B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS B 0041-1983は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格は,規格名称を“製図−センタ穴の簡略図示方法”とした。
今回の改正によって,この規格は対応国際規格であるISO 6411 : 1982,Technical drawings−Simplified
representation of centre holesに一致したものとなった。
JIS B 0041には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) R形,A形及びB形のセンタ穴の寸法
附属書B(規定) 記号の形状及び寸法
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
B 0041 : 1999
(ISO 6411 : 1982)
製図−センタ穴の簡略図示方法
Technical drawings−Simplified
representation of centre holes
序文 この規格は,1982年に第1版として発行されたISO 6411,Technical drawings−Simplified representation
of centre holesを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,センタ穴の簡略図示方法及びその呼び方について規定する。センタ穴の簡略
図示方法は,正確な形状及び寸法を特に示す必要がない場合,及び標準化されたセンタ穴の呼び方だけで
図面情報として十分に伝えることができる場合に用いる。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 4304 センタ穴ドリル
備考 ISO 866, Centre drills for centre holes without protecting chamfers−Type A,
ISO 2540, Centre drills for centre holes with protecting chamfers−Type B,
ISO 2541, Centre drills for centre holes with radius form−Type Rの3規格の引用事項は,この規
格と同等である。
JIS Z 8313-1 製図−文字−第1部:ローマ字,数字及び記号
備考 ISO 3098-1 Technical drawings−Lettering−Part 1 : Currently used charactersが,この規格と一
致している。
JIS Z 8316 製図−図形の表し方
備考 ISO 128, Technical drawings−General principles of presentationからの引用事項は,この規格の
該当事項と同等である。
ISO 6428, Technical drawings−Requirements for microcopying
3. 図面指示
3.1
要求事項 一般に次の3種類の要求をセンタ穴の形状及び寸法について,図面上で示すことができ
る。
a) センタ穴を最終仕上がり部品に残すことを要求する場合。
b) センタ穴を最終仕上がり部品に残してもよいが,基本的な要求ではない場合。
c) センタ穴を最終仕上がり部品に残してはならない場合。
2
B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.2
簡略図示方法 センタ穴の記号及び軸の端面への図示方法は,表1の“記号”欄による。
表1 センタ穴の記号及び呼び方の図示方法
単位mm
要求事項
記号
呼び方
センタ穴を最終仕上がり
部品に残す場合
センタ穴を最終仕上がり
部品に残してもよい場合
センタ穴を最終仕上がり
部品に残してはならない
場合
3.3
センタ穴の呼び方 センタ穴の呼び方は,センタ穴ドリルに基づいており,センタ穴ドリルについ
ての日本工業規格によって指示してもよい。
センタ穴自体の呼び方は,次による。
− この規格の規格番号
− センタ穴の種類の記号(R,A又はB)
− パイロット穴径d
− 座ぐり穴径D (D1〜D3)
二つの数値(d及びD)を斜線で区切る。
例 d=2.5mm及びD3=8mmをもつB形のセンタ穴(1)は,図面上に次のように指示するのがよい。
JIS B 0041-B2.5/8
注(1) センタ穴の加工に対して,JIS B 4304によってd=2.5mm及びD=10mmのセンタ穴ドリル
が使用される。ただし,Dは,シャンク径である。
4. 呼び方の説明 センタ穴を指示するために用いる種々の呼び方,その呼び方によって指示される寸法,
及び使用されるセンタ穴ドリル径に基づく寸法の関係を表2に示す。
図面上に指示するセンタ穴の寸法の詳細な内容については,附属書Aに示す。
3
B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2 呼び方の説明
単位mm
センタ穴の種類
呼び方(例)
呼び方の説明
R形
円弧形状をもつ
もの(JIS B 4304
によるセンタ穴
ドリル)
A形
面取りをもたな
いもの(JIS B
4304によるセン
タ穴ドリル)
B形
面取りをもつも
の(JIS B 4304
によるセンタ穴
ドリル)
注*
寸法tについては,附属書Aを参照。
** 寸法lは,センタ穴ドリルの長さに基づくが,tよりも短くてはならない。
4
B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(規定) R形,A形及びB形のセンタ穴の寸法
センタ穴を指示するために必要な寸法を表3に示す。
表3 推奨するセンタ穴の寸法
単位mm
d
呼び
種類
R形
JIS B 4304による
A形
JIS B 4304による
B形
JIS B 4304による
D1
呼び
D2
呼び
t
参考
D3
呼び
t
参考
(0.5)
1.06
0.5
(0.63)
1.32
0.6
(0.8)
1.70
0.7
1.0
2.12
2.12
0.9
3.15
0.9
(1.25)
2.65
2.65
1.1
4
1.1
1.6
3.35
3.35
1.4
5
1.4
2.0
4.25
4.25
1.8
6.3
1.8
2.5
5.3
5.30
2.2
8
2.2
3.15
6.7
6.70
2.8
10
2.8
4.0
8.5
8.50
3.5
12.5
3.5
(5.0)
10.6
10.60
4.4
16
4.4
6.3
13.2
13.20
5.5
18
5.5
(8.0)
17.0
17.00
7.0
22.4
7.0
10.0
21.2
21.20
8.7
28
8.7
備考 括弧を付けて示した呼びのものは,なるべく用いない。
5
B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(規定) 記号の形状及び寸法
図面上の他の記述(寸法,公差など)とこの規格で規定する記号の寸法とを整合させるために,次の規
定による。
B.1 一般的要求事項
B.1.1 本体の表1に示す記号は,個々の図面中の寸法に対して用いる文字の高さ (h) の101に等しい線の太
さ (d') で書く。
B.1.2 センタ穴の呼び方の指示に用いる数字及びローマ字の大文字は,個々の図面中の寸法に対して用い
るときと同じ線の太さ (d),文字の高さ (h) 及び文字の種類,並びにJIS Z 8313-1によって書く。
B.1.3 隣接した線同士の最小間隔は,JIS Z 8316又はISO 6428による。
この間隔は,0.7mmよりも狭くてはならない。
B.2 形状 記号及び領域aに示す呼び方は,図1に示すように書く(B.3参照)。
B.3 寸法 記号及び呼び方の指示に用いる寸法は,表4による。
表4 寸法
単位mm
対象物の外形線の太さ (b)
0.5
0.7
1
1.4
2
2.8
数字及びローマ字の大文字の
高さ (h)
3.5
5
7
10
14
20
記号の線の太さ (d')
0.35
0.5
0.7
1
1.4
2
文字の線の太さ (d)
B.1.2参照
高さ (H1)
5
7
10
14
20
28
図1
6
B 0041 : 1999 (ISO 6411 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
機械基本分野国際整合化分科会WG1 構成表
氏名
所属
(主査)
桑 田 浩 志
トヨタ自動車株式会社
(幹事)
山 口 治 男
日本発条株式会社
(委員)
中 嶋 誠
通商産業省機械情報産業局
本 間 清
工業技術院標準部
三 由 久
機械技術研究所極限技術部
中 込 常 雄
中込技術士事務所
黄 倉 美 好
オークマ株式会社
追 田 國 昭
三菱重工業株式会社広島製作所
鈴 木 伸 吉
株式会社平安コーポレーション
酒 井 昭
川崎重工業株式会社
日 高 俊 幸
株式会社日立製作所
天 野 謙
社団法人日本農業機械工業会
小 牧 徹
キヤノン株式会社
伏 見 雅 章
東洋運搬機株式会社
(事務局)
杉 田 光 弘
財団法人日本規格協会
田 代 和 也
財団法人日本規格協会
文責 桑田 浩志