B 0146-2:2017
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 分類······························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 17
B 0146-2:2017
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
クレーン協会(JCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で
ある。これによって,JIS B 0146-2:2000は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 0146の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 0146-1 第1部:一般
JIS B 0146-2 第2部:移動式クレーン
JIS B 0146-3 第3部:タワークレーン
JIS B 0146-5 第5部:天井走行クレーン及び橋形クレーン
日本工業規格 JIS
B 0146-2:2017
クレーン−用語−第2部:移動式クレーン
Cranes-Vocabulary-Part 2: Mobile cranes
序文
この規格は,2012年に第4版として発行されたISO 4306-2を基とし,我が国の実情を反映させるため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
対応国際規格には規定されていない用語及び定義として従来から追加されていた用語はそのまま踏襲し
た。
1
適用範囲
この規格は,移動式クレーンの一般,形式,パラメータ,構成要素及び荷重に関する用語について規定
する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 4306-2:2012,Cranes−Vocabulary−Part 2: Mobile cranes(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
分類
移動式クレーンの用語による分類は,次による。
a) 一般
b) 形式
1) 架装(搭載)方式による形式
2) 構造による形式
3) ジブ(アタッチメント)の形式
4) 特殊形式
c) パラメータ
1) 荷重パラメータ
2) 寸法パラメータ
3) 動作・速度パラメータ
4) 走行路パラメータ
d) 構成要素
e) 制限装置及び指示装置
2
B 0146-2:2017
f)
荷重
3
用語及び定義
用語及び定義は,次による。
なお,参考として対応英語及び図を示す。
注記1 番号に点線の下線を付してあるものは,対応国際規格にない用語及び定義である。
注記2 対応国際規格で英文用語が2語以上示されている場合は,改行して併記した。
注記3 用語でジブ及びブームの両方が規定されているものは,ジブをブームに置き換えることがで
きる。国内では,ジブが法令用語として採用されている。
a) 一般
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1101
完成機
上部旋回体,旋回支持体,下部走行体及びフロントアタッチメ
ントを結合整備し,作業可能の状態にした自走クレーン。
completed mobile
crane
1102
移動式クレーン
原動機を内蔵し,かつ,不特定の場所に移動させることができ
るクレーン。
固定式のランウェイなしに,荷をつった状態でもつらない状態
でも走行でき,安定性が重力に依存するジブクレーンで,マス
ト(塔形アタッチメント)も取り付けられるもの。クレーン動
作の全部又は大部分を油圧式機構によって行うタイプ及び機械
式機構によって行うタイプがある。
mobile crane
1103
クレーンの機器構
成
クレーンの構成要素,及び部品の配列又は配置a)。
注a) 例えば,アタッチメント部品(ブーム,ジブ又は補助ジ
ブの数量及び配置),カウンタウェイトの質量及び配置
(前部又は後部のカウンタウェイトの質量及び位置)を
指す。
crane configuration
1104
クレーンセットア
ップ
クレーン操作,クレーン本体及びその構成要素を配置するため
に準備する行為a)。
注a) 次の行為を含める。
・ 揚重作業を行うために適した位置の調査
・ クレーンのレベリング,敷板設置,ブロッキング及び/
又は固定
・ クレーンの位置決め及びアウトリガーの設置
・ カウンタウェイトの拡張及び上部構造体の位置決め
crane set-up
1105
定格能力
移動式クレーン製造会社が,固有のクレーンのセットアップ及
び機器構成によって個々に明細書に記した最大の許容荷重。
rated capacity
1106
最大定格能力
クレーンに負荷することができる最大の設計荷重a)。
注a) 移動式クレーンの基本的性能。
maximum rated
capacity
1107
フリーフォール
荷の巻下げを動力によらず,自由降下させること。
free fall
1108
安定限界状態
水平堅土上において荷をつり上げた状態で荷を保持することが
できる限界の状態。
tipping condition
1109
前方安定度
ジブの質量を含めた安定性を表す尺度。
次の式によって表される。
1.25 Ma+0.1 Mp≦Mt
ここに, Mp:ジブの質量のうち,先端部等価質量に配分
される質量(t)
Mt:安定限界総荷重(t)
Ma:定格総荷重(t)
forward stability
3
B 0146-2:2017
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1110
後方安定度
無負荷時,後方(ジブが向けられている側の反対方向)に転倒
する危険を避けるために規制される質量配分によって示される
安定の度合い。
backward stability
1111
最小安定方向
上部旋回体のジブ中心線を含む鉛直面が各転倒支線と直角に交
わるようにした方向のうち,安定限界総荷重が最小になる方向。
least stable direction
b) 形式
1) 架装(搭載)方式による形式
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2101
クローラクレーン
下部走行体の走行部にクローラベルトを使用した移動式クレー
ン(図2101参照)。
crawler-mounted
2102
トラッククレーン
下部走行体の走行部にタイヤを使用した移動式クレーン(図
2102参照)。
一般に下部走行体及び上部旋回体にそれぞれ運転室をもち,走
行操作を下部走行体の運転席から行うものであって,オールテ
レーンクレーン,積載形トラッククレーンもこれに分類される。
truck crane
2103
ホイールクレーン
下部走行体の走行部にタイヤを使用した移動式クレーン(図
2103参照)。
一般に一つの運転室及び原動機(エンジン)をもち,それによ
って走行及びクレーン操作を行うものであって,ラフテレーン
クレーンもこれに分類される。
wheel-mounted
2104
特殊クレーン
下部走行体の走行部にクローラベルト又はタイヤ以外のものを
使用した移動式クレーン。
specially mounted
2) 構造による形式
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2201
上部旋回形
アタッチメントを装着した上部構造体の全体が旋回する移動式
クレーン(図2201参照)。
slewing upper
structure
2202
ジブ旋回形,
ブーム旋回形
ジブが旋回する移動式クレーンで,上部旋回体がない形式のも
の。
slewing jib,
slewing boom
2203
屈曲形
縦軸によって連結された二つの部分からなり,ジブの水平回転
及びステアリングのための旋回装置をもつ移動式クレーン。
articulated
2204
ジブ非旋回形,
ブーム非旋回形
ジブが旋回しない移動式クレーン(図2204参照)。
non slewing jib,
non slewing boom
3) ジブ(アタッチメント)の形式
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2301
長さ固定ジブ,
長さ固定ブーム
継ぎジブを追加又は取り外すことによって,長さを変えること
ができるが,作業中には当該ジブの長さを変えることができな
いジブ(図2301参照)。
fixed length jib,
fixed length boom
2302
ラチスジブ,
ラチスブーム
骨組構造で造られているジブ。
lattice jib,
lattice boom
2303
伸縮ジブ,
伸縮ブーム
ベースセクションから一つ以上のジブセクションが伸縮するジ
ブ(図2303参照)。
telescoping jib,
telescoping boom
2304
マスト搭載ジブ,
マスト搭載ブーム
垂直又はほぼ垂直の主柱の上又はその付近に搭載されたジブに
よって構成される組立ジブ(図2304参照)。タワー搭載ジブと
もいう。
mast mounted jib,
mast mounted boom
4
B 0146-2:2017
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2305
フライジブ
ジブの先端に取り付けて補助的にジブの長さを延長し,揚程を
増したり又はジブに対して,前向きの角度になるように取り付
けて,懐を広くし,補助つり上げ装置を取り付けて使用する目
的のジブ(図2305参照)。
fly jib
2306
屈曲ジブ,
屈曲ブーム
垂直面において屈曲する部材からなるジブ(図2306参照)。折
り曲げジブともいう。
articulated jib,
articulated boom
4) 特殊形式
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2401
特殊形式
つり上げ能力及び機能を増すために基本モデルに追加的に架装
する各種のアタッチメント(図2401参照)。
special configuration
2402
積載形トラックク
レーン
通常,汎用トラックに架装し,荷の積込み積下ろし用に設計さ
れ,基部で旋回する支柱と支柱頭部のジブ(ブーム)とによっ
て構成される油圧式クレーン(図2402参照)。
loader crane
c) パラメータ
1) 荷重パラメータ
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3101
安定限界総荷重
各ジブ長さと各作業半径とにおいて安定限界状態になる荷重
(荷のほか,フック,グラブバケットなどのつり具を含めた荷
重)。
tipping load
3102
全装備質量
完成機に運転する者を加えた総質量。
working mass
3103
本体質量
全装備質量からフロントアタッチメント及び運転する者の質量
を減じた質量。
basic machine mass
3104
フロントアタッチ
メント質量
完成機におけるジブ,ロープ,フックブロック,グラブバケッ
トなどのフロントアタッチメントの質量。
front attachment mass
3105
作業時最大路面荷
重
定格総荷重をつり,旋回したときに支点が路面に及ぼす荷重の
最大値。
maximum ground
bearing load in
service
3106
ロープ使用荷重
定格総荷重をつり具のロープ掛け数で除した値。シーブなどの
効率を含めて計算を行うことが多い。
rope working load
3107
ロープ引張力
ドラムのロープ1層目において巻き取り可能な最大張力。
line pull
3108
クローラ接地圧
全装備質量に働く重力を接地面積で除した平均圧力。
crawler bearing
pressure
2) 寸法パラメータ
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3201
ジブ基準線
ジブの輪郭及び構造解析の利便性を考慮し便宜上最初に引く
線。一般には,ジブフートピンの中心を通るジブ長手方向に引
いた線(図4125参照)。
jib axis
3202
ジブフート
ジブの下端部にあり,ジブ起伏動作の回転中心又はその近傍(図
4125参照)。
jib foot
3203
ジブポイント
ジブの先端部にあり,ジブ基準線に対し,ジブポイントシーブ
の中心から下ろした垂線の交点(図4125参照)。
jib point
3204
ジブ長さ
ジブフートピンの中心とジブポイントとの間の距離(図3204参
照)。
jib length
3205
ジブ角度
ジブ基準線と水平とのなす角度(図3204参照)。
jib angle
5
B 0146-2:2017
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3206
上部旋回体最大幅
上部旋回体の最大水平幅(図3206参照)。一般的にはカウンタ
ウェイト幅を示す。上下分解輸送の場合には,輸送時全体幅と
なる。
maximum width of
slewing upper
structure
3207
上部旋回体後部下
端高さ
本体の接地面から上部旋回体後部下端までの距離。
counter weight
ground clearance
3208
フロントアタッチ
メント最高高さ
各作業半径における完成機の最高高さ(図3208参照)。
maximum height of
front attachment
3209
オフセット角度
ジブ基準線と補助ジブ基準線とのなす角度(図3209参照)。
off set angle
3210
最大安定傾斜角度
空車状態かつ走行姿勢において,車体が左右に傾斜できる角度
の最大値。
maximum stable
inclining angle
3211
最低地上高
接地部を除いて接地面から下部走行体の最下端までの高さ。
road (ground)
clearance
3212
作業半径
旋回中心からフック,グラブバケットの中心線までの水平距離。 working radius
3213
後部旋回半径
旋回中心から上部旋回体後端最外側部までの最大半径。
tail radius
3) 動作・速度パラメータ
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3301
ロープ定格速度
原動機又は油圧ポンプの定格回転速度において,ドラムのロー
プ1層目のピッチ円での周速度。
rope rated speed
3302
ジブ伸縮速度
無負荷時において,基本ジブから最大ジブへの伸縮ストローク
及びそれに必要な時間で表す速度。
jib extension speed
4) 走行路パラメータ
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3401
クローラ接地長さ
起動輪と遊動輪との中心間距離。起動輪及び遊動輪軸受は,調
整範囲の中央とする。
crawler bearing
length
3402
クローラ接地面積
クローラ接地長さに左右のクローラベルト幅の和を乗じて算出
した面積。
crawler bearing area
d) 構成要素
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4101
下部走行体
上部旋回体及び旋回支持体を積載し,自走クレーンに移動性を
与えるもの。走行部にクローラベルト,又はタイヤを使用する。
base carrier
4102
クローラベルト
多数のクローラシュー,リンクなどで構成された無限軌道。
crawler belt
4103
クローラシュー
クローラベルトを構成する踏板。
crawler shoe
4104
起動輪,
駆動輪
クローラベルトを駆動する突起の付いたホイール。
drive tumbler
4105
遊動輪,
従動輪
起動輪の反対端にあってクローラベルトの案内をするホイー
ル。
take-up tumbler
4106
タンブラ
起動輪及び遊動輪の総称。
tumbler
4107
上部ローラ
起動輪と遊動輪との間のクローラベルト非接地部分の質量を支
え,転動するローラ。
upper roller
4108
下部ローラ
クレーンの全質量を支え,クローラベルト上を転動するローラ。 lower roller
4109
アウトリガー水平
シリンダ
アウトリガーの水平方向への張出用油圧シリンダ。
outrigger horizontal
cylinder
4110
アウトリガー垂直
シリンダ
アウトリガーの垂直方向への張出用油圧シリンダ。
outrigger vertical
cylinder
4111
アウトリガーフロ
ート
アウトリガー接地受け台。
outrigger float
6
B 0146-2:2017
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4112
旋回支持体
下部走行体に架装された上部旋回体を支持する部分(図4112参
照)。
revolving suspension
4113
サブフレーム
一般トラックシャシなどを自走式クレーンに改装する場合に用
いる補強フレーム。
sub-frame
4114
旋回ローラ
ローラパス方式の旋回サークルにおいて,ローラパスの上面又
は下面を転動するローラ。
slewing roller
4115
センタジョイント
旋回支持体の中心部にあるロータリジョイント。
centre joint
4116
動力取出装置
原動機から動力を取り出す装置。ただし,出力軸までをいう。
power take off
4117
動力伝達装置
原動機から各クレーン作業装置へ駆動用動力を伝達する装置。
power transmission
device
4118
上部旋回体
作業時に旋回運動を行う全ての部分。ただし,フロントアタッ
チメントは含まれない(図4118参照)。
slewing upper
structure
4119
Aフレーム
起伏ロープを支持するフレーム。旋回フレーム上部に取り付け
る固定式及び昇降(継ぎ足し)式がある(図4119参照)。
A-frame
4120
ハイAフレーム,
ガントリ
昇降(継ぎ足し)式Aフレームの昇降(継ぎ足し)部分(図4120
参照)。
high A-frame,
gantry
4121
旋回ロック
上部旋回体を下部走行体に固定する装置(図4121参照)。
slewing lock
4122
動力降下装置
荷の巻下げを動力によって行うための装置。
power lowering device
4123
タワー起伏装置
タワー角度を調整するための装置。
tower derricking
device
4124
フロントアタッチ
メント
移動式クレーンをフック付クレーン,グラブバケット付クレー
ンなどに使用するとき,クレーン本体に装着する作業用アタッ
チメント。
front attachment
4125
基本ジブ
継ぎジブを用いて長さを変えることができる分割式ジブにおい
て,継ぎジブを全て取り外した最小長さのジブ。伸縮式ジブに
おいては,収縮した最小長さのジブ(図4125参照)。
basic jib
4126
箱形ジブ
箱形構造で造られているジブ。
box type jib
4127
ジブ伸縮シリンダ
ジブの伸縮用油圧シリンダ。
jib extension cylinder
4128
ジブ起伏シリンダ
ジブの起伏用油圧シリンダ。
jib derricking cylinder
4129
ペンダントロープ,
ジブ支持ロープ
ジブを支持するワイヤロープ。
jib suspension rope
4130
ラッフィングジブ
独立した専用の起伏装置によって操作可能な補助ジブ(図4130
参照)。
luffing jib
4131
ジブ折曲げ装置
ジブを油圧シリンダとリンクとによって折り曲げる装置。
jib folding device
4132
ジブ伸縮装置
ジブを油圧又は機械的な方法によって伸縮させる装置。
jib telescoping device
4133
ジブバックストッ
プ
風の影響,荷の落下時,走行時などのあおりによるジブの倒れ
を防止するための安全装置。
jib backstop
4134
タワーバックスト
ップ
風の影響,荷の落下時,走行時などのあおりによるタワーの倒
れを防止するための安全装置。
tower backstop
4135
タグライン装置
グラブバケットなどのつり具の回転及び前後の振れを防止する
装置。
tagline gear
e) 制限装置及び指示装置
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5101
過負荷制限装置
過負荷を制限する装置。
over load limiters
7
B 0146-2:2017
f)
荷重
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6101
つり上げ荷重
アウトリガーをもつ移動式クレーン,又は拡張式のクローラを
もつ移動式クレーンにあっては,当該アウトリガー又はクロー
ラを最大限に張出し,ジブ長さを最短に,傾斜角を最大にした
ときに負荷することができる最大の質量による荷重。荷のほか,
フック,グラブバケットなどのつり具の質量に相当する荷重を
含む。
lifting load
6102
定格総荷重
各ジブ長さ及び各作業半径において許容できる最大の質量によ
る荷重。荷のほか,フック,グラブバケットなどのつり具の質
量に相当する荷重を含む。
gross rated load
6103
定格荷重
定格総荷重から,フック,グラブバケットなどの質量に相当す
る荷重を差し引いた荷重。
rated load
ラチスジブ
箱形ジブ
図2101−クローラクレーン
トラック式(ラチスジブ付き)
トラック式(箱形ジブ付き)
図2102−トラッククレーン
8
B 0146-2:2017
ホイール式(箱形ジブ付き)
図2103−ホイールクレーン
図2201−上部旋回形
図2204−ジブ非旋回形
9
B 0146-2:2017
図2301−長さ固定ジブ
図2303−伸縮ジブ
10
B 0146-2:2017
図2304−マスト搭載ジブ
図2305−フライジブ
11
B 0146-2:2017
図2306−屈曲ジブ
図2401−特殊形式
12
B 0146-2:2017
図2402−積載形トラッククレーン
図3204−ジブ長さ・ジブ角度
13
B 0146-2:2017
図3206−上部旋回体最大幅
図3208−フロントアタッチメント最高高さ
図3209−オフセット角度
14
B 0146-2:2017
図4112−旋回支持体
図4118−上部旋回体
図4119−Aフレーム
図4120−ハイAフレーム
15
B 0146-2:2017
a) ピンが抜けている場合
b) ピンが挿入されている場合
図4121−旋回ロック
図4125−基本ジブ・ジブ基準線・ジブフート・ジブポイント
16
B 0146-2:2017
図4130−ラッフィングジブ
17
B 0146-2:2017
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 0146-2:2017 クレーン−用語−第2部:移動式クレーン
ISO 4306-2:2012,Cranes−Vocabulary−Part 2: Mobile cranes
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
2 分類
用語の分類について規
定。
規定なし
追加
技術的差異はない。
利用者の利便のために追加した。
3 用語及び
定義
用語及び定義について
規定。
1
追加
一部用語を追加した。
日本固有な用語,慣用的な用語な
どを追加した。
3 a) 1105
定格総荷重
1.4
rated capacity
追加
rated capacityは,第1部と同様に定
格能力として定格総荷重とは別語
の扱いとして,定格総荷重を箇条3
f)に追加した。
なお,第1部と合わせて定格荷重の
用語も追加した。
rated capacityは,移動式クレーン
の定格総荷重と同等の定義を表し
ているが,固定式つり具の質量の
扱いなどが定義に含まれていな
い。
3 a) 1106
つり上げ荷重
1.5
maximum rated capacity
追加
maximum rated capacityは,最大定
格能力として,つり上げ荷重とは別
語の扱いとして,つり上げ荷重を箇
条3 f)に追加した。
maximum rated capacityは,移動式
クレーンのつり上げ荷重と同等の
定義を表しているが,固定式つり
具の質量の扱いなどが定義に含ま
れていない。
3 b) 2) 2202 ジブ旋回形,
ブーム旋回形
3.2
slewing boom
追加
JISでは技術的法令用語であるジブ
を追記した。
ISO規格ではjibからboomに変更
されたが,法令用語はジブである
ため。
3 b) 2) 2204 ジブ非旋回形,
ブーム非旋回形
3.4
non slewing boom
追加
3 b) 3)
ジブ(アタッチメント)
の形式
4
Boom (attachment) types
追加
3 b) 3) 2301 長さ固定ジブ,
長さ固定ブーム
4.1
fixed length boom
追加
2
B
0
1
4
6
-2
:
2
0
1
7
18
B 0146-2:2017
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 b) 3) 2302 ラチスジブ,
ラチスブーム
4.1.1
lattice boom
追加
3 b) 3) 2303 伸縮ジブ,
伸縮ブーム
4.2
telescoping boom
追加
3 b) 3) 2304 マスト搭載ジブ,
マスト搭載ブーム
4.3
mast mounted boom
追加
3 b) 3) 2306 屈曲ジブ,
屈曲ブーム
4.5
articulated boom
追加
3 c)
パラメータ
規定なし
追加
用語を追加した。
日本固有な用語,慣用的な用語な
どを追加した。
3 d)
構成要素
規定なし
追加
3 e)
制限装置及び指示装置
規定なし
追加
3 f)
荷重
規定なし
追加
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 4306-2:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
B
0
1
4
6
-2
:
2
0
1
7