B 0209-4 : 2001 (ISO 965-4 : 1998)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会 (JFRI) /財団法人日本規
格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 965-4 : 1998 (ISO general purpose
metric screw threads−Tolerances−Part 4 : Limits of sizes for hot-dip galvanized external screw threads to mate
with internal screw threads tapped with tolerance position H or G after galvanizing) を基礎として用いた。
JIS B 0209の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 0209-1 第1部:原則及び基礎データ
JIS B 0209-2 第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法−中(はめあい区分)
JIS B 0209-3 第3部:構造体用ねじの寸法許容差
JIS B 0209-4 第4部:めっき後に公差位置H又はGにねじ立てをしためねじと組み合わせる溶融亜
鉛めっき付きおねじの許容限界寸法
JIS B 0209-5 第5部:めっき前に公差位置hの最大寸法をもつ溶融亜鉛めっき付きおねじと組み合わ
せるめねじの許容限界寸法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0209-4 : 2001
(ISO 965-4 : 1998)
一般用メートルねじ−公差−
第4部:めっき後に公差位置H又はGに
ねじ立てをしためねじと組み合わせる
溶融亜鉛めっき付きおねじの許容限界寸法
ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−
Part 4 : Limits of sizes for hot-dip galvanized external screw threads
to mate with internal screw threads tapped
with tolerance position H or G after galvanizing
序文 この規格は,1998年に第1版として発行されたISO 965-4, ISO general purpose metric screw threads−
Tolerances−Part 4 : Limits of sizes for hot-dip galvanized external screw threads to mate with internal screw threads
tapped with tolerance position H or G after galvanizingを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更すること
なく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,JIS B 0205-3で規定する一般用メートルおねじの有効径及び山の頂の直径(お
ねじ外径)に対する寸法許容差及び許容限界寸法について規定する。
なお,JIS B 0205-3で規定する一般用メートルおねじは,JIS B 0205-1による基準山形をもっている。
この規格によるおねじは,溶融亜鉛めっき後に公差位置H又はGにねじ立てした (tapped) めねじと組
み合わせることを意図した。
この規格に示すはめあい区分に対する許容限界寸法は,JIS B 0209-1で規定する公差から導き出し,そ
の基礎となる寸法許容差は,次の式によっている。
esaz=− (300+20P)
ここに, esの単位はμm,Pの単位はmmで表す。
この規格によるねじ山の公差で造られた製品は,有効断面積の減少によって,JIS B 1051に規定する最
小引張荷重より低い荷重で破壊を起こす場合がある。
ねじ山のせん断という重大な危険を引き起こすことがあるという理由により,この規格によるねじ山の
公差をもつおねじは,JIS B 0209-5によるねじ山の公差をもつめねじと組み合わせてはならない。
備考1. おねじに公差域クラス6azが指定されない場合,その製品が遠心分離機で処理されているな
ら,公差域クラス6AZのめねじと組み合わせ,そして,その製品が遠心分離機で処理されて
いないなら,公差域クラス6AXの溶融亜鉛めっき処理のめねじと組み合わせる。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
2
B 0209-4 : 2001 (ISO 965-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 965-4 : 1998 ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 4 : Limits of sizes for
hot-dip galvanized external screw threads to mate with internal screw threads tapped with tolerance
position H or G after galvanizing (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
備考 ISO 5408 : 1983 Cylindrical screw threads−Vocabularyからの引用事項は,この規格の該当事
項と同等である。
JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形
備考 ISO 68-1 : 1998 ISO general purpose screw threads−Basic profile−Part 1 : Metric screw threads
が,この規格と一致している。
JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
備考 ISO 262 : 1998 ISO general purpose metric screw threads−Selected sizes for screws, bolts and
nutsが,この規格と一致している。
JIS B 0209-1 一般用メートルねじ−公差−第1部:原則及び基礎データ
備考 ISO 965-1 : 1998 ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 1 : Principles and
basic dataが,この規格と一致している。
JIS B 0209-5 一般用メートルねじ−公差−第5部:めっき前に公差位置hの最大寸法をもつ溶融亜鉛
めっき付きおねじと組み合わせるめねじの許容限界寸法
備考 ISO 965-5 : 1998 ISO general purpose metric screw threads−Tolerances−Part 5 : Limits of sizes
for internal screw threads to mate with hot-dip galvanized external screw threads with maximum
size of tolerance position h before galvanizingが,この規格と一致している。
JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第1部:ボルト,ねじ及び植込みボルト
備考 ISO 898-1 : 1999 Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel−Part 1 :
Bolts, screws and studsが,この規格と一致している。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0101による。
4. 呼び方 おねじに対する公差域クラスの呼び方は,6azとする。
例 M12−6az
5. 寸法許容差 表1に示すおねじの寸法許容差は,次の基礎となる寸法許容差のための公式及びJIS B
0209-1で規定する公差によっている。
基礎となる寸法許容差esazは,次の公式によって計算した。
esaz=− (300+20P)
ここに, esazの単位はμm,Pの単位はmmとする。
3
B 0209-4 : 2001 (ISO 965-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 寸法許容差
ねじの呼び
ピッチ
おねじの公差域クラス 6az
P
有効径
外径
谷の径
es
ei
es
ei
応力計算用の
寸法許容差
mm
μm
μm
μm
μm
μm
M10
1.5
−330
−462
−330
−566
−547
M12
1.75
−335
−485
−335
−600
−588
M14, M16
2
−340
−500
−340
−620
−629
M18, M20, M22
2.5
−350
−520
−350
−685
−711
M24, M27
3
−360
−560
−360
−735
−793
M30, M33
3.5
−370
−582
−370
−795
−875
M36, M39
4
−380
−604
−380
−855
−957
M42, M45
4.5
−390
−626
−390
−890
−1 040
M48, M52
5
−400
−650
−400
−930
−1 122
M56, M60
5.5
−410
−675
−410
−970
−1 204
M64
6
−420
−700
−420
−1 020
−1 286
6. 許容限界寸法−おねじ−並目ねじ
はめあい区分:中
はめあい長さ:並
公差域クラス:6az
実体の谷底の形状は,どの箇所も基準山形の境界を越えてはならない。
溶融亜鉛めっきを施すねじの公差は,亜鉛めっき前の部品に対して適用する。亜鉛めっき後,実体のね
じ山形状は,どの箇所も公差位置hの最大実体寸法の境界を越えてはならない。このおねじは,公差位置
H又はGのめねじだけと組み合わせることを意図した。
表2 公差域クラス6azのおねじの許容限界寸法
単位 mm
ねじの
呼び
はめあい長さ
外径
有効径
谷の径
(応力計算用)
谷底丸み
の半径
を超え
以下
最大
最小
最大
最小
最大
最小
M10
5
15
9.670
9.434
8.696
8.564
7.829
0.188
M12
6
18
11.665
11.400
10.528
10.378
9.518
0.219
M14
8
24
13.660
13.380
12.361
12.201
11.206
0.250
M16
8
24
15.660
15.380
14.361
14.201
13.206
0.250
M18
10
30
17.650
17.315
16.026
15.856
14.583
0.313
M20
10
30
19.650
19.315
18.026
17.856
16.583
0.313
M22
10
30
21.650
21.315
20.026
19.856
18.583
0.313
M24
12
36
23.640
23.265
21.691
21.491
19.959
0.375
M27
12
36
26.640
26.265
24.691
24.491
22.959
0.375
M30
15
45
29.630
29.205
27.357
27.145
25.336
0.438
M33
15
45
32.630
32.205
30.357
30.145
28.336
0.438
M36
18
53
35.620
35.145
33.022
32.798
30.713
0.500
M39
18
53
38.620
38.145
36.022
35.798
33.713
0.500
M42
21
63
41.610
41.110
38.687
38.451
36.089
0.563
M45
21
63
44.610
44.110
41.687
41.451
39.089
0.563
4
B 0209-4 : 2001 (ISO 965-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
単位 mm
ねじの
呼び
はめあい長さ
外径
有効径
谷の径
(応力計算用)
谷底丸み
の半径
を超え
以下
最大
最小
最大
最小
最大
最小
M48
24
71
47.600
47.070
44.352
44.102
41.465
0.625
M52
24
71
51.600
51.070
48.352
48.102
45.465
0.625
M56
28
85
55.590
55.030
52.018
51.753
48.842
0.688
M60
28
85
59.590
59.030
56.018
55.753
52.842
0.688
M64
32
95
63.580
62.980
59.683
59.403
56.219
0.750
ねじ基本関係JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
吉 本 勇
東京工業大学名誉教授
(幹事)
大 橋 宣 俊
湘南工科大学機械工学科
西 山 信 夫
メイラ株式会社技術本部
(委員)
穐 山 貞 治
経済産業省産業技術環境局標準課
稲 葉 元 成
元・ミネベア株式会社藤沢製作所
及 川 文 廣
株式会社サトーラシ品質保証部
近 藤 清 隆
いすゞ自動車株式会社藤沢工場開発管理室
杉 浦 孝 之
株式会社田野井製作所埼玉工場
大 黒 雅 之
大黒興業株式会社(ねじ商連)
田 中 誠之助
株式会社佐賀鉄工所開発部
谷 口 良 憲
トヨタ自動車株式会社設計管理部設計管理室
八 賀 聡 一
社団法人日本工作機械工業会技術部
橋 本 進
財団法人日本規格協会技術部
丸 山 一 男
工学院大学機械工学科
三 井 雅 夫
株式会社弥満和製作所技術本部技術部
(事務局)
中 村 智 男
日本ねじ研究協会
文責 西 山 信 夫