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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 0112-1994 

鍛造加工用語 

Forging−Vocabulary 

1. 適用範囲 この規格は,鍛造加工に用いる主な用語について規定する。 

備考 この規格の引用規格は,付表1に示す。 

2. 分類 鍛造加工に関する用語の種類は,次による。 

(1) 鍛造の種類 

(2) 鍛造設計 

(a) 工程 

(b) 鍛造品 

(c) 金型の設計 

(3) 鍛造用材料 

(4) 金型及び工具 

(a) 金型 

(b) 自由鍛造用工具 

(5) 設備 

(a) 切断機 

(b) 加熱炉 

(c) 鍛造機 

(d) 附帯設備 

(e) 前後処理設備 

(6) 鍛造作業及び関連作業 

(7) 試験及び検査 

(8) 鍛造欠陥 

3. 用語及びその定義 用語及びその定義は,次による。 

なお,参考として対応英語を示す。 

備考1. 一つの用語欄に,二つ以上の用語が併記してある場合には,記載してある順位に従って優先

的に使用する。 

2. 用語の下の括弧内のかながきは,読み方を示す。 

参考 対応英語(参考)で,セミコロンをはさんで二つ以上併記してあるものは,それぞれ同義語で

ある。 

(1) 鍛造の種類 

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B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1001 

鍛造 

工具,金型などを用い,固体材料の一部又は全体を圧縮又
は打撃することによって,成形及び鍛錬を行うこと。 

forging 

1002 

自由鍛造 

単純形状をした金敷及び工具を用い,材料の諸部分を,諸
方向から,順に加圧して行う鍛造。 

open die forging, 
flat die forging 

1003 

火造り 

熱間での自由鍛造。 

smith forging 

1004 

型鍛造 

金型のインプレッション内に,材料を加圧して充満させる
ことによって成形する鍛造。ばりを出させるものと出させ
ないものとがある。 

closed die forging 

1005 

熱間鍛造 

材料を加熱し,再結晶温度以上,固相線温度未満の温度範
囲で行う鍛造。 

hot forging 

1006 

温間鍛造 

通常の熱間鍛造と冷間鍛造との中間の温度で行う鍛造。 

warm forging 

1007 

冷間鍛造 

室温又は室温に近い温度で行う鍛造。 

cold forging 

1008 

溶湯鍛造 

金属材料の固相及び液相共存温度範囲で行う鍛造。 

liquid forging 

1009 

粉末鍛造 

金属の圧粉体又は焼結体を荒地として用いる鍛造。 

powder metal forging, 
sinter forging 

1010 

複合鍛造 

熱間,温間又は冷間鍛造工程を順に加えて行う鍛造。 

1011 

ロール鍛造 

回転軸が平行で回転方向が向かい合う一対のロールに彫
り型を取り付け,このロール軸に直角な方向から棒状の材
料を挿入し,通過させて行う鍛造(付図1参照)。 

roll forging 

1012 

クロスローリング 

回転軸が平行で面が対向移動する一対若しくは3個のロー
ル,又は面が対向移動する一対の平板に型を取り付け,こ
のロール又は平板の間に丸棒状の材料を,軸が対向移動方
向と直角になるように挿入し,回転させながら局部的に材
料の直径を変化させる鍛造(付図2参照)。 

crossrolling, 
wedge rolling 

1013 

ヘリカルローリング 

材料軸に対して一定の傾斜をした軸で同じ方向に回転す
る円すい状の3個のロールのすきまに,丸棒状の材料を回
転させながら通過させ,その際,ロールのすきまの寸法を
変えることによって,材料の直径を軸方向に変化させる鍛
造(付図3参照)。 

helical rolling 

1014 

リングローリング 

リング状の材料を,数個のロールを用いて半径方向の厚さ
を減らすことによって,より大きな直径の輪に成形する鍛
造(付図4参照)。 

ring rolling 

1015 

ディスクローリング 

円板状の材料を,中心軸の周りに回転させながら,数個の
ロールを用いて厚さを減らしたり,増したりすることによ
って,所要の断面輪郭をした円板状部品に成形する鍛造
(付図5参照)。 

disk rolling 

1016 

ロータリスウェージ
ング 

2個以上の半径方向に動く工具又は金型によって,ビレッ
ト,棒,管などの断面積を狭めたり,形を変えたりする鍛
造方法。 

備考 ラジアルフォージングともいう。 

radial forging, 
rotary swaging 

1017 

アプセッタ鍛造 

アプセッタによる棒材の据込み及び押出し鍛造 

upsetting 

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B 0112-1994  

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1018 

押出し鍛造 

金型内に挿入した材料を加圧し,金型の穴又はすきまか
ら,材料の一部を押出しすることによって成形する方法。 

備考 一般には押出しと呼ぶが,長尺材を作る一次押

出しと区別する際には,押出し鍛造という。 

押出しは,材料の加圧方向に対する材料の流

出方向によって,前方押出し鍛造,後方押出し
鍛造及び側方押出し鍛造に区別され,これらの
幾つかが同時に行われる作業を組合せ押出し鍛
造という。 

また,鍛造品の形状によって,中実軸押出し

鍛造,中空軸押出し鍛造,容器押出し鍛造に区
別される。 

extrusion 

1019 

多ラム鍛造 

3本以上の別方向に別々に動くラムがある鍛造機によっ
て,同時又は順次に,材料を加圧して行う鍛造(付図6参
照)。 

multi-ram forging 

1020 

揺動鍛造 

一方の金型の中心軸が,相手の金型の中心軸に対して揺れ
回りながら,材料を局部的に軸方向に圧縮,成形していく
鍛造(付図7参照)。 

備考 この揺れ回る軌道が円の場合には,回転鍛造と

もいう。 

orbital forging, 
rocking die forging 

1021 

RR鍛造 

(あーるあーる−) 

左右対称に分かれた上部,下部の金型が移動台内にセット
され,材料に力が加わるときに,移動台のテーパ部の移動
機構によって,据込みと曲げとを同時に行ことができるよ
うになっていて,大形クランク軸状の鍛造品を製造するた
めの鍛造(付図8参照)。 

RR forging 

1022 

TR鍛造 

(てぃーあーる−) 

上部金型が左右対称に分かれ,材料に力が加わるときに,
リンク機構によって,据込みと曲げとを同時に行うように
なっていて,大形クランク軸状の鍛造品を製造するための
鍛造(付図9参照)。 

TR forging 

1023 

ヘッディング 

棒材又は管材の端部を据え込んで,横断面積の大きい頭部
を成形する鍛造。 

heading 

1024 

圧造 

ねじ,リベットなどを,プレス機械に取り付けた金型によ
って成形する鍛造。 

1025 

ダイホビング 

ダイブロック素材に,バンチを押し込んで,必要とするイ
ンプレッションを成形する方法。 

die hobbing 

1026 

転造 

円柱状,円管状又は円板状の材料を,その中心軸の周りに
回転させて,それと回転運動する工具との局部的な接触で
生じる表面層の繰返し塑性変形によって,徐々に目的とす
る形状を形成していく加工法。 

備考 製品の種類によって,ねじ転造,歯車転造など

という。 

form rolling 

1027 

精密鍛造 

組立て前の仕上げ加工が不要か,又は仕上げ代の少ない鍛
造品を作る加工方法。 

close tolerance forging, 
precision forging, 
near net shape forging 

1028 

閉そく鍛造 

密閉鍛造の一種で,ビレットを金型内に閉じ込めてから,
パンチによって材料を押し,金型内空間を満たす成形方法
(付図10参照)。 

備考 閉そく(塞)鍛造と表記してもよい。 

core forging, 
flow forging 

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B 0112-1994  

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番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1029 

密閉鍛造 

最終段階で,材料のほぼ全表面が型表面によって拘束さ
れ,金型のすきまから材料をばりとしてはみ出させないよ
うにして行う鍛造。 

closed die forging 

without flash 

1030 

ノードラフト鍛造 

アルミニウム合金の型鍛造の一種で,リブ壁の抜けこう
(勾)配を30'以下にするもの。 

no-draft forging 

(2) 鍛造設計 

(a) 工程 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2101 

鍛造性 

鍛造するときの材料の加工されやすさ。 

forgeability 

2102 

変形抵抗 

材料を,所定の形状に,永久変形させるのに要する加圧方
向に直角な単位断面積当たりの力。 

deformation resistance 

2103 

ひずみ速度 

単位時間当たりの引張り,圧縮又はせん断ひずみの増分。 strain ratio 

2104 

冷間圧造性 

冷間圧造するときの材料の加工しやすさ(JIS G 0203参
照)。 

cold headability 

2105 

鍛造方案 

材料から鍛造品を作るまでに必要な変形工程及び形状の
詳細な計画。 

forging process design 

2106 

体積配分 

断面積が軸に沿って大きく変化する鍛造品を作る際に,過
大なばり又は欠肉の発生を防ぐために,その軸の各部分が
分有する体積に合わせるように,材料軸の各部分の断面積
を,あらかじめ変化させる成形工程。 

volume distribution 

2107 

断面減少率 

成形の大きさを表す尺度の一つで,押出し,伸ばしなどを
行う材料の成形前の断面積をA0,成形後の断面積をAとす

るとき,

0

0

A

A

A−×100として算出される百分率。 

reduction in area 

2108 

高さ減少率 

成形の大きさを表す尺度の一つで,広げ,伸ばし,据込み
などを行う材料部分の加工前の高さをH0,加工終了時の高
さをHとするとき,

0

0

H

H

H−×100によって算出される百分

率。 

reduction in height 

2109 

据込み比 

据込み座屈の起こりやすさを評価する尺度で,据込みを行
う材料部分の加工前の高さをH0,直径をD0とするとき,00

D

H

によって与えられる比。 

upsetting ratio 

2110 

押出し比 

押出し加工の程度を表す指標で,押出し前の断面積をA0,
後の断面積をAとするとき,A

A0によって与えられる比。 

extrusion ratio 

2111 

鍛錬成形比 

鍛錬効果を表す尺度の一つで,3方向の主ひずみ中,常に
最大ひずみの方向における鍛造前/後又は後/前の長さ
の比(1より大きくなるように取る。)。 

備考 JIS G 0701参照。 

forging ratio 

2112 

型打ち面積 

型鍛造の際,鍛造荷重が分布される面積。通常は,インプ
レッションにばり道を加え,それを鍛造方向に垂直な面に
投影してできる面積。 

projected area 

2113 

型打ち荷重 

型鍛造を行うために必要な力。 

forging load 

2114 

型打ち偏心荷重 

合力が,スライド又はラムの中心から,外れて作用するよ
うな型打ち荷重(JIS B 0111参照)。 

eccentric load 

2115 

理論的荒地 

(りろんてきあらじ) 

実際の荒地の軸に平行な面への投影形状を求めるために,
断面積線図を基にして,各部の断面と等しい円形断面の直
径を,材料中心軸に直角に両側に等しく振り分けて取り,
その頂点を結んだ線の形状(付図11参照)。 

theoretical preform 

2116 

荒地 

荒成形した材料。 

preform 

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B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2117 

焼減り 

鍛造前の加熱又は鍛造後の熱処理によって表面に生じた
スケールのために,鍛造品の質量が減少すること。 
 また,スケールが,鍛造,ショットブラストなどによっ
て除去されるために,減少する質量。 

scale loss 

2118 

つかみ代 

鍛造の際,材料をつかむために設けた鍛造品本体以外の材
料部分。 

tong hold 

2119 

材料歩留り 

ばりを含まない鍛造品の質量 (M) が,それを作るために
投入した材料の重量 (M0) に占める割合で,M

M0×100とし

て算出される百分率。 

stock utilization 

(b) 鍛造品 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2201 

鍛造図 

鍛造品の形状を投影図法で示すと同時に,要求品質を記入
した図面。 

forging drawing 

2202 

断面積線図 

体積配分に利用するために,ばりが付いている仕上げ鍛造
品又は荒地について,その軸上の各点における断面積を縦
座標に,軸上の基点からその各点までの距離を横座標に取
り,グラフに描いたもの(付図11参照)。 

cross section diagram 

2203 

抜けこう配 

型鍛造における材料流れ及び型打ち直後の鍛造品の金型
からの取出しを容易にするため,鍛造品の側面を鍛造方向
に対して傾けているこう配。 

備考1. 抜けこう(勾)配と表記してもよい。 

2. 鍛造品に抜けこう配を与えるために,金型イ

ンプレッションの側面に与える傾きも,抜け
こう配という。 

draft angle 

2204 

丸み半径 

鍛造品又は金型の角部半径及び隅部半径。 

corner and fillet radii 

2205 

ウェブ 

鍛造品の型割り面に平行で,比較的薄い部位。一般に,リ
ブとリブ,ボスとボス又はリブとボスとの間のつなぎにな
る。 

web 

2206 

リブ 

鍛造品の型割り面に直角に突出する薄い部分。 

rib 

2207 

形状複雑度 

ハンマ及びプレス加工における鍛造品の複雑度を表す尺
度。次式で計算されるSnで表す。 

Sn=

量(又は体積)

全体の形状に対する質

積)

鍛造品の質量(又は体

 ここに,全体の形状に対する質量(又は体積)とは,鍛
造品を内包する最小体積の直方体又は円柱体の質量(又は
体積)をいう。 

備考 JIS B 0415参照。 

complexity of shape 

2208 

黒皮 

鍛造したままの鍛造品の肌で,通常はスケールを取り除い
た状態のもの。 

surface as forged 

2209 

ばり 

鍛造の際,過大荷重,欠肉の防止などのため,金型のすき
まからはみ出させる薄い材料部分(付図12参照)。 

flash 

2210 

ばり厚 

(−あつ) 

型鍛造品又は荒地に付いているばりのばり道部分の厚さ
(付図12参照)。 

flash thickness 

2211 

取り代 

鍛造品において,切削又は研削によって除去する部分の厚
さ。 

machining allowance 

2212 

鍛流線 

始めの材料の長さ方向の繊維組織が,鍛造によって曲げら
れた模様。鍛造中の材料の流れ及び鍛造品のじん(靱)性
の推定に用いられる。 

grain flow 

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B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2213 

座屈 

長柱材又は板材において,高さ方向の圧縮荷重がある値に
達すると,圧縮されずに曲がって倒れてしまう現象。 

buckling 

2214 

加工硬化 

材料が加工されることによって,硬さが上昇する現象。 

work hardening 

2215 

残留応力 

鍛造,圧延などの塑性加工若しくは切削,又は熱処理によ
って,金属材料内に不均一なひずみが起こることのため
に,加工などの後に残る応力。 

備考 JIS G 0201参照。 

residual stress 

(c) 金型の設計 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2301 

型割り線 

型鍛造品の鍛造図上で,一組の金型が互いに合わさる面を
示す線。 

parting line 

2302 

マッチライン 

金型において,彫込み部の心出し及び配置を行うための基
準とする互いに直交する2側面(付図13参照)。 

match line, 
matched edge 

2303 

型彫り面 

金型のインプレッションを彫り込む面,又はインプレッシ
ョンが彫り込まれた面(付図13参照)。 

die face 

2304 

インプレッション 

鍛造品を成形するために,金型に彫り込まれた部分。一般
に,ばり道,ばりだまりを除く。 

備考 彫込みともいう。 

impression 

2305 

型当たり面 

一対の金型の型彫り面上の彫込みがない部分で,打撃時に
閉じて接触する面(付図13参照)。 

備考 当たり面,打撃面ともいう。 

die face 

2306 

ばり道 

仕上げ型又は荒地型のインプレッションの周りに,ばりを
逃がすために,すきまを設けた面(付図13,14参照)。 

flash land 

2307 

ばりだまり 

ばり道を通ってはみ出したばりのたまり場所(付図13,14
参照)。 

gutter 

2308 

いんろう 

型ずれを防止するために,対になっている金型のそれぞれ
に設けられた凹凸。 

counter lock 

2309 

カットオフ, 
カットオフ型 

カットオフ作業を行う刃型(付図13参照)。 

備考 6034参照。 

cutoff,  
cutter 

2310 

伸び尺 

熱間鍛造において,冷却後の鍛造品を規定寸法に収めるた
めに,熱収縮を見越して,伸ばして目盛った型彫り用の寸
法又は物指し。 

shrink scale 

2311 

型寿命 

製作した金型が,摩耗又は破損のため,そのままでは使え
なくなるまでの間に型打ちできる鍛造品の数量。 

die life 

2312 

CAD 

(きゃど) 

コンピュータを使って,グラフィックディスプレーを介す
る対話形式を通して,型設計を行うシステム。 

備考 JIS B 3000参照。 

computer-aided design 

2313 

CAM 

(きゃむ) 

CADで設計した図面に従って必要なデータをそろえ,実際
の型加工までを,コンピュータを使って自動的に行うシス
テム。 

備考 JIS B 3000参照。 

computer-aided 

manufacturing 

(3) 鋳造用材料 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3001 

連続鋳造鋼材 

溶湯を鋳型で連続的に鋳造し,表層が凝固した鋳鋼を連続
的に引き出して生産された鋼材。 

continuous cating steel 

bars 

3002 

冷間圧造用炭素鋼線
材 

冷間圧造炭素鋼線の製造に用いられる炭素鋼線材。炭素
0.53%以下及びマンガン1.65%以下を含有し,脱酸の方法に
よって,リムド鋼,キルド鋼,アルミキルド鋼などがある
(JIS G 3507参照)。 

carbon steel wire rods for 

cold heading and cold 
forging 

background image

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

3003 

非調質鋼材 

熱間鍛造のままで十分な強度が得られる鋼材。鋼に析出強
化をもたらす元素を,微量添加する。添加元素として,Ti,
Nb,Vが代表的である。 

micro alloying steel 

3004 

ボロン鋼材 

ボロンを添加することによって,焼入れ性を高めた鋼材。
ボロンの添加によって,Ni-Cr鋼に近い焼入れ性が得られ
る。 

Boron steel bars 

3005 

球状化焼なまし材 

冷間加工性,被削性又は機械的性質を改善する目的で,鉄
鋼中の炭化物を球状化する焼なましを行った鋼材(JIS G 
0201参照)。 

spheroidize-annealed 

steel bars 

3006 

磨き棒鋼 

鋼材を,冷間引抜き,研削,切削又はこれらの組合せによ
って仕上げた棒鋼。断面の形状は,円形,正方形,六角形
などである。 

備考 JIS G 0203参照。 

cold finished steel bars 

3007 

精密圧延鋼材 

高性能な圧延機に鋼材を通して,鋼材径の寸法精度を上げ
た鋼材。 

precision rolled steel 

bars 

3008 

ビレット 

断面が円形の鋼片,又は断面がほぼ正方形で,通常,一辺
の長さが130mm以下の鋼片。鍛造用として,適寸に切断
した材料。 

備考 JIS G 0203参照。 

billets 

(4) 金型及び工具 

(a) 金型 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4101 

金型 

これを材料に押し付けて成形をするために,その表面が,
鍛造品の寸法,形状に合うような形状をした強固な金属
体。上下若しくは水平方向に一対の金型又はパンチとダイ
とによって構成される。 

備考 ダイともいう(4102参照)。 

die 

4102 

ダイ 

(1) 成形中の材料を取り囲んで,荷重を受け止め,外側の

寸法・形状を成形する金型部品。 
備考 パンチと対になる用語。 

(2) 金型 (4101) と同義。 

die 

4103 

つぶし型 

荒打ちの前工程として,主として据込みを行う金型 

buster ; 
upset die 

4104 

曲げ型 

曲げ加工を行う金型(付図13参照)。 

bender, 
upset die 

4105 

荒地型 

荒地を作る金型(付図13参照)。 

備考 荒打ち型又は荒型ともいう。 

blocker, 
rougher, 
blocking impression 

4106 

仕上げ型 

仕上打ち用の金型(付図13参照)。 

finisher, 
finishing impression 

4107 

多数個打ち型 

2個以上の鍛造品を同時に成形するための金型。 

multiple forging die 

4108 

コンテナ 

成形中の材料を取り囲んで,外側の最初の寸法・形状を保
持させるための主として中空円筒状の金型部品。 

備考 パンチと対になる用語。 

container 

4109 

母型 

(ぼがた) 

入子型をはめ込む本体の金型。 

master block , 
mother die 

4110 

入子型 

(いれこがた) 

母型の中にはめ込んで使用する部分的金型。固定式と可動
式とがある。 

備考 入子ともいう。 

insert die 

background image

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4111 

締りばめ型 

補強リングによって強度を高められた金型。 

shrink fit die 

4112 

セグメント 

フォージングロールに取り付け,材料を伸ばすために,く
ぼみの形状が彫り込まれている三日月形の分割金型。 

segment 

4113 

ダイセット 

一対の金型の相対位置精度を確保するために,両金型取付
けジグを,ポスト,ガイドブッシュなどで,連絡,案内し
た装置。 

備考 JIS B 5013参照。 

die set 

4114 

ダイブロック 

インプレッションを彫り込むための直角六面体又は直円
体のダイ素材。 

備考 JIS B 6470及びJIS B 6471参照。 

die block 

4115 

補強リング 

金型の強度を高めるため,金型を周囲から締め付けるため
に用いるリング。 

support ring 

4116 

ランド 

成形の際,材料を金型外に流出させるための平行なすきま
を形作る型面部分(付図15参照)。 

備考 ばり道もランドの一種。 

land 

4117 

シャンク 

金型を鍛造機に取り付けるために,金型の型彫り面の反対
側に設けた取付け部(付図13参照)。 

shank, 
dovetail 

4118 

ダウエル 

金型を鍛造機へ取り付ける際に,鍛造機と金型との心出し
及び位置決めに用いるこま(駒)(付図16参照)。 

備考 こま又は合こまともいう。 

dowel 

4119 

ダウエルホール 

ダウエルをはめ込むために,金型シャンク及び鍛造機に設
けた切欠き(付図13参照)。 

備考 こま(駒)穴ともいう。 

dowel hole 

4120 

エジェクタ 

鍛造品を金型から突き出す装置。 

備考 ノックアウトともいう。 

ejector, 
knockout 

4121 

はし口逃げ 

材料をはしでつかんで加工する際に,はしが当たらないよ
うに設けた金型の開放部(付図13参照)。 

gate 

4122 

つり穴 

金型の側面などに設けたフック棒の挿入穴。 

hole for hook bar 

4123 

コッタ 

金型をプレス機械に固定するためのくさび状の金具。 

cotter 

4124 

ガイドポスト 

ダイセットに用いる案内棒。 

guide post 

4125 

ダイホルダ 

プレス機械などに単型又は数工程の金型を取り付けるた
めのジグ。 

備考 ボルスタともいう。 

die holder, 
bolster 

4126 

ハードプレート 

金型から受ける圧力を分散させて金型取付けジグに伝え
るため,両者の間に挿入する高強度金属板。 

備考 受圧板ともいう。 

pressure pad 

4127 

アプセッタ型 

アプセッタ用の金型。一対のグリップダイとパンチとで構
成される。 

upsetting die, 
upsetting tool 

4128 

シャーウェーブ 

ばり抜き荷重を減らすために,抜き型用ダイの切刃を波形
にした部分。 

shear wave, 
shear angle 

4129 

抜き型 

型鍛造品の内周又は外周にできたばりを,せん(剪)断に
よって取り除くために使用する金型。雌型と雄型とで構成
される。 

trimming die 

4130 

単型 

仕上げ形状だけを彫り込んだ金型。 

single impression die 

4131 

複式型 

型彫り面に,せぎり,ロール,曲げ,荒地,仕上げ,カッ
トオフなど,複数インプレッションを彫り込み,一回の加
熱で仕上打ちまでを行う金型。 

備考 ワンヒート型ともいう。 

multiple impression die 

background image

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4132 

パンチ 

鍛造の際,コンテナ穴又は材料内部に入り込み,荷重を与
える金型部品の総称。抜き型パンチ,アプセッタパンチ,
穴あけパンチ,押出しパンチなどがある。 

備考1. コンテナ又はダイと対になる用語。 

2. ポンチともいう。 

punch 

4133 

カウンタパンチ 

前進するパンチに向かい合わせて置かれ,成形に携わる
が,成形後は,エジェクタとして駆動されるパンチ。 

備考 受け型ともいう。 

counter punch 

4134 

パンチホルダ 

プレス又はアプセッタのパンチを取り付けるジグ。 

備考 ポンチホルダともいう。 

punch holder 

(b) 自由鍛造用工具 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4201 

工具 

主に自由鍛造において,種々の作業(加工,ハンドリング
など)を,効果的に行うための器具及び道具類の総称。 

tool 

4202 

開放型 

側面の材料流動をあまり拘束することなく,圧縮加工する
ための上下一組の型。 

open die 

4203 

台 

材料の上下に直接当てて用いる比較的重量が大きな鉄鋼
製の工具の総称。 

anvil 

4204 

穴抜き台 

材料に穴をあけるために用いるもので,中心に穴があいて
いて,丸,角などの形をした台。 

punching block 

4205 

やげん台 

主に材料に角度を付けるために用いるもので,面がV字形
に折れ込んで傾斜している台(付図17参照)。 

V-block 

4206 

はちのす 

主に小物の鍛造に用いるいろいろな加工ができる台で,平
台の周囲及び中央部に,切込み,丸・角の穴がある台(付
図18参照)。 

swage block 

4207 

金敷 

主に鍛造機に直接固定して用いる工具の総称。 

die, 
anvil 

4208 

回転金敷 

材料の幅出し,円板の鍛造などに用いる回転しながら鍛造
できる金敷。 

rotary die 

4209 

移動金敷 

鍛造中に縦及び横方向に自動的に移動できる金敷。 

movable die 

4210 

たがね 

材料の切断又はせぎりに用いる工具の総称。形状又は用途
によって区分し,各種のたがねがある。 

chisel 

4211 

落し 

材料を切断するときに用いるたがね。丸棒落し,平板落し
などがある。 

snap 

4212 

へし 

材料を一度に,伸ばしたり,据え込んだりすることができ
ないとき,材料にあてがって,部分的に成形するための工
具の総称。表面のならし,肉出し,伸ばし,広げ,こう(勾)
配付けなどに用いるが,曲げ加工のときにも,当てものと
して用いることがある。 

flatter 

4213 

せぎり 

材料の一部に段付けをするとき,前もって,その段差とな
る所に切込みを入れる工具の総称。せぎりの形状によっ
て,せぎり断面が異なる。 

備考 6013参照。 

necking tool 

4214 

タップ 

材料に当てがって,主に丸い部分を作るために用いる工具
の総称。ばね付きの一体型,分割型(柄付き,固定式)な
どがあり,上下一対で用い,間に挟んだ材料を回しながら
成形することが多い。 

tup 

background image

10 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

4215 

円すいタップ 

円すい形の部分を作るときに用いるタップ(付図19参照)。 

備考1. 円すい(錐)タップと表記してもよい。 

2. こう(勾)配タップともいう。 

4216 

心金 

リング又は円筒状の鍛造品を作るときに,その始めの形の
穴の中に入れて材料を支え,成形する棒状,円柱状などの
工具。穴広げ,中空鍛錬,中空軸押出し鍛造,内径の仕上
げなどに用いる。 

mandrel 

4217 

はし 

材料,器具及び道具類をつかむために用いる工具の総称。
先端の形によって区分し,各種のはし名がある。 

tong 

4218 

角はし 

主に角材を軸方向につかむために用いるもので,先端がア
ングルの形をしたはし(付図20参照)。 

square tong 

4219 

ふたまた 

材料又は鍛造品を持ち運びするホーク状の棒(付図21参
照)。 

fork 

4220 

てこ棒 

(1) 重い材料又は鍛造品を,金敷の上などで,前後進又は

回転を容易にするための鋼棒。支点をチェーンでつっ
た天びん式のものもある。 

(2) 材料の回転を容易にするため,はしの柄の間に差し込

む木製の棒(付図22参照)。 
備考 バール,レバーともいう。 

lever 

4221 

はし輪 

はしの柄部が開かないように,柄にはめ込む輪(付図23
参照)。 

4222 

ポーターバー 

大物又は鋼塊からの鍛造の際に,材料の端を,その凹部に
差し込んで,保持するはし。一般に,ターニングチェーン
(5403参照)と組み合わせて使用する。 

portating bar 

4223 

印棒 

(しるしぼう) 

材料を切断したり,せぎったりする際に,その部分にあら
かじめ印を付けて,位置決めをするときに用いる細い丸
棒。 

locating bar 

4224 

デレッキ 

鉄棒の先をL字状に曲げたもので,主に加熱する材料の炉
の出し入れに用いる工具(付図24参照)。 

(5) 設備 

(a) 切断機 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5101 

ビレットシャー 

一対の刃によって,棒材にせん断力を作用させ,ビレット
とする所定の長さに切断する機械。 

billet shear 

5102 

のこ盤 

のこ歯によって,棒材を所定の長さに切断する機械。 

sawing machine 

5103 

ガス切断装置 

高圧,高温の燃焼ガスによって,材料を溶断する装置。 

gas cutting device 

5104 

端材処理装置 

(はざい−) 

材料切断機で所定の長さを得ることのできない棒材の端
部を,区別して処理する装置。 

treating apparatus for 

discard 

(b) 加熱炉 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5201 

燃焼加熱炉 

重油,灯油,ガスなどを燃料として,鍛造用材料を加熱す
る炉の総称。燃料の種類,炉の形状,材料の搬送方法など
によって,種々の呼び方がある。 

furnace 

5202 

セラミックチューブ
炉 

材料はセラミックチューブの中を通る構造になっており,
火力は開口部のほとんどない炉内を循環するため,熱効率
が良くなっている炉。 

ceramic tube furnace 

5203 

誘導電気加熱炉 

電磁コイル内に入れた鍛造用材料を,電磁誘導によって材
料内に発生する渦電流が発生させる熱によって,加熱する
炉。 

induction heater 

background image

11 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5204 

無酸化加熱炉 

品物が酸化しないように,不活性ガスなどの雰囲気中で加
熱する炉。 

anti-oxidation heater 

(c) 鍛造機 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5301 

エアハンマ 

圧縮空気をハンマシリンダの上下に供給して,ラムを上下
運動させるハンマで,自由鍛造に適した機構を備えたも
の。フレームの構造によって,片フレーム式,両フレーム
式のほか,圧縮機を内蔵するものがある。 

air hammer, 
pneumatic hammer 

5302 

エアドロップハンマ 

圧縮空気をハンマシリンダの上下に供給して,ラムを上下
運動させるハンマで,型鍛造に適した機構を備えたもの。 

air drop hammer 

5303 

エアリフトドロップ
ハンマ 

ラムを引き上げるときだけ,ハンマシリンダ下部に圧縮空
気を送り,ラムを下げるときは,自由落下させるハンマ。 

air lift drop hammer 

5304 

ドロツプハンマ 

ラムが下降するときの運動エネルギーによって鍛造成形
を行うハンマ。エア式,ボード式などがある。 

drop hammer 

5305 

ボードドロツプハン
マ 

回転する一対のローラで,ラムに連結された板を挟んでつ
り上げ,所定の高さに達したとき,ローラを開いて,ラム
を自由落下させるハンマ。 

board drop hammer 

5306 

ベルトハンマ 

ベルトによって,上型を持ち上げ,下型へ自由落下させて
鍛造するハンマ。 

belt hammer 

5307 

カウンタブローハン
マ 

上部ラムの下降に連動して,下部ラムが上昇し,中央の位
置で,上下の金型が相打ちする機構のハンマ。 

counter blow hammer 

5308 

機械プレス 

スライドを,クランク,エキセン,ナックル,リンク,カ
ムなどの機構によって駆動するプレスの総称(JIS B 0111
参照)。 

mechanical press 

5309 

クランクプレス 

クランク機構によってスライドを駆動するプレス(JIS B 
0111参照)。 

crank press 

5310 

エキセンプレス 

偏心軸を回転させる機構によってスライドを駆動するプ
レス。 

eccentric press 

5311 

ナックルプレス 

ナックルジョイントによってスライドを駆動するプレス。 knuckle joint press 

5312 

トランスファプレス 

トランスファ送り装置を内蔵した機械プレス(JIS B 0111
参照)。 

transfer press 

5313 

スクリュープレス 

ねじ機構によって1個のスライドを駆動するプレス(JIS B 
0111参照)。 

screw press 

5314 

摩擦プレス 

摩擦力とねじ機構とによってスライドを駆動するプレス
(JIS B 0111参照)。 

friction screw press 

5315 

ビンセント型摩擦プ
レス 

円すい(錐)形の摩擦車によって駆動し,下型が上下運動
する単動の摩擦プレス。 

Vincent friction press 

5316 

液圧プレス 

液圧によって駆動するプレスの総称(JIS B 0111参照)。 

hydraulic press 

5317 

レバープレス 

レバー機構によってスライドを駆動するプレス。 

lever press 

5318 

リンクプレス 

リンク機構によってスライドを駆動するプレス。 

link press 

5319 

複動プレス 

別個に作動するインナー及びアウターの2個のスライドを
もつプレス。 

double action press 

5320 

アプセッタ 

材料のグリップ機構と据込み機構とを備えた複動機械プ
レス。 

備考 JIS B 0111参照。 

upset forging machine, 
upsetter 

5321 

電気アプセッタ 

丸棒の端の大きな体積部分をヘッディングするために,棒
端を通電加熱し,これを平らな金敷又は金型に押し付ける
液圧又は空気圧プレス。 

electric upsetter 

background image

12 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5322 

フォージングロール 

ロール鍛造を行うための鍛造機。 

forging roll, 
reduce roll 

5323 

クロスロール 

クロスローリングを行うための鍛造機。 

cross roll 

5324 

リングロールミル 

リングローリングを行うための鍛造機。 

ring rolling mill 

5325 

スウェージングマシ
ン 

棒又は管状の材料を,軸の周りに回転させながら,複数個
のタップによって,高速度で半径方向に打撃して,断面を
縮小する鍛造機。 

swaging machine 

5326 

ヘッダ 

長尺材料から,軸の一端が単純な頭部形状をした鍛造品
を,大量生産するために,材料の切断及び1〜数工程の据
込みを主とした鍛造を行う横形自動鍛造機。 

header 

5327 

フォーマ 

長尺材料から,長さの比較的短い鍛造品を,大量生産する
ために,材料切断及び多段据込み成形を行うトランスファ
式自動鍛造機。 

former 

5328 

ツイスタ 

ツイスタ加工を行うための加工機。 

twister 

(d) 附帯設備 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5401 

デスケーラ 

加熱によって生じたスケール(酸化鉄皮膜)を,鍛造する
前に除去する装置。高圧水噴射式,ワイヤホイール式など
がある。 

descaler 

5402 

マニプレータ 

材料をつかみ,上げ,下げ,前進,後退,回転などの操作
を行う機械。 

manipulator 

5403 

ターニングチェーン 

自由鍛造で,大物材料の移動,回転を行うチェーン装置。 turning chain 

5404 

迅速型交換装置 

金型及び付属品をダイセットに装着し,ダイセットごと型
変換をして,鍛造の型交換時間を短縮する装置。 

quick die changer 

5405 

アンローダ 

成形した鍛造品を鍛造機械の外に取り出す装置。 

unloader 

5406 

パーツフィーダ 

二次加工用の部品送り装置の総称で,狭義には振動式送り
装置。 

備考 JIS B 3000参照。 

parts feeder 

5407 

重量選別機 

ビレット又は製品を重量によって選別する装置。 

weight checker 

(e) 前後処理設備 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

5501 

ショットブラスト機 

遠心力又は空気の圧力で,ショット(鋼粒)を成形品に投
射して,鍛造肌を清浄にする装置。 

shotblast 

5502 

ショットピーニング
機 

遠心力又は空気の圧力で,ショット(鋼粒)を鍛造品に投
射して,表面を加工硬化させる機械。 

shot peening machine 

5503 

ひずみ矯正機 

材料,鍛造品などに生じている曲がり及びねじれを矯正す
る機械 

straightening machine 

5504 

酸洗い装置 

酸類の溶液で金属面を清浄にする装置。表面きず検査,り
ん(燐)酸塩皮膜処理の前処理に使用する。 

pickling device 

5505 

りん酸塩皮膜処理装
置 

鋼,アルミニウム及びその合金などの表面に,型鍛造の潤
滑又は塗装下地として,りん酸塩の皮膜を付着させる装
置。 

備考 りん(燐)酸塩皮膜処理装置と表記してもよい。 

phosphate coating device 

5506 

しゅう酸塩皮膜処理
装置 

ステンレス鋼表面に,型鍛造の潤滑下地として,しゅう酸
塩皮膜を付着させる装置。 

備考 しゅう(蓚)酸塩皮膜処理装置と表記してもよ

い。 

oxalate coating device 

background image

13 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(6) 鍛造作業及び関連作業 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6001 

シャーリング 

一組の刃の間で,せん断力を加えて行う材料の切断。 

備考 棒状材料に対しては,ビレットシャーを用い,

クロッピングともいう。 

shearing, 
cropping 

6002 

鍛造温度 

鍛造中の材料の温度。 

forging temperature 

6003 

成形 

材料を所定の形状に永久変形させるために行う加工。 

forming 

6004 

鍛錬 

材料組織の微細化,均一化を図り,材料のじん(靱)性を
向上させることを主目的とした熱間自由鍛造作業。 

forging 

6005 

実体鍛錬 

中実材を鍛錬し,その横断面積を減少させ,長さを増す鍛
錬作業。 

備考 JIS G 0701参照。 

solid forging 

6006 

中空鍛錬 

中空材の穴に心金を入れて,金敷の上で半径方向から打撃
し,軸方向に伸ばす鍛錬作業。 

備考 JIS G 0701参照。 

hollow forging, 
mandrel forging 

6007 

据込み鍛錬 

中実材を据込み,その断面積を増し,長さを減少させる鍛
錬作業。 

備考 JIS G 0701参照。 

upset forging 

6008 

展伸鍛錬 

中実体角材を1方向から圧縮し,圧縮方向に直角な2方向
の変形度に差を生じさせるような鍛錬作業。 

備考 JIS G 0701参照。 

drawing, 
cogging, 
swaging, 
flat forging 

6009 

穴広げ鍛錬作業 

穴あけした中空材を,心金と工具との間で肉厚を減じ,中
空部を拡大させる作業。 

備考 JIS G 0701参照。 

expand forging 

6010 

わん口取り 

(−ぐちどり) 

インゴットの押湯部を,マニプレータで扱いやすいように
丸く成形する作業。 

備考1. わん(椀)口取りと表記してもよい。 

2. 輪口取りともいう。 

tong hold forging 

6011 

つぶし 

荒打ちの前工程で,主として据込みを行う作業。 

upset 

6012 

据込み 

材料の軸方向の全体又はある区間を,軸方向に圧縮する鍛
造作業。 

備考 軸の一端を据え込むときはヘッディグという。 

upsetting 

6013 

せぎり 

工具及び金型を用いて,長軸の材料の体積配分のために,
横方向に溝付けをする鍛造作業。 

備考 4213参照。 

necking 

6014 

伸ばし 

工具及び金型を用いて,材料のある部分を軸に直角方向か
ら圧することによって,その部分の長さを増加させる鍛造
作業。 

備考 鍛伸ともいう。 

stretching, 
draw out, 
drawing down, 
swaging 

6015 

ギャザリング 

長軸材料の特定部分の横断面積を増加させるために,工具
及び金型を用いて,周囲から肉を寄せる作業。 

gathering 

6016 

曲げ 

平面的に鍛造してきた材料を,最終製品形状に適合するよ
うに曲げる作業。 

bending 

6017 

ねじり 

鍛造してきた材料を,最終製品形状に適合するようにねじ
る作業。 

twisting 

6018 

広げ 

材料の厚み又は直径を,工具及び金型を用いて減少させ,
より偏平な板状にする鍛造作業。 

spreading 

6019 

丸め 

工具,金型,金敷などを用いて,材料を軸の周りに回転さ
せながら,断面を変化させる鍛造作業。 

備考 ローリングともいう。 

rolling 

background image

14 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6020 

穴あけ 

材料の一部に穴をあける鍛造作業。 

punching, 
piercing 

6021 

自由押出し 

押し出される棒状又は管状の材料の側面を,コンテナで拘
束することなしに行う軽度の押出し鍛造。 

open die extrusion 

6022 

型入れ鍛造 

金敷の上に金型を置き,これに材料を入れて行う鍛造作
業。 

die forging 

6023 

型打ち 

型鍛造の作業。 

closed die forging 

6024 

荒打ち 

荒地型での型打ち作業。 

preforming, 
blocking 

6025 

荒地取り 

仕上打ちに先立ち,自由鍛造,ロール鍛造などによって,
あらかじめ荒地を作る作業。 

preforging 

6026 

荒押し 

インゴットを鍛造する際,最初に,丸形,角形などに成形
する作業。 

preforging, 
initial reduction 

6027 

荒成形 

仕上打ち前に行う予備成形作業の総称。 

preforming 

6028 

仕上打ち 

荒地を鍛造品として仕上げる鍛造作業。 

finish forging 

6029 

ワンヒート 

材料を鍛造品として成形し終わるまでに,1回だけの材料
加熱で済ませる熱間鍛造作業。 

備考 一焼(ひとやき)鍛造ともいう。 

one heat forging 

6030 

ツーヒート 

材料を鍛造品として成形し終わるまでに,2回の材料加熱
を必要とする熱間鍛造作業。 
なお,作業工程などの都合で,3回焼き,4回焼き鍛造な
どが行われることもある。 

備考 二焼(ふたやき)鍛造ともいう。 

twice heat forging 

6031 

肉流れ 

変形中の材料移動の状況。 

material flow 

6032 

肉上がり 

金型内の狭い部分に材料の入り込む程度。 

metal filling 

6033 

ばり抜き 

型鍛造で生じたばりを,鍛造品から切り離す作業。 

trimming 

6034 

カットオフ 

仕上打ちの終わった成形品を,一体となっている他の成形
品又は材料から切り離す作業。 

備考 2309参照。 

cut off 

6035 

ツイスタ加工 

材料にねじりを与えるため,特別の加工機によって行う加
工。 

twist forging 

6036 

コイニング 

表面を平滑にしたり,厚さを精密に出したり,低い凹凸を
付けたりするために,型を押し付けて行う軽度の鍛造作
業。 

coining 

6037 

矯正 

鍛造品を規定寸法内に収めるため,主に,曲げ,ねじり,
肉厚調整などを行う再度の成形作業。 

sizing 

6038 

ばりすり 

ばり抜き作業の後,鍛造品に残ったばりを,空気グライン
ダなどで削り取る作業。 

snagging 

6039 

型予熱 

鍛造作業に入る前に,金型を適当な温度に予熱する作業。 die preheating 

6040 

段取り 

生産していた製品を異種の製品に変更するために行う金
型の準備及び後始末作業。 

die change 

6041 

型合せ 

鍛造機に一組の金型を固定する際,互いに位置のずれ及び
傾きの生じないように,正しく取り付ける作業。 

die matching 

6042 

胴突き 

ハンマに金型を固定するために,天井などからつり下げた
しゅ(撞)木を使用して,キーを打ち込む作業。 

備考 しゅ木そのもののこともいう。 

key driving, 
key driver 

6043 

型離れ 

成形後の鍛造品と型との離れ具合。 

die releasing 

6044 

くっつき 

材料が,成形後,金型に付着して取り出せないこと。 

sticking 

6045 

潤滑 

金型面と加工中の材料との滑りを良くするために物質を
与えること。 

lubrication 

background image

15 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6046 

スケール吹き 

鍛造作業で材料から脱落したスケールを,圧縮空気などで
吹き飛ばし,鍛造品の肌又は金型内面を傷めないためにす
る清掃作業。 

scale blowing 

6047 

金焼き 

材料の加熱を担当する者。 

heater 

6048 

横座 

一組の鍛造作業者を指揮する者。 

boss 

6049 

先手 

横座を補佐し,工具類の取扱い,スケール吹きなどを担当
する者。 

helper 

6050 

型番管理 

金型番号別に鍛造品を管理すること。 

6051 

鍛造焼入れ 

オーステナイト状態で鍛造をした後,そのまま直ちに行う
焼入れ。鍛造を安定オーステナイトで行うものと,準安定
オーステナイト状態で行うものとの2種類がある(JIS G 
0201参照)。 

direct quenching from 

forging temperature 

6052 

鍛造調質 

所要の機械的性質を得るために,オーステナイト状態で鍛
造をし,そのまま適当な冷却を行う操作。鍛造を安定オー
ステナイトで行うものと,準安定オーステナイト状態で行
うものとの2種類がある。 

direct thermal refining 

from forging 
temperature 

6053 

鍛造自熱焼ならし 

オーステナイト状態で鍛造をした後,そのまま直ちに空冷
する焼ならし。 

備考 焼ならしについてはJIS G 0201参照。 

direct normalizing from 

forging temperature 

(7) 試験及び検査 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

7001 

限度見本 

鍛造品のスケールきず,当てきずなどのような計量的に測
定の困難な検査項目に対して,限界を取り決めたサンプ
ル。 

備考 JIS Z 8101参照。 

criteria sample 

7002 

火花試験 

鋼塊,鋼片,鋼材及びその他の鋼製品をグラインダを利用
して研削し,発生する火花の特徴を観察することによっ
て,鋼種の推定又は異材の鑑別を行う試験(JIS G 0202参
照)。 

spark test for steel 

7003 

けがき検査 

鍛造品の表面に,検査寸法を,ハイトゲージなどの器具を
用いて線で引き,検査する検査方法。 

layout inspection, 
centering 

7004 

非破壊検査 

鍛造品を破壊せずに,欠陥の有無,その存在位置,大きさ,
形状,分布状態などを調べる検査。磁粉探傷検査,超音波
探傷検査,渦流探傷検査などがある。 

備考 非破壊試験についてはJIS G 0202参照。 

nondestructive 

inspection 

7005 

渦流探傷検査 

コイルを用いて導体に時間的に変化する磁場(交番磁界)
を与え,導体に生じた渦電流が,欠陥によって変化するの
を検出する材料又は鍛造品の非破壊検査方法。 

備考1. 電磁誘導探傷検査ともいう。 

2. 渦流探傷試験についてはJIS G 0202参照。 

eddy current inspection, 
electromagnetic 

inspection 

7006 

磁粉探傷検査 

鋼鍛造品など強磁性体を磁化し,欠陥部に生じた磁極に磁
粉が付着することを利用して,表面及び表面付近の欠陥を
検出する非破壊検査方法。 

備考 磁粉探傷試験についてはJIS G 0202参照。 

magnetic particle 

inspection 

7007 

超音波探傷検査 

超音波を鍛造中に伝えたときに,鍛造品が示す音響的性質
を利用して,鍛造品の内部欠陥,材質などを調べる非破壊
検査法。 

備考 JIS G 0202参照。 

ultrasonic inspection 

background image

16 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

7008 

組織試験 

鋼の結晶粒度,非金属介在物,地きず,偏析などを,マク
ロ及びミクロ組織を見て調べる試験。 

備考 JIS G 0202参照。 

macrostructure and 

microstructure 
examination 

(8) 鍛造欠陥 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

8001 

割れ 

いろいろな原因によって,鍛造品に生じた裂け目の総称。 crack 

8002 

焼割れ 

焼入れの際に,焼入れ応力によって生じた割れ。 

quenching crack 

8003 

きっ甲割れ 

鍛造品の表面に現れる比較的浅いかめの甲状の割れ。加熱
条件が不適当で,特に,銅,すずなどの不純物が,結晶粒
界に析出するために生じた割れ。 

備考 きっ(亀)甲割れと表記してもよい。 

crazing 

8004 

もみ割れ 

伸ばし作業において,加工度が,材質,加熱温度に対して,
大きすぎる場合,中心部付近に沿って発生する割れ。 

forging crack 

8005 

置割れ 

鍛造又は鍛造後に焼入れ若しくは焼入れ焼戻しした鍛造
品を,大気中に放置した状態で生じた割れ。 

備考 自然割れともいう。 

season crack, 
delayed failure 

8006 

急熱割れ 

材料を急激に加熱する際,温度不均一によって発生した内
部応力による割れ。 

rapid heating crack 

8007 

急冷割れ 

加熱した材料を急激に冷却する際,温度不均一によって発
生した内部応力による割れ。 

rapid cooling crack 

8008 

切断割れ 

材料を切断する際,切断面上に生じた割れ。 

8009 

ガス切断割れ 

材料をガス切断する際,急熱,急冷によって表面応力が発
生し,そのために生じた割れ。 

gas cutting crack 

8010 

トリミング割れ 

ばり抜きの際,鍛造品を切断したために生じた割れ。 

8011 

シェブロン割れ 

冷間鍛造において,延性の低い材料を,小さな断面減少率
で前方押出しするときに,押出し材中心部に発生するくの
字形の内部割れ。 

chevron crack 

8012 

油きず 

離型材として使用した油分又はおがくずが爆発して,鍛造
品の表面に生じたきず。 

8013 

当てきず 

鍛造品が他の製品,器具などと接触,落下などしたことに
よって,表面に生じたきず。 

bruise 

8014 

かぶさりきず 

鍛造品の表面に生じた肉のかぶさり。段落差の甚だしい異
径軸の隅肉部などに生じやすい。 

overlap 

8015 

かじりきず 

鍛造品の一部が,金型によって,かじり取られて生じたき
ず。 

galling 

8016 

ヘアクラック 

主として鋼中の水素の発生圧力などによって,偏析帯又は
介在物に沿って生じた毛状の割れ。 

hair crack 

8017 

しわきず 

鍛造品の表面に現れるしわ状のきず。 

cold shut fold, 
wrinkle 

8018 

スケールきず 

鍛造品の表面にスケールが打ち込まれて生じたくぼみ。 

scale defect ; 
scale pit 

8019 

打込みきず 

鍛造品の表面に異物が打ち込まれて生じたくぼみ。 

8020 

ロールきず 

型鍛造において,丸め作業をするときに生じたきず。 

rolling defect 

8021 

材料きず 

鍛造品の表面又は内部に,材料の製造過程等で発生した欠
陥が残存したために,生じたきず。 

8022 

かききず 

工具と材料との焼付きによって生じた鍛造品のきず。 

fouling 

8023 

偏析きず 

主として大形鍛造品において,偏析部一次晶粒界に沿って
現れる毛割れ状のきず。 

segregation crack 

background image

17 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

8024 

砂かみ 

耐火物又はスラグが,鋼塊表層部へ融着したり,機械的に
混入することによって生じたきず。砂きずと比較して,一
般に形状は大きく,局部的に群集して存在することが多
い。 

sand inclusion 

8025 

オーバーヒート 

材料の諸性質が損傷されるほどの高温度まで,材料が過熱
されること。 

over heat 

8026 

バーニング 

過熱のため,粒界が溶け始めたり,酸化されたり,又は異
常な組織が生じるなどによって,回復不可能となった欠
陥。 

burning 

8027 

脱炭 

炭素と反応する雰囲気の中で,鉄鋼を加熱したとき,表面
から炭素が失われた現象。 

備考 JIS G 0201参照。 

decarburization 

8028 

ばり残り 

ばりの抜き残り。 

residual flash 

8029 

ばりかじり 

鍛造品の本体に食い込んで,ばりが,抜かれた状態。 

over trimming 

8030 

ばり返り 

ばりが完全に切れず,その一部が折れ曲がって,鍛造品に
残った状態。 

burr 

8031 

偏肉 

鍛造品の断面の厚さの片寄り。 

8032 

偏心 

鍛造品形状の中心の偏り。 

eccentricity 

8033 

型ずれ 

上下金型の心違いによって生じた鍛造品の食違い。 

mismatch 

8034 

ひずみ 

主として鍛造後の熱的取扱いに起因する鍛造品の所定寸
法・形状からの偏り。 

distortion 

8035 

反り 

鍛造品の表面基準面からの偏り。 

備考 JIS B 0415参照。 

warping 

8036 

ねじれ 

鍛造品の基準軸に対するある部分の角度のずれ。 

twist 

8037 

寸法不良 

鍛造品の厚さ,幅,長さ,隅・角部寸法の公差外れ。 

dimensional error 

8038 

欠肉 

鍛造図面寸法に対する厚さ,太さ,丸みなどの不足。 

underfill 

8039 

だれ 

工具などを押し込むことによって生じた材料の引け。 

shear drop ; 
roll over 

background image

18 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付表1 

規格番号 

規格の名称 

JIS B 0111 

プレス機械用語 

JIS B 0415 

鋼の熱間型鍛造品公差(ハンマ及びプレス加工) 

JIS B 3000 

FA用語 

JIS B 5013 

プレス型用鋳鉄製ダイセット 

JIS B 6470 

型鍛造ハンマ用ダイブロック 

JIS B 6471 

型鍛造プレス用ダイブロック 

JIS G 0201 

鉄鋼用語(熱処理) 

JIS G 0202 

鉄鋼用語(試験) 

JIS G 0203 

鉄鋼用語(製品及び品質) 

JIS G 0701 

鋼材鍛錬作業の鍛練成形比の表わし方 

JIS G 3507 

冷間圧造用炭素鋼線材 

JIS Z 8101 

品質管理用語 

付図1  (1011)  

付図2  (1012)  

付図3  (1013)  

付図4  (1014)  

付図5  (1015)  

付図6  (1019)  

付図7  (1020)  

background image

19 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図8  (1021)  

付図9  (1022)  

付図10  (1028)  

付図11  (2115,2202)  

付図12  (2209,2210)  

付図 13 

付図14  (2306,2307)  

付図15  (4116)  

付図16  (4118)  

付図17  (4205)  

付図18  (4206)  

付図19  (4215)  

付図20  (4218)  

付図21  (4219)  

付図22  (4220)  

付図23  (4221)  

付図24  (4224)  

20 

B 0112-1994  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS B 0112 改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

工 藤 英 明 

東京電機大学 

桐 山 和 臣 

工業技術院標準部 

荻 布 真十郎 

通商産業省機械情報産業局 

篠 崎 吉太郎 

工業技術院機械技術研究所 

美 農 利 雄 

財団法人鍛造技術研究所 

安 藤 弘 行 

株式会社小松製作所 

登 内 久 人 

いすゞ自動車株式会社 

前 田 孝 広 

日産自動車株式会社 

新 藤 節 夫 

理研鍛造株式会社 

武 田 忠 夫 

図南鍛工株式会社 

藤 谷 弘 樹 

TDF株式会社 

河 部 寿 雄 

財団法人鍛造技術研究所 

(事務局) 

武 田 時 夫 

財団法人鍛造技術研究所