サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

B 0102-2:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 用語及び定義 ··················································································································· 1 

2.1 一般 ···························································································································· 1 

2.2 円筒ウォーム ················································································································ 4 

2.3 単鼓形ウォームホイール(軸角90°) ·············································································· 10 

2.4 円筒ウォームギヤ(軸角90°) ······················································································· 14 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 16 

B 0102-2:2013  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本歯車工業会(JGMA)及び

一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

これによって,JIS B 0102:1999は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS B 0102の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS B 0102-1 第1部:幾何形状に関する定義 

JIS B 0102-2 第2部:ウォームギヤの幾何形状に関する定義 

background image

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

B 0102-2:2013 

歯車用語− 

第2部:ウォームギヤの幾何形状に関する定義 

Vocabulary of gear terms-Part 2: Definitions related to worm gear geometry 

序文 

この規格は,1999年に第1版として発行されたISO 1122-2を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,ウォームギヤの幾何形状に関する定義について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 1122-2:1999,Vocabulary of gear terms−Part 2: Definitions related to worm gear geometry(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

用語及び定義 

2.1 

一般 

2.1.1 

トロイド面及び線 

2.1.1.1 

トロイド(toroid) 

一つの円を,その円を含む平面内にあり,かつ,その円の外側にある軸周りに回転させたときに創成さ

れる立体又は曲面(図1参照)。 

図1−トロイドの例 

2.1.1.2 

トロイドの母曲線(generant of a toroid) 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

トロイドを創成する円(図2参照)。 

図2−トロイドの母曲線の例 

2.1.1.3 

トロイドの中央平面(mid-plane of the toroid) 

トロイドの軸に直交するトロイドの対称面(図3参照)。 

図3−トロイドの中央平面の例 

2.1.1.4 

トロイドの中心円(mid-circle of the toroid) 

トロイドの母曲線の中心がその中央平面に描く円(図4参照)。 

図4−トロイドの中心円の例 

2.1.1.5 

トロイドの内円(inner circle of the toroid) 

トロイドとその中央平面との交線である,二つの円の小さい方の円(図5参照)。 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5−トロイドの内円の例 

2.1.2 

ウォームギヤ及びウォーム・ウォームホイールに関わる用語 

2.1.2.1 

(円筒)ウォーム[(cylindrical) worm] 

一条又は多条のねじ山をもつ円筒はすば歯車(図6参照)。 

注記 限定詞“円筒”は,“鼓形”と混同されるおそれがある場合にだけ用いる。 

2.1.2.2 

(単鼓形)ウォームホイール[(single enveloping) wormwheel] 

円筒ウォームと対としてかみ合うとき,その歯形と線接触する歯形をもつ大歯車(図6参照)。 

注記 限定詞“単鼓形”は,“複鼓形”と混同されるおそれがある場合にだけ用いる。 

2.1.2.3 

(円筒)ウォームギヤ[(cylindrical) worm gear pair],(単鼓形)ウォームギヤ[(single enveloping)worm gear 

pair] 

食い違い軸でかみ合う円筒ウォーム及び単鼓形ウォームホイール(図6参照)。 

注記 限定詞“円筒”又は“単鼓形”は,“複鼓形”と混同されるおそれがある場合にだけ用いる。 

図6−円筒ウォームギヤの例 

2.1.2.4 

鼓形ウォーム(enveloping worm) 

一条又は多条のねじ山をもつウォームで,その歯先面及び歯底面がウォームと同軸のトロイドの一部を

なし,その二つのトロイドの中心円の半径が一致し,かつ,食い違い軸歯車対の中心距離に等しくなるも

の(図7参照)。 

2.1.2.5 

複鼓形ウォームホイール(double-enveloping wormwheel) 

鼓形ウォームと対としてかみ合うとき,その歯形と線接触する歯形をもつ大歯車(図7参照)。 

2.1.2.6 

複鼓形ウォームギヤ(double-enveloping worm gear pair) 

2.1.2.1 

2.1.2.2 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

食い違い軸でかみ合う鼓形ウォーム及び複鼓形ウォームホイール(図7参照)。 

     

図7−複鼓形ウォームギヤの例 

2.2 

円筒ウォーム 

2.2.1 

基準要素 

2.2.1.1 

ねじ山(thread) 

ウォームの歯 

2.2.1.2 

基準円筒(reference cylinder) 

ウォームの基準面で,呼びのねじ山寸法を定義するウォームの基準面(図8参照)。 

2.2.1.3 

基準円直径(reference diameter) 

基準円筒の直径(図8参照)。 

注記 この直径が,ウォームの呼び径となる。 

図8−基準円筒及び基準円直径の例 

2.2.1.4 

基準つるまき線(reference helix) 

ねじ面と基準円筒との交線。 

2.2.1.5 

ウォームの歯幅(worm facewidth) 

ウォームのねじ山が存在する部分の,基準円筒上で軸方向に測った長さ(図9参照)。 

注記 この長さは,実際に用いることができる部分の長さであり,完全に成形された歯面で構成され

る。 

2.2.1.3 

2.2.1.2 

2.2.1.2 

2.1.2.4 

2.1.2.5 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図9−ウォームの歯幅の例 

2.2.1.6 

ウォームの進み角(lead angle of worm) 

基準つるまき線の進み角(図10参照)。 

注記 この角度の正接は,条数を直径係数(2.2.2.4参照)で除したものに等しい。 

図10−ウォームの進み角の例 

2.2.1.7 

軸方向歯形(axial profile) 

ねじ面と,軸を含む平面との交線(図11参照)。 

図11−軸方向歯形の例 

2.2.1.8 

軸直角歯形(transverse profile) 

ねじ面と,軸に直角な平面との交線(図12参照)。 

2.2.1.7 

2.2.1.6 

2.2.1.5 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図12−軸直角歯形の例 

2.2.1.9 

オフセット面(offset plane) 

ウォームホイールの軸に垂直で,オフセットしたウォーム軸に平行な面(図13参照)。 

図13−オフセット面の例 

2.2.1.10 

ラック歯形(rack profile) 

ねじ面と,軸を含む平面に平行な面との交線。 

2.2.1.11 

歯直角平面(normal plane) 

基準つるまき線に垂直な面。 

2.2.1.12 

歯直角歯形(normal profile) 

ねじ面と歯直角平面との交線。 

2.2.1.13 

歯直角ピッチ(normal pitch) 

二つの対応歯面間の軸の長さを,基準つるまき線に直交するつるまき線に沿って測った長さ。 

2.2.1.14 

歯直角モジュール(normal module) 

歯直角ピッチを,円周率πで除した値。 

2.2.1.15 

ねじ山の厚さ(thread thickness) 

2.2.1.9 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ねじ山の,二つの反対歯面間の基準円筒の母線の長さ(図14参照)。 

2.2.1.16 

ねじ溝の幅(space width) 

二つの連続するねじ山の,反対歯面間の基準円筒の母線の長さ(図14参照)。 

図14−ねじ山の厚さ及びねじ溝の幅の例 

2.2.2 

ピッチ及び歯たけ 

2.2.2.1 

リード(lead) 

同じねじ山の,二つの連続した対応歯面間の軸方向距離。 

2.2.2.2 

軸方向ピッチ(axial pitch) 

ねじ山の,二つの連続した対応歯面間の軸方向距離。 

注記 軸方向ピッチは,リードを条数で除した値に等しい。 

2.2.2.3 

軸方向モジュール(axial module) 

軸方向ピッチを,円周率πで除した値。 

2.2.2.4 

直径係数(diameter quotient) 

基準円直径を,軸方向ピッチで除した値。 

2.2.2.5 

歯たけ(tooth depth) 

歯先円筒と歯底円筒との半径方向距離(図15参照)。 

2.2.2.6 

歯末のたけ(addendum) 

歯先円筒と基準円筒との半径方向距離(図15参照)。 

2.2.2.7 

歯元のたけ(dedendum) 

基準円筒と歯底円筒との半径方向距離(図15参照)。 

2.2.1.16 

2.2.1.15 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図15−歯たけ,歯末のたけ,及び歯元のたけの例 

2.2.3 

歯形の主な形式 

2.2.3.1 

A形(Type A) 

直線の軸方向歯形。 

2.2.3.2 

I形(Type I) 

インボリュートねじ面歯形。 

2.2.3.3 

N形(Type N) 

歯直角断面での直線歯形。 

2.2.3.4 

C形(Type C) 

軸断面が凸形の円弧となる回転円盤工具で作られる,凹形の軸方向歯形(図16参照)。 

図16−C形の例 

2.2.3.5 

K形(Type K) 

軸断面が,台形となる回転円盤工具で作られる凸形の軸方向歯形(図17参照)。 

2.2.2.6 

2.2.2.7 

2.2.2.5 

background image

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図17−K形の例 

2.2.4 

ピッチ面及びピッチ円 

2.2.4.1 

ウォームのピッチ面(pitch plane of worm, pitch surface of worm) 

ウォームに対するウォームホイールの,相対運動の瞬間中心軸によって与えられる幾何学的な面。 

注記 この面は,ウォーム軸及びウォームホイール軸に平行となる。 

2.2.4.2 

ピッチ面とウォーム軸との距離(distance between pitch plane and worm axis) 

ピッチ円直径(2.2.4.3参照)の半分に等しい距離。 

2.2.4.3 

ピッチ円直径(pitch diameter) 

ピッチ面に接し,ウォームと同軸の円の直径(図18参照)。 

図18−ピッチ円直径の例 

2.2.5 

I形ウォームに特有の定義 

2.2.5.1 

基礎円筒(base cylinder) 

ウォームのねじ面の母線を含む平面がその上を滑りなく転がるウォームと同軸の円筒(図19参照)。 

2.2.5.2 

基礎つるまき線(base helix) 

ウォームのねじ面の直線母線が接する,基礎円筒のつるまき線(図19参照)。 

注記 これは,ウォームのねじ面であるインボリュートねじ面と基礎円筒との交線でもある。 

2.2.5.3 

基礎円筒直径(base diameter) 

基礎円筒の直径(図19参照)。 

2.2.5.4 

基礎円筒進み角(base angle) 

基礎つるまき線の進み角(図19参照)。 

2

.2

.4

.3

background image

10 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図19−I形ウォームの例 

2.3 

単鼓形ウォームホイール(軸角90°) 

2.3.1 

基準要素 

2.3.1.1 

中央平面(mid-plane) 

ウォームホイールの軸に垂直,相手ウォームの軸を含む平面(図20参照)。 

2.3.1.2 

基準トロイド(reference toroid) 

その軸及び中央平面がウォームホイールのそれらと一致し,かつ,その母曲線が相手ウォームの基準円

と等しくなる,その中心円の半径がウォームギヤの中心距離に等しいトロイド(図20参照)。 

2.3.1.3 

歯先面(outside surface) 

ウォームホイールの外周を描く,ウォームホイールと同軸の回転面。のど面(2.3.1.5参照)とウォーム

ホイールの幅とで限定された歯先円筒(2.3.1.4参照)からなる。 

2.3.1.4 

歯先円筒(outside cylinder) 

歯先面の円筒部分(図20参照)。 

2.3.1.5 

のど面(throat form surface) 

歯先面のトロイド部分(図20参照)。 

2.3.1.6 

歯底面(root surface) 

歯底を構成する面。基準トロイド,同心のトロイド面及び歯溝の底部からなる。 

2.3.1.7 

基準円(reference circle) 

基準トロイドと中央平面との交線となる内側の円(図20参照)。 

background image

11 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2.3.1.8 

のど円(throat circle) 

のど面と中央平面との交線となる円(図20参照)。 

2.3.1.9 

歯底円(root circle) 

歯底面と中央平面との交線となる円(図20参照)。 

2.3.1.10 

歯底トロイド(root toroid) 

歯底面のトロイドの部分(図20参照)。 

図20−単鼓形ウォームホイールの例 

2.3.2 

寸法に関する用語 

2.3.2.1 

歯先円直径(outside diameter) 

歯先円筒の直径(図21参照)。 

2.3.2.2 

のど直径(throat diameter) 

のど円の中央平面における直径(図21参照)。 

2.3.2.3 

歯底円直径(root diameter) 

歯底円の直径(図21参照)。 

2.3.2.4 

基準円直径(reference diameter) 

基準円の直径(図21〜図23参照)。 

2.3.2.5 

基準ピッチ(reference pitch) 

二つの連続した対応歯形間の基準円の弧の長さ(図20参照)。 

2.3.2.6 

歯幅(facewidth) 

基準トロイドと歯の両端面との交線である円を含む,二つの平面間の距離(図21参照)。 

12 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 通常,歯は中央平面に関して対象であるが,この場合,歯幅は基準トロイドの母曲線の歯の両

端間の弦に等しい。 

2.3.2.7 

歯幅角(facewidth angle) 

歯の両端との交点間に張られる,基準トロイドの母曲線(図21参照)。 

2.3.2.8 

のどの丸み半径(throat form radius) 

のど部のトロイド面の母曲線の半径(図21参照)。 

2.3.2.9 

ホイールリム(wheel rim) 

ウォームホイールの歯を含むリム。 

2.3.2.10 

リム幅(rim width) 

ホイールリムの軸方向の最大寸法(図21参照)。 

2.3.2.11 

歯幅角距離(distance of facewidth angle) 

ウォームホイールの軸から,基準トロイドの母曲線の中心までの距離(図21参照)。 

2.3.3 

かみ合い要素 

2.3.3.1 

ピッチ円(pitch circle) 

ウォームホイールのピッチがウォームの軸方向ピッチに等しくなる点を通り,中央平面内にある基準円

と同心の円。 

2.3.3.2 

ピッチ円直径(pitch diameter) 

ピッチ円の直径(図22参照)。 

2.3.3.3 

正面ピッチ(transverse pitch) 

二つの連続した対応歯形間の,ピッチ円の弧の長さ(図22参照)。 

注記 正面ピッチは,ウォームの軸方向ピッチに等しく,また,モジュールに円周率πを乗じたもの

にも等しい。 

2.3.3.4 

転位量(profile shift) 

基準円直径とピッチ円直径との差の1/2(図22参照)。 

注記 指定した中心距離からウォームの基準円直径とウォームホイールのピッチ円直径との和の1/2

を引いたものに等しい。 

2.3.3.5 

転位係数(profile shift coefficient) 

転位量を,ウォームの軸方向モジュールで除した値。 

2.3.3.6 

正面モジュール(transverse module) 

background image

13 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

正面ピッチを,円周率πで除した値。 

注記 ウォームの軸方向ピッチと等しい。 

2.3.4 

歯たけに関する用語 

2.3.4.1 

歯たけ(tooth depth) 

のど直径と歯底円直径との差の1/2(図23参照)。 

2.3.4.2 

基準歯末のたけ(reference addendum) 

のど直径と基準円直径との差の1/2(図23参照)。 

注記 慣用的に,“基準”と“かみ合い”を明確に区別する必要がなければ,限定詞“基準”は付けな

い。“基準面”と呼ばれる特定の機械加工のためのデータムと混同するおそれがある場合は,限

定詞“歯の基準”を用いる。 

2.3.4.3 

基準歯元のたけ(reference dedendum) 

基準円直径と歯底円直径との差の1/2(図23参照)。 

注記 慣用的に,“基準”と“かみ合い”を明確に区別する必要がなければ,限定詞“基準”は付けな

い。“基準面”と呼ばれる特定の機械加工のためのデータムと混同するおそれがある場合は,限

定詞“歯の基準”を用いる。 

図21−単鼓形ウォームホイール寸法の例 

background image

14 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図22−かみ合い要素の例 

図23−歯たけの例 

2.4 

円筒ウォームギヤ(軸角90°) 

2.4.1 

歯数比,歯たけ及びすきま 

2.4.1.1 

歯数比(gear ratio) 

ウォームホイールの歯数を,ウォームの条数で除した値。 

2.4.1.2 

かみ合い歯たけ(operating depth) 

ウォーム及びウォームホイールの歯先面間の両歯車軸の共通垂線に沿って測った距離。 

2.4.1.3 

かみ合い歯末のたけ(operating addendum) 

ウォームホイールのど直径とピッチ円直径との差の1/2。 

2.4.1.4 

かみ合い歯元のたけ(operating dedendum) 

ウォームのピッチ円直径と歯先円直径との差の1/2。 

2.4.1.5 

頂げき(bottom clearance) 

ウォームの歯先円筒とウォームホイールの歯底円との間,又はウォームホイールののど円とウォームの

歯底円筒との間の両歯車軸の共通垂線に沿って測った距離。 

background image

15 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2.4.1.6 

円周方向バックラッシ(circumferential backlash) 

ウォームを固定して作用歯面が接触する位置から非作用歯面が接触する位置までに,ウォームホイール

が回転できる範囲のピッチ円の弧の長さ。 

2.4.1.7 

法線方向バックラッシ(normal backlash) 

作用歯面が接触しているときの,非作用歯面間の最短距離。 

2.4.1.8 

かみ合い中心距離(operating centre distance) 

ウォーム軸とウォームホイール軸との間の距離。 

2.4.1.9 

接触領域(zone of contact) 

かみ合いの進行に伴う順次移動するウォームとウォームホイールの接触線が描く幾何学的に定義される

面(図24参照)。 

2.4.1.10 

近寄り長さ(approach length) 

歯車対が減速機としてかみ合うとき,ねじ面が最初に接触した点と回転の瞬間中心軸との間の軸方向の

距離(図24参照)。 

2.4.1.11 

遠のき長さ(recess length) 

歯車対が減速機としてかみ合うとき,ねじ面が最後に接触した点と回転の瞬間中心軸との間の軸方向の

距離(図24参照)。 

図24−接触領域,近寄り長さ及び遠のき長さの例 

2.4.1.12 

全かみ合い率(total contact ratio) 

ウォームホイールのかみ合い領域(かみ合い始めからかみ合い終わりまで)に対応する回転角に,ピッ

チ円の半径を乗じた値と正面ピッチとの比。 

2.4.2 

ウォームギヤかみ合い断面 

2.4.2.1 

ウォームギヤかみ合い断面(worm gear mesh section) 

ウォームギヤがかみ合う領域にある,ウォームホイールの軸に垂直な任意の平面。 

2.4.1.9 

2.4.1.11 

2.4.1.10 

瞬間回転軸 

background image

16 

B 0102-2:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS B 0102-2:2013 歯車用語−第2部:ウォームギヤの幾何形状に関する定義 

ISO 1122-2:1999 Vocabulary of gear terms−Part 2: Definitions related to worm gear 
geometry 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

2 用語及
び定義 

2.2.2.5 
図15 

1.2.2.5 

図15 

変更 

図の見直し 

内容説明にJIS表示が適切であ
る。 

2.2.3.4 
図16 

1.2.3.4 

図無し 

追加 

図の追加 

内容説明に図追加が適切である。 

2.2.3.5 
図17 

1.2.3.5 

図無し 

追加 

図の追加 

内容説明に図追加が適切である。 

2.3.1.2 
図20 

1.3.1.2 

図20 

変更 

図の見直し 

内容説明にJIS表示が適切であ
る。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1122-2:1999,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

1

5

B

 0

1

0

2

-2

2

0

1

3

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。