B 0142:2011
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 分類······························································································································· 1
4 用語及び定義 ··················································································································· 2
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 40
B 0142:2011
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本フル
ードパワー工業会(JFPA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格
を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格
である。これによって,JIS B 0142:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0142:2011
油圧・空気圧システム及び機器−用語
Fluid power systems and components-Vocabulary
序文
この規格は,2008年に第2版として発行されたISO 5598を基とし,技術的内容を変更して作成した日
本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,航空機及び圧縮空気供給設備の分野を除く全ての油圧・空気圧システム及び機器に関する
用語及び定義について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 5598:2008,Fluid power systems and components−Vocabulary(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 8393 空気圧−標準参考空気
注記 対応国際規格:ISO 8778,Pneumatic fluid power−Standard reference atmosphere(IDT)
3
分類
この規格の用語の分類は,次による。
a) 基本用語
1) 一般
2) 作動流体
3) 流れ・流量
4) 圧力
5) 現象・特性
6) 管路
7) その他
2
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) ポンプ,モータ及び空気圧縮機に関する用語
1) ポンプ・空気圧縮機
2) モータ
3) ポンプ及びモータの特性
c) シリンダに関する用語
d) 弁,バルブに関する用語
1) 制御・操作方式一般
2) 制御弁
3) 弁体の位置
4) 圧力制御弁
5) 流量制御弁
6) 方向制御弁
7) 取付方式
e) 制御及び回路に関する用語
f)
アクセサリに関する用語
1) 接続及び結合
2) 電気機器,計測器及び表示器
3) フィルタ・セパレータ・調質機器
4) エネルギー容器(アキュムレータ・ガス容器)
5) 熱交換器
6) シール
7) その他
4
用語及び定義
用語及び定義は,次による。
注記1 用語の一部に角括弧[ ]を付けてある場合は,角括弧の中の用字を含めた用語と,角括弧
の中の用字を省略した用語の二通りあることを示す。
注記2 二つ以上の用語を併記してある場合は,上位の用語を優先的に使用する。
注記3 <油圧>又は<空気圧>と付記してある場合は,その用語がいずれかの分野に限定して用い
られることを示す。ただし,用語の使用分野が自明である場合は,この表示を省略してある。
a) 基本用語
1) 一般
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1101
油圧・空気圧[技
術],
油空圧[技術]
加圧した流体(油及び空気)を媒体として信号及びエネルギー
を伝達,制御又は分配可能とする技術。
fluid power
1102
油圧[技術]
液体を動力伝達の媒体として用いる技術。
hydraulics
1103
空気圧[技術]
圧縮空気及び不活性ガスを動力伝達の媒体として用いる技術。 pneumatics
1104
フルードパワー
油圧及び空気圧に水圧を加えた技術。
fluid power
1105
流体力学
流体の運動及び流体と境界との相互作用を論じる力学。
hydrodynamics
1106
油圧静力学
<油圧>静止液体が固体壁に,又は固体壁が流体に及ぼす力を
扱う油圧の一分野。
hydrostatics
3
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1107
油圧動力学
<油圧>発生させる力とは別に,液体の動きの結果として液体
によって生み出された力を扱う油圧の一分野。
hydrokinetics
1108
油空圧システム
油空圧のエネルギーを生成,伝達,制御及び変換するために相
互に依存する機器の集合。
fluid power system
1109
サブシステム
油空圧システム内で指定機能を提供する相互に連結したシス
テムの一部。
sub-system
1110
油空圧源
加圧流体を発生及び維持するエネルギー源。
fluid power supply
1111
原動機
システムの駆動に使うことを主目的とした動力発生装置。
例 電気モータ,内燃機関
prime mover
1112
設置動力
設備に使用する原動機の動力の総和。
installed power
1113
機器
油空圧システムの機能部分となるように設計した一つ以上の
部品からなる配管を含まない独立した機器。
例 シリンダ,モータ,バルブ,フィルタ
component
1114
アセンブリ
二つ以上の相互に連結した機器から構成するシステム又はサ
ブシステムの下位要素。
assembly
1115
組立トルク
連結を完成するために必要なトルク。
assembly torque
1116
油圧動力
<油圧>作動油の流量と圧力との積。
hydraulic power
1117
静的状態
関連するパラメタが時間によって変化しない状態。
static conditions
1118
動的状態
関連するパラメタが時間によって変化する状態。
dynamic conditions
1119
定常状態
動的状態でパラメタが時間によってほとんど変化しない状態。 steady state
1120
定常運転状態
運転が安定した後に関連するパラメタが定常状態にある運転
状態。
steady-state operating
conditions
1121
断続運転状態
休止(停止又は空転)期間によって分断された運転状態。
intermittent operating
conditions
1122
周期的安定状態
関連するパラメタが周期的に変化する状態。
cyclic stabilized
conditions
1123
不安定運転状態
関連するパラメタが運転中に安定しない運転状態。
unstable operating
conditions
1124
定格条件
試験によって確認され,かつ,機器又は配管の寿命を満足する
条件。
rated conditions
1125
運転条件
機器,配管又はシステムが実際に機能する条件。
注記 運転中に変化することがある。
operating conditions
1126
無負荷条件
機器,配管又はシステムにおいて,流れに外部負荷による抵抗
がない状態の条件。
no-load conditions
1127
限界運転条件
機器,配管又はシステムが,特定の使用方法において,所定の
時間,満足な運転が保証できる運転条件。最大値及び最小値で
表す。
limiting operating
conditions
1128
指定条件
満足な稼動及び試験に必要な条件。
specified conditions
1129
サイクル,
周期
定期的又は周期的に繰り返す事象又は状態における一つの完
結した組合せ。
cycle
1130
周囲環境
機器,配管又はシステムが稼動している環境の状態。
例 圧力,温度
ambient conditions
1131
周囲温度
機器,配管又はシステムが稼動している環境の温度。
ambient temperature
1132
定格温度
試験によって確認され,かつ,機器又は配管の寿命が満足され
る温度。
rated temperature
1133
実流体温度
特定の時間及び位置で測定した流体の温度。
actual fluid
temperature
1134
実機器温度
特定の時間及び位置で測定した機器の温度。
actual component
temperature
4
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1135
機能試験
入力に対して出力機能が正しく応答していることを確認する
試験。
function test
2) 作動流体
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1201
作動流体
油空圧システムにおいて,動力伝達媒体として使用する液体又
は気体。
fluid
1202
ニュートン流体
せん(剪)断速度に影響を受けない粘性をもった流体。
Newtonian fluid
1203
適合性流体
機器,配管,システム又は他の作動流体の特性及び寿命に影響
を与えない流体。
compatible fluid
1204
非適合性流体
機器,配管,システム又は他の作動流体の特性及び寿命に悪影
響を及ぼす流体。
incompatible fluid
1205
作動油
<油圧>油圧システム内で使用する作動流体。
hydraulic fluid
1206
石油系作動油
<油圧>各種精製法によって製造された石油系炭化水素を主
成分とする作動油。他の成分を含んでもよい。
mineral oil,
petroleum fluid
1207
難燃性作動油
<油圧>火災の危険を最小限に抑える燃えにくい作動油。
fire-resistant
hydraulic fluid
1208
水溶性作動油
<油圧>主成分として水を含む作動油。
例 O/Wエマルション,W/Oエマルション,ポリグリコール溶
液
aqueous fluid
1209
O/Wエマルション <油圧>小さな油滴が水の連続相の中に分散している液体。
oil-in-water emulsion
1210
W/Oエマルション <油圧>乳化剤,安定化剤,防せい(錆)剤などが添加された
石油系作動油中に,小さな水滴が分散している液体。
water-in-oil emulsion,
invert emulsion
1211
ポリグリコール溶
液,
ウォータポリマー
溶液
<油圧>主成分が水と1種類以上のグリコール又はポリグリコ
ールとから成る難燃性作動油。
polyglycol solution,
water polymer
solution
1212
合成系作動油
<油圧>異なる製法によって合成されたエステル,ポリグリコ
ール,ポリアルファオレフィンなどを主な基油として用いる作
動油。他の成分物質を含んでもよい。
注記 ここで定義する合成系作動油は,成分として水を含まな
い。
synthetic fluid
1213
りん酸エステル系
作動油
<油圧>りん酸エステルを主成分とする合成系作動油。
phosphate ester fluid
1214
塩素系炭化水素作
動油
<油圧>芳香族又はパラフィン系炭化水素中の一部水素原子
が,塩素に置き換わった作動油で,水を含まず,難燃性の合成
系作動油。
注記 塩素系炭化水素作動油の使用は,環境への危険性及び生
態系蓄積の理由によって広く禁止されている。
chlorinated
hydrocarbon fluid
1215
生分解性作動油
<油圧>環境に流出した場合でも,微生物によって速やかに分
解され,環境に悪影響を及ぼさない性質をもつ作動油。
例 植物油(トリグリセリド),ポリグリコール,合成エステ
ル
biodegradable fluid
1216
粘性
内部摩擦によって生じる流れにおける流体の抵抗。
viscosity
1217
粘性摩擦
流体の粘性に起因する摩擦。
fluid friction
1218
粘度
作動流体の変形又は流れ抵抗の測定単位。作動油のせん断応力
とせん断速度との相関関係として表す。
viscosity
1219
動粘度
作動流体の流動抵抗で粘度と作動流体の密度との比で表す。
kinematic viscosity
5
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1220
粘度指数
流体の粘度温度特性の便宜的尺度。
注記 粘度変化が少ないと粘度指数は高い。
viscosity index
1221
密度
特定温度において流体の質量をその体積で除した値。
fluid density
1222
体積弾性係数
流体に加えられた圧力変化を,そのときに生じる体積変化で除
した値。
bulk modulus of a
fluid
1223
圧縮率
流体の体積変化を圧力の変化で除した値。
注記 体積弾性係数の逆数である。
compressibility of a
fluid
1224
潤滑性
<油圧>規定された運転条件の下で,しゅう動面に形成された
油膜によって金属間同士の接触を防止する作動油の性能。
anti-wear properties,
lubricity
1225
防せい(錆)性
<油圧>金属の腐食を防止する作動油の性能。
注記 これは水溶性作動油の場合,特に重要である。
anti-corrosive
qualities
1226
せん断安定性
<油圧>流体がせん断にさらされるときに粘性を維持する能
力。
shear stability
1227
放気性
<油圧>作動油中に発生した微細な分散気泡が浮上して外部
に分離する作動油の性能。
air release capacity
1228
気泡分離性
<油圧>作動油中に存在する気体が気泡として析出する作動
油の性質。
air separation
property
1229
消泡性
<油圧>作動油表面に発生した気泡を早期に消失させる作動
油の性能。
antiforming property
1230
液体混和性
<油圧>どのような比率で混合しても他に悪影響を与えず,混
ぜ合わせることができる性能。
liquid miscibility
1231
作動油の安定性
<油圧>特定の条件の下において作動油特性の変化に対する
抵抗性。
fluid stability
1232
エマルション安定
性
<油圧>指定された条件の下での,エマルションを保持する能
力。
emulsion stability
1233
エマルション不安
定性
<油圧>エマルションが2相に分離する能力。
emulsion instability
1234
作動油劣化
<油圧>作動油の化学的又は物理的性能の低下。
hydraulic fluid
breakdown
1235
溶解空気
<油圧>作動油の中に分子レベルで溶解している空気。
dissolved air
1236
エアレーション
<油圧>作動油中に空気が細かい気泡の状態で混じる現象,又
は混じっている状態。
aeration
1237
混入空気
<油圧>液体とエマルションとを形成している空気又はガス。
泡は液相から分離する傾向がある。
entrained air
1238
空気混入量
<油圧>システムの作動油中の混入空気の容積。
注記 混入空気量は,容積比率(%)として表す。
air inclusion
1239
溶解水分
<油圧>作動油の中に分子レベルで溶け込んでいる水分。
dissolved water
1240
含水量
<油圧>作動油中に含有される水分量。
water content
1241
遊離水
<油圧>油圧システムにおいて作動油体との密度の違いによ
って分離した水分。
free water
1242
引火点
<油圧>指定された条件の下で作動油を徐々に加熱した場合
に,発生する可燃性ガスが着火源によって引火する最低温度。
flash point
1243
燃焼点
<油圧>指定された条件の下で,炎によって液体に引火したと
き,炎を遠ざけても作動油が十分な蒸気を放出して,空気中で
燃え続けることのできる温度。
fire point
1244
自然発火温度
<油圧>他に発火源がなくても,作動油が炎を上げて燃え上が
る温度。
注記 実際の数値は幾つかの認定された試験のうちの一つの
試験によって定める。
auto-ignition
temperature
6
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1245
高圧噴霧点火試験
<油圧>制御された点火源を用いて,作動油の昇圧した噴射又
は微細化された噴霧の引火性を測定する試験。
high-pressure spray
test
1246
流動点
<油圧>特定の条件の下で,作動油が流動状態を保つことがで
きる最低温度。
pour point
1247
作動流体調整
<油圧>所望する作動流体特性を得るための処理工程。
例 加熱,冷却,洗浄,添加剤の添加
fluid conditioning
1248
添加剤
<油圧>新しい特性を得るために,又は機能向上のために作動
油に添加する化学物質。
additive
1249
粘度指数向上剤
<油圧>粘度の温度特性を改良するために加える化合物。
viscosity index
improver
1250
防止剤
<油圧>腐食又は酸化のような化学反応を鈍らせる,抑制する
又は改良するために作動流体に添加する物質。
inhibitor
1251
汚染
汚染物質の混入又は存在。
contamination
1252
蒸気汚染
特定の使用温度における蒸気の質量当たりの汚染物質の質量
として表示される蒸気形態の汚染。
vapour contamination
1253
汚染物質
油空圧システムに悪影響を与える全ての物質又は混入物(固
体,液体又は気体)。
contaminant
1254
発生汚染物質
システム又は機器の作動によって生成する汚染物質。
generated
contamination
1255
周辺汚染物質
システムを汚染する,周囲に存在する物質。
environmental
contaminant
1256
粒子
固体又は液体の小さな固まり。
particle
1257
汚染粒子
粒子状の汚染物質。
contaminant particle
migration
1258
汚染度レベル
<油圧>汚染の程度を定量的に表示する方法。
contamination level
1259
清浄度レベル
<空気圧>清浄の程度を定量的に表示する方法(JIS B 8392-1
参照)。
cleanliness level
1260
汚染度コード
<油圧>作動油中の汚染物質を,粒子径ごとの個数分布で簡潔
に表す方法。
粒子個数を数字で置き換えるコードで表示する(JIS B 9933参
照)。
contamination code
1261
汚染粒子分布
粒子径範囲ごとの汚染粒子の数の分布。表又は図で表示する。 contaminant particle
size distribution
1262
初期汚染
作動流体,機器,配管,サブシステム及びシステムに存在又は
組立時に発生する使用前の汚染。
initial contamination
1263
汚染感度
<油圧>汚染物質で生じる性能低下の度合い。
contaminant sensitivity
1264
流体採取
システムからの流体サンプルの採取。
fluid sampling
1265
粒子計数分析
一定時間における一定サンプル量の流体中の固体粒子の大き
さの分布を測定するための計数方法を用いた汚染分析。
particle count analysis
1266
自動粒子計数
自動手段による流体中に浮遊している粒子状汚染物質の測定。 automatic particle
counting
1267
目視粒子計数法
光学的手段を用いた流体中の固体粒子汚染の測定。
visual particle counting
1268
オフライン汚染分
析
油空圧システムに直接接続していない計測器で流体サンプル
に対して行う汚染分析。
off-line contamination
analysis
1269
オンライン汚染分
析
油空圧システムに直接接続した計測器に供給される流体に対
して行う汚染分析。
on-line contamination
analysis
1270
標準参考空気
<空気圧>JIS B 8393に規定するとおり,温度20 ℃,絶対圧
力0.1 MPa,相対湿度65 %の湿り空気。
単位の後に略号ANRを付けて表す。
standard reference
atmosphere
7
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1271
標準状態
温度20 ℃,絶対圧力101.3 kPa,相対湿度65 %の空気の状態。 standard condition
1272
基準状態
温度0 ℃,絶対圧力101.3 kPaでの乾燥気体の状態。
normal condition
1273
比熱比
定圧比熱と定積比熱との比。
κ=Cp/Cv
ここに,κ:比熱比
Cp:定圧比熱
Cv:定積比熱
ratio of specific heat
1274
断熱変化
比熱比をκ,圧力をp,体積をvとした場合pvκ=一定となる状
態変化。
注記 比熱比κを断熱指数ともいう。
adiabatic change
1275
ポリトロープ変化
ポリトロープ指数をn,圧力をp,体積をvとした場合pvn=一
定となる状態変化。
politropic change
1276
等温変化
温度一定で,圧力をp,体積をvとした場合pv=一定となる状
態変化。
isothermal change
1277
露点
湿り空気を定圧のままで冷却していき,空気中の水蒸気が液化
し始める温度。
dew point
1278
圧力露点
圧力が加わっている状態における露点。
pressure dew point
1279
大気圧露点
大気圧における露点。
atmospheric dew point
1280
相対湿度
同一の温度における,飽和蒸気圧力に対する水蒸気の分圧の割
合(JIS B 8392-1参照)。
relative humidity
1281
絶対湿度
気体の単位体積中にある水蒸気の質量。
absolute humidity
1282
圧縮空気
動力伝達媒体として使用する,大気を圧縮した空気。
compressed air
1283
自由空気
標準参考空気で等量になるように表された実際の状態におけ
る空気。
free air
1284
圧縮乾燥
<空気圧>高圧に圧縮し冷却した後に凝縮した水分を抽出し,
最終的に要求圧力へ膨張させることによって行う乾燥。
compression air
drying
1285
蒸気
等温圧縮によって液化する臨界温度以下にある気体。
vapour
3) 流れ・流量
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1301
流れ
圧力差によって発生する流体の運動。
flow
1302
流量
流路の断面を単位時間に通過する作動流体の量。
flow rate
1303
体積流量
流路の断面を単位時間に通過する作動流体の体積。
volumetric flow rate
1304
質量流量
流路の断面を単位時間に通過する作動流体の質量。
mass flow rate
1305
定格流量
試験によって確認され,かつ,機器又は配管が機能することを
保証する流量。
rated flow
1306
吐出し量
<油圧>一般にポンプが単位時間に吐き出す液体の体積。
delivery
1307
供給流量
供給源から供給する流量。
supply flow rate
1308
入口流量
入口ポートを通過する流量。
inlet flow rate
1309
負荷流量
負荷圧力によって弁の出口ポートを通過する流量。
loaded flow rate
1310
制御流量
制御を行うための流量。
control flow rate
1311
総流量
パイロット流量,内部漏れ流量及び出口流量の総和。
total flow rate
1312
パイロット流量
パイロット管路又はパイロット回路における流量。
pilot flow rate
1313
漏れ
有効な仕事をせず,エネルギー損失を引き起こす比較的少量の
流体流れ。
leakage
1314
内部漏れ
機器の内部隙間を通る漏れ。
internal leakage
1315
外部漏れ
機器又は配管の内部から外部への漏れ。
external leakage
1316
空気消費量
<空気圧>空気圧機器又はシステムがある条件の下で消費す
る空気量又は空気流量。
air consumption
8
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1317
排気
<空気圧>大気への気体の流れ。
exhaust
1318
層流
流体の層が規則正しく通過することを特徴とする流れ。
laminar flow
1319
乱流
流体の無秩序な動作を特徴とする流れ。
turbulent flow
1320
チョーク流れ
機器の上流側圧力が下流側圧力に対して高いとき,流路のある
部分で速度が音速になる流れ。
choked flow
1321
亜音速流れ
流路内で気体の速度が音速に達しない流れ。
subsonic flow
1322
レイノルズ数
慣性力と粘性力との比で表した無次元数。
Re=uD/ν
ここに,Re:レイノルズ数
u:流速
D:物体の大きさを表す代表長さ
ν:動粘度
Reynolds number
1323
臨界レイノルズ数
与えられた流れの条件によって,流れが層流か乱流かの境界を
示すレイノルズ数。
critical Reynolds
number
1324
流量脈動
<油圧>作動油の流れにおける細かな流量変動。
flow ripple
1325
流量サージ
<油圧>ある時間幅で生じる流量変動。
flow rate surge
1326
流量の非対称性
正負の信号極性に対する公称定格流量ゲインの偏差。
注記 二つのゲインの差を大きいほうのゲインで除して百分
率で表す。
flow rate asymmetry
1327
流量の非線形性
正規の流量曲線と,正規の流量ゲインと等しい傾きをもつ理想
化した流量曲線との間に生じる偏差。
flow rate
non-linearity
1328
流量回復率
供給流量に対する吐出しポートの無負荷時流量の比。
flow rate recovery
1329
縮流
流体がオリフィスなどを通過して噴流となるとき,オリフィス
などの開口部の面積よりも噴流の断面積が狭くなる現象。
contraction
1330
自由流れ
流量を制御しない流れ。
free flow
1331
制御流れ
流量を制御した流れ。
controlled flow
1332
インタフロー
バルブの切換途中で,過渡的に生じるバルブポート間の流れ。 interflow
1333
ドレン<油圧>
機器の通路(又は管路)からタンク(又はマニホールドなど)
に戻る液体又はその流れ。
drain
1334
ドレン<空気圧>
空気圧機器及び管路内で,流動若しくは沈殿状態にある水,又
は油水混合の白濁液。
drain
1335
カットオフ
ポンプ出口側圧力が設定圧力に近づいたとき,吐出し量制御が
働いて,流量を減少させること。
cut-off
1336
フルカットオフ
ポンプのカットオフ状態で流量がゼロになること。
full cut-off
4) 圧力
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1401
圧力
流体の拘束に対抗して発生する単位面積当たりの法線力。
注記 p=F/A ここに,p:圧力 F:力 A:面積
pressure
1402
全圧
流体の流れをせき止めたときの静圧。
total pressure
1403
静圧
流線に平行な面に及ぼす流体の圧力。
static pressure
1404
動圧
全圧と静圧との差で,非圧縮性の場合は,次の式で示される。
2
2
1V
ρ
ここに,ρ:密度(kg/m3)
V:速度(m/s)
dynamic pressure
1405
大気圧
特定の場所及び時間における大気の絶対圧力(図1及び図2参
照)。
atmospheric pressure
9
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1406
標準大気圧
海面上の平均大気圧(=101 325 Pa)。
standard atmospheric
pressure
1407
真空
大気圧より低い状態。
vacuum
1408
絶対圧力
絶対真空を基準として表した圧力(図1及び図2参照)。
absolute pressure
1409
ゲージ圧力
大気圧を基準として表した圧力(図1及び図2参照)。
注記 ゲージ圧力は,絶対圧力の計測値から大気圧を減じた値
で,正又は負の圧力で表記する。
gauge pressure
1410
呼び圧力
呼称の便宜を図るために,機器又はシステムに対して用いる圧
力。
nominal pressure
1411
差圧
異なる二点間に生じる圧力の差。
differential pressure
1412
破壊圧力
機器又は配管の外壁が実際に破壊する内部圧力(図2参照)。
burst pressure
1413
耐圧力
定格圧力を超えた所定の圧力を所定の時間,機器又は配管に加
えた後,最高使用圧力に復帰したとき,性能が保証されなけれ
ばならない圧力(図2参照)。
proof pressure
1414
最高圧力
機器又はシステムの性能及び寿命に悪影響を与えない過渡的
に発生する最高の圧力(図1参照)。
maximum pressure
1415
最高使用圧力
機器,配管又はシステムを定常運転状態で運転をするための最
高圧力(図1参照)。
maximum working
pressure
1416
最低使用圧力
機器,配管又はシステムを定常運転状態で運転をするための最
低圧力(図1参照)。
minimum working
pressure
1417
定格圧力
試験によって確認され,かつ,機器又は配管の寿命を満足する
圧力で設計及び使用上の基準となる圧力(図2参照)。
rated pressure
1418
最低作動圧力
機器の作動を保証できる最低の圧力。
minimum operating
pressure
1419
始動圧力
機器が作動を始める最低の圧力。
breakaway pressure,
breakout pressure
1420
試験圧力
機器,配管,サブシステム又はシステムの試験のために供給す
る圧力(図2参照)。
test pressure
1421
サイクル試験圧力
サイクル試験中の試験圧力。
cyclic test pressure
1422
サイクル試験最高
圧力
サイクル試験の全てのサイクル中で必要な上限の圧力。
upper cyclic test
pressure
1423
サイクル試験最低
圧力
サイクル試験の全てのサイクル中で必要な下限の圧力。
lower cyclic test
pressure
1424
使用圧力範囲
システム又はサブシステムが定常運転状態で意図した運転を
するための圧力の限度の範囲(図1参照)。
working pressure
range
1425
運転圧力範囲
機器,配管又はシステムが機能している間に加えられ,また発
生する圧力の範囲(図1参照)。
operating pressure
range
1426
参照基準圧力
基準として確立している圧力の値。
reference pressure
1427
要求圧力
指定された位置及び時間において必要な圧力。
required pressure
1428
実圧力
特定の位置及び時間における実際の圧力。
actual pressure
1429
設定圧力
圧力制御機器で調節した圧力。
set pressure,
setting pressure
1430
内部圧力
機器又はシステムの内部に作用している圧力。
internal pressure
1431
外部圧力
機器又はシステムに外部から作用する圧力。
external pressure
1432
供給圧力
圧力源から供給される圧力。
supply pressure
1433
背圧
回路の戻り側,排気側又は圧力作動面の背後に作用する圧力。 back pressure
1434
負荷圧力
外部負荷によって生じる背圧。
load pressure
1435
予負荷圧力
<油圧>機器又はシステムにかけるあらかじめ設定された背
圧。
pre-load pressure
10
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1436
残圧
圧力供給を遮断又は排気した後に,回路系又は機器内に残る望
ましくない圧力。
residual pressure
1437
入口圧力
機器,配管又はシステムの入口ポートにおける圧力。
inlet pressure
1438
出口圧力
機器,配管又はシステムの出口ポートにおける圧力。
outlet pressure
1439
パイロット圧力
パイロット管路又はパイロット回路の圧力。
pilot pressure
1440
ヘッド
液柱の基準からの高さ。
head
1441
圧力ヘッド
ある圧力で生成される液柱の高さ。
pressure head
1442
応答圧力
機器の機能し始める圧力。
response pressure
1443
閉止圧力
機器が定められた条件の下で閉じる圧力。
closing pressure
1444
制御圧力
制御機能を与えるため制御ポートに加える圧力。
control pressure
1445
切換圧力
機器又はシステムが起動,停止及び反転するときの応答圧力。 switching pressure
1446
圧力勾配
定常状態時の流れ方向の圧力の変化率。
pressure gradient
1447
圧力降下
流れに対する抵抗の高圧力側と低圧力側との差(図1参照)。
pressure drop
1448
圧力損失
流れに対する抵抗によってエネルギーの損失を伴う圧力降下。 pressure loss
1449
圧力変動
時間経過とともに生じる制御できない圧力変化(図1参照)。
pressure fluctuation
1450
圧力パルス
圧力の短時間における上昇及び下降,又はその逆(図1参照)。 pressure pulse
1451
圧力脈動
圧力の周期的な変動(図1参照)。
pressure pulsation
1452
圧力脈動
流量脈動とシステムとの相互作用によって生じる流体におけ
る細かな圧力の変動。
pressure ripple
1453
圧力波
比較的低い振幅と長い周期とをもつ圧力の周期的変動。
pressure wave
1454
圧力ピーク
定常状態の圧力を超え,最高圧力も超える圧力パルス(図1参
照)。
pressure peak,
pressure spike
1455
圧力サージ
流れの過渡的な変動によって生じる圧力変動(図1参照)。
pressure surge
1456
圧力減衰時間
流体圧力がある特定のレベルからそれより低い特定のレベル
へ減少するまでにかかる時間。
pressure decay time
1457
クラッキング圧力
弁が開き始める圧力で,ある一定の流量が認められるなどの条
件を満たす圧力。
cracking pressure,
valve opening pressure
1458
レシート圧力
チェック弁,リリーフ弁などでバルブの入口側圧力が降下し,
バルブが閉じ始めて,バルブの漏れ量がある規定の量まで減少
したときの圧力。
reseat pressure
1459
オーバライド圧力
圧力制御弁で,ある最小流量から最大流量までの間に増大する
圧力。
override pressure
1460
アイドリング圧力
装置又は機器のアイドリング時に流量又は負荷の維持に必要
な圧力(図1参照)。
idling pressure
1461
クッション圧力
シリンダクッションの全運動質量の減速時に発生する圧力。
cushioning pressure,
damping pressure
1462
充てん圧力
機器に充塡する圧力,又は機器を膨張させる圧力。
注記 封入圧力(1466),予負荷圧力(1435)及び設定圧力(1429)
を参照。
charge pressure
1463
チャージ圧力
<油圧>作動油を補充するときの圧力。
注記 通常,閉回路又は2段ポンプで用いる。
boost pressure
1464
吸込み圧力
<油圧>ポンプ入口の圧力。
suction pressure
1465
循環圧力
<油圧>再循環するときの,装置又は装置の一部の圧力。
recirculating pressure
1466
封入圧力
<油圧>作動油注入前のアキュムレータの気体圧力。
precharge pressure
1467
戻り圧力
<油圧>油の流れ又は密封タンクの抵抗によって生じる戻り
管路の圧力。
return pressure
1468
ゼロ点圧力
<油圧>油圧ゼロ点において連続制御弁の両方の作動接続口
に存在している均一にされた圧力。
null pressure
11
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5) 現象・特性
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1501
動力消費量
指定された条件の下で,機器及びシステムで消費した合計の動
力。
power consumption
1502
動力損失
機器及びシステムに吸収された動力。
power losses
1503
圧力特性
<空気圧>指定された流量で測定した,入口圧力の変化による
設定圧力からの出口圧力の変化。
pressure regulation
characteristics
1504
増幅率
入力信号に対する出力信号の比率。
amplification
1505
圧力ゲイン
制御圧力変動に対する出力圧力変動の比。
pressure amplification,
pressure gain
1506
圧力補償
機器又は回路内における圧力を所定の値に保持する機能。
pressure compensation
1507
臨界圧力比
<空気圧>機器の流路で気体の速度が音速に達したときの上
流側絶対圧力p1に対する下流側絶対圧力p2の比p2/p1。
critical pressure ratio
1508
流動損失
<油圧>液体の動きによって生じる動力の損失。
hydrodynamic losses
1509
流量特性
関係するパラメタの変化に対する流量変化の特性。
flow characteristic
1510
流量係数
油空圧機器及び配管流れの流量特性を表す係数。
flow coefficient
1511
流量ゲイン
制御流量変動に対する出力流量変動の比。
flow gain,
flow rate amplification
1512
音速コンダクタン
ス
<空気圧>チョーク流れ状態の機器の体積流量を上流絶対圧
力で除した値。
sonic conductance
1513
有効断面積
<空気圧>空気圧機器と実流量とが等しいオリフィスの断面
積の値。
注記 単位はmm2。
effective area
1514
流体力
通過する流体の流れによって機器の流路壁に及ぼされる力。
flow force
1515
チャタリング
減圧弁,チェック弁,リリーフ弁などで,弁座をたたいて比較
的高い音を発する一種の自励振動現象。
chattering
1516
流体固着現象
<油圧>圧力不均衡によってピストン又はスプールが固着す
る状態。
hydraulic lock
1517
衝撃波
高速気流中で発生する不連続波面。その波面を通して流速が超
音速から亜音速に急激に変化する。
shock wave
1518
水撃,
油撃
<油圧>油圧回路内の急激な流速の低下による圧力の増加。
water hammer,
oil-hammer
1519
キャビテーション
<油圧>流動している液体の圧力が局部的に低下して,蒸気及
び含有気体を含む泡が発生する現象。
cavitation
1520
残留空気
<油圧>油圧システムの中に入り込んでいる凝縮,乳化,又は
溶解していない圧縮性のあるガス,空気又は蒸気。
free air
1521
シルティング
流体によってシステムの特定の場所に運ばれた細かな汚染粒
子の蓄積。
silting
1522
シルトロック
汚染物によるピストン又はスプールの望ましくない固着。
silt lock
1523
スティクション
静止状態からの動き出しにおける望ましくない抵抗となる静
摩擦。
stiction
1524
スティック
望ましくない力による機器内の可動部品の固着。
sticking
1525
スティクスリップ
滑り面の運動が間欠的となる現象。
stick-slip
1526
しきい値
入力の大きさによって二つの異なる状態をとる機能をもつ制
御弁においてその境界となる入力の値。
threshold
1527
膨張係数
<空気圧>流れが亜音速のときに,気体の圧縮性の影響を考慮
する係数。
expansion factor
1528
負荷曲線
出力流量の関数として表した出力圧力の曲線。
load line
1529
ヒステリシス
全信号域の完全なサイクルで発生する同一入力信号に対する
出力量の最大差。
hysteresis
12
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1530
受動出力
入力信号だけで得られる出力。
passive output
1531
操作時間
操作信号のONとOFFとを切り換える時間。
actuated time
1532
応答時間
バルブ,回路などに入力信号が加わったときから,出力がある
規定の値に達するまでの時間。
response time
1533
立下り時間
特定の高いレベルから低いレベルにパラメタが下がるのに要
する時間。
fall time
1534
ドリフト
基準値と比べ時間とともにゆっくりと変化していく好ましく
ない特性。
drift
1535
ゼロ点ドリフト
作動条件若しくは環境の変化又は入力信号に関する長期効果
の結果として生じるゼロ点バイアスの変化。
null shift
1536
ゼロ点バイアス
油圧ゼロ点にするためにバルブに必要な入力信号。
null bias
1537
摩耗
固体表面が他の物質の干渉によって,逐次減量する現象。
abrasion,
wearing,
grinding,
rubbing
1538
フレッチング摩耗
二表面における周期的なしゅう動又は圧縮による摩耗の形態
で,微細な粒子状物質を発生する現象。
fretting
1539
エロージョン
流体若しくは浮遊する微粒子の衝突又は噴流によって表面に
生じる侵食。
erosion
1540
破裂
封入された内容物が外部に流出する過大圧力による外部構造
上の損傷。
burst
6) 管路
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1601
流路
流体の流れる通路。
flow path
1602
圧力供給管路
流体が,圧力源から制御機器まで供給されるときの流路。
pressure supply line,
supply line
1603
動力伝達管路
アクチュエータに流体を送る流路。
working line
1604
戻り管路
<油圧>油タンクに戻る流体の流路。
return line
1605
ドレン管路
<油圧>内部漏れをタンクに戻す流路。
drain line
1606
パイロット管路
パイロット方式で作動させるための作動流体を導く流路。
pilot line
1607
ポート
配管を接続するための機器流路の開口部分。
port
1608
ねじポート
ねじのある配管ができるポート。
threaded port
1609
フランジポート
フランジ継手を取り付けることができるように設計されたポ
ート。
flange port
1610
バルブメインポー
ト
操作機構が動作することによって,接続が変わるバルブのポー
ト。
valve main port
1611
入口ポート
入口流量を通過させるポート。
inlet port
1612
出口ポート
出口流量を通過させるポート。
outlet port
1613
動力伝達ポート
動力伝達管路に使用するポート。
working port
1614
戻りポート
<油圧>油タンクに戻る管路に接続するポート。
return port
1615
排気ポート
<空気圧>排気するためのポート。
air exhaust port
1616
ドレンポート<油
圧>
ドレン管路に接続するポート。
drain port
1617
ドレンポート<空
気圧>
空気圧システムからドレンを排出するポート。
air-line drain port
1618
パイロットポート
パイロット管路を接続するポート。
pilot port
13
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1619
空気抜き
<油圧>油圧システム中に閉じ込められた空気を除く操作。
air bleed,
system air bleeding
1620
空気抜き管路
<油圧>空気抜きをするための管路。
bleed line
1621
ベント<油圧>
流体を外部に排出するための穴。
vent
1622
ベント<空気圧>
大気圧へ通じている穴。
vent
1623
排水管
<空気圧>た(溜)まった汚染物質を排出するために配置され
た圧縮空気管路の垂れ下がり部。
drip leg
7) その他
番号
用語
定義
対応英語(参考)
1701
スプール
円筒形滑り面に内接し,軸方向に移動して流路の開閉を行う串
形の構成部品。
spool
1702
スリーブ
ピストン,スプールなどの案内をするハウジングに挿入する円
筒形の構成部品。
sleeve
1703
絞り
流れの断面積を減少し,管路又は流路内に抵抗をもたせる機
構。
restrictor
1704
オリフィス
長さが断面寸法に比べて比較的短い絞り。
orifice
1705
チョーク
長さが断面寸法に比べて比較的長い絞り。
choke
1706
ノズル
滑らかに形成された入口をもち,滑らかに形成された出口又は
急速に開放された出口をもつ絞り。
nozzle
1707
呼び寸法
参照するのに便利なように製造上の寸法を適切に丸めた数値。 nominal size
1708
フラッシング
<油圧>
特別な洗浄油(フラッシング油)を用い,低圧で内部通路及び
キャビティを洗浄するためのシステムの運転。
system flushing
1709
フラッシング
<空気圧>
配管の内部のごみ,さびなどを除去するため,接続する前に空
気を吹き込んで清浄にする行為。
flushing
1710
無給油機器
<空気圧>あらかじめグリースなどを封入し,ルブリケータに
よる給油を必要としない機器。
non-lubricated
pneumatic device
b) ポンプ,モータ及び空気圧縮機に関する用語
1) ポンプ・空気圧縮機
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2101
油圧ポンプ
<油圧>機械的エネルギーを流体エネルギーに変える機器。
hydraulic pump
2102
容積式ポンプ
<油圧>ケーシングとそれに内接する可動部材などとの間に
生じる密閉空間の移動又は変化によって作動油を吸込み側か
ら吐出し側に押し出す形式のポンプ。
displacement pump,
positive-displacement
pump
2103
ターボポンプ
<油圧>羽根車をケーシング内で回転させ,作動油に運動エネ
ルギーを与え,作動油を吐き出す形式のポンプ。
turbo-pump,
rotodynamic pump
2104
定容量形ポンプ
<油圧>1回転当たりの理論吐出し量が変えられないポンプ。 fixed displacement
pump
2105
可変容量形ポンプ
<油圧>1回転当たりの理論吐出し量が変えられるポンプ。
variable displacement
pump
2106
ギヤポンプ
<油圧>ケーシング内でかみ合う2個以上の歯車によって,作
動油を吸込み側から吐出し側に押し出す形式のポンプ。
gear pump
2107
外接ギヤポンプ
<油圧>歯車が外接かみ合いをする形式のギヤポンプ。
external gear pump
2108
内接ギヤポンプ
<油圧>歯車が内接かみ合いをする形式のギヤポンプ。
internal gear pump
2109
ベーンポンプ
<油圧>ケーシングに接しているベーン(羽根)をロータ内に
もち,ベーン間に吸い込んだ作動油を吸込み側から吐出し側に
押し出す形式のポンプ。
vane pump
14
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2110
平衡形ベーンポン
プ
<油圧>ロータにかかる半径方向の圧力が釣り合っているベ
ーンポンプ。
balanced vane pump
2111
ピストンポンプ
<油圧>ピストンを往復運動させて,作動油を吸込み側から吐
出し側に押し出す形式のポンプ。
piston pump
2112
アキシアルピスト
ンポンプ
<油圧>ピストンの往復運動の方向がシリンダブロック中心
軸にほぼ平行であるピストンポンプ。
axial piston pump
2113
斜軸式アキシアル
ピストンポンプ
<油圧>駆動軸とシリンダブロック中心軸とがある角度をも
った形式のアキシアルピストンポンプ。
axial piston pump,
bent axis design
2114
斜板式アキシアル
ピストンポンプ
<油圧>駆動軸とシリンダブロック中心軸とが同一直線上に
ある形式のアキシアルピストンポンプ。
axial piston pump,
swashplate design
2115
回転斜板式アキシ
アルピストンポ
ンプ
<油圧>駆動軸に斜板が固定されていて回転する斜板式アキ
シアルピストンポンプ。
axial piston pump,
wobble design
2116
ラジアルピストン
ポンプ
<油圧>ピストンの往復運動の方向が駆動軸にほぼ直角で放
射状に配置されたピストンポンプ。
radial piston pump
2117
インラインピスト
ンポンプ
<油圧>共通平面上で互いに平行な軸に配列された幾つもの
ピストンをもつピストンポンプ。
in-line piston pump
2118
オーバセンタポン
プ
<油圧>駆動軸の回転方向を変えることなく流れ方向の反転
が可能なポンプ。
over-center pump
2119
可逆回転形ポンプ
<油圧>駆動軸の回転方向を変えることで流れ方向の反転が
可能なポンプ。
reversible pump
2120
単流ポンプ
<油圧>流れの方向が,駆動軸回転方向にかかわらず同じ方向
のポンプ。
uni-flow pump
2121
ねじポンプ
<油圧>ケーシング内で,ねじをもつロータを回転させて,作
動油を吸込み側から吐出し側に押し出す形式のポンプ。
screw pump
2122
手動ポンプ
<油圧>手動操作による油圧ポンプ。
hand pump
2123
ジーロータポンプ
<油圧>一つ以上のジーロータ要素をもつ油圧ポンプ。
gerotor pump
2124
エアハイドロポン
プ
<油圧>圧縮空気によって駆動する油圧ポンプ。
hydropneumatic pump
2125
多段ポンプ
<油圧>2個以上のポンプ作用要素が直列に作動するポンプ。 multi-stage pump,
staged pump
2126
多連ポンプ
<油圧>同一軸上に2個以上のポンプ作用要素をもち,それぞ
れが独立したポンプ作用を行う形式のポンプ。
multiple pump
2127
チャージポンプ
<油圧>他のポンプの吸込み圧力を上昇させるための油圧ポ
ンプ。
charge pump
2128
空気圧縮機
<空気圧>システム内で機械的エネルギーを空気の流体力へ
変換する補助装置。
air compressor
2129
循環ポンプ
<油圧>作動油を循環させて,冷却,フィルトレーション及び
潤滑を行うための油圧ポンプ。
circulating pump
2) モータ
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2201
アクチュエータ
流体エネルギーを機械的エネルギーに変換する機器。
例 モータ,シリンダ
actuator
2202
モータ
回転運動を提供するアクチュエータ。
motor
15
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2203
揺動形アクチュエ
ータ
出力軸の回転運動の角度が制限されている形式のアクチュエ
ータ。
semi-rotary actuator
2204
油圧モータ
<油圧>油圧によって駆動するモータ。
hydraulic motor
2205
エアモータ
<空気圧>圧縮空気によって駆動するモータ。
air motor
2206
可逆モータ
流れ方向の反転によって出力軸の回転方向を変えることが可
能なモータ。
reversible motor
2207
容積式モータ
流体の流入側から流出側への流動によって,ケーシングとそれ
に内接するロータなどとの間に生じる密閉空間を移動又は容
積変化させる形式のモータ。
displacement motor,
positive-displacement
motor
2208
定容量形モータ
1回転当たりの理論流入量が変えられないモータ。
fixed displacement
motor
2209
ギヤモータ
流入流体によってケーシング内でかみ合う2個以上の歯車が回
転する形式のモータ。
gear motor
2210
外接ギヤモータ
<油圧>歯車が外接かみ合いをする形式のギヤモータ。
external gear motor
2211
内接ギヤモータ
<油圧>歯車が内接かみ合いをする形式のギヤモータ。
internal gear motor
2212
ベーンモータ
ケーシング(カムリング)に接している放射状に配列されたベ
ーン(羽根)をロータ内にもち,ベーンの間に流入した流体に
よってロータが回転する形式のモータ。
vane motor
2213
平衡形ベーンモー
タ
<油圧>ロータに作用する径方向の力が釣り合っているベー
ンモータ。
balanced vane motor
2214
ピストンモータ
<油圧>流入流体の圧力がピストン端面に作用し,その圧力に
よって斜板カム,クランクなどを介してモータ軸が回転する形
式のモータ。
piston motor
2215
アキシアルピスト
ンモータ
<油圧>ピストンの往復運動の方向が出力軸にほぼ平行であ
るピストンモータ。
axial piston motor
2216
斜板式アキシアル
ピストンモータ
<油圧>出力軸とシリンダブロック中心軸とが同一直線上に
ある形式のアキシアルピストンモータ。
axial piston motor,
swashplate design
2217
斜軸式アキシアル
ピストンモータ
<油圧>出力軸とシリンダブロック中心軸とが,ある角度をも
った形式のアキシアルピストンモータ。
axial piston motor,
bent axis design
2218
ラジアルピストン
モータ
ピストンの往復運動の方向が出力軸に放射状に配置されたピ
ストンモータ。
radial piston motor
2219
ねじモータ
<油圧>流入流体によってケーシング内のねじをもつロータ
が回転する形式のモータ。
screw motor
2220
ジーロータモータ
<油圧>1個以上のジーロータ要素をもつモータ。
注記 ジーロータポンプ(2123)の図参照。
gerotor motor
2221
オーバセンタモー
タ
流れ方向を変えることなく出力軸の回転方向の反転が可能な
モータ。
over-center motor
2222
多連モータ
<油圧>共通の出力軸をもった2個以上のモータ。
multiple motor
2223
油圧ステッピング
モータ
階段状入力信号の指令に追従する油圧モータ。
hydraulic stepping
motor
2224
油圧ポンプモータ
ポンプとしてもモータとしても機能させることができるエネ
ルギー変換機器。
hydraulic pump-motor
2225
油圧伝動装置
<油圧>油圧ポンプと油圧モータとの組合せによる動力伝達
装置。
hydrostatic
transmission
2226
一体形油圧伝動装
置
<油圧>油圧ポンプと油圧モータとを配管を用いずに組み合
わせて出力軸が変速できる機器。
integral hydrostatic
transmission
16
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3) ポンプ及びモータの特性
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2301
押しのけ容積
ストローク,サイクル又は回転ごとに吸入又は吐出される流体
の容積。
displacement
2302
理論押しのけ容積
ストローク,サイクル又は回転ごとに吸入又は吐出される理論
上の流体の容積。
swept volume
2303
理論押しのけ容積
(幾何学的)
公差,クリアランス,変形を考慮せず幾何学的に算出された押
しのけ容積。
geometric
displacement
2304
実用押しのけ容積
特定の条件の下で測定した結果から計算した押しのけ容積。
derived displacement
2305
実用トルク
特定の条件の下で測定した結果から計算したトルク。
derived torque
2306
実用油圧動力
特定の条件の下で測定した結果から計算した油圧動力。
derived hydraulic
power
2307
実出力
装置の動力源から引き出される出力。
active output
2308
ポンプ実用吐出し
量
<油圧>実用押しのけ容積と回転数又は単位時間当たりのサ
イクル数との積。
pump derived output
flow
2309
ポンプ中立位置
<油圧>ポンプの押しのけ容積がゼロの位置。
pump zero position
2310
ポンプの全効率
<油圧>流体出力と軸入力との比。
pump overall
efficiency
2311
ポンプの動力損失
<油圧>流体動力に変換されなかった動力(容積,流体,機械
損失などを含む。)。
pump power losses
2312
ポンプの容積効率
<油圧>実際に測定した押しのけ容積と理論押しのけ容積(幾
何学的)との比。
pump volumetric
efficiency
2313
ポンプの容積損失
<油圧>漏れによる出力損失。
pump volumetric
losses
2314
ポンプ吸収動力
<油圧>瞬間,又は所定の負荷状況下においてポンプ駆動軸に
吸収される動力。
pump absorbed power
2315
モータ出力
モータの軸によって伝達された機械的出力。
motor output power
2316
モータ中立位置
モータへの流入量がゼロに調節された位置。
motor neutral position
2317
モータ実用流入量
実用流入容積と単位時間当たりの回転数との積。
motor derived inlet
flow
2318
モータの出力損失
流体動力から出力に変換されなかった動力(容積,流体,機械
損失などを含む。)。
motor power losses
2319
モータの全効率
軸出力と流体入力との比。
motor overall
efficiency
2320
モータの容積効率
流出流量と実用流入量との比。
motor volumetric
efficiency
2321
モータの容積損失
漏れによる流量の損失。
motor volumetric
losses
2322
モータ又はポンプ
の剛性
軸に与えられたトルク変化とその軸の角度の変化との比。
stiffness of motor or
pump
2323
ポンプのトルク効
率
実用トルクと実トルクとの比。
hydromechanical
pump efficiency
2324
モータのトルク効
率
基準トルクと実トルクとの比。
hydromechanical
motor efficiency
2325
ピストン変位
ある位置からほかの位置へのピストンの移動距離。
piston travel
2326
回転方向
ポンプ,モータ又はその他の機器の回転軸を軸端から見た回転
方向。
direction of rotation
2327
始動トルク
モータを特定の条件の下で静止状態から始動するとき,モータ
から取り出される最低トルク。
starting torque
2328
有効トルク
特定の条件の下で出力軸において有効に使用できるトルク。
effective torque
17
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
2329
整定時間
定常運転状態に至るまでに要した時間。
start-up time
c) シリンダに関する用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3001
シリンダ
直線運動を行うアクチュエータ。
cylinder
3002
単動シリンダ
ピストンの片側にだけ流体圧力を作用させることができるシ
リンダ。
single-acting cylinder
3003
複動シリンダ
ピストンの両方向から流体圧力を作用させることができるシ
リンダ。
double-acting
cylinder
3004
片ロッドシリンダ
ピストンロッドが片側から出ているシリンダ。
single-rod cylinder
3005
両ロッドシリンダ
ピストンロッドが両側から出ているシリンダ。
through-rod cylinder,
double-ended rod
cylinder
3006
ダブルロッドシリ
ンダ
互いに同期して平行に動く2本のピストンロッドをもつシリン
ダ。
double-rod cylinder
3007
マルチロッドシリ
ンダ
異なる軸上に,二つ以上のピストンロッドをもつシリンダ。
multi-rod cylinder
3008
クッション付シリ
ンダ
クッションを内蔵したシリンダ。
cushioned cylinder
3009
タンデム形シリン
ダ
串形に連結された複数のピストンをもつシリンダ。
tandem cylinder
3010
テレスコープ形シ
リンダ
中空のピストンロッドの中を別のピストンロッドが動く多段
のシリンダ。
telescopic cylinder
3011
プランジャ形シリ
ンダ,
ラム形シリンダ
ピストンがなく,圧力が直接ピストンロッドに作用する単動シ
リンダ。
plunger cylinder,
ram cylinder
3012
ダイアフラム形シ
リンダ
ダイアフラムに作用する圧力によって機械的な力が発生する
シリンダ。
diaphragm cylinder
3013
ベローズアクチュ
エータ
ピストン,ピストンロッドなどを使用せずに,柔軟なベローズ
の伸縮によって機械的な力及び動作を発生する単動アクチュ
エータ。
bellows actuator
3014
ベローズ形シリン
ダ
柔軟なベローズの伸縮によって機械的な力及び動作を発生す
る単動シリンダ。
bellows cylinder
3015
インパクトシリン
ダ
<空気圧>押し行程でピストンを急加速させるためのタンク
及びポペット弁を内蔵した複動シリンダ。
impact cylinder
3016
差動シリンダ
ピストンの両側の有効シリンダ断面積が異なり,その比が回路
機能上重要な複動形シリンダで,ピストンの両側に同時に加圧
することによって作動させるシリンダ。
differential cylinder
3017
多位置形シリンダ
ストロークの両端以外の停止位置があるシリンダ。
multi-position cylinder
3018
デュアルストロー
クシリンダ
二つのストロークをもつシリンダ。
dual stroke cylinder
3019
サーボアクチュエ
ータ
可変制御信号に応じて,規定された制御位置をとることのでき
るアクチュエータ。
servo-actuator,
position controller
3020
サーボシリンダ
可変制御信号に応じて,規定されたストローク位置をとること
のできるシリンダ。
servo-cylinder
3021
ハイドロチェッカ
空気圧アクチュエータに結合して,その運動を規制する液体を
封入したアクチュエータ。閉回路を構成する管路,絞り弁など
を含む。
hydro-check unit
18
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3022
ロッドレスシリン
ダ
ピストンに発生する力をピストンロッドを介さず外部に伝達
するシリンダ。
rodless cylinder
3023
マグネット形ロッ
ドレスシリンダ
ピストンに発生する力を磁力によって外部に伝達するロッド
レスシリンダ。
rodless cylinder,
magnetic type
3024
スリット形ロッド
レスシリンダ
ピストンに発生する力をチューブをスリット構造にすること
で機械的に移動テーブルに伝達するロッドレスシリンダ。
rodless cylinder, band
type,
rodless cylinder,
split-seal type
3025
ケーブル形ロッド
レスシリンダ
ピストンに発生する力をケーブルを介して外部に伝達するロ
ッドレスシリンダ。
rodless cylinder,
cable type
3026
可変ストロークシ
リンダ
ストロークの範囲で停止位置を変えることができるシリンダ。 adjustable stroke
cylinder
3027
磁石付シリンダ
ピストンの位置確認のための磁気スイッチ用に,ピストンに永
久磁石を内蔵したシリンダ。
magnetic piston
cylinder
3028
回転止め付シリン
ダ
シリンダチューブとピストンロッドとが相対的に回転しない
シリンダ。
cylinder with
non-rotating rod
3029
空気圧シリンダ用
ガイド機構
<空気圧>シリンダを駆動源とし,シリンダ本体と平行に設置
されたガイド機構。
pneumatic slide
3030
ピボット取付け
シリンダの角度をもった動きを許容する取付形式。
cylinder pivot
mounting
3031
アイ取付け
ピストンロッドの中心線に対して直角方向にピン又はボルト
が貫通する穴があるリング状の支持具でピボット取付けを行
う取付形式。
注記 シリンダは,ピンを中心に揺動できる。
cylinder eye mounting,
cylinder pin mounting
3032
クレビス取付け
ピストンロッドの中心線に対して直角方向にピン又はボルト
が貫通する穴があるU字形の支持具でピボット取付けを行う
取付形式。
注記 シリンダは,ピンを中心に揺動できる。
cylinder clevis
mounting
3033
スフェリカル取付
け
シリンダの軸を含む平面において角度をもった動きを許容す
る取付形式。
例 クレビス形,アイ形取付けの球面軸受
cylinder spherical
mounting
3034
トラニオン取付け
ピストンロッドの中心線に対して直交し,シリンダの両側に伸
びたおすめす一対のピボット取付けを行う取付形式。
注記 シリンダは,ピボットを中心に揺動できる。
cylinder trunnion
mounting
3035
フート取付け
シリンダの軸に平行な取付面がある取付足形状のシリンダの
取付形式。
例 軸直角方向フート取付け,軸方向フート取付け
cylinder foot mounting
3036
軸直角面取付け
シリンダの軸に直角な取付面がある全てのシリンダの取付形
式。
例 フランジ取付け,タイロッド取付け,ねじカバー取付け,
ロッドカバー又はキャップ取付け,スタッド,タイロッド
又はタップ取付け
cylinder transverse
mounting
3037
フランジ取付け
シリンダの軸に直角な取付面をもつフランジを使用するシリ
ンダの取付形式。
cylinder flange
mounting
3038
ねじ端取付け
シリンダ軸と同軸又は平行な,おねじ又はめねじを利用した取
付形式。
例 タイロッド取付け,ねじカバー取付け,ロッドカバー又は
キャップ取付け,スタッド,タイロッド又はタップ取付け
threaded-end cylinder
mounting
3039
ねじカバー取付け
ロッド側でシリンダ軸と同軸のおねじを使用する取付形式。
cylinder nose
mounting
19
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3040
タイロッド取付け
シリンダ本体に平行で,シリンダチューブの外側にあるタイロ
ッドを使った取付けで,シリンダカバーとシリンダチューブと
を一緒に固定し,その延長部分の一端又は両端でシリンダの取
付けを行う取付形式。
例 両側スタッド又はタイロッド取付け,キャップ側(ロッド
側)スタッド又はタイロッド取付け
cylinder tie rod
mounting
3041
傾斜ブラケット取
付け
傾斜形のブラケットを使用した取付形式。
例 傾斜クレビスブラケット,傾斜アイブラケット
cylinder angle
mounting
3042
ピストンロッド先
端金具
ピストンロッド先端に取り付けられるシリンダ外部との接続
部品。
例 ねじ,プレン,アイ,クレビスなど
cylinder piston rod
attachment
3043
ピストン
シリンダ内径に受けた流体圧力によって動作し,機械的な力又
は動きを伝達するシリンダの部品。
cylinder piston
3044
ピストンロッド
ピストンからの力又は動きを伝達するピストンに取り付けら
れた同軸の部品。
cylinder piston rod
3045
シリンダチューブ,
シリンダボディ
内部でピストンが動く中空の圧力容器。
cylinder tube,
cylinder body
3046
ロッド側
シリンダのピストンロッドが出ている側。
cylinder rod end,
cylinder head end,
cylinder front end
3047
キャップ側
シリンダのピストンロッドが出ていない側。
cylinder cap end,
cylinder rear end,
cylinder non-rod end
3048
シリンダ内径
シリンダチューブの内側の直径。
cylinder bore
3049
有効シリンダ断面
積
シリンダ力を発生させるために,圧力が作用する有効なピスト
ンの断面積。
effective cylinder area
3050
ロッド側有効ピス
トン断面積
ロッド側の有効シリンダ断面積。
effective rod-end area,
annulus area
3051
ピストンロッド断
面積
ピストンロッドの断面積。
cylinder piston rod
area
3052
ストローク
ピストンが移動する距離又は動作。
cylinder stroke
3053
ストローク時間
ストロークの開始から完了までの時間。
cylinder stroke time
3054
押し行程
ピストンロッドがシリンダ本体から出る動作,又は両ロッドシ
リンダ,ロッドレスシリンダが最初の位置を離れる動作。
cylinder outstroke,
cylinder extend stroke
3055
引き行程
ピストンロッドがシリンダ本体に戻る動作,又は両ロッドシリ
ンダ,ロッドレスシリンダが最初の位置に戻る動作。
cylinder instroke,
cylinder retract stroke
3056
押し行程時間
ピストンが押し行程に要する時間。
cylinder outstroke time
3057
引き行程時間
ピストンが引き行程に要する時間。
cylinder instroke time
3058
押し側容積
ピストンの1回の押し行程によって押しのけられる容積。
cylinder outstroke
displacement
3059
引き側容積
ピストンの1回の引き行程によって押しのけられる容積。
cylinder instroke
displacement
3060
シリンダ力
ピストン面積に作用する圧力によって生じる力。
cylinder force
3061
理論シリンダ力
背圧,摩擦力又は漏れの影響を無視した計算上のシリンダ力。 theoretical cylinder
force
3062
有効シリンダ力
理論シリンダ力から背圧,摩擦力,漏れなどの損失を見込んだ
シリンダ力。
effective cylinder force
20
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
3063
押し側シリンダ力
押し行程におけるシリンダ力。
cylinder outstroke
force,
cylinder extend force
3064
引き側シリンダ力
引き行程におけるシリンダ力。
cylinder instroke force,
cylinder retract force
3065
シリンダの推力効
率
理論シリンダ力に対する有効シリンダ力の比。
cylinder force
efficiency
3066
クッション
動作端で運動エネルギーを吸収し,衝撃を軽減する機能。
cushioning
3067
クッションストロ
ーク
クッションが始まってからストロークエンドまでの距離。
cylinder cushioning
length
3068
弾性体クッション
摩擦又は弾力性のある材料によるクッション。
mechanical cushioning
3069
流体クッション
戻り流路又は排気流路を絞ることによるクッション。
fluid cushioning
3070
シリンダ制御
シリンダを使用するための制御機構。
cylinder control
3071
ポジショナ
アクチュエータに組み合わせて用い,ストローク又は回転角が
入力信号に対して一定の関数関係になるように位置決めする
機器。
positioner
d) 弁,バルブに関する用語
1) 制御・操作方式一般
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4101
人力式制御
手又は足によって操作する制御方法。
manual control
4102
機械式制御
機械的手段によって操作する制御方法。
mechanical control
4103
電気式制御
電気的手段によって操作する制御方法。
electrical control
4104
油圧式制御
油圧によって操作する制御方法。
hydraulic control
4105
空気圧式制御
空気圧によって操作する制御方法。
pneumatic control
4106
操作機器
操作機構に入力信号を与える機器。
例 カム,電気スイッチ
operating device
4107
入力信号
所定の出力を発生する機器への信号。
input signal
4108
制御信号
操作機構に使用する電気信号又は流体圧力信号。
control signal
4109
操作機構
入力信号を機器に伝える弁の作動装置。
例 レバー,ソレノイド
control mechanism
4110
オーバセンタ操作
機構
弁体が中央死点位置で停止しないようにする機構。
over-center control
mechanism
4111
オーバライド操作
正規の操作方法に優先して操作ができる代替操作手段。
override control
4112
手動操作機構
オーバライド操作をするためにバルブに備えられた手動機構。 manual override
4113
プランジャ操作機
構
弁体を直接操作する棒状の操作機構。
plunger control
mechanism
4114
ローラ
カム又はスライド操作を可能にする操作機構の回転部品。
roller
4115
ローラプランジャ
ローラをもつプランジャ操作機構。
roller plunger
4116
ローラレバー
ローラをもつレバー操作機構。
roller lever
4117
ローラロッカ
両端にローラをもつレバー操作機構。
roller rocker
4118
一方向ローラレバ
ー
一方向から動作した場合にだけ動作力が働く操作機構。
one-way trip
4119
ペダル
一方向だけに作動する足踏み制御機構。
pedal
4120
両ぎきペダル
2方向に作動する足踏み式の操作機構。
treadle
4121
ノズル−フラッパ
制御
ノズルとフラッパ(可変隙間を生み出す板)との間の隙間を変
え,圧力に変換する方式。
flapper and nozzle
control
21
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4122
間接パイロット操
作
弁体の位置が,パイロット装置に対する制御圧力の変化によっ
て操作する方式。
indirect pressure
control
4123
制御容量
パイロット配管の容量も含む,制御作動に必要な作動流体の容
量。
control fluid volume
4124
主増幅段
<油圧>連続制御弁に使用する油圧増幅の最終増幅段。
main stage
4125
スプリングセンタ
中央位置が初期位置である3位置弁に対するスプリングリター
ンの別称。
spring center
4126
プレッシャセンタ
<油圧>
中央位置が初期位置である3位置弁に対するプレッシャリター
ンの別称。
pressure center
4127
スプリングリター
ン
操作力を取り去ったとき,ばね力によって弁体が初期位置に復
帰する方式。
spring return
4128
プレッシャリター
ン
操作力を取り去ったとき,流体圧力によって弁体が初期位置に
復帰する方式。
fluid return,
pressure offset
4129
デテント
機械的に作り出された抵抗によって弁体を所定の位置に保持
する機構。
detent
4130
ラッチ
特定の条件が満たされるまで解除できない,弁体を所定の位置
に保持する機構。
latch
4131
電気的ゼロ点
電気入力信号がゼロのときの電気操作式連続制御弁の油圧又
は空気圧の状態。
electric null
4132
油圧ゼロ点
<油圧>制御流量の供給がゼロの連続制御弁の状態。
注記 これは,連続圧力制御弁には適用しない。
hydraulic null
2) 制御弁
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4201
バルブ
流体の方向,圧力又は流量などを制御する機器。
valve
4202
制御弁
流体の方向,圧力又は流量を制御するバルブ。
control valve
4203
弁体
動作することによって,方向制御,圧力制御又は流量制御の基
本機能を提供するバルブの内部部品。
valving element
4204
弁座
弁体に相対する側。
valve seat
4205
ポペット弁
弁体が弁座シート面から直角方向に移動して流路を開閉する
バルブ。
poppet valve
4206
滑り弁
本体内に設けられた弁体が滑り動作をして,流路を開閉するバ
ルブ。
注記 軸方向,回転方向又は両方向に動作する。
slide valve
4207
スプール弁
本体内に設けられた円筒形状の弁体によって,流路を開閉する
バルブ。
spool valve
4208
ダイアフラム弁
ダイアフラムの変形によって流路を開閉するバルブ。
diaphragm valve
4209
バタフライ弁
弁体が平らな円板状で流体の流れと直角の直径軸を中心に回
転することによって流路を開閉するバルブ。
butterfly valve
4210
ボール弁
流路を含む回転するボール形状の弁体によって流路を開閉す
るバルブ。
ball valve
4211
プラグ弁
円筒状又は円すい(錐)状の弁体を回転操作して流路を開閉す
るバルブ。
plug valve
4212
ロータリ弁
回転又は揺動する回転体の滑り面を利用して開閉の作動を行
う滑り弁。
rotary valve
4213
2位置弁
弁体の位置が二つある切換弁。
two position valve
4214
3位置弁
弁体の位置が三つある切換弁。
three position valve
4215
4位置弁
弁体の位置が四つある切換弁。
four position valve
22
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4216
2ポート弁
二つのメインポートをもつバルブ。
two-port valve
4217
3ポート弁
三つのメインポートをもつバルブ。
three-port valve
4218
4ポート弁
四つのメインポートをもつバルブ。
four-port valve
4219
5ポート弁
五つのメインポートをもつバルブ。
five-port valve
4220
6ポート弁
六つのメインポートをもつバルブ。
six-port valve
4221
スプリングセンタ
弁
全ての外部制御力が取り除かれたとき,ばね力で弁体が中心位
置に戻る弁。
spring-centered valve
4222
スプリングバイア
ス弁
全ての外部制御力が取り除かれたとき,ばね力で弁体が所定位
置に戻るバルブ。
spring-biased valve
4223
自動センタリング
弁
全ての外部操作力が取り除かれたとき,弁体が中央位置に戻る
バルブ。
self-centering valve
4224
残圧排気弁
<空気圧>入口の供給を止める操作をすると同時に下流側圧
力を排気する遮断弁。
dump valve
4225
鍵付残圧排気弁
<空気圧>閉位置で施錠することができる残圧排気弁。
lockout valve
4226
ドレン弁
油及び汚染物をシステムから取り除くことができるようにす
るバルブ。
drain valve
4227
遮断弁
流れを遮断するための主要機能をもつバルブ。
shut-off valve,
isolating valve
4228
緊急遮断弁
急激に増加した流量が弁内を通過することによって,設定値以
上に圧力降下が大きくなった場合,自動的に閉じるバルブ。
automatic shut-off
valve
4229
グローブ弁
ある位置で通常の流れ方向に対し直角に流れ,また揚動又は着
座によって流路を開閉するポペット弁体をもつ遮断弁。
globe valve
4230
ゲート弁
入口と出口とが直線上にあり,開閉制御のため弁体がポート軸
と直角にスライドする2ポート遮断弁。
gate valve
4231
受動弁
<空気圧>入力だけで必要な出力をするバルブ。
例 シャトル弁,遮断弁
passive valve
4232
能動弁
<空気圧>入力と別にパワー供給があるバルブ。
例 入力よりも大きな出力が得られるバルブ
active valve
4233
パイロット操作弁
弁体がパイロット管路への油圧又は空気圧によって動作する
バルブ。
pilot-operated valve
4234
パイロット弁
制御信号を供給するために操作するバルブ。
pilot valve
4235
間接操作弁
制御信号が弁体に直接作用しないバルブ。
注記 パイロット操作弁(4233)を参照。
indirectly operated
valve
4236
直動操作弁
操作機構によって弁体を直接作動させるバルブ。
directly operated valve
4237
機械操作弁
機械的制御によって作動するバルブ。
mechanically
operated valve
4238
電気操作弁
電気式制御によって作動するバルブ。
electrically operated
valve
4239
電磁弁
電磁石によって操作されるバルブ。
solenoid valve,
solenoid controlled
valve
4240
直動形電磁弁
電磁石によって,直接,主弁を作動させる形式の電磁弁。
solenoid operated
directional control
valve
4241
パイロット形電磁
弁
電磁操作するパイロット弁を一体に組み立てたパイロット操
作の電磁弁。
solenoid controlled
pilot operated
directional control
valve
23
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4242
サーボ弁
電気その他の入力信号の関数として,流量又は圧力を制御する
バルブ。主に閉回路で使用する。
servo-valve
4243
比例制御弁
入力信号に比例した出力(圧力,流量)の制御ができるバルブ。
主に開回路で使用する。
proportional control
valve
4244
連続制御弁
連続した入力信号に追従して連続的にシステムの流体のエネ
ルギーを制御する弁。
注記 これには全てのタイプのサーボ弁及び比例制御弁を含
む。
continuous control
valve
4245
アンチキャビテー
ション弁
<油圧>キャビテーション防止用のチェック弁。
anti-cavitation valve
3) 弁体の位置
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4301
弁体の位置
基本機能を制御している弁体の位置。
valving element
positions
4302
作動位置
操作力が働いているときの弁体の終端位置。
actuated position
4303
ノーマル位置
操作力及び制御信号が働いていないときの弁体の位置。
normal position
4304
初期位置
主管路に圧力が加わった後,操作力によって予定の運転サイク
ルが始まる前の弁体の位置。
initial position
4305
中央位置
奇数位置をもつバルブの弁体の中央の位置。
valve center position
4306
閉位置
入口が出口に通じていない弁体の位置。
closed position
4307
開位置
入口が出口に通じている弁体の位置。
open position
4308
フロート位置
入口は閉じており,全ての出口が戻り口又は排気口に通じてい
る弁体の位置。
float position
4309
常時閉バルブ
ノーマル位置で,バルブの入口が閉状態であるバルブ。
注記 常時閉は“NC”と表示してもよい。
normally closed valve
4310
常時開バルブ
ノーマル位置で,バルブの入口が開状態であるバルブ。
注記 常時開は“NO”と表示してもよい。
normally open valve
4311
クローズドセンタ
位置
<油圧>全てのポートが閉じている弁体の位置。
closed center position
4312
オープンセンタ位
置
<油圧>供給ポートは戻りポートに通じ,作動ポートは閉じて
いる弁体の位置。
open center position
4313
クローズドセンタ
<空気圧>3位置弁の中央位置で全てのポートが閉じている流
れの形。
closed center
4314
プレッシャセンタ
<空気圧>3位置弁の中央位置で入口ポートと二つの出口ポー
トとが接続され,排気ポートが閉じている流れの形。
center open to
pressure
4315
エキゾーストセン
タ
<空気圧>3位置弁の中央位置で出口ポートと排気ポートとが
接続され,入口ポートが閉じている流れの形。
center open to exhaust
4316
オールポートオー
プン
<油圧>全てのポートが通じている流れの形。
all port open
4317
オールポートブロ
ック
<油圧>全てのポートが閉じている流れの形。
all port block
24
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4318
ABT接続
<油圧>AポートとBポートとはTポートに通じ,Pポートは
閉じている流れの形。
ABT port connection
4319
PT接続
<油圧>PポートはTポートに通じ,Aポート及びBポートは
閉じている流れの形。
PT port connection,
tandem connection
4320
PAB接続
<油圧>PポートはAポート及びBポートに通じ,Tポートは
閉じている流れの形。
PAB port connection
4321
スプール変位
スプール弁の両終端間の変位。
spool travel
4322
ラップ
スプール弁などのランド部とポート部との間の重なりの状態,
又は重なりの量。
注記 ゼロラップ(4323),オーバラップ(4324)及びアンダ
ラップ(4325)を参照。
lap
4323
ゼロラップ
スプール弁などで,バルブが中立点にあるときポートは閉じて
おり,バルブが少しでも変位するとポートが開き,流体が流れ
るような重なりの状態。
zero lap
4324
オーバラップ
スプール弁などで,バルブが中立点から少し変位して初めてポ
ートが開き,流体が流れるような重なりの状態。
overlap
4325
アンダラップ
スプール弁などで,バルブが中立点にあるとき既にポートが開
いており,流体が流れるような重なりの状態。
underlap
4) 圧力制御弁
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4401
圧力制御弁
圧力を制御するバルブ。
pressure control valve
4402
ダイアフラム形圧
力制御弁
ダイアフラムに作用する力によって圧力を制御する圧力制御
弁。
diaphragm pressure
control valve
4403
リリーフ弁
回路内の圧力を設定値に保持するために,流体の一部又は全部
を逃がす圧力制御弁。
pressure relief valve
4404
定比リリーフ弁
パイロット圧力に対し回路の圧力を,所定の比率に調整(パイ
ロット操作)できるリリーフ弁。
proportional pressure
relief valve
4405
両方向リリーフ弁
二つのポートをもち,バルブを変更又は調整することなく,ど
ちらのポートも入口又は出口として使用することができるリ
リーフ弁。
bi-directional pressure
relief valve
4406
クロスオーバリリ
ーフ弁
共通のボディの中に二つのリリーフ弁を組み込むことによっ
て2方向に流すことができるバルブ。
注記 油圧モータ,シリンダなどからの高圧サージをカットす
るために使用する。
crossover
pressure-relief valve
4407
安全弁
機器,管などの破壊を防止するために回路の最高圧力を制限す
るバルブ。
safety valve
4408
減圧弁<油圧>
入口側の圧力に関係なく,出口側圧力を入口側圧力よりも低い
設定圧力に調整する圧力制御弁。
pressure-reducing
valve
25
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4409
減圧弁<空気圧>
入口圧力又は出口流量が変化しても,入口圧力より低い範囲で
出口圧力をほぼ一定に保つ圧力制御弁。
pressure regulator
4410
リリーフ付減圧弁
出口圧力が設定圧力を超えるのを防止するためのリリーフ機
能をもつ減圧弁。
relieving
pressure-reducing
valve <hydraulic>,
relieving pressure
regulator
<pneumatic>
4411
ノンリリーフ減圧
弁
<空気圧>リリーフ機能をもたず,空気を放出しない減圧弁。 non-relieving
pressure regulator
4412
フィルタレギュレ
ータ
<空気圧>空気圧フィルタと減圧弁とが一体になった機器。
compressed-air
filter-regulator,
pneumatic
filter-regulator
4413
アンロード弁
<油圧>外部パイロット圧力が所定の圧力に達すると,入口側
からタンク側への自由流れを許す圧力制御弁。
unloading valve
4414
アンロードリリー
フ弁
<油圧>回路の圧力が所定の値に達すると,アンロード弁とし
て作動し,圧力が所定の値まで低下するとリリーフ弁として作
動するバルブ。
unloading relief valve
4415
シーケンス弁
入口圧力又は外部パイロット圧力が所定の値に達すると,入口
側から出口側への流れを許す圧力制御弁。
sequence valve
4416
カウンタバランス
弁
負荷の落下を防止するため,背圧を保持する圧力制御弁。
counterbalance valve
4417
ソフトスタート弁
<空気圧>システムの入口に取り付け,設定した圧力に達する
まで少流量をシステムに供給し,設定圧力に達するとバルブが
全開するシーケンス弁。
soft-start valve,
slow-start valve
4418
サージ減衰弁
流れの過渡的な変動を制限することによって,衝撃を和らげる
バルブ。
surge damping valve
5) 流量制御弁
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4501
流量制御弁
流量を制御するバルブ。
flow control valve
4502
絞り弁
絞り作用によって流量を規制する,圧力補償機能をもたない流
量制御弁。
restrictor
4503
固定絞り弁
断面積を変えることのできない絞り流路をもつ絞り弁。
fixed-restrictor valve
4504
可変絞り弁
断面積を変えることのできる絞り流路をもつ絞り弁。
adjustable restrictor
valve
4505
流量調整弁
<油圧>入口圧力又は背圧の変化に関係なく,流量を所定の値
に保持することができる圧力補償機能をもつ流量制御弁。
pressure-compensated
flow control valve
4506
シリーズ形流量調
整弁
<油圧>バルブに組み込んだ圧力補償機能の流路が,可変絞り
と直列に接続されている形式の2ポート流量調整弁。
series flow control
valve,
two-port flow control
valve
4507
バイパス形流量制
御弁
<油圧>バルブに組み込んだ圧力補償機能の流路が可変絞り
の手前で分岐路となって,余剰流量を油タンク又は二次供給回
路へバイパスさせる形式の3ポート流量調整弁。
three-port flow
control valve,
bypass flow control
valve
26
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4508
一方向絞り弁
<油圧>一方向には自由流れを許し,他方向には流れを規制す
る絞り弁。
one-way flow control
valve throttle,
non-return valve
4509
速度制御弁
<空気圧>可変絞り弁とチェック弁とを一体に構成し,シリン
ダなどの速度を流量で制御する弁。
one-way flow control
valve
4510
デセラレーション
弁
アクチュエータを減速させるために,カム操作などによって流
量を徐々に減少させるバルブ。
deceleration valve
4511
プレフィル弁
大形プレスなどの急速前進行程では,タンクからアクチュエー
タへの流れを許し,加圧化行程では,アクチュエータからタン
クへの逆流れを防止し,戻り行程では自由流れを許すバルブ。
prefill valve
4512
最大流量規制弁
バルブでの圧力損失があらかじめ決めた値を超えた場合に,流
れを制限するバルブ。
maximum flow
control valve,
velocity fuse
4513
スロットル弁
<油圧>溝(ノッチ)を付けた弁体で,ストロークにつれて溝
面積が変化し,流量調整する流量制御弁。
throttle valve
4514
ニードル弁
ニードル(針)状の弁を調整機構に用いた流量制御弁。
needle valve
4515
エアヒューズ
<空気圧>出口側の機器・配管の故障による過大な流量の超過
が起こり始めたとき,流量を減少させるように作動する流量制
御弁。
air fuse
4516
真空ヒューズ
<空気圧>吸着側で過大な流量の超過が起こり始めたとき,流
量を減少させるように作動する流量制御弁。
vacuum cut-off valve
4517
分流弁
圧力源から2本以上の管路に分流させるとき,それぞれの管路
の圧力に関係なく,一定比率で流量を分割して流すバルブ。
flow divider
4518
集流弁
2本以上の流入管路の圧力に関係なく,所定の出口流量が維持
されるように合流するバルブ。
flow-combining valve
4519
流量増幅器
流量を増幅する弁。
flow rate amplifier
6) 方向制御弁
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4601
方向制御弁
流れの方向を制御するバルブ。
directional-control
valve
4602
チェック弁,
逆止め弁
一方向だけに流体の流れを許し,反対方向の流れを阻止するバ
ルブ。
check valve,
non-return valve
4603
パイロット操作チ
ェック弁
開閉をパイロット圧力によって操作するチェック弁。
pilot controlled check
valve
4604
ばね付チェック弁
流体圧力がばね力を超えるまで,ばねによって閉位置に保持す
るチェック弁。
spring-loaded
non-return valve,
spring-loaded check
valve
4605
シャトル弁
二つの入口と一つの出口とをもち,出口が入口圧力の作用によ
って入口のいずれか一方に自動的に接続されるバルブ。
shuttle valve
4606
優先シャトル弁
二つの入口に等しい圧力がかかった場合に,一方が他方に優先
するシャトル弁。
priority shuttle valve
4607
高圧優先シャトル
弁
高圧側の入口が低圧側に優先して出口に接続される優先シャ
トル弁。
higher-pressure
priority shuttle
valve
4608
低圧優先シャトル
弁
低圧側の入口が高圧側に優先して出口に接続される優先シャ
トル弁。
lower pressure priority
shuttle valve
27
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4609
セレクタ弁
<空気圧>操作によって複数の入口ポートのいずれかから一
つの出口ポートに接続することができる方向制御弁。
selector valve
4610
ディバータ弁
<空気圧>操作によって一つの入口ポートから複数の出口ポ
ートのいずれかに接続することができる方向制御弁。
diverter valve
4611
急速排気弁
<空気圧>入口圧力が出口圧力より低下している間,出口ポー
トと排気ポートとを接続するバルブ。
quick-exhaust valve
7) 取付方式
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4701
取付け
機器,配管及びシステムを結合する方法。
mounting
4702
取付面
機器又は製造物の表面に設けられた他の機器・部品を取り付け
るための面。
mounting surface
4703
取付インタフェー
ス
二つの取付面が互いに結合するときの占有面。
mounting interface
4704
取付機器
機器,配管及びシステムを結合する機器。
mounting device
4705
マニホールド
外部に2個以上の機器を取り付けるため,内部に配管の役目を
する通路を形成したブロック。
manifold
4706
サブプレート
<油圧>配管接続用の外部ポートをもち,一つのサブプレート
弁を取り付けることができる取付用部品。
subplate
4707
サブベース
<空気圧>配管ポートをもち,一つのサブベース弁を取り付け
ることができる部品。
subbase
4708
サブプレート弁
<油圧>主要な外部ポートを取付面に設け,サブプレート又は
マニホールドブロックなどへの取付けによって,外部流路との
接続ができる形式のバルブ。
subplate valve
4709
サブベース弁
<空気圧>サブベース,マニホールドブロック又はマニホール
ドベースと組み合わせて使用するバルブ。
subbase valve
4710
サンドイッチ弁
別のバルブボディとそれを取り付けるベースとの間に挟み込
んで取り付けるバルブ。
sandwich valve
4711
連結弁
バルブボディに共通の供給ポートと戻り又は排気ポートをも
ち,マニホールドベースによらず結合することができるバル
ブ。
ganged valves
4712
積層弁
マニホールドベース上に機能の異なる各種のバルブを積み重
ねて使用するバルブ。
stack valve
4713
モノブロック形弁
<油圧>数個の同種のバルブを共通の本体に組み込んで,一体
にした形式のバルブユニット。
mono-block valve
4714
多連サブプレート
<油圧>幾つかのサブプレート弁の取付けができ,配管接続口
がある取付台。
multiple sub-plate
4715
バルブターミナル
電気接続部を含む積層弁アセンブリ又はマニホールドアセン
ブリ。
valve island,
valve terminal
4716
マニホールドアセ
ンブリ
マニホールド上にバルブを搭載することによって完成したア
センブリ。
注記 バルブターミナル(4715)参照。
manifold assembly
4717
マニホールドセク
ション
マニホールドベース及び搭載バルブの一組からなるマニホー
ルドアセンブリの構成部品。
manifold section,
manifold station
4718
マニホールドブロ
ック
カートリッジ形弁又はサブプレート取付形弁の取付けができ
る立方形状のブロックで,回路図に基づき流路を相互に連通さ
せたブロック。
manifold block
28
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
4719
マニホールドベー
ス
連結マニホールドの一区分となる部品。
注記 出口通路を除く通路は,共通通路を構成し,互いに結合
できるようにした同形のベース。
manifold base
4720
共通給排気マニホ
ールド
<空気圧>共通の供給通路,排気通路をもち,出口ポートをも
たないマニホールド。
inlet-exhaust manifold,
IEM
4721
連結サブプレート
<油圧>共通の供給又は戻りシステムのために一緒に固定し
た二つ以上の類似設計サブプレート。
ganged subplates
4722
連結マニホールド
搭載バルブなしで2連以上を接続固定するためのマニホール
ド。
ganged manifold
bases
4723
カートリッジ弁
ハウジングに挿入して用いるバルブで,ハウジングの流路と対
応するポートをもつ,本体が円筒形のバルブ。
cartridge valve
4724
ねじ込み式カート
リッジ弁
ハウジングにねじ込んで用いるカートリッジ弁で,本体がねじ
切りされた円筒形のバルブ。
screw-in cartridge
valve
4725
スリップインカー
トリッジ弁
ハウジングにはめ込んで用いるカートリッジ弁で,本体が円筒
形のバルブ。
slip-in cartridge valve
e) 制御及び回路に関する用語
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5001
制御システム
操作機構及び制御信号の発信源に接続して,油空圧システムを
制御する手段。
control system
5002
非常操作
正規の操作手段が故障した場合の代替操作方法としてバルブ
又は回路に備える操作。通常は,人力方式の操作方法。
emergency control
5003
フィードバック
実際の機器の出力状態を,制御システムへ伝達する,又は制御
機構に戻す手段。
feedback
5004
圧力操作制御
制御ラインにおいて,流れの圧力変化によって操作する制御方
法。
pressure-operated
control
5005
圧力制御系
流体をアクチュエータに加圧し制御するシステムの一部。
power control system
5006
開回路,
オープン回路
<油圧>戻り油が再循環する前に,一旦油タンクに戻る回路。 open circuit
5007
閉回路
<油圧>戻り油をポンプの吸込み口に直接接続する回路。
closed circuit
5008
方向制御回路
回路内の流れの方向を変える制御回路。
directional control
circuit
5009
圧力制御回路
システム内の流体圧力を調整,減圧することを目的とした回
路。
pressure control circuit
5010
速度制御回路
回路内の流れの制御によって,アクチュエータの作動速度を制
御することを目的とした回路。
speed control circuit
5011
メータアウト制御
アクチュエータの排出側管路内の流れを制御することによっ
て,速度の制御を行う回路。
meter-out control
5012
メータイン制御
アクチュエータの供給側管路内の流れを制御することによっ
て,速度の制御を行う回路。
meter-in control
5013
ブリードオフ回路
アクチュエータの供給側管路に設けたバイパス管路の流れを
制御することによって,速度の制御を行う回路。
bleed-off circuit
5014
差動回路,
再生回路
<油圧>シリンダから排出した流体をタンクに戻さず,シリン
ダの入口側に流入させ,シリンダの前進速度を増加させる回
路。
regenerative circuit
5015
同期回路
複数の機器を同じ時間で動作するように制御する回路。
synchronizing circuit
5016
アンロード回路
<油圧>油圧回路への供給が必要でない場合に,ポンプ吐出し
量を最小圧力で油タンクに戻す回路。
unloading circuit
5017
パイロット回路
パイロット方式で作動させるための作動流体を導く回路。
pilot circuit
29
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
5018
補充ライン
<油圧>システムに要求された損失を補うための流体供給配
管の一部。
make-up line
5019
休止位置
<油圧>エネルギーが供給されていない稼動開始前の油圧装
置,機器の状態。
ready-to-start position
5020
レディスタート位
置
<空気圧>空気圧システムに圧力が供給され,作動サイクルが
開始できる機器又は装置の状態。
ready-to-start position
5021
直動形圧力制御
可動部品の位置を,制御圧力の変化によって直接,制御する制
御方法。
direct pressure control
5022
両手制御ユニット
二つの押しボタン操作機構をもち,二つのボタンを同時に押し
た状態のときだけ信号を出力する機器。
two-hand control unit
5023
インタロック
危険又は異常動作を防止するため,ある動作に対して異常を生
じる他の動作が起こらないように制御回路上防止する手段。
interlock
5024
安全回路
偶発的な異常運転,過負荷運転などのとき,事故を防止して正
常な運転を確保する回路。
safety circuit
5025
オン−オフ制御回
路
制御動作が,弁の開閉のような二つの定まった状態だけをとる
制御回路。
ON-OFF control
circuit
5026
流体論理回路
流体圧機器を使った,信号及び情報処理のための論理回路。
fluid logic
5027
流体素子
流体論理システムに使用する素子。
fluid logic element
5028
可動形素子
可動部をもった流体素子。
moving part fluid logic
5029
純流体素子
可動部をもたない流体素子。
fluidics
5030
油抜き
<油圧>システムからの流体の排出。
system draining
5031
給油
<油圧>油圧システムへの規定量の流体の供給。
system filling
f)
アクセサリに関する用語
1) 接続及び結合
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6101
配管
流体が機器間を流れるための,継手,カップリング,チューブ,
ホースなどの結合体。
piping
6102
スタッドエンド
ねじポートに接続する管継手のおねじ端部。
stud end
6103
めすスタッドエン
ド
おねじに接続する,管継手のめねじ端部。
female stud end
6104
導管
継手間をつなぐチューブ又はホース。
conductor
6105
チューブ
流体の流路として用いる剛性のある管及び樹脂製の柔軟性の
ある管。
tube,
pipe
6106
ホース
ゴム,樹脂又はそれらに補強を施して作った柔軟性のある管。 hose
6107
ホースアセンブリ
一端又は両端に継手の付いたホース。
hose assembly
6108
管継手,
ホース継手
チューブ,ホース若しくは配管の接続又は機器への取付けのた
めに用いる流路のある着脱できる接続金具。
connector,
hose fitting
6109
フレア式管継手
シールのためにフレア加工したチューブ端と合わせて使用す
る管継手。
flared connector
6110
くい込み式管継手
<油圧>密封するためにスリーブをナットで圧縮して使用す
る管継手。
compression connector
6111
締込み継手
<空気圧>密封するためにスリーブをナットで圧縮して使用
する管継手。
compression connector
6112
プッシュイン継手
<空気圧>工具を全く使わずに,チューブの端をコネクタ本体
の穴に押し込むことによって接続できる管継手。
push-in connector
6113
急速継手
工具を使わず結合・分離できる管の連結具。
注記 自動遮断弁を内蔵するものを含む。
quick-action coupling,
quick-release coupling
30
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6114
差込回転式急速継
手
継手の一部分を1/4回転することによって分離接続する急速継
手。
quick-action coupling,
bayonet (claw) type
6115
緊急離脱式急速継
手
あらかじめ決めた軸方向の力がかかると継手接続部が完全で
はなく半ばまで自動分離する急速継手。
quick-action coupling,
breakaway
(pull-break) type
6116
バーブ継手
チューブ又はホース内に挿入することによって固定する継手。 tailpiece
6117
フランジ継手
流体の流れの軸と垂直なシール面のあるフランジ同士をねじ
締めして固定する,管用ねじのない管継手。
flange connector
6118
フラットフェース
式管継手
流体の流れの軸方向と垂直なシール面にシールを付けたねじ
込み式管継手。
例 Oリング面シール管継手
flat-face connector
6119
スウェッジホース
管継手
ホース継手の片端が金具の永久の変形によって締め付けてホ
ースに接続された管継手。
crimped hose fitting,
swaged hose fitting
6120
エルボ継手
関係するライン間に角度を形成する管継手。
注記1 角度は別途の説明がなければ90°である。
注記2 45°のエルボ継手は45°エルボ継手という。
elbow connector
6121
ティー継手
T字形をした管継手。
tee connector
6122
ワイ継手
Y字形をした管継手。
Y connector
6123
クロス継手
十字形をした管継手。
cross connector
6124
ラン
ティー継手又はクロス継手の軸直線上にある主な二つの接続
口。
run
6125
ブランチ
ティー又はクロスの側面の接続口。
branch
6126
ユニオン継手
管を回転させずに,管を接続したり分離したりすることができ
る管継手。
union connector
6127
スイベル継手
限定された回転はできるが,連続回転はできない管継手。
swivel connector
6128
ロータリ継手
連続的な回転が可能な管継手。
rotary connector
6129
アジャスタブルス
タッドエンド継
手
締付け時に方向を決めることができるスタッドエンド管継手。 adjustable stud end
connector
6130
ノンアジャスタブ
ルスタッドエン
ド継手
締付け時に方向を決めることができないスタッドエンド管継
手。
non-adjustable stud
end connector
6131
バンジョー継手
取付面に対して直角の接続ポートの方向決めが360°可能で,流
路となる中空ボルトで締付け固定する管継手。
banjo connector
6132
アダプタ
サイズ又は種類の異なる取付部を接続する取付具。
adaptor
6133
おねじ・おねじア
ダプタ
両端がおねじのアダプタ。
male, male threaded
adaptor
6134
おねじ・めねじア
ダプタ
一端がおねじで他端がめねじのアダプタ。
male,female threaded
adaptor
6135
めねじ・めねじア
ダプタ
両端がめねじのアダプタ。
female, female
threaded adaptor
6136
異径継手
他方に比べて一方の端の接続サイズが小さい管継手。
reducing connector
6137
隔壁継手
壁・隔壁を通過して流体を流すことができ,壁・隔壁を挟んで
両側にチューブ又はホースを付ける管継手。
bulkhead connector
6138
コレット
チューブを保持する軸方向に平行に分割したリング。シール機
能はない。
collet
6139
スリーブ
チューブの外側に装着し,継手のナットを締め付けることによ
ってシール及び固定するためのリング状の部品。
cutting ring,
ferrule,
olive
31
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6140
プラグ
めねじポートを密封するおねじをもった配管要素。
plug
6141
コネクタキャップ
おねじのスタッドエンドを密封するめねじをもった配管要素。 connector cap
6142
フラットフェース
カップリング
二つのフラットフェース継手を用いた組立品で,機器の結合又
は配管を延長するために使用し,二つの部位を横方向にスライ
ドさせることによって分離できるように設計した継手。
flat-face coupling
6143
自動封止カップリ
ング
分離時に自動的に一方又は両方のラインを封止できる継手。
self-sealing coupling
6144
取外しポイント
流体の供給若しくは測定のための機器又は配管上にある補助
接続部。
take-off point
6145
パイプクランプ
配管を保持又は支持する器具。
piping clamp
6146
溶接ニップル
溶接又はろう付けによって,永久的に配管に取り付けられる継
手の一部。
weld-on nipple,
spud coupling
6147
ブロック継手
<空気圧>パイロット信号を除いたときに,空気をシリンダに
閉じ込めるようにシリンダポートに直接ねじ込めるパイロッ
ト操作チェック弁を内蔵した継手。
blocking connector
2) 電気機器,計測器及び表示器
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6201
センサ
システム又は機器の状態を検出し出力信号を出す機器。
sensor
6202
油タンク用計器
<油圧>油タンク内の液面高さ,容量及び圧力を測定し,その
値を示す計器。
reservoir contents
gauge
6203
インパルス発生器
入力ポートに連続した空気圧信号を加えると,単発のパルスを
出口ポートに発生させることのできる機器。
impulse generator
6204
温度コントローラ
<油圧>規定範囲内で,流体温度を制御する装置。
temperature controller
6205
パルスカウンタ
加えられたパイロットインパルスの数を,視覚的に表示する機
器。
pulse counter
6206
パルス発生器
<空気圧>連続的な空気圧信号が入力ポートに加えられると
き,出力ポートで反復的なパルスを出力する機器。
pulse generator
6207
流体コントローラ
流体特性(例 圧力,温度)の変化を感知し,あらかじめ決め
た特性限界値内になるよう自動的に調整し,維持する装置。
fluid controller
6208
流量計
流体の流量を直接的に計測及び表示する機器。
flowmeter
6209
積算流量計
計測点を通過した流体の総流量を測定し,表示する機器。
integrating flowmeter
6210
流量インジケータ
流体の流れの有無を表示する機器。
flow indicator
6211
流量変換器
流量を電気信号に変換する機器。
flow rate transducer
6212
流量記録計
流量の永続的な記録を提供する機器。
flow rate recorder
6213
流量スイッチ
流量が所定の値(しきい値)に達したとき,電気接点(回路)
を開閉する機器。
flow rate switch
6214
レベルゲージ
液面のレベルを測定及び表示する機器。
liquid level measuring
instrument
6215
レベルスイッチ
所定の液面で電気接点(回路)を開閉する機器。
liquid level switch
6216
圧力測定器
圧力又は差圧を測定表示する機器。
pressure-measuring
instrument
6217
圧力計
ゲージ圧力を測定し表示する機器。
pressure gauge
6218
圧力インジケータ
圧力の有無を示す機器。
pressure indicator
6219
圧力変換器
圧力を電気信号に変換する機器。
pressure transducer
6220
圧力スイッチ
圧力が所定の値(しきい値)に達したとき,電気接点(回路)
を開閉する機器。
pressure switch
6221
真空計
真空を測定し,表示する機器。
vacuum gauge
32
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6222
U字管圧力計
液体を充塡したU字管の液面の高低差によって流体の圧力を
測定する圧力測定器。
U-tube manometer
6223
差圧計
2点の圧力差を測定又は表示する圧力計。
differential pressure
gauge
6224
差圧スイッチ
流体の差圧力が所定の値(しきい値)に達したとき,電気接点
(回路)を開閉する機器。
differential pressure
switch
6225
圧力ゲージプロテ
クタ
過度の圧力変化から圧力計を保護するために,圧力計の入口な
どに取り付ける機器。
pressure gauge
protector
6226
空気圧スイッチ
<空気圧>パイロット圧力があらかじめ設定した値に達した
ときに,空気圧信号を発生又は遮断する方向制御弁。
pneumatic pressure
switch
6227
空気圧タイマ
<空気圧>設定した時間及び時間遅れ後に出力信号が現れる
バルブ。
delay valve,
pneumatic timer
6228
空気圧センサ
<空気圧>空気圧を利用してものの有無,位置,状態などを検
出し,空気圧信号を送る機器。
pneumatic sensor
3) フィルタ・セパレータ・調質機器
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6301
フィルタ
粒子の大きさ別に流体から汚染物質を捕捉する機器[セパレー
タ(6302)参照]。
filter
6302
セパレータ
フィルタエレメント以外の方法(例 密度差,磁性,化学的特
性,密度などの物性の差)によって汚れを分離する機器[フィ
ルタ(6301)参照]。
separator
6303
ストレーナ
汚染粒子を捕集する金網などで作られた目の粗いフィルタ。
strainer
6304
2段式フィルタ
流れに対し直列に二つのフィルタエレメントをもつフィルタ。 two-stage filter
6305
ダブルフィルタ
平行に二つのフィルタエレメントをもつフィルタ。
double filter
6306
インラインフィル
タ
配管の一部に接続するフィルタで,入口ポート及び出口ポート
の中心軸が同軸であるフィルタ。
in-line filter
6307
遠心分離形セパレ
ータ
流体中から密度の異なる液体又は固体の粒子を分離するため
に,遠心力を利用して分離するセパレータ。
centrifugal separator
6308
切換式フィルタ
二つのフィルタのいずれかに全量流すことが選択できる弁操
作機能をもつフィルタ。
duplex filter
6309
着脱式サクション
フィルタ
<油圧>ハウジングを直接タンク壁を貫通して取り付け,交換
可能なフィルタを使用し,ポンプ吸込み配管への作動油をろ過
する油圧フィルタ。
attachable suction
filter
6310
着脱式戻りライン
フィルタ
<油圧>ハウジングを直接タンク壁を貫通して取り付け,交換
可能なフィルタを使用し,戻り配管からの作動油をろ過する油
圧フィルタ。
attachable return filter
6311
スピンオンフィル
タ
フィルタエレメントを組み込んだ容器をねじ込んだフィルタ。 spin-on filter
6312
クリーナブルフィ
ルタエレメント
異物などが詰まったとき,適切な再生洗浄によって,当初の定
格流量/差圧に近い特性で再使用が可能なエレメント。
cleanable filter
element
6313
給油用フィルタ
<油圧>油タンクへの給油時に油圧作動油をろ過するフィル
タ。
fill filter
6314
バイパス付フィル
タ
あらかじめセットした差圧に達すると,フィルタエレメントを
回避する代替流路を備えたフィルタ。
filter with bypass
6315
フィルタエレメン
ト
ろ過作用が実際に行われる多孔質部分を含むフィルタの構成
部品。
filter element
6316
フィルタバイパス
弁
所定の差圧に達すると,ろ過されていない流体をフィルタエレ
メントを回避させて流すバルブ。
filter bypass valve
33
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6317
フィルタエレメン
ト疲労
周期的差圧又は流れの発生によって生じる繰返し力によるろ
材の性能劣化で,ろ材が所定の機能を満足しなくなった状態。
filter element fatigue
6318
フィルタ目詰表示
器
フィルタエレメントの目詰まりを表示する機器。
例 背圧表示器,差圧表示器
filter-clogging
indicator
6319
フィルタ効率
特定の条件の下で汚染物質を捕捉するフィルタの能力の尺度。 filter efficiency
6320
マグネットセパレ
ータ
磁力によって磁性体粒子を保持する分離するエレメント。
magnetic separator
element
6321
マルチパスフィル
タ性能試験
フィルタエレメントに作動流体を循環させた状態でフィルタ
エレメントの性能を評価する試験方法。
multi-pass test
6322
両方向フィルタ
双方向に流れる流体をろ過できるフィルタ。
bi-directional filter
6323
ろ過比率
ある寸法以上の粒子についてフィルタに流入する流体の単位
体積当たりの個数に対するフィルタから流出する流体の単位
体積当たりの個数の比率(JIS B 8356-8参照)。
注記 粒子サイズの分類は指数として表現されβ値で説明され
る。例えば,β10(c)=75は10 μm(c)及びそれ以上大きな粒
子の数がフィルタの下流よりも上流で75倍以上多いこ
とを意味している。
filtration ratio
6324
公称ろ過度精度
ろ過の程度を示す,製造業者が示す公称値。
注記 単位はμmで表す。
nominal filtration
rating
6325
目詰まり
固体粒子,液体粒子などの堆積による流量低減又は差圧の増
大。
clogging
6326
使い捨てフィルタ
使用後,廃棄することを意図しているフィルタ。
disposable filter
6327
使い捨てフィルタ
エレメント
使用後,廃棄することを意図しているフィルタエレメント。
disposable filter
element
6328
複合フィルタエレ
メント
2種類以上の形態,等級又はろ材構成で,単一構成のろ材では
提供できない特性をもつフィルタエレメント。
composite filter
element
6329
有効ろ過面積
フィルタエレメントにおいて流量を受ける多孔質ろ材の総面
積。
effective filtration area
6330
つぶれ
差圧の上昇に伴って生じるろ材の性能劣化で,ろ材が所定の機
能を満足しなくなった状態。
collapse
6331
エアドライヤ
<空気圧>圧縮空気に含まれる水蒸気を減少させるための機
器。
air dryer
6332
膜式エアドライヤ
<空気圧>圧縮空気に含まれる水蒸気を除去するため中空の
繊維状(中空糸)の浸透膜を使用するエアドライヤ。
membrane air dryer
6333
非潮解性吸湿剤式
エアドライヤ
<空気圧>非潮解性吸湿剤によって湿気を除去するエアドラ
イヤ。
desiccant air dryer
6334
潮解性吸湿剤式エ
アドライヤ
<空気圧>潮解性吸湿剤によって湿気を除去するエアドライ
ヤ。
deliquescent air dryer
6335
吸着式エアドライ
ヤ
<空気圧>吸着剤を用い,分子吸着によって特定の溶解性及び
不溶解性汚染物質(気体)を捕捉するエアドライヤ。
adsorbent air dryer
6336
吸収式エアドライ
ヤ
<空気圧>吸湿剤によって湿分を除去するエアドライヤ。
absorbent air dryer
6337
冷凍式エアドライ
ヤ
<空気圧>空気温度を凝縮を生じる温度まで冷却することに
よって,圧縮空気中の湿分を分離するエアドライヤ。
refrigerant air dryer
6338
空気圧調整ユニッ
ト
<空気圧>圧縮空気を適切な状態で供給するために,通常,フ
ィルタ及び減圧弁,又はフィルタ,減圧弁及びルブリケータで
構成されるアセンブリ。
air preparation unit,
FRL unit
6339
空気圧フィルタ
<空気圧>圧縮空気中にある固体及び液体の汚染物質を除去
し,捕捉する機器。
compressed-air filter,
pneumatic filter
34
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6340
吸込みフィルタ
<空気圧>大気からの汚染物質を捕捉する機能をもつ機器。
air filter
6341
コアレッシングフ
ィルタ
<空気圧>圧縮空気に混入したオイルミストを内部で発生す
る凝集効果によって捕捉する空気圧フィルタ。
coalescing filter
6342
エアピュリファイ
ア
<空気圧>規定された清浄レベルにするため又は特定汚染物
質を除去するために特定のフィルタエレメントを備えている
空気圧フィルタ。
例 除菌フィルタ
air purifier
6343
オイルミストセパ
レータ
<空気圧>圧縮空気中のオイルミストを分離除去する機器。
oil mist separator
6344
オイルリムーバセ
パレータ
<空気圧>圧縮空気の残留油分を分離除去する機器。
oil remover-separator
6345
排気ミストセパレ
ータ
<空気圧>大気へ排気する前に圧縮空気から潤滑油を除去す
る機器。
reclassifier,
exhaust oil mist
separator
6346
自動ドレン排出器
<空気圧>ドレンが所定のレベルに達したときに自動的に排
出するバルブ又は機構。
automatic drain valve
6347
差圧式ドレン排出
器
<空気圧>間欠的な空気消費による圧力変化を利用して断続
的にドレンを排出するバルブ又は機構。
semi-automatic drain
valve
6348
ケースガード
<空気圧>フィルタ,ルブリケータの合成樹脂ケースの外側に
装着し,万一ケースが破損しても人体に危害を加えるような破
片の飛散を防ぐための保護カバー。
bowl guard
6349
ルブリケータ
<空気圧>油を霧状にして空気の流れに自動的に送り込む,空
気圧機器への給油機器。
compressed-air
lubricator,
pneumatic lubricator
6350
選択式ルブリケー
タ
<空気圧>霧状にした油を選択し,粒子の細かい油霧だけを空
気に送り込む空気圧ルブリケータ。
recirculating lubricator
6351
全量式ルブリケー
タ
<空気圧>霧状にした油を全て空気に送り込む空気圧ルブリ
ケータ。
non-recirculating
lubricator
6352
最小滴下流量
<空気圧>ルブリケータで指定された条件の下で油が滴下さ
れるのに必要な最小の空気流量。
minimum flow rate
for charging
4) エネルギー容器(アキュムレータ・ガス容器)
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6401
アキュムレータ,
蓄圧器
<油圧>作動油をエネルギー源などに用いるために,加圧状態
で蓄える容器。
hydraulic accumulator
6402
気体式アキュムレ
ータ
<油圧>作動油が気体圧で加圧されているアキュムレータ。
gas-loaded
accumulator
6403
おもり式アキュム
レータ
<油圧>作動油がおもりなどの重量物による重力で加圧され
ているアキュムレータ。
weight-loaded
accumulator
6404
ばね式アキュムレ
ータ
<油圧>作動油がばね力がかかるピストンで加圧されている
油圧アキュムレータ。
spring-loaded
accumulator
6405
ブラダ形アキュム
レータ
<油圧>ブラダゴムによって作動油とガスとが分離された気
体式アキュムレータ。
bladder accumulator
6406
ダイアフラム形ア
キュムレータ
<油圧>ダイアフラムによって作動油とガスとが分離された
気体式アキュムレータ。
diaphragm
accumulator
6407
ピストン形アキュ
ムレータ
<油圧>シール機構が組み込まれた可動ピストンによって作
動油とガスとが分離された気体式アキュムレータ。
piston accumulator
35
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6408
トランスファバリ
ア形アキュムレ
ータ
<油圧>ガス容積を増大させるための一つ以上の補助ガス容
器と接続するポートをもつ気体式アキュムレータ。
transfer accumulator
6409
空油変換器
増圧なしに空気圧から油圧に力を伝達する機器。
air-oil tank
6410
増圧器
一次側作動流体の入口圧力を,より高い二次側作動流体の出口
圧力に変換するための機器。
intensifier
6411
単動増圧器
一方向だけの作動をする増圧器。
single-acting
intensifier
6412
二種流体増圧器
異なる種類の流体が一次側回路と二次側回路とで使われる増
圧器。
dual fluid intensifier
6413
連続増圧器
入口ポートに一次圧を連続して加えることで二次圧を連続的
に発生させる増圧器。
continuous pressure
intensifier
5) 熱交換器
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6501
熱交換器
他の液体又は気体との熱交換によって作動流体の温度を維持
又は変化させる装置。
heat exchanger
6502
クーラ
作動流体を冷却する熱交換器。
cooler
6503
ヒータ
作動流体に熱を加える装置。
heater
6504
アフタクーラ
<空気圧>空気圧縮機から吐出された空気を冷却するために
使用する熱交換器。
after cooler
6) シール
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6601
密封装置
流体の漏れ又は外部からの異物の侵入を防止するために用い
る装置の総称。
sealing device
6602
シール
密封装置及び密封部材をいう[密封装置(6601)参照]。
seal
6603
運動用シール
回転,往復運動などのような運動部分の密封に用いるシールの
総称。
dynamic seal
6604
固定用シール
配管用フランジなどのように,静止部分の密封に用いるシール
の総称[ガスケット(6606)参照]。
static seal
6605
パッキン
回転,往復運動などのような運動部分の密封に用いるシールの
総称。
packing
6606
ガスケット
静止部分の密封に用いるシールの総称。
gasket
6607
軸シール
円筒の内面又は外面を伝わる流体漏れの密封に用いるシール
の総称。
axial seal
6608
しゅう(摺)動用
シール
往復運動する部分の密封に用いるシールの総称。
sliding seal
6609
オイルシール
回転運動する部分の密封に用いるシールの総称。
rotary seal
6610
ラジアルシール
リップが軸,ハウジングと径方向で接触して密封を行うシール
の総称。
リップ開口部を密封する側に装着する。
radial seal
6611
ゴム状シール
ゴム状材料で作られているシール。
elastomeric seal
6612
複合シール
2種類以上の異なる材料を一体的に組み合わせたシール。
例 接着シール,オイルシール
composite seal
6613
接着シール
ゴム状材料などと接着,硬化させて構成したシールで室温硬化
形と加熱硬化形とがある。
bonded seal
36
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6614
Oリング
断面が円形のリング状のスクイーズパッキンで,ガスケットに
も用いられる。
O-ring
6615
ワイパリング,
スクレーパ
余剰流体膜又は異物を除くため,往復運動のパッキンに付随し
て使用するシール。
注記1 フェルトのワイパリングは,潤滑油の保持・補給も行
う。
注記2 スクレーパシール又はダストシールともいう。
wiper ring,
scraper
6616
リップシール
Vパッキン,Uパッキン,オイルシールなどのようなリップを
もつシールの総称。
lip seal
6617
バックアップリン
グ
軸とハウジング間の隙間にシールがはみ出すのを防止するた
め,隙間とシールとの間に挿入する円環状の板。
注記 一般に四ふっ化エチレン樹脂が用いられる。
anti-extrusion ring,
back-up ring
6618
ゴム付き座金
座金にゴム状材料を接着した固定用シール。
bonded washer
6619
ダストキャップ
異物侵入防止及び/又は損傷の保護の目的で開口部に取り付
ける蓋。
dust cap
6620
ダストプラグ
異物侵入防止及び/又は損傷の保護の目的で開口部に取り付
ける栓。
dust plug
6621
ハウジング,
シールハウジング
シールを取り付ける溝。
seal housing
6622
シールのはみ出し
圧力を受けたシールの一部が,ハウジングと相手面の隙間に粘
弾性又はクリープによる過度の変形によって入り込むこと。
注記 はみ出しは,隙間,圧力及びシールの硬さが関係してい
る。はみ出しの防止には,バックアップリングを使用す
る。
seal extrusion
6623
ゴム状材料
きわめて伸びやすく(弾性率が普通の固体の約10万分の1),
また,僅かな応力で元の長さの数倍も破断することなく伸び,
外力を除くと瞬時に戻る,ゴム及び類似材料。
elastomeric material
6624
NBR
ニトリルゴム
nitrile rubber
6625
HNBR
水素化ニトリルゴム
hydrogenated NBR
6626
FKM
ふっ素ゴム
fluorocarbon rubber
6627
EPDM
エチレンプロピレンゴム
ethylene propylene
diene rubber
6628
VQM
シリコーンゴム
silicone rubber
6629
ACM
アクリルゴム
polyacrylate rubber
6630
CR
クロロプレンゴム
chloroprene rubber
6631
AU,
EU
ウレタンゴム
polyurethane rubber
6632
PTFE
四ふっ化エチレン樹脂
polytetrafluoroethylene
resin
6633
PA
ポリアミド樹脂
polyamide resin
6634
シール材料の適合
性
シールのゴム状材料と使用する流体との適切な組合せ。
seal-material
compatibility
6635
熱可塑性材料
常温ではゴム弾性を示すが,高温では容易に可塑化され成型可
能となる高分子材料。
thermoplastic material
6636
シールキット
特定の部品及び装置に使用するシール一式。
seal kit
6637
保管期限
シールが安全に保管でき,仕様を満足する性能が期待でき,か
つ,十分な使用寿命をもつことができる保管期間。
shelf-life
37
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7) その他
番号
用語
定義
対応英語(参考)
6701
パワーユニット,
パワーパック
<油圧>ポンプ,駆動用電動機,タンク及びリリーフ弁などで
構成した油圧源装置,又はこの油圧源装置に制御弁も含めて,
一体に構成した油圧装置。
power unit,
powerpack
6702
油タンク
<油圧>油圧回路の作動油を貯蔵する容器。
reservoir
6703
大気開放タンク
<油圧>作動油を大気圧で貯蔵するためのタンク。
atmospheric reservoir
6704
加圧タンク
<油圧>大気圧より高い状態で作動油を貯蔵した密閉された
油タンク。
pressure-sealed
reservoir
6705
密封タンク
<油圧>大気状態から作動油が遮断されている油タンク。
sealed reservoir
6706
タンク容量
<油圧>油タンク中に貯蔵される流体の最大許容容積。
reservoir fluid capacity
6707
サージタンク
<空気圧>圧力脈動を減少させるために圧縮空気又は加圧下
の気体を貯蔵するレシーバの下流側に設置する補助容器。
surge tank
6708
補助サージタンク
<空気圧>局所的な消費に対応するためにシステム内に設置
した補助用のサージタンク。
auxiliary surge tank
6709
レシーバ
<空気圧>圧縮空気又は圧縮した気体を貯蔵するための圧縮
機に直接接続する容器。
receiver
6710
のぞき窓
液体の表面の位置(高さ)を示すために機器に設けた透明な装
置。
sight glass,
sight gauge
6711
バッフル
直接の流れを遮り,流れを他の方向にそらす装置。
baffle
6712
ドレントラップ
<空気圧>ドレンを集めるためにシステム内に設置した機器。 water trap
6713
エアブリーザ
機器(例 油タンク)と大気との間で空気の入替えを可能とす
る機器。
air breather
6714
エアブリーザ流量
エアブリーザを通過する空気流量。
air breather capacity
6715
パルスダンパ
<油圧>圧力変動の振幅及び圧力パルスを減少させる機器。
pressure pulsation
damper
6716
気泡除去装置
<油圧>油圧システム内の流体中に存在する空気又はガスを
除去するのに使う機器。
de-aerator
6717
消音器
<空気圧>排気の騒音レベルを低減する機器。
pneumatic silencer,
muffler
6718
油圧緩衝器
運動エネルギーを吸収し,衝撃を軽減するために用いる附属油
圧機器。
hydraulic shock
absorber
6719
真空エジェクタ
<空気圧>圧縮空気を使用しベンチュリの原理によって真空
を発生させる機器。
vacuum generator
6720
真空吸着パッド
<空気圧>真空を利用して吸着力を発生させる弾性体のパッ
ド。
vacuum suction cup
6721
エアガン
<空気圧>ノズルから噴出する圧縮空気で作業する手持ち用
のエアブロー機器。
blowgun
6722
ディフューザ<油
圧>
戻り流れの流速を落とすためにタンクへの戻り配管の中に設
けられたじゃま板を組み込んだ油圧機器。
diffuser
6723
ディフューザ<空
気圧>
動圧を静圧に回復させる緩やかな広がり流路。
diffuser
38
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
記号
X 時間
Y 圧力
1
絶対圧力
2
負のゲージ圧力
3
正のゲージ圧力
4
圧力定常状態
5
圧力脈動
6
圧力パルス
7
圧力ピーク
8
圧力サージ
9
圧力変動
10 アイドリング圧力
11 圧力降下
12 大気圧
13 最低使用圧力
14 使用圧力範囲
15 最高使用圧力
16 最高圧力
17 運転圧力範囲
図1−油空圧システムに関連する圧力の説明図
39
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
記号
Y 絶対圧力
1
正のゲージ圧力
2
負のゲージ圧力
3
破壊圧力,実際値
4
破壊圧力,最低値
5
耐圧力
6
最高サイクル試験圧力
7
最高定格圧力
8
最低定格圧力(空気圧)
9
最低サイクル試験圧力
10 大気圧
11 最低定格圧力(油圧)
図2−油空圧機器及び配管に関連する圧力の説明図
参考文献 JIS B 8356-8:2002 油圧用フィルタ性能評価方法−第8部:フィルタエレメントのろ過性能試
験(マルチパステスト法)
JIS B 8392-1:2003 圧縮空気−第1部:汚染物質及び清浄等級
JIS B 9933:2000 油圧−作動油−固体微粒子に関する汚染度のコード表示
40
B 0142:2011
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 0142:2011 油圧・空気圧システム及び機器−用語
ISO 5598:2008 Fluid power systems and components−Vocabulary
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3
分類
−
追加
対応国際規格はアルファベット順
に配列されているが,この規格では
用語の分類を追加して,その順に並
び替えている。
言語の相違のため,特に対処しな
い。
4
用語及び定義
3
用語及び定義
削除
3.1形容詞は日本語には対応できな
いものがあるため削除した。
言語の相違のため,特に対処しな
い。
追加
対応国際規格にはないが必要な用
語を追加した。
変更
ヒステリシスの定義を変更した。
4
図1
Fig.1
変更
図の一部に誤りがあるため修正し
た。
ISOに指摘済み。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 5598:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
B
0
1
4
2
:
2
0
11
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。