B 0902 : 2001 (ISO 496 : 1973)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格
協会 (JSA) から,日本工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調
査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS B 0902 : 1976は改
正され,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0902 : 2001
(ISO 496 : 1973)
駆動機及び被駆動機−
軸高さ
Driving and driven machines−Shaft heights
序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたIS0 496, Driving and driven machines−Shaft heights
を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,ISO 496
で規定するインチ系列の規定事項については,SI化の観点から削除した。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,駆動機及び被駆動機に対する軸高さの四つの寸法系列について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 496 : 1973 Driving and driven machines−Shaft heights (IDT)
2. 定義 この規格で用いる主な定義は,次による。
軸高さ (shaft height) 軸の中心軸線と機械自体の取付け基準面との距離であり,動力伝達の目的で組み
付けられる機械上で測定して得られる距離。
軸合せについて,組立シムの厚さは軸高さに含めないが,電気機械絶縁ライナを使用する場合には,こ
のライナの厚さを(機械の一部とみなし)軸高さに含める。
3. 軸高さh 表1の第I系列の数値から優先的に選定する。これらの数値が望ましくない場合には,順
次第II系列及び第III系列の数値から選定するが,例外的に第IV系列の数値を選定する場合がある。
2
B 0902 : 2001 (ISO 496 : 1973)
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表1 軸高さ
単位 mm
軸高さ(1)h
系列
I
II
III
IV
25
25
25
25
26
28
28
30
32
32
32
34
36
36
38
40
40
40
40
42
45
45
48
50
50
50
53
56
56
60
63
63
63
63
67
71
71
75
80
80
80
85
90
90
95
100
100
100
100
106
112
112
118
125
125
125
132
140
140
150
160
160
160
160
170
180
180
190
200
200
200
212
3
B 0902 : 2001 (ISO 496 : 1973)
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単位 mm
軸高さ(1)h
系列
I
II
III
IV
225(2)
225(2)
236
250
250
250
250
265
280
280
300
315
315
315
335
355
355
375
400
400
400
400
425
450
450
475
500
500
500
530
560
560
600
630
630
630
630
670
710
710
750
800
800
800
850
900
900
950
1 000
1 000
1 000
1 000
1 060
1 120
1 120
1 180
1 250
1 250
1 250
1 320
1 400
1 400
1 500
1 600
1 600
1 600
1 600
1 600(3)を超えるもの
注(1) 第I系列〜第IV系列の数値は,個々に標準数R5,R10,R20,R40(JIS Z 8601,
標準数を参照。)の数値に丸めたものである。
備考 ISO 3, Preferred numbers−Series of preferred numbersが,この規格 (JIS Z
8601) と一致している。
(2) 標準数224から外れている。
(3) 1 600 mmを超える場合には,標準数から選定する。
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B 0902 : 2001 (ISO 496 : 1973)
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4. 寸法許容差
4.1
適用
4.1.1
軸高さに関係する寸法許容差は,平行度公差と同様に,駆動機と被駆動機とが直結され,かつ,共
通べース(台床)上に取り付ける機械だけに適用する。この寸法許容差は,両軸端のあらゆる点において
満たされなければならない。
4.1.2
寸法許容差に関する例外は,受渡当事者間の協定による。例えば,次の場合である。
− 組立に際し,軸のたわみのための軸合せを考慮しなければならない場合
− 熱膨張によって,シムの厚さに関して特別の問題が起こる場合
− その他の理由で,規定した数値から外れる場合
4.2
寸法許容差 寸法許容差は,表2による。
表2 寸法許容差
単位 mm
軸高さ(4)
h
寸法許容差
回転電動機械,被
駆動機,減速機,
船舶プロペラ軸用
駆動機
電動機及び船舶プ
ロペラ軸用駆動機
を除く駆動機
25 以上
50以下
0
−0.4
+0.4
0
50を超え
250以下
0
−0.5
+0.5
0
250を超え
630以下
0
−1.0
+1.0
0
630を超え
1 000以下
0
−1.5
+1.5
0
1 000を超え
0
−2.0
+2.0
0
注(4) 寸法区分は,取付け面に脚部をもつ機械に適用する。脚部が最下点
にない,例えば,中心軸線の近くに脚部がある場合には,表から選
択される寸法許容差は,脚座から中心軸線までの寸法区分に対応す
る。
4.3
組立に関する指針
4.3.1
寸法許容差内での軸高さの偏差は,組立時に寸法許容差内の外に出ないようにシムで調整する。
4.3.2
幾つかの機械が結合され,軸高さの寸法許容差がそれぞれ負の値の場合には,その軸高さは少なく
とも基準寸法までシムを用いて調整する。
5
B 0902 : 2001 (ISO 496 : 1973)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.3.3
その他の場合には軸高さが最大の機械に合わせてシムで調整し,正の寸法許容差の軸高さの偏差を
もつ機械は最大高さを基準にして組み立てる。
4.4
平行度公差 平行度公差は,表3による。平行度は,軸の軸線の2点の基準面からの各々の高さの
差である。これらの点は,通常,軸の両端であるが,これが実際にそぐわない場合には,どこか適切な点
を採ってもよいし,測定した点は2点の間隔と軸長との比で換算する。
平行度をもっと小さく規制しなければならない場合には,受渡当事者間の協定によって別に定めること
ができる。
表3 平行度公差
単位 mm
軸高さ(5)
h
測定点が軸の両端である場合の2測定点間
の長さlに対する平行度公差
2.5h>l
2.5h≦l≦4h
l>4h
25 以上
50以下
0.2
0.3
0.4
50を超え
250以下
0.25
0.4
0.5
250を超え
630以下
0.5
0.75
1.0
630を超え
1 000以下
0.75
1.0
1.5
1 000を超え
1.0
1.5
2.0
注(5) 寸法区分は,取付け面に脚部をもつ機械に適用する。脚部が最下点にな
い,例えば,中心軸線の近くに脚部がある場合には,表から選択される
公差は,脚座から中心軸線までの寸法区分に対応する。
軸端等JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
桑 田 浩 志
トヨタ自動車株式会社
(幹事)
川 合 雄 二
社団法人日本建設機械化協会
(委員)
八 田 勲
工業技術院標準部標準業務課
吉 岡 武 雄
工業技術院機械技術研究所極限技術部精密機構研究室
吉 本 京 香
東京理科大学工学部機械工学科
中 里 為 成
東京工業高等専門学校機械工学科
岡 本 勲
社団法人自動車技術会(日産ディーゼル工業株式会社)
森 口 千 秋
社団法人日本電機工業会(富士電機モータ株式会社)
三 浦 芳 雄
社団法人日本産業機械工業会(株式会社荏原製作所)
山 下 富 雄
社団法人日本工作機械工業会(黒田精工株式会社)
佐々木 好 洋
社団法人日本事務機械工業会(平成11年10月まで)
小 林 繁 雄
社団法人日本事務機械工業会(平成11年11月から)
下 条 光 則
社団法人日本ベアリング工業会(株式会社不二越)
天 野 謙
社団法人日本農業機械工業会
橋 本 進
財団法人日本規格協会技術部規格開発課
(事務局)
杉 田 光 弘
財団法人日本規格協会技術部規格開発課
増 森 かおる
財団法人日本規格協会技術部規格開発課
(文責 桑田 浩志)