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A 9529:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 種類 3 

5 性能 3 

5.1 COPの見掛けの熱伝導率及び熱抵抗  3 

5.2 製品の見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 4 

6 寸法 4 

6.1 一般  4 

6.2 幅及び長さ  4 

6.3 厚さ  4 

7 外観・材料  5 

8 試験方法 5 

8.1 試験体寸法及び試験体数量  5 

8.2 見掛けの熱伝導率及び熱抵抗  5 

8.3 幅及び長さ  7 

8.4 厚さ  7 

8.5 外観  8 

9 検査 8 

10 表示  8 

11 報告書  9 

附属書A(規定)線熱貫流率  10 

 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

産業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本産業規格          JIS 

 

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建築用真空断熱材 

Vacuum insulation panels for buildings 

 

適用範囲 

この規格は,シリカ粒子又はグラスウールを芯材とする,建築物に使用する真空断熱材(VIP)につい

て規定する。ただし,冷凍倉庫などの特殊な温湿度環境下で使用する真空断熱材,並びに住宅及び建築物

の設備機器,配管などに使用する真空断熱材は除く。 

注記 建築物に使用されるVIPには,VIPの縁辺部を折り返していない製品もある。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補も含む)を適用する。 

JIS A 0202 断熱用語 

JIS A 1412-1 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第1部:保護熱板法(GHP法) 

JIS A 1412-2 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第2部:熱流計法(HFM法) 

JIS A 1487 真空断熱建材の断熱性試験方法 

JIS A 1488 建築用真空断熱材の見掛けの熱伝導率の長期変化試験方法 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 ノギス 

JIS B 7512 鋼製巻尺 

JIS B 7516 金属製直尺 

JIS Z 8126-1 真空技術−用語−第1部:一般用語 

JIS Z 8126-2 真空技術−用語−第2部:真空ポンプ及び関連用語 

JIS Z 8126-3 真空技術−用語−第3部:真空計及び関連用語 

ISO 10211,Thermal bridges in building construction−Heat flows and surface temperatures−Detailed 

calculations  

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0202,JIS A 1487及びJIS Z 8126-1〜JIS Z 8126-3による

ほか,次による。 

3.1 

真空断熱材,VIP(Vacuum Insulation Panel) 

図1に示すような,芯材を被覆材で覆い,被覆材に内包される空間(以下,内部という。)を真空領域に

した断熱材。内部に吸着剤を含む場合もある。 


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注記 JIS A 0202の“高真空断熱材”及びJIS A 1487の“真空断熱材”の定義を変更。 

 

 

 

  1 

芯材 

  2 

被覆材 

  3 

吸着剤 

図1−VIPの構成例 

 

3.2 

芯材 

被覆材に内包されているシリカ粒子又はグラスウール。 

3.3 

ガス 

乾燥空気と水蒸気との混合物。湿り空気ともいう。 

3.4 

被覆材 

VIP内部へのガス透過を抑制するフィルムで,次のレイヤ(層)を持つもの。 

− ガス透過を抑制するためのレイヤ(ガスバリア層) 

− 熱溶着のためのレイヤ 

− ガスバリア層を保護するためのレイヤ(保護層) 

3.4.1 

アルミニウムはく複合フィルム,AF(aluminium foil laminated film) 

ガスバリア層としてアルミニウムはくを用いた被覆材。 

3.4.2 

蒸着複合フィルム,MF(metallized film) 

物理蒸着又は化学蒸着によって形成される金属薄膜をガスバリア層として用いた被覆材。 

3.5 

吸着剤 

物理的又は化学的にガスを吸着する物質。 

3.5.1 

乾燥剤 

水蒸気を吸着する目的で,VIP内部に加えられる吸着剤[例えば,酸化カルシウム(CaO)]。 

3.5.2 

ゲッター 

主に乾燥空気を吸着する目的で,VIP内部に加えられる吸着剤。 

3.6 


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内圧 

VIP内部のガス圧。 

3.7 

端部熱橋 

VIPの端部に生じる熱橋。 

3.8 

真空断熱材中央部,VIP中央部,COP(center of panel) 

端部熱橋の影響を受けないVIPの中央部分。 

注記 VIPの寸法によっては,端部熱橋の影響を受ける場合がある。 

3.9 

製品 

最終商品としての真空断熱材。 

3.10 

初期性能 

工場出荷時における,製造業者による熱性能の期待値(宣言値)。 

3.11 

長期性能 

VIPが建築部材に組み込まれ,所定の外的・内的条件下に継続的に設置された場合における熱性能の予

測値(設計値)。 

 

種類 

VIPの種類は,使用する芯材によって,表1のとおり区分する。 

 

表1−種類 

種類 

記号 

摘要 

シリカ芯材VIP 

シリカ粒子を芯材として使用したVIP 

グラスウール芯材VIP 

グラスウールa)を芯材として使用したVIP。一般的に,吸着剤を含む。 

注a) 例えば,JIS A 9504又はJIS A 9521に規定するもの。 

 

性能 

5.1 

COPの見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

COPの見掛けの熱伝導率及び熱抵抗は,8.2.2及び8.2.4によって測定したとき,表2に適合しなければ

ならない。 

 

表2−COPの見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

種類 

COPの見掛けの熱伝導率 

W/(m・K) 

COPの熱抵抗 

m2・K/W 

初期性能 

(λCOP) 

長期性能 

(λCOP,aged) 

初期性能 
(RCOP) 

長期性能 

(RCOP,aged) 

シリカ芯材VIP 

0.005以下 

0.010以下 

1.6以上 

0.8以上 

グラスウール芯材VIP 


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5.2 

製品の見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

製品の見掛けの熱伝導率及び熱抵抗は,8.2.3及び8.2.5によって得られた値とする。 

 

寸法 

6.1 

一般 

VIPの寸法及びその許容差は,8.3及び8.4によって測定したとき,6.2及び6.3の規定に適合しなければ

ならない。 

6.2 

幅及び長さ 

製品の幅及び長さ並びにそれらの許容差は,8.3に規定する試験を行ったとき,表3に適合しなければな

らない。 

なお,製造業者は,製品の寸法[幅及び長さ(図2参照)]を表3に規定する寸法の範囲から選ぶものと

する。 

表3に示す幅及び長さを超える寸法は,受渡当事者間の協議によって定めてもよい。ただし,この場合

の許容差は,表3に規定する幅又は長さの寸法に対する許容差の最大の値以内とする。 

 

表3−製品の幅及び長さ 

単位 mm 

種類 

幅及び長さ 

寸法の範囲 

寸法に対する許容差 

シリカ芯材VIP 

 

 1 000未満 

±5 

 

1 000以上 2 400未満 

±6 

グラスウール芯材VIP 

 

 1 000未満 

±5 

 

1 000以上 3 500未満 

±6 

 

6.3 

厚さ 

製品の厚さ及びその許容差は,8.4に規定する試験を行ったとき,表4に適合しなければならない。 

なお,製造業者は,製品の厚さを表4に規定する厚さの範囲から選び,呼び厚さとする。 

表4に示す厚さを超える寸法は,受渡当事者間の協議によって定めてもよい。ただし,この場合の許容

差は,表4に規定する呼び厚さに対する許容差の最大の値以内とする。 

 


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表4−製品の厚さ 

単位 mm 

種類 

厚さ 

呼び厚さに対する許容差 

シリカ芯材VIP 

 

 10未満 

+1 
 0 

 

10以上 20未満 

+2 
 0 

 

20以上 30以下 

+3 
 0 

グラスウール芯材VIP 

 

 10未満 

+2 
 0 

 

10以上 20未満 

+4 
 0 

 

20以上 30以下 

+6 
 0 

 

外観・材料 

外観及び材料は,次による。 

a) 外観は,8.5に規定する試験を行ったとき,使用上支障となるきず,汚れなどがあってはならない。 

b) 使用する材料は,製品の品質に有害な影響を与えるもの及び安全性を損なうものであってはならない。 

 

試験方法 

8.1 

試験体寸法及び試験体数量 

試験体は,製品寸法の試料,又は製品と同一製造条件で製造された試料とする。試験体寸法及び試験体

数量は,表5のとおりとする。 

 

表5−試験体寸法及び試験体数量 

箇条 

項目 

試験体の幅及び長さ 

試験体数 

8.2.2 

COPの初期性能 

≧300 mm 

3体 

8.2.3 

製品の初期性能 

≧300 mm 

1体以上 

8.2.4 

COPの長期性能 

≧300 mm 

条件ごとに3体a) 

8.2.5 

製品の長期性能 

− c) 

− c) 

8.3 

幅及び長さ 

製品寸法b) 

3体 

8.4 

厚さ 

製品寸法b) 

3体 

8.5 

外観 

製品寸法b) 

3体 

注a) 初期性能に供した試験体を用いてもよい。 

b) 製品そのままの大きさ。 

c) この規格では規定しない。 

 

8.2 

見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

8.2.1 

数値の丸め方 

見掛けの熱伝導率は,四捨五入によって小数点第4位に丸めて表す。熱抵抗は,四捨五入によって小数

点第1位に丸めて表す。 

8.2.2 

COPの初期性能 

COPの見掛けの熱伝導率は,JIS A 1412-1の附属書JC(真空断熱材の熱抵抗及び見掛けの熱伝導率の測

定方法)によって測定する。ただし,熱伝導率の算出に用いる厚さは,8.4によって測定する。また,同程


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度の精度が確保できる場合,JIS A 1412-2によって測定してもよい。測定条件は,平均温度(23±1)℃と

し,製造後1)30日以内に測定する。試験体は,温度(23±2)℃,相対湿度(50±5)%で24時間以上養生

する。 

COPの熱抵抗は,式(1)によって求める。 

なお,COPの初期性能(COPの見掛けの熱伝導率及びCOPの熱抵抗)は,試験体3体それぞれの値を

算出する。 

COP

N

COP

d

R

  (1) 

ここに, 

RCOP: COPの熱抵抗[(m2·K)/W] 

 

λCOP: COPの見掛けの熱伝導率[W/(m·K)] 

 

dN: 製品の呼び厚さ(m) 

 

注1) 検査を除く全ての製造工程が完了した時点を示す。 

8.2.3 

製品の初期性能 

製品の初期性能2)(λD及びRD)は,附属書Aによって求めた製品端部の線熱貫流率を用いて,式(2)〜

式(4)によって求める。 

λD=λCOP+Δλedge  (2) 

ここに, 

λD: 製品の見掛けの熱伝導率(宣言値)[W/(m・K)] 

 

Δλedge: 製品端部の線状熱橋による見掛けの熱伝導率増加量

[W/(m・K)] 

l

w

S

d

N

N

edge

 (3) 

ここに, 

ψ: 線熱貫流率[W/(m·K)] 

 

SN: 製品の呼び周長(m) 

 

l: 製品長さ(m) 

 

w: 製品幅(m) 

D

N

D

d

R

  (4) 

ここに, 

RD: 製品の熱抵抗[(m2・K)/W] 

 

注2) 端部熱橋の影響を考慮した期待値(宣言値)。 

8.2.4 

COPの長期性能 

COPの長期性能は,8.2.2によって得られたCOPの見掛けの熱伝導率を,JIS A 1488に規定するCOPの

初期における見掛けの熱伝導率として,JIS A 1488の4.2(COP)によって供用期間を25年に設定し,COP

の25年間における見掛けの熱伝導率及び熱抵抗の平均値を算出する。 

注記 VIPの設計耐用年数が少なくとも25年であることを示すものではない。 

8.2.5 

製品の長期性能 

製品の長期性能は,8.2.3によって得られた製品の見掛けの熱伝導率を,JIS A 1488に規定する製品の初

期における見掛けの熱伝導率として,JIS A 1488の4.3(製品)によって供用期間を25年に設定し,製品

の25年間における見掛けの熱伝導率及び熱抵抗の平均値を算出する。 

注記 VIPの設計耐用年数が少なくとも25年であることを示すものではない。 


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8.3 

幅及び長さ 

8.3.1 

測定器 

幅及び長さの測定には,目量1 mm以下のJIS B 7507に規定するノギス,JIS B 7516に規定する金属製

直尺若しくはJIS B 7512に規定する鋼製巻尺,又はこれらと同等以上の精度をもつ測定器を用いる。 

8.3.2 

測定手順 

測定手順は,次による。 

a) 幅及び長さは,試験体を硬質平板の上に置いた状態で測定する。 

b) 幅及び長さの測定箇所は,図2に示す位置(各3か所)とする。ただし,測定箇所に吸着剤がある場

合,それを避けた位置のうち測定に影響のない位置を選定し,測定箇所とする。 

c) 幅及び長さは,1 mm単位で測定し,幅又は長さの測定値(3か所)を平均し,四捨五入によって整数

に丸めた値とする。 

 

 

 

注記 試験体外寸(縁辺部を折り返した部分を含む。)を測定し,幅又は長さとする。 

 

図2−試験体の幅及び長さの測定位置(例) 

 

8.4 

厚さ 

8.4.1 

測定器 

厚さの測定には,JIS B 7503に規定する目量0.01 mmのダイヤルゲージ,又はこれと同等以上の精度を

もつ測定器を用いる。 

8.4.2 

測定手順 

測定手順は,次による。 

a) 厚さの測定箇所は,被覆材の継ぎ目,縁辺部及び吸着剤が入っている部分(図2参照)を除く,任意

の範囲から3か所以上を選択する。 

b) 図3に示すような構成で測定器を固定した装置,又はシックネスゲージなどの測定器を用いて,a)で

選択した任意の測定箇所それぞれについて,厚さを測定する。このとき,測定器の先端と試験体との

間(表裏それぞれ)に厚さ測定用プレートを設置する。厚さ測定用プレートは,面積が300 mm2〜2 500 


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mm2程度の平板で,測定中に変形しない材質及び厚さのものとする。 

c) 厚さは,全て(3か所以上)の測定箇所における測定値を平均し,四捨五入によって整数に丸めた値

とする。 

 

 

 

試験体 

 

測定器(ダイヤルゲージ) 

 

フレーム 

 

厚さ測定用プレート 

図3−厚さ測定器の固定方法(例) 

 

8.5 

外観 

外観は,使用上支障となるきず,汚れなどの有無を目視で調べる。 

 

検査 

検査は,形式検査3)と受渡検査4)とに区分し,次の検査の項目によって箇条8に規定した試験を行った

とき,箇条5〜箇条7の規定を満足するものを合格とする。 

なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協議による。 

注3) 形式検査とは,製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足しているかどうかを判定するため

の検査であり,製造設備の新設及び変更,生産条件の変更などを行ったときに実施する検査。 

4) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,

必要と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。 

a) 形式検査項目 

1) 外観 

2) COPの見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

3) 製品の見掛けの熱伝導率及び熱抵抗 

4) 寸法(幅,長さ及び厚さ) 

5) 材料 

b) 受渡検査項目 

1) 外観 

2) 寸法(幅,長さ及び厚さ) 

 

10 表示 

この規格の全ての要求事項に適合した製品又は包装には,次の事項を表示しなければならない。ただし,


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f)及びg)については,送り状,取扱説明書等その他の適切な方法によって表示するか,又は受渡当事者間

の協議によって,省略してもよい。 

a) 規格名称又は規格番号 

b) 種類又は記号 

c) 製造業者名又はその略号 

d) 製造年月又はその略号 

e) 寸法(幅,長さ及び厚さ) 

f) 

注意事項 

1) 取扱い上の注意事項 

2) 施工上の注意事項 

3) 維持管理上の注意事項 

4) その他使用に際して必要と思われる注意事項 

例 COPの長期性能及び製品の長期性能の値が推定値であること。 

g) その他,必要な事項 

 

11 報告書 

製造業者は,注文者の要求があった場合には,8.2,8.3及び8.4に規定する次の事項についてのデータを

記載した報告書を提出しなければならない。 

a) 規格名称又は規格番号 

b) 種類又は記号 

c) 寸法(幅,長さ及び厚さ) 

d) 呼び厚さ 

e) COPの初期性能(λCOP及びRCOP) 

f) 

COPの長期性能(λCOP, aged及びRCOP,aged) 

g) 製品の初期性能(RD) 

h) 製品の長期性能(RD,aged) 

 


10 

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附属書A 

(規定) 

線熱貫流率 

 

A.1 一般 

この附属書では,製品端部の線状熱橋を含んだ初期性能(λD)及び長期性能(λD,aged)を求める際に必要

となるVIP端部の線熱貫流率を,数値計算又は測定によって求める方法を規定する。数値計算については

A.2に,測定方法についてはA.3及びA.4に規定する。 

 

A.2 数値計算 

数値計算は,ISO 10211による。設定したモデルの詳細,境界条件などの情報を記録する。 

注記 数値計算の方法は,有限差分法を用いるのが望ましい。 

 

A.3 測定方法A(熱板法) 

A.3.1 一般 

測定方法Aは,JIS A 1412-1に規定する保護熱板法(以下,GHP法という。)又はJIS A 1412-2に規定す

る熱流計法(以下,HFM法という。)の装置を用いて,VIPを突き合せた部分の不均質な温度分布を考慮

した測定を行うものである。 

A.3.2 手順 

手順は,次による(図A.1参照)。 

a) VIPのCOPが測定領域に入るように装置寸法及び試験体寸法を設定する。測定領域等の寸法の設定は,

次による。 

1) 測定領域の寸法(a領域):200 mm以上 

2) 装置の熱板の寸法(b領域):(a領域の寸法)+200 mm以上 

3) 突合せ部の端部熱橋の影響を強く受ける領域(c領域): 

− 被覆材に蒸着複合フィルムを用いた真空断熱材の場合 20 mm 

− 被覆材にアルミニウムはく複合フィルムだけを用いた真空断熱材の場合 40 mm 

4) 突合せ部の端部熱橋の影響を少し受ける領域(d領域): 

− 被覆材に蒸着複合フィルムを用いた真空断熱材の場合 60 mm 

− 被覆材にアルミニウムはく複合フィルムだけを用いた真空断熱材の場合 120 mm 

b) 試験体寸法は,8.3及び8.4によって測定する。 

c) 試験体の突合せ部がGHP法又はHFM法の測定領域内(伝熱領域)の中央にわたるように,2枚の試

験体を組み合わせて装置に設置する。 

d) 温度センサー(例 JIS C 1602に規定する熱電対など)は,c領域,d領域及び突合せ部の端部熱橋の

影響を受けない領域(COP領域)の各所の試験体表面に,貼り付ける。 

e) COP領域の平均温度が(23±1)℃となるよう調節して,それぞれの領域(c領域,d領域及びCOP

領域)において測定した温度差から,面積加重平均の温度差を算出する。 

 

 


11 

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T1

T3

T5

T6

T7

T4

T2

c

d

1

2

3

4

a

b

 

 1 

測定領域 

 2 

保護領域 

 3 

試験体 

 4 

突合せ部 

測定領域の寸法 

装置の寸法 

突合せ部の端部熱橋の影響を強く受ける領域 

突合せ部の端部熱橋の影響を少し受ける領域 

T1〜T2 

COP領域の温度センサー 

T3〜T4 

突合せ部の端部熱橋の影響を少し受ける領域の温度センサー 

T5〜T7 

突合せ部の端部熱橋の影響を強く受ける領域の温度センサー 

図A.1−領域,試験体の設置位置及び温度センサーの貼付位置 

 

A.3.3 結果の算出 

線熱貫流率は,同じ厚さの試験体を用いて8.2.2によってCOPの見掛けの熱伝導率を測定し,測定値と

VIP突合せ部の測定値を用い,式(A.1)によって算出する。 

COP

m

sp

N

ψ

m

T

d

q

d

l

A

  (A.1) 

ここに, 

Ψ: 線熱貫流率[W/(m·K)] 


12 

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Am: GHP法又はHFM法の装置の測定領域(m2) 

 

lψ: 測定領域内における試験体の端部長さの合計(m) 

 

dN: 試験体の呼び厚さ(m) 

 

q: 測定領域の熱流密度(W/m2) 

 

dsp: 試験体の厚さ(8.4によって測定した値)(m) 

 

ΔTm: 面積加重平均の温度差(K) 

 

λCOP: COPの見掛けの熱伝導率[W/(m·K)] 

 

A.4 測定方法B(熱箱法) 

A.4.1 一般 

測定方法Bは,JIS A 1487に規定する熱箱法によって得られる等価熱抵抗測定結果から線熱貫流率を算

定するものである。 

A.4.2 手順 

手順は,JIS A 1487によるほか,次による。 

a) 試験体寸法は,8.3及び8.4によって測定する。 

b) 試験時の平均空気温度は約23 ℃とし,空気温度差は約20 Kとする。 

A.4.3 結果の算出 

線熱貫流率は,同じ厚さの試験体を用いて8.2.2によってCOPの見掛けの熱伝導率を測定し,測定値と

等価熱抵抗の測定値を用い,式(A.2)によって算定する。 

COP

eq

sp

N

sp

sp

sp

R

d

d

S

l

w

  (A.2) 

ここに, 

wsp: 試験体幅(m) 

 

lsp: 試験体長さ(m) 

 

Ssp: 試験体の周長(m) 

 

Req: 等価熱抵抗(熱貫流率から全表面が均質と仮定して求め

た熱抵抗)[(m2·K)/W] 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 JIS A 9504 人造鉱物繊維保温材 

JIS A 9521 建築用断熱材 

JIS C 1602 熱電対