B 0090-11 : 2001 (ISO 10110-11 : 1996)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本光学工業協会 (JOIA) /財団法人日本規
格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 10110-11 : 1996, Optics and optical
instruments−Preparation of drawings for optical elements and systems−Part 11 : Non-toleranced dataを基礎とし
て用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。
JIS B 0090の規格群には,次に示す部編成がある。
第1部:通則
第2部:材料欠陥−応力複屈折
第3部:材料欠陥−泡及び異物
第4部:材料欠陥−不均一性及び脈理
第5部:表面形状公差
第6部:偏心公差
第7部:表面欠陥許容値
第8部:面の肌
第9部:表面処理及びコーティング
第10部:単一レンズ素子のデータ表示表
第11部:公差表示のないデータ
第12部:非球面
第17部:レーザ放射による損傷しきい値(予定)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0090-11 : 2001
(ISO 10110-11 : 1996)
光学素子及びシステム用の製図手法−
第11部:公差表示のないデータ
Preparation of drawings for optical elements and systems−
Part 11 : Non-toleranced data
序文 この規格は,1996年に第1版として発行されたISO 10110-11 (Optics and optical instruments−
Preparation of drawings for optical elements and systems−Part 11 : Non-toleranced data) を翻訳し,技術的内容及
び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格の中で点線の下線を施してある参考は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 JIS B 0090の規格群は,製造及び検査に用いられる製図における光学素子及びシステムに
対する設計上並びに機能上の要求事項の表記について規定する。
この規格は,許容できる偏差と材料欠陥が明確に表示されていない場合の,それらについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 10110-11 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements and
systems−Part 11 : Non-toleranced data (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるのものは,記載の年の版だけが規格の規定を構成
するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最
新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0090-2 光学素子及びシステム用の製図手法−第2部:材料欠陥−応力複屈折
備考 ISO 10110-2 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 2 : Material imperfections−Stress birefringenceが,この規格と一致してい
る。
JIS B 0090-3 光学素子及びシステム用の製図手法−第3部:材料欠陥−泡及び異物
備考 ISO 10110-3 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 3 : Material imperfections−Bubbles and inclusionsが,この規格と一致し
ている。
JIS B 0090-4 光学素子及びシステム用の製図手法−第4部:材料欠陥−不均一性及び脈理
備考 ISO 10110-4 : 1997, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
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B 0090-11 : 2001 (ISO 10110-11 : 1996)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
and systems−Part 4 : Material imperfections−Inhomogeneity and striaeが,この規格と一致し
ている。
JIS B 0090-5 光学素子及びシステム用の製図手法−第5部:表面形状公差
備考 ISO 10110-5 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 5 : Surface form tolerancesが,この規格と一致している。
JIS B 0090-6 光学素子及びシステム用の製図手法−第6部:偏心公差
備考 ISO 10110-6 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 6 : Centring tolerancesが,この規格と一致している。
JIS B 0090-7 光学素子及びシステム用の製図手法−第7部:表面欠陥許容値
備考 ISO 10110-7 : 1996, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 7 : Surface imperfection tolerancesが,この規格と一致している。
JIS B 0090-8 光学素子及びシステム用の製図手法−第8部:面の肌
備考 ISO 10110-8 : 1997, Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements
and systems−Part 8 : Surface textureが,この規格と一致している。
ISO/CD 10110-17 : 1999 Optics and optical instruments−Preparation of drawings for optical elements and
systems−Part 17 : Laser irradiation damage threshold
参考 JIS B 0090-17,光学素子及びシステム用の製図手法−第17部:レーザ放射による損傷しきい値
が,一致規格として平成15年に発効予定である。
3. 許容できる偏差と材料欠陥 材料の性質だけでなく,光学素子の完全な機能的性質,寸法,公差も光
学製図に表示する。
許容できる偏差,材料欠陥許容値などの量が明確に規定されていない場合に適用する,許容できる偏差
と材料欠陥が,表1に与えられている。
備考 表1に与えた値が妥当な場合,これらの表示を省略して製図を簡略化してもよい。
これらの公差は,絶対的限界を表すものではない。もっと緩い公差を用いてよい場合もある。
しかしその場合は,それらを図面上に表示しなければならない。
光学部品の製図にJIS B 0090の各部で言及した性能表示を含まない場合は,表1の値が適用
される。
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B 0090-11 : 2001 (ISO 10110-11 : 1996)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 明確な表示が与えられていない場合の許容できる偏差及び材料欠陥
性質
部品の最大(対角線)寸法の範囲 [mm]
10まで
10を超え30
まで
30を超え100
まで
100を超え300
まで
長さ,直径 [mm]
±0.2
±0.5
±1
±1.5
厚さ [mm]
±0.1
±0.2
±0.4
±0.8
プリズム及び平板の角度偏差
±0°30′
±0°30′
±0°30′
±0°30′
保護面取りの幅 [mm]
0.1〜0.3
0.2〜0.5
0.3〜0.8
0.5〜1.6
JIS B 0090-2に基づく
応力複屈折 [nm/cm]
0/20
0/20
−
−
JIS B 0090-3に基づく
泡及び異物
1/3×0.16
1/5×0.25
1/5×0.4
1/5×0.63
JIS B 0090-4に基づく
不均一性及び脈理
2/1; 1
2/1; 1
−
−
JIS B 0090-5に基づく
表面形状公差
3/5(1)
3/10(2)
3/10(2)
(すべてφ30)
3/10(2)
(すべてφ60)
JIS B 0090-6に基づく
偏心公差
4/30′
4/20′
4/10′
4/10′
JIS B 0090-7に基づく
表面欠陥許容値
5/3×0.16
5/5×0.25
5/5×0.4
5/5×0.63
記号 −:規定なし
備考1. 光学素子の面の肌の規定(JIS B 0090-8参照)は,常に図面上に記載する。したがって,
面の肌については,何の表示もこの規格では規定していない。
2. この規格ではレーザ放射による損傷しきい値(ISO/CD 10110-17参照)については,何の
規定も示していない。
光学素子及びシステムの製図手法原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
田 中 俊 一
東京理科大学理学部
(幹事)
山 本 公 明
オリンパス光学工業株式会社基礎技術研究所
池 森 敬 二
キヤノン株式会社レンズ開発センター
大 園 成 夫
東京大学大学院工学系研究科
加 藤 欣 也
株式会社ニコンインストルメンツカンパニーMS
事業部
桐 木 俊 彦
コニカ株式会社オプトテクノロジーカンパニー
光学開発センター
小 泉 昇
富士写真光機株式会社光学設計部
中 村 均
株式会社トプコン産業機器技術部
橋 本 進
財団法人日本規格協会技術部
福 島 省
ミノルタ株式会社光システム技術部
松 田 淳
旭光学工業株式会社カメラ事業部
山 口 孝 夫
株式会社リコー画像技術開発本部
吉 本 勇
元東京工業大学精密工学研究所
(オブザーバ)
八 田 勲
通商産業省工業技術院標準部
(事務局)
岩 崎 郁 也
日本光学工業協会