1
B 0202,
B 02
03 :
199
9
解
説
解説付表
1
JIS B 0202
と対応する国際規格との対比表
JIS B 0202
管用平行ねじ
ISO
228-1
: 1994
ねじ部に耐密性が形成されない管用ねじ−第
1
部 寸法,寸法許容差及び呼び方
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(1)
適用範囲
○ 管用平行ねじを規定。管,管用部品,
液体機器などの接合において機械的
結合を主目的とするねじ。
PF
ねじを附属書に規定。
電線管その他特定のねじは適用外。
○ 締結用の大きさ
1/16
〜
6
の管用ねじの形状,
寸法,寸法許容差及び呼び方を規定。おね
じ,めねじとも平行で,継手,コック,バ
ルブなどの部品の機械的接合を目的とす
る。
ねじ部に耐密性を形成する接合用ねじとし
ては適さない。このねじによって耐密性を
得るには,ねじ部でない二つの密封面の押
付けと適切なシールの挿入によって行う。
= 附属書を除き同等。
(2)
引用規格
○
JIS B 0101
JIS B 0203
JIS B 0254
○ 受渡当事者は,引用規格の最新版の適用を
検討するよう推奨。
ISO 7-1
: 1994
参考文献として,
ISO 228-2
: 1987
ADP
JIS
は用語規格を追加。
(3)
定義
○ ①用語:
JIS B 0101
による。
○ ②記号:
G(
平行ねじ
)
,
A(
きつい許容差等級
)
,
B(
ゆるい許容差等級
)
,
H(
とがり山の高さ
)
など
17
種類。
ADP
=
①
JIS
は用語 の基本とし て
JIS B 0101
を規定。
②
JIS
は記号 を定義しな い
が,本文においてそれらを明
確に理解できる形で使用。
(4)
種類・等級
○ ①種類:管用平行おねじ及び管用平
行めねじ。
②等級:管用平行おねじの
A
級及び
B
級。
○ ①平行おねじ及び平行めねじ。
②許容差によって
A
級と
B
級。
≡ ①②一致。
2
B 0202,
B020
3 :
1999
解
説
解説付表
1
JIS B 0202
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(5)
形状・寸法及
び 寸 法 許 容
差
○ ①基準山形,基準寸法及び寸法許容
差を規定。
④ねじの山の頂は,許容差の範囲内
で切り取った形状を標準とする。た
だし,
JIS B 0203
のおねじと接合す
る可能性のあるめねしを除く。
⑤
JIS B 0203
のおねじと接合される
可能性のあるめねじは,
JIS B 0203
に規定する長さ以上でなくてはなら
ない。
⑨薄肉の部品に対しては,互いに直
角に測った有効径の平均に対し許容
差を適用。
○ ①寸法及び寸法許容差を規定。
②基準山形は,
ISO 7-1
の平行ねじに同じ。
③特記ない限り右ねじを規定。
④ねじは,許容差限度まで切り取った山の
頂をもった切取り形が標準。ただし,
ISO 7-1
のおねじと接合される可能性のあるめねじ
を除く。
⑤
ISO 7-1
のおねじと接合される可能性のあ
るめねじは,
ISO 7-1
に規定する長さ以上で
なくてはならない。
⑥めねじ有効径の許容差は,
ISO 7-1
の径の
上の許容差に等しい。ただし,大きさ
1/16
,
1/8
,
1/4
及び
3/8
はそれよりも大きい値が規
定されている。
⑦おねじ
A
級の許容差はすべてマイナス側
で,めねじに対する値に等しい。
B
級の許容
差は
A
級の
2
倍。
⑧
A
級
B
級の選択は,
ISO
228-1
を規定する
製品規格で行う。
⑨薄肉の部品に対しては,互いに直角に測
った有効径の平均に対し許容差を適用。
=
=
ADP
=
=
=
ADP
=
①寸法及び寸法許容差の規
定内容は同等。
②
JIS
は,形状は付表に反映
し同等。
③
JIS
は,左ねじも含んだ規
定で,右ねじの記述はせず。
④ねじ切取り形を標準とす
ることは同等。
⑤テーパおねじと接合され
るめねじの長さは同等。
⑥⑦
JIS
は,許容差は付表に
反映し同等。
⑧
JIS
は,必要なしとみて規
定せず。
⑨薄肉品の扱いは一致。
(6)
表し方
○ ①
G
の記号,続けて大きさ。おねじ
の場合はその次に等級を表す記号
(A
又は
B)
。
②左ねじは
LH
の記号を追加。
○ ①
管用ねじ
−
ISO 228
−
G
−大
きさ−おねじの場合
A
又は
B
②左ねじは
LH
の記号を追加。
=
≡
①ねじの表し方は同等。
②左ねじの表し方は一致。
(7)
検査
○ 原則として
JIS B 0254
のゲージによ
る。
−
ADP
ISO
は,
ISO 228-2
を参照す
るだけで規定していない。
3
B 0202,
B 02
03 :
199
9
解
説
解説付表
1
JIS B 0202
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(8)
その他
○ おねじを
JIS B 0203
の平行めねじと
接合する場合の注意事項を,参考と
して記述。
○ おねじを
ISO 7-1
の平行めねじと接合する
場合は,製品規格で
ISO 7-1
のめねじの寸法
許容差を考慮すること。
このような接合においては耐密性が得られ
ないこともある。
=
JIS
は同等の内容を参考とし
て記述。
参考などで扱うべき事項と
考えられる。
(9)
附 属 書
(
規
定
)
○
PF
ねじの適用範囲,種類・等級,基
準山形,基準寸法及び寸法許容差,
表し方及び検査を規定。
−
ADP
ISO
にはない。
PF
ねじには,めねじ寸法許
容差に
ISO
の許容差の
2
倍
相当の
B
級が規定されてお
り,これがまだ広く使用され
ている。期限を付して存続と
し,製品規格での対応を待つ
こととする。
備考
1.
対比項目
(I)
及び
(III)
の小欄で, ○
は該当する項目を規定している場合, −
は規定していない場合を示す。
2.
対比項目
(IV)
の小欄は,
JIS
と国際規格との技術的内容の整合性評価を示し,その記号の意味は次のとおりである。
≡:一致 =:同等
ADP
:国際規格を採用
4
B 0202,
B020
3 :
1999
解
説
解説付表
2
JIS B 0203
と対応する国際規格との対比表
JIS B 0203
管用テーパねじ
ISO 7-1
: 1994
ねじ部に耐密性が形成される管用ねじ−第
1
部 寸法,寸法許容差及び呼び方
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(1)
適用範囲
○ 管用テーパねじを規定。管,管用部
品,液体機器などの接合においてね
じ部の耐密性を主目的とするねじ。
PT/PS
ねじを附属書に規定。
油井管その他特定のねじは適用外。
○ ねじの結合によって耐密接合の得られる大
きさ
1/16
〜
6
の管用ねじの形状,寸法,寸法
許容差及び呼び方を規定。テーパおねじ,
平行めねじ及びテーパめねじで,管,バル
ブ,継手などのねじにより接合される配管
機器に使用することを目的とする。耐密性
を確保するために適切な充てん剤を用いる
こと。
= 附属書を除き同等。
(2)
引用規格
○
JIS B 0101
JIS B 0202
JIS B 0253
○ 受渡当事者は,引用規格の最新版の適用を
検討するよう推奨。
ISO 7-2
: 1982
参考文献として,
ISO 228-1
: 1994
ADP
JIS
は,用語規格を追加。
(3)
定義
○ ①用語:
JIS B 0101
に加えて次によ
る。
基準径,主円すい,基準面
(
基準径の
位置
)
,基準長さ,参照面,完全ねじ
部,不完全ねじ部,切上げねじ部,
有効ねじ部,接合しろ,工具締めし
ろ
○ ①用語:基準径,主円すい,基準面,基準
長さ,参照面,完全ねじ部,不完全ねじ部,
切上げねじ部,有効ねじ部,接合しろ,工
具締付しろ
②記号:
R
p
(
平行めねじ
)
,
R
c
(
テーパめねじ
)
,
R(
テーパおねじ
)
,
P(
ピッチ
)
,
H(
とがり山の
高さ
)
など
15
種類。
ADP
=
①
JIS
は,用語の基本として
JIS B 0101
を引用。
②
JIS
は,記号を定義しない
が,本文においてそれらを明
確に理解できる形で使用。
(4)
種類
○ 管用テーパおねじ,管用テーパめね
じ及び管用平行めねじ。
○ テーパおねじ,平行めねじ及びテーパめね
じ。
≡ 一致。
5
B 0202,
B 02
03 :
199
9
解
説
解説付表
2
JIS B 0203
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(5)
形状・寸法及
び 寸 法 許 容
差
○ ①基準山形,基準寸法及び寸法許容
差を規定。
⑤おねじ有効長さは,基準長さの最
小値に接合しろを加えたもの以上で
なくてはならない。
⑥テーパめねじの基準面からの有効
長さは,基準長さの最大値に工具締
めしろを加えたもの以上でなくては
ならない。平行めねじの端面からの
有効長さは,基準長さの最大値に接
合しろを加えたもの以上でなくては
ならない。
⑦ぬすみのあるめねじの場合の有効
長さは,基準長さの最小値に接合し
ろを加えたものの
80%
以上でなくて
はならない。
⑧めねじ基準径の位置は端面。
○ ①寸法及び寸法許容差を規定。ねじの形状
を規定。
②平行ねじの形状を規定。軸線を含む断面
上で測ったフランク間の角度は
55
°で,山
の頂及び谷底において等しい半径でフラン
クに接する丸みをもったねじ山形。
③テーパねじの形状を規定。テーパは直径
上で測って
1
:
16
,軸線を含む断面上で測っ
たフランク間の角度は
55
°で,各フランク
が軸線となす角は等しい。山の頂及び谷底
において等しい半径でフランクに接する丸
みをもったねじ山形で,山の高さは平行ね
じと同じ。
④特記ない限り右ねじを規定。
⑤おねじの有効長さは実用上,完全ねじ長
さと不完全ねじ長さの和から切上げ長さを
引いたもの。おねじ有効長さは,基準長さ
の最小値に接合しろを加えたもの以上でな
くてはならない。
⑥めねじをもつ部品は,最大有効長さをも
つおねじを受入れることができるように設
計しなければならない。
⑦ぬすみのあるめねじの場合の最小長さ
は,おねじの最小有効長さの
80%
以上でな
くてはならない。
⑧めねじ基準径の位置は端面より半ピッチ
内側。
=
=
ADP
=
=
=
≠
①寸法及び寸法許容差の規
定内容は同等。
②③
JIS
は,形状は付表に反
映し同等。
④
JIS
は,左ねじも含んだ規
定で,右ねじの記述はせず。
⑤
JIS
は,おねじ有効長さは
付表にも反映し同等。
⑥
JIS
は,めねじ有効長さを
テーパと平行とに分けて規
定。
⑦ぬすみのある場合のめね
じ有効長さは同等。
⑧
JIS
は,めねじ基準径の位
置は端面。
⑧めねじ基準径の位置:
ISO
7-2
のゲージが未改正で
ISO
7-1
と合わない。改正前の
ISO 7-1
のままとし,テーパ
めねじ基準径の位置を端面
に戻すことを
ISO
に提案す
る。
(6)
表し方
○ ①管用テーパおねじは
R
,管用テー
パめねじは
R
c
,管用平行ねじは
R
p
の記号,続けて大きさ。
②左ねじは
LH
の記号を追加。
○ ①
管用ねじ
−
ISO 7
−
R
p
,
R
c
又は
R
−大きさ
②左ねじは
LH
の記号を追加。
=
≡
①ねじの表し方は同等。
②左ねじの表し方は一致。
6
B 0202,
B020
3 :
1999
解
説
解説付表
2
JIS B 0203
と対応する国際規格との対比表(続き)
対比項目
規定項目
(I)
JIS
の規定内容
(III)
国際規格の規定内容
(IV)
JIS
と国際規格との相違点
(V)
JIS
と国際規格との整合
が困難な理由及び今後の
対策
(7)
検査
○ 原則として
JIS B 0253
のゲージによ
る。
○
ISO 7-2
によるゲージを用いること。常に参
照面との関係で判定する。
= 同等。
(8)
その他
○ 平行めねじを
JIS B 0202
のおねじと
接合する場合の注意事項を参考とし
て記述。
○ 平行めねじを
ISO 228-1
のおねじと接合す
る場合は,それを使用する製品規格で,め
ねじの寸法許容差を考慮すること。
このような接合においては耐密性が得られ
ないこともある。
=
JIS
は,同等の内容を参考と
して記述。
参考などで扱うべき事項と
考えられる。
(9)
附属書
1(
規
定
)
○
PT/PS
ねじの適用範囲,種類,基準
山形,基準寸法及び寸法許容差,表
し方及び検査を規定。
−
ADP
ISO
にはない。
ねじそのものは,
PT/PS
と
R/R
c
/R
p
で違いはないので,
ねじの表記だけ
R/R
c
/R
p
と
し,実際には
PT/PS
用ゲー
ジで管理しているのが実状
である。
PT/PS
ゲージから
R/R
c
/R
p
ゲ ー ジ へ の 切 替 え
を,考慮し,期限付き存続と
する。
備考
1.
対比項目
(I)
及び
(III)
の小欄で, ○
は該当する項目を規定している場合, −
は規定していない場合を示す。
2.
対比項目
(IV)
の小欄は,
JIS
と国際規格との技術的内容の整合性評価を示し,その記号の意味は次のとおりである。
≡:一致 =:同等
ADP
:国際規格を採用 ≠:同等でない
(
ADP
に該当する場合を除く
)