酸銅腐食試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 3651-2:1998,Determination of resistance to intergranular corrosion of stainless 

steels−Part 2: Ferritic, austenitic and ferritic-austenitic (duplex) stainless steels−Corrosion test in 

media containing sulfuric acid(MOD) 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験−試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 6506-1:2005,Metallic materials−Brinell hardness test−Part 1:Test method

(MOD) 

JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 6507-1:2005,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method

(MOD) 

JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 6508-1:2005,Metallic materials−Rockwell hardness test−Part 1: Test method 

(scales A, B, C, D, E, F, G, H, K, N, T)(MOD) 

記号 

この規格で用いる主な記号は,次による。 

ねじの呼び径 

ナットの高さ 

ねじのピッチ 

ReL 

下降伏応力(下降伏点) 

Rp0.2 0.2 %永久伸びに対する応力(永久伸び0.2 %耐力) 

二面幅 

Sp 

保証荷重応力 

μr 

磁場内での透磁率 

強度区分の表し方,表示及び仕上げ 

4.1 

強度区分の表し方 

ステンレス鋼製ナットの材料の鋼種区分及び機械的性質の強度区分に対する表し方の体系を,図1に示

す。ステンレス鋼製ナットに対する強度区分の表し方は,ハイフン(-)によって分けた二つのブロックか

ら構成し,第1ブロックは材料の鋼種区分を表し,第2ブロックは製品の機械的性質の強度区分を表す。 

鋼種区分(第1ブロック)の表し方は,次による。 

− A:オーステナイト系ステンレス鋼 

− C:マルテンサイト系ステンレス鋼 

− F:フェライト系ステンレス鋼 

これらは,鋼種分類を示し,鋼種に含まれる化学成分の範囲を1桁の数字で示す(表1参照)。 

ナットの高さmが0.8D以上のナット(スタイル1,スタイル2又はフランジ付き六角ナット)に対する

強度区分(第2ブロック)は,保証荷重応力の1/10の数値で示される2桁の数字で表し,ナットの高さm

が0.5D以上で0.8D未満のナット(低ナット又はスタイル0ナット)に対する強度区分は,3桁の数字で

表し,最初の数値“0”が,低ナット又はスタイル0のナットであることを示し,次の2桁が保証荷重応力

の1/10を示す。以下は,強度区分の表し方の例である。 

例1 A2-70 

冷間加工された保証荷重応力の最小値が,700 MPaのオーステナイト系ステンレス鋼

(m≧0.8Dのナット) 

例2 C4-70 

焼入れ焼戻しされた保証荷重応力の最小値が,700 MPaのマルテンサイト系ステンレ

ス鋼(m≧0.8Dのナット) 

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B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

例3 A2-035 冷間加工された保証荷重応力の最小値が,350 MPaのオーステナイト系ステンレス鋼

(0.5D≦m<0.8Dのナット) 

注a) 図1で分類した鋼種分類及び鋼種区分は,附属書Aに示しており,表1の化学成分によって規定する。 

b) 炭素含有量が0.03 %を超えない低炭素オーステナイト系ステンレス鋼の場合には“L”の文字を付け加えて表

示することができる。 

例 A4L-80 

c) JIS B 1047に従って不動態化したナットの場合には,“P”の文字を付け加えて表示することができる。 

例 A4-80P 

図1−ステンレス鋼製ナットの材料の鋼種区分及び機械的性質の強度区分に対する表し方の体系 

4.2 

表示 

4.2.1 

一般 

この規格の仕様によって製造したナットには,4.1の強度区分の表し方を適用し,4.2.2及び4.2.3の規定

によって表示を施さなければならない。ただし,4.1の強度区分の表し方及び4.2.3による表示は,この規

格の全ての要求事項を満たす場合にだけ適用する。 

注記 左ねじの表示については,JIS B 1052-2参照(切欠きによる表示を除く。)。 

4.2.2 

製造業者の識別記号 

技術的に可能であれば,製造業者の識別記号の表示は,強度区分を表示する全てのナットに対して,製

造工程中に施さなければならない。強度区分の表示を施さないナットでも,製造業者の識別記号の表示を

施すのが望ましい。 

4.2.3 

ナット 

呼び径Dが5 mm以上の全てのナットには,図1を適用し,図2又は図3に示すように明瞭に表示を施

さなければならない。表示は必須であり,鋼種区分及び強度区分を含まなければならない。ナットの座面

に表示を施す場合には,一面だけに表示を施してよいが,くぼみによらなければならない。ナットの座面

の代わりに,ナットの一つの側面に表示を施してもよい。 

鋼種分類a) 

オーステナイト系 

鋼種区分a) 

強度区分c) 

m≧0.8Dのナット 

0.5D≦m<0.8Dの 
ナット 

 A1 A2 b) A3 A4 b) A5 

軟質 

冷間 
加工 

高強度 

 025 

035 

040 

 50 

70 

80 

軟質 焼入れ 

焼戻し 

軟質 焼入れ 

焼戻し 

 50 70 110 

 025 035 055 

 50 

70 

80 

 025 

035 

040 

 C1 

C4 

C3 

焼入れ 
焼戻し 

マルテンサイト系 

フェライト系 

軟質 

 45 

60 

 020 

030 

冷間 
加工 

F1 

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 1 

製造業者の識別記号 

鋼種区分 

強度区分 

図2−強度区分の表し方及び製造業者の識別記号の表示 

 s 

二面幅 

図3−切欠きによる代用記号(鋼種区分A2及びA4だけ) 

切欠き(図3参照)による表示で,強度区分を示さない場合には,強度区分50又は025を適用する。 

細目ねじ又はナットの形状的要因によって,ある種のナットは保証荷重の要求事項を満たさない場合も

ある。これらのナットについては,鋼種区分は表示できるが,強度区分を表示してはならない。 

4.2.4 

包装 

全ての種類の全てのサイズのナットに対して,個々の包装には,(例えば,ラベルを貼ることによって)

表示を施さなければならない。包装の表示には,製造業者及び/又は販売業者の識別記号,図1による鋼

種区分及び強度区分の記号,並びにJIS B 1092に規定する製造ロット番号を含めなければならない。 

4.3 

仕上げ 

特に指定がない限り,この規格によるナットは,表面がきれいで光沢のある状態で供給しなければなら

ない。最大の耐食性をもたせるために,不動態化(パッシベーション,passivation)処理を施すのが望ま

しい。不動態化処理が要求される場合には,JIS B 1047に従って行わなければならない。不動態化処理が

施されたナットには,鋼種区分及び強度区分の記号に続けて付加的な記号“P”を表示することができる

[図1の注c) 参照]。 

特殊な注文で製造したナットに対しては,ナット及びラベルの双方に付加的な表示を施すのが望ましい。

既に製造された在庫の品を発送する場合のナットに対しては,ラベルに付加的な表示を施すのが望ましい。 

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B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

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化学成分 

この規格によるナットに適合するステンレス鋼の化学成分を,表1に示す。 

注記 表1の化学成分は,関連する鋼種区分に対してJIS B 1054-1の表1に与えられた化学成分に一

致している。 

鋼種区分ごとに規定された範囲内での化学成分の最終選択は,受渡当事者間の事前の協定がない場合,

製造業者の任意とする。 

粒界腐食の危険がある場合には,JIS G 0573又はJIS G 0575による試験の実施が望ましい。このような

場合,鋼種区分A3及びA5の安定化ステンレス鋼又は炭素含有量が0.03 %を超えない鋼種区分A2及び

A4のステンレス鋼が望ましい。 

表1−ステンレス鋼の鋼種区分−化学成分 

鋼種分類 

鋼種区分 

化学成分a) 

質量分率 % 

Si 

Mn 

Cr 

Mo 

Ni 

Cu 

オーステ
ナイト系 

A1 b) c) d) 

0.12 

6.5 0.2 

0.15〜0.35 

16〜19 

0.7 

5〜10 

1.75〜2.25 

A2 f) g) 

0.10 

0.05 

0.03 

15〜20 

−e) 

8〜19 

A3 h) 

0.08 

0.045 

0.03 

17〜19 

−e) 

9〜12 

A4 g) i) 

0.08 

0.045 

0.03 

16〜18.5 

2〜3 

10〜15 

A5 h) i) 

0.08 

0.045 

0.03 

16〜18.5 

2〜3 

10.5〜14 

マルテン
サイト系 

C1 i) 

0.09〜0.15 

0.05 

0.03 

11.5〜14 

− 

− 

C3 

0.17〜0.25 

0.04 

0.03 

16〜18 

− 

1.5〜2.5 

− 

C4 b) i) 

0.08〜0.15 

1.5 0.06 

0.15〜0.35 

12〜14 

0.6 

− 

フェライ
ト系 

F1 k) l) 

0.12 

0.04 

0.03 

15〜18 

−j) 

− 

注記1 特定の目的をもつステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分の適用に関する説明を,附属書Aに示す。 
注記2 ISO 683-13及びISO 4954で規定されているステンレス鋼の例を,それぞれ附属書B及び附属書Cに示す。 
注記3 特定の目的に適する幾つかの材料を,附属書Dに示す。 
注a) 値は,ほかに示すものがなければ,最大を示す。 

b) 硫黄(S)は,セレン(Se)に置き換えてもよい。 

c) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以下の場合は,マンガン(Mn)の含有量を5 %以上にしなければならない。 

d) ニッケル(Ni)の含有量が8 %を超える場合には,銅(Cu)の含有量に下限はない。 

e) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。ただし,モリブデンの含有量の制限が必要な場合は,

購入者が注文時に指定しなければならない。 

f) クロム(Cr)の含有量が17 %以下の場合には,ニッケル(Ni)の含有量の最小を12 %とするのがよい。 

g) 炭素(C)の含有量が0.03 %以下のオーステナイト系ステンレス鋼に対しては,窒素(N)の含有量は,最大

0.22 %まで含んでもよい。 

h) 安定化のために,チタン(Ti)の含有量は,炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %までとするか,ニ

オブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量は,炭素(C)の含有量の10倍以上で,最大1.0 %までとす
る。 

i) 直径の大きいもので,規定の機械的性質を満足させるために,炭素含有量を多くすることは,製造業者の任

意であるが,オーステナイト系ステンレス鋼に対しては,0.12 %を超えてはならない。 

j) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。 

k) チタン(Ti)の含有量は,炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %まで含んでもよい。 

l) ニオブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量は,炭素(C)の含有量の10倍以上で,最大1.0 %まで含

んでもよい。 

機械的性質 

この規格によるナットの機械的性質は,表2及び表3に規定する値に適合しなければならない。 

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B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

受入れ目的に対する機械的性質は,この箇条を適用し,その試験は,次による。 

− 硬さ試験は,7.1による(焼入焼戻しされた鋼種区分C1,C3及びC4だけに適用)。 

− 保証荷重試験は,7.2による。 

注記 この規格では,多数の強度区分が規定されているが,全ての強度区分が全てのナットに適用さ

れることを意味するものではない。強度区分の適用基準については,この規格を引用する製品

規格で決まる。 

規格化されていないナットに対しては,できる限りそのナットに類似の規格値を適用するのがよい。 

表2−ナットの機械的性質−オーステナイト系の鋼種区分 

鋼種分類 

鋼種区分 

強度区分 

保証荷重応力 

Sp 

最小 

MPa 

m≧0.8D

のナット 

0.5D≦m<0.8D

のナット 

m≧0.8D

のナット 

0.5D≦m<0.8D

のナット 

オーステ 
ナイト系 

A1,A2 
A3,A4 
A5 

50 

025 

500 

250 

70 

035 

700 

350 

80 

040 

800 

400 

表3−ナットの機械的性質−マルテンサイト系及びフェライト系の鋼種区分 

鋼種分類 

鋼種区分 

強度区分 

保証荷重応力 

Sp 

最小 

MPa 

硬さ 

M≧0.8D
のナット 

0.5D≦m<0.8D

のナット 

m≧0.8D

のナット 

0.5D≦m<0.8D

のナット 

HBW 

HRC 

HV 

マルテン
サイト系 

C1 

50 

025 

500 

250 

147〜209 

− 

155〜220 

70 

− 

700 

− 

209〜314  16〜34 220〜330 

110 a) 

055 a) 

1100 

550 

− 

36〜45 350〜440 

C3 

80 

040 

800 

400 

228〜323  21〜35 240〜340 

C4 

50 

− 

500 

− 

147〜209 

− 

155〜220 

70 

035 

700 

350 

209〜314  16〜34 220〜330 

フェライ
ト系 

F1 b) 

45 

020 

450 

200 

128〜209 

− 

135〜220 

60 

030 

600 

300 

171〜271 

− 

180〜285 

注a) 最低焼戻し温度275 ℃での焼入焼戻しを行う。 

b) ねじの呼び径Dは,24 mm以下とする。 

試験方法 

7.1 

硬さ 

マルテンサイト系及びフェライト系のナットについて,硬さ試験は,JIS Z 2243(HBW),JIS Z 2244(HV)

又はJIS Z 2245(HRC)によって行う。疑義が生じた場合には,ビッカース硬さによって合否を判定する。 

試験の手順は,JIS B 1052-2又はJIS B 1052-6による。 

7.2 

保証荷重 

試験手順及び判定基準は,JIS B 1052-2又はJIS B 1052-6による。 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

ステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分 

A.1 一般 

JIS B 1054規格群に引用する鋼種分類は,次の鋼種区分A1〜A5,C1〜C4及びF1とする。 

− オーステナイト系 A1〜A5 

− マルテンサイト系 C1〜C4 

− フェライト系 

F1 

この附属書は,これらの鋼種分類及び鋼種区分の特性を説明する。 

この附属書は,本体で規定されていない鋼種分類FAの鋼についての追加情報を記す。この鋼種分類は,

フェライト−オーステナイト系である。 

A.2 鋼種分類A(オーステナイト系) 

A.2.1 一般 

オーステナイト系ステンレス鋼の五つの主要な鋼種区分A1〜A5が,JIS B 1054規格群に含まれている。

これらは,硬化処理ができず,一般に非磁性体である。加工硬化の感受性を少なくするために,表1で規

定している鋼種区分A1〜A5に,銅を加えてもよい。 

非安定化鋼の鋼種区分A2及びA4の鋼は,次のような特性がある。 

− クロム酸化物は,鋼の腐食に対して抵抗するので,低炭素量は,非安定化鋼に対して非常に重要であ

る。クロムの炭素に対する高い親和力のため,特に高温時には,クロム酸化物に代わってクロム炭化

物が生成される(附属書F参照)。 

安定化鋼の鋼種区分A3及びA5の鋼は,次のような特性がある。 

− 炭素及びクロム酸化物に影響を与える元素Ti,Nb又はTaは,規格範囲の上限一杯に製造される。 

海洋(offshore)又は似たような条件では,Cr及びNiが約20 %の含有量並びに4.5〜6.5 %のMoの鋼が

要求される。 

腐食の危険が高い場合は,専門家に相談することが望ましい。 

A.2.2 鋼種区分 A1 

鋼種区分A1の鋼は,切削加工用に特に設計されたもので,高い硫黄含有鋼のため,通常の硫黄含有量

の対応する鋼よりも耐食性は低い。 

A.2.3 鋼種区分 A2 

鋼種区分A2の鋼は,最も頻繁に使用されているステンレス鋼で,台所用品及び化学工場の装置に使用

されている。この鋼種区分のものは,非酸化性酸及び塩化物中,例えば,水泳用プール,海水などでの使

用には適さない。 

A.2.4 鋼種区分 A3 

鋼種区分A3の鋼は,鋼種区分A2の鋼の性質をもつ,安定化されたステンレス鋼である。 

A.2.5 鋼種区分 A4 

鋼種区分A4の鋼は,Mo合金で,優れた耐食性を与える“耐酸鋼”である。A4の鋼は,沸騰した硫酸

に対して開発された鋼で(それゆえ“耐酸”と名付けられた。),化学繊維工業の広い範囲で使用されてい

background image

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

て,塩化物を含む環境にも適しているため,確実に広い範囲で使用されている。また,A4の鋼は,食品工

業及び造船業で頻繁に使用されている。 

A.2.6 鋼種区分 A5 

鋼種区分A5の鋼は,鋼種区分A4の鋼の性質をもつ安定化された“耐酸鋼”である。 

A.3 鋼種分類 F(フェライト系) 

A.3.1 一般 

一つのフェライト系ステンレス鋼の鋼種区分F1が,JIS B 1054規格群に含まれている。鋼種区分F1に

含まれる鋼は,通常,硬化処理はできない。実際に可能な場合でも,硬化処理はしないほうがよい。F1の

鋼は,磁性体である。 

A.3.2 鋼種区分 F1 

鋼種区分F1の鋼は,C及びNの含有量を極端に低くしたスーパーフェライトを除いて,一般に簡単な

装置に使用される。鋼種区分F1に含まれる鋼は,必要ならば鋼種区分A2及びA3の鋼に置き換えること

ができ,高い塩化物を含む条件下で使用できる。 

A.4 鋼種分類 C(マルテンサイト系) 

A.4.1 一般 

この規格群には,マルテンサイト系ステンレス鋼の三つのタイプ,鋼種区分C1,C3及びC4の鋼が含ま

れている。これらは優れた強さに硬化処理が可能であり,磁性体である。 

A.4.2 鋼種区分 C1 

鋼種区分C1の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,タービン,ポンプ及びナイフに使用されている。 

A.4.3 鋼種区分 C3 

鋼種区分C3の鋼は,鋼種区分C1の鋼より優れた耐食性をもっているが,その耐食性には限界がある。

この鋼は,ポンプ及びバルブに使用されている。 

A.4.4 鋼種区分 C4 

鋼種区分C4の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,機械加工を意図したもので,その他は鋼種区分

C1の鋼と同等である。 

A.5 鋼種分類 FA(フェライト−オーステナイト系) 

鋼種分類FAの鋼は,JIS B 1054規格群には含まれていないが,将来は含まれ得る。 

この鋼種分類の鋼は,二相鋼と呼ばれる。最初に開発されたFAの鋼は,幾つかの欠点があったが,そ

の後に開発された鋼では,その欠点は取り除かれた。FAの鋼は,特に強さに関しては,鋼種区分A4及び

A5の鋼よりも,よい性質をもっている。この鋼は,孔食及び亀裂腐食に対して非常に優れている。 

成分の例を,表A.1に示す。 

表A.1−フェライト−オーステナイト系の化学成分の例 

鋼種分類 

化学成分 

質量分率 % 

最大 

Si 

Mn 

Cr 

Ni 

Mo 

フェライト−オ
ーステナイト系 

0.03 

1.7 

1.5 

18.5 

2.7 

0.07 

0.03 

<1 

<2 

22 

5.5 

0.14 

background image

附属書B 

(参考) 

ステンレス鋼の成分仕様 

[ISO 683-13:1986 1) からの抜粋] 

表B.1−ステンレス鋼の成分仕様 

鋼種a) 

化学成分b) 

質量分率 % 

鋼種 
区分 

表示d)

Si 

最大 

Mn 

最大 

最大 

Al 

Cr 

Mo 

Nb c) 

Ni 

Se 

最小 

Ti 

Cu 

フェライト系 

≦0.08 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

16.0〜18.0 

− 

− 

≦1.0  

− 

− 

− 

F1 

8b 

≦0.07 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

16.0〜18.0 

− 

− 

≦1.0  

− 

7×% C≦1.10 

− 

F1 

9c 

≦0.08 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

16.0〜18.0 

0.90〜

1.30 

− 

≦1.0  

− 

− 

− 

F1 

F1 

≦0.025 e) 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

≦0.025 e) 

− 

17.0〜19.0 

1.75〜

2.50 

−f) 

≦0.60  

− 

−f) 

− 

F1 

マルテンサイト系 

0.09〜0.15 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

11.5〜13.5 

− 

− 

≦1.0 

− 

− 

− 

C1 

0.08〜0.15 

1.0 

1.5 

0.060 

0.15〜0.35 

− 

− 

12.0〜14.0 

≦0.60 g) 

− 

≦1.0 

− 

− 

− 

C4 

0.16〜0.25 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

12.0〜14.0 

− 

− 

≦1.0 

− 

− 

− 

C1 

9a 

0.10〜0.17 

1.0 

1.5 

0.060 

0.15〜0.35 

− 

− 

15.5〜17.5 

≦0.60 g) 

− 

≦1.0 

− 

− 

− 

C3 

9b 

0.14〜0.23 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

− 

15.0〜17.5 

− 

− 

1.5〜2.5 

− 

− 

− 

C3 

0.26〜0.35 

1.0 

1.0 

0.040 

≦0.030 

− 

12.0〜14.0 

− 

− 

≦1.0 

− 

− 

− 

C1 

オーステナイト系 

10 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

17.0〜19.0 

− 

− 

9.0〜12.0 

− 

− 

− 

A2h) 

11 

≦0.07 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

17.0〜19.0 

− 

− 

8.0〜11.0 

− 

− 

− 

A2 

15 

≦0.08 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

17.0〜19.0 

− 

− 

9.0〜12.0 

− 

5×% C≦0.80 

− 

A3i) 

16 

≦0.08 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

17.0〜19.0 

− 

10×% C≦1.0 9.0〜12.0 

− 

− 

− 

A3i) 

17 

≦0.12 

1.0 

2.0 

0.060 

0.15〜0.35 

− 

− 

17.0〜19.0 

−j) 

− 

8.0〜10.0 k) 

− 

− 

− 

A1 

13 

≦0.10 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

17.0〜19.0 

− 

− 

11.0〜13.0 

− 

− 

− 

A2 

1

0

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表B.1−ステンレス鋼の成分仕様(続き) 

鋼種a) 

化学成分b) 

質量分率 % 

鋼種 
区分 

表示d)

Si 

最大 

Mn 

最大 

最大 

Al 

Cr 

Mo 

Nb c) 

Ni 

Se 

最小 

Ti 

Cu 

19 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

11.0〜14.0 

− 

− 

− 

A4 

20 

≦0.07 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

10.5〜13.5 

− 

− 

− 

A4 

21 

≦0.08 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

11.0〜14.0 

− 

5×% C≦0.80 

− 

A5i) 

23 

≦0.08 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

10×% C≦1.0 11.0〜14.0 

− 

− 

− 

A5i) 

19a 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

11.5〜14.5 

− 

− 

− 

A4 

20a 

≦0.07 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

− 

− 

16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

11.0〜14.0 

− 

− 

− 

A4 

10N 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

0.12〜0.22 

− 

17.0〜19.0 

− 

− 

8.5〜11.5 

− 

− 

− 

A2 

19N 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

0.12〜0.22 

− 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

10.5〜13.5 

− 

− 

− 

A4h) 

19aN 

≦0.030 

1.0 

2.0 

0.045 

≦0.030 

0.12〜0.22 

− 

16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

11.5〜14.5 

− 

− 

− 

A4h) 

注a) この鋼種の数字は仮のもので,関連する国際規格が発行されたときに変更する。 

b) この表に記載されていない元素は,溶せん(銑)終了の目的を除いて購買者との協定なしに,故意に添加してはならない。製造時に使用するスクラップ又は他の

原料から,焼入性,機械的性質及び適用性に影響するようなものが添加されないように,合理的なあらゆる予防処置をとらなければならない。 

c) タンタル(Ta)は,ニオブ(Nb)で確定する。 

d) 鋼種区分表示は,ISO 683-13にはない。 

e) (C+N)の最大質量分率は,0.040 %とする。 

f) 8×(C+N)の質量分率は,(Nb+Ti)の質量分率以上で0.80 %以下とする。 

g) 照会及び注文時に協定によって,モリブデン(Mo)の質量分率が0.20 %〜0.60 %の鋼を供給してもよい。 

h) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。 

i) 安定化鋼。 

j) 質量分率0.70 %未満のモリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。 

k) 継目なし管を製造する素材のニッケル(Ni)の最大質量分率は,0.5 %増加させてもよい。 

注1) 廃止された国際規格 

11

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

附属書C 
(参考) 

冷間加工用ステンレス鋼 

(ISO 4954:1993からの抜粋) 

表C.1−冷間加工用ステンレス鋼 

鋼種 

呼び方a) 

化学成分b) 

質量分率 % 

鋼種区分

表示c) 

番号 

名称 

ISO 4954:1979

による記号 

Si 

最大 

Mn 

最大 

最大 

最大 

Cr 

Mo 

Ni 

その他 

フェライト系 

71 

X3 Cr 17 E 

− 

≦0.04 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

16.0〜18.0 

≦1.0 

F1 

72 

X6 Cr 17 E 

D1 

≦0.08 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

16.0〜18.0 

≦1.0 

F1 

73 

X6 CrMo 17 1 E 

D2 

≦0.08 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

16.0〜18.0 0.90〜1.30 

≦1.0 

F1 

74 

X6 CrTi 12 E 

− 

≦0.08 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

10.5〜12.5 

≦0.50 

Ti: 6×% C≦1.0 

F1 

75 

X6 CrNb 12 E 

− 

≦0.08 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

10.5〜12.5 

≦0.50 

Nb: 6×% C≦1.0 

F1 

マルテンサイト系 

76 

X12 Cr 13 E 

D10 

0.09〜0.15 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

11.5〜13.5 

≦1.0 

C1 

77 

X19 CrNi 16 2 E 

D12 

0.14〜0.23 

1.00 

1.00 

0.040 

0.030 

15.0〜17.5 

1.5〜2.5 

C3 

オーステナイト系 

78 

X2 CrNi 18 10 E 

D20 

≦0.030 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

9.0〜12.0 

A2 d) 

79 

X5 CrNi 18 9 E 

D21 

≦0.07 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

8.0〜11.0 

A2 

80 

X10 CrNi 18 9 E 

D22 

≦0.12 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

8.0〜10.0 

A2 

81 

X5 CrNi 18 12 E 

D23 

≦0.07 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

11.0〜13.0 

A2 

82 

X6 CrNi 18 16 E 

D25 

≦0.08 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

15.0〜17.0 

17.0〜19.0 

A2 

83 

X6 CrNiTi 18 10 E 

D26 

≦0.08 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

9.0〜12.0 

Ti: 5×% C≦0.80 

A3 e) 

84 

X5 CrNiMo 17 12 2 E 

D29 

≦0.07 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

10.5〜13.5 

A4 

85 

X6 CrNiMoTi 17 12 2 E 

D30 

≦0.08 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

11.0〜14.0 

Ti: 5×% C≦0.80 

A5 e) 

86 

X2 CrNiMo 17 13 3 E 

− 

≦0.030 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

11.5〜14.5 

A4 d) 

87 

X2 CrNiMoN 17 13 3 E 

− 

≦0.030 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

11.5〜14.5 

N: 0.12〜0.22 

A4 d) 

88 

X3 CrNiCu 18 9 3 E 

D32 

≦0.04 

1.00 

2.00 

0.045 

0.030 

17.0〜19.0 

8.5〜10.5 

Cu: 3.00〜4.00 

A2 

1

2

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表C.1−冷間加工用ステンレス鋼(続き) 

注a) 鋼種の番号は,連続した数字である。記号の表示は,ISO/TC 17/SC 2で提案されたシステムによっている。記号はISO 4954:1979に使用されている旧式の表示で

ある。 

b) この表に引用されていない元素は,溶せん(銑)の終了の目的を除いて購買者との協定なしに,故意に添加しないのが望ましい。製造時に使用するスクラップ又

は他の原料から,機械的性質及び適用性に影響するようなものが添加されないように,合理的なあらゆる予防処置をとるのが望ましい。 

c) 鋼種区分表示は,ISO 4954にはない。 

d) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。 

e) 安定化鋼。 

1

3

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

14 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(参考) 

塩化物が引き起こす応力腐食に特定の抵抗をもつ 

オーステナイト系ステンレス鋼 

(EN 10088-1:2005からの抜粋) 

塩化物が引き起こす応力腐食(例えば,室内水泳プール)で,ボルト,小ねじ及び植込みボルトの破壊

の危険性は,表D.1に示す材料を使用することによって軽減できる。 

表D.1−塩化物が引き起こす応力腐食に特定の抵抗をもつオーステナイト系ステンレス鋼 

オーステナイト系 

ステンレス鋼 

(記号/材料番号) 

化学成分 

質量分率 % 

最大 

Si 

最大 

Mn 

最大 

最大 

最大 

Cr 

Mo 

Ni 

Cu 

X2 CrNiMoN 17-13-5 
(1.4439) 

0.030 

1.00 

2.00 

0.045 

0.015 

0.12〜 

0.22 

16.5〜 

18.5 

4.0〜 

5.0 

12.5〜 

14.5 

X1 NiCrMoCu 25-20-5 
(1.4539) 

0.020 

0.70 

2.00 

0.030 

0.010 

≦0.15 19.0〜 

21.0 

4.0〜 

5.0 

24.0〜 

26.0 

1.20〜 

2.00 

X1 NiCrMoCuN 25-20-7 
(1.4529) 

0.020 

0.50 

1.00 

0.030 

0.010 

0.15〜 

0.25 

19.0〜 

21.0 

6.0〜 

7.0 

24.0〜 

26.0 

0.50〜 

1.50 

X2 CrNiMoN 22-5-3 a) 
(1.4462) 

0.030 

1.00 

2.00 

0.035 

0.015 

0.10〜 

0.22 

21.0〜 

23.0 

2.5〜 

3.5 

4.5〜 

6.5 

注a) フェライト−オーステナイト系ステンレス鋼 

background image

15 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書E 

(参考) 

高温での機械的性質及び低温での適用 

E.0A ナットとの関係 

ボルト,小ねじ又は植込みボルトの強度が,正確に計算されていれば,組み合わせるナットは,自動的

に要求事項を満たす。したがって,高温又は低温での適用の場合には,ボルト,小ねじ及び植込みボルト

の機械的性質を考慮すれば十分である。 

E.1 

高温での下降伏応力(下降伏点)又は永久伸び0.2 %耐力 

この附属書に示す値は,参考である。使用者は,実際の組成,取り付けられたおねじ部品に加えられる

荷重及び環境によって重要な変化が起こることを理解するのが望ましい。荷重が変動し,高い温度での操

作が長期間の場合又は応力腐食の可能性がある場合には,使用者は製造業者に相談することが望ましい。 

表E.1に,高温での下降伏応力(下降伏点)ReL及び永久伸び0.2 %耐力Rp0.2の値を,室温での値との%

による比で示す。 

表E.1−ReL及びRp0.2への温度の影響 

鋼種区分 

ReL及びRp0.2 

温度 

+100 ℃ 

+200 ℃ 

+300 ℃ 

+400 ℃ 

A2,A3,
A4,A5 

85 

80 

75 

70 

C1 

95 

90 

80 

65 

C3 

90 

85 

80 

60 

注記 これは強度区分70及び80だけに適用する。 

E.2 

低温での適用温度 

低温でのオーステナイト系ステンレス鋼製ボルト,小ねじ及び植込みボルトの適用温度を,表E.2に示

す。 

表E.2−低温におけるステンレス鋼製ボルト,小ねじ及び 

植込みボルトの適用(オーステナイト系だけ) 

鋼種区分 

連続使用での使用温度の下限 

A2,A3 

−200 ℃ 

A4,A5 

ボルト及び小ねじa) 

−60 ℃ 

植込みボルト 

−200 ℃ 

注a) おねじ部品の製造中の条件に高度の変形を加えた場

合,合金元素Moに関連して,オーステナイトの安定
化が減少し,遷移温度が高い値に移行する。 

background image

16 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書F 

(参考) 

オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)における 

粒界腐食の時間−温度線図 

図F.1に,五つの異なる炭素含有量をもつオーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)に対

して,550〜925 ℃の温度範囲において,粒界腐食が起こるまでの概略の時間を示す。 

注記 炭素含有量が低くなると,耐粒界腐食性は向上する。 

 X 時間(分) 

Y 温度(℃) 
 

図F.1−オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2における粒界腐食の時間−温度線図 

17 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書G 
(参考) 

オーステナイト系ステンレス鋼の磁性 

特殊な磁性が必要な場合には,金属材料の専門家に相談することが望ましい。 

オーステナイト系ステンレス鋼製ナットは,通常,非磁性であるが,冷間加工後に磁気的性質が現れる

ものがある。 

ステンレス鋼といえども,使われる鋼種によって,磁化のされやすさに差異がある。この材料は,おそ

らく真空においてだけ完全な非磁性である。磁場内での材料の透磁率の度合いは,真空の透磁率に対する

その材料の透磁率の比μrで表す。μrが1に近いほど,材料の磁性は低い。 

例1 A2:μr≒1.8 

例2 A4:μr≒1.015 

例3 A4L:μr≒1.005 

例4 F1:μr≒5 

background image

附属書JA 

(参考) 

ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表) 

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表) 

JIS 

鋼種a) 

ISO 

鋼種b) 

化学成分c)(質量分率 %) 

備考d) 

Si 

Mn 

Ni 

Cr 

Mo 

Cu 

その他 

オーステナイト系ステンレス鋼 

3506-2 

A1 

≦0.12 

≦1 

≦6.5 

≦0.2 

0.15〜0.35 

5〜10 

16〜19 

≦0.7 

1.75〜2.25 

− 

e) f) g) 

3506-2 

A2 

≦0.10 

≦1 

≦2 

≦0.05 

≦0.03 

8〜19 

15〜20 

−h) 

≦4 

− 

i) j) 

3506-2 

A3 

≦0.08 

≦1 

≦2 

≦0.045 

≦0.03 

9〜12 

17〜19 

−h) 

≦1 

− 

k) 

3506-2 

A4 

≦0.08 

≦1 

≦2 

≦0.045 

≦0.03 

10〜15 

16〜18.5 

2〜3 

≦4 

− 

j) l) 

3506-2 

A5 

≦0.08 

≦1 

≦2 

≦0.045 

≦0.03 

10.5〜14 

16〜18.5 

2〜3 

≦1 

− 

k) l) 

SUS 

304 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.00〜 

10.50 

18.00〜 

20.00 

− 

− 

− 

A2 

SUS 

304L 

≦0.030 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

9.00〜 

13.00 

18.00〜 

20.00 

− 

− 

− 

A2 

SUS 

304J3 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.00〜 

10.50 

17.00〜 

19.00 

− 

1.00〜3.00 

− 

A2 

SUS 

305 

≦0.12 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

10.50〜 

13.00 

17.00〜 

19.00 

− 

− 

− 

(A2) m) 

SUS 

305J1 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

11.00〜 

13.50 

16.50〜 

19.00 

− 

− 

− 

A2 

SUS 

316 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

10.00〜 

14.00 

16.00〜 

18.00 

2.00〜3.00 

− 

− 

A4 

SUS 

316L 

≦0.030 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

12.00〜 

15.00 

16.00〜 

18.00 

2.00〜3.00 

− 

− 

A4 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き) 

JIS 

鋼種a) 

ISO 

鋼種b) 

化学成分c)(質量分率 %) 

備考d) 

Si 

Mn 

Ni 

Cr 

Mo 

Cu 

その他 

SUS 

384 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

17.00〜 

19.00 

15.00〜 

17.00 

− 

− 

− 

SUS 

XM7 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.50〜 

10.50 

17.00〜 

19.00 

− 

3.00〜4.00 

− 

A2 

SUH 

660 n) 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.040 

≦0.030 

24.00〜 

27.00 

13.50〜 

16.00 

1.00〜1.50 

− 

V: 0.10〜0.50 

Ti: 1.90〜2.35 

Al: ≦0.35 

B: 0.001〜0.010 

4954 

78 

≦0.030 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

9.0〜12.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 o) 

4954 

79 

≦0.07 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.0〜11.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 

4954 

80 

≦0.12 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.0〜10.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

− 

(A2) m) 

4954 

81 

≦0.07 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜13.0 17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 

4954 

82 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

17.0〜19.0 15.0〜17.0 

− 

− 

− 

A2 

4954 

83 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

9.0〜12.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

Ti: 5×%C≦0.80 

A3 p) 

4954 

84 

≦0.07 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

10.5〜13.5 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

− 

A4 

4954 

85 

≦0.08 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜14.0 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

Ti: 5×%C≦0.80 

A5 p) 

4954 

86 

≦0.030 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

11.5〜14.5 16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

− 

A4 o) 

4954 

87 

≦0.030 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

11.5〜14.5 16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

N: 0.12〜0.22 

A4 o) 

4954 

88 

≦0.04 

≦1.00 

≦2.00 

≦0.045 

≦0.030 

8.5〜10.5 

17.0〜19.0 

− 

3.00〜4.00 

− 

A2 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き) 

JIS 

鋼種a) 

ISO 

鋼種b) 

化学成分c)(質量分率 %) 

備考d) 

Si 

Mn 

Ni 

Cr 

Mo 

Cu 

その他 

683-13 

10 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

9.0〜12.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 o) 

683-13 

11 

≦0.07 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

8.0〜11.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 

683-13 

15 

≦0.08 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

9.0〜12.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

Ti: 5×%C≦0.80 

A3 p) 

683-13 

16 

≦0.08 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

9.0〜12.0 

17.0〜19.0 

− 

− 

Nb: 10×%C≦1.0 

q) 

A3 p) 

683-13 

17 

≦0.12 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.060 

0.15〜0.35 

8.0〜10.0 

17.0〜19.0 

−r) 

− 

− 

A1 

683-13 

13 

≦0.10 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜13.0 17.0〜19.0 

− 

− 

− 

A2 

683-13 

19 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜14.0 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

− 

A4 

683-13 

20 

≦0.07 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

10.5〜13.5 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

− 

A4 

683-13 

21 

≦0.08 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜14.0 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

Ti: 5×%C≦0.80 

A5 p) 

683-13 

23 

≦0.08 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜14.0 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

Nb: 10×%C≦1.0 

q) 

A5 p) 

683-13 

19a 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.5〜14.5 16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

− 

A4 

683-13 

20a 

≦0.07 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.0〜14.0 16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

− 

A4 

683-13 

10N 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

8.5〜11.5 

17.0〜19.0 

− 

− 

N: 0.12〜0.22 

A2 

683-13 

19N 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

10.5〜13.5 16.5〜18.5 

2.0〜2.5 

− 

N: 0.12〜0.22 

A4 o) 

683-13 

19aN 

≦0.030 

≦1.0 

≦2.0 

≦0.045 

≦0.030 

11.5〜14.5 16.5〜18.5 

2.5〜3.0 

− 

N: 0.12〜0.22 

A4 o) 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き) 

JIS 

鋼種a) 

ISO 

鋼種b) 

化学成分c)(質量分率 %) 

備考d) 

Si 

Mn 

Ni 

Cr 

Mo 

Cu 

その他 

マルテンサイト系ステンレス鋼 

3506-2 

C1 

0.09〜0.15 

≦1 

≦1 

≦0.05 

≦0.03 

≦1 

11.5〜14 

− 

− 

− 

3506-2 

C3 

0.17〜0.25 

≦1 

≦1 

≦0.04 

≦0.03 

1.5〜2.5 

16〜18 

− 

− 

− 

3506-2 

C4 

0.08〜0.15 

≦1 

≦1.5 

≦0.06 

0.15〜 

0.35 

≦1 

12〜14 

≦0.6 

− 

− 

e) l) 

SUS 

403 

≦0.15 

≦0.50 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

s) 

11.50〜 

13.00 

− 

− 

− 

(C1) t) 

SUS 

410 

≦0.15 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

s) 

11.50〜 

13.50 

− 

− 

− 

(C1) t) 

4954 

76 

0.09 u)〜 

0.15 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

11.5〜13.5 

− 

− 

− 

C1 

4954 

77 

0.14〜 

0.23 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

1.5〜2.5 

15.0〜17.5 

− 

− 

− 

(C3) v) 

683-13 

0.09〜0.15 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

11.5〜13.5 

− 

− 

− 

C1 

683-13 

0.08〜0.15 

≦1.0 

≦1.5 

≦0.060 

0.15〜0.35 

≦1.0 

12.0〜14.0 

≦0.60 w) 

− 

− 

C4 

683-13 

0.16〜0.25 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

12.0〜14.0 

− 

− 

− 

683-13 

9a 

0.10〜0.17 

≦1.0 

≦1.5 

≦0.060 

0.15〜0.35 

≦1.0 

15.5〜17.5 

≦0.60 w) 

− 

− 

683-13 

9b 

0.14〜0.23 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

1.5〜2.5 

15.0〜17.5 

− 

− 

− 

(C3) x) 

683-13 

0.26〜0.35 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

12.0〜14.0 

− 

− 

− 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き) 

JIS 

鋼種a) 

ISO 

鋼種b) 

化学成分c)(質量分率 %) 

備考d) 

Si 

Mn 

Ni 

Cr 

Mo 

Cu 

その他 

フェライト系ステンレス鋼 

3506-2 

F1 

≦0.12 

≦1 

≦1 

≦0.04 

≦0.03 

≦1 

15〜18 

−y) 

− 

− 

z) aa) 

SUS 

430 

≦0.12 

≦0.75 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

s) 

16.00〜 

18.00 

− 

− 

− 

F1 

SUS 

434 

≦0.12 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

s) 

16.00〜 

18.00 

0.75〜1.25 

− 

− 

F1 

4954 

71 

≦0.04 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 

− 

− 

− 

F1 

4954 

72 

≦0.08 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 

− 

− 

− 

F1 

4954 

73 

≦0.08 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 0.90〜1.30 

− 

− 

F1 

4954 

74 

≦0.08 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦0.50 

10.5〜12.5 

− 

− 

Ti: 6×%C≦1.0 

4954 

75 

≦0.08 

≦1.00 

≦1.00 

≦0.040 

≦0.030 

≦0.50 

10.5〜12.5 

− 

− 

Nb:6×%C≦1.0 

683-13 

≦0.08 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 

− 

− 

− 

F1 

683-13 

8b 

≦0.07 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 

− 

− 

Ti: 7×%C≦1.10 

(F1) ab) 

683-13 

9c 

≦0.08 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦1.0 

16.0〜18.0 0.90〜1.30 

− 

− 

F1 

683-13 

F1 

≦0.025 ac) 

≦1.0 

≦1.0 

≦0.040 

≦0.030 

≦0.60 

17.0〜19.0 1.75〜2.50 

− 

N: ≦0.025 ac) ad) 

(F1) ae) 

注a) JISのステンレス鋼の鋼種は,JIS G 4315に規定されているものだけを記載する。 

b) ISO規格のステンレス鋼の鋼種は,ISO 3506-2及びISO 4954による。 

c) 値は,一部の誤植を訂正したものを除いて,上記のJIS及びISO規格に規定された数値をそのまま記載している。 

d) ISO 3506-2のTable 1に規定された鋼種との対応関係を示し,ISO 3506-2のTable 1における化学成分に対する全ての要件を満たしている場合にだけ,対応関係が

あるとしている。 

e) 硫黄(S)は,セレン(Se)に置き換えてもよい。 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

background image

表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)(続き) 

f) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以下の場合には,マンガン(Mn)の含有量を5 %以上にしなければならない。 

g) ニッケル(Ni)の含有量が8 %以上の場合には,銅(Cu)の含有量に下限はない。 

h) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。モリブデンの含有量を制限する必要がある場合には,購入者が注文時に指定しなければならない。 

i) クロム(Cr)の含有量が17 %以下の場合には,ニッケル(Ni)の最小含有量を12 %とするのがよい。 

j) 炭素(C)の含有量が0.03 %以下のオーステナイト系ステンレス鋼に対しては,窒素(N)の最大含有量は,0.22 %まで可能である。 

k) 安定化のために,チタン(Ti)の含有量は,炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %までとするか,ニオブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量を炭素

の含有量の10倍以上で,最大1.0 %までとする。 

l) 直径の大きいもので,規定の機械的性質を満足するために炭素(C)の含有量を多くすることは製造業者の任意であるが,オーステナイト系ステンレス鋼に対し

ては0.12 %を超えてはならない。 

m) 炭素(C)の含有量が0.10 %以下であれば,A2に相当する。 

n) SUH660はオーステナイト系耐熱鋼(JIS G 4311参照)であるが,JIS G 4315に含まれるため,そのまま記載する。 

o) 粒界腐食に対して優れた抵抗性をもつ。 

p) 安定化鋼。 

q) タンタル(Ta)は,ニオブ(Nb)で確定する。 

r) 含有率0.70 %未満のモリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。 

s) ニッケル(Ni)は,0.60 %を超えてはならない。 

t) 炭素(C)の含有量が0.09 %以上であれば,C1に相当する。 

u) ISO 3506-2のAnnex CのTable C.1では0.90 %となっているが,0.09 %の誤植である。 

v) 炭素(C)の含有量が0.17 %以上で,クロム(Cr)の含有量が16 %以上であれば,C3に相当する。 

w) 照会及び注文時の合意によって,モリブデン(Mo)の含有率を0.20 %〜0.60 %としてもよい。 

x) 炭素(C)の含有率が0.17 %以上であれば,C3に相当する。 

y) モリブデン(Mo)の添加は,製造業者の任意である。 

z) チタン(Ti)の含有量は,炭素(C)の含有量の5倍以上で,最大0.8 %まで含んでもよい。 

aa) ニオブ(Nb)及び/又はタンタル(Ta)の含有量は,炭素(C)の含有量の10倍以上で,最大1.0 %まで含んでよい。 

ab) チタン(Ti)の含有量が0.8 %以下であれば,F1に相当する。 

ac) (C+N)の最大含有率は,0.040 %。 

ad) 8×(C+N)の含有率は,(Nb+Ti)の含有率以上で≦0.80 %以下。 

ae) クロム(Cr)の含有率が18 %以下であれば,F1に相当する。 

1

6

B

 1

0

5

4

-2

2

0

1

3

 (I

S

O

 3

5

0

6

-2

2

0

0

9

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

24 

B 1054-2:2013 (ISO 3506-2:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 [1] JIS G 4311 耐熱鋼棒及び線材 

[2] JIS G 4315 冷間圧造用ステンレス鋼線 

[3] ISO 683-13:1986 2),Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part 13: 

Wrought stainless steels 

[4] ISO 4954:1993,Steels for cold heading and cold extruding 

[5] ISO 8044,Corrosion of metals and alloys−Basic terms and definitions 

[6] EN 10088-1:2005,Stainless steels−Part 1: List of stainless steels 

注2) この規格は,廃止された。