2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0104-1991
転がり軸受用語
Rolling bearings−Vocabulary
1. 適用範囲 この規格は,転がり軸受(以下,軸受という。)に関する用語について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 1512 転がり軸受の主要寸法
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 5593 Rolling bearings−Vocabulary
3. この規格では,ISO 5593に規定されていない用語を追加している。
なお,ISO 5593に規定している用語の定義は,この規格に一致している。
2. 分類及び配列 用語の分類及び配列は,次による。
01 軸受
01.01 軸受一般
01.02 ラジアル軸受
01.03 スラスト軸受
01.04 リニア軸受
01.05 玉軸受
01.06 ころ軸受
02 軸受部品
02.01 軸受部品一般
02.02 軸受部品の部分
02.03 軌道輪
02.04 軌道盤
02.05 転動体
02.06 保持器
03 軸受配列及びサブユニット
03.01 軸受配列
03.02 サブユニット
03.03 保持器付き転動体
04 寸法
04.01 寸法方式及び系列
04.02 中心軸,平面,方向
04.03 主要寸法
2
B 0104-1991
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04.04 サブユニット及び部品の寸法
05 許容差・許容値に関連する寸法
05.01 内径及び外径
05.02 幅及び高さ
05.03 面取寸法
05.04 玉の寸法
05.05 ころの寸法
05.06 形状
05.07 回転精度
05.08 すきま
06 トルク,荷量及び寿命
06.01 トルク
06.02 実荷重
06.03 等価荷重
06.04 定格荷重
06.05 寿命
06.06 計算に用いる係数
07 その他
07.01 ハウジング
07.02 位置決め及び固定
07.03 雑
3. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。
なお,参考として対応英語を示す。
備考1. 用語欄の丸括弧の太字は用語の一部であるが,紛らわしくない場合は省略してもよい。
2. 対応英語で丸括弧を施している部分は,省略されることが多い。対をなす用語は,対をなす
部分の一方を角括弧を用いて連記し,一つの欄にまとめて記載してある。定義欄,対応英語
欄でも同様である。
例 玉[ころ]循環リニア軸受,recirculating ball [roller] linear bearing
3. 図は一例であり,単純化した図が多い。
なお,付図番号113までの図は,ISO 5593に対応している。
4. 定義欄の太字で示した用語は,この規格に規定した用語であり,結合して用いた用語も太字
で示す。例えば,用語欄になく,定義欄で太字の“静ラジアル荷重”は,“静荷重”と“ラジ
アル荷重”とを結合して用いた用語である。
参考1. 用語の番号はISO 5593に対応しており,ISO 5593に規定されていない用語については,番号
の最後の二けたを51から始め,番号の後に*印が付けて区別してある。
2. 対応英語は,ISO 5593に規定されたものである。ただし,番号の末尾に*印が付けてある用
語の対応英語は,ISO 5593にはない。
3. 付図番号151以降の図は,ISO 5593にない図である。
3
B 0104-1991
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01 軸受
01.01 軸受一般
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.01.01 (転がり)軸受
(ころがりじく
うけ)
荷重を支え,かつ相対運動する部品間の(滑り運動よ
りむしろ)転がり運動で機能する軸受。
備考1. 軌道部材と転動体とで構成され,転動体
の間隔を保ち及び/又は転動体を案内す
る手段があるものとないものとがある。
2. ラジアル荷重,アキシアル荷重又はそれ
らの組合せ荷重を支えるように設計でき
る。
付図1〜33
参照
rolling bearing
01.01.02 単列軸受
1列の転動体をもつ軸受。
付図1〜4,
6,8〜15,17,
18,21〜24,
27〜31
参照
single row (rolling)
bearing
01.01.03 複列軸受
2列の転動体をもつ軸受。
付図5,7,
16,20,25,
26
参照
double row (rolling)
bearing
01.01.04 多列軸受
同じ方向の荷重を支える3列以上の転動体をもつ軸
受。
備考 例えば,四列円筒ころ軸受というように,
列数と軸受の形式を示すのがよい。
付図19
参照
multi-row (rolling)
bearing
01.01.05 総転動体軸受
各列の転動体間のすきまの和が,転動体の直径を超え
ず,かつ,軸受に満足な機能をもたせるのに十分小さ
な量である,保持器なしの軸受。
参考 総玉軸受及び総ころ軸受がある。
付図14,22,
23
参照
full complement
(rolling) bearing
01.01.06 アンギュラコン
タクト軸受
0°を超え90°未満の呼び接触角をもつ軸受。
付図4,5,7,
10,12,
16,17,20,
21,27,29,
31
参照
angular contact
(rolling) bearing
01.01.07 非調心軸受
両軌道の中心軸のミスアラインメント(1)をほとんど
許容できない軸受。
注(1) ミスアラインメントとは,配置が一直線上
にないことを意味する。
付図1〜6,
8〜14,17〜
30
参照
rigid (rolling) bearing
01.01.08 自動調心軸受
一方の軌道が球状であることによって,両軌道の中心
軸間の角ミスアラインメント及び角運動に適応でき
る軸受。
付図7,15,
16,31
参照
self-aligning (rolling)
bearing
01.01.09 外部調心軸受
調心輪,調心座金又はハウジングの補助座面に合う一
方の軌道輪又は軌道盤の表面の形状によって,軸受中
心軸とハウジングの中心軸との間の角ミスアライン
メントに適応できる軸受。
付図8参照 external aligning
(rolling) bearing
01.01.10 分離形軸受
(ぶんりがたじ
くうけ)
サブユニットに分離できる軸受。
付図6,
9〜14,
19〜21,
24〜26,
28〜31
参照
separable (rolling)
bearing
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B 0104-1991
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.01.11 非分離形軸受
最終の製作組立て後は,どちらの軌道輪も簡単には分
離できない軸受。
付図1〜5,
7,8,15〜17,
22,23,27
参照
non-separable
(rolling) bearing
01.01.12 二つ割り軸受
取付けを容易にするため,両軌道輪及び(保持器を用
いる場合には)保持器を二つの半環状の部分に分割し
た軸受。
付図18
参照
split (rolling) bearing
01.01.13 メートル系軸受 主としてメートル系単位の,端数がない値の主要寸法
及び寸法精度をもつ軸受。
−
metric (rolling)
bearing
01.01.14 メートル系列軸
受
ISOの寸法方式のメートル系列に適合する軸受。
−
metric series (rolling)
bearing
01.01.15 インチ系軸受
インチ系単位の主要寸法及び寸法精度をもつ軸受。
−
inch (rolIing) bearing
01.01.16 インチ系列軸受 ISOの寸法方式のインチ系列に適合する軸受。
−
inch series (rolling)
bearing
01.01.17 開放軸受
シールもシールドも付いていない軸受。
付図1,4〜7,
9〜19,21,
24〜31
参照
open (rolling) bearing
01.01.18 シール軸受
片側又は両側にシールが付いた軸受。
参考 片シール軸受及び両シール軸受がある。
付図2,8,
20参照
sealed (rolling)
bearing
01.01.19 シールド軸受
片側又は両側にシールドが付いた軸受。
参考 片シールド軸受及び両シールド軸受があ
る。
付図3参照 shielded (rolling)
bearing
01.01.20 キャップ軸受
(1) 1個若しくは2個のシール又は1個若しくは2個
のシールドが付いた軸受。
(2) シール及びシールドが1個ずつ付いた軸受。
付図2,3,8,
20参照
capped (rolling)
bearing
01.01.21 (潤滑剤)封入軸
受
あらかじめ製造業者で潤滑剤を封入した軸受。
−
prelubricated (rolling)
bearing
01.01.22 (航空機)機体用
軸受
制御系を含む航空機の一般構造用として設計・製作し
た軸受。
備考 機体に用いる円すいころ軸受及び計器用精
密軸受は含まない。
−
airframe (rolling)
bearing
01.01.23 計器用精密軸受 計器用として設計・製作した軸受。
−
instrument precision
(rolling) bearing
01.01.24 鉄道車両車軸用
軸受
鉄道車両車軸用として設計・製作した軸受。
参考 最も一般的な形式は,ラジアルころ軸受で
ある。
付図20参照 railway axlebox
(rolling) bearing
01.01.25 組合せ用軸受
一対組合せ又は多数組合せの軸受配列における1個の
軸受。
−
matched (rolling)
bearing
01.01.51* 基本軸受
主要寸法がJIS B 1512による軸受。
−
standard (rolling)
bearing
01.01.52* 特定軸受
主要寸法がJIS B 1512に一致しない特定の寸法系列に
よる軸受。
−
established line
(rolling) bearing
01.01.53* ミニアチュア軸
受
通常,呼び軸受外径が9mm未満の軸受。
−
miniature (rolling)
bearing
01.01.54* 小径軸受
(しょうけいじ
くうけ)
通常,呼び軸受内径が10mm未満で,呼び軸受外径が
9mm以上の軸受。
−
extra small (rolling)
bearing
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.01.55* 小形軸受
(こがたじくう
け)
呼び軸受内径が10mm以上で,呼び軸受外径が約
80mmまでの軸受。
−
small size (rolling)
bearing
01.01.56* 中形軸受
呼び軸受外径が約80mmから約180mmまでの軸受。
−
medium size (rolling)
bearing
01.01.57* 大形軸受
呼び軸受外径が約180mmから約800mmまでの軸受。
−
large size (rolling)
bearing
01.01.58* 超大形軸受
呼び軸受外径が約800mmを超える軸受。
−
extra large size
(rolling) bearing
01.01.59* 熱安定化軸受
熱安定化処理を施した軸受。
−
heat stabilized
(rolling) bearing
01.01.60* コンバインド軸
受
ラジアル荷重を受ける転動体とアキシアル荷重を受
ける転動体とを共にもつ軸受。
付図151
参照
combined (rolling)
bearing
01.01.61* 組合せ軸受
背面配列,正面配列又は並列配列で組み合わせた軸
受。
参考1. 背面組合せ軸受,正面組合せ軸受及び並
列組合せ軸受がある。
2. 組合せ用軸受 (01.01.25),一対組合せ
(03.01.06) 及び多数組合せ (03.01.07) 参
照。
付図152,
153,154
参照
duplex (rolling)
bearing
01.01.62* 互換性(サブユニ
ット)軸受
同様の一群の分離形軸受において,そのサブユニット
を任意に組み合わせても機能を損なうことがないよ
うに設計・製作した軸受。
参考 互換性サブユニット (03.02.02) 参照。
−
(rolling) bearing with
interchangeable
sub-unit
01.01.63* 非互換性(サブユ
ニット)軸受
同様の一群の分離形軸受において,そのサブユニット
を任意に組み合わせて用いるように設計・製作してい
ない軸受
−
(rolling) bearing with
non-interchangeabl
e sub-unit
01.02 ラジアル軸受
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.02.01 ラジアル軸受
0°以上45°以下の呼び接触角をもち,主としてラジ
アル荷重を支える軸受。
参考 主な部品は,内輪,外輪及び保持器付き又
は保持器なしの転動体である。
付図1〜23
参照
radial (rolling) bearing
01.02.02 ラジアルコンタ
クト軸受
0°の呼び接触角をもつラジアル軸受。
付図1〜3,
6,8,11,
13〜15,
18,19,
22,23参照
radial contact (rolling)
bearing
01.02.03 アンギュラコン
タクトラジア
ル軸受
0°を超え45°以下の呼び接触角をもつラジアル軸
受。
付図4,5, 7,
10,12,
16,17,20,
21
参照
angular contact radial
(rolling) bearing
01.02.04 インサート軸受 球状外径面と固定具付きの広幅内輪とをもつラジア
ル軸受。
参考 主に,簡単な形式の軸受箱の中で用いる。
付図8参照 insert (rolling) bearing
01.02.05 テーパ穴軸受
テーパ穴の内輪をもつラジアル軸受。
付図7,19
参照
tapered bore (rolling)
bearing
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.02.06 フランジ付き軸
受
一方の軌道輪(通常は外輪又はカップ)に外向きのラ
ジアル方向のフランジをもつラジアル軸受。
付図21
参照
flanged (rolling)
bearing
01.02.07 トラックローラ
(軸受)
軌道(例えば,カムの軌道)を転がるローラとして用
いる厚い断面の外輪をもつラジアル軸受。
付図22,
23参照
track roller (rolling
bearing)
01.02.08 ヨーク形トラッ
クローラ(軸
受)
ヨークに取り付けるトラックローラ軸受。
付図22
参照
yoke type track roller
(rolling bearing)
01.02.09 スタッド形トラ
ックローラ(軸
受)
片持ちで取り付けるために,内輪部材を軸の形で片方
に伸ばしたトラックローラ軸受。
付図23
参照
stud type track roller
(rolling bearing)
01.02.10 万能組合せ用軸
受
1個以上の同じ軸受と一緒に用いるとき,一対取付け
又は多数取付けで,あらかじめ定められた特性が得ら
れる,任意に選んだラジアル軸受。
−
universal matching
(rolling) bearing
01.02.51* 円筒穴軸受
軸受内径面が円筒穴であるラジアル軸受。
−
cylindrical bore
(rolling) bearing
01.02.52* 円筒外径面軸受 軸受外径面が円筒面であるラジアル軸受。
−
cylindrical outside
surface (rolling)
bearing
01.02.53* 球状外径面軸受 軸受外径面が球面であるラジアル軸受。
付図155
参照
spherical outside
surface (rolling)
bearing
01.02.54* 輪溝付き軸受
(わみぞつきじ
くうけ)
輪溝が付いた軸受。
付図156
参照
(rolling) bearing with
locating snap ring
groove
01.02.55* 止め輪付き軸受 位置決め止め輪が付いた軸受。
付図157
参照
(rolling) bearing with
locating snap ring
01.02.56* アダプタ付き軸
受
アダプタが付いた軸受。
付図158
参照
(rolling) bearing with
adapter assembly
01.02.57* 調心輪付き軸受
(ちょうしんり
んつきじくう
け)
調心輪が付いたラジアル軸受。
付図159
参照
radial (rolling) bearing
with aligning
housing ring
01.03 スラスト軸受
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.03.01 スラスト軸受
45°を超え90°以下の呼び接触角をもち,主としてア
キシアル荷重を支える軸受。
参考 スラスト軸受を構成する主な部品は,軸軌
道盤,ハウジング軌道盤及び保持器付き又
は保持器なしの転動体である。
付図24〜
31参照
thrust (rolling) bearing
01.03.02 アキシアルコン
タクト軸受
90°の呼び接触角をもつスラスト軸受。
付図24〜26,
28,30参照
axial contact (rolling)
bearing
01.03.03 スラストアンギ
ュラコンタク
ト軸受
45°を超え90°未満の呼び接触角をもつスラスト軸
受。
付図27,29,
31
参照
angular contact thrust
(rolling) bearing
01.03.04 単式スラスト軸
受
一方向だけのアキシアル荷重を支えるスラスト軸受。 付図24,
26,28〜31
参照
single-direction thrust
(rolling) bearing
01.03.05 複式スラスト軸
両方向のアキシアル荷重を支えるスラスト軸受。
付図25,
double-direction thrust
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
受
27参照
(rolling) bearing
01.03.06 (複列)複式スラ
スト軸受
2列の転動体をもち,それぞれが一方向のアキシアル
荷重を支える複式スラスト軸受。
付図25
参照
double row
double-direction
thrust (rolling)
bearing
01.03.51* 平面座スラスト
軸受
ハウジング軌道盤の背面が平面であるスラスト軸受。 付図160,161
参照
thrust (rolling) bearing
with flat back face
(s)
01.03.52* 調心座スラスト
軸受
ハウジング軌道盤の背面が球状面であるスラスト軸
受。
付図162,163
参照
thrust (rolling) bearing
with spherical back
face (s)
01.03.53* 調心座金付きス
ラスト軸受
ハウジング軌道盤の背面が球状面であり,調心座金が
付いた軸受。
付図164
参照
thrust (rolling) bearing
with aligning seat
washer (s)
01.04 リニア軸受
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.04.01 リニア軸受
転がり方向に両軌道間で相対直線運動をする軸受。 付図32,
33参照
linear (motion)
(rolling) bearing
01.04.02 玉[ころ]循環リ
ニア軸受
玉[ころ]が循環する方式のリニア軸受。
付図33
参照
recirculating ball
[roller] linear
bearing
01.05 玉軸受
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.05.01 玉軸受
(たまじくうけ)
転動体として玉を用いた軸受。
付図1〜10,
24〜27,33
参照
ball bearing
01.05.02 ラジアル玉軸受 転動体として玉を用いたラジアル軸受。
付図1〜10
参照
radial ball bearing
01.05.03 溝玉軸受
(みぞたまじく
うけ)
両軌道溝が,通常,玉の直径の半分よりわずかに大き
な半径の円弧の横断面になっているラジアル玉軸受。
付図1〜6,
8〜10参照
groove ball bearing
01.05.04 深溝玉軸受
(ふかみぞたま
じくうけ)
内輪・外輪共に,横断面において,玉の円周の約31に
相当し,かつ,途切れのない軌道溝をもっているラジ
アル玉軸受。
付図1〜3,8
参照
deep groove ball
bearing
01.05.05 入れ溝付き(玉)
軸受
深溝玉軸受よりも多くの玉を挿入するため,それぞれ
の軌道輪の一方の肩に入れ溝をもっている溝玉軸受。
付図5参照 filling slot (ball)
bearing
01.05.06 カウンタボア玉
軸受
外輪の一方の(溝の)肩の高さを全部又は部分的に取
り除いた溝玉軸受。
付図6参照 counterbored ball
bearing
01.05.07 マグネト(玉)軸
受
外輪の一方の(溝の)肩を全部取り除いて分離形外輪
としたラジアルコンタクト溝玉軸受。
付図6参照 magneto (ball) bearing
01.05.08 3点接触(玉)軸
受
純ラジアル荷重の下で,負荷された玉が一方の軌道と
は2点で接触し,他の軌道とは1点で接触する単列ラ
ジアル玉軸受。
備考 純アキシアル荷重の下では,玉は各軌道と
1点だけで接触する。
付図9参照 three point contact
(ball) bearing
01.05.09 4点接触(玉)軸純ラジアル荷重の下で,負荷された玉が両軌道とも2付図10,27four point contact
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
受
点で接触する単列アンギュラコンタクト玉軸受。
備考 純アキシアル荷重の下では,玉は各軌道と
1点だけで接触する。
参照
(ball) bearing
01.05.10 スラスト玉軸受 転動体として玉を用いたスラスト軸受。
付図24〜27
参照
thrust ball bearing
01.05.11 スラスト4点接触
(玉)軸受
45°より大きい呼び接触角をもっている4点接触(玉)
軸受。
付図27
参照
single row
double-direction
thrust ball bearing
01.05.12 複列単式スラス
ト玉軸受
同じ方向の荷重を支える同心の2列の玉をもっている
単式スラスト軸受。
付図26
参照
double row
single-direction
thrust ball bearing
01.05.51* アンギュラ玉軸
受
転動体として玉を用いたアンギュラコンタクトラジ
アル軸受。
参考 通常,単列非分離形のカウンタボア玉軸受
をいうことが多い。
付図165
参照
angular contact ball
bearing
01.05.52* 合せ内輪[外輪]
アンギュラ玉
軸受
内輪[外輪]の軌道がラジアル平面で二つに分離して
いる単列アンギュラコンタクト玉軸受。
付図166,
167参照
single row angular
contact ball bearing
with two-piece
inner ring [outer
ring]
01.05.53* 複列内向き[外向
き]アンギュラ
玉軸受
転動体荷重の作用線の交点が,玉セットのピッチ円の
内側[外側]にある複列アンギュラコンタクト玉軸受。
付図168,
169参照
double row angular
contact ball bearing
with vertex of
contact angles
inside [outside] of
bearing
01.05.54* 自動調心玉軸受 転動体として玉を用いた自動調心軸受。
参考 通常,自動調心できるラジアル玉軸受の中
で,外輪に球面軌道をもつ複列の玉軸受を
いうことが多い。
付図170
参照
self-aligning ball
bearing
01.05.55* マキシマム形玉
軸受
できるだけ多くの玉を組み込んだ保持器をもつ,入れ
溝付き玉軸受。
−
maximum type ball
bearing
01.05.56* ピボット玉軸受 外輪及び数個の玉からなり,回転軸の先端の円すい部
を支える玉軸受。
付図171
参照
pivot ball bearing
01.05.57* スラストアンギ
ュラ玉軸受
転動体として玉を用いたスラストアンギュラコンタ
クト軸受。
−
angular contact thrust
ball bearing
01.05.58* (軸受)ユニット
用玉軸受
軸受ユニット用として造られた玉軸受。
付図8,
155参照
ball bearing for rolling
bearing unit
9
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
01.06 ころ軸受
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.06.01 ころ軸受
転動体としてころを用いた軸受。
付図11〜23,
28〜32
参照
roller bearing
01.06.02 ラジアルころ軸
受
転動体としてころを用いたラジアル軸受。
付図11〜23
参照
radial roller bearing
01.06.03 円筒ころ軸受
転動体として円筒ころを用いたラジアル軸受。
付図11,
17〜19
参照
cylindrical roller
(radial) bearing
01.06.04 円すいころ軸受 転動体として円すいころを用いたラジアル軸受。
付図12,
20,21
参照
tapered roller (radial)
bearing
01.06.05 針状ころ軸受
転動体として針状ころを用いたラジアル軸受。
付図13,14,
22,23
参照
needle roller (radial)
bearing
01.06.06 シェル形針状こ
ろ軸受
プレス加工した薄い鋼板製外輪(シェル形外輪)をも
つ針状ころ軸受。
参考1. 外輪は,一方の端面を閉じてもよく,両
端面を開放した状態でもよい。
2. 内輪なしで用いることが多い。
3. ドローンカップ針状ころ軸受ともいう。
付図14
参照
drawn cup needle
roller bearing
01.06.07 凸面ころ軸受
転動体として凸面ころを用いたラジアル軸受。
付図16
参照
convex roller (radial)
bearing
01.06.08 凹面ころ軸受
転動体として凹面ころを用いたラジアル軸受。
付図15
参照
concave roller (radial)
bearing
01.06.09 球面軌道ころ軸
受
転動体として凸面ころ又は凹面ころを用いた自動調
心ラジアル軸受。
参考 凸面ころの場合には外輪が球面軌道をも
ち、凹面ころの場合には内輪が球面軌道を
もつ。
付図15,
16参照
spherical (radial)
roller bearing
01.06.10 交差ころ軸受
隣り合うころを交差させて配置した1列のころをもつ
アンギュラコンタクト軸受。
備考 一方向のアキシアル荷重は,ころセットの
半数(一つおきのころ)によって支持され,
反対方向のアキシアル荷重は,ころセット
の他の半数によって支持される。
付図17
参照
crossed roller bearing
01.06.11 スラストころ軸
受
転動体としてころを用いたスラスト軸受。
付図28〜31
参照
thrust roller bearing
01.06.12 スラスト円筒こ
ろ軸受
転動体として円筒ころを用いたスラスト軸受。
付図28
参照
cylindrical roller
thrust bearing
01.06.13 スラスト円すい
ころ軸受
転動体として円すいころを用いたスラスト軸受。
付図29
参照
tapered roller thrust
bearing
01.06.14 スラスト針状こ
ろ軸受
転動体として針状ころを用いたスラスト軸受。
付図30
参照
needle roller thrust
bearing
01.06.15 スラスト球面軌
道ころ軸受
転動体として凸面ころ又は凹面ころを用いたスラス
ト自動調心軸受。
参考 凸面ころの場合にはハウジング軌道盤が球
面軌道をもち,凹面ころの場合には軸軌道
盤が球面軌道をもつ。
付図31
参照
spherical thrust roller
bearing
10
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
01.06.51* 自動調心ころ軸
受
転動体として凸面ころを用いた自動調心軸受。
参考1. 通常,自動調心できるラジアルころ軸受
の中で,外輪に球面軌道をもつ複列のこ
ろ軸受をいうことが多い。
2. 球面ころ軸受ともいう。
付図172,
173参照
self-aligning roller
bearing
01.06.52* 棒状ころ軸受
転動体として棒状ころを用いたラジアル軸受。
付図174
参照
long cylindrical roller
bearing
01.06.53* ソリッド形針状
ころ軸受
削り加工で造った軌道輪をもつ針状ころ軸受。
付図175
参照
machined ring needle
roller bearing
01.06.54* 複列内向き[外向
き]円すいころ
軸受
1個の複列内輪[複列外輪]と2個の外輪[内輪]と
をもつ複列円すいころ軸受。
付図176,
177参照
double row tapered
roller bearing with
vertex of contact
angles inside
[out-side] of
bearing
01.06.55* スラスト自動調
心ころ軸受
転動体としてころを用いたスラスト自動調心軸受。
参考1. 通常,自動調心できるスラストころ軸受
の中で,ハウジング軌道盤に球面軌道を
もつ単列のころ軸受をいうことが多い。
2. スラスト球面ころ軸受ともいう。
付図178
参照
self-aligning thrust
roller bearing
02 軸受部品
02.01 軸受部品一般
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.01.01 軸受部品
軸受を構成する個々の部品。
備考 附属品(例えば,アダプタ,取外しスリー
ブなど)を除く。
−
(rolling) bearing parts
02.01.02 軌動輪
(きどうりん)
1列又はそれ以上の軌道をもつラジアル軸受の環状の
部品。
付図34,
35参照
(rolling) bearing ring
02.01.03 軌道盤
1列又はそれ以上の軌道をもつスラスト軸受の環状の
部品。
参考 (スラスト軸受の)軌道輪ともいう。
付図36
参照
(rolling) bearing
washer
02.01.04 分際形軌道輪[軌
道盤]
軸受から自由に分離できる軌道輪[軌道盤]。
付図36,40,
41
参照
separable bearing ring
[bearing washer]
02.01.05 互換性軌道輪[軌
道盤]
分離形軌動輪[軌道盤]で同様の一群の他の軌道輪[軌
道盤]と交換しても,その軸受としての機能を損なわ
ないもの。
付図35
参照
interchangeable
bearing ring
[bearing washer]
02.01.06 1か所割り軌道輪 製作時の組立てを容易にするために,軌道を横切る割
れ目を1か所だけに付けた軌道輪。
付図37
参照
single-split bearing
ring
02.01.07 二つ割り軌動輪 製作時の組立て及び/又は取付けを容易にするため
に,軌道を横切って2か所で割った軌道輪。
参考 2か所の割れ目は,通常互いに半径方向で
向かい合っている。
付図38
参照
double-split bearing
ring
02.01.08 合せ軌動輪[軌道
盤]
中心軸に垂直な平面で,二つの環状部品に分割した軌
道輪[軌道盤]。
備考 それぞれの環状部品は,少なくとも軌道の
部分を構成している。
付図39
参照
two-piece bearing ring
[bearing washer]
11
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.01.09 つば輪
(つばわ)
外側部分又は内側部分が,円筒ころ軸受の内輪のつば
又は外輪のつばの働きをする,基本的には平らな分離
形の輪。
付図40
参照
loose rib
02.01.10 L形つば輪
つば輪の外側部分が,円筒ころ軸受の内輪のつばの働
きをする,L形断面の分離形の輪。
付図41
参照
(separate) thrust collar
02.01.11 案内輪
(あんないりん)
複列又は多列ころ軸受のころの列を分け,ころを案内
するために用いる輪。
参考 浮き案内輪ともいう。
付図42
参照
guide ring
02.01.12 (位置決め)止め
輪
ハウジング内又は軸上に軸受をアキシアル方向に位
置決めするため,輪溝に用いる1か所割りの一定断面
の輪。
付図34
参照
locating snap ring
02.01.13 保持止め輪
ころ又は(転勤体付き)保持器を軸受内に保持するつ
ばの働きをさせるため,輪溝に用いる1か所割りの一
定断面の輪。
−
retaining snap ring
02.01.14 (軌道輪[軌道
盤])間座
(きどうりん[き
どうばん]かん
ざ)
2個の軌道輪[軌道盤]又は合せ軌道輪[軌道盤]の
間に,所定のアキシアル距離を保つために用いる環状
部品。
付図43,56
参照
(ring [washer]) spacer
02.01.15 (軸受)シール 潤滑剤の漏れ又は異物の侵入を防ぐための,1個又は
数個の部品から構成された環状の装置。
備考 一方の軌道輪[軌道盤]に取り付けられ,
他方の軌道輪[軌道盤]の方に伸びて,接
触するかラビリンス状の狭いすきまを形成
する。
付図44
参照
(bearing) seal
02.01.16 (軸受)シールド 通常,金属板をプレス加工した環状の保護装置。
備考 一方の軌道輪[軌道盤]に取り付けられ,
他方の軌道輪[軌道盤]の方に伸び,その
間を覆うが接触しない。
付図45
参照
(bearing) shield
02.01.17 フリンガ
異物の侵入に対する軸受の保護を遠心作用によって
補足するため,内輪又は軸軌道盤に取り付けた構成部
品。
参考 スリンガ (slinger) ともいう。
付図46
参照
flinger
02.01.18 転動体
両軌道の間を転がる玉又はころ。
付図34〜36,
47,62〜69
参照
rolling element
02.01.19 (軸受)保持器 全数又は数個の転動体を部分的に囲み,それらと共に
動く軸受部品。
参考 その目的は,軸受内で転動体間の間隔を保
ち,一般に,それらを案内し及び/又は保
持することである。
付図34〜36,
70〜76参照
(rolling bearing) cage
02.01.20 (転動体)セパレ
ータ
隣り合う転動体の間にあって,それらと共に動く軸受
部品。
参考 その主な目的は,転動体間の間隔を保つこ
とである。
付図47
参照
(rolling element)
separator
02.01.51* ラビリンスシー
ル
狭い通路を設けて密封を行うシール。
−
labyrinth seal
12
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
02.02 軸受部品の部分
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.02.01 軌道
転動体が転がる走路で,軸受の荷重支持部分の表面。
参考 軌道面 (raceway surface) ともいう。
付図48〜50
参照
raceway
02.02.02 非クラウニング
軌道
転がり方向に垂直な平面において,軌道の母線が直線
である軌道。
付図49
参照
straight raceway
02.02.03 クラウニング軌
道
基本的には円筒状又は円すい状の軌道であるが,ころ
と軌道との接触の端部における応力集中を防ぐため,
転がり方向に垂直な平面において,連続したわずかな
凸の曲線をもっている軌道。
−
crowned raceway
02.02.04 球面軌道
球の表面の一部の形状をもつ軌道。
付図52
参照
spherical raceway
02.02.05 軌道溝
一般に,溝の横断面の形状が玉の直径の半分よりわず
かに大きい半径の円弧をなしている,玉軸受の軌道。
付図48,
60参照
raceway groove
02.02.06 (溝の)肩
軌道溝のわきの部分。
付図48
参照
(groove) shoulder
02.02.07 つば
軌道の表面から突き出た,転がり方向に平行な狭い部
分。
備考 一般には,軸受内で転動体を支え及び/又
は保持することを目的としている。
付図49,
50参照
rib
02.02.08 保持器案内面
保持器をラジアル方向に案内するための,軌道輪又は
軌道盤の円筒面。
付図49,
50参照
cage riding land
02.02.09 入れ溝
転動体を挿入することができるように,軌道輪又は軌
道盤のつば又は(溝の)肩に設けた溝。
付図51
参照
filling slot
02.02.10 側面
軌道輪[軌道盤]などの中心軸に垂直な表面。
付図48〜52
参照
face (of a ring [a
washer] [--])
02.02.11 軸受内径面
軸受の内輪又は軸軌道盤の内径面。
付図49〜51,
60
参照
bearing bore
02.02.12 円筒穴
内径面の母線が軸受中心軸又は軸受部品の中心軸と
基本的には平行な直線である,軸受内径面又は軸受部
品の内径面。
付図49,
51
参照
cylindrical bore
02.02.13 テーパ穴
内径面の母線が軸受中心軸又は軸受部品の中心軸と
基本的には交差する直線である,軸受内径面又は軸受
部品の内径面。
付図50
参照
tapered bore
02.02.14 軸受外径面
軸受の外輪又はハウジング軌道盤の外径面。
付図48,51,
52,60
参照
bearing outside
surface
02.02.15 軌道輪[軌道盤]
の面取り
軌道輪[軌道盤]の内径面又は外径面と,両側面の一
方とをつなぐ面。
付図48,49,
52
参照
ring [washer] chamfer
02.02.16 研削逃げ
研削を容易にするための,軌道輪又は軌道盤のつば又
はフランジの根元の溝又は細長いくぼみ。
付図49,50
参照
grinding undercut
02.02.17 シール(接触)面 シールを滑り接触させる表面。
付図44
参照
sealing (contact)
surface
02.02.18 シール[シール
ド]溝
シール[シールド]を保持するための溝。
付図44,45
参照
seal [shield] groove
02.02.19 輪溝
(わみぞ)
(位置決め)止め輪又は保持止め輪をはめる溝。
付図48
参照
snap ring groove
02.02.20 油溝
潤滑剤を送るため軸受部品に付けた溝。
付図42,
43参照
lubrication groove
13
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.02.21 油穴
転動体へ潤滑剤を送るため軸受部品に付けた穴。
付図42,
43参照
lubrication hole
02.03 軌道輪
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.03.01 (軸受)内輪
(じくうけない
りん)
外面に軌道をもつ軌道輪。
付図34,
49参照
(bearing) inner ring
02.03.02 (軸受)外輪
(じくうけがい
りん)
内面に軌道をもつ軌道輪。
付図34,
48参照
(bearing) outer ring
02.03.03 (軸受)コーン 円すいころ軸受の内輪。
参考 内輪ともいう。
付図35,54,
56参照
(bearing) cone
02.03.04 (軸受)カップ 円すいころ軸受の外輪。
参考 外輪ともいう。
付図35,
54参照
(bearing) cup
02.03.05 ダブルコーン
二つの軌道をもっているコーン。
参考 複列内輪ともいう。
付図43
参照
double cone
02.03.06 ダブルカップ
二つの軌道をもっているカップ。
参考 複列外輪ともいう。
付図56
参照
double cup
02.03.07 広幅内輪
内輪内径面内での軸の案内をよくするため及び/又
は固定装置の取付けを可能にするため,及び/又は密
封装置の余地を設けるために,片側又は両側に幅を広
げた内輪。
付図46
参照
extended inner ring
02.03.08 肩おとし内輪
(溝の)肩の一方を全部又は部分的に取り除いた,溝
玉軸受の内輪。
付図53
参照
stepped inner ring
02.03.09 肩おとし外輪
(溝の)肩の一方を全部又は部分的に取り除いた,溝
玉軸受の外輪。
参考 カウンタボア外輪ともいう。
付図53
参照
counterbored outer
ring
02.03.10 シェル形外輪
金属の薄板を絞って一端を閉じた形にした外輪(一端
密閉シェル形外輪)又は両端を開放した形にした外
輪。
参考1. 通常,シェル形針状ころ軸受の外輪をい
う。
2. ドローンカップともいう。
付図57
参照
(bearing) drawn cup
02.03.11 フランジ付き外
輪
フランジ(外輪フランジ)の付いた外輪。
付図55
参照
flanged outer ring
02.03.12 調心外輪
外輪の中心軸とハウジングの中心軸との間の角ミス
アラインメントに適応するため,球状外径面をもつ軸
受外輪。
参考 調心座外輪ともいう。
付図58
参照
aligning outer ring
02.03.13 調心輪
調心外輪の球状外径面に合う球状の内面をもち,調心
外輪とハウジング穴との間に用いる輪。
付図58
参照
aligning housing ring
02.03.14 球状外径面
球の表面の一部の形状をもつ外径面。例えば,軸受外
輪の外径面。
付図46,
58参照
spherical outside
surface
02.03.15 (軌道輪の)背面 アキシアル荷重を支持する軌道輪の側面。
付図53,
54参照
back face (of a
bearing ring)
02.03.16 (軌道輪の)正面 アキシアル荷重を支持しない軌道輪の側面。
付図53,54
参照
front face (of a
bearing ring)
14
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.03.17 外輪フランジ
ハウジング内に軸受をアキシアル方向に位置決めす
るためと,アキシアル荷重を支持するための軸受外輪
の外側のフランジ。
付図55
参照
outer ring flange
02.03.18 (外輪)フランジ
背面
アキシアル荷重を支持する,外輪フランジの側面。 付図55
参照
(outer ring) flange
back face
02.03.19 大つば
(おおつば)
コーンの軌道の背面側にあって,ころを案内し,(こ
ろ)大端面の推力を支持するつば。
付図54
参照
cone back face rib
02.03.20 小つば
(こつば)
コーンの軌道の正面側にあって,ころを保持するつ
ば。
参考 カップ正面つばをもつ軸受の場合には,こ
ろ小端面の推力を支持するようになってい
る。
付図54,
59参照
cone front face rib
02.03.21 カップ正面つば カップの軌道の正面側に設けて,ころを案内させ,
(ころ)大端面の推力を支持させるつば。
付図59
参照
cup front face rib
02.03.22 中つば
二つの軌道をもつ軌道輪(例えば,ダブルコーン)の
中央の一体つば。
付図50
参照
centre rib
02.03.23 内輪背面[正面]
の面取り
内輪の背面[正面]と内径面とをつなぐ面。
付図53,
56参照
inner ring back face
[front face] chamfer
02.03.24 外輪背面[正面]
の面取り
外輪の背面[正面]と外径面とをつなぐ面。
付図53,
56参照
outer ring back face
[front face] chamfer
02.03.51* 複列内輪[外輪] 二つの軌道をもつ1個の内輪[外輪]。
付図179,
180参照
double row inner ring
[outer ring]
02.03.52* つば付き内輪
[外輪]
案内つばをもった内輪[外輪]。
付図181
参照
inner ring [outer ring]
with rib (s)
02.04 軌道盤
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.04.01 軸軌道盤
軸に取り付ける軌道盤。
参考 内輪ともいう。
付図36,
60参照
shaft washer
02.04.02 ハウジング軌道
盤
ハウジングに取り付ける軌道盤。
参考 外輪ともいう。
付図36,52,
60
参照
housing washer
02.04.03 中央軌道盤
複列複式スラスト軸受の2列の転動体の間に用いる,
両側面に軌道をもっている軌道盤。
参考 中央輪ともいう。
付図61
参照
central washer
02.04.04 調心ハウジング
軌道盤
ハウジング軌道盤の中心軸とハウジングの中心軸と
の間の角ミスアラインメントに適応するため,球状背
面をもっているハウジング軌道盤。
参考 調心座外輪ともいう。
付図61
参照
aligning housing
washer
02.04.05 調心座金
(ちょうしんざ
がね)
調心ハウジング軌道盤とハウジングの推力支持面と
の間に用いる座金。
参考 一方の側面が,調心ハウジング軌道盤の球
状背面に合う凹形球面になっている。
付図61
参照
aligning seat washer
02.04.06 球状背面
背面又は環状帯の背面が球形状の凸面であるハウジ
ング軌道盤の背面。
付図61
参照
spherical back face
02.04.07 軸軌道盤[ハウジ
ング軌道盤]背
面
通常,軌道がある側面の反対側で,アキシアル荷重を
支持する軸軌道盤[ハウジング軌道盤]の側面。
付図52,
60参照
shaft washer
[housing washer]
back face
15
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.04.08 軸軌道盤背面の
面取り
軸軌道盤背面と内径面とをつなぐ面。
付図60
参照
shaft washer back face
chamfer
02.04.09 ハウジング軌道
盤背面の面取
り
ハウジング軌道盤背面と外径面とをつなぐ面。
付図52,
60参照
housing washer back
face chamfer
02.05 転動体
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.05.01 玉
球状の転動体。
−
ball
02.05.02 ころ
対称軸をもち,かつ,その軸に垂直などの平面におい
ても横断面が円形である転動体。
付図62〜
69参照
roller
02.05.03 玉[ころ]コンプ
リメント
1個の軸受内のすべての玉[ころ]。
−
ball [roller]
complement
02.05.04 玉[ころ]セット 軸受の1列内の玉[ころ]。
−
ball [roller] set
02.05.05 円筒ころ
外径面の母線が,基本的には直線であって,ころの中
心軸と平行であるころ。
付図62,
68参照
cylindrical roller
02.05.06 針状ころ
直径に対する長さの比が大きく,直径が小さい円筒こ
ろ。
参考 直径が通常5mmを超えず,長さがその3〜
10倍であることが一般的である。
付図63
参照
needle roller
02.05.07 円すいころ
外径面の母線が,基本的には直線であって,ころの中
心軸と交わるころ。
参考 一般的な形状は,円すい台である。
付図64
参照
tapered roller
02.05.08 凸面ころ
ころの中心軸を含む平面において,外径面が凸の曲率
をもっているころ。
参考 球面ころともいう。
付図66,67
参照
convex roller
02.05.09 凹面ころ
ころの中心軸を含む平面において,外径面が凹の曲率
をもっているころ。
付図65
参照
concave roller
02.05.10 対称凸面ころ
ころの中央を通り,ころの中心軸に垂直な平面に関し
て,外径面が対称である凸面ころ。
付図66
参照
convex symmetrical
roller
02.05.11 非対称凸面ころ ころの中央を通り,ころの中心軸に垂直な平面に関し
て,ころの外径面が非対称である凸面ころ。
付図67
参照
convex asymmetrical
roller
02.05.12 クラウニングこ
ろ
基本的には円筒ころ又は円すいころであるが,ころと
両軌道との接触部の両端部における応力集中を防ぐ
ために,ころの外径面がころの中心軸を含む平面にお
いて,連続したわずかな凸の曲率をもっているころ。
付図182
参照
crowned roller
02.05.13 リリーフエンド
ころ
ころと両軌道との接触部の両端部における応力集中
を防ぐために,ころの外径面の両端部の直径をわずか
に修正したころ。
付図68
参照
relieved end roller
02.05.14 たわみころ
帯鋼をらせん状に巻いて造ったころ。
付図69
参照
spiral wound roller
02.05.15 (ころ)端面
ころの中心軸に基本的には垂直なころの端の表面。
付図62
参照
roller end face
02.05.16 (ころ)大端面 円すいころ又は非対称凸面ころの大径側の側面。
付図64,
67参照
roller large end face
02.05.17 (ころ)小端面 円すいころ又は非対称凸面ころの小径側の側面。
付図64,
67参照
roller small end face
02.05.18 (ころ)端面の逃
げ
(ころ)端面の中心付近のへこみ,くぼみ又は研削逃
げ。
付図64
参照
roller recess
16
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.05.19 ころの面取り
ころの外径面ところ端面とをつなぐ面。
付図62,64,
67
参照
roller chamfer
02.05.51* 鋼球
鋼で造った玉。
−
steel ball
02.05.52* 棒状ころ
直径に対する長さの比が大きく,直径が比較的大きい
円筒ころ。
参考 通常,直径が5mmを超え15mm以下で,長
さが直径の3〜10倍であるころをいう。
−
long cylindrical roller
02.05.53* (転動体の)転動
面
軌道と転がり接触する転動体の表面。
付図182
参照
rolling contact surface
(of rolling element)
02.06 保持器
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
02.06.01 波形保持器
(なみがたほじ
き)
1個又は2個の波形の環状部品からなる保持器。
付図70
参照
ribbon cage
02.06.02 冠形保持器
(かんむりがた
ほじき)
弾性変形によって,転動体と保持器とを組み合わせる
ことができる形のつのをもった保持器。
付図71
参照
snap cage
02.06.03 かご形保持器
転動体を囲むポケットをもっている一体形保持器。 付図72
参照
window type cage
02.06.04 つの形保持器
つの付きの一体形保持器。
付図73
参照
prong type cage
02.06.05 ピン形保持器
2個の保持器部品を結合するピンを用いた合せ保持
器。
付図74
参照
pin type cage
02.06.06 合せ保持器
一般に,リベット,ピン又はステーによって結合され
る二つの環状部品からなる保持器。
付図70,75,
76参照
two-plece cage
02.06.07 二つ割り保持器 組立てを容易にするために,2か所で分割した保持器。
参考 通常,その2か所の割れ目は,半径方向に
向かい合っている。
−
double-split cage
02.06.08 (保持器の)ポケ
ット
1個又はそれ以上の転動体を収める保持器の開口又は
空所。
付図70〜73,
75,76参照
cage pocket
02.06.09 (保持器の)柱 隣接するポケットを分離する保持器の部分。
付図72,
75参照
cage bar
02.06.10 (保持器の)つの 保持器の環状体又は合せ保持器の片方から突き出て
いる,片持ちの柱。
付図71,
73参照
cage prong
02.06.11 (保持器の)ピン 基本的には円筒形であるステーであって,ころのアキ
シアル方向の穴を通すことができるピン。
付図74
参照
cage pin
02.06.12 (保持器の)ステ
ー
合せ保持器の二つの環状部品を結合し,かつ,それら
を互いに所定の距離に保つために用いる部品。
付図76
参照
cage stay
02.06.13 軌道輪[軌道盤]
案内保持器
軌道輪[軌道盤]の保持器案内面によって,ラジアル
方向に案内される(心出しされる)保持器。
−
land riding cage
02.06.51* もみ抜き保持器 削り加工で造った保持器。
−
machined cage
02.06.52* 打抜き保持器
プレス加工で造った保持器。
参考 プレス保持器ともいう。
−
pressed cage
02.06.53* 成形保持器
射出成形,ダイカスト,燒結などで成形した保持器。 付図184
参照
moulded cage
02.06.54* (保持器の)リベ
ット
二つの保持器部品を接合するためのリベット。
−
cage rivet
17
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03 軸受配列及びサブユニット
03.01 軸受配列
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
03.01.01 一対取付け
(いっついとり
つけ)
一組として機能するように,同じ軸に並べて取り付け
る2個の軸受の配列。
備考 軸受は,背面配列,正面配列又は並列配列
で取り付けられる。
付図77〜79
参照
paired mounting
03.01.02 多数取付け
一組として機能するように,同じ軸に並べて取り付け
る3個又はそれ以上の軸受の配列。
付図80
参照
stack mounting
03.01.03 背面配列
外輪の背面を近接させ,並べて取り付ける2個の軸受
の配列。
付図77
参照
back-to-back
arrangement
03.01.04 正面配列
外輪の正面を近接させ,並べて取り付ける2個の軸受
の配列。
付図78
参照
face-to-face
arrangement
03.01.05 並列配列
一つの軸受の外輪の背面を,次の軸受の外輪の正面に
近接させ,並べて取り付ける2個又はそれ以上の軸受
の配列。
付図79
参照
tandem arrangement
03.01.06 一対組合せ
定められた方法で取り付けたとき,所定の特性(通常,
予圧又はすきま)をもつように選択又は製作した2個
の軸受の組合せ。
−
matched pair
03.01.07 多数組合せ
定められた方法で取り付けたとき,所定の特性(通常,
予圧又はすきま)をもつように選択又は製作した3個
又はそれ以上の軸受の組合せ。
−
matched stack
03.02 サブユニット
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
03.02.01 サブユニット
軸受から自由に分離できる,転動体が付いた軌道輪
[軌道盤],転動体が付かない軌道輪[軌道盤],保持
器及び転動体が付いた軌道輪[軌道盤]又は保持器付
き転動体。
付図81
〜92参照
sub-unit
03.02.02 互換性サブユニ
ット
軸受の機能を損なうことなく,同様の一群の中のほか
のサブユニットと置き換えることができるサブユニ
ット。
−
interchangeable
sub-unit
03.02.03 内輪アセンブリ 内輪,玉[ころ]及び保持器からなるサブユニット。
参考1. 玉[ころ]付き内輪ともいう。
2. 保持器が付かない場合もある。
付図81,
82参照
inner ring,
cage and ball [roller]
assembly
03.02.04 コーンアセンブ
リ
(軸受)コーン,円すいころ及び保持器からなるサブ
ユニット。
付図83
参照
cone assembly
03.02.05 外輪アセンブリ 外輪,玉[ころ]及び保持器からなるサブユニット。
参考1. 玉[ころ]付き外輪ともいう。
2. 保持器が付かない場合もある。
付図84,
85参照
outer ring,
cage and ball [roller]
assembly
03.02.06 内輪なし針状こ
ろ軸受
総転動体軸受の外輪と針状ころとからなるアセンブ
リ,又は針状ころと保持器が付いた外輪アセンブリ。
参考 必要に応じこの用語に,例えば“内輪なし
総ころシェル形針状ころ軸受”又は“内輪
なし保持器付きソリッド形針状ころ軸受”
という軸受についての追加記述を含めるこ
とができる。
付図86,
87参照
needle roller bearing
without inner ring
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03.03 保持器付き転動体
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
03.03.01 保持器付き転動
体
軸受の転動体と保持器とからなるサブユニット。
付図88
〜92参照
rolling element and
cage assembly
03.03.02 保持器付き玉[こ
ろ]
玉[ころ]軸受の転動体と保持器とからなるサブユニ
ット。
参考 そのアセンブリがラジアル軸受用かスラス
ト軸受用かを示す必要のないときに用い
る。
付図88
〜92参照
ball [roller] and cage
assembly
03.03.03 ラジアル[スラス
ト]保持器付き
玉
ラジアル[スラスト]玉軸受の保持器付き玉。
付図88,
89参照
ball and cage radial
[thrust] assembly
03.03.04 ラジアル[スラス
ト]保持器付き
ころ
ラジアル[スラスト]ころ軸受の保持器付きころ。
参考 必要に応じこの用語に,例えば“スラスト
保持器付き針状ころ”又は“ラジアル保持
器付き円筒ころ”というころの形式につい
ての記述を加えることができる。
付図90
〜92参照
roller and cage radial
[thrust] assembly
04 寸法
04.01 寸法方式及び系列
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.01.01 寸法方式
軸受の主要寸法を定める体系又は表。
−
dimension plan
04.01.02 軸受系列
寸法が漸次増大し,かつ,ほとんどの場合同じ接触角
をもち,主要寸法間にある関係をもつ特定の形式の軸
受のグループ。
−
bearing series
04.01.03 寸法系列
幅系列又は高さ系列と,直径系列との組合せ。円すい
ころ軸受では,それらの系列と角度系列との組合せ。
−
dimension series
04.01.04 直径系列
それぞれ標準の軸受内径に対して一つの軸受外径を
もっている軸受外径の段階的な系列。
参考 寸法方式の一部である。両直径間には,し
ばしば特定な関係がある。
−
diameter series
04.01.05 幅系列
それぞれの直径系列のそれぞれの軸受内径に対して
一つの軸受幅をもっている軸受幅の段階的な系列。
参考 ラジアル軸受に対する寸法方式の一部であ
る。
−
width series
04.01.06 高さ系列
それぞれの直径系列のそれぞれの軸受内径に対して
一つの軸受高さをもっている軸受高さの段階的な系
列。
参考 スラスト軸受に対する寸法方式の一部であ
る。
−
height series
04.01.07 角度系列
ある定められた範囲の接触角についての系列。
参考 円すいころ軸受に対する寸法方式の一部で
ある。
−
angle series
04.01.51* 呼び番号
軸受の形式,主要寸法及びその他の仕様を表す記号。
参考 基本番号と補助記号とからなる。
−
bearing designation
04.01.52 基本番号
軸受の形式と主要寸法とを表す記号。
参考 形式記号,寸法系列記号及び内径番号から
なり,数字又は数字とアルファベット文字
で示される。
−
basic number
19
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.01.53* 補助記号
基本番号に付け加えて,軸受の仕様を表す補助的な記
号。
参考 保持器記号,シール記号・シールド記号,
軌道輪形状記号,組合せ記号,内部すきま
記号,等級記号などがあり,アルファベッ
ト文字(数字を含むことがある。)で示され
る。
−
supplementary
number
04.01.54* 軸受系列記号
形式,寸法系列などの軸受系列を表す記号。
参考 形式記号と寸法系列記号とからなり,数字
又は数字とアルファベット文字で示され
る。
−
bearing type and
dimension series
symbol
04.01.55* 形式記号
軸受の形式を表す記号。
参考 数字又はアルファベット文字で示される。
−
bearing type symbol
04.01.56* 寸法系列記号
寸法系列を表す記号。
参考 幅系列記号又は高さ系列記号と直径記号と
の組合せで,通常,二けたの数字で示され
る。
−
dimension series
number
04.01.57* 直径系列記号
直径系列を表す記号。
参考 通常,一けたの数字で示される。
−
diameter series
number
04.01.58* 幅系列記号
幅系列を表す記号。
参考 通常,一けたの数字で示される。
−
width series number
04.01.59* 高さ系列記号
高さ系列を表す記号。
参考 通常,一けたの数字で示される。
−
height series number
04.01.60* 内径番号
呼び軸受内径の大きさを表す記号。
参考 通常,二けたの数字で示される。
−
bore diameter number
04.01.61* 接触角記号
アンギュラ玉軸受及び円すいころ軸受の呼び接触角
の系列を表す記号。
参考1. 通常,アルファベット文字で示される。
2. 角度系列記号 (04.01.62*) 参照。
−
contact angle symbol
04.01.62* 角度系列記号
円すいころ軸受の角度系列を表す記号。
参考 通常,一けたの数字で示される。
−
angle series number
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04.02 中心軸,平面,方向
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.02.01 軸受中心軸
軸受の回転の理論上の中心軸。
参考 ラジアル軸受では内輪の中心軸であり,ス
ラスト軸受では軸軌道盤の中心軸である。
−
bearing axis
04.02.02 内輪[軸軌道盤]
中心軸
基本的には円筒状又はテーパ状である内輪[軸軌道
盤]の内径面に内接する円筒又は円すいの中心軸。
−
inner ring [shaft
washer] axis
04.02.03 外輪[ハウジング
軌道盤]中心軸
(1) 外径面が基本的には円筒状である場合,外輪[ハ
ウジング軌道盤]の外径面に外接する円筒の中心
軸。
(2) 外径面が基本的には球状である場合,外輪の外径
面に外接する球の中心を通り,外輪の基準側面に
垂直な直線。
−
outer ring [housing
washer] axis
04.02.04 (軸受)コーン
[カップ]中心
軸
円すいころ軸受の内輪中心軸[外輪中心軸]。
−
(bearing) cone [cup]
axis
04.02.05 ラジアル平面
中心軸に垂直な平面。
参考 軌道輪又は軌道盤に対して,ラジアル平面
は,一般に,軌道輪の基準側面又は軌道盤
の背面に接する平面に平行であると考えて
よい。
−
radial plane
04.02.06 ラジアル方向
ラジアル平面内で中心軸を通る方向。
−
radial direction
04.02.07 アキシアル平面 中心軸を含む平面。
−
axial plane
04.02.08 アキシアル方向 中心軸に平行な方向。
参考 軌道輪又は軌道盤に対して,アキシアル方
向は,一般に,軌道輪の基準側面又は軌道
盤の背面に接する平面と垂直であると考え
てよい。
−
axial direction
04.02.09 ラジアル[アキシ
アル]距離
ラジアル[アキシアル]方向に測った距離。
−
radial [axial]
distance
04.02.10 接触角[呼び接触
角]
軸受中心軸に垂直な平面(ラジアル平面)と,軌道輪
又は軌道盤によって転動体へ伝えられる力の合力の
作用線[呼び作用線]とがなす角度。
参考 カップアングル (04.04.04) 参照。
付図93,
94参照
contact angle
[nominal contact
angle]
04.02.11 作用点
軌道輪又は軌道盤によって1列の転動体へ伝えられる
力の合力が,軸受中心軸と交わる点。
参考 接触角が90°未満で,すべての転動体に対
して等しい場合にだけ適用する。
付図93,94
参照
load centre
04.02.12 呼び接触点
軸受部品が正常な相対位置にあるとき,転動体が接触
すると考えられる軌道面上の点。
付図93,94
参照
nominal contact point
04.02.13 軌道輪[軌道盤]
の基準側面
軸受製造業者が基準面として指定した軌道輪[軌道
盤]の側面。
参考 この側面を測定の基準面とする。
−
reference face of a
ring [a washer]
04.03 主要寸法
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.03.01 主要寸法
軸受の輪郭を定める寸法。
備考 主なものは軸受の内径,外径,幅(又は高
さ)及び面取寸法である。
−
(bearing) boundary
dimension
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番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.03.02 軸受内径
(1) ラジアル軸受の内輪の内径。
(2) スラスト軸受の軸軌道盤の内径。
参考 呼び内径 (05.01.01),実測内径 (05.01.02)
及び平均内径 (05.01.05) 参照。
付図93,94,
96参照
bearing bore diameter
04.03.03 軸受外径
(1) ラジアル軸受の外輪の外径。
(2) スラスト軸受のハウジング軌道盤の外径。
参考 呼び外径 (05.01.01),実測外径 (05.01.02)
及び平均外径 (05.01.05) 参照。
付図93,94,
96参照
bearing outside
diameter
04.03.04 軸受幅
ラジアル軸受の幅を定める二つの軌道輪側面間のア
キシアル距離。
参考1. 単列円すいころ軸受では,カップ背面と
コーン背面間のアキシアル距離である。
組立幅 (04.03.51*) 参照。
2. 呼び軸受幅 (05.02.06) 及び実軸受幅
(05.02.07) 参照。
付図93,94
参照
bearing width
04.03.05 軸受高さ
スラスト軸受の高さを定める二つの軌道盤背面間の
アキシアル距離。
参考 呼び軸受高さ (05.02.06) 及び実軸受高さ
(05.02.09) 参照。
付図96
参照
bearing height
04.03.06 軌道輪[軌道盤]
の面取寸法
軌道輪[軌道盤]の面取りのラジアル方向又はアキシ
アル方向の寸法。
参考 ラジアル面取寸法 (04.03.07),アキシアル面
取寸法 (04.03.08),呼び面取寸法
(05.03.01),ラジアル実測面取寸法
(05.03.02) 及びアキシアル実測面取寸法
(05.03.03) 参照。
付図93
参照
ring [washer] chamfer
dimension
04.03.07 ラジアル面取寸
法
軌道輪又は軌道盤の仮想のかどから,軌道輪又は軌道
盤の側面と面取りとの交線までの距離。
参考 ラジアル実測面取寸法 (05.03.02) 参照。
付図93
参照
radial chamfer
dimension
04.03.08 アキシアル面取
寸法
軌道輪又は軌道盤の仮想のかどから,軌道輪又は軌道
盤の内径面又は外径面と面取りとの交線までの距離。
参考 アキシアル実測面取寸法 (05.03.03) 参照。
付図93
参照
axial chamfer
dimension
04.03.09 フランジ幅
フランジの両側面間のアキシアル距離。
付図95
参照
flange width
04.03.10 フランジ高さ
フランジのラジアル方向の寸法。
参考 外輪フランジの場合,フランジ外径面と外
輪外径面との間のラジアル距離である。
付図95
参照
flange height
04.03.11 輪溝径
(わみぞけい)
輪溝の円筒面(底)の直径。
付図97
参照
snap ring groove
diameter
04.03.12 輪溝幅
輪溝の両側面間のアキシアル距離。
付図97
参照
snap ring groove
width
04.03.13 輪溝深さ
輪溝の底と,その溝が機械加工されている円筒面との
間のラジアル距離。
付図97
参照
snap ring groove
depth
04.03.14 調心座半径
調心ハウジング軌道盤,調心座金,調心外輪又は調心
輪の球状面の曲率半径。
付図96
参照
aligning surface radius
04.03.15 調心座中心高さ スラスト軸受の調心ハウジング軌道盤の球状背面の
曲率中心と,そのハウジング軌道盤背面と対をなして
いる軸軌道盤背面との間のアキシアル距離。
付図96
参照
aligning surface centre
height
22
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.03.51* (軸受の)組立幅 単列ラジアル軸受の内輪の側面[コーンの背面]から
外輪の反対側の側面[カップの背面]までのアキシア
ル距離。
参考 軸受幅 (04.03.04) 参照。
付図187
参照
assembled bearing
width
04.03.52 内輪[外輪]の組
合せ幅
組合せ軸受,複列軸受又は多列軸受において,2個以
上の内輪(又はコーン)[外輪(又はカップ)]を組み
合わせたとき,最も離れた側面間のアキシアル距離。
参考 間座を含んでいてもよい。
−
overall width of inner
rings (cones) [outer
rings (cups)]
04.03.53* 差幅
単列ラジアル軸受の組立幅と外輪(又はカップ)幅又
は内輪(又はコーン)幅との差。
付図187
参照
stand out
04.04 サブユニット及び部品の寸法
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.04.01 軌道接触直径
軌道上の呼び接触点を通る円の直径。
参考 内輪[軸軌道盤]と外輪[ハウジング軌道
盤]の軌道接触直径とがある。
付図93,94
参照
raceway contact
diameter
04.04.02 軌道中央
軌道の両端間の中央の,軌道面上の点又は線。
−
middle of raceway
04.04.03 カップ小端径
(かっぷしょう
たんけい)
呼び接触点においてカップの軌道に接し,かつ内接す
る円すいと,カップ背面との交線の仮想円の直径。
付図95
参照
cup small inside
diameter
04.04.04 カップアングル 呼び接触点においてカップの軌道に接し,かつ,カッ
プ中心軸を含む平面内にある二つの直線がなす角度。
備考 正面つばのないカップでは,軸受の接触角
の2倍に等しい。
付図94
参照
cup angle
04.04.05 軌道輪幅
軌道輪の両側面間のアキシアル距離。
参考1. 呼び軌道輪幅 (05.02.01),実測軌道輪幅
(05.02.02),平均軌道輪幅 (05.02.05) 参
照。
2. 内輪[外輪]に対して,内輪幅[外輪幅]
という。
付図93,
94参照
ring width
04.04.06 軌道盤高さ
軌道盤の最も離れた二つの側面間のアキシアル距離。 付図96
参照
washer height
04.04.07 玉直径
玉の表面に接する平行な2平面間の距離。
参考 玉の呼び直径 (05.04.01),玉の実測直径
(05.04.02) 及び玉の平均直径 (05.04.03) 参
照。
−
ball diameter
04.04.08 ころ直径
ころの中心軸に垂直な平面(ラジアル平面)内にあり,
ころの表面に接する互いに平行な2直線間の距離。
参考1. 定格荷重の計算には,ころの中央のラジ
アル平面を適用する。
2. ころの呼び直径 (05.05.01),ころの実測直
径 (05.05.02),及びころの平面内平均直径
(05.05.03) 参照。
−
roller diameter
23
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.04.09 ころ長さ
ころの先端を含む二つのラジアル平面の間の距離。
参考1. 定格荷重の計算に適用するころ長さは,
接触が最も短い軌道と,ころとの間の理
論上の最大接触長さである。
2. ころ有効長さ (04.04.56*),ころの呼び長
さ (05.05.05) 及びころの実長さ
(05.05.06) 参照。
−
roller length
04.04.10 玉セットのピッ
チ径
軸受内の1列の玉の中心を含む円の直径。
付図97
参照
pitch diameter of ball
set
04.04.11 ころセットのピ
ッチ径
軸受内の1列のころの中央で,ころ中心軸と交わる円
の直径。
付図95,
98参照
pitch diameter of
roller set
04.04.12 (玉セットの)内
接円径[外接円
径]
軸受内の1列の玉に内接[外接]する円筒の直径。
付図97
参照
ball set bore diameter
[outside diameter]
04.04.13 (ころセットの)
内接円径[外接
円径]
ラジアルコンタクトころ軸受内の1列のころに内接
[外接]する円筒の直径。
−
roller set bore
diameter [outside
diameter]
04.04.14 玉コンプリメン
トの内接円径
[外接円径]
ラジアル玉軸受のすべての玉に内接[外接]する円筒
の直径。
−
ball complement bore
diameter [outside
diameter]
04.04.15 ころコンプリメ
ントの内接円
径[外接円径]
ラジアルコンタクトころ軸受のすべてのころに内接
[外接]する円筒の直径。
付図98
参照
roller complement
bore diameter
[outside diameter]
04.04.16 ラジアル保持器
付き玉[ころ]
の内接円径
ラジアル保持器付き玉[ころ]の理論上の玉[ころ]
コンプリメントの内接円径。
付図99
参照
bore diameter of a ball
[roller] and cage
radial assembly
04.04.17 ラジアル保持器
付き玉[ころ]
の外接円径
ラジアル保持器付き玉[ころ]の理論上の玉[ころ]
コンプリメントの外接円径。
付図99
参照
outside diameter of a
ball [roller] and
cage radial
assembly
04.04.18 スラスト保持器
付き玉[ころ]
の保持器内径
スラスト保持器付き玉[ころ]の保持器の内径。
付図100
参照
bore diameter of a ball
[roller] and cage
thrust assembly
04.04.19 スラスト保持器
付き玉[ころ]
の保持器外径
スラスト保持器付き玉[ころ]の保持器の外径。
付図100
参照
outside diameter of a
ball [roller] and
cage thrust
assembly
04.04.51* (軌道)溝半径 軌道溝のアキシアル平面内の曲率半径。
付図185
参照
raceway groove radius
04.04.52* (軌道)溝深さ 軌道溝のアキシアル平面内の深さ。
参考 両側の肩の高さが異なるときには,原則と
して高い方からの深さを採る。
付図185
参照
raceway groove depth
04.04.53* 溝幅
(みぞはば)
軌道の両側のつば間又は(溝の)肩間の距離。
付図186
参照
raceway groove width
04.04.54* 大端[小端]径
(だいたん[しょ
うたん]けい)
円すい面と,その中心軸に垂直な両端を表す2面とが
交わってできる二つの仮想円のうち,大きい[小さい]
方の直径。
備考 円すいころ及び凸面ころでは,転動面とこ
ろ端面とが交わる仮想円の大きい[小さい]
方の直径。
付図183
参照
diameter at large
[small] end
24
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
04.04.55* つば幅
つばのアキシアル距離。
付図186
参照
rib width
04.04.56* ころ有効長さ
荷重に対して有効に作用するころの長さ。
参考1. ころの長さからころの面取寸法を引いた
寸法。
2. ころ長さ (04.04.09) 参照。
付図183
参照
effective length of
roller
04.04.57* (位置決め)止め
輪の取付外径
輪溝に取り付けた止め輪の外径。
付図185
参照
outside diameter of
mounted (locating)
snap ring
04.04.58* 止め輪の(断面)
高さ
止め輪の断面のラジアル距離。
付図185
参照
snap ring section
height
04.04.59* 止め輪の厚さ
止め輪の断面のアキシアル距離。
付図185
参照
snap ring thickness
05 許容差・許容値に関連する寸法
05.01 内径及び外径
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.01.01 呼び内径[外径] (1) 基本的には円筒状である内径面[外径面]の理論
表面を含む円筒の直径。
(2) 基本的には円すい状である内径面の理論表面を含
む円すいの,指定されたラジアル平面内の直径。
(3) 基本的には球状である外径面の理論表面を含む球
の直径
参考 呼び内径及び呼び外径は,実際の内径面及
び外径面の寸法差に対する基準値である。
−
nominal bore diameter
[outside diameter]
05.01.02 実測内径[外径] 実際の内径面[外径面]とラジアル平面との交線に接
する2本の平行な直線間の距離。
参考 内径[外径]ともいう。
−
single bore diameter
[outside diameter]
05.01.03 実測内径[外径]
の寸法差
基本的には円筒状である内径面[外径面]の,実測内
径[実測外径]と呼び内径[呼び外径]との差。
参考 内径[外径]の寸法差ともいう。
−
deviation of a single
bore diameter
[outside diameter]
05.01.04 内径[外径]不同 基本的には円筒状である内径面[外径面]をもつ個々
の軌道輪又は軌道盤の円筒面の全面にわたって得ら
れた実測内径[実測外径]の最大値と最小値との差。
−
bore diameter [outside
diameter] variation
05.01.05 平均内径[外径] 基本的には円筒状である内径面[外径面]をもつ個々
の軌道輪又は軌道盤の円筒面の全面にわたって得ら
れた実測内径[実測外径]の最大値と最小値の算術平
均値。
−
mean bore diameter
[outside diameter]
05.01.06 平均内径[外径]
の寸法差
平均内径[平均外径]と呼び内径[呼び外径]との差。
−
mean bore diameter
[outside diameter]
deviation
05.01.07 平面内平均内径
[外径]
一つのラジアル平面内の実測内径[実測外径]の最大
値と最小値の算術平均値。
−
single plane mean
bore diameter
[outside diameter]
05.01.08 平面内平均内径
[外径]の寸法
差
基本的には円筒状である内径面[外径面]の,平面内
平均内径[平面内平均外径]と呼び内径[呼び外径]
との差。
−
single plane mean
bore diameter
[outside diameter]
deviation
25
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.01.09 平面内内径[外
径]不同
一つのラジアル平面内の実測内径[実測外径]の最大
値と最小値との差。
−
bore diameter [outside
diameter] variation
in a single radial
plane
05.01.10 平面内平均内径
[外径]の不同
基本的には円筒状である内径面[外径面]をもつ個々
の軌道輪又は軌道盤の,平面内平均内径[平面内平均
外径]の最大値と最小値との差。
−
mean bore diameter
[outside diameter]
variation
05.02 幅及び高さ
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.02.01 呼び軌道輪幅
軌道輪の理論上の両側面間の距離。
参考1. 軌道輪では,呼び幅は,一般に実際の幅
の寸法差に対する基準値である。
2. 内輪[外輪]に対して,呼び内輪幅[外
輪幅]という。
−
nominal ring width
05.02.02 実測軌道輪幅
軌道輪の実際の両側面と,この軌道輪の基準側面に接
する平面に垂直な直線との両交点間の距離。
参考 内輪[外輪]に対して,実測内輪幅[実測
外輪幅]という。
−
single ring width
05.02.03 実測軌道輪幅の
寸法差
実測軌道輪幅と呼び軌道輪幅との差。
参考 内輪[外輪]に対して,実測内輪幅[実測
外輪幅]の寸法差という。
−
deviation of a single
ring width
05.02.04 軌道輪幅不同
個々の軌道輪の実測軌道輪幅の最大値と最小値との
差。
参考 内輪[外輪]に対して,内輪幅不同[外輪
幅不同]という。
−
ring width variation
05.02.05 平均軌道輪幅
個々の軌道輪の実測軌道輪幅の最大値と最小値との
算術平均値。
参考 内輪[外輪]に対して,平均内輪幅[平均
外輪幅]という。
−
mean ring width
05.02.06 呼び軸受幅[軸受
高さ]
ラジアル軸受の幅[スラスト軸受の高さ]を定める名
目上の軌道輪の両側面[軌道盤の両背面]間の距離。
参考1. 呼び軸受幅又は呼び軸受高さは,一般に,
実軸受幅又は実軸受高さの寸法差に対す
る基準値である。
2. 呼び組立幅 (05.02.51*) 参照。
−
nominal bearing width
[bearing height]
05.02.07 実軸受幅
ラジアル軸受の内輪の一方の側面と外輪の一方の側
面とが軸受幅を定める場合,それらの軌道輪の実際の
側面に接する2平面と軸受中心軸との両交点間の距
離。
備考 単列円すいころ軸受では,コーンの実際の
背面とカップの実際の背面の2平面と,軸
受中心軸との両交点間の距離である。
なお,コーン及びカップの両軌道並びに
大つばは,すべてのころと接触しているも
のとする。
−
actual bearing width
05.02.08 実軸受幅の寸法
差
ラジアル軸受の実軸受幅と呼び軸受幅との差。
−
deviation of the actual
bearing width
26
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.02.09 実軸受高さ
スラスト軸受の高さを定める実際の両軌道盤背面に
接する2平面と軸受中心軸との両交点間の距離。
−
actual bearing height
05.02.10 実軸受高さの寸
法差
スラスト軸受の実軸受高さと呼び軸受高さとの差。
−
deviation of the actual
bearing height
05.02.51* (軸受の)呼び組
立幅
単列ラジアル軸受の内輪の側面(又はコーン背面)か
ら外輪の反対側の側面(又はカップ背面)までの名目
上の距離。
参考1. 呼び組立幅は,一般に組立幅の寸法差に
対する基準値である。
2. 呼び軸受幅 (05.02.06) と同じ意味であ
り,主に円すいころ軸受に用いる。
−
nominal bearing width
05.02.52* (軸受の)実組立
幅
単列ラジアル軸受の内輪の実際の側面(又はコーン背
面)及び外輪の反対側の実際の側面(又はカップ背面)
に接する2平面と,軸受中心軸との両交点間の距離。
備考 単列円すいころ軸受では,コーン及びカッ
プの両軌道並びに大つばは,すべてのころ
と接触しているものとする。
−
actual bearing width
05.02.53* (軸受の)実組立
幅の寸法差
単列ラジアル軸受の実組立幅と呼び組立幅との差。
−
deviation of the actual
bearing width
05.02.54* 内輪[外輪]の呼
び組合せ幅
組合せ軸受,複列軸受又は多列軸受において,2個以
上の内輪(又はコーン)[外輪(又はカップ)]を組み
合わせたときの名目上の距離。
−
nominal overall width
of inner rings
(cones) [outer rings
(cups)]
05.02.55* 内輪[外輪]の実
組合せ幅
組合せ軸受,複列軸受又は多列軸受において,2個以
上の内輪(又はコーン)[外輪(又はカップ)]の組合
せ幅を定める2平面と軸受中心軸との両交点間の距
離。
−
actual overall width of
inner rings (cones)
[outer rings (cups)]
05.02.56* 内輪[外輪]の実
組合せ幅の寸
法差
組合せ軸受,複列軸受又は多列軸受において,2個以
上の内輪(又はコーン)[外輪(又はカップ)]の実組
合せ幅と呼び組合せ幅との差。
−
deviation of the actual
overall width of
inner rings (cones)
[outer rings (cups)]
05.03 面取寸法
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.03.01 呼び面取寸法
(よびめんとり
すんぼう)
名目上用いる面取寸法の値。
−
nominal chamfer
dimension
05.03.02 ラジアル実測面
取寸法
軌道輪又は軌道盤の仮想のかどから,側面と面取りと
の交点までの,一つのアキシアル平面内での実際の距
離。
−
radial single chamfer
dimension
05.03.03 アキシアル実測
面取寸法
軌道輪又は軌道盤の仮想のかどから,内径面又は外径
面と面取りとの交点までの,一つのアキシアル平面内
での実際の距離。
−
axial single chamfer
dimension
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.03.04 最小許容実測面
取寸法
軌道輪又は軌道盤の,許容される最小の,ラジアル実
測面取寸法及びアキシアル実測面取寸法。
参考 軌道輪又は軌道盤の側面と内径面又は外径
面とに接する仮想の円弧の半径(アキシア
ル平面内での)であり,軌道輪又は軌道盤
の実体がその円弧より外へ出てはならない
最小寸法である。
−
smallest permissible
single chamfer
dimension
05.03.05 最大許容実測面
取寸法
許容される最大の,ラジアル実測面取寸法又はアキシ
アル実測面取寸法。
−
largest permissible
single chamfer
dimension
05.04 玉の寸法
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.04.01 玉の呼び直径
玉の寸法が一般的に同一であることを示すのに用い
る直径の値。
−
nominal ball diameter
05.04.02 玉の実測直径
1個の玉の実際の表面に接する平行な2平面間の距離。
−
single diameter of a
ball
05.04.03 玉の平均直径
1個の玉の実測直径の最大値と最小値との算術平均
値。
−
mean diameter of a
ball
05.04.04 玉の直径不同
1個の玉の実測直径の最大値と最小値との差。
−
ball diameter variation
05.04.05 玉のロット
等しいと考えられる条件の下で製作した,同一品とし
て取り扱う一定量の玉。
−
ball lot
05.04.06 (玉の)ロットの
平均直径
玉のロット内の最大の玉の平均直径と,最小の玉の平
均直径との算術平均値。
−
(ball) lot mean
diameter
05.04.07 (玉の)ロットの
直径の相互差
玉のロット内の最大の玉の平均直径と,最小の玉の平
均直径との差。
−
(ball) lot diameter
variation
05.04.08 玉の等級
玉の寸法の許容差,形状の許容差,表面粗さ及び区分
けの精度の特定の組合せ。
−
ball grade
05.04.09 玉のゲージ
玉のロットの平均直径と玉の呼び直径との差であっ
て,あらかじめ定められた系列の値の一つ。
−
ball gauge
05.04.10 玉のゲージから
の(ロットの)
寸法差
玉のロットの平均直径と,玉の呼び直径に玉のゲージ
を加えた値との差。
−
(lot) deviation from
ball gauge
05.04.11 玉のサブゲージ 玉のロットの,実際の玉のゲージからのロットの寸法
差に最も近い,あらかじめ定められた系列の値。
−
ball subgauge
05.04.51* (玉の)ロットの
平均直径の寸
法差
玉のロットの平均直径と玉の呼び直径との差。
−
(ban) lot mean
diameter deviation
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
05.05 ころの寸法
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.05.01 ころの呼び直径 ころ直径が一般的に同一であることを示すのに用い
る直径の値。
参考 対称ころでは,ころの長さの中央を通るラ
ジアル平面内の名目上の直径であり,非対
称ころでは名目上の最大直径(円すいころ
では,大端の仮想の角のラジアル平面内の
直径)である。
−
nominal diameter of a
roller
05.05.02 ころの実測直径 ころの中心軸に垂直な平面(ラジアル平面)内にあり,
ころの実際の表面に接する互いに平行な2直線間の距
離。
−
single diameter of a
roller
05.05.03 ころの平面内平
均直径
一つのラジアル平面内の,ころの実測直径の最大値と
最小値との算術平均値。
−
single plane mean
roller diameter
05.05.04 ころの平面内直
径不同
一つのラジアル平面内の,ころの実測直径の最大値と
最小値との差。
−
single plane roller
diameter variation
05.05.05 ころの呼び長さ ころ長さが一般的に同一であることを示すのに用い
る長さの値。
−
nominal length of a
roller
05.05.06 ころの実長さ
ころの実際の先端を含む二つのラジアル平面間の距
離。
−
actual length of a
roller
05.05.07 ころのゲージ
指定したラジアル平面内における,ころの平面内平均
直径の呼び直径からの上,下の寸法許容差によって定
められる,直径の寸法差の範囲。
参考 円筒ころ及び針状ころでは,ころの長さの
中央を通る平面を指定した面として適用す
る。
−
roller gauge
05.05.08 (ころの)ゲージ
ロット
ころの等級と呼び寸法が同じであって,すべてが同じ
ころのゲージ内のころの平面内平均直径をもってい
る,ころの一群。
−
(roller) gauge lot
05.05.09 (ころの)ゲージ
ロットの直径
の相互差
ある(ころの)ゲージロット内で,ころの平面内平均
直径が最大のころと最小のころとの平面内平均直径
の差。
−
(roller) gauge lot
diameter variation
05.05.10 ころの等級
ころの寸法の許容差,形状の許容差の特定の組合せ。
−
roller grade
05.05.51* (ころの)端面振
れ
ころのラジアル平面に対する(ころ)端面の狂い。
−
roller end face runout
with outside surface
05.06 形状
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.06.01 真円度
円形の線に内接する円(内面の場合)又は外接する円
(外面の場合)と,その円形の線上の各点との間の最
大のラジアル距離。
参考 面上の,基本的には円形であるべき線の,
幾何学的円からの狂い(偏差)をいう。
−
deviation from
circular form (of a
basically circular
line on a surface)
05.06.02 円筒度
円筒状の面に内接する円筒(内面の場合)又は外接す
る円筒(外面の場合)と,その面上の各点との間の各
ラジアル平面内での最大のラジアル距離。
参考 基本的には円筒状であるべき面の,幾何学
的円筒からの狂い(偏差)をいう。
−
deviation from
cylindrical form
(of a basically
cylindrical surface)
29
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.06.03 真球度
球状の面に内接する球(内面の場合)又は外接する球
(外面の場合)と,その面上の各点との間の各赤道平
面内での最大のラジアル距離。
参考 基本的には球状であるべき面の,幾何学的
球からの狂い(偏差)をいう。
−
deviation from
spherical form (of
a basically spherical
surface)
05.07 回転精度
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.07.01 内軸のラジアル
振れ
種々の角位置における内輪の内径面と,外輪に関して
相対的に固定した位置の1点との間のラジアル距離の
最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てたラジアル軸受に適用する。
2. 上記の1点の角方向又はその両側の近く
において,転動体は内輪及び外輪の軌道
と接触し,円すいころ軸受では大つばと
も接触している状態とする。
−
radial runout of
assembled bearing
inner ring
05.07.02 外輪のラジアル
振れ
種々の角位置における外輪の外径面と,内輪に関して
相対的に固定した位置の1点との間のラジアル距離の
最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てたラジアル軸受に適用する。
2. 上記の1点の角方向又はその両側の近く
において,転動体は内輪及び外輪の軌道
と接触し,円すいころ軸受では大つばと
も接触している状態とする。そのほか,
軸受部品は正常な相対位置にあるものと
する。
−
radial runout of
assembled bearing
outer ring
05.07.03 内輪のアキシア
ル振れ
内輪中心軸から内輪の軌道接触直径の半分のラジア
ル距離において,種々の角位置における内輪の基準側
面と,外輪に関して相対的に固定した位置の1点との
間のアキシアル距離の最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てた溝玉軸受の内輪の基準側面に
適用する。
2. 内輪及び外輪の軌道は,すべての玉と接
触している状態とする。
−
assembled bearing
inner ring face
runout with
raceway
05.07.04 コーンのアキシ
アル振れ
コーン中心軸からコーンの軌道接触直径の半分のラ
ジアル距離において,種々の角位置におけるコーン背
面と,カップに関して相対的に固定した位置の1点と
の間のアキシアル距離の最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てた円すいころ軸受のコーン背面
に適用する。
2. コーン及びカップの軌道並びに大つば
は,すべてのころと接触している状態と
する。
そのほか,軸受部品は正常な相対位置
にあるものとする。
−
assembled bearing
cone back face
runout with
raceway
30
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.07.05 外輪のアキシア
ル振れ
外輪中心軸から外輪の軌道接触直径の半分のラジア
ル距離において,種々の角位置における外輪の基準側
面と,内輪に関して相対的に固定した位置の1点との
間のアキシアル距離の最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てた溝玉軸受の外輪の基準側面に
適用する。
2. 内輪及び外輪の軌道は,すべての玉と接
触している状態とする。
−
assembled bearing
outer ring face
runout with
raceway
05.07.06 カップのアキシ
アル振れ
カップ中心軸からカップの軌道接触直径の半分のラ
ジアル距離において,種々の角位置におけるカップ背
面とコーンに関して相対的に固定した位置の1点との
間のアキシアル距離の最大値と最小値との差。
備考1. 組み立てた円すいころ軸受のカップ背面
に適用する。
2. コーン及びカップの軌道並びに大つば
は,すべてのころと接触している状態と
する。そのほか,軸受部品は正常な相対
位置にあるものとする。
−
assembled bearing cup
back face runout
with raceway
05.07.07 (内輪の)横振れ 内輪中心軸から内輪の軌道接触直径の半分のラジア
ル距離において,内輪中心軸に垂直な平面と内輪の基
準側面との間のアキシアル距離の最大値と最小値と
の差。
参考 内輪の基準側面に適用し,内径面に対する
内輪側面の振れをいう。
−
face runout with bore
05.07.08 (軌道の)平行度 基準側面に接する平面と軌道中央との間のアキシア
ル距離の最大値と最小値との差。
参考 溝玉軸受の内輪又は外輪の基準側面に適用
し,基準側面に対する軌道溝の平行度をい
う。
−
raceway parallelism
with face
05.07.09 外径面の倒れ
外輪の両側面からそれぞれ最大許容アキシアル実測
面取寸法に等しい距離にあり,かつ,外径面の同一母
線上にある2点の,外輪の基準側面に接する平面に平
行なラジアル方向における相対的な位置の総変動量。
参考 外輪の基準側面に対する,基本的には円筒
である外径面の,母線の倒れをいう。
−
variation of outside
surface generatrix
inclination with
face
05.07.10 内輪軌道の厚さ
不同
内輪の内径面と,その外側の軌道中央との間のラジア
ル距離の最大値と最小値との差。
−
inner ring raceway to
bore thickness
variation
05.07.11 外輪軌道の厚さ
不同
外輪の外径面と,その内側の軌道中央との間のラジア
ル距離の最大値と最小値との差。
−
outer ring raceway to
outside surface
thickness variation
05.07.12 軌道盤の軌道の
厚さ不同
軌道盤の背面と,その反対側の軌道中央との間のアキ
シアル距離の最大値と最小値との差。
参考 平面座スラスト軸受の軸軌道盤,中央軌道
盤又はハウジング軌道盤に適用する。
−
washer raceway to
back face thickness
variation
31
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
05.08 すきま
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.08.01 ラジアル内部す
きま
一方の軌道輪又は軌道盤が,他方の軌道輪又は軌道盤
に対して,種々の角方向において,かつ,少しも外力
を受けないで,一つの極限の偏心位置から直径方向に
反対側の極限の偏心位置まで変位できる,ラジアル距
離の算術平均値。
備考1. 予圧されてなく,純ラジアル荷重を受け
ることができる軸受に適用する。
2. 上記の平均値は,両軌道輪又は両軌道盤
が相対的に種々の角位置にあるときの変
位量と,転動体のセットが両軌道輪又は
両軌道盤に対して相対的に種々の角位置
にあるときの変位量を含む。
参考 ラジアルすきまともいう。
−
radial internal
clearance
05.08.02 理論ラジアル内
部すきま
外輪の軌道接触直径から,内輪の軌道接触直径と転動
体の直径の2倍とを引いた値。
備考 ラジアルコンタクト軸受に適用する。
参考 ラジアル幾何すきまともいう。
−
theoretical radial
internal clearance
05.08.03 アキシアル内部
すきま
一方の軌道輪又は軌道盤が,他方の軌道輪又は軌道盤
に対して,少しも外力を受けないで,アキシアル方向
の一つの極限位置から反対側の極限位置まで変位で
きるアキシアル距離の算術平均値。
備考1. 予圧されてなく,両方向のアキシアル荷
重を受けることができる軸受に適用す
る。
2. 上記の平均値は,両軌道輪又は両軌道盤
が相対的に種々の角位置にあるときの変
位量と,転動体のセットが両軌道輪又は
両軌道盤に対して相対的に種々の角位置
にあるときの変位量を含む。
参考 アキシアルすきまともいう。
−
axial internal
clearance
05.08.51* 測定(内部)すき
ま
内輪又は外輪のいずれかを固定し,固定しない方の軌
道輪に測定荷重をかけて測定したときの,内部のすき
ま。
−
measured internal
clearance
05.08.52* 残留(内部)すき
ま
軸受を軸若しくはハウジング又はその両方に締め代
をもって取り付けたとき,残留する内部のすきま。
参考 ラジアル方向の残留(内部)すきまは,無
負荷状態のラジアル内部すきまから締め代
による軌道径のラジアル方向の弾性変形量
を減じたすきまである。
−
internal clearance
after mounting
05.08.53* 有効(内部)すき
ま
残留(内部)すきまに軌道輪[軌道盤]及び転動体の
温度差による寸法変化量を加減したすきま。
−
effective internal
clearance
05.08.54* 運転(内部)すき
ま
運転中の軸受の内部のすきま。
参考 ラジアル方向の運転(内部)すきまは,ラ
ジアル方向の有効(内部)すきまに軸受荷
重による弾性変形量を加えたすきまであ
る。
−
operating internal
clearance
05.08.55* 円周方向すきま 総転動体軸受の転動体を,隣り合う転動体と接するよ
うに寄せたとき,円周方向にできるすきま。
−
circumferential
clearance
32
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
05.08.56* (保持器の)案内
すきま
軌道輪[軌道盤]の保持器案内面の直径と保持器の案
内面の直径との差。
−
cage riding clearance
05.08.57* ポケットすきま 保持器のポケットと転動体との間のすきま。
−
cage pocket clearance
06 トルク,荷重及び寿命
06.01 トルク
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.01.01 起動トルク
一方の軌道輪又は軌道盤を止めたまま,他方の軌道輪
又は軌道盤が回転を始めるために要するトルク。
参考 始動トルクともいう。
−
starting torque
06.01.02 回転トルク
一方の軌道輪又は軌道盤が回転しているとき,他方の
軌道輪又は軌道盤の回転を止めるために要するトル
ク。
−
running torque
06.02 実荷重
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.02.01 ラジアル荷重
軸受中心軸に垂直な方向に働く荷重。
−
radial load
06.02.02 アキシアル荷重 軸受中心軸に平行な方向に働く荷重。
−
axial load
06.02.03 中心アキシアル
荷重
荷重の作用線が軸受中心軸と一致しているアキシア
ル荷重。
−
centric axial load
06.02.04 静荷重
軸受の両軌道輪又は両軌道盤の相対的な回転速度が
零のとき(ラジアル軸受又はスラスト軸受の場合),
又は両軌道部材間で転がり方向の運動がないとき(リ
ニア軸受の場合)に軸受に働く荷重。
−
static load
06.02.05 動荷重
軸受の両軌道輪又は両軌道盤が相対的に回転してい
るとき(ラジアル軸受又はスラスト軸受の場合),又
は両軌道部材間で転がり方向に運動しているとき(リ
ニア軸受の場合)に軸受に働く荷重。
−
dynamic load
06.02.06 内輪[軸軌道盤]
静止荷重
軸受の内輪[軸軌道盤]に対して,荷重の作用線が相
対的に回転していない荷重。
−
stationary inner ring
[shaft washer] load
06.02.07 外輪[ハウジング
軌道盤]静止荷
重
軸受の外輪[ハウジング軌道盤]に対して,荷重の作
用線が相対的に回転していない荷重。
−
stationary outer rlng
[housing washer]
load
06.02.08 内輪[軸軌道盤]
回転荷重
軸受の内輪[軸軌道盤]に対して,荷重の作用線が相
対的に回転している荷重。
−
rotating inner ring
[shaft washer] load
06.02.09 外輪[ハウジング
軌道盤]回転荷
重
軸受の外輪[ハウジング軌道盤]に対して,荷重の作
用線が相対的に回転している荷重。
−
rotating outer ring
[housing washer]
load
06.02.10 揺動荷重
荷重の作用線が,軸受の軌道輪又は軌道盤の片方又は
両方に対して相対的に,2π rad (360°) より小さい角
度で回転方向に繰り返し正逆に変わる荷重。
−
oscillating load
06.02.11 変動荷重
大きさが変動する荷重。
−
fluctuating load
06.02.12 方向不定荷重
方向が確定できない荷重。
備考 両軌道輪又は両軌道盤に対して相対的に回
転又は揺動していると考えられる荷重であ
る。
−
indeterminate
direction load
33
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.02.13 予圧
(よあつ)
(1) 実際の荷重がかかる前に,例えば他方の軸受に対
するアキシアル方向の位置の調整によって軸受に
加わる力。
(2) “負のすきま”になる軌道寸法と転動体の寸法と
の関係によって軸受内に生じる力。
参考 前者を外部予圧といい,後者を内部予圧と
いう。
−
preload
06.02.51* 転動体荷重
転動体と軌道輪との接触部にかかる荷重。
−
rolling element load
06.02.52* (ラジアル・アキ
シアル)合成荷
重
ラジアル荷重とアキシアル荷重とが合成されて軸受
にかかる荷重。
−
combined radial and
axial load
06.03 等価荷重
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.03.01 等価荷重
軸受が特定の現象について,実際の荷重条件下と同様
に反応するような,計算に用いる理論上の荷重に対す
る一般用語。
−
equivalent load
06.03.02 静等価ラジアル
[アキシアル]
荷重
実際の荷重条件の下で生じる接触応力と同じ接触応
力を,最大応力を受けている転動体・軌道の接触部に
生じるような静ラジアル荷重[静中心アキシアル荷
重]。
−
static equivalent radial
[axial] load
06.03.03 動等価ラジアル
[アキシアル]
荷重
実際の荷重条件の下で達成する軸受の寿命と同じ寿
命が得られるような,軸受にかかる一定の静止ラジア
ル荷重[中心アキシアル荷重]。
−
dynamic equivalent
radial [axial] load
06.03.04 平均有効荷重
変動荷重の下で達成する軸受の寿命と同じ寿命が得
られるような,軸受にかかる一定の平均荷重。
−
mean effective load
06.04 定格荷重
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.04.01 基本静ラジアル
[アキシアル]
定格荷重
最大荷重を受けている転動体と軌道との接触部中央
における,次に示す計算接触応力に対応する静ラジア
ル荷重[静中心アキシアル荷重]。
自動調心玉軸受:4 600MPa
そのほかの玉軸受:4 200MPa
ころ軸受:4 000MPa
備考 単列アンギュラコンタクト軸受の場合,こ
のラジアル定格荷重は,両軌道輪間に相対
的に純ラジアル変位を生じさせる荷重のラ
ジアル分力を指す。
参考 これらの接触応力の下で生じる転動体と軌
道との総永久変形量は,転動体の直径のお
よそ0.000 1倍になる。
−
basic static radial
[axial] load rating
06.04.02 基本動ラジアル
[アキシアル]
定格荷重
軸受が100万回転の基本定格寿命に理論上耐えるよう
な,一定の静止ラジアル荷重[中心アキシアル荷重]。
備考 単列アンギュラコンタクト軸受の場合,こ
の基本動ラジアル定格荷重は,両軌道輪間
に相対的に純ラジアル変位を生じさせる荷
重のラジアル分力を指す。
−
basic dynamic radial
[axial] load rating
34
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.04.51* 基本静定格荷重 基本静ラジアル定格荷重及び基本静アキシアル定格
荷重の総称。
−
basic static load rating
06.04.52* 基本動定格荷重 基本動ラジアル定格荷重及び基本動アキシアル定格
荷重の総称。
−
basic dynamic load
rating
06.05 寿命
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.05.01 寿命
軸受の軌道輪,軌道盤又は転動体のいずれかに材料の
疲れの最初の形跡が現われるまでの,一方の軌道輪又
は軌道盤の他の軌道輪又は軌道盤に対する総回転数。
参考 寿命をある一定の回転速度における運転時
間数で表してもよい。
−
life (of an individual
bearing)
06.05.02 信頼度
一群の同じ軸受を同一の条件で運転したとき,特定の
寿命に達するか,又はそれを超えることが期待される
軸受の個数の総個数に対する割合。
参考 個々の軸受の信頼度は,その軸受が所定の
寿命に達するか又はそれを超える確率であ
る。
−
reliability (in the
context of bearing
life)
06.05.03 メジアン寿命
一群の同じ軸受を同一の条件で運転したとき,50%の
軸受が達成するか又はそれを超える寿命。
−
median life
06.05.04 定格寿命
基本動ラジアル定格荷重又は基本動アキシアル定格
荷重に基づく寿命の予測値。
−
rating life
06.05.05 基本定格寿命
信頼度が90%のときの定格寿命。
−
basic rating life
06.05.06 補正定格寿命
90%以外の信頼度及び/又は特別な材料特性及び/又
は特別な運転条件に対して補正した基本定格寿命。
−
adjusted rating life
06.05.07 メジアン定格寿
命
信頼度が50%のときの定格寿命。
参考 基本動ラジアル定格荷重又は基本動アキシ
アル定格荷重に基づいて予測されるもので
ある。
−
median rating life
06.05.51* 平均寿命
一群の同じ軸受を同一の条件で運転して得られた寿
命の平均値。
−
average life
06.06 計算に用いる係数
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.06.01 ラジアル[アキシ
アル]荷重係数
等価荷重を計算するとき,ラジアル荷重[アキシアル
荷重]に乗じる係数。
参考 静ラジアル[静アキシアル]荷重係数
(06.06.52*)参照。
−
radial [axial] load
factor
06.06.02 回転係数
外輪回転荷重がかかる軸受の動等価荷重を計算する
とき,(ラジアル荷重係数に加えて)ラジアル荷重に
乗じる係数。
参考 ISO国際規格に従って,現在は適用しない。
−
rotation factor
06.06.03 寿命係数
ある定格寿命に対応する基本動ラジアル定格寿命又
は基本動アキシアル定格荷重を得るために,動等価荷
重に乗じる係数。
−
life factor
06.06.04 速度係数
異なった速度における同じ定格寿命に相当する定格
荷重を得るために,ある回転速度における運転時間で
表した一定の定格寿命に対応する基本動ラジアル定
格荷重又は基本動アキシアル定格荷重に乗じる係数。
−
speed factor
35
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
06.06.05 寿命補正係数
補正定格寿命を求めるために,基本定格寿命に乗じる
係数。
−
life adjustment factor
06.06.51* 荷重補正係数
荷重の性質(振動荷重,衝撃荷重など),機械の種類・
精度その他に応じて,軸受荷重に乗じる係数。
−
load service factor
06.06.52* 静ラジアル[静ア
キシアル]荷重
係数
静等価荷重を計算するとき,ラジアル荷重[アキシア
ル荷重]に乗じる係数。
−
static radial [axial]
load factor
07 その他
07.01 ハウジング
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
07.01.01 (軸受)ハウジン
グ
軸受外輪若しくはハウジング軌道盤の外面,又は調心
輪若しくは調心座金の外面と組み合わされる内面を
もっていて,軸受を囲んでいる取付部品・取付部。
付図101,
102,104
〜107,188
参照
(bearing) housing
07.01.02 プランマブロッ
ク,
ピローブロック
軸受中心軸に平行な支持面に取り付けるためのボル
ト穴付きの取付座をもつハウジングと,ラジアル軸受
とから構成されている組立品。
付図101,
102,104
参照
plummer block,
pillow block
07.01.03 プランマブロッ
ク軸受箱
プランマブロックのハウジング。
参考 ピローブロック軸受箱ともいう。
付図101,
102,104
参照
plummer block
housing,
pillow block housing
07.01.04 フランジ形軸受
箱
軸受中心軸に垂直な支持面に取り付けるためのボル
ト穴付きのラジアルフランジをもつハウジング。
参考 角フランジ形ユニット (07.01.54*),ひしフ
ランジ形ユニット (07.01.57*) など参照。
付図105,
106参照
flanged housing
07.01.05 テークアップ形
軸受箱
軸受中心軸に垂直なある方向に相対的な支持位置を
調節する機能をもつハウジング。
参考 テークアップ形ユニット (07.01.58*) 参照。
付図107
参照
take-up housing
07.01.51* インサート軸受
ユニット
インサート軸受とハウジングとからなる組立品。
付図189
〜195参照
insert (rolling) bearing
unit
07.01.52* (転がり軸受)ユ
ニット
ユニット用玉軸受とハウジングとからなる組立品。 付図189
〜195参照
(rolling) bearing unit
07.01.53* ピロー形(軸受)
ユニット
ピローブロック軸受箱を用いたユニット。
参考 ピローブロックともいう。
付図189
参照
pillow block (rolling)
bearing unit
07.01.54* 角フランジ形(軸
受)ユニット
角形のフランジ形軸受箱を用いたユニット。
付図190
参照
square flanged
housing (rolling)
bearing unit
07.01.55* 印ろう付き丸フ
ランジ形(軸
受)ユニット
印ろうがある丸形のフランジ形軸受箱を用いたユニ
ット。
付図191
参照
round flanged housing
(rolling) bearing
unit with spigot
joint
07.01.56* 印ろう付き角フ
ランジ形(軸
受)ユニット
印ろうがある角形のフランジ形軸受箱を用いたユニ
ット。
付図192
参照
square flanged
housing (rolling)
bearing unit with
spigot joint
07.01.57* ひしフランジ形
(軸受)ユニッ
ト
ひし形のフランジ形軸受箱を用いたユニット。
付図193
参照
rhombic flanged
housing (rolling)
bearing unit
36
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
07.01.58* テークアップ形
(軸受)ユニッ
ト
テークアップ形軸受箱を用いたユニット。
付図194
参照
take-up housing
(rolling) bearing
unit
07.01.59* カートリッジ形
(軸受)ユニッ
ト
外径面が円筒状のハウジングを用いたユニット。
付図195
参照
cartridge housing
(rolling) bearing
unit
07.02 位置決め及び固定
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
07.02.01 軸受座
軸受が取り付けられる軸の部分又は軸受が取り付け
られるハウジングの部分。
付図102
〜107参照
bearing seating
07.02.02 軸[ハウジング]
の肩
軸受座の表面から突き出ていて,軸受をアキシアル方
向に位置決めするための軸[ハウジング]の部分。
付図102,
103参照
shaft [housing]
shoulder
07.02.03 アダプタスリー
ブ
円筒状内径面及び円すい状外径面をもち,かつ小端部
におねじをもつ,アキシアル方向に切割りの入ったス
リーブ。
参考 テーパ穴軸受を,軸の円筒状外径面に(ロ
ックナットと座金を用いて)取り付けるた
めに用いる。
付図101,
108参照
adapter sleeve
07.02.04 取外しスリーブ 円筒状内径面及び円すい状外径面をもち,かつ大端部
におねじをもつ,アキシアル方向に切割りの入ったス
リーブ。
参考 テーパ穴軸受を(ナットを用いて),軸の円
筒状外径面に取り付けるため及び軸の外径
面から取り外すため用いる。
付図109
参照
withdrawal sleeve
07.02.05 ロックナット
座金の外側舌の一つで,ナットを固定するためと,か
ぎスパナをかけるための,アキシアル方向に切欠きが
付いた円筒状外径面をもつナット。
参考 軸受のアキシアル方向の位置決めに用い
る。
付図101,
110参照
locknut
07.02.06 (ロックナット
用)座金
ロックナットを固定するための外側舌をもち,かつア
ダプタスリーブ又は軸のアキシアル方向の切欠きに
挿入するための一つの内側舌をもつ鋼板製座金。
付図101,
111参照
lockwasher (for
locknut)
07.02.07 偏心固定輪
内径面に対して偏心した凹部を片側にもち,インサー
ト軸受の内輪の同じように偏心した延長部分にはま
る鋼製の輪。
備考 この固定輪は,内輪に対して締まるまで回
され,止めねじを締め付けて軸に固定され
る。
付図112
参照
eccentric locking
collar
07.02.08 同心固定輪
インサート軸受の広幅内輪にはめる鋼製の輪であっ
て,内輪に付いている通し穴を通して軸に固定するた
めの止めねじをもっているもの。
付図113
参照
concentric locking
collar
07.02.51* アダプタ
アダプタスリーブ,ロックナット及び座金(又は止め
金)を組み合わせたもの。
付図196
参照
adapter assembly
07.02.52* (ロックナット
用)止め金
ロックナットを固定するために用いるコの字形の鋼
製の金具。
付図196
参照
lock plate (for
locknut)
07.02.53* 位置決め輪
プランマブロック内の軸受をアキシアル方向に位置
決めするための輪。
参考 形状は必ずしも環状とは限らない。
付図197
参照
stabilizing ring
37
B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
07.03 雑
番号
用語
定義
備考
対応英語(参考)
07.03.51* 転がり接触域
設計上,軌道が転動体と転がり接触し得る範囲。
−
rolling contact zone of
raceway
07.03.52* 転がり接触跡
転がり接触によって軌道面に付いた跡。
−
trace of rolling contact
07.03.53* 転がり疲れ
荷重がかかって軸受が回転しているとき,軌道面及び
転動面が繰り返し荷重を受け,材料が疲労すること。
−
rolling contact fatigue
07.03.54* フレーキング
軸受の軌動面又は転動面が,転がり疲れによってうろ
こ状にはがれる現象。
−
flaking
07.03.55* フレッチング
接触する2面間が,相対的な繰返し微小滑りを生じて
摩耗する現象。
なお,摩耗状態がブリネル圧こんに類似するとき,フ
ォールスブリネリングという。
−
fretting
07.03.56* スミアリング
軸受の軌道面,転動面,ころ端面,つばのころ案内面
などに生じる微小焼付きの集成によって起こる表面
の損傷。
−
smearing
07.03.57* ピッチング
軸受の軌道面又は転動面が,転がり疲れによってはん
点状の微孔を生じる現象。
−
pitting
07.03.58* スキュー
ころ軸受において,ころが正規の自転軸に対して傾く
こと。
−
skew
07.03.59* (玉の)スピン 玉と軌道との接触点における軌道の法線の周りに回
転する玉の運動。
−
spin (of a ball)
07.03.60* (軸受の)クリー
プ
内輪[外輪]回転荷重の場合,軸受の内径[外径]面
と軸[ハウジング]の軸受座とのはめあい面にすきま
を生じたとき,はめあい面の内側の面が外側の面に対
して相対的に,内輪[外輪]回転荷重の回転方向と逆
方向にずれる現象。
参考 広義には,回転方向に関係なく,はめあい
面において駆動側が相手側に対して駆動方
向に滑るものを含めていうことがある。
−
(bearing) creep
07.03.61* クラウニング
軌道ところとの接触部の端部に生じる集中応力を防
ぐことを主な目的として,軌道又はころの母線にごく
わずかな曲率をもたせること。
−
crowning
07.03.62* (転動体の)圧砕
荷重
転動体を所定の方法で重ね,これに加えた荷重を徐々
に増加し,転動体を圧砕したときの荷重。
−
(rolling element)
crushing load
07.03.63* (ころの)曲げ破
壊荷重
ころを所定の方法で重ね,これに加えた荷重を徐々に
増加し,ころを曲げ破壊したときの荷重。
−
(roller) bending
fracture load
07.03.64* 測定荷重
軸受の回転精度,内部すきまなどを測定するときに,
軸受にかける荷重。
−
measuring load
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図1
付図2
付図3
付図4
付図5
付図6
付図7
付図8
付図9
付図10
付図11
付図12
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図13
付図14
付図15
付図16
付図17
付図18
付図19
付図20
付図21
付図22
付図23
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図24
付図25
付図26
付図27
付図28
付図29
付図30
付図31
付図32
付図33
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B 0104-1991
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図34
付図35
付図36
付図37
付図38
付図39
付図40
付図41
付図42
付図43
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図44
付図45
付図46
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付図50
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付図52
付図53
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付図55
付図56
付図57
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付図63
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図65
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付図67
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付図73
付図74
付図75
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図77
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付図91
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図93
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付図112
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付図155
付図156
付図157
付図158
(軸受)ユニット用玉軸受 01.05.58*
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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付図169
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付図171
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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付図174
付図175
付図176
付図177
付図178
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図181
付図182
付図183
付図184
付図185
付図186
付図187
付図188
付図189
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図190
付図191
付図192
付図193
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付図194
付図196
付図195
付図197
関連規格:JIS B 1511 転がり軸受総則
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
機械要素部会 転がり軸受専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
岡 本 純 三
千葉大学工学部
青 木 保 雄
東京大学名誉教授
服 部 晋
工業技術院計量研究所
吉 岡 武 雄
工業技術院機械技術研究所
吉 田 藤 夫
工業技術院標準部
伊佐山 建 志
通商産業省機械情報産業局
吉 田 岑 男
財団法人日本軸受検査協会
石 井 章 夫
NTN株式会社
小 津 秀 夫
光洋精工株式会社
清 水 信 一
株式会社不二越
喜 井 武 司
社団法人日本ベアリング工業会
品 田 健 一
日本精工株式会社
原 健 彦
日本トムソン株式会社
日紫喜 基 久
株式会社天辻鋼球製作所
桑 田 浩 志
トヨタ自動車株式会社
松 本 浩 志
社団法人日本航空宇宙工業会
田 仁 哲
社団法人日本工作機械工業会
伊 藤 勝 利
社団法人日本自動車工業会
藤 本 正 弘
社団法人日本電気計測器工業会
丸 山 勝
株式会社荏原製作所
(事務局)
時 山 聖 司
工業技術院標準部機械規格課