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B 0176-1 : 2002 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本工具工業会 (JSCTA) /財団法人日本規

格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正して部編成に分割制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,JIS 

B 0176 : 1996は廃止され,JIS B 0176-1〜4に置き換えられる。 

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,JIS B 0176-1はISO 5967 : 1981, Taps for thread 

cutting−Nomenclature of the main types and terminology(ねじ加工用タップ−主要な種類の名称及び用語)を

基礎として用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

JIS B 0176-1には,次に示す附属書がある。 

付属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 0176の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 0176-1 第1部;タップ 

JIS B 0176-2 第2部:ねじ切りダイス 

JIS B 0176-3 第3部:チェーザ 

JIS B 0176-4 第4部:ねじ転造ダイス 

B 0176-1 : 2002 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 分類 ······························································································································ 1 

3. タップの名称の呼び方 ······································································································ 2 

4. 用語及び定義 ·················································································································· 2 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 ································································· 25 

索引 ·································································································································· 28 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 0176-1 : 2002 

ねじ加工工具用語− 

第1部:タップ 

Threading tools−Vocabulary 

Part 1 : Taps  

序文 この規格は,1981年に発行されISO 5967,Taps for thread cutting−Nomenclature of the main types and 

terminologyを翻訳し,編集上及び/又は技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,主として金属加工用として一般に用いるタップ(1)に関する用語及びその定義

について規定する。 

注(1) 主に回転とねじのリードに合った送りとによって下穴にめねじを形成するおねじ形の工具。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 5967 : 1981 Taps for thread cutting−Nomenclature of the main types and terminology (MOD) 

2. 分類 用語の分類は,次による。 

a) タップの種類 

1) 刃部材料及び表面処理による分類 

2) 構造による分類 

3) シャンクの形態による分類 

4) 機能又は用途による分類 

4.1) 

製造方法による分類 

4.2) 

用途による分類 

4.3) 

ねじの種類による分類 

4.4) 

溝の形態による分類 

b) タップの要素 

c) タップの角 

d) タップの精度 

e) タップ刃部の損傷 

f) 

タップ一般 

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B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. タップの名称の呼び方 タップの種類を表す名称は,タップの種類の番号順2.a)1)〜2.a)4)4.4)に該当

する用語を組み合わせて呼ぶ。ただし,製造方法については,これを省略し,ねじの種類による分類を刃

部材料及び表面処理の分類の後に呼ぶ。また,ねじの種類は呼びに換えてもよい(表1参照)。 

表1 タップの名称の呼び方の例 

呼び方 

刃部材料及び 
表面処理 

ねじの種類 構造 

シャンク 

の形態 

用途 

溝の形態 

メートル並目ねじ用ハ
ンドタップ上げ 

(高速度工具鋼) メートル並

目ねじ用 

(むく)(ストレー

トシャンク) 

ハンド,上げ 

(直溝) 

M3ハンドタップ上げ 

M3 

合金工具鋼メートル細
目ねじ用ベントタップ 

合金工具鋼 

メートル細
目ねじ用 

(溶接)ベント(シャ

ンク) 

− 

(直溝) 

ユニファイ並目ねじ用
油穴付きスパイラルタ
ップ 

(高速度工具鋼) ユニファイ

並目ねじ用 

(むく)(ストレー

トシャンク) 

油穴付き 

スパイラル 

超硬メートル並目ねじ
用テーパシャンクイン
ターラップスパイラル
ポイントタップ 

超硬(合金) 

メートル並
目ねじ用 

(ろう 

付け) 

テーパシャ
ンク 

インターラッ
プ 

スパイラル
ポイント 

超硬チタンナイトライ
ドコーティングユニフ
ァイ細目ねじ用ハンド
タップ 

超硬(合金), 

 チタンナイトラ

イドコーティン

グ 

ユニファイ
細目ねじ用 

(むく)(ストレー

トシャンク) 

ハンド 

(直溝) 

備考 括弧を付けてあるものは,省略してもよい。 

4. 用語及び定義 タップの用語及びその定義は,次による。 

なお,定義欄に対応国際規格の用語番号を括弧で示す。また,参考のために量記号,単位及び対応英語

を示す。 

備考1. 用語の一部に括弧を付けてあるものは,括弧の中の用字を省略してもよい。 

2. 用語欄で用語の下の括弧付きの仮名書きは,読み方を示す。 

3. 用語の定義の中の太字で示す用語は,この規格で規定しているものである。 

4. 図は一例を示すものであって,形状及び大きさを表すものではない。 

なお,図中の括弧内の数字は,この規格の用語の番号を示す。 

a) タップの種類 

1) 刃部材料及び表面処理による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1101 

合金工具鋼タップ 

刃部の材料に合金工具鋼を使用したタップ。 

alloy tool steel tap 

1102 

高速度(工具)鋼タップ 

刃部の材料に高速度工具鋼を使用したタップ。 

high speed (tool) steel tap 

1103 

超硬(合金)タップ 

刃部の材料に超硬合金(炭化タングステンを主体
とした焼結体)を使用したタップ。 

cememed carbide tap,  
carbide tap 

1104 

コーティングタップ 

刃部の材料に窒化チタニウム(チタンナイトライ
ド),炭化チタニウム(チタンカーバイド)などを
表面に一層又は多層に化学的若しくは物理的に密
着させた工具材料を使用したタップ。 
備考 高速度鋼チタンナイトライドコーティング

タップや超硬チタンカーバイドコーティン
グタップなどがある。 

coated tap 

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B 0176-1 : 2002  

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1105 

窒化処理タップ 

刃部の材料の表面に窒化処理を施した工具材料を
使用したタップ。 

nitrided tap 

1106 

酸化処理タップ 

刃部の材料の表面に酸化処理を施した工具材料を
使用したタップ。 

oxidized tap 

1107 

窒化酸化処理タップ 

刃部の材料の表面に窒化及び酸化処理を施した工
具材料を使用したタップ。 

nitrided and oxidized tap 

2) 構造による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1201 

むくタップ 

ねじ部とシャンクとが同一材料からなり,一体と
なっているタップ。 

solid tap 

1202 

溶接タップ 

ねじ部にシャンクを溶接したタップ。 

welded tap 

1203 

ろう付けタップ 

刃部の材料をボデー又はシャンクにろう付けした
タップ。 

brazed tap 

1204 

接ぎ柄タップ 

ねじ部とシャンクとをねじなどで機械的に接いだ
タップ 

sectional type tap 

1205 

植刃タップ 

ボデーにチェーザを機械的に取り付けたタップ。 

inserted chaser tap 

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B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1206 

シェルタッブ 

ねじ部が中空でシャンクに取り付けて使用するタ
ップ。 (140, 141)  
備考 キー溝タイプ,テノン溝タイプなどがある。 

shell tap 

1207 

エキスパンションタッブ 

割り溝があって,ねじ又はこまによってねじ部の
径を調節できるタップ。 
備考 (割り溝)調整式タップともいう。 

expansion tap 

1208 

アジャスタブルタップ 

チェーザを植え込んであり,ねじ部の径を調節で
きるタップ。 

adjustable tap 

1209 

コラプシブルタップ 

ねじ立てが終わるとチェーザが内側に引き込ま
れ,逆転させないでねじ穴からタップを引き抜く
ことができるタップ。 
備考 通常4個のチェーザが取り付けられてい

る。 

collapsible tap 

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B 0176-1 : 2002  

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3) シャンクの形態による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1301 

ストレートシャンクタップ シャンクが円筒になっているタップ。 

straight shank tap 

1302 

フルダイヤメータシャンク
タッブ 

ストレートシャンクタップのうちでシャンク径が
ねじ部の径とほぼ同じか太いタップ。 (110, 111) 

full-diameter shank tap with 

plain connecting portion 

1303 

ネック付きタップ 

ねじ部とシャンクとの間にネックが付いているフ
ルダイヤメータシャンクタップ。 (112) 

full-diameter shank tap with 

recess 

1304 

レリーブシャンクタップ 

ストレートシャンクタップのうちでシャンク径が
ねじ部の径より細いタップ。 (113) 

relieved-shank tap,  
reduced shank tap 

1305 

テーパシャンクタップ 

シャンクがテーパになっているタップ。 

taper shank tap 

1306 

ペアンタップ 

特殊なねじ立て盤に使われ,シャンクにキー溝を
もつタップ。 
備考 引きねじ用めねじをもつものもある。 

pearn tap 

1307 

ベント(シャンク)タップ シャンクが曲がっていて,自動ねじ立盤で使用し,

ねじ立てされたナットは曲がったシャンクを通
って自動的に送り出され,機械を逆転又は停止
することがなく連続的にナットにねじ立てする
タップ。 (132, 133) 

bent shank tap 

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B 0176-1 : 2002  

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1308 

ボール溝付きタップ 

ホルダに取り付けるため,シャンクにボールの入
る溝をもつタップ。 

ball groove shank tap 

4) 機能又は用途による分類 

4.1) 

製造方法による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1401 

研削(仕上げ)タップ 

ねじ部を研削仕上げしたタップ。 

ground (thread) tap 

1402 

切削(仕上げ)タップ 

ねじ部を切削仕上げしたタップ。 

cut (thread) tap 

1403 

転造(仕上げ)タップ 

ねじ部を転造仕上げしたタップ。 

rolled (thread) tap 

4.2) 

用途による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1411 

ハンドタップ 

一般に使用するタップ。主に機械でねじ立てを行
うが,手作業で使用することもある。 (110, 111, 
112, 113)  
備考 ショートマシンタップともいう。 

hand tap,  
short machine and hand tap 

1412 

等径ハンドタップ 

ハンドタップのうちの等径タップ。 
備考 一般に食付き部の山数によって,先・中・

上げのタップに分けられる。 

regular hand tap,  
ordinary hand tap 

1413 

先タップ 

等径ハンドタップのうちで,食付き部の山数が7
〜10山のタップ。 (202)  

taper (hand) tap 

1414 

中タップ 

等径ハンドタップのうちで,食付き部の山数が3
〜5山のタップ。 (201)  

plug (hand) tap 

1415 

上げタップ 

等径ハンドタップのうちで,食付き部の山数が1
〜3山のタップ。 (200)  

hottoming (hand) tap 

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B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1416 

等径タップ 

ねじ部の径が等しく,食付き部の山数が異なる2
本以上を一組としたタップ。 (251, 261) 

regular tap 

1417 

増径タップ 
(ぞうけいたっぷ) 

2本以上を一組とし,1番タップから順次その径を
大きくし,仕上げタップで所要の径に仕上げるよ
うに作られているタップ。 (250, 260) 

serial tap 

1418 

1番タップ 

増径タップのうちで最初のねじ立てに使用するタ
ップ。 

first roughing tap 

1419 

2番タップ 

増径タップのうちで1番タップを通した後に使用
するタップ。 

second roughing tap 

1420 

仕上げタップ 

増径タップのうちで最後の仕上げに使用するタッ
プ。 

finishing tap 

1421 

ロング(シャンク)タップ ストレートシャンクタップのうちで,ハンドタッ

プに比べてシャンクが長いタップ。 (120, 121, 
122, 123)  

long shank tap 

1422 

テーパタップ 

テーパねじのねじ立てに用いるねじ部にテーパが
付いているタップ。 (150)  

taper thread tap 

1423 

自動ねじ立盤用タップ 

自動ねじ立盤に使用するタップ(JIS B 4433参
照)。 (130, 131, 132, 133)  
備考 ねじ立盤の仕様によってシャンクの形状が

異なる。 

tap for automatic tapping 

machine 

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B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1424 

ナットタップ 

主にねじ立盤でナットを作るときに使用するタッ
プ。ハンドタップに比べシャンクが長く,かつ比
較的食付き部が長い(JIS B 4433参照)。 (203) 

nut tap 

1425 

ニブタップ 

主にねじ立盤でナットを作るときにベントシャン
ク又はストレートシャンクに接合して使用するタ
ップ(JIS B 4433参照)。 

nib tap 

1426 

タッパタップ 

ねじ立て作業中,ねじ立てされたナットを複数個
ためられるように長いシャンクをもったタップ。 

tapper tap 

1427 

プーリタップ 

シャンク径がねじの外径とほぼ同じで,ハンドタ
ップに比べてシャンクが長く,プーリなどのボス
にオイルカップ又は止めねじなどを取り付けるた
めのねじ立てをリムの穴を通して行うタップ。 

pulley tap 

1428 

盛上げタップ 

切れ刃がなく塑性加工によってめねじを成形する
タップ。 (204)  
備考1. 油溝のあるものとないものとがある。 

2. 油溝のないものを溝なしタップという。 

thread forming tap, fluteless 

tap 

1429 

油穴付きタップ 

ボデーに油穴をもったタップ。 

oil hole tap 

1430 

深穴タップ 

深いねじ立てをする際,切りくずを排出するため
タップの心部に穴をもったタップ。 

deep hole tap, hollow tap 

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B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1431 

インターラップタップ 

溝数を奇数とし,各ランドのねじ山を一山とびに
取り除いたタップ。 (211)  

interrupted thread tap 

1432 

オーバサイズタップ 

ねじ部の径を標準より大きくしたタップの総称。 oversize tap 

1433 

多条ねじタップ 

多条ねじの加工に用いるタップ。 
備考 2条ねじ用,3条ねじ用などがある。 

multiple thread tap 

1434 

インサートコイルタップ 

インサートコイルを使う場合のめねじを加工する
ため,ねじ部の径を大きくしたタップ。 

tap for helical coil wire 

screw thread insert 

1435 

種タップ 

ハンドタップに比べて溝数が多く,ねじ切りダイ
スその他,おねじ加工工具のねじ仕上げ加工に用
いるタップ。 

hob tap 

1436 

山高タップ 
(やまたかたっぷ) 

めねじの谷底に特に大きなすきまができるように
山の頂を高くしたタップ。 

supercrest tap 

1437 

増径段付きタップ 

ねじ部を先端からシャンクの方へ段階的に順次径
を大きくし,最終部で所要の径に仕上げるタップ。 

tandem serial tap 

1438 

異径段付きタップ 

ねじ部に2種類又はそれ以上の径の異なるねじ
(ただし,ピッチ又は山数が等しい。)をもったタ
ップ。 (212) 

tandem tap 

1439 

案内付きタップ 

ねじ下穴又は基準穴とねじの軸心とを同心にする
ため,穴と同径の案内部をもったタップ。 (213)  
備考 先に加工したねじと同軸とし,リードを合

わせ加工したいときなどに用いる案内ねじ
をもった案内ねじ付きタップもある。 

pilot tap 

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10 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1440 

ドリル付きタップ 

ねじ下穴あけとねじ立てとを1工程で行うもの
で,先端にドリル部をもったタップ。 

drill tap 

1441 

リーマ付きタップ 

ねじ下穴の仕上げとねじ立てとを1工程で行うも
ので,先端にリーマ部をもったタップ。 

reamer tap 

1442 

ホールソー付きタップ 

薄板に大径のねじ立てをする場合,ねじ下穴あけ
とねじ立てとを1工程で行うもので,先端にホー
ルソーをもったタップ。 

hole saw tap 

4.3) 

ねじの種類による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1451 

メートル並目ねじ用タップ メートル並目ねじのねじ立てに用いるタップ(JIS 

B 0205-1, JIS B 0205-4,JIS B 4430参照)。 

taps for metric coarse thread 

1452 

メートル細目ねじ用タップ メートル細目ねじのねじ立てに用いるタップ(JIS 

B 0205-1,JIS B 0205-4,JIS B 4430参照)。 

taps for metric fine thread 

1453 

ユニファイ並目ねじ用タッ
プ 

ユニファイ並目ねじのねじ立てに用いるタップ
(JIS B 0206,JIS B 4432参照)。 

taps for unified coarse 

thread 

1454 

ユニファイ細目ねじ用タッ
プ 

ユニファイ細目ねじのねじ立てに用いるタップ
(JIS B 0208,JIS B 4432参照)。 

taps for unified fine thread 

1455 

管用平行ねじ用タップ 

管用平行ねじのねじ立てに用いるタップ(JIS B 
0202,JIS B 4445参照)。 

taps for parallel pipe thread 

1456 

管用テーパねじ用タップ 

管用テーパねじのねじ立てに用いるタップ(JIS B 
0203,JIS B 4446参照)。 
備考 テーパタップと平行タップとがある。 

taps for taper pipe thread 

1457 

ミニチュアねじ用タップ 

ミニチュアねじのねじ立てに用いるタップ(JIS B 
0201参照)。 

taps for miniature screw 

thread 

1458 

メートル台形ねじ用タップ メートル台形ねじのねじ立てに用いるタップ(JIS 

B 0216参照)。 

taps for metric trapezoidl 

thread 

1459 

自転車ねじ用タップ 

自転車ねじのねじ立てに用いるタップ(JIS B 
0225参照)。 

taps for cycle thread 

background image

11 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.4) 

溝の形態による分類 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1461 

直溝タップ 
(ちょくみぞたっぷ) 

溝が軸線に平行なタップ。 (207) 

straight fluted tap 

1462 

(右)スパイラルタップ 

溝が軸線に対して右にねじれているタップ。右ね
じの場合,切りくずがシャンク側に排出される。 
(209)  
備考 溝のねじれ角によってスロー,ミディアム

及びファーストがある。 

(right hand) spiral fluted tap 

1463 

左スパイラルタップ 

溝が軸線に対して左にねじれているタップ。右ね
じの場合,切りくずが進行方向に排出される。 
(210)  

left hand spiral fluted tap 

1464 

スパイラルポイントタップ 食付き部の切れ刃側の溝を数山斜めに削りとっ

て,切りくずが容易に進行方向に排出されるよう
にしたタップ。ポイントタップともいう。 (205, 
206, 208)  
備考1. 直溝があるものとないものとがある。 

2. 油溝があるものとないものとがある。 

spiral pointed tap 

b) タップの要素 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2001 

呼び 

ねじの種類を表す記号,呼び径を表す
数字,及びピッチ又は山数などで表す。 
例 M8, M8×1, 1/2-13UNC, Gl/8 

− 

nominal designation, 

nominal size 

2002 

基準山形 

ねじ山の実際の断面形を定めるための
基準となる理論上のねじ山形状(JIS B 
0101参照)。 
備考 ねじの軸線を含んだ断面形につ

いていうのが普通である。 

− 

basic profile 

2003 

外径 

ねじの山の頂に接する仮想的な円筒
(又は円すい)の直径。 (339) 

− 

major diameter 

2004 

外径の基準寸法 

外径の許容限界寸法の基準となる寸法
(JIS B 0401-1,JIS B 4430参照)。 (320, 
400) 

basic major diameter 

background image

12 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2005 

外径の最小許容寸法 

外径の最小許容限界寸法。 (401) 

dmin 

permissible minimum major 

diameter 

2006 

外径の基礎となる許容差 

外径の最小許容寸法と外径の基準寸法
との差。 (402) 

JS 

minimum clearance on 

major diameter 

2007 

有効径 

ねじ溝の幅がねじ山の幅に等しくなる
ような仮想的な円筒(又は円すい)の
直径。この場合,ピッチが規定のピッ
チに等しいときは単独有効径に等しい
(JIS B 0101参照)。 

− 

pitch diameter 

2008 

単独有効径 

a) 平行ねじの場合は,軸線に沿って

測ったねじ溝の幅が規定上のピッ
チの1/2であるような仮想的な円
筒の直径。 

b) テーパねじの場合は,テーパ面に

沿って測ったねじ溝の幅が,テー
パ面に沿って測った規定上のピッ
チの1/2であるような円すいの直
径(JIS B 0101参照)。 

− 

simple pitch diameter 

2009 

有効径の基準寸法 

有効径の許容限界寸法の基準となる寸
法(JIS B 0401-1,JIS B 4430参照)。 
(403) 

d2 

basic pitch diameter 

2010 

有効径の最小許容寸法 

有効径の最小許容限界寸法。 (404) 

d2min 

minimum pitch diameter 

2011 

有効径の最大許容寸法 

有効径の最大許容限界寸法。 (405) 

d2max 

maximum pitch diameter 

2012 

有効径の公差 

有効径の最大許容寸法と有効径の最小
許容寸法との差。 (406) 

Td2 

tolerance on pitch diameter 

2013 

有効径の下の許容差 

有効径の最小許容寸法と有効径の基準
寸法との差。 (407) 

Em 

lower deviation of pitch 

diameter 

2014 

有効径の上の許容差 

有効径の最大許容寸法と有効径の基準
寸法との差。 (408) 

ES 

upper deviation of pitch 

diameter 

2015 

谷の径 

ねじの谷底に接する仮想的な円筒(又
は円すい)の直径。 (340) 

− 

minor diameter 

2016 

谷の径の基準寸法 

谷の径の許容限界寸法の基準となる寸
法(JIS B 0401-1,JIS B 4430参照)。 

d1 

basic minor diameter 

2017 

公差域 

上の許容差と下の許容差との間にある
領域。 

− 

tolerance zone 

2018 

基準径の位置 

テーパタップにおいて基準径を示すた
めの軸直角平面の位置(JIS B 4446参
照)。 

− 

position of gauge plane 

2019 

とがり山の高さ 

とがり三角形の高さ(JIS B 0101参照)。 

fundamental triangle height 

2020 

ねじ山のアデンダム 

有効径から外径までの半径差(JIS B 
4446参照)。 
備考 テーパタップなどでは,ねじ山

形によってねじ部の精度が決め
られるので,そのねじ山形の状態
を表すのに用いるもの。 

− 

addendum of thread 

background image

13 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2021 

ねじ山のデデンダム 

有効径から谷の径までの半径差(JIS B 
4446参照)。 
備考 テーパタップなどでは,ねじ山

形によってねじ部の精度が決め
られるので,そのねじ山形の状態
を表すのに用いるもの。 

− 

dedendum of thread 

2022 

アデンダムの基準寸法 

ねじ山のアデンダムの基準の高さ。 

ha 

basic size of addendum 

2023 

デデンダムの基準寸法 

ねじ山のデデンダムの基準の高さ。 

hd 

basic size of dedendum 

2024 

ピッチ 

ねじの軸線を含む断面において,互い
に隣り合うねじ山の相対応する2点を
軸線に平行に測った距離(JIS B 0101
参照)。 (409) 

pitch 

2025 

リード 

ねじのつる巻き線に沿って軸の周りを
一周するとき,軸方向に進む距離(JIS 
B 0101参照)。 

− 

lead 

2026 

(25.4mmにつき)山数 
(やますう) 

25.4mmをピッチで割った値(JIS B 
0101参照)。 

threads per inch 

2027 

ねじ山の角度 

ねじの軸線を含んだ断面形において測
った隣り合う二つのフランクがなす角
度。ねじ山の全角ということもある
(JIS B 0101参照)。 (410) 

α 

included angle of thread 

2028 

山の半角 

対称断面形のねじ山におけるフランク
角。ねじ山の角度の半分に等しい。 

a/2 

half angle of thread 

2029 

山の頂 
(やまのいただき) 

ねじ山の両側のフランクを連絡する面
(JIS B 0101参照)。 

− 

crest 

2030 

山の丸み 

山の頂に円弧部があるとき,その半径。 

− 

crest radius 

2031 

谷底 

ねじ溝の両側のフランクを連絡する面
(JIS B 0101参照)。 

− 

root 

2032 

谷の丸み 

谷底に円弧部があるとき,その半径。 

− 

root radius 

2033 

フランク 

山の頂と谷底とを連絡する面。軸線を
含んだ断面形では,一般に直線になっ
ている(JIS B 0101参照)。 

− 

flank 

2034 

右ねじ 

軸方向に見たとき,時計回り(右回り)
にたどれば,その人から遠ざかるよう
なねじ(JIS B 0101参照)。 (411) 

− 

right-hand thread 

2035 

左ねじ 

軸方向に見たとき,逆時計回り(左回
り)にたどれば,その人から遠ざかる
ようなねじ(JIS B 0101参照)。 (412) 

− 

left-hand thread 

2036 

ボデー 

タップの基幹部,それ自身が切れ刃を
形成するか,又はブレード若しくはチ
ップを保持する部分を含めた全体。シ
ャンクタイプのタップの場合は,シャ
ンク前端からねじ部先端までの部分。 

− 

body 

2037 

全長 

通常刃部の先端からシャンク末端まで
を軸に平行に測った長さ。 (310) 

overall length 

2038 

刃部 

タップの切削に直接あずかる部分。切
れ刃, すくい面及び逃げ面からなる。 

− 

cutting part 

2039 

ねじ部 

食付き部を含んだねじ山のある部分。 

− 

thread part 

background image

14 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2040 

ねじ部の径 

ねじ部の一番大きい箇所の外径,有効
径及び谷の径。 
備考 テーパタップにおいては基準径

の位置での外径, 有効径及び谷
の径。 

− 

thread diameter 

2041 

ねじ部の長さ 

軸に平行に測ったねじ部の長さ。 (311) 

thread length 

2042 

ランド 

切れ刃からヒールまでの堤状の幅をも
った部分。 (334) 

− 

land 

2043 

ランド幅 

切れ刃からヒールまでの堤状のねじ山
がある部分の幅。 (335) 

width of land 

2044 

ねじ山の逃げ 

ランドにおいて切れ刃からヒールにか
けてねじ山に施した逃げ。 (351, 352, 
353, 354)  
備考 逃げの取り方によって,エキセン

トリックレリーフ (eccentric 
thread relief) ,コンエキセントリ
ックレリーフ (con-eccentric 
thread relief) などがある。 

− 

thread relief 

2045 

ノーレリーフねじ 

ランドにおいて,ねじ山の逃げがない
ねじ。 (350) 

− 

no relief thread, concentric 

2046 

外径の逃げ 

完全ねじ山部の山の頂に施した逃げ。 

− 

major diameter relief 

2047 

逃げなし外径 

フランク及び谷の径にだけ,半径方向
の逃げを施したねじ。 (353, 354) 

− 

no relief major diameter 

2048 

ねじ山の逃げ量 

タップの中心からねじ山までの半径
が,切れ刃からヒールまでの間に減少
している量。 
備考 ねじの外径と有効径との逃げ量

が違うものもある。 

St 

indicator drop for thread 

relief 

background image

15 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2049 

マージン 

ランドにおけるねじの半径方向の逃げ
面上で逃げのない部分。 

margin 

2050 

マージン幅 

マージンを切れ刃と直角に測った幅。 
(356) 

tm 

width of margin 

2051 

バックテーパ 

ねじ部の先端からシャンクに向かって
径を細くした軸方向の逃げ。 (358) 

Bt 

back taper 

2052 

食付き部 

タップが工作物に食い付いて,切削又
は盛り上げながらタップ自身を案内す
る部分。 

− 

chamfer,  
lead 

2053 

食付き部の長さ 

軸に平行に測った食付き部の長さ。 
(316) 

lc 

chamfer length, lead length 

2054 

食付き部の山数 

食付き部の長さ内の山数。 (338) 

nc 

number of chamfered 

threads,  

number of lead threads 

2055 

食付き部の先端径 

食付き部の先端切れ刃の最小直径。 
(323, 341, 357) 

dp 

chamfer point diameter 

2056 

食付き部の逃げ 

食付き部において,切れ刃からヒール
にかけて施した逃げ。 (355) 

− 

chamfer relief 

2057 

食付き部の逃げ量 

食付き部において,タップの中心から
山の頂までの半径が切れ刃からヒール
までの間に減少している量。 

Sc 

indicator drop for chamfer 

relief 

2058 

食付き部の面取り 

食付き部の先端に施した面取り。 

− 

chamfer bevel 

2059 

完全(ねじ)山部 

完全なねじ山の形をもつ部分。 

− 

full thread part,  
complete thread portion 

background image

16 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2060 

完全(ねじ)山部の長さ 

軸に平行に測った完全ねじ山部の長
さ。 
備考 一般には,ねじ部の長さから食

付き部の長さを引いた長さ。 

lt 

fun thread length, complete 

thread length 

2061 

溝 

隣り合った切れ刃とヒールとの間の切
りくず排出のための凹んだ部分。 (333) 

flute 

2062 

溝数 
(みぞすう) 

溝の数。 (337) 

number of flutes 

2063 

溝の長さ 

軸に平行に測った溝の長さ。 (314) 

lf 

flute length 

2064 

溝の切上げ 

タップの溝を加工するときの工具の切
上げに対応する部分。 

− 

cutter sweep 

2065 

溝幅 

軸直角断面上の溝をまたぐ幅。 (336) 

tf 

width of flute 

2066 

溝底の径 

溝の底に接する仮想的な円筒(又は円
すい)の直径。 (324, 342) 

df 

core diameter,  
web diameter 

2067 

溝底のテーパ 

溝底の径が先端からシャンクに向かっ
て漸次大きくなっているテーパ。 

− 

taper of core diameter,  
taper of web diameter 

2068 

直溝 
(ちょくみぞ) 

タップの軸に対して平行な溝。 (330)  

− 

straight flute 

background image

17 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2069 

ねじれ溝 

タップの軸に対してねじれている溝。 
(332)  
備考 右ねじれ溝と左ねじれ溝とがあ

る。 

− 

spiral flute,  
helical flute 

2070 

スパイラルポイント 

食付き部にねじれ溝を付けた部分。 
(331) 

− 

spiral point 

2071 

溝のリード 

ねじれ溝の場合,溝に沿って軸を一周
したとき軸方向に移動する距離。 

f1 

flute lead 

2072 

切れ刃 

すくい面が逃げ面につながる部分。 

− 

cutting edge 

2073 

すくい面 

切削を営む主体となる面。切りくずは,
この面上を擦過する。 

− 

cutting face 

2074 

レーキ 

すくい面が平面の形状。 

− 

rake 

2075 

フック 

すくい面が曲面の形状。 

− 

hook 

2076 

ヒール 

逃げ面と溝とのつなぎとなる部分。 

− 

heel 

2077 

シャンク 

タップの柄部。使用に際してこれを保
持する。 

− 

shank 

2078 

シャンク径 

シャンクの直径。 (321) 

shank diameter 

2079 

シャンクの長さ 

軸に平行に測ったシャンクの長さ。 
(315) 

ls 

shank length 

background image

18 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2080 

ネック 

タップの製作上又は使用上の必要によ
って,ねじ部とシャンクとの間に設け
たくびれた部分。ネックはボデーの一
部である。 

− 

neck 

2081 

ネックの径 

ネックの円筒部の径。 (322) 

− 

neck diameter 

2082 

ネックの長さ 

軸に平行に測ったネックの長さ。 (312) 

ln 

neck length 

2083 

有効ネックの長さ 

ネックの長さからつながり部を引いた
長さ。 

lne 

effctive neck length 

2084 

つながり部 

ネックの円筒部からシャンクに接続す
るテーパの部分。 

− 

connecting portion 

2085 

ストレートシャンク 

円筒状のシャンク。 

− 

straight shank 

2086 

テーパシャンク 

円すい状のシャンク。 

− 

taper shank 

2087 

シャンク四角部 

ストレートシャンクの端部に付けた四
角の部分(JIS B 4002参照)。 

− 

square portion of shank,  
driving square portion of 

shank 

2088 

シャンク四角部の幅 

シャンク四角部の対応する二面間の距
離。 (317) 

size of square 

2089 

シャンク四角部の長さ 

シャンク四角部の長さ。 (313) 

lK 

length of square 

background image

19 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

2090 

突出しセンタ 

機械加工及び測定においてタップを支
えるために用いる所定の突出し部分。 
(215) 

− 

external centre 

2091 

レデュースポイント形突出
しセンタ 

機械加工及び測定においてタップを支
えるために用いる所定の突出し部分。 
(216)  

− 

external centre with reduced 

point 

2092 

センタ穴 

機械加工及び測定においてタップを支
えるために用いる所定の穴。 (214) 

− 

interal centre,  
centre hole 

c) タップの角 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

3001 

ねじ山の逃げ角 

切削されるねじの仕上げ面に対するタ
ップのねじ山の逃げ面の傾きを表す
角。 

αt 

thread relief angle 

3002 

食付き角 

食付き部と軸線とがなす角。 (343) 

κ 

chamfer angle, lead angle 

3003 

食付き部の逃げ角 

切削されるねじの仕上げ面に対する食
付き部の逃げ面の傾きを表す角。 

αc 

chamfer relief angle 

background image

20 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

3004 

溝のねじれ角 

溝とその一点を通る軸線に平行な直線
とがなす角。 (344)  

σ 

angle of spiral flute,  
angle of helical flute 

3005 

スパイラルポイント角 

スパイラルポイントの溝のねじれ角。 
(345)  

σ 

spiral point angle 

3006 

すくい角 

基準面 (Pr) に対するすくい面の傾き
を表す角(JIS B 0170参照)。 
備考 レーキ角及びフック角を総称し

た角。 

γ 

rake,  
rake angle 

3007 

レーキ角 

すくい面がレーキの場合のすくい角。 
(346) 

γr 

rake angle (of straight 

cutting face)  

3008 

フック角 

軸直角断面上において切れ刃を通る中
心線とすくい面上の切れ刃とねじの谷
底とを結んだ直線とがなす角 (347),又
はその中心線と切れ刃におけるすくい
面の接線とがなす角。 
備考 前者をコーダルフック角 

(chordal hook angle),後者をタン
ゼンシャルフック角 (tangential 
hook angle) という。 

γh 

hook angle,  
rake angle of curved 

cuttingface 

3009 

ヒール角 

軸直角断面上において,ヒールを通る
中心線とヒールを通る溝面の接線とが
なす角。 

γb 

heel angle 

background image

21 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) タップの精度 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

4001 

等級 

ねじ部の精度, シャンク径の許容差及
び振れの公差によって区分される精度
特性。 

− 

tolerance class 

4002 

ねじ部の精度 

ねじ部の径の許容差,公差及び公差位
置,並びにピッチの許容差及び山の半
角の許容差による精度。 

− 

accuracy of thread 

4003 

ねじ部の振れ 

両センタを基準として回転したとき
の,ねじ部刃先の軸直角方向の半径寸
法の最大値と最小値との差。 

δr 

run out on thread 

4004 

食付き部の振れ 

両センタを基準として回転したとき
の,食付き部切れ刃の軸直角方向の半
径寸法の最大値と最小値との差。 

δr 

run out on chamfer 

4005 

シャンクの振れ 

両センタを基準として回転したとき
の,シャンクの半径寸法の最大値と最
小値との差。 

δr 

run out on shank 

4006 

曲がり 

理想軸心と実際軸心との狂いの最大
値。 

δa 

deflection 

e) タップの刃部の損傷 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

5001 

摩耗 

刃部に生じた漸進的な減耗。 

− 

wear 

5002 

食付き逃げ面摩耗 

食付き部の逃げ面に生じる摩耗。 

VB 

chamfer flank wear 

5003 

食付き部ねじ山コーナ摩耗 食付き部の逃げ面とフランクとのりょ

う(稜)線に生じる摩耗。 

− 

− 

5004 

山頂摩耗 

完全山部の山の頂に生じる摩耗。 

− 

crest wear 

5005 

すくい面摩耗 

すくい面に生じる摩耗。 

− 

face wear 

5006 

クレータ摩耗 

すくい面摩耗のうち,くぼみが生じる
摩耗。 

KT 

crater 

5007 

チッピング 

切れ刃に生じた小さな欠け。 

− 

chipping 

5008 

欠損 

刃部又はねじ部に生じた大きな欠け。 

− 

− 

5009 

破損 

刃部又はねじ部の大きな範囲に及ぶ破
壊。 

− 

fracture of cutting part 

5010 

折損 

ボデー又はシャンクに生じた折れ。 

− 

breakage 

5011 

はく離 

刃部又はねじ部に生じたりん(鱗)片
状の損失。 

− 

flaking 

background image

22 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

対応英語 

background image

23 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

タップ一般 

番号 

用語 

定義 

参考 

量記号 

単位 

対応英語 

6001 

ねじ立て 

タップでめねじを加工すること。 

− 

− 

tapping 

6002 

ねじ立てトルク 

ねじ立てするときの回転抵抗。 

N・m tapping torque 

6003 

切削速度 

タップの外周におけるタップと工作物
との相対的な円周方向の速度。 

Vc 

m/s,

m/min 

cutting speed 

6004 

リード送り 

タップ又は工作物が1回転で1リード
進むような送り方。1条ねじの場合はピ
ッチ送りともいう。 

− 

− 

lead feed 

6005 

ねじ下穴 

ねじ立て前の穴。 

− 

− 

hole (size) before 

threading 

6006 

通り穴 

貫通しているねじ穴。 

− 

− 

through hole 

6007 

止り穴 

行き止まりのねじ穴。 

− 

− 

blind hole 

6008 

拡大代 
(かくだいしろ) 

ねじ立てを行った工作物のねじの直径
とタップの直径との差。 
備考 拡大代はプラスとマイナスとが

ある。 

− 

− 

over size 

6009 

構成刃先 

金属切削において,切削中に被削材の
一部が加工硬化によって母材より著 
しく硬い変質物となって刃部にたい積
凝着し,元の刃先に変わって新たな刃
先が構成された状態になったもの(JIS 
B 0170参照)。 

− 

− 

built-up edge 

6010 

溶着 

めねじ加工中に,食付き部の逃げ面,
フランク,山の頂又はすくい面に被削
材の一部が付着すること。 

− 

− 

welding 

6011 

切りくず詰まり 

切削中に切りくずが排出されずに溝に
詰まる状態。 

− 

− 

chip packing 

関連規格 JIS B 0101 ねじ用語 

JIS B 0170 切削工具用語(基本) 

JIS B 0201 ミニチュアねじ 

JIS B 0202 管用平行ねじ 

JIS B 0203 管用テーパねじ 

JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部:基準山形 

JIS B 0205-4 一般用メートルねじ−第4部:基準寸法 

JIS B 0206 ユニファイ並目ねじ 

JIS B 0208 ユニファイ細目ねじ 

JIS B 0216 メートル台形ねじ 

JIS B 0225 自転車ねじ 

JIS B 0401-1 寸法公差及びはめあいの方式−第1部:公差,寸法差及びはめあいの基礎 

JIS B 4002 ストレートシャンク部をもつ回転工具−シャンク径及びシャンク四角部の寸法 

JIS B 4430 メートルねじ用ハンドタップ 

JIS B 4432 ユニファイねじ用ハンドタップ 

JIS B 4433 ナットタップ 

24 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS B 4445 管用平行ねじ用タップ 

JIS B 4446 管用テーパねじ用タップ 

background image

2

5

B

 0

1

7

6

-1

 : 

2

0

0

2

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

JIS B 0176-1 : 2002ねじ加工工具用語−第1部:タップ 

ISO 5967 : 1981ねじ加工用タップ−主要な種類の名称及び用語 

(I) JISの規定 

(II) 国際規格

番号 

(III) 国際規格の規定 

(IV) JISと国際規格との技術的差異の

項目ごとの評価及びその内容 

  表示箇所:本体 
  表示方法:定義欄に対応するISO

規格の番号を括弧で示
す 

(V) JISと国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1.適用範囲 

タップに関する用語及
びその定義を規定。 

ISO 5967 

1.適用範囲
及び応用分
野 

ねじ加工用タップの主要
な種類の名称及び用語を
規定。 

IDT 

− 

2.分類 

用語を6項目に分類し
て規定。 

1.適用範囲
及び応用分
野 

用語を5項目に分類して
規定。 

MOD/ 
追加 

ISO規格とJISとでは,分類
の仕方が違っているが,ISO
規格の用語はJISに包含し
ている。 

ISO規格とJISとでは,分類の仕
方が違うので,ほかの切削工具
用語のJISと整合させて分類し
検索しやすくした。 

3.タップの名称
の呼び方 

種類を表す名称の呼び
方を規定。 

規定なし。 

MOD/ 
追加 

− 

製品規格に規定している種類を
表す名称を明確にした。 

4.用語及び定義 a)タップの種類 

b)タップの要素 
c)タップの角 
d)タップの精度 
e)タップの刃部の損傷 
f)タップ一般 
に分類して用語及びそ
の定義を規定。 

3. 
4. 
5. 
6. 
7. 

タップの主要な種類の名称 
タップのねじ部形状 
タップのセット 
タップの寸法を表す記号 
タップのねじ山 
に分類して用語を規定。 

MOD/ 
追加 

a)ISO規格の用語を包含し
ている。 
b)ISO規格の用語を包含し
ている。 
c)ISO規格の用語を包含し
ている。 
d)ISO規格には規定がない。 
e)ISO規格には規定がない。 
f)ISO規格には規定がない。 

JISの製品規格にある製品に対
する用語及びその定義を明確に
した。 

 
 

2

6

B

 0

1

7

6

-1

 : 

2

0

0

2

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− IDT ………………技術的差異がない。 
− MOD/追加………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

− IDT…………………国際規格と一致している。 
− MOD ………………国際規格を修正している。 

27 

B 0176-1 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業標準調査会標準部会 機械要素技術専門委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員会長) 

大 園 成 夫 

東京電機大学工学部 

(委員) 

加 藤 伸 一 

社団法人自動車技術会 

川 口 俊 充 

日本工具工業会 

黒 澤 富 蔵 

産業技術総合研究所 

桑 田 浩 志 

有限会社桑田設計標準化研究所 

清 水 雄 輔 

社団法人日本バルブ工業会 

庄 野 敏 臣 

社団法人日本工作機械工業会 

筒 井 康 賢 

産業技術総合研究所 

真 弓   透 

社団法人日本ベアリング工業会 

丸 山 一 男 

工学院大学機械工学科 

望 月 正 紀 

社団法人日本ねじ工業協会