A 9526:2015
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 種類······························································································································· 2
5 品質······························································································································· 3
6 試験······························································································································· 3
6.1 吹付け硬質ウレタンフォーム原液の試験············································································· 3
6.2 吹付け硬質ウレタンフォームの試験··················································································· 3
7 検査······························································································································· 5
8 表示······························································································································· 5
9 吹付け硬質ウレタンフォーム原液製造業者からの提供情報 ······················································· 6
附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ······························································ 7
A 9526:2015
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,ウレタンフォーム
工業会(JUFA),日本プラスチック工業連盟(JPIF)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標
準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業
大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS A 9526:2013は改正され,この規格に置き換えら
れた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A 9526:2015
建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム
Spray-applied rigid polyurethane foam for thermal insulation
序文
この規格は,1989年に制定され,その後5回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2013年に
行われたが,今回はオゾン破壊係数(ODP)が0,かつ,地球温暖化係数(GWP)が50未満である発泡剤
ハイドロフルオロオレフィン(HFO)1)を使用した処方技術が開発されたことを受けて改正した。この発
泡剤ハイドロフルオロオレフィン(HFO)は,フロン類には該当しない。また,技術上重要な改正に関す
る新旧対照表を,附属書Aに示す。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
注1) ハイドロフルオロオレフィン(HFO)とは,HFO-1233zd,HFO-1336mzzなどをいう。
1
適用範囲
この規格は,主として建築現場での断熱施工及び工場で生産する断熱製品に用いる,吹付け硬質ウレタ
ンフォーム原液について規定する。この規格は,実際の施工を想定した一定条件の下で吹付け施工したと
きに得られる吹付け硬質ウレタンフォームの品質を特定することによって,原液の品質を規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1324 建築材料の透湿性測定方法
JIS A 1412-1 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第1部:保護熱板法(GHP法)
JIS A 1412-2 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第2部:熱流計法(HFM法)
JIS A 9511 発泡プラスチック保温材
JIS K 7100 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気
JIS K 7117-1 プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−ブルックフィールド形回転粘度計によ
る見掛け粘度の測定方法
JIS K 7117-2 プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−回転粘度計による定せん断速度での粘
度の測定方法
JIS K 7220 硬質発泡プラスチック−圧縮特性の求め方
JIS K 7225 硬質発泡プラスチック−水蒸気透過性の求め方
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
2
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1
吹付け硬質ウレタンフォーム
ポリイソシアネート成分及びポリオール成分を主成分として,吹付け発泡した硬質発泡プラスチック。
注記 吹付け硬質ウレタンフォームは,ポリイソシアネート成分及びポリオール成分を吹付け発泡さ
せるとき,液化二酸化炭素などの補助発泡剤を用いることがある。
3.2
フロン類
クロロフルオロカーボン(CFC),ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)及びハイドロフルオロカ
ーボン(HFC)の総称。国内では,現時点でHFCだけが使用できる。
3.3
吹付け硬質ウレタンフォーム原液
ポリイソシアネート成分とポリオール成分との一対からなる原液。
ポリイソシアネート成分は,ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどからなる。また,ポリ
オール成分は,ポリオール,発泡剤,難燃剤,整泡剤,触媒,着色剤などからなる。
注記 吹付け硬質ウレタンフォーム原液の原料には,ホルムアルデヒドを用いていない。
3.4
吹付け硬質ウレタンフォーム原液製造業者
ポリイソシアネート成分及びポリオール成分を製造する者。
3.5
吹付け硬質ウレタンフォーム施工業者
吹付け硬質ウレタンフォーム原液を使用して吹付け発泡施工を行う者,又は吹付け硬質ウレタンフォー
ムを製造する者。
3.6
原液使用標準
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の温度及び圧力,積層時の吹付け時間間隔などの吹付け条件を含む作
業標準,及び使用上の注意事項などの施工管理上に必要な要件を示したもの。原液使用標準は,吹付け硬
質ウレタンフォーム原液製造業者が吹付け硬質ウレタンフォーム原液製品について個々に定める。
4
種類
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の種類は,次の発泡剤,用途及び断熱性の区分の組合せによって表1
のとおりとする。
a) 発泡剤の区分
A種:フロン類を含まないもの。
B種:フロン類を含むもの。
b) 用途による区分
1:非耐力性で壁,屋根裏などの用途に適したもの
2:耐力性で冷蔵倉庫などの用途に適したもの
3:低密度非耐力性で壁などの充塡断熱工法の用途に用いるもの
c) 断熱性による区分
H:高い断熱性をもつもの
3
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(空白):一般の断熱性をもつもの
表1−種類
種類の区分
種類の記号
主な用途
A種1
NF1
壁,屋根裏などの用途に適する非耐力性吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
A種1H
NF1H
A種2
NF2
冷蔵倉庫などの用途に適する耐力性吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
A種2H
NF2H
A種3
NF3
壁などの充塡断熱工法a) 用途に用いることができる低密度非耐力性吹付け硬質ウ
レタンフォーム原液。
B種
FC
冷蔵倉庫などの用途に適する耐力性吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
注a) 充塡断熱工法とは,軸組みの間及び構造空間に断熱材を充塡する断熱工法をいう。
5
品質
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の品質は,原液単体及びこれを用いて作製した吹付け硬質ウレタンフ
ォームについて,箇条6によって試験をしたとき,表2に示す品質に適合しなければならない。
表2−品質
品質
種類
試験方法
A種1
A種1H
A種2
A種2H
A種3
B種
原液
粘度(20 ℃) mPa・s
80〜1 500
6.1
吹付け
硬質ウ
レタン
フォー
ム
圧縮強さ
kPa
80
以上
80
以上
170
以上a)
170
以上a)
−
170
以上a)
6.2.5
熱伝導率
W/(m・K)
0.034
以下
0.026
以下
0.034
以下
0.026
以下
0.040
以下
0.026
以下
6.2.6
接着強さ
kPa
80
以上
80
以上
100
以上
100
以上
−
100
以上
6.2.7
透湿率
ng/(m・s・Pa)
9.0
以下
9.0
以下
4.5
以下
4.5
以下
−
4.5
以下
6.2.8
燃焼性
燃焼時間が120秒以内で,かつ,燃焼長さが60 mm以下
6.2.9
注a) 定温倉庫,農畜舎などの高い耐力性が求められない用途の場合は,受渡当事者間協議によって,150 kPa以上
としてもよい。ただし,その旨を明示する。
6
試験
6.1
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の試験
吹付け硬質ウレタンフォーム原液であるポリイソシアネート成分及びポリオール成分の粘度の測定は,
JIS K 7117-1又はJIS K 7117-2による。
なお,JIS K 7117-1の附属書1(SB形粘度計による粘度の測定方法)によってもよい。
いずれの方法も測定温度は20 ℃とする。
6.2
吹付け硬質ウレタンフォームの試験
6.2.1
試料の作製
試料の作製は,次による。
a) 試料は,大きさ0.9 m×0.9 m以上の合板などの試料用ボードに吹き付けたものとする。
b) 吹付け条件は,吹付け硬質ウレタンフォーム原液製造業者が定める原液使用標準に従う。吹付け時の
4
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
雰囲気温度及び相対湿度は,試験結果とともに試験報告書に明記する。
c) 必要に応じ,下吹きを行う場合は試料用ボードの表面上にあらかじめ厚さ5 mm以下で下吹きする。
d) 試料用ボードの表面に1層当たり厚さ30 mm以下で積層し,吹付け硬質ウレタンフォームの総厚さが
約60 mmになるまで吹き付ける。試料には,下吹きのスキンを除く内部スキンを1層又は2層含める。
6.2.2
試料の状態調節
試料は,試験片の採取及び試験まで,試料用ボードに吹付け硬質ウレタンフォームを吹き付けたまま,
JIS K 7100に規定する標準温度状態3級(23±5 ℃)及び標準湿度状態3級[相対湿度(50
20
10
+
−)%]の雰
囲気で,16時間以上48時間以内の間状態調節する。
6.2.3
試験片の作製
試験片は,6.2.1に示す試料用ボードに吹付け作製した試料から採取する。硬質ウレタンフォーム部には,
内部スキンを1層含むものとする。ただし,試験項目によって,次のとおりとすることができる。
a) 熱伝導率及び燃焼性用試験片は,その一部において内部スキンが欠けていてもよい。
b) 圧縮強さ及び接着強さ用試験片には内部スキンを2層含んでいてもよい。
6.2.4
試験場所
試験場所は,JIS K 7100に規定する標準温度状態3級及び標準湿度状態3級に維持できる場所とする。
6.2.5
圧縮強さ
圧縮強さの測定は,JIS K 7220による。ただし,試験片の厚さは,30±1 mm又は50±1 mmとする。
試験片の数は5個とし,平均値を求め,四捨五入によって整数に丸める。
6.2.6
熱伝導率
熱伝導率は,JIS A 1412-1又はJIS A 1412-2による。ただし,平均温度23±1 ℃で測定する。試験片の
数は,1個とする。
6.2.7
接着強さ
接着強さの測定は,次による。
6.2.3に示す試料から底面が一辺50±1 mmの正方形で,硬質ウレタンフォーム部の厚みが30±1 mmと
なるように試験片を採取し,図1に示すように試験片の両面に接着剤を用いて,底面の一辺が50±1 mm
の正方形の金属ジグを取り付ける。金属ジグは,試験片に取り付けられるように,フックなどが付いたも
のを使用する。
これを10 mm/minの一定速度で引っ張り,硬質ウレタンフォーム部の破壊又は硬質ウレタンフォーム部
と試料用ボードとの剝離が発生するときの荷重を破壊荷重(F)として求める。
接着強さを次の式によって算出する。試験片は3個とし,平均値を求め,四捨五入によって,整数に丸
める。
3
10
×
A
F
S=
ここに,
S: 接着強さ(kPa)
F: 破壊荷重(N)
A: 試験片の断面積(mm2)
5
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1−接着強さ試験
6.2.8
透湿率
透湿率の測定は,JIS A 1324又はJIS K 7225による。ただし,温度は,23±1 ℃,相対湿度勾配は,低
湿度側を002
+ %とし高湿度側を50±2 %とする。試験片の厚さは,25±3 mmとする。
試験片の数は,JIS A 1324又はJIS K 7225による。ただし,これらが適用できない場合は3個以上とし,
平均値を求め,四捨五入によって,有効数字2桁に丸める。
6.2.9
燃焼性
燃焼性の測定は,JIS A 9511の5.13.2(測定方法B)による。ただし,試験片の数は5個とし,平均値を
求め,四捨五入によって,整数に丸める。
7
検査
検査は,合理的な抜取検査方式によって行い,箇条5の規定に適合したものを合格とする。
なお,箇条5の品質における,吹付け硬質ウレタンフォームの試験(6.2)の検査は,新しく設計した場
合又は技術的生産条件を変更した場合を除き,省略することができる。
8
表示
この規格の全ての要求事項に適合した吹付け硬質ウレタンフォーム原液の容器には,次の事項を記載し
なければならない。
a) 規格番号,種類の区分,種類の記号及び製品名
b) 製造業者名又は略号
c) 正味質量
d) 製造年月又はその略号(ロット番号など)
e) その他必要事項
厚み:30±1 mm
試料用ボード
硬質ウレタンフォーム部
荷重(50±1 mm×50±1 mm の断面積にかかる)
金属ジグ
接着剤
6
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9
吹付け硬質ウレタンフォーム原液製造業者からの提供情報
吹付け硬質ウレタンフォーム原液製造業者は,次の情報を吹付け硬質ウレタンフォーム施工業者に提供
し,施工条件が適切に管理されるよう周知しなければならない。
a) 原液使用標準
b) 施工上遵守すべき事項
c) 原液の取扱い及び廃棄上の安全に関する事項
d) 施工上の安全に関する情報
e) 安全データシート(SDS)
f)
試験報告書
7
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
3 用語及び定義
3.2 フロン類
クロロフルオロカーボン(CFC),ハ
イドロクロロフルオロカーボン
(HCFC)及びハイドロフルオロカー
ボン(HFC)の総称。国内では,現時
点でHFCだけが使用できる。
−
規定なし。
新たに“フロン類”の項目を設け,これ
を定義した。
フロン類の対象となる物質を具体的に明
示し,現時点での日本国内の対象物質は
HFCであることを特定した。
4 種類
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の
種類は,次の発泡剤,用途及び断熱性
の区分の組合せによって表1のとおり
とする。
a) 発泡剤の区分
A種:フロン類を含まないもの。
B種:フロン類を含むもの。
b) 用途による区分
1:非耐力性で壁,屋根裏などの用
途に適したもの
2:耐力性で冷蔵倉庫などの用途に
適したもの
3:低密度非耐力性で壁などの充塡
断熱工法の用途に用いるもの
c) 断熱性による区分
H:高い断熱性をもつもの
(空白):一般の断熱性をもつもの
4 種類
吹付け硬質ウレタンフォーム原液の
種類は,発泡剤の種類及び用途によっ
て表1のとおり区分する。
箇条3(用語及び定義)に追加した“フロ
ン類”の定義に伴い,“種類の区分”の名
称追加と“主な用途”の記載内容の見直
しを実施した。
さらに“表1−種類”の区分の仕方の説明
を追加した。
ここで発泡剤はA種(フロン類を含まな
いもの),及びB種(フロン類を含むもの)
と定義し,種類名でフロン類の含有を明
確にした。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5
8
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
4 種類
表1−種類
種類の区分:種類の記号:主な用途
A種1:NF1:
A種1H:NF1H:
壁,屋根裏などの用途に適する非耐力
性吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
A種2:NF2:
A種2H:NF2H:
冷蔵倉庫などの用途に適する耐力性
吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
4 種類
表1−種類
種類:記号:発泡剤の種類及び用途
A種1:NF1:
発泡剤として二酸化炭素(CO2)を用
い,フロン類を用いないもの。壁,屋
根裏などの用途に適する非耐力性吹
付け硬質ウレタンフォーム原液。
A種2:NF2:
発泡剤として二酸化炭素(CO2)を用
い,フロン類を用いないもの。冷蔵倉
庫などの用途に適する耐力性吹付け
硬質ウレタンフォーム原液。
従来の種類と新たに加える新発泡剤HFO
を用いる種類とを統一的に表記するた
め,用途でくくり,さらに,その中で断
熱性による区分を追加した。
箇条3(用語及び定義)に追加した“フロ
ン類”の定義に伴い,表中からは発泡剤
に関する記載を削除した。
4 種類
表1−種類
A種3:NF3:
壁などの充塡断熱工法用途に用いる
ことができる低密度非耐力性吹付け
硬質ウレタンフォーム原液。
B種:FC:
冷蔵倉庫などの用途に適する耐力性
吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
4 種類
表1−種類
A種3:NF3:
発泡剤として二酸化炭素(CO2)を用
い,フロン類を用いないもの。壁など
の充塡断熱工法用途に用いることが
できる低密度非耐力性吹付け硬質ウ
レタンフォーム原液。
B種:FC:
発泡剤としてフロン類を用いたもの。
住宅を除く高い断熱性が求められる
冷蔵倉庫などの用途に適する耐力性
吹付け硬質ウレタンフォーム原液。
箇条3(用語及び定義)に追加した“フロ
ン類”の定義に伴い,表中からは発泡剤
に関する記載を削除した。
5 品質
表2−品質
原液
粘度(20 ℃)mPa・s 規格幅
A種1,A種2,A種3,B種に加え,
新カテゴリーA種1H,A種2Hの枠を
追加。共通表記で80〜1 500
順序は用途ごとでくくるため,A種1,
A種1H,A種2,A種2H,A種3,B
種の順。
5 品質
表2−品質
原液
粘度(20 ℃)mPa・s 規格幅
A種1,A種2,A種3,B種
共通表記で80〜1 500
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5
9
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
5 品質
表2−品質
吹付け硬質ウレタ
ンフォーム
圧縮強さkPa 規格値
A種1
80以上
A種1H 80以上
A種2
170以上
A種2H 170以上
A種3
−(規格値なし)
B種
170以上
5 品質
表2−品質
発泡品
圧縮強さkPa 規格値
A種1
80以上
A種2
170以上
A種3
−(規格値なし)
B種
170以上a)
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目及び規格値を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
A種2Hについては,B種と同分野の対応
となるため,注を追加した。
5 品質
表2−品質
吹付け硬質ウレタ
ンフォーム
熱伝導率W/(m・K) 規格値
A種1
0.034以下
A種1H 0.026以下
A種2
0.034以下
A種2H 0.026以下
A種3
0.040以下
B種
0.026以下
5 品質
表2−品質
発泡品
熱伝導率W/(m・K) 規格値
A種1
0.034以下
A種2
0.034以下
A種3
0.040以下
B種
0.026以下
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目及び規格値を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
5 品質
表2−品質
吹付け硬質ウレタ
ンフォーム
接着強さkPa 規格値
A種1
80以上
A種1H 80以上
A種2
100以上
A種2H 100以上
A種3
−(規格値なし)
B種
100以上
5 品質
表2−品質
発泡品
接着強さkPa 規格値
A種1
80以上
A種2
100以上
A種3
−(規格値なし)
B種
100以上
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目及び規格値を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
5 品質
表2−品質
吹付け硬質ウレタ
ンフォーム
透湿率ng/(m・s・Pa) 規格値
A種1
9.0以下
A種1H 9.0以下
A種2
4.5以下
A種2H 4.5以下
A種3
−(規格値なし)
B種
4.5以下
5 品質
表2−品質
発泡品
透湿率ng/(m・s・Pa) 規格値
A種1
9.0以下
A種2
4.5以下
A種3
−(規格値なし)
B種
4.5以下
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目及び規格値を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5
10
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
5 品質
表2−品質
吹付け硬質ウレタ
ンフォーム
燃焼性 規格値
A種1,A種2,A種3,B種に加え,
新カテゴリーA種1H,A種2Hを追加。
規格値内容は従来どおり。
5 品質
表2−品質
発泡品
燃焼性 規格値
燃焼時間が120秒以内で,かつ,燃焼
長さが60 mm以下
新発泡剤による新カテゴリー2種分の項
目を追加した。
なお,A種1,A種2,A種3,B種につ
いては従来値どおりとした。
規格値自体は共通であり,変更はない。
5 品質
表2 注
注a)
定温倉庫,農畜舎などの高い耐力性が
求められない用途の場合は,受渡当事
者間協議によって,150 kPa以上とし
てもよい。ただし,その旨を明示する。
5 品質
表2 注
注a)
定温倉庫,農畜舎などの高い耐力性が
求められない用途の場合は,150 kPa
としてもよい。
圧縮強さの項で,冷蔵倉庫などの用途に
適する耐力性吹付け硬質ウレタンフォ−
ム原液に対応するA種2,B種に係る注
で,新カテゴリーA種2Hも同様の扱いを
する旨,従来の注分と同様の説明とする。
この場合,使用者側はその原液の品質性
能の把握が必要なため,情報を提供する。
6 試験
6.1 吹付け硬質ウ
レタンフォーム
原液の試験
吹付け硬質ウレタンフォーム原液で
あるポリイソシアネート成分及びポ
リオール成分の粘度の測定は,JIS K
7117-1又はJIS K 7117-2による。
なお,JIS K 7117-1の附属書1(SB形
粘度計による粘度の測定方法)によっ
てもよい。
いずれの方法も測定温度は20 ℃とす
る。
6 試験
6.1 吹付け硬質ウ
レタンフォーム
原液の試験
吹付け硬質ウレタンフォーム原液で
あるポリイソシアネート成分及びポ
リオール成分の粘度の測定は,JIS K
7117-1又はJIS K 7117-2による。
なお,JIS K 7117-1の附属書1(SB形
粘度計による粘度の測定方法)によっ
てもよい。
いずれの方法においても測定温度は
20 ℃とすることを明記した。
6 試験
6.2 吹付け硬質ウ
レタンフォームの
試験
6.2.5 圧縮強さ
試験片の数は5個とし,平均値を求め,
四捨五入によって整数に丸める。
6 試験
6.2 発泡品の試験
6.2.5 圧縮強さ
試験片の数は5個とし,それぞれの測
定結果の平均値を求める。
測定値の丸め方及び有効数字の明確化を
図った。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5
11
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
6 試験
6.2 吹付け硬質ウ
レタンフォームの
試験
6.2.6 熱伝導率
熱伝導率は,JIS A 1412-1又はJIS A
1412-2による。ただし,平均温度23
±1 ℃で測定する。試験片の数は,1
個とする。
6 試験
6.2 発泡品の試験
6.2.6 熱伝導率
熱伝導率は,JIS A 1412-1又はJIS A
1412-2による。ただし,平均温度23
±2 ℃,高温板と低温板との温度差25
±5 ℃で測定する。試験片の数は,1
個とする。
平均温度の管理幅は近年機器精度,能力
向上で±1 ℃でも対応可。高温板及び低
温板の温度差についても引用規格(JIS A
1412-1)においては誤差の観点から10〜
20K分を設けることが望ましいとあるの
で,ここで特にその規定は削除した。
6 試験
6.2 吹付け硬質ウ
レタンフォームの
試験
6.2.7 接着強さ
・ “試験片”,“試験方法及び計算”
の表現をまとめて記載した。
・ 試験片の寸法,及び各部位の呼び
方を具体的に明示した。
<測定値の丸め方>について
試験片は3個とし,平均値を求め,四
捨五入によって,整数に丸める。
6 試験
6.2 発泡品の試験
6.2.7 接着強さ
・ “試験片”,“試験方法及び計算”
を別々に記載。
<測定値の丸め方>について
試験片の数は3個とする。…平均値を
求める。
表現記載を簡略化し,寸法など試験片の
試験状況を分かりやすくした。
測定値の丸め方及び有効数字の明確化を
図った。
6 試験
6.2 吹付け硬質ウ
レタンフォーム
の試験
6.2.8 透湿率
透湿率の測定は,JIS A 1324又はJIS K
7225による。温度は,23±1 ℃,相対
湿度勾配は,低湿度側を002
+ %とし高
湿度側を50 ±2 %とする。試験片の厚
さは,25±3 mmとする。
<測定値の丸め方>について
試験片の数は,JIS A 1324又はJIS K
7225によるが,ただし,これによれな
い場合は3個以上とし,平均値を求め,
四捨五入によって,有効数字2桁に丸
める。
6 試験
6.2 発泡品の試験
6.2.8 透湿率
透湿率の測定は,JIS A 1324又はJIS K
7225による。温度は,23 ℃,相対湿
度勾配は,低湿度側を0 %とし高湿度
側を50 %とする。試験片の厚さは,25
±3 mmとする。
<測定値の丸め方>について
試験片の数はJIS A 1324又はJIS K
7225によるが,特に定めがない場合は
最少3個とし,それぞれの測定結果の
平均値を求める。
試験条件の温度及び湿度設定範囲を明示
した。
測定値の丸め方及び有効数字の明確化を
図った。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5
12
A 9526:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 9526:2015)
旧規格(JIS A 9526:2013)
改正理由
箇条番号及び題名
内容
箇条番号及び題名
内容
7 検査
検査は,合理的な抜取検査方式によっ
て行い,箇条5の規定に適合したもの
を合格とする。
なお,箇条5の品質における吹付け硬
質ウレタンフォームの試験(6.2)の検
査は,新しく設計した場合又は技術的
生産条件を変更した場合を除き,省略
することができる。
7 検査
検査は,合理的な抜取検査方式によっ
て行い,箇条5の規定に適合したもの
を合格とする。
なお,箇条5における発泡品の検査は,
新しく設計した場合又は技術的生産
条件を変更した場合を除き,省略する
ことができる。
検査項目の内容を明確化するため,表現
を見直した。
4
A
9
5
2
6
:
2
0
1
5