B 0108-2 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによってJIS B 0108-1984は廃止され,この規格及びJIS B 0108-1に置き換えられ
る。
今回の制定では,対応する国際規格との整合化に重点を置き,対応国際規格の分類体系に合わせてJIS B
0108-1984, JIS B 0109-1984及びJIS B 0110-1984を統合・分類して往復動内燃機関用語全体を12規格によ
る構成とした。
JIS B 0108は,次の部によって構成される。
JIS B 0108-1 往復動内燃機関−用語−第1部:機関設計及び運転用語
JIS B 0108-2 往復動内燃機関−用語−第2部:機関保全用語
また,JIS B 0109及びJIS B 0110は,次によって構成される。
JIS B 0109-1 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第1部:機関構造及び外部カバー
JIS B 0109-2 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第2部:主要運動部品
JIS B 0109-3 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第3部:弁,カム及び駆動装置
JIS B 0109-4 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第4部:過給及び吸排気装置
JIS B 0109-5 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第5部:冷却装置
JIS B 0109-6 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第6部:潤滑装置
JIS B 0109-7 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第7部:調速装置
JIS B 0109-8 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第8部:始動装置
JIS B 0109-9 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第9部:制御及び監視装置
JIS B 0110 往復動内燃機関−特殊項目用語
B 0108-2 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 全体の定義 ····················································································································· 2
3. 保全・整備手順 ··············································································································· 2
4. 保全・整備方法 ··············································································································· 2
5. 機関の故障・破損・劣化 ··································································································· 3
5.1 調整・設定不適当 ·········································································································· 3
5.2 異常燃焼 ······················································································································ 3
5.3 吸排気系異常 ················································································································ 3
5.4 冷却・潤滑不良 ············································································································· 3
5.5 その他 ························································································································· 4
6. 機関部品の不具合 ············································································································ 4
6.1 整備不良・設定不適当····································································································· 4
6.2 摩擦・磨耗 ··················································································································· 5
6.3 表面異物付着 ················································································································ 5
6.4 フレッチング・焼き付き·································································································· 6
6.5 ピッチング ··················································································································· 6
6.6 疲労・破壊 ··················································································································· 6
6.7 クラック ······················································································································ 6
6.8 腐食 ···························································································································· 6
6.9 熱負荷過大 ··················································································································· 7
7. 潤滑油・冷却液の劣化 ······································································································ 7
8. 修理手順 ························································································································ 7
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0108-2 : 1999
往復動内燃機関−用語−
第2部:機関保全用語
Reciprocating internal combustion engines−Vocabulary−
Part 2 : Terms for engine maintenance
序文 この規格は,1996年にDISとして発行されたISO 2710-2, Reciprocating internal combustion engines−
Vocabulary−Part 2: Terms for engine maintenanceを元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,
技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない用語
及びその定義を日本工業規格として追加している。
なお,この規格のうち,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,往復動内燃機関において一般に用いる用語のうち,機関保全に関する用語に
ついて規定する。
備考1. 用語は,次の箇条に分類する。
2. 全体の定義
6.
機関部品の不具合
6.9 熱負荷過大
3. 保全・整備手順
6.1 整備不良・設定不適当
7. 潤滑油・冷却液の劣化
4. 保全・整備方法
6.2 摩擦・摩耗
8. 修理手順
5. 機関の故障・破損・劣化 6.3 表面異物付着
5.1 調整・設定不適当
6.4 フレッチング・焼き付き
5.2 異常燃焼
6.5 ピッチング
5.3 吸排気系異常
6.6 疲労・破壊
5.4 冷却・潤滑不良
6.7 クラック
5.5 その他
6.8 腐食
2. 用語の番号は,対応国際規格とは一致していない。
なお,対応国際規格に規定されている用語に関しては,対応国際規格の番号(ISO番号)
を併記している。
3. 対応英語の中で,太字で表したものは,対応国際規格で規定している用語を示す。
4. 対応国際規格を,次に示す。
ISO/DIS 2710 - 2 : 1996, Reciprocating internal combustion engines−Vocabulary−Part 2 : Terms for
engine maintenance
2
B 0108-2 : 1999
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2. 全体の定義
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
2.1
2.2
点検
機関又は部品状態の評価。
inspection
2.2
2.3
整備
機関の耐用年数を確保するために計画
する手段と活動。
maintenance
2.3
2.1
故障
機能,部品又は機関全体の標準的な耐用
年数より早期に起こる不調又は破損。
failure
3. 保全・整備手順
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
3.1
3.1
調整
機関の可変調整機構・制御機構を適切な
仕様に設定するための手順。
adjusting
3.2
3.2
ターニング
点検,整備のために機関を回転するこ
と。
手回し
barring,
(turning)
3.3
3.3
圧力テスト
加圧した空気,水又は油を用いて行う部
品の漏れテスト。
加圧テスト,
加圧漏水テス
ト
pressure testing
4. 保全・整備方法
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
4.1
4.2
整備計画
あらかじめ定められた間隔で行う整備
作業のリスト。
maintenance schedule
4.2
4.3
主要オーバホール
機関を分解して部品を点検し,必要に応
じて新品又は修理品と交換し,機関を使
用するため再組立する整備活動。
分解整備,
主要分解点検
major overhaul
4.3
4.6
再生
単品,部分組立品,装置又は機関全体を
オーバホールすること。
修理
recondition,
(rework)
4.4
4.8
すり合せ運転
製造又はオーバホールの後,摩擦状態を
改善し,漏れを調べるために機関を計画
又は適切な予定に従って運転すること。
ならし運転,
なじみ運転
running in,
breaking in
4.5
4.5
増し締め
機関製造者の要件に従って運転した後,
ネジ,ボルト及びナットを締め付けるこ
と。
retightening
4.6
4.1
消耗部品
定期的整備で交換する低コストの部品。
expendable part,
(consumable part)
4.7
4.7
再生品
機械的方法によって再処理及び修理さ
れた単品又は部分組立品。
修理品
reworked part,
(reconditioned part)
4.8
4.4
交換部品
故障・摩耗した単品又は部分組立品を取
り替えるために使われる,単品又は部分
組立品。
replacement part
4.9
4.9
予備部品
交換ユニットとして在庫している単品
又は部分組立品。
spare part
3
B 0108-2 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 機関の故障・破損・劣化
5.1
調整・設定不適当
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
5.1.1
5.15
アンバランス
回転部品の重心が回転中心と一致しな
いため異常振動を起こす現象。
unbalance
5.1.2
5.9
据付けミス
不正確又は不完全な据付けによる故障。
installation error
5.1.3
5.2
ベルトのゆるみ
二つのベルトプーリ間で最も長いベル
トの中央に指定の圧力をかけたときの
ベルトのたわみ。
belt sag
5.1.4
5.10
戻り燃料
冷却などのために過剰に供給されてか
ら余って還流する燃料。
燃料リターン
leak-off fuel
5.1.5
5.7
ハンチング
不規則又は制御できない機関回転速度
変動。低周波のものをサージングとい
う。高周波のものをフラッタという。
hunting
5.1.6
5.11
ラグダウン
過大な負荷による機関回転速度の低下。
負荷に不相応な低回転速度で運転して
回転が不安定になり,極端な場合には機
関停止まで起こる。
過負荷減速
lug-down,
(stall)
5.1.7
5.1
ピストンブローバイ
異常
燃焼ガスがピストンリングの周りから
クランクケース又は掃気室へ過大流出
する現象。
abnormal piston blowby
5.2
異常燃焼
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
5.2.1
5.12
ミスファイヤ
1気筒以上の点火不能又は燃焼不良。こ
れによって不規則な機関運転の状態に
なる。
失火,
不点火
misfire
5.2.2
5.14
アフターファイヤ
燃焼過程の不良による排気管内燃焼又
は排気管出口の火炎発生。
排気管爆発
post combustion,
after fire
5.2.3
5.6
雲状排気煙
未燃燃料又は燃焼潤滑油が原因で発生
する排気煙。
exhaust plume
5.3
吸排気系異常
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
5.3.1
5.4
コンプレッササージ
過給機のコンプレッサにおいて,ある圧
力下で,規則的な流れが壊れ,流れ速度
が急速な変動となり,過給機入口で脈動
音が生ずる現象。
compressor surge
4
B 0108-2 : 1999
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5.4
冷却・潤滑不良
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
5.4.1
5.13
オーバーヒート
冷却水の異常に高温な機関の状態,又は
燃焼又は排気による機関部品の過熱。
過熱
overheating
5.4.2
5.16
ペーパロック
気化器や燃料噴射装置内で,燃料が部分
的に蒸発して燃料供給を妨げる現象。
蒸気閉そく
vapor lock
5.4.3
5.17
過熱ペーパロック
燃料系統で周囲温度が高いために燃料
が沸騰することによって起こる不安定
な機関運転。
vapor lock due to
overbeating of fuel in
the fuel system
5.4.4
5.8
静水ロック
燃料室内にたまった液体のために機関
が回転できない現象。
bydrostatic lock
5.4.5
5.5
二次損傷
他の部品の故障が原因で起こる損傷。
consequential damage
5.4.6
−
パーコレーション
気化器までの燃料管内で過熱燃料の気
化のために,燃料管内圧力の上昇,燃料
供給の増加が起こり燃空比が異常に上
昇する現象。更には運転不調におちい
る。
percolation
5.5
その他
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
5.5.1
5.3
低温燃料フィルタつ
まり
燃料温度が低いとき,ろう状の結晶の形
成のため燃料フィルタの燃料通路が詰
まること。
フィルタ閉そ
く
cold fuel filter clogging,
plugging
6. 機関部品の不具合
6.1
整備不良・設定不適当
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.1.1
6.24
ノズルあとだれ
噴射装置の機能不全による燃料の燃焼
室への滴下。
Nozzle dribble
6.1.2
6.32
シャフトミスアライ
メント
二つの結合された組立品。例えば,機関
と発電機の軸間方向又は軸線方向のず
れ。
軸心ずれ,
偏心
shaft misalignment
5
B 0108-2 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.2
摩擦・摩耗
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.2.1
6.2
初期なじみ
二つの接触する部品間で,初期の運転で
つられる転写形の滑らかな摩耗による
当たり模様。
bedding-in pattern
6.2.2
6.36
歯当たり模様
歯車の歯と歯との接触による当たり模
様。
歯当たり
toeing pattern
6.2.3
6.16
光沢模様
二つの部品間の軽い摩擦で磨かれたた
めに生じた局所的で滑らかな表面状態。
例えば,長期間運転した機関のライナ表
面に生ずる。
glaze
6.2.4
6.23
混合摩擦
二つの部品間で,潤滑油油膜が破壊して
金属接触が起きて液体摩擦と固体摩擦
が混合した状態。
mixed friction
6.2.5
6.1
摩滅
固い異物の進入により,摩耗又は磨き作
用によって表面物質が除去されること。
abrasion
6.2.6
6.39
摩耗率
運転時間当たりの摩耗の量。
wear rate
6.2.7
6.38
蛇行状模様
波状でトンネル形状の溝又はこん跡か
らなる摩耗による当たり模様。
vermiculated pattern
6.2.8
6.30
かじり
表面に運動方向にひっかき傷の形で出
るすじ状の損傷。
score
6.3
表面異物付着
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.3.1
6.21
ラッカリング
潤滑油が重合して部品(ピストン,排気
弁など)表面に薄い膜を作る現象。
lacquering,
(varnishing)
6.3.2
6.25
ピストンチャーリン
グ
ラッカリングと類似した過程で,それよ
り高温度で起こる硬くて黒いピストン
への堆積物。
piston charring
6.3.3
6.7
不燃堆積物
不燃カーボン堆積物を含む燃焼生成物
からなる固形堆積物。
combustion residue
6.3.4
6.3
不燃カーボン堆積物
不完全燃焼の結果,部品に付着したカー
ボンの堆積物。
carbon residue
6.3.5
6.5
炭化被膜
炭化した層状の燃焼生成物で覆われた
表面部分。
チャード
cbarred,
burnt
6
B 0108-2 : 1999
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6.4
フレッチング・焼き付き
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.4.1
6.27
リング動作不良
ピストンリング溝に装着されたピスト
ンリングが,燃焼生成物の堆積のため動
きにくくなる現象。
リング渋り
ring gumming
6.4.2
6.29
リングスティック
ピストンリング溝に装着されたピスト
ンリングが,粘着成分の堆積のため固着
して動かなくなる現象。
リング焼付け
ring sticking
6.4.3
6.14
フレッチング
二つの接触表面間の微小な動きによっ
て生ずる腐蝕,又はそれによって生じた
堆積物。
fretting rust
fretting
6.4.4
6.31
焼付き
通常相対運動する2表面間で接触してい
る部品同士の相対動きができなくなる
ほど破壊的な表面損傷。
seizure
6.4.5
6.28
リングスカッフィン
グ
シリンダライナ表面における,ピストン
リングの部分的焼付き。
ring scuffing
6.5
ピッチング
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.5.1
6.26
ピッチング
機械的又は化学的に物質構造が弱くな
り,表面に局所的に生ずる微小な点状の
欠陥。
pitting
6.5.2
6.9
点食
化学作用のために,微小な点状の穴から
なる摩耗。
corrosive pitting
6.5.3
6.37
弁シートピッチング
シリンダヘッドの弁シートと吸気弁又
は排気弁との間での高頻度の繰り返し
衝突による,弁シートの損傷。
弁座ピッチン
グ
valve seat pitting
6.6
疲労・破壊
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.6.1
6.22
低サイクル疲労
塑性域に及ぶ周期荷重による金属破壊。
low-cycle fatigue
(LCF)
6.6.2
6.19
高サイクル疲労
弾性域の周期荷重による金属破壊。
high-cycle fatigue
(HCF)
6.6.3
6.12
疲労亀裂
長期の繰り返し荷重の後,生ずる部品の
亀裂。
fatigue crack
6.6.4
6.13
疲労破壊
疲労亀裂の進展による部品の破壊。
fatigue fracture
6.6.5
6.15
摩擦疲労破壊
摩擦で助長された疲労破壊。
frictional fatigue fracture
6.7
クラック
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.7.1
6.33
表面クラック
表面の小さな傷,又は亀裂。
表面亀裂
surface crack
6.7.2
6.17
ヘアラインクラック
微細でほとんど見えない毛髪状の表面
クラック。
hairline crack
6.7.3
6.6
チッピング
局部的に高い圧力のために生じた粒子
による表面損傷。
剥離
chipping
7
B 0108-2 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.8
腐食
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.8.1
6.4
キャビテーションコ
ロージョン
液体中で,局所的な圧力脈動によって生
ずる気泡(空気の気泡も含む)の形成及
び崩壊の繰り返しのため,部品の表面が
腐食・滅失すること。
エロージョン
cavitation corrosion,
(erosion)
6.8.2
6.11
電気腐食
二つの異なった金属の介在する液体へ
の電気分解作用で生ずる腐食。
electrolytic corrosion
6.8.3
6.10
露点腐食
燃焼室又は排気ダクト内で,表面温度が
低いところに燃焼生成物が凝縮して生
ずる腐食。
dewpoint corrosion
6.8.4
6.8
接触腐食
接触している金属表面に閉じこめられ
た異物の助けによる化学反応で生ずる
金属表面の損傷。
contact corrosion
6.9
熱負荷過大
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
6.9.1
6.20
ホットスポット
燃焼ガス又は排気に,さらされることに
よって生ずる局所的な加熱。
hot spot
6.9.2
6.18
熱変色
過熱による部品の色の変化。
heat discoloration
6.9.3
6.35
熱疲労
熱サイクルによる金属破壊。
thermal fatigue
6.9.4
6.34
熱クラック
熱応力によって作動部品表面に生ずる,
不規則で深いクラック。平軸受ジャーナ
ルでは,しばしば変色を伴う。
thermal cracking
7. 潤滑油・冷却液の劣化
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
7.1
7.1
劣化油
添加剤を消耗し,潤滑性と清浄性が失わ
れた油。
depleted oil,
(degraded oil)
7.2
7.2
オイルスラッジ
劣化油中の泥状の不溶物及び/又は長
期間の使用で油に吸収された物質。
oil sludge
7.3
−
劣化冷却液
防食用添加剤を消耗した冷却水。
degraded coolant
7.4
−
オイルダイリューシ
ョン
燃料の混入によって,機関の潤滑油の粘
度が低下すること。
潤滑油希釈
oil dilution
8. 修理手順
番号
ISO番号
用語
定義
参考
慣用語
対応英語
8.1
8.2
仕上げ
腐食,摩耗によるへこみ,溝又は表面の
損傷を埋めるための機械的処置。
to dress out
8.2
8.1
グレーズバスティン
グ
ピストンリングとシリンダライナとの
初期なじみ中に,潤滑面での潤滑油保持
をよくするためシリンダライナ表面に
施す処置。
glaze-busting
8
B 0108-2 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS B 0108-2原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○ 古 林 誠
元横浜国立大学
(主査)
○ 駒 田 秀 朗
株式会社ゼクセルSE燃料噴射事業部
(幹事)
○ 桶 谷 敏 行
株式会社新潟鐵工所原動機事業部
○ 常世田 哲 郎
株式会社新潟鐵工所原動機事業部
(委員)
阿 部 静 郎
社団法人陸用内燃機関協会技術部
○ 今 井 清
日本内燃機関連合会(内燃機関国際整合化推進本委員会委員長)
○ 大 嶋 清 治
工業技術院標準部
○ 岡 山 透
財団法人日本海事協会機関部
○ 小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会標準部
鎌 田 実
東京大学工学部
○ 鈴 木 良 治
社団法人陸用内燃機関協会技術部
染 谷 常 雄
武蔵工業大学工学部
○ 橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会技術部
○ 本 間 清
工業技術院標準部
丸 山 倉 平
日本内燃機関連合会
○ 井 上 新 二
社団法人火力原子力発電技術協会調査局
久保田 亘
石油連盟技術環境部
古 志 秀 人
石油連盟技術環境部
今 野 勉
石油連盟技術環境部
鈴 木 教 太
電気事業連合会公務部
高 木 一
電気事業連合会公務部
○ 伊 達 真 也
三菱自動車工業株式会社トラック・バス開発本部
千 葉 広
社団法人日本船主協会海務部
保 科 幸 雄
社団法人日本内燃力発電設備協会技術部
○ 三 浦 耕 市
三菱自動車工業株式会社トラック・バス開発本部
山 脇 真
社団法人日本船主協会海務部
○ 赤 城 二 郎
コマツコンポーネント事業部
○ 明 坂 恭 典
三菱重工業株式会社横浜製作所原動機技術部
○ 糸 井 正 明
コマツコンポーネント事業部
○ 今 橋 武
株式会社ディーゼルユナイテッド
○ 岡 野 幸 雄
ダイハツディーゼル株式会社技術第一部
○ 小 島 克 己
社団法人日本自動車部品工業会技術部
斉 藤 朝 彦
阪神内燃機工業株式会社技術開発部
○ 四 方 光 夫
ヤンマーディーゼル株式会社技術研究所
○ 中 垣 彊
イズミ工業株式会社テクニカルセンター
○ 長 門 正 彦
三井造船株式会社ディーゼル事業部
○ 中 村 陽 一
川崎重工業株式会社原動機事業部
○ 花 房 真
三井造船株式会社ディーゼル事業部
○ 比 原 幸 雄
三菱重工業株式会社技術本部
○ 松 本 信 幸
株式会社ディーゼルユナイテッド
○ 森 内 敏 久
いすゞ自動車株式会社産業エンジン設計部
(関係者)
○ 中 林 賢 司
工業技術院標準部
○ 三 塚 隆 正
財団法人日本規格協会技術部
○ 川 元 満 生
株式会社新潟鐵工所原動機事業部
(事務局)
○ 青 木 千 明
日本内燃機関連合会
備考 ○印の付いている者は,分科会委員を兼ねる。